JP2007247914A - 乾燥装置 - Google Patents

乾燥装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007247914A
JP2007247914A JP2006068022A JP2006068022A JP2007247914A JP 2007247914 A JP2007247914 A JP 2007247914A JP 2006068022 A JP2006068022 A JP 2006068022A JP 2006068022 A JP2006068022 A JP 2006068022A JP 2007247914 A JP2007247914 A JP 2007247914A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
raw material
drying
jet
storage tank
hot gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006068022A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoaki Tadama
智明 田玉
Nozomi Nishimura
望 西村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Steel Corp filed Critical JFE Steel Corp
Priority to JP2006068022A priority Critical patent/JP2007247914A/ja
Publication of JP2007247914A publication Critical patent/JP2007247914A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Blast Furnaces (AREA)
  • Drying Of Solid Materials (AREA)

Abstract

【課題】メンテナンスコストを低減することが可能な乾燥装置を提供する。
【解決手段】噴出口10a,10bから乾燥用熱気体Hを噴出する二つの吹き込みノズル4a,4bを備え、下方に開口する原料排出口6を有する原料貯槽2内に貯槽されている原料を乾燥させる乾燥装置1であって、原料貯槽2の構成を、下方に向かうにつれて内径が縮小し、且つ原料排出口6に連続する縮径部8を備える構成とし、各吹き込みノズル4a,4bを、共に、平面視において、噴出口10a,10bから噴出される乾燥用熱気体Hの噴流が、原料排出口6の少なくとも一部と重なるとともに、吹き込みノズル4a,4bが原料排出口6と重ならない位置に、原料貯槽2の外部から縮径部8内へ挿入して原料貯槽2へ取り付ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、原料貯槽内に貯槽されている鉱石等の原料を乾燥させる乾燥装置に関する。
従来から、高炉の操業においては、高炉内に装入される前の鉱石やコークス等の原料を、原料貯槽内において一時的に貯槽しており、この貯槽した原料を、高炉内の状況に応じて高炉内に装入している。
ここで、高炉内に装入する原料、特に鉱石は、船舶等によって鉱石ヤードへ搬送された後に、必要に応じて原料貯槽内へ貯槽されるが、鉱石ヤードは野外に設けられている場合が多いため、降雨等によって、鉱石の表面に多量の水分が付着してしまう場合がある。
鉱石の表面に多量の水分が付着した状態で、鉱石が高炉内に装入されると、例えば、還元剤比の増加、原料粉の炉内付着持ち込み量の増加に起因する不活性帯の成長、通気性の悪化、炉頂温度の低下に起因する高炉ダストの排出不良、ガス利用率の悪化等、高炉の操業上の障害が発生してしまうという問題が生じるおそれがある。
また、鉱石の表面に多量の水分が付着した状態で、鉱石が高炉内に装入されると、高炉内において鉱石が乾燥し、鉱石の表面に付着した水分が蒸発するため、鉱石中に含まれる細粉が高炉内に飛散することとなる。鉱石中に含まれる細粉が高炉内に飛散すると、高炉の設備上の障害、例えば、ベルレス装置における付着原料粉による上下部シール弁の損傷、固定ゾンデに付着した原料粉が堆積することに起因する測温不良等の問題や、操業上の障害、例えば、通気性の悪化、偏流が助長されることによる吹き抜けトラブルの問題が生じるおそれがある。
このような問題を解決するため、原料貯槽内に貯槽されている原料を乾燥させて、原料の表面に付着している水分を減少させるとともに、鉱石中に含まれる細粉が高炉内に飛散することを防止する装置として、例えば、特許文献1に記載されている乾燥装置が用いられている。
