JP2007242778A - 薄膜素子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】(100)配向の金属酸化物膜が形成しやすい薄膜素子の製造方法を提供することにある。
【解決手段】薄膜素子の製造方法は、基体の上方にチタン化合物溶液を塗布する方法により酸化チタン膜16を形成する工程と、酸化チタン膜16の上方にPt系下部電極膜20を形成する工程と、Pt系電極膜20の上方に少なくともチタン酸鉛とジルコン酸鉛のいずれか一方を含む金属酸化物膜22を形成する工程と、を含む。
【選択図】図5

Description

本発明は、薄膜素子の製造方法に関する。
強誘電体材料の1つであるチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系材料は、良好な圧電性及び強誘電体性を示すことから、アクチュエータなどの圧電素子や、強誘電体メモリなどの強誘電体素子として広く用いられている。
圧電素子や強誘電体素子は、通常キャパシタ状に形成され、上部電極/PZT系材料膜/下部電極/密着層/基板の積層構造を有する。素子として良好な特性を得るためには、PZT系材料膜は単一配向であることが好ましく、またPZT系材料膜と下部電極との間に低誘電率の界面化合物が形成されないことが好ましい。これらの理由から、下部電極としては、PZTと格子定数が近く酸化しにくい貴金属であるPtが用いられることが多く、(111)配向のPt電極上に(111)配向のPZT系材料膜を形成する試みが多く行われている。また、Pt電極下の密着層がPtの結晶配向に影響を与えることが知られており、密着層としてTiあるいはTiO2が用いられることが多い。
ところで、圧電素子においては(100)配向の菱面体晶構造のPZT系材料が良いとされている。しかし、Ptは(111)高配向しやすいため(111)高配向のPZT系材料は比較的作製しやすいが、(100)高配向のPZT系材料は作製が困難である。(100)高配向のPZT系材料膜を形成するため、下部電極上にまずシード層を形成し、その上にPZT系材料膜を形成することが知られている(例えば特開2004−349712号公報)。しかしこの方法によると、シード層の残存による低誘電率層の存在、あるいはシード層とPZT系材料膜との間の相互拡散によるPZT系材料膜の特性劣化などが生じる場合がある。
特開2004−349712号公報
本発明の目的は、(100)配向の金属酸化物膜が形成しやすい薄膜素子の製造方法を提供することにある。
(1)本発明の一形態に係る薄膜素子の製造方法は、
基体の上方にチタン化合物溶液を塗布する方法により酸化チタン膜を形成する工程と、
前記酸化チタン膜の上方にPt系下部電極膜を形成する工程と、
前記Pt系電極膜の上方に少なくともチタン酸鉛とジルコン酸鉛のいずれか一方を含む金属酸化物膜を形成する工程と、
を含む。
これによれば、比較的(111)配向が優先的に形成されやすいPt系下部電極膜を使用した場合においても、酸化チタン膜を溶液塗布法で形成することにより、(100)配向の金属酸化物膜を容易に形成することができる。したがって、薄膜素子が圧電素子であれば従来にも増して良好な圧電性を得ることができ、また、薄膜素子が強誘電体素子であれば(100)配向としての強誘電体性を得ることができる。
なお、特定のAの上方にBが設けられているとは、A上に直接Bが設けられている場合と、A上に他の層等を介してBが設けられている場合と、を含むものとする。
(2)この薄膜素子の製造方法において、
前記酸化チタン膜の形成工程は、
塗布された前記チタン化合物溶液を酸化チタン膜前駆体とする工程と、
前記酸化チタン膜前駆体を熱処理する工程と、を含んでもよい。
(3)この薄膜素子の製造方法において、
前記金属酸化物膜の上方に上部電極膜を形成する工程をさらに含んでもよい。
(4)この薄膜素子の製造方法において、
前記金属酸化物膜はペロブスカイト構造であり(100)配向にピークを有していてもよい。
(5)この薄膜素子の製造方法において、
前記薄膜素子は圧電素子であってもよい。
(6)この薄膜素子の製造方法において、
前記薄膜素子は強誘電体素子であってもよい。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
1−1.薄膜素子の製造方法
図1〜図5は、本発明を適用した実施の形態に係る薄膜素子の製造方法を示す図である。まず、薄膜素子の製造方法として、圧電素子の製造方法を例に挙げて説明する。
