JP2007244853A - 水変色性描画玩具及びそれを用いた水変色性描画玩具セット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 水を付着させる筆記具又は塗布具の適用による筆跡が多色像を現出させるよう構成した描画玩具であって、支持体上に色調の異なる多数の非変色像が相互に隣接して配設されており、前記非変色像を設けた箇所は100cm2あたり少なくとも二色以上の色調が視認できるよう構成され、前記非変色像の上面には非変色像の常態での視覚を妨げる低屈折率顔料をバインダー樹脂に分散状態に固着させた、吸液状態と非吸液状態で透明性が異なる多孔質層が配設されてなる水変色性描画玩具1、前記水変色性描画玩具1と水を付着させる筆記具3又は塗布具とからなる水変色性描画玩具セット。
【選択図】 図1
Description
前記用紙は、多孔質層が乾燥状態(非吸液状態)においては下層が隠蔽され、多孔質層に水等の液体を吸液させると透明化して下層の色調による像を現出させることができるとしても、単一の色調の像しか得られず、繰り返し使用することができるとしても、現出される像は前記像の再現であり、意外性、変化の妙味を満足させていなかった。
更には、前記非変色像が帯状非変色像であること、前記帯状非変色像の帯幅が0.3〜10cmであること、前記帯状非変色像が非直線形状であること、前記非変色像が多辺形状非変色像であること、前記多辺形状非変色像の一辺の最大長が0.5〜10cmであること、前記非変色像中に含まれる着色剤が0.01〜10μmの粒子径を有する有色顔料であること等を要件とする。
更には、前記水変色性描画玩具と水を付着させる筆記具又は塗布具とからなる水変色性描画玩具セットを要件とする。
更には、前記連続気孔を有するプラスチック多孔体又は繊維加工体をペン先部材として適用した筆記具又は塗布具であること、前記筆記具又は塗布具の適用により形成される筆跡幅が0.3〜15cmの範囲にあること等を要件とする。
この種の描画玩具は、その大きさ、及び、筆記具又は塗布具の先端部の筆記幅が実用範囲の大きさに制約されることから、使用時に多色像を任意の個所に有効に現出させるために100cm2あたり、少なくとも二色が現出するように非変色像を配設する。前記100cm2より大面積が変色することによって多色像が現出する系にあっては、任意個所における多色像の現出する確率性に乏しく、変色効果を低減させる。
前記非変色像は各種幾何学形状の像であって、具体的には帯状非変色像、多辺形状非変色像が挙げられる。
前記支持体上に設けられる帯状非変色像は、色調が互いに異なる直線状又は曲線状の帯状非変色像を相互に隣接して配設される。
前記帯状非変色像の形状については、種々の方向から筆記しても多色像を形成し易い非直線状(曲線状)の帯状非変色像であることが好ましく、また、帯幅については0.3〜10cm、好ましくは0.3〜5cm、より好ましくは0.5〜5cmから選ばれる同一寸法乃至異なる寸法の組み合わせからなる帯状非変色像が好適である。
前記多辺形状非変色像は、色調が互いに異なる三角形、四角形、五角形、六角形等のn角形(nは3以上の整数)を相互に隣接させて配設される。前記多辺形状非変色像は等しいn数の多辺形が相互に隣接した像でもよいし、異なるn数の多辺形が相互に隣接した像でもよいが、前記非変色像の色調が、より鮮やかでバランスのとれたものとするために、正三角形、正四角形、正五角形、正六角形等の等しいn数の正n角形を多数相互に隣接した像が好ましい。更に前記等しいn数の多辺形及び異なるn数の多辺形は、個々の多角形の大きさが同一である他、異なる大きさの多辺形であってもよい。
前記多辺形状非変色像の形状については、種々の方向から筆記しても多色像を形成し易いようにするため、多辺形状非変色像の一辺の最大長が0.5〜10cm、好ましくは0.5〜7.5cm、より好ましくは0.5〜5cmの多辺形状非変色像が好適である。
また、前記非変色像が相互に隣接する部分は明瞭な境界部分を有するように相互に重なりのない構成であってもよいが、重なり部分を有すると共に隣接する像の色調によるグラデーションであることが好ましく、前記構成によって非変色像間の色調差が緩和されて多孔質層による非変色像の隠蔽性を容易なものとすることができ、その結果、乾燥状態と吸液状態のコントラストに優れた水変色性描画玩具を得ることができる。