図6は、特許文献1に記載されている乾燥装置を示す模式断面図であり、図7は、図6に示した乾燥装置を、図6中に記載した矢印VIIの方向、すなわち上方から見た平面図である。
図6及び図7に示すように、特許文献1に記載されている乾燥装置1は、噴出口10から乾燥用熱気体Hを噴出する吹き込みノズル4を備えており、噴出口10から噴出される乾燥用熱気体Hによって、原料貯槽2内に貯槽されている原料(図示せず)を乾燥させている。乾燥用熱気体Hとしては、図外のガスホルダーから供給されるN2ガスを使用している。なお、図6及び図7中に記載されている符号6は、原料が排出されて図外の高炉内へ装入される原料排出口を示している。
吹き込みノズル4は、下方に向けて開口した複数の噴出口10を有しており、原料貯槽2内に貯槽されている原料全体を万遍無く均一に乾燥させるために、原料貯槽2の外部から、原料貯槽2内へ深く挿入されている。また、原料貯槽2内において、吹き込みノズル4の上方には、吹き込みノズル4の損傷を防止するために、原料貯槽2内の水平方向全体に亘って、ストーンボックス型の保護ライナー20が設置されている。
特開昭58−144404号公報(図3)
しかしながら、特許文献1に記載した乾燥装置では、吹き込みノズルが原料貯槽内へ深く挿入されているため、原料貯槽内に存在する水分によって、吹き込みノズルに腐食が生じて、吹き込みノズルが損傷してしまうという問題が生じるおそれがある。また、吹き込みノズルが原料貯槽内へ深く挿入されているため、吹き込みノズルのメンテナンスが困難なものとなり、吹き込みノズルのメンテナンス性が低下してしまうという問題が生じるおそれがある。
また、特許文献1に記載した乾燥装置では、吹き込みノズルの上方に保護ライナーが設置されているため、保護ライナーが脱落した場合、原料排出口が閉塞されてしまう問題や、吹き込みノズルが損傷してしまうという問題が生じるおそれがある。
本発明は、上述したような問題点に着目してなされたもので、保護ライナーの設置を必要とせずに、吹き込みノズルの損傷を防止することが可能であるとともに、吹き込みノズルのメンテナンス性を向上させることが可能な乾燥装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明のうち、請求項1に記載した発明は、噴出口から乾燥用熱気体を噴出する吹き込みノズルを備え、前記噴出口が、下方に開口する原料排出口を有する原料貯槽内に配置される乾燥装置であって、
平面視において、前記噴出口から噴出される前記乾燥用熱気体の噴流が前記原料排出口の少なくとも一部と重なるとともに、前記吹き込みノズルが前記原料排出口と重ならない位置に、当該吹き込みノズルが取り付けられていることを特徴とするものである。
本発明によると、乾燥用熱気体を噴出する噴出口を有する吹き込みノズルが、平面視において、噴出口から噴出される乾燥用熱気体の噴流が原料排出口の少なくとも一部と重なる位置に取り付けられている。このため、少なくとも原料排出口に向けて移動する原料に対し、乾燥用熱気体を確実に噴出して乾燥させることが可能となる。
また、本発明によると、乾燥用熱気体を噴出する噴出口を有する吹き込みノズルが、平面視において、吹き込みノズルが原料排出口と重ならない位置に取り付けられている。このため、原料貯槽内において、原料排出口から排出される原料によって吹き込みノズルへ加わる負荷を低減することが可能となる。その結果、原料貯槽内における吹き込みノズルの損傷を防止することが可能となるとともに、吹き込みノズルのメンテナンス性を向上させることが可能となる。
次に、請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した発明であって、前記原料貯槽は、下方に向かうにつれて内径が縮小し、且つ前記原料排出口に接続する縮径部を備え、
前記噴出口は、前記縮径部内に配置されていることを特徴とするものである。
本発明によると、請求項1に記載した発明と比較して、原料貯槽内における吹き込みノズルの挿入量を低減することが可能となるため、原料貯槽内において、原料排出口から排出される原料と吹き込みノズルが接触する可能性を、更に低減することが可能となる。
次に、請求項3に記載した発明は、請求項1または2に記載した発明であって、前記吹き込みノズルを複数備えることを特徴とするものである。
本発明によると、乾燥装置の構成を、吹き込みノズルを複数備える構成としたため、乾燥用熱気体を噴出する噴出口の数が増加して、乾燥装置の処理能力を向上させることが可能となる。
