以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.構成
図1は、本発明の実施の形態に係る遊技機の外観構成を示す斜視図である。
本実施形態の遊技機は、いわゆるスロットマシンあるいは回胴型遊技機と呼ばれるもので、メダルを遊技媒体として用いた遊技を行う種類の遊技機である。
本実施形態の遊技機は、収納箱BX、前面上扉UD、および前面下扉DDからなる箱形の筐体内に第1リールR1〜第3リールR3(複数のリール)からなるリールユニットが収められている。また筐体内のリールユニットの下部には、メダルの払出装置としてのホッパーユニット(図示省略)が収められている。また本実施形態の遊技機の筐体内には、CPU、ROM(情報記憶媒体の一例)、RAM等を搭載し、遊技機の動作を制御する制御基板も収められている。
図1に示す第1リールR1〜第3リールR3は、それぞれ外周面が一定の間隔で21の領域(各領域を「コマ」と称する)に区画されており、各コマに複数種類の図柄のいずれかが配列されている。また第1リールR1〜第3リールR3は、ステップモータ(回転駆動手段:図示省略)に軸支されており、それぞれステップモータの軸周りに回転駆動され、ステップモータの駆動パルスのパルス数やパルス幅などを制御することによってコマ単位(所定の回転角度単位)で停止可能に設けられている。すなわち本実施形態の遊技機では、ステップモータが制御基板から供給された駆動パルスに応じて第1リールR1〜第3リールR3を回転駆動し、制御基板から駆動パルスの供給が断たれると、ステップモータの回転が停止することに伴って第1リールR1〜第3リールR3が停止する。
前面上扉UDと前面下扉DDとは個別に開閉可能に設けられており、前面上扉UDには第1リールR1〜第3リールR3の回転状態及び停止状態を観察可能にする表示窓DWが設けられている。第1リールR1〜第3リールR3の停止状態では、第1リールR1〜第3リールR3それぞれの外周面に一定間隔で配列された複数種類の図柄のうち3個分(3コマ分)の図柄を遊技機の正面から表示窓DWを通じて観察できるようになっている。各リールR1〜R3の停止状態において、表示窓DWから観察される図柄は、5本の有効ラインL1〜L5上のいずれかの位置に停止表示される。遊技者の遊技結果は表示窓DW内に停止表示された図柄の組合せによって判断され、有効ライン上の図柄の組合せが予め定められた役に対応した組合せである場合には、その役が入賞したものとしてホッパーユニットからメダルの払い出し等が行われる。
なお5本の有効ラインL1〜L5は、メダルの投入枚数(ベット数)に応じて有効化されるラインが決定される。本実施形態の遊技機では、1回の遊技に関して1枚〜3枚の範囲でメダルを投入可能とされており、前面下扉DDに設けられたメダル投入口MIへ1枚のメダルを投入した場合、1本の有効ラインL1が有効化され、メダル投入口MIへ2枚のメダルを投入した場合、3本の有効ラインL1〜L3が有効化され、メダル投入口MIへ3枚のメダルを投入した場合、5本の有効ラインL1〜L5が全て有効化される。
また前面上扉UDには、遊技情報表示部DSが設けられている。遊技情報表示部DSは、LED、ランプ、7セグメント表示器等からなり、メダルの貯留枚数(クレジット)、1回の遊技におけるメダルの払出枚数(又は獲得枚数)、ボーナス遊技の残り回数等の各種遊技情報が表示される。
また前面上扉UDには、遊技演出を行うための液晶ディスプレイLCDが設けられている。この液晶ディスプレイLCDには、遊技を補助したり、遊技を盛り上げたりするための各種の映像(または画像)が表示される。また本実施形態の遊技機では、前面上扉UDや前面下扉DDに対して、遊技演出を行うためのスピーカが複数設けられている。このスピーカからは、遊技を補助したり、遊技を盛り上げたりするための各種の音声が出力される。
また前面下扉DDには、各種の操作手段が設けられている。操作手段としては、貯留されたメダルを投入状態にする操作を行うためのベットボタンB0、第1リールR1〜第3リールR3を回転させて遊技を開始する契機となる操作を行うためのスタートレバーSL、ステップモータにより回転駆動されている第1リールR1〜第3リールR3のそれぞれを停止させる契機となる操作を行うためのストップボタンB1〜B3(停止操作手段)が設けられている。
本実施形態の遊技機では、遊技者がメダルをメダル投入口MIに投入するか、ベットボタンB0を押下する操作を行うことで、遊技を開始することが可能な準備状態にセットされる。そして、遊技者がスタートレバーSLを押下すると、第1リールR1〜第3リールR3がステップモータの駆動により回転を開始し、第1リールR1〜第3リールR3の回転速度が所定の速度まで上昇し、かつ所定の待機時間(ウェイトタイム)を経過したことを条件に、ストップボタンB1〜B3の押下操作が許可される。
その後、遊技者が任意のタイミングでストップボタンB1〜B3を押下していくと、ストップボタンB1〜B3のそれぞれに内蔵されているストップスイッチ(停止信号出力手段:例えば、フォトセンサ、導通センサ、圧力センサなど)がオン動作を行い、制御基板に入力されるリール停止信号をオフ状態からオン状態へ変化させる。
また遊技者が任意のタイミングで押下状態にあるストップボタンB1〜B3を開放すると、各ボタンのストップスイッチがオフ動作を行い、制御基板に入力されるリール停止信号をオン状態からオフ状態に変化させる。
そして制御基板は、ストップボタンB1〜B3の押下タイミング及び開放タイミングに応じて信号状態が変化するリール停止信号のオフ状態からオン状態への変化に基づいて、第1リールR1〜第3リールR3を停止させる。
また前面下扉DDの下部には、メダル払い出し口MOとメダル受け皿MPとが設けられており、遊技の結果に応じた枚数のメダルがメダル払い出し口MOからメダル受け皿MPへ払い出される。
図2は、本実施形態の遊技機の機能ブロック図である。
本実施形態の遊技機は、遊技制御手段100によって制御される。遊技制御手段100は、メダル投入スイッチ210、ベットスイッチ220、スタートスイッチ230、ストップスイッチ240等の入力手段からの入力信号を受けて、遊技を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいてリールユニット310、払出装置(ホッパーユニット)320、表示装置330、スピーカ340等の出力手段の動作制御を行う。遊技制御手段100の機能は各種のプロセッサ(CPU、DSPなど)、ASIC(ゲートアレイなど)、ROM(情報記憶媒体の一例)、あるいはRAMなどのハードウェアや、所与のプログラムからなるソフトウェアにより実現される。
そして遊技制御手段100は、乱数発生手段110、抽選手段120、リール停止制御手段130、入賞判定手段140、払出制御手段150、リプレイ処理手段160、遊技状態移行制御手段170、演出制御手段180、記憶手段190を含む。
乱数発生手段110は、抽選用の乱数値を発生させる手段である。乱数値は、例えば、インクリメントカウンタ(所定のカウント範囲を循環するように数値をカウントするカウンタ)のカウント値に基づいて発生させることができる。なお本実施形態において「乱数値」には、数学的な意味でランダムに発生する値のみならず、その発生自体は規則的であっても、その取得タイミング等が不規則であるために実質的に乱数として機能しうる値も含まれる。
抽選手段120は、遊技者がスタートレバーSL(操作手段の一例)を押下することで作動するスタートスイッチ230からの遊技スタート信号に基づいて役の当否を決定するための抽選(いわゆる内部抽選)を行う手段であって、抽選テーブル選択処理、乱数判定処理、フラグ設定処理などを行う。