更に、前記非変色像の色調は、黄色、青色、ピンク色、前記黄色、青色、ピンク色から選ばれるいずれか2色の混合色から選ばれ、支持体の明度値VBは8.0以上の白色又は淡色であり、且つ、非変色像の明度値VCとの関係において、VB−VC>0であることが好ましい。
ここで、黄色は極大吸収波長(λmax)が430nm〜480nm、青色は極大吸収波長が580nm〜600nm、ピンク色は極大吸収波長が480nm〜500nmである。
前記明度値を満たすことにより非変色像の色調が鮮明かつ明瞭に視認される。
特に、隣接する像の境界部分がグラデーションである場合は、色濃度が薄くなるため、多孔質層の乾燥状態と吸液状態とのコントラストに乏しくなる。よって、前記明度値を満たすことはグラデーション部分の鮮明な色調を視認するための重要な要件となる。更に、光透過性を有する非変色インキを用いてグラデーション部を形成することで色調が鮮明となり、多孔質層が乾燥状態と吸液状態での変化性に富む描画玩具が得られる。
支持体の明度値VBが8.0未満であったり、VB−VC≦0の場合、非変色像の色調が暗色化して多孔質層による隠蔽が困難になったり、鮮やかな色変色を示し難いため商品性を損ない易くなる。
前記非変色像はバインダー樹脂中に粒子径0.01〜10μm、好ましくは0.05〜5.0μmの有色顔料が固着されて構成されることにより、適度な透明性を有し、特に混色により構成する場合でも鮮明な色調を視認することができる。
粒子径0.01μm未満では透明性が高過ぎて下地色の影響を受けやすくなる。また、多孔質層に水を適用した際に、多孔質層内へのマイグレーションを生じ易くなる。粒子径が10μmを超えると透明性に乏しく鮮明な混色が得られ難くなる。また、平滑性に乏しくなり、多孔質層による隠蔽不良が発生し易く、十分な変色効果が得られ難くなる。
前記低屈折率顔料としては、珪酸及びその塩、バライト粉、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、石膏、クレー、タルク、アルミナホワイト、炭酸マグネシウム等が挙げられ、これらは屈折率が1.4〜1.8の範囲にあり、水を吸液すると良好な透明性を示すものである。
なお、前記珪酸の塩としては、珪酸アルミニウム、珪酸アルミニウムカリウム、珪酸アルミニウムナトリウム、珪酸アルミニウムカルシウム、珪酸カリウム、珪酸カルシウム、珪酸カルシウムナトリウム、珪酸ナトリウム、珪酸マグネシウム、珪酸マグネシウムカリウム等が挙げられる。
又、前記低屈折率顔料は2種以上を併用することもできる。
前記低屈折率顔料の粒径は特に限定されるものではないが、0.03〜10.0μmのものが好適に用いられる。
尚、好適に用いられる低屈折率顔料としては珪酸が挙げられる。
前記珪酸は、乾式法により製造させる珪酸であってもよいが、湿式法により製造される珪酸(以下、湿式法珪酸と称する)が特に効果的であり、この点を説明すると、珪酸は非晶質の無定形珪酸として製造され、その製造方法により、四塩化ケイ素等のハロゲン化ケイ素の熱分解等の気相反応を用いる乾式法によるもの(以下、乾式法珪酸と称する)と、ケイ酸ナトリウム等の酸による分解等の液相反応を用いる湿式法によるものとに大別され、乾式法珪酸と湿式法珪酸とでは構造が異なり、前記乾式法珪酸は珪酸が密に結合した三次元構造を形成するのに対して、湿式法珪酸は、珪酸が縮合して長い分子配列を形成した、所謂、二次元構造部分を有している。
従って、前記乾式法珪酸と比較して分子構造が粗になるため、湿式法珪酸を多孔質層に適用した場合、乾式法珪酸を用いる系と比較して乾燥状態における光の乱反射性に優れ、よって、常態での隠蔽性が大きくなるものと推察される。
又、前記多孔質層においては、水を吸液させるものであるから、湿式法珪酸は乾式法珪酸に比べて粒子表面にシラノール基として存在する水酸基が多く、親水性の度合いが大であり、好適に用いられる。
尚、前記多孔質層の常態での隠蔽性と吸液状態での透明性を調整するために、湿式法珪酸と共に、他の汎用の低屈折率顔料を併用することもできる。
前記低屈折率顔料はバインダー樹脂を結合剤として含むビヒクル中に分散され、支持体に塗布した後、揮発分を乾燥させて多孔質層を形成する。
