JP2007242391A - 燃料電池発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】触媒の劣化によって短時間内に発生するセル電圧の低下に基く出力低下を回復せしめて、高効率の安定した一定の電力を負荷に供給できる固体高分子形燃料電池発電装置を提供する。
【解決手段】固体高分子形燃料電池10と電気二重層キャパシタ20を並列に接続し、流量調整弁71で固体高分子形燃料電池10に供給する空気量を30から60分の時間間隔毎に絞ることによって、セル電圧を100mV以下に5から10秒間保持せしめ、その後元の空気量に復元する。
【選択図】図1

Description

本発明は、高分子イオン交換膜を電解質膜として用い、燃料ガスと酸化剤ガスを導入して電気化学反応により電気エネルギーを得る固体高分子形燃料電池に関し、より詳しくは、触媒の劣化に基づくセル電圧の低下を回復させる固体高分子形燃料電池発電装置(以下「燃料電池」または「PEFC」ともいう。)に関する。
図15は従来例に係るPEFC発電装置の要部の説明図である。
電流計54によって計測された発電量に応じ、空気側コントローラ51により制御される流量調整弁71で調節され、分配調整弁72で分配された空気の一方が、加湿器61によって加湿され、しかる後に他方の無加湿の空気と混合され、所定の流量と加湿度に調整されてPEFC10に供給される。また、電流計54によって計測された発電量に応じ、燃料側コントローラ52により制御される流量調整弁81で調節され、分配調整弁82で分配された燃料の一方が、加湿器62によって加湿され、しかる後に他方の無加湿の燃料と混合され、所定の流量と加湿度に調整されてPEFC10に供給される。
上記PEFC10の燃料電池スタックは、一般に固体高分子電解質膜の両面に触媒層と多孔質の拡散層からなる電極を接合した膜電極接合体と、ガス流通溝を備えたガス不透過性のセパレータとを積層して構成されている。
図16は従来例に係るPEFCの使用時間とセル電圧との関係を示したグラフである。図16に示めされるように、当初約800mVのセル電圧は運転時間が経過すると共に低下し、35時間経過後には750mV弱になり、その後も低下を続けている。このセル電圧の低下は比較的短時間内に発生し、PEFCの効率の低下となる。
これは、燃料電池を高電圧条件下で運転すると、触媒表面が酸化されて酸化物が付着し、有効な触媒表面積が減少するためである。
下記特許文献1には、カソードに酸化剤流れを供給し、アノードに燃料流れを供給し、次いで燃料電池から電力を生成し続けながら、アノードの少なくとも一部分で周期的かつ瞬間的な燃料欠乏状態を生じさせ、アノード電位を増加せしめて、アノードの電極触媒からの電極触媒毒を酸化除去し、燃料電池の性能を向上する方法および装置が示されている。
またこの発明はアノードの触媒被毒を除去するものであり、カソード触媒の回復には寄与しない。
特表2002−500421号公報
しかしながら、上記特許文献1に示されている比較的短時間内に発生するPEFCのセル電圧の回復方法は、アノードの少なくとも一部分で周期的かつ瞬間的な燃料欠乏状態を生じさせて、アノード電位を上昇させ、アノードの電位がカソードの電位より小さい範囲内において再度燃料を供給して転極しない範囲でセル電圧を回復させる方法であり、燃料電池スタックの構造が複雑となり、また制御が複雑になるという問題がある。
本発明は比較的短時間内に発生するPEFCの効率の低下に鑑みてなされたものであり、PEFCのセル電圧の低下を簡単な装置で、かつ確実に制御できる高効率のPEFC発電装置を提供することにある。
上記の課題を解決するための第1の発明は、固体高分子形燃料電池発電装置の運転時に固体高分子形燃料電池の電極部の触媒表面に酸化物が付着して生じるセル電圧の低下を、該固体高分子形燃料電池に供給する酸化剤ガス量を所定の時間間隔毎に絞ることによって、回復させる固体高分子形燃料電池発電装置であって、前記固体高分子燃料電池と電気二重層キャパシタ(以下「EDLC」ともいう。)を並列に接続し、前記酸化剤ガス量の所定の時間間隔毎の絞りが、セル電圧を所定値以下に低下させ、かつ該所定値以下に所定時間保持せしめ、その後元の酸化剤ガス量に復元させることによってセル電圧を回復させる。この空気流量を低減して元に戻すまでの間はPEFCからの出力供給は停止するため、この間にEDLCからエネルギーを供給して負荷に常時一定の電力を供給することを特徴とする固体高分子形燃料電池発電装置である。