抽選テーブル選択処理では、記憶手段190の抽選テーブル記憶手段192に格納されている複数の抽選テーブルのうち、いずれの抽選テーブルを用いて内部抽選を行うかを決定する。本実施形態の遊技機では、通常状態、ビックボーナス状態(BB状態:ボーナス状態の一例)、及びレギュラーボーナス状態(RB状態:ボーナス状態の一例)という複数種類の遊技状態が設定可能とされており、記憶手段190には、各遊技状態における抽選のための抽選テーブルが記憶されている。そして各遊技状態用の抽選テーブルでは、複数の乱数値(例えば、0〜65535の65536個の乱数値)のそれぞれに対してリプレイ(再遊技:入賞に伴い次回の遊技に際してメダルの投入が不要となる役)、小役(入賞に伴い予め定められた枚数のメダルが払い出される役:スイカ、ベル、チェリー)、ビックボーナス(BB:ボーナス役の一例)及びレギュラーボーナス(RB:ボーナス役の一例)などの各種の役もしくはハズレのいずれかが対応づけられている(図3、図7参照)。なお抽選テーブルにおいて各乱数値に対応づけられる役の種類は1種類であってもよいし、複数種類であってもよい。例えば、小役とボーナスとを同一の乱数値に対して重複して対応づけるようにしてもよいし、リプレイとボーナスとを同一の乱数値に対して重複して対応づけるようにしてもよい。
乱数判定処理では、スタートスイッチ230からの遊技スタート信号に基づいて遊技毎に乱数発生手段110から乱数値(抽選用乱数)を取得し、取得した乱数値について記憶手段190の抽選テーブル記憶手段192に記憶されている抽選テーブルを参照して役に当選したか否かを判定する。
フラグ設定処理では、乱数判定の結果に基づいて、当選したと判定された役の当選フラグを非内部当選状態(第1のフラグ状態、オフ状態)から内部当選状態(第2のフラグ状態、オン状態)に設定する。当選フラグの設定情報は、記憶手段190のフラグ記憶手段194に格納される。また本実施形態では、入賞するまで次回以降の遊技に内部当選状態を持ち越し可能な当選フラグ(持越可能フラグ)と、入賞の如何に関わらず次回以降の遊技に内部当選状態を持ち越さずに非内部当選状態にリセットされる当選フラグ(持越不可フラグ)とが用意されている。前者の当選フラグが対応づけられる役としては、ビックボーナス(BB:ボーナス役の一例)やレギュラーボーナス(RB:ボーナス役の一例)があり、それ以外の役(例えば、小役、リプレイ等)は後者の当選フラグに対応づけられている。
リール停止制御手段130は、遊技者がストップボタンB1〜B3(操作手段の一例)を押下(停止操作の一例)することによりオン動作及びオフ動作するストップスイッチ240からのリール停止信号に基づいて、第1リールR1〜第3リールR3の各リールに対応する第1モータM1〜第3モータM3(回転駆動手段:ステップモータ)により回転駆動されている第1リールR1〜第3リールR3を当選フラグの設定状態(役の当否)に応じて停止させる制御を行う。本実施形態の遊技機では、記憶手段190の停止制御テーブル記憶手段196に記憶されている停止制御テーブルを参照して停止制御を行うテーブル方式を採用している。具体的には、停止制御テーブルを参照してストップボタンB1〜B3の押下タイミング等(停止操作の態様)に応じた第1リールR1〜第3リールR3の停止位置を決定し、決定された停止位置で第1リールR1〜第3リールR3が停止するようにリールユニット310の第1モータM1〜第3モータM3への駆動パルス(モータ駆動信号)の供給を停止することによりリールの停止制御が行われる。このようにストップボタンへの押下操作が行われるまでリールを停止させない制御を、本実施の形態では通常停止制御と呼ぶ。
またリール停止制御手段130は、いわゆる引き込み処理と蹴飛ばし処理とをリールを停止させる制御として行っている。引き込み処理とは、フラグが内部当選状態に設定された役に対応する図柄が有効ライン上に停止するように(当選した役を入賞させることができるように)リールを停止させる制御処理である。一方蹴飛ばし処理とは、フラグが非内部当選状態に設定された役に対応する図柄が有効ライン上に停止しないように(当選していない役を入賞させることができないように)リールを停止させる制御処理である。すなわち本実施形態の遊技機では、上記引き込み処理及び蹴飛ばし処理を実現させるべく、フラグの設定状態、ストップボタンB1〜B3の押下タイミング、押下順序、既に停止しているリールの停止位置(あるいは有効ラインL1〜L5上に停止している図柄の種類)に応じて各リールの停止位置が変化するように停止制御テーブルが設定されている。このようにリール停止制御手段130は、フラグが内部当選状態に設定された役の図柄を入賞の形態で停止可能にし、一方でフラグが非内部当選状態に設定された役の図柄が入賞の形態で停止しないように第1リールR1〜第3リールR3を停止させる停止制御を行っている。
また本実施形態の遊技機では、回転している各リールの停止位置を決めるための停止制御テーブルにおいて、各リールが停止するまでに要するコマ数が5コマを上限として設定されており、リール停止制御手段130は、第1リールR1〜第3リールR3に関する引き込み処理において、ストップボタンB1〜B3の停止契機となる操作が行われた時点で表示窓DW内に位置するコマから最大4コマ先の図柄を引き込むことができるようにリールを停止させる制御を行っている。このため第1リールR1〜第3リールR3については、各リールに複数配列される特定の図柄(例えば、リプレイ図柄など)に関して、その間隔が5コマ以内となるように配列しておけば、ストップボタンB1〜B3の押下タイミング、押下順序等に関係なく特定の図柄を有効ライン上に引き込むことができるような図柄配列を有するリールユニット310を構成することも可能である。
そして本実施形態の遊技機では、リール停止制御手段130が、自動停止制御手段132、自動停止連続パターン決定手段134、及び遊技数カウンタ136を含む。
自動停止制御手段132は、ストップボタンB1〜B3への押下操作が許可された状態(原則的には第1リール〜第3リールの回転速度が所定速度に達した状態、ウェイトタイムが設定されている場合には、ウェイトタイムを経過していることを付加的な許可条件としてもよい)からの経過期間をカウントしており、カウント開始から所与の期間(任意の期間であって変動可能、固定期間であってもよい)が経過した後においても回転駆動されているリールをストップボタンへの停止操作に依らずにステップモータへの駆動パルスの供給を停止して自動停止させる自動停止制御を実行する。この場合、自動停止によるリールの停止位置は、自動停止制御の実行タイミング(“経過期間”=“所与の期間”となったタイミング)におけるステップモータへの駆動パルスの発信状態から現在回転駆動中のリールの状態を把握するとともに、停止制御テーブルを参照することによって決定される。なお自動停止制御の実行タイミングにおいて既にストップボタンの停止操作に基づいて、停止しているリールは自動停止制御の対象とならないため、第1リールR1〜第3リールR3の全てがストップボタンB1〜B3への停止操作に基づいて停止している場合には自動停止制御は実行されない。なお自動停止制御の実行タイミングは、自動停止制御の対象リールの全てにおいて同一であってもよいし、対象リール毎に異なっていてもよい。
なお遊技者によるスタートレバーSLの押下操作時からの経過期間が所与の期間に達したタイミングを実行タイミングとして自動停止制御を実行するようにしてもよいし、第1モータM1〜第3モータM3による第1リールR1〜第3リールR3の回転駆動が開始されてからの経過期間が所与の期間に達したタイミングを実行タイミングとして自動停止制御を実行するようにしてもよい。
