JP2007250086A - 光情報記録媒体とその記録方法及び記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光情報記録媒体が光情報記録装置にとって既知でない場合でも、良好な特性での記録を行なうことが可能な光情報記録媒体とその記録方法及び記録装置を提供。
【解決手段】光情報記録媒体に関する記録条件を導くことができる情報C、及び、各種の光情報記録媒体に対する記録条件がメモリされている光情報記録装置Bに当該光情報記録媒体を装填した際に、光情報記録装置Bに情報Cを読み取らせて、光情報記録装置Bが有する記録条件を導くことができる情報Dと情報Cとを比較させ、情報Dの有する内容が情報Cの有する内容を包括している場合には、情報Dから導き出される記録条件を記録動作に用いさせ、情報Dの有する内容が情報Cの有する内容を包括していない場合には、情報Cから導き出される記録条件を記録動作に用いさせるという処理を、光情報記録装置Bが備えるコンピュータに実行させる自己起動型プログラムを有する光情報記録媒体。
【選択図】図2

Description

本発明は、レーザ光の照射により記録層に変化を生じ、情報の記録(書換えを含む)が行なわれる光情報記録媒体とその記録方法及び記録装置に関する。
レーザ光の照射により記録・再生を行なう光情報記録媒体としては、再生専用の光情報記録媒体の他に、1回だけ情報を書き込むことができる追記型光情報記録媒体と、情報の書換えが可能な書換え型光情報記録媒体がある。
書換え型光情報記録媒体のうち、CD−RW、DVD+RW、DVD−RW、DVD−RAMなどについては、記録層の材料として、結晶−アモルファス(非晶質)相間又は結晶−結晶相間の転移を利用する、いわゆる相変化材料を使用している。一般に、これらの相変化型光情報記録媒体では、情報の記録及び書換えを行なう際、オーバーライトを良好に行なうために、レーザ光のパワーレベルを、記録レベル(加熱パルス)、バイアスレベル(冷却パルス)、消去レベルの3段階に変調させたパルスパターンを使用している。
このパルスパターンの詳細な条件については、記録する線速度、光情報記録装置のパルス立ち上りの精度、光情報記録媒体の材料や構成などによって異なる。
例えば、同じ光情報記録装置を用いて同じ光情報記録媒体へ記録する場合においても、低線速度領域よりも高線速度領域の方が、記録層を昇温させるために必要なエネルギー量が大きくなるため、高線速度領域における記録パワーを低線速度領域よりも高くしたり、記録パルスパターンにおける加熱パルスと冷却パルスの組合せからなるマルチパルス部の加熱パルスが掛かる時間幅を長くするなどの条件を用いる。
そこで、光情報記録媒体には、記録線速度毎に標準的なパルスパターンについての情報を入力することになっていることが多いが、光情報記録装置の機種差によって、その条件での記録により、良好な特性での記録を行なうことができるとは限らない。
このように、パルスパターンの詳細な記録条件は、光情報記録装置、光情報記録媒体及び記録線速度の組合せによって最適な条件が異なっているため、良好な特性で記録を行なうためには、各々の組合せ毎に適切な条件を設定する必要が生じる。このことは、追記型光情報記録媒体の場合においても同様である。
そのため、現状の一般的な光情報記録装置では、予め各々の光情報記録媒体と記録線速度において、カスタマイズした記録条件を設定して、その条件をメモリに格納しておき、光情報記録媒体が投入された際に、その光情報記録媒体の種類を認識し、設定してある記録条件を読み出してきて記録を実施していることが多い。
或いは、特許文献1に示されるように、光情報記録媒体が書き込み可能領域を有し、この記録エリアに個別的なドライブコントロール情報を記録しておき、光記録・再生をこのドライブコントロール情報による最適条件で行なうようにしている。
更には、特許文献2に示されるように、以前の記録の際に用いた装置と同一の場合や、前回の記録から所定期間経過していない場合で既に光情報記録媒体にその装置に最適なパラメータが記録されている場合には、最適なパラメータを求めないで、媒体に記録されている最適なパラメータに基づいて情報を記録し、或いは、所定のパラメータのみを選択して最適なパラメータを求め、求めた最適パラメータに基づいて情報を記録するようにしている。
しかしながら、上記の方法では、光情報記録装置が市場に出た後に発売されたため当該光情報記録装置を認識できない光情報記録媒体、或いは、当該光情報記録装置による記録方法の条件が設定されていない光情報記録媒体については記録を行なうことができない。仮に、記録動作を行なうことができる場合でも、元々設定してある条件の一つを使用して記録動作を実行してしまうことになるため、良好な特性での記録を行なうことができないことが多く、様々な光情報記録媒体への対応について汎用性に乏しい。
このような問題を回避し、光情報記録装置にとって既知でない光情報記録媒体であっても、良好な特性での記録を行なうことができるようにするため、光情報記録装置に内蔵された記録方法に関する情報を書換えて、当該光情報記録媒体を既知のものとし、記録方法の情報を持たせることによって対応することが行なわれている。その方法として、現状では、インターネット上の光情報記録装置メーカー各社のホームページ上に掲載されているファームウェアのバージョンアップソフトにより導入する手法が採られているが、この方法では、ユーザーが各自で実施することになり、各ユーザーの自由意思や作業スキルに依存してしまうため、実際に導入される率が低く、今のところ実用的ではない。
