JP2007248917A - 電子写真感光体、及びそれを用いた電子写真方法、電子写真装置、電子写真装置用プロセスカートリッジ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下記一般式(1)で表わされるベンジジン化合物を含有する感光層が、導電性支持体上に設けられていることを特徴とする電子写真感光体。
(式中、Rは置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、ハロゲン原子を表わす。)
【選択図】図1
Description
商品化されている電荷輸送材料としては、1,1−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)−4,4−ジフェニル−1,3−ブタジエン(特許文献1:特開昭62−30255号公報)、5−〔4−(N,N−ジ−p−トリルアミノ)ベンジリデン〕−5H−ジベンゾ〔a,d〕シクロヘプテン(特許文献2:特開昭63−225660号公報)、9−メチルカルバゾール−3−アルデヒド−1、1−ジフェニルヒドラゾン、ピレン−1−アルデヒド−1,1−ジフェニルヒドラゾン(特許文献3:特開昭58−159536号公報)、4’−ビス(4−メチルフェニル)アミノ−α−フェニルスチルベン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン、9,9−ジメチル−2−(ジ−p−トリルアミノ)フルオレンなどがある。
一般的な電荷輸送層はこれら低分子電荷輸送材料をバインダー樹脂中に分子分散させた約10〜30μm程度の固溶体膜である。また、このバインダー樹脂としてほとんどの電子写真感光体においてビスフェノール系ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂もしくはそれらと他の樹脂との共重合体が用いられている。しかしながら、これらの電荷輸送材料では今後のより速いプロセススピードに充分に対応できるほどの応答性を有していない。
(1)「下記一般式(1)で表わされるベンジジン化合物を含有する感光層が、導電性支持体上に設けられていることを特徴とする電子写真感光体;
(2)「前記一般式(1)で表わされるベンジジン化合物と、他の電荷輸送物質とを含有する感光層が、導電性支持体上に設けられていることを特徴とする前記第(1)項に記載の電子写真感光体」、
(3)「前記電荷輸送物質が下記一般式(2)で表わされるスチルベン化合物であることを特徴とする前記第(2)項に記載の電子写真感光体;
(4)「前記電荷輸送物質が下記一般式(3)で表わされるアミノビフェニル化合物であることを特徴とする前記第(2)項に記載の電子写真感光体;
(5)「前記電荷輸送物質が、高分子型電荷輸送物質であることを特徴とする前記第(2)項に記載の電子写真感光体」、
(6)「前記高分子型電荷輸送物質が下記一般式(4)で表わされる物質であることを特徴とする前記第(5)項に記載の電子写真感光体;
Xは脂肪族の2価基、環状脂肪族の2価基、または下記一般式で表わされる2価基を表わす。
(7)「前記高分子型電荷輸送物質が下記一般式(5)で表わされる物質であることを特徴とする前記第(5)項に記載の電子写真感光体;
(8)「電子写真感光体に、少なくとも帯電、画像露光、現像、転写が繰り返し行なわれる電子写真方法において、前記電子写真感光体が前記第(1)項乃至第(7)項のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とする電子写真形成方法」、
(9)「前記画像露光における感光体上の静電潜像書き込みがデジタル方式により行なわれることを特徴とする前記第(8)項に記載の電子写真形成方法」、
(10)「少なくとも帯電手段、画像露光手段、現像手段、転写手段および電子写真感光体を具備してなる電子写真装置において、前記電子写真感光体が前記第(1)項乃至第(7)項のいずれかに記載の電子写真感光体により構成されていることを特徴とする電子写真装置」、
(11)「前記画像露光手段による感光体上の静電潜像書き込みがデジタル方式であることを特徴とする前記第(10)項に記載の電子写真装置」、
(12)「電子写真感光体と、帯電手段、画像露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段および除電手段よりなる群から選ばれた少なくとも一つの手段を含んで一体に支持され、電子写真装置本体に着脱可能とされた電子写真装置用プロセスカートリッジにおいて、前記電子写真感光体が前記第(1)項乃至第(7)項のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とする電子写真装置用プロセスカートリッジ」
まず、本発明にて感光層中に含有させる下記一般式(1)で表わされるベンジジン化合物の詳細を説明する。
(式中、Rは置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、ハロゲン原子を表わす。)
このベンジジン化合物は、対応する下記一般式(6)で表わされるジアルデヒド化合物と、下記一般式(7)で表わされるホスホネート化合物とを反応させることにより製造することができる。