第2の発明は、第1の発明において、前記低下させるセル電圧の所定値が100mVであり、前記所定時間が5から10秒であることを特徴とする固体高分子形燃料電池発電装置である。
第3の発明は、第1または第2の発明において、前記酸化剤ガス量を絞る所定の時間間隔が30から60分、より好ましくは50から60分であることを特徴とする固体高分子形燃料電池発電装置である。
第4の発明は、第1乃至第3の発明において、前記並列に接続した固体高分子形燃料電池と、前記電気二重層キャパシタとに続けてインバータが接続され、前記固体高分子形燃料電池と前記インバータとが接続される主回路にアノード側が前記固体高分子形燃料電池側となるように第1ダイオードを挿入し、かつ該ダイオードに並列にスイッチを挿入し、さらに、前記電気二重層キャパシタと前記インバータとの間にアノード側が該電気二重層キャパシタ側となるように第2ダイオードを挿入し、前記固体高分子形燃料電池と前記電気二重層キャパシタとの間に抵抗を挿入したことを特徴とする固体高分子形燃料電池発電装置である。
第5の発明は、第1乃至第4の発明において、前記酸化剤ガスが、空気であることを特徴とする固体高分子形燃料電池発電装置である。
本発明は、前記固体高分子燃料電池と電気二重層キャパシタを並列に接続し、前記酸化剤ガス量の所定の時間間隔毎の絞りが、セル電圧を所定値以下に低下させ、かつ該所定値以下に所定時間保持せしめ、その後元の酸化剤ガス量に復元させることによってセル電圧を回復させるものであるから、固体高分子形燃料電池発電装置を連続して高電圧で運転した場合に、触媒の劣化によって短時間内に発生するセル電圧の低下に基く出力低下を回復せしめて、高効率の安定した電力の供給が可能な発電装置を提供できるという効果がある。
また、並列に接続した前記固体高分子形燃料電池と、前記電気二重層キャパシタに続けてインバータが接続される電気回路において、前記固体高分子形燃料電池と前記インバータとが接続される主回路にアノード側が前記固体高分子形燃料電池側となるように第1ダイオードを挿入し、かつ該第1ダイオードに並列にスイッチを挿入し、さらに、前記電気二重層キャパシタと前記インバータとの間にアノード側が該電気二重層キャパシタ側となるように第2ダイオードを挿入し、前記固体高分子形燃料電池と前記電気二重層キャパシタとの間に抵抗を挿入したことを特徴とする固体高分子形燃料電池発電装置であるから、EDLCの作動中はEDLCからPEFCへのエネルギー注入は避けられ、EDLCから負荷への電力供給が終了した後のPEFCによる主回路を通したEDLCの充電が抑制され、簡単な回路にして、安定した一定の電力供給が可能な発電装置を提供できるという効果がある。
図1は本発明の実施の形態に係るPEFC発電装置の説明図である。
PEFCを高電圧で運転したときに生じるセル電圧の低下は、上記の通り、触媒の表面に酸化物が付着し触媒の表面積を低下させるためであるが、セル電圧を定期的にパルス状に低下させると触媒に付着した酸化物が除去され、触媒の活性が高められて、セル電圧を回復させることができる。この場合、セル電圧を単に低下させるとPEFCから負荷への電力供給の低減或いは停止をすることになり、PEFC発電装置全体の電力供給が低減或いは停止となるので、これを回復して安定した一定の電力供給を行う必要がある。
そのため、図15に示した従来例に係るPEFC発電装置に対して、本実施の形態に係るPEFC発電装置はEDLC20と、PEFC10に供給する空気量を制御するためのコントローラ53を付加している。その他は図15と同一であり、同一の部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図2は、本発明の実施の形態に係るPEFC発電装置の基本回路の説明図であり、触媒に付着した酸化物を除去するために、空気量を絞ってセル電圧を低下させたときにも、負荷に連続した一定の電力を供給できるようにするためのEDLC20の説明を容易にするために、図1に示すPEFC発電装置から抜き出したものである。
図3は本発明の実施の形態に係るPEFCから負荷への電力供給パターンの説明図であり、図(A)はPEFCから負荷への電力供給パターン、図(B)はEDLCから負荷への電力供給パターン、図(C)はPEFC発電装置から負荷への電力供給パターンを示している。図3に示す通り、PEFC10から負荷30への供給電力は、定期的にパルス状に低下する(図(A))が、EDLC20が並列に接続されているので、PEFC10の供給電力が低下したときのみ、同量の電力がEDLCから負荷30へ供給され(図(B))、PEFC発電装置100としては常に一定の電力を負荷30に供給する(図(C))ことが可能となる。