そのため、光情報記録装置にとって既知でない光情報記録媒体であっても、確実に良好な特性での記録を行なうことができるような方法を設定する必要がある。
本発明者は先願(特許文献3参照)で、光情報記録媒体への光情報記録方法において、光情報記録媒体と光情報記録装置との組合せにおける適切な記録方法を選択する方法を決めることにより、光情報記録装置にとって既知でない光情報記録媒体に対しても、良好な特性での記録を行なえるようにすることを目的として、光情報記録装置Bに、当該記録装置にとって既知でない光情報記録媒体を装填した場合であっても、光情報記録方法についての記録条件を、当該光情報記録媒体が有する情報Cに基づき導き出させて記録動作を実行させることにより、光情報記録装置Bが市場に出た後に発売された光情報記録媒体のように、光情報記録装置Bにとって既知でない当該光情報記録媒体についても、良好な特性での記録を行なわせることができる光情報記録媒体と、その記録方法について開示した。
また、近年では、これまでのCDで用いられている波長800nm前後のレーザ光や、DVDで用いられている波長650nm前後のレーザ光よりも短い、波長400nm前後のいわゆる青紫色レーザ光での記録に対応した光情報記録媒体も商品化されている。このような短い波長のレーザ光を用いることにより、レーザ光のスポット径が小さくなり、小さい領域での状態変化を行なうことができるため、より小さな記録マークの形成が可能となる。
しかしながら、波長400nm前後の領域に対応した光情報記録媒体では、これまでの反射光量の変化で情報の記録・再生を行なっている記録型の光情報記録媒体のように、記録マークとなる部分について、レーザ光が照射されて状態変化した後の方が、記録される前の状態よりも反射光量が小さくなるという、いわゆるHigh−to−Low極性のものに限ってしまうと、記録材料の選択の幅が狭くなってしまうという問題がある。
従って、記録マーク部分の記録前後での反射光量変化の極性の異なる光情報記録媒体についても、良好な特性での記録を行なえることが望ましい。
特開2001−283443号公報 特開2003−109218号公報 特開2005−44511号公報
本発明は、光情報記録媒体と光情報記録装置の組合せにおける適切な記録方法を選択する方法を決めることにより、光情報記録媒体が光情報記録装置にとって既知でない場合でも、良好な特性での記録を行なうことが可能な光情報記録媒体とその記録方法及び記録装置の提供を目的とする。
上記課題は次の1)〜8)の発明(以下、本発明1〜8という)によって解決される。
1) レーザ光の照射により情報が記録される光情報記録媒体であって、次の(1)(2)を有することを特徴とする光情報記録媒体。
(1)当該光情報記録媒体に関する記録条件を導くことができる情報C
(2)各種の光情報記録媒体に対する記録条件がメモリされている光情報記録装置Bに当該光情報記録媒体を装填した際に、光情報記録装置Bに情報Cを読み取らせて、光情報記録装置Bが有する記録条件を導くことができる情報Dと情報Cとを比較させ、情報Dの有する内容が情報Cの有する内容を包括している場合には、情報Dから導き出される記録条件を記録動作に用いさせ、情報Dの有する内容が情報Cの有する内容を包括していない場合には、情報Cから導き出される記録条件を記録動作に用いさせるという処理を、光情報記録装置Bが備えるコンピュータに実行させる自己起動型プログラム
2) 自己起動型プログラムが、光情報記録装置Bに情報Cを読み取らせる処理に引き続き、読み取らせた情報Cを光情報記録装置Bのメモリに格納させる処理を含むことを特徴とする1)記載の光情報記録媒体。
3) 情報Dの有する内容が情報Cの有する内容を包括していない場合として、情報Cから導き出される記録条件により記録を行なう光情報記録媒体の、記録マーク部における記録前後での反射光量増減の方向性が、情報Dから導き出される記録条件により記録を行なう光情報記録媒体の、記録マーク部における記録前後での反射光量増減の方向性と反対である場合を含むことを特徴とする1)又は2)記載の光情報記録媒体。
4) 情報Cから導き出される記録条件により記録を行なう光情報記録媒体の、記録マーク部における記録前の反射光量が、記録後の反射光量よりも小さいことを特徴とする3)記載の光情報記録媒体。
5) 情報Cから導き出される記録条件により記録を行なう光情報記録媒体の、記録マーク部における記録前の反射光量が、記録後の反射光量よりも大きいことを特徴とする3)記載の光情報記録媒体。
6) 光情報記録装置Bに、1)〜5)の何れかに記載の光情報記録媒体(媒体A)を装填し、レーザ光を照射して情報を記録する方法であって、次の(イ)〜(ハ)のステップを備えることを特徴とする光情報記録方法。
(イ)その記録条件を導くことができる情報Cを有する媒体Aを、各種の光情報記録媒体の記録条件を導くことができる情報Dがメモリされた光情報記録装置Bに装填し、情報Cと情報Dとを比較させるステップ
(ロ)比較の結果、情報Dの有する内容が情報Cの有する内容を包括している場合には、情報Dから導き出される記録条件を用いて媒体Aに対する記録動作を実行させる装置態様実行ステップ
(ハ)比較の結果、情報Dの有する内容が情報Cの有する内容を包括していない場合には、媒体Aが有する情報Cを取得させ、情報Cから導き出される記録条件を用いて媒体Aに対する記録動作を実行させる媒体態様実行ステップ