まず、図1に示すように、基板10を用意し、基板10上に絶縁膜12を形成する。本実施の形態においては、基板10及び絶縁膜12を含めて基体とすることができる。基板10は、単結晶シリコンなどの半導体基板を適用することができる。本実施の形態では、絶縁膜12は弾性膜であり、例えば酸化シリコン膜、酸化ジルコニウム膜、酸化タンタル膜、窒化シリコン膜、又は酸化アルミニウム膜を適用することができる。弾性膜は、インクジェット式記録ヘッド用のヘッドアクチュエータとなる圧電素子において弾性板として機能する。このアクチュエータを形成する場合、基板10をエッチングしてキャビティを形成するが、弾性膜をエッチングストッパとして機能させるために基板10に対してエッチング選択比を確保できる材質で形成することができる。絶縁膜12は、CVD法、スパッタ法又は蒸着法等により成膜することができる。
次に、図2及び図3に示すように、チタン化合物溶液を用いたゾルゲル法により酸化チタン膜16を形成する。詳しくは、酸化チタンの原料となるチタン化合物溶液(ゾルゲル溶液)を用意し、このチタン化合物溶液をスピンコート法などの公知の溶液塗布法により絶縁膜12上に塗布し、加水分解及び縮重合させることにより酸化チタン膜前駆体14を得ることができる。その後、酸化チタン膜前駆体14を熱処理することにより、結晶化させて酸化チタン膜16を得ることができる。チタン化合物溶液は、例えば、原料であるチタニウムテトラ−n−ブトキシドをn−ブタノールである溶剤に溶解させることに作製することができる。なお、酸化チタン膜前駆体14は、最終的に酸化チタンになるような構成ならばいずれでもよく、例えば、チタニウムテトラメトキシド、チタニウムテトラエトキシド、チタニウムテトラ−i−プロポキシド、チタニウムテトラ−n−プロポキシド、チタニウムテトラ−i−ブトキシド、チタニウムテトラ−n−ブトキシド、チタニウムテトラ−sec−ブトキシド、チタニウムテトラ−t−ブトキシド、テトラキス(ジメチルアミノ)チタン、テトラキス(ジエチルアミノ)チタン等、チタンの有機化合物およびそれらの有機溶液、あるいは、四弗化チタン、三塩化チタン、四塩化チタン、四臭化チタン等、チタンの無機化合物の水溶液あるいは有機溶液等、が例として挙げられる。
さらに、図4に示すように、酸化チタン膜16上にスパッタ法等によりPt系下部電極膜20を成膜する。Pt系とは、Pt、Ir、Ru等の白金属元素の単体又は白金属元素を主体とした複合材料により構成されるものを意味する。Pt系下部電極膜20は、比較的(111)配向が優先的に形成されやすいが、本実施の形態によれば、下地の酸化チタン膜16がPt系下部電極膜20の(111)配向を弱める方向に作用する。そのため、Pt系下部電極膜20上に形成する金属酸化物膜において、(111)配向の影響を少なくし、(100)配向にピークが現れるようにすることができる。
その後、図5に示すように、Pt系下部電極膜20上に金属酸化物膜22を形成し、さらにこの金属酸化物膜22上に上部電極膜24を形成する。こうして、Pt系下部電極膜20、金属酸化物膜22、及び上部電極膜24を含む積層構造(キャパシタ構造)を形成することができる。本実施の形態では、金属酸化物膜22は圧電体膜として機能する。
金属酸化物膜22は、少なくともチタン酸鉛とジルコン酸鉛のいずれか一方を含み、一例としてPb、Zr、Tiを構成元素として含む酸化物(PZT系材料膜)が挙げられ、より具体的にはTiサイトにNbをドーピングしたPb(Zr、Ti、Nb)O3(PZTN)を用いることができる。金属酸化物膜22は、まず、金属酸化物膜前駆体をゾルゲル法により成膜し、熱処理することにより結晶化させて形成することができる。具体的には、Pt系下部電極膜20上にPZT系金属有機化合物を含む所定溶液をスピンコート法等の公知のコート法により塗布し、その後乾燥(脱脂)させる。この一連の工程を複数回繰り返し行い、所定厚みのゲル(金属酸化物膜前駆体)を形成し、その後、結晶化のために酸素雰囲気中でサーマルラピッドアニール(RTA)等を用いて焼成する。
上部電極膜24は、Pt系下部電極膜20と同様に例えばスパッタ法等により形成することができる。上部電極膜24の材料は限定されるものではないが、上述したPt系の金属を使用することができる。
こうして、基体上に、酸化チタン膜16、Pt系下部電極膜20、金属酸化物膜22、上部電極膜24が順番に積層されて構成される、薄膜素子の一例である圧電素子54を製造することができる。
1−2.実施例
次に、本実施の形態についての詳細な実施例を説明する。