前記バインダー樹脂としては、ウレタン系樹脂、ナイロン樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリル酸エステル樹脂、アクリル酸エステル共重合樹脂、アクリルポリオール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、マレイン酸樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン樹脂、スチレン共重合樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、スチレン−ブタジエン共重合樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合樹脂、メタクリル酸メチル−ブタジエン共重合樹脂、ブタジエン樹脂、クロロプレン樹脂、メラミン樹脂、及び前記各樹脂エマルジョン、カゼイン、澱粉、セルロース誘導体、ポリビニルアルコール、尿素樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
前記低屈折率顔料とこれらのバインダー樹脂の混合比率は、低屈折率顔料の種類及び性状に左右されるが、好ましくは、低屈折率顔料1重量部に対してバインダー樹脂固形分0.5〜2重量部であり、より好ましくは、0.8〜1.5重量部である。低屈折率顔料1重量部に対してバインダー樹脂固形分が0.5重量部未満の場合には、前記多孔質層の実用的な皮膜強度を得ることが困難であり、2重量部を越える場合には、前記多孔質層内部への水の浸透性が悪くなる。
前記多孔質層は、一般的な塗膜と比較して着色剤に対するバインダー樹脂の混合比率が小さいため、十分な皮膜強度が得られ難い。そこで、耐擦過強度を高めるために、前記のバインダー樹脂のうち、ナイロン樹脂又はウレタン系樹脂を用いると効果的である。
前記ウレタン系樹脂としては、ポリエステル系ウレタン樹脂、ポリカーボネート系ウレタン樹脂、ポリエーテル系ウレタン樹脂等があり、2種以上を併用することもできる。又、前記樹脂が水に乳化分散したウレタン系エマルジョン樹脂や、イオン性を有するウレタン樹脂(ウレタンアイオノマー)自体のイオン基により乳化剤を必要とすることなく自己乳化して、水中に溶解乃至分散したコロイド分散型(アイオノマー型)ウレタン樹脂を用いることもできる。
尚、前記ウレタン系樹脂は水性ウレタン系樹脂又は油性ウレタン系樹脂のいずれを用いることもできるが、本発明においては水性ウレタン系樹脂、殊に、ウレタン系エマルジョン樹脂やコロイド分散型ウレタン系樹脂が好適に用いられる。
前記ウレタン系樹脂は単独で用いることもできるが、支持体の種類や皮膜に必要とされる性能に応じて、他のバインダー樹脂を併用することもできる。ウレタン系樹脂以外のバインダー樹脂を併用する場合、実用的な皮膜強度を得るためには、前記多孔質層のバインダー樹脂中にウレタン系樹脂を固形分重量比率で30%以上含有させることが好ましい。
前記バインダー樹脂において、架橋性のものは任意の架橋剤を添加して架橋させることにより、さらに皮膜強度を向上させることができる。
前記バインダー樹脂には、水との親和性に大小が存在するが、これらを組み合わせることにより、多孔質層中への浸透時間、浸透度合い、浸透後の乾燥の遅速を調整することができる。更には、適宜分散剤や界面活性剤を添加して前記調整をコントロールすることができる。
前記筆記具又は塗布具と、水変色性描画玩具とを組み合わせて水変色性描画玩具セットが得られる。
なお、好ましい筆記具又は塗布具としては、容器内に水を収容し、且つ、容器内の水を導出する連続気孔を有するプラスチック多孔体又は繊維加工体をペン先部材として適用した筆記具又は塗布具であり、筆跡を簡便に形成でき、実用性を高めることができる。
前記における連続気孔を有するプラスチック多孔体又は繊維加工体は、水を適宜量、吸収し、吐出させるものであればよく、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、その他各種プラスチックの連続気孔体や繊維を集束させた毛筆状のもの、繊維の樹脂加工又は熱溶着加工によるもの、フェルト、不織布形態のものを挙げることができ、形状、寸法は目的に応じて任意に設定できる。
筆記具又は塗布具の適用により描画玩具の多孔質層に形成される筆跡幅は、0.3〜15cm、好ましくは0.5〜10cm、より好ましくは0.5〜5cmである。
0.3cm未満では多色像の視認性を損ない易く、15cmを超えると筆記に伴って多色像が形成される変化性を妨げることがある。
なお、前記筆記具又は塗布具と共に、スタンプ具、スプレー容器、ステンシルシート等を併用して用いることもできる。
実施例1(図1参照)
支持体として白色ナイロンタフタ生地(明度値:9.6)の上面に、紫色、青色、緑色、黄色、オレンジ色、赤色の各非変色性インキを用いて、2cm幅の屈曲した帯状の像が互いに近接配置された、波模様の帯状非変色像を形成した。