7) 媒体態様実行ステップにおいて、媒体Aが有する情報Cを取得させたのち、その情報Cを光情報記録装置Bのメモリに格納させる処理を含むことを特徴とする6)記載の光情報記録方法。
8) 6)又は7)に記載の光情報記録方法を用いて記録を実行する機能を有することを特徴とする光情報記録装置。
以下、上記本発明について詳しく説明する。
本発明1の光情報記録媒体は、前記(1)の情報Cと、(2)の自己起動型プログラムとを有することを特徴とする。
これにより、当該光情報記録媒体を既知としない光情報記録装置Bに装填した場合であっても、当該光情報記録媒体に関する記録条件を、情報Cに基づき導き出させて記録動作を実行させるので、光情報記録装置Bが市場に出た後に発売された光情報記録媒体のように、該光情報記録媒体が光情報記録装置Bにとって既知でない場合でも、良好な特性での記録を行なわせることが可能となり、光情報記録装置と光情報記録媒体との互換性を向上させることができる。その結果、光情報記録装置の製品寿命を延ばすことができるので、光情報記録装置の多量廃棄を回避することが可能となる。また、記録線密度を増加させることにより記録容量を増量させた光情報記録媒体についても、互換性を向上させることが可能になる。
本発明2は、光情報記録媒体の有する自己起動型プログラムが、情報Cをメモリに格納させる処理を含むことを特徴とする。
これにより、光情報記録装置Bに、使用する記録条件を導き出すための情報Cを取得させ、その情報Cを光情報記録装置Bのメモリに格納させる処理を行なわせることにより、一度情報Cを取得した光情報記録媒体と同種の光情報記録媒体が新たに装填された際には、光情報記録装置Bのメモリに格納されている情報Cを情報Dの一つとして使わせることができるため、記録条件の設定を迅速に行なわせることが可能となる。
本発明3は、情報Dの有する内容が情報Cの有する内容を包括していない場合として、情報Cから導き出される記録条件により記録を行なう光情報記録媒体の、記録マーク部における記録前後での反射光量増減の方向性が、情報Dから導き出される記録条件により記録を行なう光情報記録媒体の、記録マーク部における記録前後での反射光量増減の方向性と反対である場合を含むことを特徴とする。
これにより、現在市場にあるものとは反対の反射光量変化の極性を持つ光情報記録媒体に対して、現在市場にある光情報記録装置を用いて記録させる場合においても、良好な特性での記録を行なわせることが可能となる。
本発明4は、本発明3において、情報Cから導き出される記録条件により記録を行なう光情報記録媒体の、記録マーク部における記録前の反射光量が、記録後の反射光量よりも小さい場合である。
これにより、現在市場にある光情報記録装置が、記録マークとなる部分の、記録される前の状態の方が反射光量が大きく、レーザ光が照射され状態変化した後の方が反射光量が小さくなるという、いわゆるHigh−to−Low極性の光情報記録媒体に対応するものであるときに、記録マークとなる部分の、記録される前の状態の方が反射光量が小さく、レーザ光が照射され状態変化した後の方が反射光量が大きくなるという、いわゆるLow−to−High極性の光情報記録媒体についても、当該光情報記録装置により記録を実施する場合に、良好な特性での記録を行なわせることが可能となる。
本発明5は、本発明4と逆で、本発明3において、情報Cから導き出される記録条件により記録を行なう光情報記録媒体の、記録マーク部における記録前の反射光量が、記録後の反射光量よりも大きい場合である。
これにより、現在市場にある光情報記録装置が、Low−to−High極性の光情報記録媒体に対応するものであるときに、High−to−Low極性の光情報記録媒体についても、当該光情報記録装置により記録を実施する場合に、良好な特性での記録を行なわせることが可能となる。
本発明6の光情報記録方法は、前記(イ)〜(ハ)のステップを備えることを特徴とする。
これにより、記録すべき光情報記録媒体を既知としない光情報記録装置Bに当該光情報記録媒体を装填した場合であっても、当該光情報記録媒体が有する情報Cに基づき記録条件を導き出させて記録動作を実行させるので、光情報記録装置Bが市場に出た後に発売された光情報記録媒体のように、該光情報記録媒体が光情報記録装置Bにとって既知でない場合でも、良好な特性での記録を行なわせることが可能となり、光情報記録装置と光情報記録媒体との互換性を向上させることができる。その結果、光情報記録装置の製品寿命を延ばすことができるので、光情報記録装置の多量廃棄を回避することが可能となる。
また、記録線密度を増加させることにより記録容量を増量させた光情報記録媒体についても、互換性を向上させることが可能になる。
本発明7は、本発明6における媒体態様実行ステップにおいて、取得した情報Cを光情報記録装置Bのメモリに格納させる処理を含むことを特徴とする。
これにより、一度情報Cを取得した光情報記録媒体と同種の光情報記録媒体が新たに装填された際には、光情報記録装置Bのメモリに格納されている情報Cを情報Dの一つとして使うことができるため、記録条件の設定を迅速に行なうことが可能となる。
本発明8の光情報記録装置は、本発明6〜7の光情報記録方法を用いて記録を実行する機能を有することを特徴とする。
