JP2007247914A - 乾燥装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】噴出口10a,10bから乾燥用熱気体Hを噴出する二つの吹き込みノズル4a,4bを備え、下方に開口する原料排出口6を有する原料貯槽2内に貯槽されている原料を乾燥させる乾燥装置1であって、原料貯槽2の構成を、下方に向かうにつれて内径が縮小し、且つ原料排出口6に連続する縮径部8を備える構成とし、各吹き込みノズル4a,4bを、共に、平面視において、噴出口10a,10bから噴出される乾燥用熱気体Hの噴流が、原料排出口6の少なくとも一部と重なるとともに、吹き込みノズル4a,4bが原料排出口6と重ならない位置に、原料貯槽2の外部から縮径部8内へ挿入して原料貯槽2へ取り付ける。
【選択図】図1
Description
ここで、高炉内に装入する原料、特に鉱石は、船舶等によって鉱石ヤードへ搬送された後に、必要に応じて原料貯槽内へ貯槽されるが、鉱石ヤードは野外に設けられている場合が多いため、降雨等によって、鉱石の表面に多量の水分が付着してしまう場合がある。
また、鉱石の表面に多量の水分が付着した状態で、鉱石が高炉内に装入されると、高炉内において鉱石が乾燥し、鉱石の表面に付着した水分が蒸発するため、鉱石中に含まれる細粉が高炉内に飛散することとなる。鉱石中に含まれる細粉が高炉内に飛散すると、高炉の設備上の障害、例えば、ベルレス装置における付着原料粉による上下部シール弁の損傷、固定ゾンデに付着した原料粉が堆積することに起因する測温不良等の問題や、操業上の障害、例えば、通気性の悪化、偏流が助長されることによる吹き抜けトラブルの問題が生じるおそれがある。
図6は、特許文献1に記載されている乾燥装置を示す模式断面図であり、図7は、図6に示した乾燥装置を、図6中に記載した矢印VIIの方向、すなわち上方から見た平面図である。
本発明は、上述したような問題点に着目してなされたもので、保護ライナーの設置を必要とせずに、吹き込みノズルの損傷を防止することが可能であるとともに、吹き込みノズルのメンテナンス性を向上させることが可能な乾燥装置を提供することを課題とする。
平面視において、前記噴出口から噴出される前記乾燥用熱気体の噴流が前記原料排出口の少なくとも一部と重なるとともに、前記吹き込みノズルが前記原料排出口と重ならない位置に、当該吹き込みノズルが取り付けられていることを特徴とするものである。
また、本発明によると、乾燥用熱気体を噴出する噴出口を有する吹き込みノズルが、平面視において、吹き込みノズルが原料排出口と重ならない位置に取り付けられている。このため、原料貯槽内において、原料排出口から排出される原料によって吹き込みノズルへ加わる負荷を低減することが可能となる。その結果、原料貯槽内における吹き込みノズルの損傷を防止することが可能となるとともに、吹き込みノズルのメンテナンス性を向上させることが可能となる。
前記噴出口は、前記縮径部内に配置されていることを特徴とするものである。
本発明によると、請求項1に記載した発明と比較して、原料貯槽内における吹き込みノズルの挿入量を低減することが可能となるため、原料貯槽内において、原料排出口から排出される原料と吹き込みノズルが接触する可能性を、更に低減することが可能となる。
本発明によると、乾燥装置の構成を、吹き込みノズルを複数備える構成としたため、乾燥用熱気体を噴出する噴出口の数が増加して、乾燥装置の処理能力を向上させることが可能となる。
本発明によると、吹き込みノズルの構成を、複数の噴出口を有する構成としたため、乾燥用熱気体を噴出する噴出口の数が増加して、乾燥装置の処理能力を向上させることが可能となる。
前記二つの噴出口は、共に、前記乾燥用熱気体の噴流の移動方向が水平方向から垂直方向へ変化した位置と前記噴出口との水平距離をLとし、前記二つの噴出口間の水平距離をWとしたときに、L>W/2の条件式が成立する位置に配置されていることを特徴とするものである。
まず、図1から図5を参照して本実施形態の乾燥装置の構成を説明する。なお、図6及び図7に示したものと同様の構成については、同一符号を付して説明する。
図1は、本実施形態の乾燥装置1の構成を示す模式断面図であり、図2は、図1に示した乾燥装置1のII−II線断面矢視図である。