これらを製造するには、塩基触媒の存在下、前記一般式(6)のジアルデヒドと前記一般式(7)のホスホネート化合物を、約100℃前後或いはそれ以上の温度において反応させることによって製造することができる。
塩基性触媒としては、フェニルリチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムアミド、水素化ナトリウム及びナトリウムメチラート、カリウム−t−ブトキサイドなどのアルコラートを挙げることができる。特にカリウム−t−ブトキサイドが好ましい。
反応時に用いる溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、2−メトキシエタノール、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンなどを挙げることができる。中でも極性溶媒、例えば、N,N−ジメチルホルムアミドおよびジメチルスルホキシドが好ましい。
図1は本発明における電子写真感光体の層構成の一例を示す概略断面図である。図1において、導電性支持体(31)上に、電荷発生物質と電荷輸送物質を主成分とする感光層(33)が設けられている。感光層(33)の電荷輸送物質として少なくとも本発明のベンジジン化合物が含まれる。
図2は本発明における電子写真感光体の層構成の他の例を示す概略断面図である。図2において、導電性支持体(31)上に、電荷発生物質を主成分とする電荷発生層(35)と、電荷輸送物質を主成分とする電荷輸送層(37)とが、積層された構成をとっている。電荷輸送層(37)には電荷輸送物質として少なくとも本発明のベンジジン化合物が含まれる。
図3は本発明における電子写真感光体の層構成の更に他の例を示す概略断面図である。図3において、導電性支持体(31)上に、電荷発生物質と電荷輸送物質を主成分とする感光層(33)が設けられ、さらに感光層表面に保護層(39)が設けられてなる。感光層(33)の電荷輸送物質として少なくとも本発明のベンジジン化合物が含まれる。この場合、保護層(39)に本発明のベンジジン化合物が含有されても構わない。
図4は本発明における電子写真感光体の層構成の更に他の例を示す概略断面図である。図4において、導電性支持体(31)上に、電荷発生物質を主成分とする電荷発生層(35)と電荷輸送物質を主成分とする電荷輸送層(37)とが積層された構成をとっており、さらに電荷輸送層上に保護層(39)が設けられてなる。電荷輸送層(37)には電荷輸送物質として少なくとも本発明のベンジジン化合物が含まれる。この場合、保護層(39)に本発明のベンジジン化合物が含有されても構わない。
図5は本発明における電子写真感光体の層構成の更に他の例を示す概略断面図である。図5において、導電性支持体(31)上に、電荷輸送物質を主成分とする電荷輸送層(37)と電荷発生物質を主成分とする電荷発生層(35)とが積層された構成をとっており、さらに電荷発生層上に保護層(39)が設けられてなる。電荷輸送層(37)には電荷輸送物質として少なくとも本発明のベンジジン化合物が含まれる。この場合、保護層(39)に本発明のベンジジン化合物が含有されても構わない。
感光層は単層でも積層でもよいが、説明の都合上、先ず電荷発生層(35)と電荷輸送層(37)で構成される場合(図2、図4、図5)から述べる。
必要に応じて電荷発生層(35)に用いられる結着樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミド、ポリビニルベンザール、ポリエステル、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリフェニレンオキシド、ポリアミド、ポリビニルピリジン、セルロース系樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
結着樹脂の量は、電荷発生物質100重量部に対して、0〜500重量部、好ましくは10〜300重量部が適当である。結着樹脂の添加は、分散前あるいは分散後どちらでも構わない。
上記で用いられる溶剤としては、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセルソルブ、酢酸エチル、酢酸メチル、ジクロロメタン、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、リグロイン等が挙げられるが、特にケトン系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒が良好に使用される。これらは単独で用いても2種以上混合して用いてもよい。
前述のように電荷発生層(35)は、電荷発生物質、溶媒および結着樹脂を主成分とするが、その中には、増感剤、分散剤、界面活性剤、シリコーンオイル等のいかなる添加剤が含まれていてもよい。
また、塗布液の塗工法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビートコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコート等の方法を用いることができる。電荷発生層35の膜厚は、0.01〜5μm程度が適当であり、好ましくは0.1〜2μmである。