これにより、現在市場にあるものよりも記録容量を大きくした相変化型等の光情報記録媒体、或いは、現在市場にあるものと反対の反射光量変化の極性を持つ光情報記録媒体などについても、良好な特性での記録を行なうことが可能となる。
次に、本発明の実施の形態の一例を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る光情報記録媒体を装填することができる既存の光情報記録装置Bの一例における制御系のハードウェア構成を示すブロック図である。
この光情報記録装置Bは、CD(Compact Disc)/DVD(Digital Versatile Disc)/HD(High Density)DVD用の光ディスクドライブであり、例えばホスト(詳細は図示せず)に接続して使用される。
この光情報記録装置Bは、CD/DVD/HDDVD等の光情報記録媒体1を回転駆動するためのスピンドルモータ2、光ピックアップ装置3、レーザコントローラ回路4、エンコーダ5、モータドライバ6、再生信号処理回路7、サーボコントローラ8、バッファRAM9、バッファマネージャ10、インターフェース11、ROM12、CPU13及びRAM14などを備えている。なお、図1中の接続線は、代表的な信号や情報の流れを示すものであり、各ブロックの接続関係の全てを表すものではない。
光ピックアップ装置3は、光源としての半導体レーザから出射される光束を光情報記録媒体1の記録面に導くとともに、この記録面で反射された戻り光束を所定の受光位置まで導く光学系、その受光位置に配置され戻り光束を受光する受光素子、及び、駆動系(フォーカシングアクチュエータ、トラッキングアクチュエータ、シークモータ等:何れも図示せず)などを含んで構成されている。受光素子からは、その受光量に応じた電流(電流信号)が再生信号処理回路7に出力される。
再生信号処理回路7は、光ピックアップ装置3の出力信号である電流信号を電圧信号に変換し、この電圧信号に基づいてウォブル信号、RF信号及びサーボ信号(フォーカスエラー信号やトラックエラー信号など)を検出する。再生信号処理回路7では、ウォブル信号からADIP(Address In Pre−groove)情報及び同期信号などを抽出する。ここで抽出されたADIP情報はCPU13に出力され、同期信号はエンコーダ5に出力される。更に、再生信号処理回路7は、RF信号に対して誤り訂正処理等を行った後、バッファマネージャ10を介してバッファRAM9に格納する。また、フォーカスエラー信号及びトラックエラー信号は、再生信号処理回路7からサーボコントローラ8に出力される。
サーボコントローラ8は、フォーカスエラー信号に基づいて光ピックアップ装置3のフォーカシングアクチュエータを制御する制御信号を生成し、トラックエラー信号に基づいて光ピックアップ装置3のトラッキングアクチュエータを制御する制御信号を生成する。各制御信号はサーボコントローラ8からモータドライバ6に各々出力される。
バッファマネージャ10は、バッファRAM9へのデータの入出力を管理し、蓄積されたデータ量が所定の値になると、CPU13に通知する。
モータドライバ6は、サーボコントローラ8からの制御信号に基づいて、光ピックアップ装置3のフォーカシングアクチュエータ及びトラッキングアクチュエータを駆動する。また、モータドライバ6は、CPU13の指示に基づいて、光情報記録媒体1の線速度が一定となるようにスピンドルモータ2を制御する。更にモータドライバ6は、CPU13の指示に基づいて、光ピックアップ装置3のシークモータを駆動し、光ピックアップ装置3のスレッジ方向(光情報記録媒体1の半径方向)の位置を制御する。
エンコーダ5は、CPU13の指示に基づいて、バッファマネージャ10を介してバッファRAM9から取り出したデータに対してエラー訂正コードの付加などを行ない、光情報記録媒体1への書き込みデータを作成すると共に、再生信号処理回路7からの同期信号に同期して、書き込みデータをレーザコントローラ回路4に出力する。
レーザコントローラ回路4では、エンコーダ5からの書き込みデータ及びCPU13の指示に基づいて、光ピックアップ装置3の半導体レーザの出力を制御する。
インターフェース11は、ホストとの双方向の通信インターフェースであり、ATAPI(AT Attachment Packet Interface)及びSCSI(Small Computer System Interface)等の標準インターフェースに準拠している。
ROM12には、CPU13により解読可能なコードで記述された制御プログラム等が格納されている。なお、光情報記録装置Bの電源がオン状態になると、当該制御プログラムはメインメモリ(図示せず)にロードされ、CPU13はそのプログラムに従って上記各部の動作を制御すると共に、制御に必要なデータ等を一時的にRAM14に保存する。即ち、CPU13は、ROM12及びRAM14とともに当該光情報記録装置Bが備えるコンピュータを構成している。
光情報記録媒体1としてはCD/DVD/HD DVD等の何れも使用可能であるが、本実施の形態では、相変化型光情報記録媒体の例を示す。
図3に、後述する光情報記録方法への適用に好適な相変化型光情報記録媒体1の層構成の一例を示す。基本的な構成は、案内溝を有する透明基板21上に下部保護層22、記録層23、上部保護層24、反射層25、オーバーコート層26を設けたものであり、更にオーバーコート層26上に印刷層28、基板21の鏡面側にハードコート層27を設けても良い。上記の単板ディスクを、接着層29を介して貼り合わせ構造としても良い。貼り合わせる反対面のディスクは、同様の単板ディスクでも透明基板のみでも良い。また、上記の単板ディスクの印刷層を形成せずに貼り合わせ、貼り合わせ後に反対面側に印刷層28′を形成しても良い。