尚、前記紫色の非変色像を設けた箇所の明度値は4.7、青色の非変色像を設けた箇所の明度値は4.2、緑色の非変色像を設けた箇所の明度値は6.0、黄色の非変色像を設けた箇所の明度値は9.2、オレンジ色の非変色像を設けた箇所の明度値は6.0、赤色の非変色像を設けた箇所の明度値は5.0であり、前記非変色像は互いに隣接する境界面を網点によるグラデーションにて表現してなる。
次いで、前記非変色像上に、湿式法珪酸〔商品名:ニップシールE−200、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランHW−930、大日本インキ化学工業(株)製、固形分50%〕30部、水40部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、ブロックイソシアネート系架橋剤3部を均一に混合、攪拌してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて全面にベタ印刷し、130℃で5分間乾燥硬化させて多孔質層2を形成して水変色性描画玩具1を得た。
前記描画玩具は多孔質層が乾燥状態では白色を呈して非変色像の視認を妨げている。次いで、前記多孔質層上に水を充填した筆記具3を適用するとその部分の多孔質層は透明化して、紫色、青色、緑色、黄色、オレンジ色、赤色が連接した多色像4(筆跡)が現出した。
前記描画玩具は多孔質層が乾燥するにつれて像は視認されなくなり、再び多孔質層に水を付着させると多色像が視認される。
前記水変色性描画玩具セットは、多孔質層に水を収容した前記筆記具を用いて筆記すると、1.5cm幅の多色像(筆跡)が視認される。
更に、多孔質層が乾燥するにつれて像は視認されなくなり、再び多孔質層に水を付着させると多色像が視認される。
支持体として白色ナイロンタフタ生地(明度値:9.6)の上面に、黄色、ピンク色、青色、黄色とピンク色の混色である赤色、オレンジ色、ピンク色と青色の混色である紫色の各非変色性インキ(平均粒子径が1.0μmの有色顔料をアクリル樹脂エマルジョン中に分散したインキ)を用いて、1.5cm幅の屈曲した帯状の像が互いに近接配置された、波模様の帯状非変色像を形成した。
尚、前記黄色の非変色像を設けた箇所の明度値は9.2、ピンク色の非変色像を設けた箇所の明度値は5.5、青色の非変色像を設けた箇所の明度値は4.2、赤色の非変色像を設けた箇所の明度値は5.0、オレンジ色の非変色像を設けた箇所の明度値は6.0、紫色の非変色像を設けた箇所の明度値は4.7であり、前記非変色像は互いに隣接する境界面を網点によるグラデーションにて構成してなる。
次いで、前記非変色像上に、湿式法珪酸〔商品名:ニップシールE−200、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランHW−930、大日本インキ化学工業(株)製、固形分50%〕30部、水40部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、ブロックイソシアネート系架橋剤3部を均一に混合、攪拌してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて全面にベタ印刷し、130℃で5分間乾燥硬化させて多孔質層2を形成して水変色性描画玩具1を得た。
前記描画玩具は多孔質層が乾燥状態では白色を呈して非変色像の視認を妨げている。次いで、前記多孔質層上に水を充填した筆記具3を適用するとその部分の多孔質層は透明化して、黄色、オレンジ色、赤色、ピンク色、紫色、青色が連接した多色像4(筆跡)が現出した。
前記描画玩具は多孔質層が乾燥するにつれて像は視認されなくなり、再び多孔質層に水を付着させると多色像が視認される。
前記水変色性描画玩具セットは、多孔質層に水を収容した前記筆記具を用いて筆記すると、1cm幅の多色像(筆跡)が視認される。
更に、多孔質層が乾燥するにつれて像は視認されなくなり、再び多孔質層に水を付着させると多色像が視認される。
支持体として50μm厚の白色ポリエステルフィルム(明度値:9.5)上面に、青色、赤色の各非変色性インキ(平均粒子径が0.05μmの有色顔料をポリエステル樹脂溶液中に分散したインキ)を用いて、0.5cm幅の屈曲した帯状の像が互いに近接配置された、渦巻模様の帯状非変色像を形成した。
尚、前記青色の非変色像を設けた箇所の明度値は4.0、赤色の非変色像を設けた箇所の明度値は4.8であった。