また、前記一般式(化2)で表わされる化合物には、例えば、4−ジエチルアミノスチリル−β−カルボアルデヒド−1−メチル−1−フェニルヒドラゾン、4−メトキシナフタレン−1−カルボアルデヒド−1−ベンジル−1−フェニルヒドラゾンなどがある。
前記一般式(化3)で表わされる化合物には、例えば、4−メトキシベンズアルデヒド−1−メチル−1−フェニルヒドラゾン、2、4−ジメトキシベンズアルデヒド−1−ベンジル−1−フェニルヒドラゾン、4−ジエチルアミノベンズアルデヒド−1、1−ジフェニルヒドラゾン、4−メトキシベンズアルデヒド−1−(4−メトキシ)フェニルヒドラゾン、4−ジフェニルアミノベンズアルデヒド−1−ベンジル−1−フェニルヒドラゾン、4−ジベンジルアミノベンズアルデヒド−1、1−ジフェニルヒドラゾンなどがある。
また、前記一般式(化4)で表わされる化合物には、例えば、1、1−ビス(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、トリス(4−ジエチルアミノフェニル)メタン、1、1−ビス(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、2,2’−ジメチル−4,4’−ビス(ジエチルアミノ)−トリフェニルメタンなどがある。
前記一般式(化5)で表わされる化合物には、例えば、9−(4−ジエチルアミノスチリル)アントラセン、9−ブロム−10−(4−ジエチルアミノスチリル)アントラセンなどがある。
また、前記一般式(化6)で表わされる化合物には、例えば、9−(4−ジメチルアミノベンジリデン)フルオレン、3−(9−フルオレニリデン)−9−エチルカルバゾールなどがある。
また、前記一般式(化9)で表わされる化合物には、例えば、1、2−ビス(4−ジエチルアミノスチリル)ベンゼン、1、2−ビス(2、4−ジメトキシスチリル)ベンゼンなどがある。
前記一般式(化10)で表わされる化合物には、例えば、3−スチリル−9−エチルカルバゾール、3−(4−メトキシスチリル)−9−エチルカルバゾールなどがある。
前記一般式(化11)で表わされる化合物には、例えば、4−ジフェニルアミノスチルベン、4−ジベンジルアミノスチルベン、4−ジトリルアミノスチルベン、1−(4−ジフェニルアミノスチリル)ナフタレン、1−(4−ジフェニルアミノスチリル)ナフタレンなどがある。
前記一般式(化12)で表わされる化合物には、例えば、4’−ジフェニルアミノ−α−フェニルスチルベン、4’−ビス(4−メチルフェニル)アミノ−α−フェニルスチルベンなどがある。
前記一般式(化15)で表わされる化合物には、例えば、1−フェニル−3−(4−ジエチルアミノスチリル)−5−(4−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリンなどがある。
前記一般式(化16)で表わされる化合物には、例えば、2、5−ビス(4−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−N、N−ジフェニルアミノ−5−(4−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−(4−ジメチルアミノフェニル)−5−(4−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾールなどがある。
前記一般式(化17)で表わされる化合物には、例えば、2−N、N−ジフェニルアミノ−5−(N−エチルカルバゾール−3−イル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−(4−ジエチルアミノフェニル)−5−(N−エチルカルバゾール−3−イル)−1,3,4−オキサジアゾールなどがある。
前記一般式(化18)で表わされるベンジジン化合物には、例えば、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン、3,3’−ジメチル−N,N,N’,N’−テトラキス(4−メチルフェニル)−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミンなどがある。
また、前記一般式(化19)で表わされるビフェニリルアミン化合物には、例えば、4’−メトキシ−N,N−ジフェニル−[1,1’−ビフェニル]−4−アミン、4’−メチル−N,N−ビス(4−メチルフェニル)−[1,1’−ビフェニル]−4−アミン、4’−メトキシ−N,N−ビス(4−メチルフェニル)−[1,1’−ビフェニル]−4−アミン、N,N−ビス(3,4−ジメチルフェニル)−[1,1’−ビフェニル]−4−アミンなどがある。
また、前記一般式(化20)で表わされるトリアリールアミン化合物には、例えば、N,N−ジフェニル−ピレン−1−アミン、N,N−ジ−p−トリル−ピレン−1−アミン、N,N−ジ−p−トリル−1−ナフチルアミン、N,N−ジ(p−トリル)−1−フェナントリルアミン、9,9−ジメチル−2−(ジ−p−トリルアミノ)フルオレン、N,N,N’,N’−テトラキス(4−メチルフェニル)−フェナントレン−9,10−ジアミン、N,N,N’,N’−テトラキス(3−メチルフェニル)−m−フェニレンジアミンなどがある。