本実施例における薄膜素子のサンプルは、上述した図1〜図5を参照して説明した方法により形成されるものである。
まず、シリコンからなる基板10上に、SiO2膜である絶縁膜12を成膜することにより基体を作製した。そして、この基体上にスピンコート法により酸化チタン膜前駆体を成膜し、約120nmの酸化チタン膜16を形成した。ここで酸化チタン膜前駆体は、チタニウムテトラ−n−ブトキシドをn−ブタノールに1mol/kgになるように溶解させて作製した。酸化チタン膜16を成膜した後は、ランプアニール装置により、650℃で1分間焼結してTiO2を結晶化した。その後、膜厚約100nmのPt膜(Pt系下部電極膜20)を室温でのDCスパッタ法により形成し、さらにその上にPbZr0.15Ti0.7Nb0.153(PZTN)をスピンコート法により成膜し、約80nmの膜厚にした後に650℃で5分間のランプアニール焼結により結晶化させた。
こうして得られた薄膜素子のサンプルについて、PZT系材料膜のXRD特性を測定した。図6は、PZT系材料膜におけるXRD特性の測定結果である。
これによれば、2θ=22(deg.)付近においてPZT(100)高配向を示すピークが現れていることがわかる。かかるピークは、従来のスパッタ法による酸化チタン膜では現れないものであり、これによりゾルゲル法による酸化チタン膜においてPZT(100)高配向を実現できることがわかる。
また、従来のスパッタ法による酸化チタン膜の場合には、2θ=40(deg.)付近において、Pt(111)高配向を示すピークと、それとは別にPZT(111)高配向を示すピークとが現れることが一般的である。しかしながら、本サンプルであるゾルゲル法による酸化チタン膜の場合には、図6に示されるように、2θ=40(deg.)付近においてPt(111)高配向を示すピークのみが現れている。すなわち、本サンプルにおいては、PZT(111)高配向を示すピークが現れておらず、PZT(111)配向が弱められ、かつPZT(100)高配向を有することがわかる。
上記実施例からわかるように、本実施の形態に係る薄膜素子の製造方法によれば、比較的(111)配向が優先的に形成されやすいPt系下部電極膜20を使用した場合においても、酸化チタン膜16を溶液塗布法で形成することにより、(100)配向の金属酸化物膜22を容易に形成することができる。したがって、例えば薄膜素子が圧電素子であれば、従来にも増して良好な圧電性を得ることができる。
次に、上記実施の形態を適用して製造される薄膜素子を用いたデバイスについて説明する。
2.インクジェット式記録ヘッド
図7は、インクジェット式記録ヘッドの断面図であり、図8は、このインクジェット式記録ヘッドの分解斜視図である。また、図9には、図7又は図8に示されるインクジェット式記録ヘッドを含むインクジェットプリンタが示されている。本実施の形態を適用して製造される薄膜素子(圧電素子)を用いてインクジェット式記録ヘッドを製造することができる。
インクジェット式記録ヘッドには、圧電素子の軸方向に伸長、収縮する縦振動モードの圧電アクチュエータを使用したものと、たわみ振動モードの圧電アクチュエータを使用したものの2種類が実用化されている。そして、たわみ振動モードのアクチュエータを使用したものとしては、例えば、振動板の表面全体にわたって成膜技術により均一な圧電体膜を形成し、この圧電体膜をリソグラフィ法により圧力発生室に対応する形状に切り分けて各圧力発生室毎に独立するように形成したものが知られている。
図7に示すように、インクジェット式記録ヘッド50は、ヘッド本体(基体)57と、ヘッド本体57上に形成される圧電素子54(図5参照)と、を含む。インクジェット式記録ヘッドにおいて、圧電素子54は圧電アクチュエータとして機能する。圧電アクチュエータとは、ある物質を動かす機能を有する素子である。
インクジェット式記録ヘッド50は、ノズル板51と、インク室基板52と、弾性膜55(図5の絶縁膜12に相当)と、弾性膜55に接合された圧電素子54と、を含み、これらが筐体56に収納されて構成されている。なお、このインクジェット式記録ヘッド50は、オンデマンド形のピエゾジェット式ヘッドを構成している。
ノズル板51は、例えばステンレス製の圧延プレート等で構成されたもので、インク滴を吐出するための多数のノズル511を一列に形成したものである。これらノズル511間のピッチは、印刷精度に応じて適宜に設定されている。