次に、請求項4に記載した発明は、請求項1から3のうちいずれか1項に記載した発明であって、前記吹き込みノズルは、複数の前記噴出口を有することを特徴とするものである。
本発明によると、吹き込みノズルの構成を、複数の噴出口を有する構成としたため、乾燥用熱気体を噴出する噴出口の数が増加して、乾燥装置の処理能力を向上させることが可能となる。
次に、請求項5に記載した発明は、請求項3または4に記載した発明であって、前記複数の噴出口のうち少なくとも二つは、前記乾燥用熱気体の噴流の移動方向が水平または略水平となるとともに互いに対向した状態で配置され、
前記二つの噴出口は、共に、前記乾燥用熱気体の噴流の移動方向が水平方向から垂直方向へ変化した位置と前記噴出口との水平距離をLとし、前記二つの噴出口間の水平距離をWとしたときに、L>W/2の条件式が成立する位置に配置されていることを特徴とするものである。
本発明によると、乾燥装置が有する二つの噴出口を、前記乾燥用熱気体の噴流の移動方向が水平または略水平となるとともに互いに対向した状態で配置するとともに、二つの噴出口を、共に、乾燥用熱気体の噴流の移動方向が水平方向から垂直方向へ変化した位置と噴出口との水平距離をLとし、二つの噴出口間の水平距離をWとしたときに、L>W/2の条件式が成立する位置に配置している。このため、二つの噴出口から噴出された乾燥用熱気体が、原料貯槽内を移動する過程において、移動方向が水平方向から垂直方向へ変化する際に互いに混合されることとなり、二つの噴出口から噴出された乾燥用熱気体の原料貯槽内における温度分布が均一化される。その結果、原料貯槽内に貯槽されている原料全体を万遍無く均一に乾燥させることが可能となり、乾燥装置の処理能力を向上させることが可能となる。
本発明によれば、吹き込みノズルの損傷を防止することが可能となるとともに、吹き込みノズルのメンテナンス性を向上させることが可能となるため、乾燥装置のメンテナンスコストを低減することが可能となる。
次に、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
まず、図1から図5を参照して本実施形態の乾燥装置の構成を説明する。なお、図6及び図7に示したものと同様の構成については、同一符号を付して説明する。
図1は、本実施形態の乾燥装置1の構成を示す模式断面図であり、図2は、図1に示した乾燥装置1のII−II線断面矢視図である。
図1に示すように、本実施形態の乾燥装置1は、高炉(図示せず)の上方に設けられた原料貯槽2内に貯槽されている原料(図示せず)を乾燥させる乾燥装置であり、二つの吹き込みノズル4a,4bを備えている。
原料貯槽2は、高炉内に装入される前の鉱石やコークス等の原料を一時的に貯槽する設備であり、下方に開口する原料排出口6を有しており、下方に向かうにつれて内径が縮小し、且つ原料排出口6に接続する縮径部8を備えている。
各吹き込みノズル4a,4bは、それぞれ、乾燥用熱気体Hを噴出する噴出口10a,10bを先端に有しており、原料貯槽2の外部から縮径部8内へ挿入されて原料貯槽2へ取り付けられている。本実施形態の乾燥装置1では、乾燥用熱気体Hとして、図外の加熱手段によって加熱された空気を使用している。
また、各吹き込みノズル4a,4bは共に、原料貯槽2に対して、平面視において、噴出口10a,10bから噴出される乾燥用熱気体Hの噴流が、原料排出口6の少なくとも一部と重なるとともに、吹き込みノズル4a,4bが原料排出口6と重ならない位置に取り付けられている。
各噴出口10a,10bは、縮径部8内において、乾燥用熱気体Hの噴流の噴出方向が、原料貯槽2に対して水平または略水平となるとともに、互いに対向した状態となるように配置されている。
以下、乾燥用熱気体Hの熱量と、吹き込みノズル4の構成について詳述する。
まず、乾燥用熱気体Hの熱量について説明する。
原料貯槽2内に貯槽されている原料を乾燥させるために必要な乾燥必要熱量Qは、原料排出口6から原料が排出される排出速度Vm、原料の比熱Pm、原料に付着している水分の蒸発熱量Qw、原料貯槽2内における原料の昇温量Tm、原料貯槽2から外気へ放出される放散熱量Toutを基にして、以下の式(1)によって求められる。
Q=Vm×Pm×Tm+Qw+Tout…(1)
なお、本実施形態の乾燥装置1の設計熱量は、上記の式によって求められた乾燥必要熱量Qに、所定の安全率を乗じて求められる。
次に、吹き込みノズル4の構成について説明する。
上記の式(1)に基づいて求めた乾燥必要熱量Qを以下の式(2)に代入すると、噴出口10から乾燥用熱気体Hが噴出される噴出速度Vb、乾燥用熱気体Hの比熱Ph、乾燥用熱気体Hの温度Th、原料貯槽2内の基準温度Taを基にして、噴出口10の開口面積D、吹き込みノズル4の本数Nが求められる。