原料貯槽2は、高炉内に装入される前の鉱石やコークス等の原料を一時的に貯槽する設備であり、下方に開口する原料排出口6を有しており、下方に向かうにつれて内径が縮小し、且つ原料排出口6に接続する縮径部8を備えている。
また、各吹き込みノズル4a,4bは共に、原料貯槽2に対して、平面視において、噴出口10a,10bから噴出される乾燥用熱気体Hの噴流が、原料排出口6の少なくとも一部と重なるとともに、吹き込みノズル4a,4bが原料排出口6と重ならない位置に取り付けられている。
各噴出口10a,10bは、縮径部8内において、乾燥用熱気体Hの噴流の噴出方向が、原料貯槽2に対して水平または略水平となるとともに、互いに対向した状態となるように配置されている。
まず、乾燥用熱気体Hの熱量について説明する。
原料貯槽2内に貯槽されている原料を乾燥させるために必要な乾燥必要熱量Qは、原料排出口6から原料が排出される排出速度Vm、原料の比熱Pm、原料に付着している水分の蒸発熱量Qw、原料貯槽2内における原料の昇温量Tm、原料貯槽2から外気へ放出される放散熱量Toutを基にして、以下の式(1)によって求められる。
Q=Vm×Pm×Tm+Qw+Tout…(1)
なお、本実施形態の乾燥装置1の設計熱量は、上記の式によって求められた乾燥必要熱量Qに、所定の安全率を乗じて求められる。
上記の式(1)に基づいて求めた乾燥必要熱量Qを以下の式(2)に代入すると、噴出口10から乾燥用熱気体Hが噴出される噴出速度Vb、乾燥用熱気体Hの比熱Ph、乾燥用熱気体Hの温度Th、原料貯槽2内の基準温度Taを基にして、噴出口10の開口面積D、吹き込みノズル4の本数Nが求められる。
Q=Vb×D×N×Ph×(Th−Ta)…(2)
本実施形態の乾燥装置1では、吹き込みノズル4の本数を二つとしているため、上記の式(1)及び(2)によって、乾燥必要熱量Qに対応した噴出口10の開口面積Dが求められる。
噴出口10から乾燥用熱気体Hが噴出されると、噴出口10付近には、乾燥用熱気体Hによって高温状態となる領域が発生する。この領域では、その他の領域と比較して原料の乾燥効率が高いため、原料の表面に付着した水分が効率的に除去される。すなわち、この領域が大きければ大きいほど、原料貯槽2内に貯槽されている原料全体を、万遍無く均一に乾燥させることが可能となるため、以下の説明では、この領域を、有効加熱領域と記載して説明する。
図3に示すように、この実験装置12は、箱体14と、噴出手段16と、吸引手段18を備えている。
箱体14は、箱体14の内部空間へ、任意の粒径の鉱石(図示せず)を配置することにより、原料貯槽内に原料が貯槽されている状態を模倣している。噴出手段16は、箱体14の内部空間へ水平方向から乾燥用熱気体Hを噴出する噴出口10を有している。吸引手段18は、箱体14の内部空間へ噴出された乾燥用熱気体Hを、箱体14の上方から均一に吸引する機能を有している。吸引手段18によって吸引される乾燥用熱気体Hの吸引量は、噴出手段16によって箱体14の内部空間へ噴出される乾燥用熱気体Hの噴出量と同一に設定されている。
図4は、噴出口10から箱体14の内部空間へ噴出された乾燥用熱気体Hの噴流の移動方向が垂直方向上向きへ変化した位置と噴出口10との水平距離L1と、乾燥用熱気体Hの噴出速度Vとの関係を示す図である。
噴出口10の最適な位置を求める際には、まず、上述した式(1)及び(2)によって、乾燥必要熱量Qと、乾燥必要熱量Qに対応した噴出口10の開口面積Dを求めた後、図3に示した実験装置12によって、水平距離L1と乾燥用熱気体Hの噴出速度Vとの関係を求める。そして、乾燥必要熱量Q、乾燥必要熱量Qに対応した噴出口10の開口面積D、水平距離L1及び乾燥用熱気体Hの噴出速度Vに基づいて、噴出口10の最適な位置を求める。
したがって、噴出口10の最適な位置は、各噴出口10a,10b間の水平距離Wと、乾燥用熱気体Hの噴出速度VがVmaxとなるような、乾燥用熱気体Hの移動方向が水平方向から垂直方向へ変化した位置と噴出口10との水平距離Lに基づいて、L>W/2の条件式が成立する位置とする。
本実施形態の乾燥装置1を用いて、原料貯槽2内に貯槽されている原料を乾燥させる際は、噴出口10から乾燥用熱気体Hを噴出することにより、乾燥用熱気体Hを原料に噴出して、原料を乾燥させる。このとき、噴出口10から噴出された乾燥用熱気体Hは、原料に直接的に噴出されて原料を乾燥させるとともに、原料間に形成された隙間を通過しながら原料を間接的に乾燥させる。また、吹き込みノズル4付近に配置されている原料は、乾燥用熱気体Hによって加熱された吹き込みノズル4の有する熱により、吹き込みノズル4と接触または近接することによって乾燥する。