また上述したように自動停止制御においてもリールの停止位置は、記憶手段190の停止制御テーブル記憶手段196に記憶されている停止制御テーブルを参照することにより決定されるが、自動停止制御用の停止制御テーブルでは、自動停止するリールが最終停止リール(第1リールR1〜第3リールR3のうち最後に停止するリール)である場合には、何らかの役に当選している場合であっても自動停止により当選役が入賞することがないように自動停止制御の対象リールについての停止位置が決定される。すなわち本実施形態の遊技機では、最終停止リールについて自動停止制御を実行する場合には、役の当否にかかわらず上述した蹴飛ばし処理を行っており、自動停止制御機能を利用してストップボタンへの押下操作を行わずに遊技者が当選役の入賞による利益を得ることができないようになっている。なお自動停止するリールが最終停止リールでなければ、上述した当選役に対応する図柄を有効ライン上に停止させる引き込み処理を実行することができる。
自動停止連続パターン決定手段134は、複数回の連続した遊技における自動停止制御の実行パターン(以下、自動停止連続パターンという)を内部抽選により当選した役の種類に応じて変化させるための処理を行う。具体的には、記憶手段190の自動停止連続パターン決定テーブル記憶手段197に記憶されている自動停止連続パターン決定テーブルを参照することにより、内部抽選の結果に応じた自動停止連続パターンを決定する処理を行う。
自動停止連続パターン決定テーブルでは、自動停止制御の対象となるリールの種類、数、あるいは組合せ(又は自動停止制御の対象とならないリールの種類、数、あるいは組合せ)、自動停止制御の実行タイミング(自動停止制御が開始されるまでの期間あるいは自動停止制御の対象となるリールの停止間隔)、あるいは自動停止制御の対象リールの停止順序などの自動停止制御に関連づけられたリールの挙動を決定する各要素のうち、いずれか1つの要素または2以上の要素からなる組合せを自動停止パターンとして、複数回の連続した遊技の各遊技で実行される自動停止パターンの組合せである自動停止連続パターンが内部抽選結果に応じて異なるように設定されている。
すなわち、本実施形態の遊技機では、自動停止制御の対象リールは、第1リールR1〜第3リールR3のうち一部のリールのみであってもよいし、第1リールR1〜第3リールR3の全てのリールであってもよい。また自動停止制御の対象リールは、固定されていてもよいが、各内部抽選の結果に応じた自動停止連続パターンの間で変化するようにしてもよい。自動停止制御の対象リールの数についても、固定されていてもよいが、各内部抽選の結果に応じた自動停止連続パターンの間で変化するようにしてもよい。また自動停止制御の実行タイミングについても、固定されていてもよいが、各内部抽選の結果に応じた自動停止連続パターンの間で変化するようにしてもよい。また自動停止制御の対象リールの停止順序についても、固定されていてもよいが、各内部抽選の結果に応じた自動停止連続パターンの間で変化するようにしてもよい。
なお自動停止連続パターン決定テーブルでは、内部抽選の結果と自動停止連続パターンが一義的に対応づけられていても良いし、抽選により自動停止連続パターンが決定されるように乱数値を対応づけておいてもよい。抽選で決定する場合には、内部抽選と共通の乱数値を対応づけておいてもよいし、専用の乱数値を対応づけておいてもよい。
また本実施形態の遊技機では、内部抽選の結果に応じて自動停止連続パターンを変化させる演出(以下、自動停止演出ともいう)を自動停止制御手段132に実行させるに当たって、自動停止連続パターン決定手段134が、記憶手段190のフラグ記憶手段194に格納される演出フラグを管理する処理を行っており、内部抽選の結果に基づいて、内部抽選の結果に応じた演出フラグを設定するととともに、演出フラグに従って実行される自動停止演出が所定の内部抽選結果が得られた遊技を含む遊技区間において行われたこと(後述する遊技数カウンタ136のカウント値が所定値になったこと)に基づいて演出フラグをリセットする。
遊技数カウンタ136は、自動停止演出を開始した遊技からの遊技回数をカウントする処理を行う。カウント処理は、インクリメント処理(カウント値を加算していく処理)であってもよいし、デクリメント処理(カウント値を減算していく処理)であってもよい。
本実施形態の遊技機では、自動停止制御手段132が、前述の遊技数カウンタ136のカウント値及び前述の自動停止連続パターン決定手段134により管理されている演出フラグの設定状態(フラグのオン/オフ)に基づいて、複数回の遊技における各遊技で実行すべき自動停止パターンを選択するとともに、遊技数カウンタ136のカウント値及び演出フラグの設定状態(フラグのオン/オフ)の少なくとも一方に基づいて、自動停止演出の終了条件を判断する。
入賞判定手段140は、第1リールR1〜第3リールR3の停止状態に基づいて、役が入賞したか否かを判定する処理を行う。具体的には、第1リールR1〜第3リールR3の全てが停止した際に、記憶手段190の入賞判定テーブル記憶手段198に記憶されている入賞判定テーブルを参照しながら、各リールの停止状態によって有効ライン上に停止している図柄の組合せが、予め定められた役の入賞の形態であるか否かを判定する。
そして本実施形態の遊技機では、入賞判定手段140の判定結果に基づいて、メダルの払出をするための制御、リプレイ処理、遊技状態を移行させる制御のいずれを行うかが決定される。例えば、小役が入賞した場合には払出制御手段150によりメダルの払出制御が行われ、リプレイが入賞した場合には、リプレイ処理手段160によりリプレイ処理が行われ、BBやRBが入賞した場合には遊技状態移行制御手段170により遊技状態を移行させる制御が行われる。
払出制御手段150は、遊技結果に応じたメダルの払い出しに関する制御を行う。具体的には、何らかの役に入賞した場合に、入賞役に対応するメダルの払出枚数を払出装置320(ホッパーユニット)に対して指示する制御を行う。このとき払出装置320は、指示された払出枚数のメダルを払い出す動作を行う。なおメダルの貯留(クレジット)が許可されている場合には、メダルの払い出しを行う代わりに記憶手段190の図示しない貯留メダル枚数記憶領域に記憶されている貯留メダル枚数に対して払出枚数を加算する処理(クレジット処理)を行う。
リプレイ処理手段160は、リプレイ(再遊技)が入賞した場合に、次回の遊技に関してメダルの投入を要さずに前回の遊技と同じ準備状態に設定するリプレイ処理(再遊技処理)を行う。すなわち本実施形態の遊技機では、リプレイが入賞した場合、自動的に前回の遊技と同じ有効ラインを有効化した状態で次回の遊技の開始操作(遊技者によるスタートレバーSLの押下操作)を待機する。
遊技状態移行制御手段170は、所定の移行条件の成立に基づいて、通常状態、ビックボーナス状態(BB状態:ボーナス状態の一例)、及びレギュラーボーナス状態(RB状態:ボーナス状態の一例)の間で遊技状態を移行させる制御を行う。遊技状態の移行条件は、1の条件が定められていてもよいし、複数の条件が定められていてもよい。複数の条件が定められている場合には、複数の条件のうち、1の条件が成立したことに基づいて、遊技状態を別の遊技状態へ移行させることができる。
BB状態は、通常状態においてビックボーナス(BB)に内部当選した場合に、所定のビックボーナス図柄(BB図柄)を入賞の形態で停止させることを開始条件とする遊技状態である。またBB状態は、ボーナス遊技において所定枚数(465枚以下の予め定められた枚数)を超えるメダルが払い出されたことを終了条件とし、その終了条件が満たされた場合には遊技状態が通常状態へ復帰させる制御が行われる。
RB状態は、BB状態と同じように、通常状態においてレギュラーボーナス(RB)に内部当選した場合に、所定のレギュラーボーナス図柄(RB図柄)を入賞の形態で停止させることを開始条件とする遊技状態である。またRB状態は、所定回数(12回)のボーナス遊技が行われたこと、あるいはボーナス遊技において所定回数(8回)の入賞が達成されたことのいずれかを終了条件とし、その終了条件が満たされた場合には遊技状態を通常状態へ復帰させる制御が行われる。
またBB状態及びRB状態のボーナス遊技では、小役の種類や入賞確率が上昇するように制御される。すなわち、BB状態及びRB状態は、通常状態よりも短期間で多くのメダルが獲得しやすくなっており、遊技者にとって有利な遊技状態(ボーナス状態、特別状態)となっている。