また、前記一般式(化21)で表わされるジオレフィン芳香族化合物には、例えば、1、4−ビス(4−ジフェニルアミノスチリル)ベンゼン、1、4−ビス[4−ジ(p−トリル)アミノスチリル]ベンゼンなどがある。
また、前記一般式(化23)で表わされるスチリルピレン化合物には、例えば、1−(4−ジフェニルアミノスチリル)ピレン、1−(N,N−ジ−p−トリル−4−アミノスチリル)ピレンなどがある。
これらの電荷輸送物質は単独または2種類以上混合して用いられる。
結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂等の熱可塑性または熱硬化性樹脂が挙げられる。
(式中、Ar1、Ar2、Ar3、Ar4およびAr5は置換もしくは無置換の芳香環基、Zは芳香環基または―Ar6―Za―Ar6―を表わし、Ar6は置換もしくは無置換の芳香環基、ZaはO、Sまたはアルキレン基、RおよびR’は直鎖又は分岐鎖のアルキレン基を表わす。mは0または1を表わす。X,k,jおよびnは、(I)式の場合と同じである。)
そして、これら一般式(I)〜(XI)の高分子正孔輸送物質は、公知であり、例えば特開2001−19871号公報、特開2001−330973号公報、特開2003−149849号公報、特開2004−126560号公報、特開2005−157297号公報、特許第3568518号公報等に記載されている。
以上のようにして得られた塗工液の塗工法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビートコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコート等、従来の塗工方法を用いることができる。
また、感光体の保護層には、耐摩耗性を向上する目的でフィラー材料を添加される。
また、保護層に本発明のベンジジン化合物が含まれていてもよい。さらに電荷輸送層(37)で挙げた低分子電荷輸送物質あるいは高分子電荷輸送物質を添加することは、残留電位の低減及び画質向上に対して有効かつ有用である。
保護層の形成法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビートコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコート等の従来方法を用いることができるが、特に塗膜の均一性の面からスプレーコートがより好ましい。
(a)フェノール系化合物
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、n−オクタデシル−3−(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネ−ト]メタン、ビス[3,3’−ビス(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアッシド]クリコールエステル、トコフェロール類など。
(b)パラフェニレンジアミン類
N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジ−t−ブチル−p−フェニレンジアミンなど。
(c)ハイドロキノン類
2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン、2,6−ジドデシルハイドロキノン、2−ドデシルハイドロキノン、2−ドデシル−5−クロロハイドロキノン、2−t−オクチル−5−メチルハイドロキノン、2−(2−オクタデセニル)−5−メチルハイドロキノンなど。
(d)有機硫黄化合物類
ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジテトラデシル−3,3’−チオジプロピオネートなど。
(e)有機燐化合物類
トリフェニルホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィン、トリ(ジノニルフェニル)ホスフィン、トリクレジルホスフィン、トリ(2,4−ジブチルフェノキシ)ホスフィンなど。
(a)リン酸エステル系可塑剤
リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル、リン酸オクチルジフェニル、リン酸トリクロルエチル、リン酸クレジルジフェニル、リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリフェニルなど。
(b)フタル酸エステル系可塑剤
フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソオクチル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジノニル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジウンデシル、フタル酸ジトリデシル、フタル酸ジシクロヘキシル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ブチルラウリル、フタル酸メチルオレイル、フタル酸オクチルデシル、フマル酸ジブチル、フマル酸ジオクチルなど。