また、本実施形態の乾燥装置1であれば、乾燥装置1の構成を、吹き込みノズル4を複数備える構成としたため、乾燥用熱気体Hを噴出する噴出口10の数が増加して、乾燥装置1の処理能力を向上させることが可能となる。
本測定実験の各種条件を、以下に示す。
1.原料貯槽の寸法の条件
原料貯槽高:3m、最大内径:1.5m、原料貯槽の中心軸線と縮径部の内壁面との半頂角:30°、原料排出口の内径:0.3m
2.原料(鉱石)の条件
かさ比重:2.0、排出量:70kg/min、原料貯槽への投入時の温度:20℃
3.乾燥用熱気体の条件
種類:空気、温度:150℃、噴出速度:26Nm3/min
なお、乾燥用熱気体の噴出速度は、原料貯槽内の気体を外部へ排出する速度と同一である。
したがって、本測定実験の結果により、本発明例の乾燥装置によれば、原料貯槽内に貯槽されている原料全体を、万遍無く均一に乾燥させることが可能となることが確認された。
2 原料貯槽
4 吹き込みノズル
6 原料排出口
8 縮径部
10 噴出口
12 実験装置
14 箱体
16 噴出手段
18 吸引手段
20 保護ライナー
H 乾燥用熱気体
Claims (5)
- 噴出口から乾燥用熱気体を噴出する吹き込みノズルを備え、前記噴出口が、下方に開口する原料排出口を有する原料貯槽内に配置される乾燥装置であって、
平面視において、前記噴出口から噴出される前記乾燥用熱気体の噴流が前記原料排出口の少なくとも一部と重なるとともに、前記吹き込みノズルが前記原料排出口と重ならない位置に、当該吹き込みノズルが取り付けられていることを特徴とする乾燥装置。 - 前記原料貯槽は、下方に向かうにつれて内径が縮小し、且つ前記原料排出口に接続する縮径部を備え、
前記噴出口は、前記縮径部内に配置されていることを特徴とする請求項1に記載した乾燥装置。 - 前記吹き込みノズルを複数備えることを特徴とする請求項1または2に記載した乾燥装置。
- 前記吹き込みノズルは、複数の前記噴出口を有することを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項に記載した乾燥装置。
- 前記複数の噴出口のうち少なくとも二つは、前記乾燥用熱気体の噴流の移動方向が水平または略水平となるとともに互いに対向した状態で配置され、
前記二つの噴出口は、共に、前記乾燥用熱気体の噴流の移動方向が水平方向から垂直方向へ変化した位置と前記噴出口との水平距離をLとし、前記二つの噴出口間の水平距離をWとしたときに、L>W/2の条件式が成立する位置に配置されていることを特徴とする請求項3または4に記載した乾燥装置。
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JP2006068022A JP2007247914A (ja) | 2006-03-13 | 2006-03-13 | 乾燥装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN104197320A (zh) * | 2014-09-05 | 2014-12-10 | 中冶京诚工程技术有限公司 | 煤粉燃烧升温炉 |
Citations (3)
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JPS588980A (ja) * | 1981-07-07 | 1983-01-19 | 辰本 韶弘 | 循環式穀物乾燥機の乾燥制御方法 |
JPS589908A (ja) * | 1981-07-10 | 1983-01-20 | Nippon Steel Corp | 溶鉱炉用装入物の予熱方法 |
JPS6014494U (ja) * | 1983-07-07 | 1985-01-31 | 出光石油化学株式会社 | 粉体連続乾燥装置 |
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2006
- 2006-03-13 JP JP2006068022A patent/JP2007247914A/ja active Pending
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