JP2007243798A - ノイズフィルタ - Google Patents

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Abstract

【課題】減衰特性が急峻であり、減衰量が大きく、広帯域にわたり減衰量が確保されているノイズフィルタの提供
【解決手段】信号伝送用導体21〜26および/または接地用導体32〜37を配置した複数の絶縁基板層11〜17を積層してなり、信号伝送用導体21〜26および接地用導体32〜37がそれぞれスルーホール41〜46、51〜56を介して信号伝送用コイルおよび接地用コイルを構成し、信号伝送用コイルの両端は入出力端であり、接地用コイルの両端は接地端および開放端であるノイズフィルタ1であって、誘電率および/または透磁率が異なる絶縁基板層11〜17を交互に積層したことを特徴とするノイズフィルタ。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ノイズフィルタに係り、詳しくは、信号伝送用コイルおよび接地用コイルを有し、これらのコイルがお互いに絶縁されているが、電磁気的に結合(以下、単に「結合」とも呼ぶ)されており、信号伝送用コイルの両端は入出力端であり、接地用コイルの両端は接地端および開放端である、いわゆる分布定数型ノイズフィルタに関する。
近年、電子機器のデジタル信号回路におけるノイズ問題が増加しており、多くの回路にはノイズフィルタが用いられる。ノイズフィルタには、(1)その減衰特性が急峻であること、(2)減衰量が大きいこと、(3)広帯域にわたり減衰量が確保されていること等の性能が求められる。
従来、ノイズフィルタとしては、例えば、特許文献1〜4に示されるようなセラミックス等の誘電体上に信号コイルと接地コイルとを形成させ、これらのコイルが実質的に相対するように積層させてなるいわゆる分布定数型ノイズフィルタが知られている。
図1は、ノイズフィルタの外観を示す斜視図であり、図2は、ノイズフィルタにおけるコイルの接続状況を示す概略図である。
図1に示すように、ノイズフィルタ1は、積層体2の外表面の両端面に入出力用外部電極3および4を有し、積層体の外表面の両主面には接地用外部電極5および6を有してなるものである。
図2に示すように、ノイズフィルタ1においては、絶縁基板層11〜17の一方の表面に形成された信号伝送用導体21〜26および接地用導体32〜37が、それぞれスルーホール41〜45および51〜55によって接続され、それぞれがコイルを構成する。即ち、図示しない入出力用外部電極に接続された信号伝送用導体21は、スルーホール41を介して信号伝送用導体22と接続され、信号伝送用導体22はスルーホール42を介して信号伝送用導体23と接続される。同様に、信号伝送用導体23、24および25は、それぞれスルーホール43、44および45を介して信号伝送用導体24、25および26と接続される。そして、信号伝送用導体26は、図示しない入出力外部電極に接続される。これらの構成により両端が入出力外部電極に接続された信号伝送用コイルが得られる。
一方、接地用導体32は、開放端を有し、他方の端部でスルーホール51を介して接地用導体33と接続され、接地用導体33はスルーホール52を介して接地用導体34と接続される。同様に、接地用導体34、35および36は、それぞれスルーホール53、54および55を介して接地用導体35、36および37と接続される。そして、接地用導体37は、図示しない接地用外部電極に接続される。これらの構成により、一端を開放端とし、他端を接地端とした接地用コイルが得られる。
例えば、信号伝送用導体24は、隣接する層の接地用導体33および35と図中のx方向に形成された導体の部分で電磁気的に結合し、一層隔てた層の信号伝送用導体22および26と図のy方向に形成された導体部分で電磁気的に結合しており、同様に、接地用導体35は、隣接する層の信号伝送用導体24および26と図中のx方向に形成された導体の部分で電磁気的に結合し、一層隔てた層の接地用導体33と図中のy方向に形成された導体の部分で電磁気的に結合している。