Q=Vb×D×N×Ph×(Th−Ta)…(2)
本実施形態の乾燥装置1では、吹き込みノズル4の本数を二つとしているため、上記の式(1)及び(2)によって、乾燥必要熱量Qに対応した噴出口10の開口面積Dが求められる。
また、各噴出口10a,10bは、共に、乾燥用熱気体Hの噴流の移動方向が水平方向から垂直方向へ変化した位置と噴出口10との水平距離をL(図1中では、噴出口10bから噴出された乾燥用熱気体Hの噴流の移動方向が水平方向から垂直方向へ変化した位置と噴出口10bとの水平距離を、Lと記載して示している)とし、各噴出口10a,10b間の水平距離をWとしたときに、L>W/2の条件式が成立する位置に配置されている。噴出された乾燥用熱気体Hの移動方向が水平方向から垂直方向へ変化した位置と噴出口10との水平距離Lは、予め測定されている。
以下、図3及び図4を参照して、各噴出口10a,10bを、共に、乾燥用熱気体Hの噴流の移動方向が水平方向から垂直方向へ変化した位置と噴出口10との水平距離をLとし、各噴出口10a,10b間の水平距離をWとしたときに、L>W/2の条件式が成立する位置に配置した理由について説明する。
噴出口10から乾燥用熱気体Hが噴出されると、噴出口10付近には、乾燥用熱気体Hによって高温状態となる領域が発生する。この領域では、その他の領域と比較して原料の乾燥効率が高いため、原料の表面に付着した水分が効率的に除去される。すなわち、この領域が大きければ大きいほど、原料貯槽2内に貯槽されている原料全体を、万遍無く均一に乾燥させることが可能となるため、以下の説明では、この領域を、有効加熱領域と記載して説明する。
図3は、有効加熱領域の大きさと、噴出口10から噴出された乾燥用熱気体Hの移動方向が水平方向から垂直方向へ変化した位置と噴出口10との水平距離Lとの関係を求める実験に使用した実験装置12の概念図である。
図3に示すように、この実験装置12は、箱体14と、噴出手段16と、吸引手段18を備えている。
箱体14は、箱体14の内部空間へ、任意の粒径の鉱石(図示せず)を配置することにより、原料貯槽内に原料が貯槽されている状態を模倣している。噴出手段16は、箱体14の内部空間へ水平方向から乾燥用熱気体Hを噴出する噴出口10を有している。吸引手段18は、箱体14の内部空間へ噴出された乾燥用熱気体Hを、箱体14の上方から均一に吸引する機能を有している。吸引手段18によって吸引される乾燥用熱気体Hの吸引量は、噴出手段16によって箱体14の内部空間へ噴出される乾燥用熱気体Hの噴出量と同一に設定されている。
図3中に示すように、噴出手段16によって箱体14の内部空間へ噴出された乾燥用熱気体Hは、噴出口10から噴出された当初は水平方向へ移動しているが、ある程度の距離を水平方向へ移動してからは徐々に上昇していき、最終的には垂直方向上向きへ移動している。
図4は、噴出口10から箱体14の内部空間へ噴出された乾燥用熱気体Hの噴流の移動方向が垂直方向上向きへ変化した位置と噴出口10との水平距離L1と、乾燥用熱気体Hの噴出速度Vとの関係を示す図である。
図4中に示すように、噴出口10から箱体14の内部空間へ噴出された乾燥用熱気体Hの噴流の移動方向が垂直方向上向きへ変化した位置と噴出口10との水平距離L1は、乾燥用熱気体Hの噴出速度Vが増加するにつれて増大する。しかしながら、噴出口10から箱体14の内部空間へ噴出された乾燥用熱気体Hの噴流の移動方向が垂直方向上向きへ変化した位置と噴出口10との水平距離L1の増大代は、乾燥用熱気体Hの噴出速度Vが増加するにつれて減少する。ここで、上記増大代が殆ど増加しなくなる水平距離L1をL1maxとし、水平距離L1がL1maxとなる乾燥用熱気体Hの噴出速度VをVmaxとして、図4中に示す。
なお、図4中に示した「イ」は、箱体14の内部空間へ配置した鉱石の粒径を約30mm〜約80mmとした場合を示しており、図中に示した「ロ」は、箱体14の内部空間へ配置した鉱石の粒径を約5mm〜約10mmとした場合を示している。したがって、鉱石の粒径が変化して、箱体14の内部空間における乾燥用熱気体Hの通気性が変化すると、噴出口10から箱体14の内部空間へ噴出された乾燥用熱気体Hの噴流の移動方向が垂直方向上向きへ変化した位置と噴出口10との水平距離L1と、乾燥用熱気体Hの噴出速度Vとの関係も変化することが確認された。
したがって、有効加熱領域を拡大して、原料貯槽2内に貯槽されている原料全体を万遍無く均一に乾燥させるためには、噴出口10の開口面積及び原料の粒径に基づいて、噴出口10の位置を最適な位置とすることが必要であることが確認された。