演出制御手段180は、ランプ、LED、液晶ディスプレイ等の表示装置330を用いて行う表示演出やスピーカ340から出力される音による音演出に関する制御を行う。具体的には、メダルの投入やベットボタンB0、スタートレバーSL、ストップボタンB1〜B3に対する操作、役の当選あるいはハズレ、役の入賞、遊技状態の移行などの遊技イベントの発生に応じてランプやLEDを点灯あるいは点滅させたり、液晶ディスプレイが設けられている場合には、その表示内容を変化させたり、スピーカ340から音を出力させたりすることにより、遊技を盛り上げたり、遊技を補助するための演出制御を行う。
なお本実施形態の機能ブロック構成は、コンピュータシステム(ゲームシステムを含む)に関しても適用することができる。これらのシステムでは、本実施形態の遊技制御手段100としてコンピュータを機能させるプログラムを、CD、DVD等の情報記憶媒体あるいはインターネット上のWebサーバからネットワークを介してダウンロードすることによって、その機能を実現することができる。また上記コンピュータシステムでは、メダル投入スイッチ210、ベットスイッチ220、スタートスイッチ230、ストップスイッチ240等は、キーボードやポインティングデバイス(マウス等)、あるいはコントローラなどの操作手段に対してそれらの機能を仮想的に割り当てることにより実現することができる。また上記コンピュータシステムでは、リールユニット310やホッパーユニット320などは必須の構成要件ではなく、これらの装置ユニットは、ディスプレイ(表示装置330)に表示出力される画像の制御によってそれらの機能を仮想的に実現することができる。
2.本実施形態の手法
次に、図3〜図12を参照しながら、本実施形態の遊技機で採用されている制御手法を具体的に説明する。
まず本実施形態では、通常状態において図3に示すような抽選テーブルを用いて内部抽選を行っている。図3に示す抽選テーブルにおいて、BB(ビックボーナス)は、ビックボーナス状態(BB状態)への移行契機となるボーナス役であり、RB(レギュラーボーナス)は、レギュラーボーナス状態(RB状態)への移行契機となるボーナス役であり、ベル、スイカ、及びチェリーは、それぞれ役毎に定められた枚数のメダルが入賞に伴い払い出される小役であり、リプレイは、入賞に伴い次回の遊技に際してメダルの投入が不要となる役である。また図3に示す抽選テーブルでは、スイカ(特定の小役)とBB(ボーナス役)とが一部の乱数値群において共通に割り当てられており、1回の内部抽選でスイカとBBとが重複当選することが可能となっている。
そして本実施形態では、図3に示すような抽選テーブルを用いて行われた内部抽選の結果に応じて、複数回の連続した遊技の各遊技におけるリールの自動停止パターンの組合せで構成される自動停止連続パターン(複数回の連続した遊技における自動停止制御の実行パターン)を変化させることにより内部抽選の結果を遊技者に報知することができる手法を採用している。
具体的に説明すると、図4に示す第1の例では、第1リールR1〜第3リールR3のうち3回の連続した遊技の各遊技において自動停止制御が無効化されるリール(自動停止無効リール)を定義した自動停止連続パターンを内部抽選の結果に応じて変化させる手法を採用している。
本例では、図4に示すように、自動停止連続パターン決定テーブルにおいて、内部抽選の結果と、演出フラグレジスタ(フラグ記憶手段の一例)の値(本例では、4ビット長)で示される演出フラグとが対応づけられており、各内部抽選の結果に対応する演出フラグ毎に3回分の遊技区間(3ゲーム)の各遊技における自動停止無効リールが指定されている。
ここで本例における演出フラグについて説明すると、内部抽選の結果がハズレ(いずれの役にも当選しなかった場合)には、演出フラグレジスタの0ビット目(最下位ビット)が1(オン状態)に設定される。また内部抽選の結果がスイカ当選(単独当選)の場合には、演出フラグレジスタの1ビット目が1に設定される。また内部抽選の結果がビックボーナス当選(スイカとの重複当選を含む)の場合には、演出フラグレジスタの2ビット目が1に設定される。また内部抽選の結果がレギュラーボーナス当選の場合には、演出フラグレジスタの3ビット目(最上位ビット)が1に設定される。そして演出フラグを記憶する演出フラグレジスタは、上位ビットほど優先順位が高くなるように制御されており、1の遊技において内部抽選の結果がハズレであって、演出フラグレジスタの値が0001に設定された場合でも、その次の遊技においてスイカに当選した場合には、演出フラグレジスタの値が0010に書き換えられる。またボーナス(ビックボーナス又はレギュラーボーナス)に当選した場合には、その次の遊技で内部抽選の結果がハズレやスイカ当選であったとしてもボーナス用に設定される演出フラグレジスタのビットが上位であるため、演出フラグレジスタの値の書き換えは行われない。このようにすることによって、役毎の演出の優先順位を設定している。すなわちボーナスに当選した場合には、その後の2ゲーム(2回分の遊技区間)における内部抽選の結果に影響を受けずに自動停止パターンを変化させる演出が実行可能となっている。なおボーナスは、あるボーナスが当選した場合には、他のボーナスが内部抽選の対象外(実質的にはハズレと同じ扱い)となるため、ビックボーナスの当選とレギュラーボーナスの当選とが競合する事態は発生しないようになっている。
そして図4に示す制御手法の例では、内部抽選の結果が、ハズレ、スイカ当選、レギュラーボーナス当選、及びビックボーナス当選のそれぞれの場合に、その遊技を含む連続した3ゲームの遊技区間において予め定められたリールについて自動停止制御が無効化される演出が実行される。
例えば、内部抽選結果がハズレの場合には、その遊技を含む連続した3ゲームの遊技区間において第3リールR3の自動停止制御が無効化される。すなわち第1リールR1及び第2リールR2については、予め定められた自動停止制御の実行タイミングを経過すると回転駆動が休止されて自動停止するが、第3リールR3については、実行タイミングを過ぎてもストップボタンB3を押下しない限り、第3リールR3については回転駆動が続けられることになる。
また例えば、内部抽選結果がスイカ当選(特定の小役の当選)の場合には、1ゲーム目(スイカに当選した遊技)と2ゲーム目(スイカに当選した遊技の次回の遊技)とでは、第2リールR2及び第3リールR3についての自動停止制御が無効化され、3ゲーム目(スイカに当選した遊技の次々回の遊技)では、第3リールR3のみの自動停止制御が無効化される。また例えば、内部抽選結果がビックボーナス当選(ボーナス役の当選)の場合には、1ゲーム目(BBに当選した遊技)、2ゲーム目(BBに当選した遊技の次回の遊技)、及び3ゲーム目(BBに当選した遊技の次々回の遊技)のいずれの遊技においても第2リールR2及び第3リールR3についての自動停止制御が無効化される。
ここで本実施形態では、図3の抽選テーブルに示すように、1回の遊技において、スイカが単独当選する場合と、ビックボーナスが単独当選する場合と、ビックボーナスとスイカとが重複当選することができるように内部抽選を行っている。そして図4に示す例では、ビックボーナスとスイカとが重複当選した場合には、ビックボーナスに単独当選した場合と同じ自動停止パターンで3ゲームの遊技区間における報知演出が行われる。このようにすることによって、第2リールR2及び第3リールR3の自動停止制御が無効化される遊技が何ゲームに渡って継続するかによってビックボーナスの当選を確認することができるようになっているので、遊技回数が進むにつれてビックボーナスへの当選の期待感を高めながら遊技を行う楽しみを与えることができる。また図4に示す例では、内部抽選の結果が、スイカ単独当選、ビックボーナス単独当選、スイカ及びビックボーナス重複当選のいずれであるかは3ゲーム目の自動停止無効リールを確認するまで把握することができないようになっているため、遊技者に内部抽選の結果を確実に把握できるまで遊技を続行させるための強い動機付けを与えることができ、結果として遊技機の稼働効率の向上を図ることができるようになる。