特開平11−41052号公報 特開平11−136065号公報 特開平7−58570号公報 特開平4―37005号公報
図3は、分布定数型ノイズフィルタの基本動作を説明するための等価回路図である。
図3(a)に示すように、分布定数型ノイズフィルタは、分布結合型カップラの変形と解することができる。すなわち、カップラにおいて、一方の電極の両端をそれぞれ外部入出力端子に接続して信号電送コイルとなし、他方の電極の一端を接地、一端を開放して接地用コイルとなしたものである。両コイルは、基本的に同一の電気長で構成され、コイル間の結合は、周波数に依存して増減する。その結合は、1/4波長またはその奇数倍がコイルの電気長に相当する周波数で最大となり、1/4波長の偶数倍がコイルの電気長に相当する周波数でゼロになる。結合が最大となる周波数では減衰量が極大(減衰極)となり、結合がゼロとなる周波数では減衰も極小となる。
例えば、分布定数型ノイズフィルタを単純な直線電送線路で構成した場合には、減衰量の増減が周期的に繰り返される。しかし、前述のように、実際のコイルは積層セラミックス中に螺旋状に形成されるため、図3(b)に示すように、層間に容量(層間容量)が発生する。高次の減衰極は、この層間容量により低周波数側にシフトし、重なり合う。また、偶モードと奇モードとでは層間容量の影響が異なるため、減衰の極大極小点は明確ではなくなり、低域通過フィルタのような波形を示す。
前記(1)〜(3)のノイズフィルタに求められる性能を分布定数型ノイズフィルタで実現するためには、(a)線路のインピーダンスを外部回路のインピーダンス(通常は50Ωまたは75Ω)に整合させること、(b)反共振を抑制すること、(c)結合量を増加させることなどが有効であると考えられる。
しかし、これらのうち、(a)を実現させるためには、導体の材料、断面積の形状などを適切に選べばよいが、これらを決めると結合量も自ずと制限される。また、(b)を実現するには、飛び越し結合の利用、接地コイルへのステップインピーダンスの適用などが有効であるが、いずれもインピーダンスを変化させるので、効果を大きくとった場合、これを整合と両立させるのは困難である。
(c)を実現するには、理論上は、奇モードのインピーダンス(Zo)を低減するか、偶モードのインピーダンス(Ze)を増加させて、偶奇モードのインピーダンスの相対的な差を大きくとればよい。しかし、従来の分布定数型ノイズフィルタは、すべての絶縁基板層を同じ媒質(セラミックス)で構成しているので、奇モードのインピーダンスを低減することは、同時に偶モードのインピーダンスを低減することになる。このため、従来の分布定数型ノイズフィルタでは、結合を増加させるのは困難であり、しかも、奇モード、偶モード双方のインピーダンスが低下すると整合も阻害される。
本発明者は、上記の観点から研究を重ねた結果、基材層の媒質を種々変えることにより、整合を阻害しない条件で、結合を増加させることを見出し、本発明を完成した。
本発明は、ノイズフィルタに要求される性能、すなわち、(1)その減衰特性が急峻であること、(2)減衰量が大きいことおよび(3)広帯域にわたり減衰量が確保されていることといういずれの性能においても優れたノイズフィルタを提供することを目的とする。
本発明は、「信号伝送用導体および/または接地用導体を配置した複数の絶縁基板層を積層してなり、信号伝送用導体および接地用導体がそれぞれスルーホールを介して信号伝送用コイルおよび接地用コイルを構成し、信号伝送用コイルの両端は入出力端であり、接地用コイルの両端は接地端および開放端であるノイズフィルタであって、誘電率および/または透磁率が異なる絶縁基板層を交互に積層したことを特徴とするノイズフィルタ。」を要旨とする。
上記のノイズフィルタは、特に、絶縁基板層が誘電体セラミックスとソフトフェライトとを交互に積層して構成したものが望ましい。
本発明によれば、整合を阻害しない条件で、結合を増加させることができるので、その減衰特性が急峻であり、減衰量が大きく、広帯域にわたり減衰量が確保されているノイズフィルタを提供することができる。