噴出口10の最適な位置を求める際には、まず、上述した式(1)及び(2)によって、乾燥必要熱量Qと、乾燥必要熱量Qに対応した噴出口10の開口面積Dを求めた後、図3に示した実験装置12によって、水平距離L1と乾燥用熱気体Hの噴出速度Vとの関係を求める。そして、乾燥必要熱量Q、乾燥必要熱量Qに対応した噴出口10の開口面積D、水平距離L1及び乾燥用熱気体Hの噴出速度Vに基づいて、噴出口10の最適な位置を求める。
したがって、噴出口10の最適な位置は、各噴出口10a,10b間の水平距離Wと、乾燥用熱気体Hの噴出速度VがVmaxとなるような、乾燥用熱気体Hの移動方向が水平方向から垂直方向へ変化した位置と噴出口10との水平距離Lに基づいて、L>W/2の条件式が成立する位置とする。
次に、本実施形態の乾燥装置1の作用・効果等を説明する。
本実施形態の乾燥装置1を用いて、原料貯槽2内に貯槽されている原料を乾燥させる際は、噴出口10から乾燥用熱気体Hを噴出することにより、乾燥用熱気体Hを原料に噴出して、原料を乾燥させる。このとき、噴出口10から噴出された乾燥用熱気体Hは、原料に直接的に噴出されて原料を乾燥させるとともに、原料間に形成された隙間を通過しながら原料を間接的に乾燥させる。また、吹き込みノズル4付近に配置されている原料は、乾燥用熱気体Hによって加熱された吹き込みノズル4の有する熱により、吹き込みノズル4と接触または近接することによって乾燥する。
原料貯槽2内に貯槽されている原料が乾燥すると、原料の表面に付着している水分が減少する。また、原料排出口6から排出されて高炉内に装入された原料中に含まれる細粉が、高炉内に飛散することが防止される。その結果、還元剤比の増加等、高炉の操業上の障害が発生することを防止することが可能となり、高炉の稼動に必要なエネルギーコストを低減することが可能となる。また、例えば、ベルレス装置における付着原料粉による上下部シール弁の損傷等、高炉の設備上の障害が発生することを防止することが可能となり、高炉のメンテナンスコストを低減することが可能となる。
したがって、本実施形態の乾燥装置1であれば、吹き込みノズル4が、平面視において、噴出口10から噴出される乾燥用熱気体Hの噴流が、原料排出口6の少なくとも一部と重なる位置に取り付けられている。このため、噴出口10から噴出される乾燥用熱気体Hが、原料排出口6の上方の空間、すなわち、原料排出口6から排出される原料の移動経路上へ噴出されるように配置されている。その結果、少なくとも原料排出口6に向けて移動する原料に対し、乾燥用熱気体Hを確実に噴出して乾燥させることが可能となり、原料貯槽2内に貯槽されている原料の乾燥効率を向上させることが可能となる。
また、本実施形態の乾燥装置1であれば、吹き込みノズル4が、平面視において、吹き込みノズル4が原料排出口6と重ならない位置に取り付けられている。このため、原料貯槽2内において、原料排出口6から排出される原料によって吹き込みノズル4へ加わる負荷を低減することが可能となる。その結果、原料貯槽2内における吹き込みノズル4の損傷を防止することが可能となるとともに、吹き込みノズル4のメンテナンス性を向上させることが可能となり、乾燥装置1のメンテナンスコストを低減することが可能となる。
さらに、本実施形態の乾燥装置1であれば、吹き込みノズル4が、原料貯槽2の外部から、下方に向かうにつれて内径が縮小し、且つ原料排出口6に接続する縮径部8内へ挿入されて原料貯槽2へ取り付けられている。このため、吹き込みノズル4が、縮径部8内以外へ挿入されて原料貯槽2へ取り付けられる場合と比較して、原料貯槽2内における吹き込みノズル4の挿入量を低減することが可能となる。その結果、原料貯槽2内において、原料排出口6から排出される原料と吹き込みノズル4が接触する可能性を更に低減することが可能となる。
また、本実施形態の乾燥装置1であれば、乾燥装置1の構成を、吹き込みノズル4を複数備える構成としたため、乾燥用熱気体Hを噴出する噴出口10の数が増加して、乾燥装置1の処理能力を向上させることが可能となる。
また、本実施形態の乾燥装置1であれば、各噴出口10a,10bを、共に、乾燥用熱気体の噴流の移動方向が水平または略水平となるとともに互いに対向した状態で配置するとともに、噴出された乾燥用熱気体Hの噴流の移動方向が水平方向から垂直方向へ変化した位置と噴出口10との水平距離をLとし、各噴出口10a,10b間の水平距離をWとしたときに、L>W/2の条件式が成立する位置に配置している。このため、各噴出口10a,10bから噴出された乾燥用熱気体Hが、原料貯槽2内を移動する過程において、移動方向が水平方向から垂直方向へ変化する際に互いに混合されることとなり、各噴出口10a,10bから噴出された乾燥用熱気体Hの、原料貯槽2内における温度分布が均一化される。その結果、原料貯槽2内に貯槽されている原料全体を万遍無く均一に乾燥させることが可能となり、乾燥装置1の処理能力を向上させることが可能となる。