また図4に示す例によれば、スイカ及びビックボーナスが重複当選した場合には、その遊技においてスイカを入賞させたことによりビックボーナスの当選に遊技者が気づかない場合であっても、その後の連続した2ゲームの遊技における自動停止無効リールの違いによりスイカのみならずビックボーナスにも重複当選していたことを遊技者に気づかせることができる。このため、ビックボーナスの当選に気づかずに遊技を続けることで、ビックボーナスの入賞を逃し続けて無駄な遊技を消化してしまう不都合を解消することができ、結果として遊技機の操作インターフェース環境の向上を図ることができる。
また例えば、内部抽選結果がレギュラーボーナス当選(ボーナス役の当選)の場合には、1ゲーム目(RBに当選した遊技)では、第2リールR2及び第3リールR3についての自動停止制御が無効化され、2ゲーム目(RBに当選した遊技の次回の遊技)と3ゲーム目(RBに当選した遊技の次々回の遊技)とでは、ともに第3リールR3についてのみ自動停止制御が無効化される。
ここで図4に示す例では、内部抽選結果がハズレの場合における2ゲーム目及び3ゲーム目の自動停止無効リールと内部抽選結果がレギュラーボーナス当選の場合における2ゲーム目及び3ゲーム目の自動停止無効リールとが同一であり、内部抽選結果がスイカ当選の場合における2ゲーム目及び3ゲーム目の自動停止無効リールと、内部抽選結果がレギュラーボーナス当選の場合における1ゲーム目及び2ゲーム目の自動停止無効リールとが同一となっている。このようにすることによって、レギュラーボーナス当選後の連続した3ゲームの遊技区間での自動停止連続パターンが、ハズレの場合の自動停止連続パターンやスイカ当選の場合の自動停止連続パターンと近似していることによって、遊技者がレギュラーボーナスの把握をしにくくなるが、その反面、内部抽選の結果がハズレ及びスイカ当選の場合においてもレギュラーボーナスの当選の期待感を高めながら遊技を行う楽しみを遊技者に与えることができる。このため、レギュラーボーナスの当選を確実に把握するまで遊技を続行しようとする強い動機付けを遊技者に与えることができるようになる。
このように本実施形態の制御手法の一例によれば、複数回の遊技の各遊技における自動停止制御が無効化されるリールを設定した自動停止連続パターンを内部抽選の結果に応じて変化させるようにしたので、従来の遊技機のようにリールの自動停止機能を報知演出に利用しても1回の遊技で報知演出を完結させてしまう場合に比べて内部抽選結果の把握の確実性が向上する。特に図4に示す例によれば、遊技者の関心が高いビックボーナスの当選を把握しやすくなり、ビックボーナスの当選に気づかずにその入賞を逃し続けて無駄な遊技を消化してしまう不都合を解消することができるようになる。
また本実施形態の制御手法の一例によれば、複数回の遊技に渡って自動停止制御が無効化されるリールを継続的に変化させるようにしたことによって、演出内容の多様性を向上させることができるとともに、図4に示す例のようにレギュラーボーナスなど特定の役の当選の期待感を常に維持させて、遊技者に遊技を続行させるための強い動機付けを与えることができるようになる。
また本実施形態の制御手法の一例によれば、ビックボーナスとレギュラーボーナスという2種類のボーナスが内部抽選の対象となっているが、ビックボーナス当選後の3ゲームにおける自動停止無効リールの設定内容とレギュラーボーナス当選後の3ゲームにおける自動停止無効リールの設定内容とが異なっているため、内部抽選により当選したボーナスの種類が把握しやすくなる。このため、本実施形態の制御手法の一例によれば、当選したボーナスの種類がビックボーナスなのかレギュラーボーナスなのかが分からずに当選したボーナスの入賞を逃し続けて無駄な遊技を消化してしまう不都合を解消することができるようになり遊技機の操作インターフェース環境の向上を図ることができる。
ところで、図4に示した例では、内部抽選の結果と3ゲームの遊技区間における各ゲームの自動停止パターン(図4では、一例として自動停止制御が無効化されるリールを設定した)が一義的に対応づけられていたが、この場合、リールの挙動がパターン化してしまうため、遊技者の関心を長期にわたって惹きつけるためにはさらなる工夫が必要となる。
そこで以下では、本実施形態の制御手法の一例として、3ゲームの遊技区間の各ゲームにおいて実行される自動停止パターンを設定した自動停止連続パターンを抽選によって決定することにより自動停止連続パターンが選択される頻度に不規則性を与えて、内部抽選の結果を予想する楽しみについても向上させることができる手法について説明する。
例えば、図5(A)に示すように、1回の遊技(1ゲーム)において、第1リールR1〜第3リールR3のうち1又は複数のリールについて実行される自動停止制御のパターン(自動停止パターン)として停止パターンA〜停止パターンEの5種類を予め設定する。
停止パターンAは、第1リールR1がストップボタンの停止操作の許可状態から40秒後に自動停止し、第2リールR2がストップボタンの停止操作の許可状態から45秒後(第1リールR1の自動停止後から5秒後)に自動停止するパターンである。
また停止パターンBは、第1リールR1がストップボタンの停止操作の許可状態から40秒後に自動停止し、第2リールR2がストップボタンの停止操作の許可状態から41秒後(第1リールR1の自動停止後から1秒後)に自動停止するパターンである。
また停止パターンCは、第3リールR3がストップボタンの停止操作の許可状態から40秒後に自動停止し、第1リールR1がストップボタンの停止操作の許可状態から45秒後(第3リールR3の自動停止後から5秒後)に自動停止するパターンである。
また停止パターンDは、第1リールR1がストップボタンの停止操作の許可状態から60秒後に自動停止し、第2リールR2がストップボタンの停止操作の許可状態から65秒後(第1リールR1の自動停止後から5秒後)に自動停止するパターンである。
また停止パターンEは、第1リールR1のみがストップボタンの停止操作の許可状態から40秒後に自動停止するパターンである。
さらに本例では、図5(B)に示すように、自動停止演出の対象となる3ゲーム(3回の遊技)の各ゲーム(各遊技)に対して5種類の停止パターンA〜Eのいずれかを設定した自動停止連続パターンとして連続パターンA〜連続パターンGの7種類を予め設定する。
連続パターンAは、1ゲーム目〜3ゲーム目までの各ゲームにおいて停止パターンAに従って自動停止制御が実行されるパターンである。連続パターンBは、1ゲーム目において停止パターンBに従って自動停止制御実行され、2ゲーム目及び3ゲーム目において停止パターンAに従って自動停止制御が実行されるパターンである。連続パターンCは、1ゲーム目及び2ゲーム目において停止パターンBに従って自動停止制御が実行され、3ゲーム目において停止パターンAに従って自動停止制御が実行されるパターンである。連続パターンDは、1ゲーム目〜3ゲーム目までの各ゲームにおいて停止パターンBに従って自動停止制御が実行されるパターンである。連続パターンEは、1ゲーム目及び2ゲーム目において停止パターンAに従って自動停止制御が実行され、3ゲーム目において停止パターンCに従って自動停止制御が実行されるパターンである。連続パターンFは、1ゲーム目及び2ゲーム目において停止パターンAに従って自動停止制御が実行され、3ゲーム目において停止パターンDに従って自動停止制御が実行されるパターンである。連続パターンGは、1ゲーム目において停止パターンEに従って自動停止制御が実行され、2ゲーム目及び3ゲーム目において停止パターンAに従って自動停止制御が実行されるパターンである。