次いで、前記非変色像上に、湿式法珪酸〔商品名:ニップシールE−200、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランHW−350、大日本インキ化学工業(株)製、固形分30%〕50部、水40部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、イソシアネート系架橋剤3部を均一に混合、攪拌してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて全面にベタ印刷し、70℃で5分間乾燥硬化させて多孔質層2を形成して水変色性描画玩具1を得た。
前記描画玩具は多孔質層が乾燥状態では白色を呈して非変色像の視認を妨げている。次いで、前記多孔質層上に水を充填した筆記具3を適用するとその部分の多孔質層は透明化して、青色、赤色が連接した多色像4(筆跡)が現出した。
前記描画玩具は多孔質層が乾燥するにつれて像は視認されなくなり、再び多孔質層に水を付着させると多色像が視認される。
前記水変色性描画玩具セットは、多孔質層に水を収容した前記筆記具を用いて筆記すると、0.2cm幅の多色像(筆跡)が視認される。
更に、多孔質層が乾燥するにつれて多色像は視認されなくなり、再び多孔質層に水を付着させると多色像が視認される。
支持体として白色T/Cブロード生地(明度値9.2)の上面に、透明性を有する青色、黄色、ピンク色の非変色性インキ(平均粒子径が0.07μmの有色顔料をアクリル樹脂エマルジョン中に分散したインキ)を単独又は混合して用いて、0.8cm幅の帯状の像が互いに近接配置された、ストライプ模様の帯状非変色像を形成した。
尚、前記帯状非変色像は紫色(明度値:4.5)、青色(明度値:4.2)、青緑色(明度値:5.0)、緑色(明度値:6.0)、黄緑色(明度値:7.0)、黄色(明度値:9.1)、オレンジ色(明度値:5.9)、赤色(明度値:5.0)、赤紫色(明度値:4.7)の像であり、互いに隣接する境界面を網点によるグラデーションにて構成してなる。
次いで、前記非変色像上に、湿式法珪酸〔商品名:ニップシールE−200、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランHW−930、大日本インキ化学工業(株)製、固形分50%〕30部、水40部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、ブロックイソシアネート系架橋剤3部を均一に混合、攪拌してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて全面にベタ印刷し、130℃で5分間乾燥硬化させて多孔質層2を形成して水変色性描画玩具1を得た。
前記描画玩具は多孔質層が乾燥状態では白色を呈して非変色像の視認を妨げている。次いで、前記多孔質層上に水を充填した筆記具3を適用するとその部分の多孔質層は透明化して、紫色、青色、青緑色、緑色、黄緑色、黄色、オレンジ色、赤色、赤紫色が連接した多色像4(筆跡)が現出した。
前記描画玩具は多孔質層が乾燥するにつれて像は視認されなくなり、再び多孔質層に水を付着させると多色像が視認される。
前記水変色性描画玩具セットは、多孔質層に水を収容した前記筆記具を用いて筆記すると、1cm幅の多色の多色像(筆跡)が視認される。
更に、多孔質層が乾燥するにつれて像は視認されなくなり、再び多孔質層に水を付着させると多色像が視認される。
支持体として200μm厚の白色合成紙(明度値:9.1)上面に青色、緑色、橙色、赤色の各非変色性インキ(平均粒子径が2.0μmの有色顔料を紫外線硬化型のアクリル樹脂中に分散したインキ)を用いて、それぞれ互いに異なる色調の正六角形(最大外径1.5cm)を隣接するように印刷してハニカム模様の多辺形状非変色像を形成した。
尚、前記青色の非変色像を設けた箇所の明度値は4.0、緑色の非変色像を設けた箇所の明度値は5.9、橙色の非変色像を設けた箇所の明度値は6.0、赤色の非変色像を設けた箇所の明度値は5.0であった。
次いで、前記非変色像上に、湿式法珪酸〔商品名:ニップシールE−200、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランHW−350、大日本インキ化学工業(株)製、固形分30%〕50部、水40部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、イソシアネート系架橋剤3部を均一に混合、攪拌してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて全面にベタ印刷し、70℃で5分間乾燥硬化させて多孔質層2を形成して水変色性描画玩具1を得た。