本発明に係るノイズフィルタは、前記の図2に示すノイズフィルタと同様、信号伝送用導体21〜26および/または接地用導体32〜37を配置した複数の絶縁基板層11〜17を積層してなり、信号伝送用導体21〜26および接地用導体32〜37がそれぞれスルーホール41〜45、51〜55を介して信号伝送用コイルおよび接地用コイルを構成し、信号伝送用コイルの両端は入出力端であり、接地用コイルの両端は接地端および開放端であるノイズフィルタである。
そして、本発明に係るノイズフィルタの外観形状は、例えば、図1に示すものと同様である。もちろん、これらの外観形状および接続状況に限定されない。すなわち、層の数ならびに信号伝送用導体および接地用導体の配置は、求められる減衰極の位置および減衰量によって適宜調整されるものである。
ここで、本発明に係るノイズフィルタの最大の特徴は、誘電率および/または透磁率が異なる絶縁基板層を交互に積層したことにある。以下、この理由について図4を使って説明する。
図4は、本発明の原理を簡単に説明する図であり、ノイズフィルタを構成する積層体の任意の一部分を抜き出して示した模式図である。図4に示すように、本発明のノイズフィルタの任意位置においては、入出力端に接続された信号伝送用導体7と、一方が接地され、他方が開放された接地用導体8とを有し、これらの導体が異なる誘電率を有する絶縁基板層(媒質)9、10に配設されている。
そして、媒質10の特性インピーダンスが媒質9の特性インピーダンスよりも高いものとする。例えば、媒質10および媒質9をセラミックスで構成するが、一方はセラミックスシート、他方はセラミックスペーストで構成した物の組み合わせ、媒質10をソフトフェライトとし、媒質9をセラミックスなどの誘電体とする組み合わせなどが考えられるが、これらに限定されるわけではない。例えば、プラスティック系の基板材に誘電体セラミックスおよびソフトフェライトの微粉末を分散させたものでもよい。
各モードの特性インピーダンスを考える場合には、材質のみならず形状の影響も考慮しなければならないが、実際には、小型化に対する強い要求により、電極線幅およびシート厚には非常に強い制約がある。このため、形状を任意に選択することは困難である。従って、以下、形状の要因は所与の条件として考え、媒質9および媒質10の誘電率および透磁率が各モードの特性インピーダンスに与える影響の概略について説明する。
誘電率および透磁率は、それぞれ真空の値に等しい材質で構成された分布定数型カップラに対し、偶奇各モードの特性インピーダンスをそれぞれZo-vおよびZe-vとすれば、比誘電率がεr、比透磁率はμrなる材質で構成されたカップラの場合、偶奇各モードの特性インピーダンスは、元の値Zo-vおよびZe-vのそれぞれ(μr/εr)1/2倍となる。
ここで、媒質9および媒質10の比誘電率および比透磁率が異なる場合には、各モードに対して実際の電磁界分布の影響を加味した実効値(実効比誘電率および実効比透磁率)を用いなければならないが、この点さえ考慮すれば、媒質9および媒質10が同材質の場合と同様に考えることができる。
図5は、線路における偶奇各モードの導体電位を示す模式図である。この図は、分布定数型フィルタの基本原理である分布定数型カップラの信号伝搬方向に直交する断面図である。図5(a)に示すように、奇モードにおいては、信号伝送用導体7および接地用導体8の電位は正負逆となる。実際のフィルタは、積層セラミックス等によって形成され、扁平な電極が薄いセラミックス層を隔てて対向するので、電界の大部分は信号伝送用導体7および接地用導体8の間、即ち、媒質9中に集中する。よって、奇モードにおける実効誘電率は媒質9の支配的な影響を受ける。
これに対し、図5(b)に示すように、偶モードにおいては、信号伝送用導体7および接地用導体8の電位は正負同じとなる。このため、実効誘電率は媒質9の影響を受けにくく、媒質10の影響を受けやすい。
実効透磁率は、偶モードの場合、磁界が媒質9をほぼ垂直に貫くように発生する。しかし、実際には媒質9は非常に扁平で薄いため、媒質9の影響はわずかである。これに対して、奇モードの場合、磁界が媒質9および媒質10をほぼ等しい長さ通る。このため、奇モードの実効透磁率は、媒質9および媒質10の平均値に近い値をとるのに対し、偶モードの場合、媒質10の透磁率に近い値となる。