ノズル板51には、インク室基板52が固着(固定)されている。インク室基板52は、ノズル板51、側壁(隔壁)522、及び弾性膜55によって、複数のキャビティ(インクキャビティ)521と、リザーバ523と、供給口524と、を区画形成したものである。リザーバ523は、インクカートリッジ(図示しない)から供給されるインクを一時的に貯留する。供給口524によって、リザーバ523から各キャビティ521にインクが供給される。
キャビティ521は、図7及び図8に示すように、各ノズル511に対応して配設されている。キャビティ521は、弾性膜55の振動によってそれぞれ容積可変になっている。キャビティ521は、この容積変化によってインクを吐出するよう構成されている。
インク室基板52を得るための母材としては、(110)配向のシリコン単結晶基板が用いられている。この(110)配向のシリコン単結晶基板は、異方性エッチングに適しているのでインク室基板52を、容易にかつ確実に形成することができる。なお、このようなシリコン単結晶基板は、弾性膜55の形成面が(110)面となるようにして用いられている。
インク室基板52のノズル板51と反対の側には弾性膜55が配設されている。さらに弾性膜55のインク室基板52と反対の側には複数の圧電素子54が設けられている。弾性膜55の所定位置には、図8に示すように、弾性膜55の厚さ方向に貫通して連通孔531が形成されている。連通孔531により、インクカートリッジからリザーバ523へのインクの供給がなされる。
各圧電素子54は、圧電素子駆動回路(図示しない)に電気的に接続され、圧電素子駆動回路の信号に基づいて作動(振動、変形)するよう構成されている。すなわち、各圧電素子54はそれぞれ振動源(ヘッドアクチュエータ)として機能する。弾性膜55は、圧電素子54の振動(たわみ)によって振動し(たわみ)、キャビティ521の内部圧力を瞬間的に高めるよう機能する。
なお、上述では、インクを吐出するインクジェット式記録ヘッドを一例として説明したが、これに限定されず、圧電素子を用いた液体噴射ヘッド及び液体噴射装置全般を対象とすることができる。また、上述した圧電素子は、上記構成例に限定されず、圧電ポンプ、表面弾性波素子、薄膜電圧共振子、周波数フィルタ、発振器など、様々な形態に適用することができる。
3.強誘電体メモリ
本実施の形態により製造された薄膜素子は、上述したインクジェット式記録ヘッド等の圧電素子に限定されず、例えば強誘電体メモリ等の強誘電体素子に適用することができる。
図10は、強誘電体メモリの断面図であり、図11は、この強誘電体メモリの回路図である。
強誘電体メモリ100は、本実施の形態を適用して製造される薄膜素子(強誘電体素子)を用いて製造される。この強誘電体素子は、キャパシタ状をなす強誘電体キャパシタCfに相当し、自発分極によりデータを保持するものである。強誘電体キャパシタCfは、基体102上に設けられ、この基体102上に順に積層される酸化チタン膜140、Pt系下部電極膜142、強誘電体膜である金属酸化物膜144、及び上部電極膜146を含む。また、基体102には、(例えばnチャネル型)MOS型トランジスタTrが形成されており、強誘電体キャパシタCf及びMOS型トランジスタTrによりメモリセルMCが構成されている。
詳しくは、MOS型トランジスタTrは、ゲート絶縁膜124上のゲート電極126がワード線WLに接続され、ソース120がビット線BLに接続され、さらにドレイン122がプラグ130を介して強誘電体キャパシタCfの一方端に接続されている。そして、強誘電体キャパシタCfは、一方端であるPt系下部電極142がプラグ30を介してMOS型トランジスタTrに電気的に接続され、他方端である上部電極膜146がプレート線PLに電気的に接続されている。また、MOS型トランジスタTr等が形成された半導体基板110上には層間絶縁膜52が設けられ、その層間絶縁膜152上に強誘電体キャパシタCfが設けられている。なお、各メモリセルMCは、素子分離膜150により分離されている。
また、複数のメモリセルMCからなるメモリセルアレイ部の周辺には、データを入出力するための周辺回路部(図示しない)が設けられている。周辺回路部の具体例としては、例えばワード、ビット及びプレート線の各種選択回路、センスアンプ、入出力回路等が挙げられる。
なお、メモリセルは、図10及び図11に示す1T1C型の構成に限定されるものではなく、例えば2T2C型や、FET型等の構成を適用することができる。