(c)芳香族カルボン酸エステル系可塑剤
トリメリット酸トリオクチル、トリメリット酸トリ−n−オクチル、オキシ安息香酸オクチルなど。
(d)脂肪族二塩基酸エステル系可塑剤
アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ−n−ヘキシル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アジピン酸ジ−n−オクチル、アジピン酸−n−オクチル−n−デシル、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸ジカプリル、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジメチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジ−n−オクチル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジ−2−エトキシエチル、コハク酸ジオクチル、コハク酸ジイソデシル、テトラヒドロフタル酸ジオクチル、テトラヒドロフタル酸ジ−n−オクチルなど。
(e)脂肪酸エステル誘導体
オレイン酸ブチル、グリセリンモノオレイン酸エステル、アセチルリシノール酸メチル、ペンタエリスリトールエステル、ジペンタエリスリトールヘキサエステル、トリアセチン、トリブチリンなど。
(f)オキシ酸エステル系可塑剤
アセチルリシノール酸メチル、アセチルリシノール酸ブチル、ブチルフタリルブチルグリコレート、アセチルクエン酸トリブチルなど。
(g)エポキシ可塑剤
エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシステアリン酸ブチル、エポキシステアリン酸デシル、エポキシステアリン酸オクチル、エポキシステアリン酸ベンジル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジデシルなど。
(h)二価アルコールエステル系可塑剤
ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジ−2−エチルブチラートなど。
(i)含塩素可塑剤
塩素化パラフィン、塩素化ジフェニル、塩素化脂肪酸メチル、メトキシ塩素化脂肪酸メチルなど。
(j)ポリエステル系可塑剤
ポリプロピレンアジペート、ポリプロピレンセバケート、ポリエステル、アセチル化ポリエステルなど。
(k)スルホン酸誘導体
p−トルエンスルホンアミド、o−トルエンスルホンアミド、p−トルエンスルホンエチルアミド、o−トルエンスルホンエチルアミド、トルエンスルホン−N−エチルアミド、p−トルエンスルホン−N−シクロヘキシルアミドなど。
(l)クエン酸誘導体
クエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリ−2−エチルヘキシル、アセチルクエン酸−n−オクチルデシルなど。
(m)その他
ターフェニル、部分水添ターフェニル、ショウノウ、2−ニトロジフェニル、ジノニルナフタリン、アビエチン酸メチルなど。
(a)炭化水素系化合物
流動パラフィン、パラフィンワックス、マイクロワックス、低重合ポリエチレンなど。
(b)脂肪酸系化合物
ラウリン酸、ミリスチン酸、パルチミン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸など。
(c)脂肪酸アミド系化合物
ステアリルアミド、パルミチルアミド、オレインアミド、メチレンビスステアロアミド、エチレンビスステアロアミドなど。
(d)エステル系化合物
脂肪酸の低級アルコールエステル、脂肪酸の多価アルコールエステル、脂肪酸ポリグリコールエステルなど。
(e)アルコール系化合物
セチルアルコール、ステアリルアルコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリグリセロールなど。
(f)金属石けん
ステアリン酸鉛、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムなど。
(g)天然ワックス
カルナバロウ、カンデリラロウ、蜜ロウ、鯨ロウ、イボタロウ、モンタンロウなど。
(h)その他
シリコーン化合物、フッ素化合物など。
(a)ベンゾフェノン系
2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ4−メトキシベンゾフェノンなど。
(b)サルシレート系
フェニルサルシレート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエートなど。
(c)ベンゾトリアゾール系