ここで、媒質9および媒質10の透磁率が等しく、かつ媒質9のみ誘電率が高い場合には、奇モードのインピーダンスは実効誘電率の増加により低下するが、偶モードのインピーダンスはあまり影響を受けない。これによって、両モードのインピーダンスに大きな差を付けることが可能となり、大きな結合量を得ることが可能となる。
また、媒質9および媒質10の誘電率が等しく、かつ、媒質10のみ透磁率の高い場合には、偶モードの実効透磁率は媒質10の影響を強く受け、高くなる。これによって、この場合も、両モードのインピーダンスに大きな差を付けることが可能となり、大きな結合量を得ることが可能となる。
媒質9および媒質10の誘電率および透磁率がともに異なる場合には、誘電率に関しては媒質9>媒質10、透磁率に関しては媒質9<媒質10になるように選定することにより、前述の効果を2重に享受でき、より効果的である。
但し、媒質9、10を任意に選択しただけではインピーダンスの整合が取れない。媒質9に誘電率の高い材料を用いて、奇モードの特性インピーダンスを高めた分、媒質10に透磁率の高いフェライトなどの材料を用いることにより、両モードの実効透磁率を高め、各モードの特性インピーダンスを上昇させることにより奇モードの特性インピーダンスの低下を補償するのが有効である。すなわち、材料、断面形状を適切に選定すれば、整合と大きな結合の両立が可能となる。この手法によれば、波長短縮率にもモード差を生じさせるため、反共振も抑制できる。
各モードにおける波長短縮率(比誘電率×比透磁率)については、特に制限はないが、偶奇それぞれのモードの波長短縮率が異なるように設定するのがよい。そうすることで、両モードの共振周波数が異なり、結合量ゼロの領域(電極長が半波長の整数倍の領域)が顕在化することがないからである。
本発明に係るノイズフィルタの製造方法については特に限定しないが、たとえば、薄膜法などのほかに、厚膜法など予めセラミックスを焼結した後、メタライズする、いわゆるポスト・ファイア法、セラミックスの焼結とメタライズとを同時に行う、いわゆるコ・ファイア法を採用することができる。
コ・ファイア法による場合は、例えば、セラミックス粉末に焼結助剤、結合剤、可塑剤、分散剤および水、アルコール等の溶剤を添加してスラリー化し、このスラリーからドクターブレード法などによりグリーンシートを作製する。添加元素の種類、粒度、樹脂の混合比率を最適化することにより、セラミックスの誘電率および/または透磁率、焼結温度、焼成時の収縮率を所望の値に設定できる。
このグリーンシートにスルーホールを設け、その表面に金属粉末ペーストをスクリーン印刷などにより塗布して、所定の信号伝送用導体パターンおよび/または接地用導体パターンを形成させる。次いで、これらの誘電率および/または透磁率が異なるグリーンシートを積層し、脱脂、脱炭し、これを概ね900℃の大気中で同時焼成し、これに外部電極ペーストを塗布し、外部電極の焼き付けなどをおこなって製造される。
絶縁基板層としては、誘電率の異なる2種のセラミックスを用いることができるが、一方をセラミックス、他方をソフトフェライトとするのが望ましい。誘電率の差を大きくでき、整合を維持しつつ、結合を増加しやすいからである。
絶縁基板層に用いるセラミックスとしては、例えば、チタン酸バリウム等を用いることができる。また、絶縁基板層に用いるソフトフェライトとしては、例えば、NiCuZnフェライトを用いることができる。
導体を構成する金属としては、例えばAgのほか、Agに10質量%程度のPdを添加した合金等を用いることができる。コストおよび損失を低減するにはAgを用いるのが望ましいが、セラミックスの焼成温度との関係で、適量のPdを添加して導体の融点を上げるのがよい。
本発明の効果を検証すべく、一種の絶縁基板層(比誘電率75、比透磁率1の誘電体層のみ)からなる比較例のノイズフィルタと、比誘電率75、比透磁率1の誘電体および比誘電率10、比透磁率80のソフトフェライト(NiCuZnフェライト)を交互に形成してなる本発明例のノイズフィルタとを用意し、それぞれのノイズフィルタの減衰曲線を比較する実験を行った。