前記描画玩具は多孔質層が乾燥状態では白色を呈して非変色像の視認を妨げている。次いで、前記多孔質層上に水を充填した筆記具3を適用するとその部分の多孔質層は透明化して、青色、緑色、橙色、赤色からなる異なる色調が連接した多色像4(筆跡)が現出した。
前記描画玩具は多孔質層が乾燥するにつれて像は視認されなくなり、再び多孔質層に水を付着させると多色像が視認される。
前記水変色性描画玩具セットは、多孔質層に水を収容した前記筆記具を用いて筆記すると、0.7cm幅の多色像(筆跡)が視認される。
更に、多孔質層が乾燥するにつれて多色像は視認されなくなり、再び多孔質層に水を付着させると多色像が視認される。
支持体として200μm厚の白色合成紙(明度値:9.1)上面に青色、緑色、橙色、赤色の各非変色性インキ(平均粒子径が2.0μmの有色顔料を紫外線硬化型のアクリル樹脂中に分散したインキ)を用いて、それぞれ互いに異なる色調の鱗模様の非変色像を形成した。
尚、非変色像の大きさは最大でも5cm×5cmに収まる大きさであり、各像は隣接する像と必ず重なり部を有し、青色の非変色像の明度値は4.0、緑色の非変色像の明度値は5.9、橙色の非変色像の明度値は6.0、赤色の非変色像の明度値は5.0であった。
次いで、前記非変色像上に、湿式法珪酸〔商品名:ニップシールE−200、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランHW−350、大日本インキ化学工業(株)製、固形分30%〕50部、水40部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、イソシアネート系架橋剤3部を均一に混合、攪拌してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて全面にベタ印刷し、70℃で5分間乾燥硬化させて多孔質層2を形成して水変色性描画玩具1を得た。
前記描画玩具は多孔質層が乾燥状態では白色を呈して非変色像の視認を妨げている。次いで、前記多孔質層上に水を充填した筆記具3を適用するとその部分の多孔質層は透明化して、青色、緑色、橙色、赤色からなる異なる色調が連接した多色像4(筆跡)が現出した。
前記描画玩具は多孔質層が乾燥するにつれて像は視認されなくなり、再び多孔質層に水を付着させると多色像が視認される。
前記水変色性描画玩具セットは、多孔質層に水を収容した前記筆記具を用いて筆記すると、0.5cm幅の多色像(筆跡)が視認される。
更に、多孔質層が乾燥するにつれて多色像は視認されなくなり、再び多孔質層に水を付着させると多色像が視認される。
支持体として白色T/Cブロード生地(明度値:9.5)上面に青色、緑色、橙色、赤色の各非変色性インキ(平均粒子径が0.1μmの有色顔料をアクリル樹脂エマルジョン中に分散したインキ)を用いて、青地の非変色像と、緑色、橙色、赤色からなる水玉模様の非変色像を形成した。
尚、水玉模様の非変色像の大きさは最大でも直径10cm以下であり、各像は隣接する像と必ず重なり部を有し、青色の非変色像の明度値は4.0、緑色の非変色像の明度値は5.9、橙色の非変色像の明度値は6.0、赤色の非変色像の明度値は5.0であった。
次いで、前記非変色像上に、湿式法珪酸〔商品名:ニップシールE−200、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランHW−930、大日本インキ化学工業(株)製、固形分50%〕30部、水60部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、イソシアネート系架橋剤3部を均一に混合、攪拌してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて全面にベタ印刷し、130℃で5分間乾燥硬化させて多孔質層2を形成して水変色性描画玩具1を得た。
前記描画玩具は多孔質層が乾燥状態では白色を呈して非変色像の視認を妨げている。次いで、前記多孔質層上に水を充填した筆記具3を適用するとその部分の多孔質層は透明化して、青色、緑色、橙色、赤色からなる異なる色調が連接した多色像4(筆跡)が現出した。