(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、(2’−ヒドロキシ5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(2’−ヒドロキシ5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(2’−ヒドロキシ3’−ターシャリブチル5’−メチルフェニル)5−クロロベンゾトリアゾールなど。
(d)シアノアクリレート系
エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、メチル2−カルボメトキシ3(パラメトキシ)アクリレートなど。
(e)クエンチャー(金属錯塩系)
ニッケル(2,2’チオビス(4−t−オクチル)フェノレート)ノルマルブチルアミン、ニッケルジブチルジチオカルバメート、ニッケルジブチルジチオカルバメート、コバルトジシクロヘキシルジチオホスフェートなど。
(f)HALS(ヒンダードアミン)
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、1−[2−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル]−4−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピリジン、8−ベンジル−7,7,9,9−テトラメチル−3−オクチル−1,3,8−トリアザスピロ〔4,5〕ウンデカン−2,4−ジオン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンなど。
図6は、本発明の電子写真プロセス及び電子写真装置を説明するための概略図であり、下記のような例も本発明の範疇に属するものである。
図6において、感光体(1)は少なくとも感光層が設けられ、最表面層にフィラーを含有してなる。感光体(1)はドラム状の形状を示しているが、シート状、エンドレスベルト状のものであっても良い。帯電チャージャー(3)、転写前チャージャー(7)、転写チャージャー(10)、分離チャージャー(11)、クリーニング前チャージャー(13)には、コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャー)、帯電ローラ等が用いられ、公知の手段が使用可能である。
転写手段には、一般に上記の帯電器が使用できるが、図に示されるように転写チャージャー(10)と分離チャージャー(11)を併用したものが効果的である。
光源等は、図6に示される工程の他に、光照射を併用した転写工程、除電工程、クリーニング工程、あるいは前露光などの工程を設けることにより、感光体に光が照射される。
かかる現像手段には、公知の方法が適用されるし、また、除電手段にも公知の方法が用いられる。
一方、光照射工程は、像露光、クリーニング前露光、除電露光が図示されているが、他に転写前露光、像露光のプレ露光、およびその他公知の光照射工程を設けて、感光体に光照射を行なうこともできる。
(実施例1)
電荷発生物質として下記構造式で表わされるフルオレノン系ビスアゾ顔料2.5重量部およびポリエステル樹脂[(株)東洋紡績製バイロン200]2.5重量部、テトラヒドロフラン溶液495部をボールミル中で粉砕混合し、得られた分散液をアルミニウム蒸着ポリエステルフィルム上にドクターブレードで塗布し、自然乾燥して約0.5μmの電荷発生層を形成した。
実施例1において、表1に示した化合物No.1のベンジジン化合物を表2に示した化合物に変更した以外は、すべて実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製し、評価した。結果を同様に表2に示す。
実施例1において、表1に示した化合物No.1のベンジジン化合物を下記構造で表わされるスチルベン化合物に変更した以外は、すべて実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製し、評価した。結果を同様に表2に示す。
実施例1において、表1に示した化合物No.1のベンジジン化合物を下記構造で表わされフェニル置換ベンジジン基(ph−C(ph)=C−ph基)不含有化合物に変更した以外は、すべて実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製し、評価した。結果を同様に表2に示す。
実施例1における電荷輸送層塗工液を、下記組成のものに変更した以外は、すべて実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表3に示す。
◎電荷輸送層塗工液
・ポリカーボネート樹脂Zポリカ(帝人化成製):2部
・表1に記載の化合物No.2のベンジジン化合物:1部
・下記構造式の電荷輸送物質:1部
実施例7において、電荷輸送物質を以下の材料に変更した以外は、すべて実施例7と同様にして、電子写真感光体を作製し、評価した。結果を同様に表3に示す。
実施例7において、電荷輸送層に含有される電荷輸送物質及びバインダー樹脂を下記の材料に変更した以外は、すべて実施例7と同様にして、電子写真感光体を作製し、評価した。結果を同様に表3に示す。なお、高分子電荷輸送物質のゲル浸透クロマトグラフィーで求められたポリスチレン換算の重量平均分子量は、52200であった。