基板21の材料は、通常ガラス、セラミックス或いは樹脂であり、樹脂基板が成形性、コストの点で好適である。樹脂の例としては、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、ABS樹脂、ウレタン樹脂などが挙げられるが、成形性、光学特性、コストの点で優れるポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂が好ましい。
記録層23の材料としては、書き換え型の光情報記録媒体の場合、結晶−アモルファス相間の相変化を起こし、各々が安定化又は準安定化状態をとることができるSb、Teを含む相変化型記録材料が、記録(アモルファス化)感度・速度、消去(結晶化)感度・速度、及び消去比が良好なため適している。更に、このSbTe材料に、Ga、Ge、Ag、In、Bi、C、N、O、Si、Sなどの元素を添加することで、記録・消去感度や信号特性、信頼性などを改善することができる。そのため、目的とする記録線速度及び線速度領域により、添加する元素や材料の組成比を調整して、最適な記録線速度を制御すると同時に、記録した信号の再生安定性や信号の寿命(信頼性)を確保することが望ましい。
本実施の形態で用いられる相変化型光情報記録媒体1においては、これらの特性を総合的に満足できる記録層の材料として、構成元素にAg及び/又はGe,Ga及び/又はIn,Sb,Teを含んでおり、これらの元素の組成比(Ag及び/又はGe)α(Ga及び/又はIn)βSbγTeδ(α,β,γ,δは原子%)が、α+β+γ+δ=100としたときに、0<α≦6、2≦β≦10、60≦γ≦85、15≦δ≦27である材料が、信号の再生安定性や信号の寿命が優れており好適である。
また、一回記録型の光情報記録媒体の場合には、記録層23の材料として、無機材料からなる一回記録型光情報記録媒体に使用する記録材料を用いても良い。
特開2003−145934号に述べられているように、無機材料を記録層の材料とした追記型光情報記録媒体としては、レーザ光照射により媒体にピット(穴)をあけて情報を記録する方法、或いは相変化や合金化等による構造変化を生じさせ反射率を変化させて情報を記録する方法が提案されている。しかしながら、ピット方式の場合は、記録密度の向上に伴って均一なピットを得る事が困難となり、これにより信号特性と記録感度が劣化するため、あまり望ましくない。また、相変化方式の場合、結晶とアモルファスの間の相転移を利用するものにおいて、場合により記録マークが消去される危険性があり、合金化方式の場合、レーザ照射による反射率の変動、即ち、記録マークの再生信号のコントラストが小さいという問題を有するが、記録マークの大きさを制御するためには、構造変化を利用するこれらの方式が望ましい。
記録材料としては、照射されたレーザ光を吸収し、昇温するための金属又は半金属材料と、変形を抑制するための酸化物、硫化物、炭化物等のセラミック又はそれに類する材料の混合物が望ましい。具体的には、金属又は半金属として、S、Se、Te、Sb、Ge、Sn、Bi、Ga、Inの中から選ばれた少なくとも一つの元素、セラミック材料として、CaO、SiO、Al、Fe、Bi、CuO、PbO、BaO、TiO、Sb、CeO、ZnO、CdO、In、SnO、Ta、Nb、V、MgO、BeO、ZrO、MoO、WO、NiO、CoO、TeO、MnOなどの酸化物;ZnS、CdS、MoSなどの硫化物;Si、AlN、BN、TiNなどの窒化物;SiC、BC、TiC、WCなどの炭化物;アモルファス炭素、黒鉛、ダイヤモンドなどを用いることができる。特に、エネルギーバンドギャップの小さいセラミックの方が、光吸収を補助できるため、より望ましい。
記録層23の膜厚は5〜40nmとするのが良い。更に、ジッタ等の初期特性、量産効率を考慮し、書き換え型の相変化記録層ではオーバーライト特性も考慮すると、好適には10〜25nmとするのが良い。5nmより薄いと光吸収能が著しく低下し、記録層としての役割を果たさなくなるし、40nmより厚いと高速で均一な相変化が起こり難くなる。
このような相変化型の記録層は、各種気相成長法、例えば真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法、光CVD法、イオンプレーティング法、電子ビーム蒸着法などによって形成できる。中でも、スパッタリング法が量産性、膜質等に優れている。
記録層23の下層及び上層には保護層22、24が形成される。保護層22、24の材料としては、SiO、SiO、ZnO、SnO、Al、TiO、In、MgO、ZrOなどの金属酸化物、Si、AlN、TiN、BN、ZrNなどの窒化物、ZnS、In、TaSなどの硫化物、SiC、TaC、BC、WC、TiC、ZrCなどの炭化物やダイヤモンド状カーボン、或いは、それらの混合物が挙げられる。これらの材料は、単体で保護層とすることもできるが、互いの混合物としても良く、必要に応じて不純物を含んでも良い。また、単層でなく、2層以上を積層した構造としても良い。但し、保護層22、24の融点は、相変化型記録層よりも高いことが必要である。