図4は本発明の実施の形態に係るカソードの空気流量の絞り時間とセル電圧との関係を示したグラフであり、図3に示されたPEFC発電装置100おいて、セル電圧低下用空気コントローラ53から指令を発して、空気流量を当初の約1/5(空気利用率140%)に流量調整弁71を絞ったときの、時間経過に対するセル電圧の低下状況を示している。当初約800mVであったセル電圧は、約4秒経過までは序々に、約14秒経過までは急速に低下し、その後は低下速度が急減し、略一定値に留まっている。
約4秒経過まで序々に低下しているのは、加湿器61およびセル内に存在している空気のためであり、約16秒経過後に略一定値なるのは、当初の1/5の空気量が供給されているためである。空気流量の絞りを開始してから7、12、19、23、34秒後にその空気流量を元の状態に戻したときのセル電圧の回復の状況を図4において破線で示しているが、いずれも800mVを超えるところまで回復している。
セル電圧の低下値を低くし、またその値で長時間保持すれば、それにつれて回復したセル電圧のピーク値が高くなり、セル電圧の低下値が小さく、またその保持時間が短かいときは、回復したセル電圧のピーク値が低くなる。
なお、セル電圧が400mVに達するまでに、空気量の絞り開始後約10秒要しているが、これは加湿器61およびセルが一定の容積を有しているからであり、セル電圧を完全なパルス状に低下させることは物理的に不可能であり、適切な空気流量の絞り時間を決定するに際しては、セル電圧が所定値に達した後の時間を所定の値に定めることが必要となる。
図5は本発明の実施の形態に係るカソードの空気流量の絞りとセル電圧・セル抵抗波形との関係を示したグラフであり、図4における空気流量の絞りを開始した後、セル電圧が回復する前後のセル電圧とセル抵抗を、拡大して表示したものである。図5において、空気流量の回復直後にセル電圧は回復し、約830mV近くまで達し、その後は双曲線的に低下している。一方セル抵抗は、空気流量を絞ると同時に減少し、元に戻すと復帰している。
これは、空気流量を絞るとセルから排出される水分量が低減するため、セル内に水分が滞留し、その結果としてセル抵抗が低下し、触媒層内の水分の増加による触媒層の濡れが増大するためセル電圧にピーク状の回復が見られた。しかし、この過剰水分は反応ガスによって持ち去られるため、100ms程度で元に戻り、高い電圧を維持する時間は短いためPEFCの有効な電圧とはならない。従って触媒の表面に付着する酸化物の除去がセル電圧回復の基本となる。
図6は本発明の実施の形態に係るカソードの空気流量に絞りを所定時間毎に加えたときの経過時間とセル電圧との関係を示したグラフであり、PEFCの連続運転において所定時間(1H)毎に、空気流量を絞ったときのセル電圧の回復状況を示し(運転開始後11から17H間は空気流量の絞りを中止)、併せて図16に示した、空気流量を絞らなかったときのセル電圧を2点鎖線で示している。図6に示されるように、所定時間(1H)毎に空気流量を絞れば、セル電圧を高レベル(790mV超)に保持することが可能となる。
そして、空気絞りを行いパルス状のセル電圧波形を加えてセル電圧が回復した後、次の空気絞りを行うまでの間は、図16のグラフに示される双曲線に従って、セル電圧が低下していく。セル電圧を高レベルに保持するには、空気絞りの時間間隔を小さくする必要があるが、この空気絞りの時間間隔を短かくしていくと、一定時間内のパルス状のセル電圧波形の繰返し回数が増加し、触媒が劣化し、詳しくは触媒の表面積が減少し、燃料電池の有効な電圧が低下することになるので、自ずと制限を受ける。
また、空気絞りの時間間隔を極端に小さくすると、EDLCの充電時間が短くなり、充電不足となるので、この点からも空気絞りの時間間隔が制約を受けることになる。
図7は燃料電池のセル電圧を900mV〜700mV(iR-free potential)で1分当たり1回の繰返しを加えたときの触媒(Pt,Co/C)の有効な表面積の低下状況を示した文献値(The Electrochemical Society Interface/Fall 2005 by Mark F Mathias et al,”Two fuel Cell Cars in Every Garage.”)であり、1万回を超えると低下率が大きくなる傾向が見られる。空気絞りの時間間隔を1Hとすると、連続運転時の年間のパルス状のセル電圧波形の繰返し回数は6570回(夜間は6H停止するDSS運転とすると18回/日×365日=6570回)となり、空気絞りの時間間隔を30分とすると、年間のパルス状のセル電圧波形の繰返し回数は13140回となるので、空気絞りの時間間隔は30分〜1Hが目安となる。