・下記構造式の高分子電荷輸送物質:3部
実施例7において、電荷輸送層に含有される電荷輸送物質及びバインダー樹脂を下記の材料に変更した以外は、すべて実施例7と同様にして、電子写真感光体作製し、評価した。結果を同様に表3に示す。なお、高分子電荷輸送物質のゲル浸透クロマトグラフィーで求められたポリスチレン換算の重量平均分子量は、50800であった。
・下記構造式の高分子電荷輸送物質(平均重量分子量:50800):3部
実施例1において、バインダー樹脂を下記の材料に変更した以外は、すべて実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製し、評価した。結果を同様に表3に示す。
・ポリアリレート樹脂(Uポリマー、ユニチカ製):1部
実施例1における電荷発生層塗工液を下記のものに変更した以外は、同様に操作して、電子写真感光体を作製し、評価した。結果を同様に表4に示す。
電荷発生層塗工液
・図9に示される粉末XDスペクトルを有するオキソチタニウムフタロシアニン:8部
・ポリビニルブチラール(BX−1:積水化学工業社製):5部
・2−ブタノン:400部
アルミニウムシリンダー上に下記組成の下引き層塗工液、電荷発生層塗工液、および電荷輸送層塗工液を、浸漬塗工によって順次塗布、乾燥し、3.5μmの下引き層、0.2μmの電荷発生層、23μmの電荷輸送層を形成した。
◎下引き層塗工液
・二酸化チタン粉末:400部
・メラミン樹脂:65部
・アルキッド樹脂:120部
・2−ブタノン:400部
電荷発生層塗工液
・下記構造のフルオレノン系ビスアゾ顔料:12部
・2−ブタノン:200部
・シクロヘキサノン:400部
◎電荷輸送層塗工液
・ポリカーボネート樹脂Zポリカ(帝人化成製):1部
・表1に記載の例示化合物No.1のベンジジン化合物:1部
・テトラヒドロフラン:8部
実施例18において、表1に記載の例示化合物No.2のベンジジン化合物を表5に示した化合物に変更した以外は、すべて実施例18と同様にして、電子写真感光体を作製し、評価した。結果を同様に表5に示す。
2 除電ランプ
3 帯電チャージャ
4 イレーサ
5 画像露光部
6 現像ユニット
7 転写前チャージャ
8 レジストローラ
9 転写紙
10 転写チャージャ
11 分離チャージャ
12 分離爪
13 クリーニング前チャージャ
14 ファーブラシ
15 ブレード
16 感光体
17 帯電チャージャ
18 クリーニングブラシ
19 画像露光部
20 現像ローラ
21 感光体
22a 駆動ローラ
22b 駆動ローラ
23 帯電チャージャ
24 像露光源
25 転写チャージャ
26 クリーニング前露光
27 クリーニングブラシ
28 除電光源
31 導電性支持体
33 感光層
35 電荷発生層
37 電荷輸送層
39 保護層
Claims (12)
- 前記一般式(1)で表わされるベンジジン化合物と、他の電荷輸送物質とを含有する感光層が、導電性支持体上に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
- 前記電荷輸送物質が下記一般式(2)で表わされるスチルベン化合物であることを特徴とする請求項2に記載の電子写真感光体。
- 前記電荷輸送物質が、高分子型電荷輸送物質であることを特徴とする請求項2に記載の電子写真感光体。
- 前記高分子型電荷輸送物質が下記一般式(4)で表わされる物質であることを特徴とする請求項5に記載の電子写真感光体。
Xは脂肪族の2価基、環状脂肪族の2価基、または下記一般式で表わされる2価基を表わす。
- 電子写真感光体に、少なくとも帯電、画像露光、現像、転写が繰り返し行なわれる電子写真方法において、前記電子写真感光体が請求項1乃至7のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とする電子写真形成方法。
- 前記画像露光における感光体上の静電潜像書き込みがデジタル方式により行なわれることを特徴とする請求項8に記載の電子写真形成方法。
- 少なくとも帯電手段、画像露光手段、現像手段、転写手段および電子写真感光体を具備してなる電子写真装置において、前記電子写真感光体が請求項1乃至7のいずれかに記載の電子写真感光体により構成されていることを特徴とする電子写真装置。
- 前記画像露光手段による感光体上の静電潜像書き込みがデジタル方式であることを特徴とする請求項10に記載の電子写真装置。
- 電子写真感光体と、帯電手段、画像露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段および除電手段よりなる群から選ばれた少なくとも一つの手段を含んで一体に支持され、電子写真装置本体に着脱可能とされた電子写真装置用プロセスカートリッジにおいて、前記電子写真感光体が請求項1乃至7のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とする電子写真装置用プロセスカートリッジ。
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