このような保護層22、24は、各種気相成長法、例えば真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法、光CVD法、イオンプレーティング法、電子ビーム蒸着法などによって形成できる。中でも、スパッタリング法が量産性、膜質等に優れている。
保護層22、24の膜厚は、反射率、変調度、記録感度に大きく影響する。これらの諸特性を満足するためには、下部保護層22の膜厚は30〜200nmとすることが要求される。更に良好な信号特性を得るためには、40〜100nmとするのが好ましい。
上部保護層24の膜厚は5〜40nm、好適には7〜30nmとするのが良い。5nmより薄くなると耐熱性保護層としての機能を果たさなくなる。また、記録感度の低下を生じる。一方、40nmより厚くなると、界面剥離を生じやすくなり、繰り返し記録性能も低下する。
また、一回記録型の光情報記録媒体の場合には、記録層23として、有機色素材料を含む材料を用いることもできる。このような有機色素材料としては、例えば、シアニン系色素、フタロシアニン系色素、ピリリウム系・チオピリリウム系色素、アズレニウム系色素、スクアリリウム系色素、アゾ系色素、ホルマザンキレート系色素、Ni、Crなどの金属錯塩系色素、ナフトキノン系・アントラキノン系色素、インドフェノール系色素、インドアニリン系色素、トリフェニルメタン系色素、トリアリルメタン系色素、アミニウム系・ジインモニウム系色素、ニトロソ化合物を挙げることができる。
更に、必要に応じて他の第3成分、例えばバインダー、安定剤等を含有させることができる。中でも、所望の光学特性が得やすい色素化合物としては、溶剤塗布による製膜性、光学特性の調整のし易さから、フタロシアニン色素、シアニン色素、アゾ色素、スクアリリウム色素から選ばれる少なくとも1種の色素であることが好ましい。
色素膜の形成方法としては、スピンコート法、キャスト法、ロール塗布法、引き上げ法、真空蒸着法、スパッタリング法等が用いられるが、生産性を考慮するとスピンコート法が望ましい。その際、色素を溶解させた溶液の濃度、スピンコーターの回転数、回転時間等を調節して膜厚を制御することにより所望の吸光度を実現することができる。
好ましい色素膜厚は、溝部で400〜1000Åである。色素膜厚がこの範囲よりも薄いと信号変調度(コントラスト)を得難く、反対に厚いとマークの形状が揃い難くなり、ジッタが増加し易いためである。
有機色素材料を含む記録層の下層及び上層にも保護層を形成しても良いが、必須ではないため通常は形成しない。形成する場合は、前述の相変化材料や一回記録対応の無機記録材料を用いた記録層における保護層と同様にして形成できる。
反射層25としては、Al、Au、Ag、Cu、Ta、Ti、Wなどの金属材料、又はこれらの元素を含む合金などを用いることができる。また、耐腐食性の向上、熱伝導率の改善などのために、上記材料に対してCr、Ti、Si、Cu、Ag、Pd、Taなどの元素を添加しても良い。添加比率は、0.3〜2原子%とするのが良い。0.3原子%より少ないと、耐腐食性の効果に劣る。2原子%より多くなると、熱伝導率が下がりすぎ、アモルファス状態を形成し難くなる。
このような反射層25は、各種気相成長法、例えば真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法、光CVD法、イオンプレーティング法、電子ビーム蒸着法などによって形成できる。
反射層25の膜厚は、50〜200nm、好適には70〜160nmとするのが良い。また、合金又は金属層を多層化して反射層とすることも可能である。多層化した場合には各層の膜厚は少なくとも10nm以上必要で、多層化膜の合計膜厚は50〜160nmとするのが良い。
反射層25の上には、その酸化防止のためにオーバーコート層26が形成される。オーバーコート層26としては、スピンコートで作製した紫外線硬化型樹脂が一般的である。その厚さは3〜15μmが適当である。3μmより薄くすると、オーバーコート層上に印刷層を設ける場合、エラーの増大が認められることがある。一方、15μmより厚くすると、内部応力が大きくなってしまい、ディスクの機械特性に大きく影響してしまう。
ハードコート層22としては、スピンコートで作製した紫外線硬化型樹脂が一般的である。その厚さは2〜6μmが適当である。2μmより薄くすると、十分な耐擦傷性が得られない。6μmより厚くすると、内部応力が大きくなってしまい、ディスクの機械特性に大きく影響してしまう。その硬度は、布で擦っても大きな傷が付かない鉛筆硬度であるH以上とする必要がある。必要に応じて、導電性の材料を混入させ、帯電防止を図り、埃等の付着を防止することも効果的である。
印刷層28′は、耐擦傷性の確保、ブランド名などのラベル印刷、インクジェットプリンタに対するインク受容層の形成などを目的としており、紫外線硬化型樹脂をスクリーン印刷法で形成するのが一般的である。その厚さは3〜50μmが適当である。3μmより薄くすると、層形成時にムラが生じてしまう。50μmより厚くすると、内部応力が大きくなってしまい、ディスクの機械特性に大きく影響してしまう。
接着層29としては、紫外線硬化型樹脂、ホットメルト接着剤、シリコーン樹脂などの接着剤を用いることができる。このような接着層29の材料は、オーバーコート層26又は印刷層28上に、材料に応じて、スピンコート、ロールコート、スクリーン印刷法などの方法により塗布し、紫外線照射、加熱、加圧等の処理を行なって反対面のディスクと貼り合わせる。反対面のディスクの貼り合わせ面については、接着層29の材料を塗布してもしなくても良い。また、接着層29としては、粘着シートを用いることもできる。