前記描画玩具は多孔質層が乾燥するにつれて像は視認されなくなり、再び多孔質層に水を付着させると多色像が視認される。
前記水変色性描画玩具セットは、多孔質層に水を収容した前記筆記具を用いて筆記すると、3cm幅の多色像(筆跡)が視認される。
更に、多孔質層が乾燥するにつれて多色像は視認されなくなり、再び多孔質層に水を付着させると多色像が視認される。
支持体として80cm×80cmの大きさの白色T/Cブロード生地(明度値9.2)上面の中央部に、青色、黄色、ピンク色の各非変色性インキ(平均粒子径が0.10μmの有色顔料をアクリル樹脂エマルジョン中に分散したインキ)を単独又は混合して用いて、3cm幅の屈曲した帯状の像が互いに隣接して配置された帯状非変色像を、60cm×60cmの大きさとなるように形成した。
尚、前記紫色の非変色像の明度値は4.5、青色の非変色像の明度値は4.2、青緑の非変色像の明度値は5.0、緑色の非変色像の明度値は6.0、黄緑の非変色像の明度値は7.0、黄色の非変色像の明度値は9.1、オレンジ色の非変色像の明度値は5.9、赤色の非変色像の明度値は5.0、赤紫色の非変色像の明度値は4.7であり、前記非変色像は互いに隣接する境界面を網点によるグラデーションにて表現してなる。
更に、支持体上の非変色像の周囲に文字と絵柄を印刷した。
次いで、前記非変色像上に、湿式法珪酸〔商品名:ニップシールE−200、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランHW−930、大日本インキ化学工業(株)製、固形分50%〕30部、水40部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、ブロックイソシアネート系架橋剤3部を均一に混合、攪拌してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて全面にベタ印刷し、130℃で5分間乾燥硬化させて多孔質層2を形成して水変色性描画玩具1を得た。
前記描画玩具は多孔質層が乾燥状態では白色を呈して非変色像の視認を妨げている。次いで、前記多孔質層上に水を充填した筆記具3を適用するとその部分の多孔質層は透明化して、紫色、青色、青緑色、緑色、黄緑色、黄色、オレンジ色、赤色、赤紫色が連接した多色像4(筆跡)が現出した。
前記描画玩具は多孔質層が乾燥するにつれて像は視認されなくなり、再び多孔質層に水を付着させると多色像が視認される。
前記水変色性描画玩具セットは、刷毛に水を含ませた塗布具を用いて筆記すると、最大10cm幅の多色像(筆跡)が視認される。
更に、多孔質層が乾燥するにつれて像は視認されなくなり、再び多孔質層に水を付着させると多色像が視認される。
2 多孔質層
3 筆記具
4 多色像
Claims (10)
- 水を付着させる筆記具又は塗布具の適用による筆跡が多色像を現出させるよう構成した描画玩具であって、支持体上に色調の異なる多数の非変色像が相互に隣接して配設されており、前記非変色像を設けた箇所は100cm2あたり少なくとも二色以上の色調が視認できるよう構成され、前記非変色像の上面には非変色像の常態での視覚を妨げる低屈折率顔料をバインダー樹脂に分散状態に固着させた、吸液状態と非吸液状態で透明性が異なる多孔質層が配設されてなる水変色性描画玩具。
- 前記非変色像が帯状非変色像である請求項1記載の水変色性描画玩具。
- 前記帯状非変色像の帯幅が0.3〜10cmである請求項2記載の水変色性描画玩具。
- 前記帯状非変色像が非直線形状である請求項1乃至3のいずれか一項に記載の水変色性描画玩具。
- 前記非変色像が多辺形状非変色像である請求項1記載の水変色性描画玩具。
- 前記多辺形状非変色像の一辺の最大長が0.5〜10cmである請求項6記載の水変色性描画玩具。
- 前記非変色像中に含まれる着色剤が0.01〜10μmの粒子径を有する有色顔料である請求項1乃至6のいずれか一項に記載の水変色性描画玩具。
- 請求項1乃至7のいずれかに記載の水変色性描画玩具と水を付着させる筆記具又は塗布具とからなる水変色性描画玩具セット。
- 連続気孔を有するプラスチック多孔体又は繊維加工体をペン先部材として適用した筆記具又は塗布具である請求項8記載の水変色性描画玩具セット。
- 前記筆記具又は塗布具の適用により形成される筆跡幅が0.3〜15cmの範囲にある請求項8又は9記載の水変色性描画玩具セット。
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