また、本実施形態の乾燥装置1であれば、従来の乾燥装置と比較して、原料貯槽2内への吹き込みノズル4の挿入量を低減させることが可能となり、吹き込みノズル4と原料との接触を低減することが可能となる。このため、従来の乾燥装置に備えられていた保護ライナー等、吹き込みノズル4の損傷を防止する部材が不必要となり、この部材の脱落に起因する原料排出口6の閉塞や、吹き込みノズル4の損傷を防止することが可能となる。
なお、本実施形態の乾燥装置1では、乾燥装置1の構成を、二つの吹き込みノズル4a,4bを備えた構成としたが、これに限定されるものではなく、一つの吹き込みノズル4のみを備えた構成としてもよい。この場合、吹き込みノズル4の構成を、一つの吹き込みノズル4に複数の噴出口10を有する構成とすることにより、噴出口10の数を増加させてもよい。このような構成の乾燥装置1としては、例えば、吹き込みノズル4を全体としてリング状をなす形状に形成し、リングの空隙部内に原料貯槽2を配置して、原料貯槽2内に複数の噴出口10を配置した構成としてもよい。また、乾燥装置1の構成を、三つ以上の吹き込みノズル4を備えた構成としてもよい。
また、本実施形態の乾燥装置1では、吹き込みノズル4を、原料貯槽2の外部から縮径部8内へ挿入して原料貯槽2へ取り付けたが、これに限定されるものではなく、吹き込みノズル4を、原料貯槽2の外部から縮径部8内以外へ挿入して原料貯槽2へ取り付けてもよい。もっとも、本実施形態の乾燥装置1のように、吹き込みノズル4を、原料貯槽2の外部から縮径部8内へ挿入して原料貯槽2へ取り付けることが、吹き込みノズル4が、縮径部8内以外へ挿入されて原料貯槽2へ取り付けられる場合と比較して、原料貯槽2内における吹き込みノズル4の挿入量を低減することが可能となるため、好適である。
さらに、本実施形態の乾燥装置1では、各噴出口10a,10bを、各噴出口10a,10bから噴出される乾燥用熱気体Hが、原料排出口6から排出される原料の移動経路上へ噴出されるように配置したが、これに限定されるものではない。すなわち、各噴出口10a,10bを、各噴出口10a,10bから噴出される乾燥用熱気体Hが、原料排出口6から排出される原料の移動経路上から逸脱した位置へ噴出されるように配置してもよい。もっとも、本実施形態の乾燥装置1のように、各噴出口10a,10bを、各噴出口10a,10bから噴出される乾燥用熱気体Hが、原料排出口6から排出される原料の移動経路上へ噴出されるように配置することが、原料排出口6から排出される原料に対し、乾燥用熱気体Hを確実に噴出することが可能となるため、好適である。
また、本実施形態の乾燥装置1では、各噴出口10a,10bを、共に、噴出された乾燥用熱気体Hの噴流の移動方向が水平方向から垂直方向へ変化した位置と噴出口10との水平距離をLとし、各噴出口10a,10b間の水平距離をWとしたときに、L>W/2の条件式が成立する位置に配置したが、これに限定されるものではない。すなわち、例えば、各噴出口10a,10bを、L=W/2の条件式が成立する位置に配置してもよく、L<W/2の条件式が成立する位置に配置してもよい。もっとも、本実施形態の乾燥装置1のように、各噴出口10a,10bを、L>W/2の条件式が成立する位置に配置することが、各噴出口10a,10bから噴出された乾燥用熱気体Hの、原料貯槽2内における温度分布が均一化されるため、好適である。
以下、図5を参照して、本発明の乾燥装置と同様の構成を有する乾燥装置を用い、対向する二つの噴出口間の距離を変化させた状態で、原料貯槽内に貯槽されている原料を乾燥させた際に、原料排出口近辺の温度分布を測定した実験結果を示す。
本測定実験の各種条件を、以下に示す。
1.原料貯槽の寸法の条件
原料貯槽高:3m、最大内径:1.5m、原料貯槽の中心軸線と縮径部の内壁面との半頂角:30°、原料排出口の内径:0.3m
2.原料(鉱石)の条件
かさ比重:2.0、排出量:70kg/min、原料貯槽への投入時の温度:20℃
3.乾燥用熱気体の条件
種類:空気、温度:150℃、噴出速度:26Nm3/min
なお、乾燥用熱気体の噴出速度は、原料貯槽内の気体を外部へ排出する速度と同一である。
上記の各条件下において、本発明例、すなわち、対向する二つの噴出口から噴出された乾燥用熱気体の噴流の移動方向が水平方向から垂直方向へ変化した位置と噴出口との水平距離をLとし、対向する二つの噴出口間の水平距離をWとしたときに、L>W/2とした場合と、比較例、すなわち、L<W/2とした場合について、原料貯槽内に貯槽されている原料を乾燥させた際に、原料排出口近辺の温度分布を測定した。なお、図5中では、本発明例の測定値をXとして実線で示し、比較例の測定値をYとして破線で示している。