この強誘電体メモリ100の動作について説明すると、まず、メモリセルMCに論理“1”及び“0”データを書き込む場合には、強誘電体キャパシタCfの両電極間に、駆動電圧であるVapp(又は−Vapp)を印加する。具体的には、ワード線WLに選択電圧を印加してMOS型トランジスタTrをオンし、ビット線BLとプレート線PLの間にVapp(又は−Vapp)の電圧を印加する。例えば、論理“0”を書き込む場合には、ビット線BLに0V、プレート線PLにVappを印加する。一方、論理“1”を書き込む場合には、ビット線BLにVapp、プレート線PLに0Vを印加する。
このようにして書き込まれたデータは、印加電圧を取り去っても、すなわちワード線WLが非選択となりMOS型トランジスタTrがオフとなっても、残留分極として保持される。
一方、このメモリセルMCからデータを読み出す場合には、ワード線WLに選択電圧を印加してMOS型トランジスタTrをオンし、プレート線PLにVappを印加する。これにより、強誘電体キャパシタCfに記憶されているデータに対応した電荷量がビット線BLに放出される。すなわち、論理“0”又は“1”によって異なる電荷量がビット線BLに放出され、このビット線BLに現れる電圧をセンスアンプで増幅することにより、読み出し動作を行うことができる。
本実施の形態に係る薄膜素子の製造方法によれば、比較的(111)配向が優先的に形成されやすいPt系下部電極膜142を使用した場合においても、酸化チタン膜140を溶液塗布法で形成することにより、(100)配向の金属酸化物膜144を容易に形成することができる。したがって、例えば薄膜素子が強誘電体素子であれば、(100)配向としての強誘電体性を得ることができる。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び結果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
本実施の形態に係る薄膜素子の製造方法の一例を示す図である。 本実施の形態に係る薄膜素子の製造方法の一例を示す図である。 本実施の形態に係る薄膜素子の製造方法の一例を示す図である。 本実施の形態に係る薄膜素子の製造方法の一例を示す図である。 本実施の形態に係る薄膜素子の製造方法の一例を示す図である。 本実施例に係るサンプルのXRD特性の測定結果を示す図である。 インクジェット式記録ヘッドの断面図である。 インクジェット式記録ヘッドの分解斜視図である。 インクジェットプリンタを示す図である。 強誘電体メモリの断面図である。 強誘電体メモリの回路図である。
符号の説明
10…基板 12…絶縁膜 14…酸化チタン膜前駆体 16…酸化チタン膜
20…Pt系下部電極膜 22…金属酸化物膜 24…上部電極膜
54…圧電素子 100…強誘電体メモリ 102…基体 140…酸化チタン膜
142…Pt系下部電極 144…金属酸化物膜 146…上部電極膜

Claims (6)

  1. 基体の上方にチタン化合物溶液を塗布する方法により酸化チタン膜を形成する工程と、
    前記酸化チタン膜の上方にPt系下部電極膜を形成する工程と、
    前記Pt系電極膜の上方に少なくともチタン酸鉛とジルコン酸鉛のいずれか一方を含む金属酸化物膜を形成する工程と、
    を含む、薄膜素子の製造方法。
  2. 請求項1記載の薄膜素子の製造方法において、
    前記酸化チタン膜の形成工程は、
    塗布された前記チタン化合物溶液を酸化チタン膜前駆体とする工程と、
    前記酸化チタン膜前駆体を熱処理する工程と、
    を含む、薄膜素子の製造方法。
  3. 請求項1又は請求項2記載の薄膜素子の製造方法において、
    前記金属酸化物膜の上方に上部電極膜を形成する工程をさらに含む、薄膜素子の製造方法。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の薄膜素子の製造方法において、
    前記金属酸化物膜はペロブスカイト構造であり(100)配向にピークを有する、薄膜素子の製造方法。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の薄膜素子の製造方法において、
    前記薄膜素子は圧電体素子である、薄膜素子の製造方法。
  6. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の薄膜素子の製造方法において、
    前記薄膜素子は強誘電体素子である、薄膜素子の製造方法。

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