そして本例では、図6(A)及び図6(B)に示すように、内部抽選の結果に応じて連続パターンA〜連続パターンGの選択確率が変動するように自動停止連続パターン決定テーブルが用意される。本例における自動停止連続パターン決定テーブルでは、乱数値毎に連続パターンA〜連続パターンGのいずれかが対応づけられており、内部抽選の結果に応じて取得した乱数値と自動停止連続パターン決定テーブルとを比較する抽選(以下、自動停止連続パターン抽選という)を行うことにより連続パターンA〜連続パターンDのいずれかを選択することができる。また本例における自動停止連続パターン決定テーブルでは、内部抽選の結果と、演出フラグレジスタ(フラグ記憶手段の一例)の値(本例では、8ビット長)で示される演出フラグとが対応づけられている。
ここで本例における演出フラグについて説明すると、演出フラグレジスタの値を構成する8ビット列のうち上位4ビットが内部抽選の結果に応じて変化するフラグ(演出実行フラグ)として割り当てられており、内部抽選の結果が、ハズレの場合、スイカ当選の場合、ビックボーナス当選(スイカとの重複当選を含む)の場合、及びレギュラーボーナス当選の場合の各々において、各内部抽選結果に対応するビットが1(オン状態)に設定されるように制御される。本例においても演出フラグレジスタは、上位4ビットに関しては、各ビットについて上位ビットほど優先順位が高くなるように制御されており、優先順位の低い内部抽選結果に対応するビットが1に設定されている場合に、優先順位の高いビットに対応する内部抽選の結果が得られた場合には、演出フラグレジスタの値が書き換えられ、一方で優先順位の高いビットが1に設定されている場合には、優先順位の低いビットに対応する内部抽選結果が得られても演出フラグレジスタの値は書き換えられないようになっている。また演出フラグレジスタの値における8ビット列のうち下位4ビットが連続パターンを示す変数(演出パターン変数)として割り当てられている。すなわち本例では、演出フラグレジスタの値は、各内部抽選結果に一義的に対応するとともに、各内部抽選結果において選択対象となっている連続パターンに一義的に対応するように設定されている。
ここで図6(A)及び図6(B)に示す自動停止連続パターン決定テーブルを用いた自動停止連続パターン抽選では、役の当否を決定する内部抽選用の乱数値を共通に使用してもよいし、自動停止連続パターン抽選用の専用の乱数値を使用してもよい。
例えば、内部抽選用の乱数値を使用する場合には、テーブルAでは、図3に示す抽選テーブルにおいてハズレが割り当てられている乱数値群に含まれる各乱数値を図6(A)に示す比率で連続パターンA〜連続パターンCのいずれかに割り当てておき、テーブルBでは、図3に示す抽選テーブルにおいてスイカが割り当てられている乱数値群に含まれる各乱数値を図6(A)に示す比率で連続パターンA〜連続パターンEのいずれかに割り当てておき、テーブルCでは、図6(A)に示す抽選テーブルにおいてBBとBB及びスイカとが割り当てられている乱数値群に含まれる各乱数値を図6(A)に示す比率で連続パターンA〜連続パターンFのいずれかに割り当てておき、テーブルDでは、図3に示す抽選テーブルにおいてRBが割り当てられている乱数値群に含まれる各乱数値を図6(A)に示す比率で連続パターンA〜連続パターンGのいずれかに割り当てておけばよい。
また例えば、自動停止連続パターン抽選用の専用の乱数値を使用する場合には、テーブルA〜テーブルDの各自動停止連続パターン決定テーブルにおいて、ある所定の数値範囲(内部抽選用の乱数値の範囲と同じである必要はない)の乱数値群に含まれる各乱数値に対して図6(A)に示す各内部抽選結果に応じた比率で連続パターンA〜パターンGを割り当てるようにすればよい。
そして本例では、内部抽選の結果がハズレの場合には、図6(B)に示すテーブルAによって連続パターンAが80%、連続パターンB及び連続パターンCがそれぞれ10%の確率で選択される。また内部抽選の結果がスイカ当選の場合には、図6(B)に示すテーブルBによって連続パターンAが10%、連続パターンBが50%、連続パターンCが20%、連続パターンD及び連続パターンEがそれぞれ10%の確率で選択される。また内部抽選結果がビックボーナス当選(ビックボーナス及びスイカの重複当選を含む)である場合には、図6(B)に示すテーブルCによって連続パターンAが10%、連続パターンB及び連続パターンCがそれぞれ20%、連続パターンDが30%、連続パターンE及び連続パターンFがそれぞれ10%の確率で選択される。また内部抽選結果がレギュラーボーナス当選である場合には、図6(B)に示すテーブルDによって連続パターンAが10%、連続パターンB〜連続パターンDがそれぞれ20%、連続パターンE〜連続パターンGがそれぞれ10%の確率で選択される。
ここでボーナス(RB、BB)の当選に対する連続パターンA〜連続パターンGの各連続パターンの信頼度を選択信頼度とする。すなわち連続パターンA〜連続パターンGの各連続パターンに従って自動停止制御が実行された場合におけるボーナス(RB、BB)に当選したか否かの期待度の値(ボーナスの当選信頼度の実効値)は、選択信頼度に対して内部抽選におけるボーナスの当選確率を乗じた値として得られる。すると、図5及び図6により示した例によれば、連続パターンAに従って自動停止制御が実行された場合には、RB及びBBを含むボーナス全体に関する選択信頼度が18%(2/11)であって、BBに関する選択信頼度は9%となる。また連続パターンBに従って自動停止制御が実行された場合には、ボーナス全体に関する選択信頼度が40%(4/10)であって、BBに関する選択信頼度は20%となる。また連続パターンCに従って自動停止制御が実行された場合には、ボーナス全体に関する選択信頼度が57%(4/7)であって、BBに関する選択信頼度は29%となる。また連続パターンDに従って自動停止制御が実行された場合には、ボーナス全体に関する選択信頼度が83%(5/6)であって、BBに関する選択信頼度は50%となる。また連続パターンEに従って自動停止制御が実行された場合には、ボーナス全体に関する選択信頼度が67%(2/3)であって、BBに関する選択信頼度は33%となる。また連続パターンFに従って自動停止制御が実行された場合には、ボーナス全体に関する選択信頼度が100%であって、BBに関する選択信頼度が50%となる。また連続パターンGに従って自動停止制御が実行された場合には、ボーナス全体に関する選択信頼度が100%であって、RBに関する選択信頼度が100%となる。すなわち本例によれば、連続パターンA〜連続パターンGの各パターンの間に関してボーナス全体及び各ボーナスに関する選択信頼度が多様に変化するとともに、内部抽選における各ボーナスの当選確率に応じて各ボーナスの当選信頼度も変化する。
従って、図5及び図6に示した例によれば、複数の自動停止連続パターン(連続パターンA〜連続パターンG)の選択確率が当選役毎に異なるようにした自動停止連続パターン抽選を行うことによって、ストップボタンB1〜B3の停止操作が許可された状態から所与の期間を経過した後のリールの挙動(自動停止の間隔、自動停止対象リール、自動停止するリールの順序等)に不規則性をもたらすことができるため、当選役毎の各自動停止連続パターンの選択確率に応じて、内部抽選の対象となっている役の当選信頼度を報知することができるようになる。
ここで図3〜図6に示した例では、ベル、スイカ、チェリーのうちスイカ(特定の小役)とビックボーナス(ボーナス役)とが1回の遊技で重複当選することがあるように抽選テーブル(図3参照)が設定されている場合を例に取り説明をしたが、図7に示すように、リプレイとビックボーナスとが1回の遊技で重複当選することがあるように抽選テーブルが設定されている場合にも本実施形態の手法を適用することが可能である。この場合、内部抽選の結果と自動停止連続パターンとを一義的に対応づけておく場合には、自動停止連続パターン決定テーブルを図8(A)に示すように設定しておけばよい。また内部抽選の結果に応じて複数の自動停止連続パターンから1の自動停止連続パターンが選択される確率が異なるようにする場合には、図6(A)に示すテーブルBをリプレイ当選時に使用するようにして、テーブルA〜テーブルDにおける連続パターンA〜連続パターンGの選択比率を図8(B)に示すように設定した自動停止連続パターン決定テーブルを用意しておけばよい。