図中に示されているように、本発明例の場合、対向する二つの噴出口付近及び対向する二つの噴出口の中間点において、測定された温度分布がほぼ均一となっている。これに対し、比較例の場合では、対向する二つの噴出口付近において測定された温度分布が、対向する二つの噴出口の中間点において測定された温度分布と比較して非常に高くなっている。すなわち、両者の間では温度差が大きくなっている。
したがって、本測定実験の結果により、本発明例の乾燥装置によれば、原料貯槽内に貯槽されている原料全体を、万遍無く均一に乾燥させることが可能となることが確認された。
本発明の乾燥装置を示す模式断面図である。 図1のII−II線断面矢視図である。 本発明の実施形態で用いた実験装置の概念図である。 噴出口噴出された乾燥用熱気体の移動方向が変化した位置と噴出口との水平距離L1と、乾燥用熱気体の噴出速度Vとの関係を示す図である。 実施例における温度分布の測定結果を示す図である。 従来の乾燥装置を示す模式断面図である。 図6に示した乾燥装置を、図6中に記載した矢印VIの方向から見た平面図である。
符号の説明
1 乾燥装置
2 原料貯槽
4 吹き込みノズル
6 原料排出口
8 縮径部
10 噴出口
12 実験装置
14 箱体
16 噴出手段
18 吸引手段
20 保護ライナー
H 乾燥用熱気体

Claims (5)

  1. 噴出口から乾燥用熱気体を噴出する吹き込みノズルを備え、前記噴出口が、下方に開口する原料排出口を有する原料貯槽内に配置される乾燥装置であって、
    平面視において、前記噴出口から噴出される前記乾燥用熱気体の噴流が前記原料排出口の少なくとも一部と重なるとともに、前記吹き込みノズルが前記原料排出口と重ならない位置に、当該吹き込みノズルが取り付けられていることを特徴とする乾燥装置。
  2. 前記原料貯槽は、下方に向かうにつれて内径が縮小し、且つ前記原料排出口に接続する縮径部を備え、
    前記噴出口は、前記縮径部内に配置されていることを特徴とする請求項1に記載した乾燥装置。
  3. 前記吹き込みノズルを複数備えることを特徴とする請求項1または2に記載した乾燥装置。
  4. 前記吹き込みノズルは、複数の前記噴出口を有することを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項に記載した乾燥装置。
  5. 前記複数の噴出口のうち少なくとも二つは、前記乾燥用熱気体の噴流の移動方向が水平または略水平となるとともに互いに対向した状態で配置され、
    前記二つの噴出口は、共に、前記乾燥用熱気体の噴流の移動方向が水平方向から垂直方向へ変化した位置と前記噴出口との水平距離をLとし、前記二つの噴出口間の水平距離をWとしたときに、L>W/2の条件式が成立する位置に配置されていることを特徴とする請求項3または4に記載した乾燥装置。
JP2006068022A 2006-03-13 2006-03-13 乾燥装置 Pending JP2007247914A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006068022A JP2007247914A (ja) 2006-03-13 2006-03-13 乾燥装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006068022A JP2007247914A (ja) 2006-03-13 2006-03-13 乾燥装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007247914A true JP2007247914A (ja) 2007-09-27

Family

ID=38592422

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006068022A Pending JP2007247914A (ja) 2006-03-13 2006-03-13 乾燥装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007247914A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104197320A (zh) * 2014-09-05 2014-12-10 中冶京诚工程技术有限公司 煤粉燃烧升温炉

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS588980A (ja) * 1981-07-07 1983-01-19 辰本 韶弘 循環式穀物乾燥機の乾燥制御方法