誘電体層およびソフトフェライト層は、それぞれドクターブレード法によりグリーンシートを作製し、グリーンシートにスルーホールを設け、その表面に金属粉末ペーストをスクリーン印刷により塗布して、所定の信号伝送用導体パターンおよび/または接地用導体パターンを形成させた。
次いで、比較例については誘電体のグリーンシートを積層し、本発明例については誘電体およびソフトフェライト層のグリーンシートを交互に積層した後、脱脂、脱炭した。その後、900℃の大気中で同時焼成し、外部電極ペーストを塗布し、外部電極の焼き付けをおこない、約1.2mm角、厚さ0.6mmのノイズフィルタを作製した。
いずれの例も13層で構成し、第1層および第13層は厚さ約175μmの誘電体で構成した。そして、比較例では、第2層〜第12層を全て厚さ約25μmの誘電体層で構成し、本発明例では、第2層、第4層、第6層、第8層、第10層および第12層を厚さ25μmのソフトフェライトで構成し、第3層、第5層、第7層、第9層および第11層を厚さ25μmの誘電体で構成した。
図6には、絶縁基板層上に形成させる配線パターンを示すが、第3層〜第12層の上面には、図6に示す配線パターンを形成し、第1層、第2層、第12層および第13層はブランク層とした。図6において、斜線を付した導体は、接地用導体であり、付していない導体は信号伝送用導体である。また、図中の○は上層(一つ数字が小さい層)へ接続されるスルーホールであり、◎は下層(一つ数字が大きい層)へ接続されるスルーホールを意味する。
図6に示すように、信号伝送用導体は、第3層において図の上方で入出力用外部電極(図示しない)と接続され、他端はスルーホールを介して第4層〜第11層に形成された信号伝送用導体と接続され、さらに、第11層において図の下方で入出力用外部電極(図示しない)と接続される。一方、接地用導体は、第4層において図の左側で接地され、他端はスルーホールを介して第5層〜第9層に形成された接地用電極と接続され、さらに、第10層において、開放端とされる。
図7には、本発明例(実線)および比較例(破線)における挿入損失と周波数との関係を示す。図7に示すように、比較例においては、緩やかに減衰し、最大の挿入損失が-27dB程度に留まり、しかも0.7MHz付近で、-15dBにまで戻る。これに対し、本発明例においては、0.2MHz付近から急峻な減衰曲線を示し、0.4MHz付近で-30dB、さらに、0.6MHz付近で-38dBと比較例より大きな全体的に減衰量が大きい。しかも、減衰帯域も比較例よりも格段に広い。
本発明によれば、整合を阻害しない条件で、結合を増加させることができるので、その減衰特性が急峻であり、減衰量が大きく、広帯域にわたり減衰量が確保されているノイズフィルタを提供することができる。
ノイズフィルタの外観を示す斜視図。 ノイズフィルタにおけるコイルの接続状況を示す概略図。 分布定数型ノイズフィルタの基本動作を説明するための等価回路図。 本発明の原理を簡単に説明する図であり、ノイズフィルタを構成する積層体の任意の一部分を抜き出して示した模式図。 線路における偶奇各モードを示す模式図。 実験に用いたノイズフィルタにおける各積層体の構成を示す図。 本発明例および比較例における挿入損失と周波数との関係を示す図。
符号の説明
1.ノイズフィルタ
2.積層体
3、4.入出力用外部電極
5、6.接地用外部電極
11〜17.絶縁基板層
21〜26.信号伝送用導体
32〜37.接地用導体
41〜46.スルーホール
51〜56.スルーホール
7.信号伝送用導体
8.接地用導体
9、10.媒質

Claims (2)

  1. 信号伝送用導体および/または接地用導体を配置した複数の絶縁基板層を積層してなり、信号伝送用導体および接地用導体がそれぞれスルーホールを介して信号伝送用コイルおよび接地用コイルを構成し、信号伝送用コイルの両端は入出力端であり、接地用コイルの両端は接地端および開放端であるノイズフィルタであって、誘電率および/または透磁率が異なる絶縁基板層を交互に積層したことを特徴とするノイズフィルタ。
  2. 絶縁基板層が誘電体セラミックスとソフトフェライトとを交互に積層して構成したことを特徴とする請求項1に記載のノイズフィルタ。
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