続いて図9〜図12のフローチャートを参照しながら本実施形態の手法を実現する遊技機の制御処理の例を説明する。
図9は、複数の遊技状態間の関係を示したフローチャートである。
まず本実施形態の遊技機では、初期設定で通常状態に設定され、通常遊技が実行される(ステップS10)。そして通常状態中にBB図柄が1の有効ライン上に揃って停止することによりBBが入賞すると(ステップS11でY)、遊技状態が通常状態からBB状態に移行する(ステップS12)。
BB状態では、小役の種類や入賞率がアップし、通常状態よりも多くのメダルが短時間で獲得できるBB遊技が実行される。そして、BB遊技は、メダルが所定枚数(例えば、465枚以下の予め定められた枚数)を超えるメダルが払い出されるまで継続され(ステップS13でN)、メダルの総払出枚数が所定枚数を超えると(ステップS13でY)、BB状態は終了する。BB状態が終了すると、遊技状態が通常状態に復帰する(ステップS10へ)。
また通常状態中にRB図柄が1の有効ライン上に揃って停止することによりRBが入賞すると(ステップS14でY)、遊技状態が通常状態からRB状態に移行する(ステップS15)。
RB状態では、小役の種類や入賞率がアップしたRB遊技が行われ、8回の小役の入賞が達成された場合(ステップS16でY)、あるいは12ゲームのRB遊技が消化された場合(ステップS17でY)にはRB状態が終了して遊技状態が通常状態へ復帰する(ステップS10へ)。
図10〜図12は、遊技毎に行われる制御処理の例を示したフローチャートである。なお図11は、図4あるいは図8(A)に示す本実施形態の制御手法の一例に対応するフローチャートであり、図12は、図5及び図6あるいは図8(B)に示す本実施形態の制御手法の一例に対応するフローチャートである。なお図11及び図12のフローチャートおいて同様の処理を示すステップには同一の符号を付している。
まず遊技者がスタートレバーSLを押下してスタートスイッチが作動すると(ステップS20でY)、内部抽選が行われる(ステップS21)。内部抽選では、インクリメントカウンタより乱数値を取得して、取得した乱数値を図3または図7に示したような抽選テーブルと比較することにより役の当否を決定する。このとき内部抽選の結果に基づいて、当選役に対応する当選フラグが内部当選状態に設定される。
そして内部抽選が済むと、内部抽選の結果に基づいて、演出フラグのチェック処理が行われる(ステップS22)。すなわち現在の演出フラグレジスタの設定値と内部抽選の結果とを比較することにより、演出フラグレジスタの書き換えが必要であるか否かを判定する。
そして演出フラグのチェック結果に基づいて、自動停止演出の優先順位が高い内部抽選結果が得られた場合には、演出開始条件が成立したと判断して(ステップS23でY)、自動停止連続パターンを決定する処理を行う(ステップS24)。このとき図4、図6、あるいは図8に示したような自動停止連続パターンテーブルを参照することにより、内部抽選の結果に応じた自動停止連続パターンを決定するとともに、決定された自動停止連続パターンに対応づけられた演出フラグ(演出フラグレジスタの値)を設定する。続いて、遊技数カウンタの設定を行い(ステップS25)、例えば、遊技数カウンタの値として3(3回分の遊技に相当する値)を設定する。一方、演出フラグのチェック結果に基づいて、演出開始条件が成立していないと判断された場合には(ステップS23でN)、ステップS24〜S25の処理はバイパスされる(ステップS26へ)。
続いて、スタートスイッチの作動により入力される遊技スタート信号に基づいて、ステップモータ(第1モータM1〜第3モータM3)への駆動パルスの供給が開始され、リール(第1リールR1〜第3リールR3)の回転駆動が開始される(ステップS26)。
その後、第1リールR1〜第3リールR3の各リールの回転速度が所定速度に達するとストップボタンB1〜B3への停止操作の許可条件が成立し(ステップS27でY)、この停止操作許可条件の成立に基づいて、タイマによる経過期間のカウントが開始される(ステップS28)。
その後の処理については、始めに図11に示すフローチャートに沿って説明を進める。
まず遊技数カウンタの値が0でなければ(ステップS29でN)、自動停止演出が継続実行されていると判断され、今回の遊技で実行される自動停止制御の内容を決定する自動停止パターン決定処理が行われる(ステップS30)。例えば、図4あるいは図8(A)に示す例に従えば、遊技数カウンタの値と演出フラグレジスタの値とに基づいて、自動停止制御が無効化されるリールが決定される。続いて、遊技数カウンタの値を1(1回分の遊技に相当する値)だけデクリメントする遊技数カウンタ更新処理を実行する(ステップS31)。
そして、遊技者がストップボタン(B1〜B3のいずれか)を押下することによりストップスイッチが作動すると(ステップS32でY)、ストップスイッチのオン動作に基づいて対応するリールのステップモータ(M1〜M3のいずれか)を駆動するパルスの供給を停止してリールを停止させる処理を行う(ステップS33)。このとき内部抽選により当選した役に対応づけられた図柄(当選役図柄)を有効ライン上に引き込むようにリールを停止させる通常停止処理が行われる。
一方でステップS28でカウントが開始された経過期間が所定期間を経過した場合には(ステップS34でY)、自動停止無効リールか否かによってその後の処理が異なるように制御される。まず回転駆動中のリールが自動停止無効リールである場合には(ステップS35でY)、ストップボタンの押下操作があるまで(ステップS32でY)、リールの回転駆動が継続される。また回転駆動中のリールが自動停止無効リールでない場合には(ステップS35でN)、ストップスイッチの動作によらずにステップモータを駆動するパルスの供給を停止させる自動停止処理が実行される(ステップS36)。このとき自動停止させるリールが最終停止リール(第1リールR1〜第3リールR3のうち最後に停止するリール)である場合には、内部抽選により何らかの役に当選していたとしても自動停止処理によって当選役が入賞することがないように当選役に対応づけられた図柄の蹴飛ばし処理が行われる。また自動停止させるリールが最終停止リールでない場合には、内部抽選により当選した役に対応づけられた図柄(当選役図柄)を有効ライン上に引き込むようにリールを停止させる引き込み処理が行われる。
そして第1リールR1〜第3リールR3の全てが停止すると(ステップS37でY)、全リールの停止状態に基づいて役が入賞したか否かが判定される入賞判定処理が行われる(ステップS38)。このとき内部抽選において当選した役が入賞していた場合には(ステップS38でY)、入賞時の処理として入賞役に応じた処理(入賞時処理)が行われる(ステップS39)。具体的には、小役が入賞した場合には、ホッパーユニットによりメダルを払い出す払出処理が行われ、リプレイが入賞した場合には、前回の遊技と同じラインを有効化させて次回の遊技開始の操作を待機するリプレイ処理が行われ、BBやRBなどのボーナスが入賞した場合には、遊技状態を移行させる遊技状態移行制御処理が行われる。また内部抽選の結果、何らかの役に当選していても、入賞を果たせなかった場合には(ステップS38でN)、ステップS39の入賞時処理はバイパスされる。