JPS589908A (ja) * 1981-07-10 1983-01-20 Nippon Steel Corp 溶鉱炉用装入物の予熱方法
JPS6014494U (ja) * 1983-07-07 1985-01-31 出光石油化学株式会社 粉体連続乾燥装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS588980A (ja) * 1981-07-07 1983-01-19 辰本 韶弘 循環式穀物乾燥機の乾燥制御方法
JPS589908A (ja) * 1981-07-10 1983-01-20 Nippon Steel Corp 溶鉱炉用装入物の予熱方法
JPS6014494U (ja) * 1983-07-07 1985-01-31 出光石油化学株式会社 粉体連続乾燥装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104197320A (zh) * 2014-09-05 2014-12-10 中冶京诚工程技术有限公司 煤粉燃烧升温炉
CN104197320B (zh) * 2014-09-05 2016-08-24 中冶京诚工程技术有限公司 煤粉燃烧升温炉

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2780456C (en) Arrangement for evening out powdery solid matter feed of a concentrate burner of a suspension smelting or suspension converting furnace
CA2789341C (en) Flow accepting base for a fluidizing apparatus
JP4882449B2 (ja) 転炉排ガス処理設備のダスト除去方法および装置
JP2007247914A (ja) 乾燥装置
CN102538433B (zh) 流化床干燥器双层布风方法及其设备
KR101618246B1 (ko) 고온 벌크 제품을 위한 냉각 장치
US20040119210A1 (en) Sealing mechanism of feeding device
JP2004069135A (ja) 焼結鉱用クーラーの除塵装置
KR20090095804A (ko) 언로더 호퍼
CN205076510U (zh) 一种带有干雾抑尘装置的转运站
JP6398805B2 (ja) 粉粒体の連続冷却装置および冷却方法
JP3711748B2 (ja) 転炉排ガス処理設備のダスト除去装置
JPH04302994A (ja) 製錬炉におけるカラミの水砕装置
KR20220111694A (ko) 소결광의 냉각 장치
CN104496208A (zh) 一种带有空气冷却装置的石灰窑用燃烧梁
KR100433345B1 (ko) 리바운드 로스 제거 방법
KR100903639B1 (ko) 고로의 출선구 분출물 차단장치
RU2204518C2 (ru) Установка для вентилирования и пневматической выгрузки зерновых материалов в зернохранилищах с плоским днищем
JP7124666B2 (ja) 焼結鉱冷却装置
CN215939883U (zh) 熔融材料的粒化冷却装置
CN220817802U (zh) 具有角贴壁风组件的防止水冷壁高温腐蚀装置
JPS6333110Y2 (ja)
KR20030052521A (ko) 소결광 냉각기 미스트 첨가장치
SU1186640A1 (ru) Гранул тор-воздухопрогреватель
JP2018044222A (ja) 焼結原料の造粒装置及び造粒方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090213

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110826

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110906

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110927

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120313