接着層29の膜厚は特に制限されるものではないが、材料の塗布性、硬化性、ディスクの機械特性の影響を考慮すると、5〜100μmが好適である。
接着面の範囲は特に制限されるものではないが、CD及び/又はDVD及び/又はHDDVD互換が可能な光情報記録媒体に応用する場合、接着強度を確保するためには内周端の位置がΦ15〜40mm、好適にはΦ15〜30mmであることが望ましい。
このような相変化型光情報記録媒体1(媒体1)を用いる場合、媒体1をスピンドルモータ12で回転駆動すると共に、光ピックアップ装置3のレーザ駆動回路により半導体レーザを駆動し、光学系を介して媒体1にレーザ光を照射して媒体1の記録層23に光学的な変化(相変化)を生じさせ、媒体1からの反射光を光ピックアップ装置3で受光し、媒体1に対する情報の記録や再生を行なうこととなる。
記録される媒体1中に記録条件に関する情報Cを入れる手法としては、媒体1に形成されている案内溝を径方向に揺動(ウォブリング)させ、ウォブリング周期を周波数変調させたり位相変調させたりすることにより情報を入力する方法、媒体1のデータ変調と同様の方式で、データ記録領域外(リードインやリードアウト領域など)にプリピット部を形成して情報を入力する方法、データ記録領域の一部分にプリピット部を形成して情報を入力する方法、データ記録領域の一部分に情報を書き込んで記録する方法、媒体1の表面上にバーコードなどを入れて情報を持たせる方法などを用いることができる。これらの種々の方法の中から、記録方法に関する情報として必要なパラメータ数、変更させる頻度、媒体1の作製方法としての難易度などを考慮して、適切な手段を選択すれば良い。
中でも、データ記録領域の一部分に情報を書き込んで記録する方法が、記録条件に関する情報Cとして多くの情報を入力することができ、かつ、相変化型光情報記録媒体のような書き換え型の光情報記録媒体では、必要な情報Cを光情報記録装置Bに記憶させた後、その情報を消去することが可能であり、媒体1のデータ容量を減らすこともないため望ましい。
本実施の形態の光情報記録方法では、その記録条件を導くことができる情報Cを有する媒体1を光情報記録装置Bに装填した際に、光情報記録装置Bが元々有する記録条件を導くことができる情報Dと、情報Cとを比較し、情報Dの有する内容が情報Cの有する内容を包括しているか否かの確認して、包括していた場合には、光情報記録装置Bが有する情報Dから導き出される記録条件を利用して光情報記録装置Bにより媒体1への記録を行なわせる一方、包括していなかった場合には、媒体1が有する情報Cを取得し、情報Cから導き出される記録条件を利用して光情報記録装置Bにより媒体1への記録を行なわせるものである。
具体的な例としては、情報Cに媒体1のディスクID(特定情報)が入っており、情報Dの中に媒体1のディスクIDを認識して記録条件を設定することができる情報が含まれている場合は、情報Dの有する内容は情報Cの有する内容を包括しており、情報Dから導き出される記録条件を利用して記録を行なうことになる。しかしながら、情報Dの中に、情報CのディスクIDから特定される媒体1についての記録条件についての設定がない場合、また、記録条件の設定があっても、情報Dの中にはない方法での記録条件についての情報(例えば、異なる線速度での記録条件の情報など)を情報Cが有する場合は、情報Dの有する内容は情報Cの有する内容を包括しておらず、光情報記録装置Bは、情報Cから導き出される記録条件を取得することとなる。
図2に、本実施の形態の光情報記録方法を説明するためのスキーム図を示す。
まず、光情報記録装置Bに対して光情報記録媒体A(媒体A、即ち媒体1)が装填された場合、光情報記録装置Bにおいて媒体Aが有する記録条件を導き出すことができる情報Cを読み取る作業を行ない、光情報記録装置Bが元々有する情報Dとの比較を行なう(STEP1;比較ステップ)。
比較の結果、光情報記録装置Bが既に有する情報Dの内容が、情報Cの内容を包括していた場合には、光情報記録装置Bのメモリ(RAM14等)から情報Dを読み出し、記録動作を実行するための条件として、この情報Dから導き出される記録条件を設定し、設定された記録条件で媒体Aに対する記録動作を実行させる(STEP2−1;装置態様実行ステップ)。
一方、比較の結果、光情報記録装置Bが既に有する情報Dの内容が、情報Cについての情報を持っていなかった場合には(包括していない場合には)、まず、媒体Aから情報Cを取得し、光情報記録装置Bの情報Dを書換えるか、又は追記する形で、メモリ(RAM14等)に記憶させ、その後、この情報Cを読み出して、情報Cから導き出される記録条件を設定し、設定された記録条件で媒体Aに対する記録動作を実行させる(STEP2−2;媒体態様実行ステップ)。
このとき、情報Cを光情報記録装置Bのメモリ(RAM14等)に記憶させる処理を行わせることにより、これから後に光情報記録装置Bに媒体A或いは同種の媒体が装填された場合には、メモリ(RAM14等)に記憶してある情報Cを情報Dの一つとして読み出すことにより、記録条件を設定することができる。