1回の遊技の終了時に遊技数カウンタの値をチェックして(ステップS40)、ステップS31で更新された遊技数カウンタの値が0である場合には(ステップS40でY)、自動停止演出が完了したと判断され、演出フラグレジスタの値を初期状態にリセットしてから遊技を終了する(ステップS41)。なお遊技数カウンタの値が0でない場合には、次回の遊技においても自動停止演出を行うため、ステップS41の処理はバイパスして遊技を終了する。
続いて図12に示すフローチャートに沿って説明を進める。
まず遊技数カウンタの値が0でなければ(ステップS29でN)、自動停止演出が継続実行されていると判断され、今回の遊技で実行される自動停止制御の内容を決定する自動停止パターン決定処理が行われる(ステップS30A)。例えば、図5及び図6あるいは図8(B)に示す例に従えば、遊技数カウンタの値と演出フラグレジスタの値とに基づいて、自動停止制御の対象リールと、対象リールの自動停止タイミングとが決定される。続いて、遊技数カウンタの値を1(1回分の遊技に相当する値)だけデクリメントする遊技数カウンタ更新処理を実行する(ステップS31)。
そして、遊技者がストップボタン(B1〜B3のいずれか)を押下することによりストップスイッチが作動すると(ステップS32でY)、ストップスイッチのオン動作に基づいて対応するリールのステップモータ(M1〜M3のいずれか)を駆動するパルスの供給を停止してリールを停止させる処理を行う(ステップS33)。このとき内部抽選により当選した役に対応づけられた図柄(当選役図柄)を有効ライン上に引き込むようにリールを停止させる通常停止処理が行われる。
一方で自動停止制御の対象リールが回転駆動中の場合には(ステップS34AでY)、ステップS28でカウントが開始された経過期間が自動停止タイミングを経過したことに基づいて(ステップS35AでY)、ストップスイッチの動作によらずにステップモータを駆動するパルスの供給を停止させる自動停止処理が実行される(ステップS36)。このとき自動停止させるリールが最終停止リール(第1リールR1〜第3リールR3のうち最後に停止するリール)である場合には、内部抽選により何らかの役に当選していたとしても自動停止処理によって当選役が入賞することがないように当選役に対応づけられた図柄の蹴飛ばし処理が行われる。また自動停止させるリールが最終停止リールでない場合には、内部抽選により当選した役に対応づけられた図柄(当選役図柄)を有効ライン上に引き込むようにリールを停止させる引き込み処理が行われる。
そして第1リールR1〜第3リールR3の全てが停止すると(ステップS37でY)、図11に示すフローチャートの場合と同様にステップS38〜ステップS41の処理が適宜実行されて遊技を終了する。
なお、本発明は、上記の実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。
例えば、上記実施形態では、遊技状態として、通常状態、BB状態、RB状態を設定したが、これら以外の遊技状態を設定してもよい。例えば、入賞に伴い次回の遊技に際してメダルの投入が不要となるリプレイ(再遊技)の当選確率を通常状態より上昇させて遊技を行わせるリプレイタイム状態(RT状態)を設定してもよい。また例えば、内部抽選により当選した小役の種類や当選した小役を入賞させるための停止操作の態様を報知するアシストタイム状態(AT状態)を設定してもよい。また例えば、抽選結果に関わらず小役のフラグを内部当選状態に設定するとともに、少なくとも1以上のリールを無制御状態に設定して遊技を行わせるチャレンジボーナス状態(CB状態)を設定してもよい。また例えば、特定の役に当選した場合にこれを貯留させた後、所定の条件に基づき貯留された役を放出するストックタイム状態(ST状態)や、貯留された役の放出確率が高くなる放出高確率状態を設定してもよい。また例えば、1回の遊技に限って特定の役の入賞率を上昇させたボーナス遊技を行わせるシングルボーナス状態(SB状態)を設定してもよい。また例えば、RT状態、AT状態、CB状態、ST状態、及びSB状態などの通常状態とは異なる特殊な遊技状態への移行確率が一定区間の遊技で高くなる遊技状態などを設定してもよい。
また上記実施形態では、ベルやチェリーなどスイカ(特定の小役)以外の小役に当選した場合について何ら言及しなかったが、ベルやチェリーに当選した遊技では、第1リールR1〜第3リールR3の全てがストップボタンB1〜B3への停止操作が許可された状態から所定期間を経過した後に自動停止するように制御するようにしてもよい。このようにすれば、従来では一般的な自動停止制御そのものを小役の報知演出として実行することができるようになる。
ただし、この場合には、回転駆動中のリールを停止させる制御において、当選役が自動停止の結果によって入賞することがないように当選役に対応づけられた図柄に関して蹴飛ばし処理を行うようにすることが好ましい。すなわち、ベルやチェリーの当選を把握しようとして第1リールR1〜第3リールR3を回転駆動させたまま放置した場合には、ベルあるいはチェリーに当選していたことが確認できるだけで、入賞によるメダルの払い出しまでは行われないように制御する。このようにすることによって、遊技者がストップボタンに対して何らの停止操作もすることなくメダルの払い出しによる利益を受けることができないようにすることができる。
またチェリーや、ベルなど所与の小役に当選した場合にだけ全リールを自動停止制御の対象とするのではなく、ボーナス状態への移行契機となる役(ボーナス役)に当選した場合にだけ全リールが自動停止制御の対象となるようにしてもよい。このようにすれば、従来から一般的に行われてきた自動停止制御をボーナス役当選時の報知演出として利用することができるようになる。
またベル、スイカ、チェリーなどの小役に当選した場合に、小役毎に異なる自動停止連続パターンに従って複数回の遊技における自動停止制御が行われるようにしてもよい。
また上記実施形態における図4に示す例では、内部抽選の結果に応じて自動停止制御が無効化されるリールを決定する場合について説明をしたが、原則的には、自動停止制御機能が無効であって、内部抽選の結果に応じて自動停止制御が有効になるリールを決定することによって、結果として1又は複数のリールについての自動停止制御が無効化される実施の形態についても本発明の範囲に含めることができる。
また上記実施形態では、内部抽選の結果が所定の結果である場合には、常に自動停止演出により内部抽選の結果を報知する場合を例に取り説明を行ったが、例えば、内部抽選の結果を報知する自動停止演出を行うか否かを決定する自動停止演出決定抽選などを行うことにより自動停止演出決定抽選に当選した場合にだけ自動停止演出を実行するようにしてもよい。
また上記実施形態において自動停止演出が実行される場合に、液晶ディスプレイLCDの表示画像の変化、前面上扉UDに配設されたランプの点灯状態の変化、あるいはスピーカから出力される音声の変化などによって、自動停止制御が無効化されるリール又は自動停止制御が有効化されるリールを遊技者に対して報知するリール報知手段を設けるようにしてもよい。
リール報知手段を設ける場合には、リール報知手段によって、第1リールR1〜第3リールR3が実際に回転及び停止する前(リールの回転開始から所与の期間を経過した後)に、自動停止制御が無効化されるリール又は自動停止制御が有効化されるリールが遊技者に対して報知されるようにしてもよい。例えば、所定の遊技条件が成立したことを契機として上記報知が行われるようにすれば、自動停止制御の対象リールが実際に自動停止する時点(例えば、リールの回転開始から30秒後)まで停止操作を行わずに待機していなくても自動停止演出の態様を把握することができるため、遊技の時間効率を高め、結果として遊技機の稼働効率を向上させることが期待できる。
また上記実施形態の各例では、第1リールR1〜第3リールR3のうち少なくとも1以上のリールについて自動停止制御が無効化されるようになっているので、従来から提案されている遊技機のように、全てのリールを自動停止させる場合に当選役を有効ライン上に停止させないように制御するためのリール停止制御プログラムを不要化することができる。