なお、図8は、パルス状のセル電圧波形を繰返し加えて、セル電圧の回復状態をグラフ表示したものであり、図(A)はカソードの加湿温度を70℃、図(B)はカソードの加湿温度を65℃にしたものである。図(A)に示すカソードの加湿温度が70℃の場合は、パルス状のセル電圧波形を加えた1H後(詳しくは、空気の流量弁の絞りを開始してから1H後)のセル電圧(2点鎖線で表示)を見ると、繰返し回数が増加する毎に低下しているが、図(B)に示したカソードの加湿温度を65℃に低下させて加湿量を抑えたものは、パルス状のセル電圧波形を加えた1H後のセル電圧は、繰返し回数が増加しても殆んど低下していない。このようにセル電圧が低下するのは湿度が高いため、パルス状のセル電圧波形を繰返し加えると水分が蓄積され、フラッディングが発生したためであり、加湿温度を65℃に低下させるのが好ましい。
図9は本発明の実施の形態に係るPEFC装置の詳細な電気回路図である。図9において、図1と同様にPEFC10とインバータ40の間に並列にEDLC20が接続されている。
91はPEFC10とEDLC20との間に挿入された抵抗であり、EDLC20の充電を一定の時間を掛けて行うようにするためのものである。
92はPEFC10とインバータ40との間に挿入された第1ダイオードであり、EDLC20から電力を負荷30に供給する場合には、PEFC10のセル電圧は低下しているため、PEFC10にエネルギーが流入することになるので、これを抑制するために挿入されるものでる。94はその第1ダイオード92に並列に挿入されたスイッチであり、第1ダイオード92には常時主回路の電流が流れて電圧降下が生じるので、PEFCの運転中に第1ダイオード92を機械的に短絡して効率低下をなくすためのものである。
93はEDLC20とインバータ40との間に挿入された第2ダイオードであり、EDLC20からインバータ40を介して負荷30への電力供給を終えた瞬間はEDLC20の電圧は低下しているため、PEFC10から主回路を通してEDLC20を充電する回路が形成されることになるので、EDLC20とインバータ40との間に挿入して、主回路を通してEDLC20を直接充電できないように抑制するものである。スイッチ94はPEFCの運転中に閉状態され、EDLC20から負荷30へ電力を供給しているときは開状態とし、PEFC10のセル電圧の低下約10秒前から開状態にされ、EDLC20からインバータ40を介して行われる負荷30への電力注入終了10秒後に再度閉状態に戻して、第1ダイオード92を短絡する。
このように構成された回路では、EDLC20の作動中はEDLC20からPEFC10へのエネルギー注入は避けられ、EDLC20から負荷30への電力供給が終了した後のPEFC10による主回路を通したEDLC20の充電が抑制される。
なお、本実施の形態において、空気の絞りは空気の流量調整弁71(図1)により実施したが、これに限定されるものではなく、PEFCの入り口に開閉弁を設けて実施してもよい。また加湿器は外部加湿器の膜加湿方式やバブラー加湿方式に限定されるものではなく、直接内部加湿方式、自己加湿方式でもよく、水蒸気添加方式でもよい。
また、本実施の形態は負荷変動に対応可能なPEFC装置としたが、負荷一定の定置式PEFC発電装置に適用できること、単層のセルのPEFCに限らずセルを複数積層したPEFCにも適用できることはいうまでもない。
以下、実施例に基いて、本発明についてより詳しく説明する。図1に示したものと同一のPEFC発電装置を使用し、構成要素の仕様および運転条件は下記の通りとした。
PEFC発電装置仕様
セル
セルサイズ:50mm×50mm
電解質膜(M):パーフルオロスルホン酸系イオン交換樹脂
加湿器
方式:外部加湿、バブラー加湿
容量:5L(水分量:4L、空気量:1L)
EDLC
定格電圧:27V
定格電流:60A
最大電流:550A
内部抵抗:15mΩ
容量:135F
インバータ
最低電圧:21V
運転条件
アノードへの供給ガス
ガスの種類:純水素、
ガス利用率:40〜47%
カソードへの供給ガス
ガスの種類:空気