具体的には、光情報記録装置Bが市場に出た後に発売された媒体Aと、光情報記録装置Bが既に有している情報Dの持つ光情報記録媒体との記録時における反射光量変化の極性が異なる場合、例えば、媒体Aが有する情報Cから導き出される記録条件で記録を行なう光情報記録媒体AはLow−to−High極性で記録を行なう媒体であるが、光情報記録装置Bが既に有している情報Dの持つ記録条件が、High−to−Low極性の光情報記録媒体Aにしか対応していないような場合には、媒体Aの記録を情報Cに基づいて実行することにより、記録できるようになる。
反対に、例えば、媒体Aが有する情報Cから導き出される記録条件で記録を行なう光情報記録媒体AはHigh−to−Low極性で記録を行なう媒体であるが、光情報記録装置Bが既に有している情報Dの持つ記録条件が、Low−to−High極性極性の光情報記録媒体Aにしか対応していないような場合にも、媒体Aの記録を情報Cに基づいて実行することにより、記録できるようになる。
このような光情報記録方法を用いることにより、光情報記録装置Bが元々は持っていなかった媒体Aに対して記録を行なう際の記録条件についての情報Cを取得し、その媒体Aに対して良好な特性での記録を実行することが可能となる。そのため、光情報記録装置Bが市場に出た後に発売されたような媒体Aについても対応することができることになり、既存の光情報記録装置Bと新規な媒体Aとの互換性を向上させることができる。加えて、既存の光情報記録装置Bの製品寿命を延ばすことができることから、光情報記録装置Bの多量廃棄を回避することが可能となる。
本発明によれば、光情報記録媒体と光情報記録装置の組合せにおける適切な記録方法を選択する方法を決めることにより、光情報記録媒体が光情報記録装置にとって既知でない場合でも、良好な特性での記録を行なうことが可能な光情報記録媒体とその記録方法及び記録装置を提供できる。特に、既存の光情報記録装置が想定している記録前後の反射光量変化の極性とは反対の極性で記録が行なわれる光情報記録媒体に対して、当該光情報記録装置で記録を行なう際の記録条件の設定が容易になる。
光情報記録装置の制御系のハードウェア構成を示すブロック図。 本発明の光情報記録方法を説明するためのスキーム図。 光情報記録媒体の層構成の一例を示す図。

Claims (8)

  1. レーザ光の照射により情報が記録される光情報記録媒体であって、次の(1)(2)を有することを特徴とする光情報記録媒体。
    (1)当該光情報記録媒体に関する記録条件を導くことができる情報C
    (2)各種の光情報記録媒体に対する記録条件がメモリされている光情報記録装置Bに当該光情報記録媒体を装填した際に、光情報記録装置Bに情報Cを読み取らせて、光情報記録装置Bが有する記録条件を導くことができる情報Dと情報Cとを比較させ、情報Dの有する内容が情報Cの有する内容を包括している場合には、情報Dから導き出される記録条件を記録動作に用いさせ、情報Dの有する内容が情報Cの有する内容を包括していない場合には、情報Cから導き出される記録条件を記録動作に用いさせるという処理を、光情報記録装置Bが備えるコンピュータに実行させる自己起動型プログラム
  2. 自己起動型プログラムが、光情報記録装置Bに情報Cを読み取らせる処理に引き続き、読み取らせた情報Cを光情報記録装置Bのメモリに格納させる処理を含むことを特徴とする請求項1記載の光情報記録媒体。
  3. 情報Dの有する内容が情報Cの有する内容を包括していない場合として、情報Cから導き出される記録条件により記録を行なう光情報記録媒体の、記録マーク部における記録前後での反射光量増減の方向性が、情報Dから導き出される記録条件により記録を行なう光情報記録媒体の、記録マーク部における記録前後での反射光量増減の方向性と反対である場合を含むことを特徴とする請求項1又は2記載の光情報記録媒体。
  4. 情報Cから導き出される記録条件により記録を行なう光情報記録媒体の、記録マーク部における記録前の反射光量が、記録後の反射光量よりも小さいことを特徴とする請求項3記載の光情報記録媒体。
  5. 情報Cから導き出される記録条件により記録を行なう光情報記録媒体の、記録マーク部における記録前の反射光量が、記録後の反射光量よりも大きいことを特徴とする請求項3記載の光情報記録媒体。
  6. 光情報記録装置Bに、請求項1〜5の何れかに記載の光情報記録媒体(媒体A)を装填し、レーザ光を照射して情報を記録する方法であって、次の(イ)〜(ハ)のステップを備えることを特徴とする光情報記録方法。
    (イ)その記録条件を導くことができる情報Cを有する媒体Aを、各種の光情報記録媒体の記録条件を導くことができる情報Dがメモリされた光情報記録装置Bに装填し、情報Cと情報Dとを比較させるステップ
    (ロ)比較の結果、情報Dの有する内容が情報Cの有する内容を包括している場合には、情報Dから導き出される記録条件を用いて媒体Aに対する記録動作を実行させる装置態様実行ステップ
    (ハ)比較の結果、情報Dの有する内容が情報Cの有する内容を包括していない場合には、媒体Aが有する情報Cを取得させ、情報Cから導き出される記録条件を用いて媒体Aに対する記録動作を実行させる媒体態様実行ステップ
  7. 媒体態様実行ステップにおいて、媒体Aが有する情報Cを取得させたのち、その情報Cを光情報記録装置Bのメモリに格納させる処理を含むことを特徴とする請求項6記載の光情報記録方法。
  8. 請求項6又は7に記載の光情報記録方法を用いて記録を実行する機能を有することを特徴とする光情報記録装置。
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