ガス利用率:100〜300%
セル温度:80℃
セルの加湿温度
アノード側:80℃
カソード側:65℃
セル初期電圧:約800mV
セル電流3.2〜4.2A
図10は、本発明の実施例に係る空気利用率を変化(100〜300%)させたときの、セル電圧の低下状況を示すグラフである。図10において、空気量を絞って空気利用率を300%にすれば絞りを開始してから10秒弱でセル電圧は0.1Vに達するが、空気量の絞りが少なく、空気利用率が100〜105%では絞りを開始してから30秒経過してもセル電圧が0.1Vまで低下することはない。
図11は、本発明の実施例に係るPEFCにパルス状のセル電圧波形を繰返し加えたときの5分後毎のセル電圧(V)を示したものであり、図(A)はその繰返し5分後のセル電圧(V)の時間的推移を示し(グラフ中破線)、図(B)はそのときのパルス状のセル電圧波形を示している。本実施例は、空気利用率が300%であるが、セル電圧を0.1V以下に保持している時間が約2.5秒と短かいため、繰返し5分後のセル電圧(V)が、繰返し回数が増加するにつれて低下している。
図12は、図11に示したものに対して、空気利用率は300%と同じであるが、セル電圧を0.1V以下に保持している時間が約6.5秒と長いため、繰返し5分後のセル電圧(V)は、繰返し回数が増加しても低下量が極めて小さい。
また、図13は、図11に示したものに対して、空気利用率は300%と同じであるが、セル電圧を0.1V以下に保持している時間が約11秒と長いため、繰返し5分後のセル電圧(V)は、繰返し回数が増加しても低下量が図12に示したものと同様極めて小さい。
空気利用率を調整するのは容易であり、空気利用率を大きくしてセル電圧を0.1V以下に5〜10秒程度保持するのが好ましい。しかしセル電圧を0.1V以下に保持する時間をこれ以上長くしても、繰返し後のセル電圧を高めることは困難であり、逆にEDLCの容量を大きくすることになり好ましくない。
表1は、本実施例の仕様に基いてEDLCの必要容量を算出したものである。空気絞り時間が増大するとEDLCの必要容量が増大する。
Figure 2007242391
図14は、本発明の実施例に係る空気利用率を変化させたときの、セル電圧が0.1Vおよび0.6Vに低下するまでの時間を示したグラフである。
図14に示される通り、空気利用率が150%では、セル電圧を0.1Vに低下させるには約14秒、0.6Vに低下させるには約11秒必要とし、空気利用率を300%にすれば、セル電圧を0.6Vに低下させるには約7秒、0.1Vに低下させるには約10秒で可能であり、空気利用率を150%から300%にすれば所要時間を約2/3に短縮できる。
上記の通り、PEFCに供給する空気量を空気利用率300%に絞って、セル電圧を0.1V以下に5秒から10秒保持した後に元に戻し、またこの空気絞りを30分から60分毎に行うことによって、触媒表面の酸化物を除去してセル電圧を回復し、またEDLCの容量も適切にして高効率の安定した電力の供給が可能な発電装置を提供することができる。
本発明の実施の形態に係るPEFC発電装置の説明図である。 本発明の実施の形態に係るPEFC発電装置の基本回路の説明図である。 本発明の実施の形態に係るPEFCからの電力供給パターンの説明図であり、図(A)はPEFCからの電力供給パターン、図(B)はEDLCからの電力供給パターン、図(C)はPEFC発電装置からの電力供給パターンを示している。 本発明の実施の形態に係るカソードの空気流量の絞り時間とセル電圧との関係を示したグラフである。 本発明の実施の形態に係るカソードの空気流量の絞りとセル電圧・セル抵抗波形との関係を示したグラフである。 本発明の実施の形態に係るカソードの空気流量に絞りを所定時間ごと加えたときの経過時間とセル電圧との関係を示したグラフである。 本発明の実施の形態に係るPEFCにパルス状のセル電圧波形を繰返し加えたときの触媒の有効面積の低下状況を示した文献値である。 本発明の実施の形態に係るPEFCにパルス状のセル電圧波形を繰返し加えたときセル電圧に対するカソードの加湿温度の影響を見たグラフであり、図(A)は加湿温度が70℃、図(B)は加湿温度65℃の場合を示している。 本発明の実施の形態に係るPEFC発電装置の詳細な電気回路図である。 本発明の実施例に係る空気利用率を変化させたときの、セル電圧の低下状況を示すグラフである。 本発明の実施の形態に係るPEFCにパルス状のセル電圧波形を繰返し加えたときの5分後毎のセル電圧(V)を示したものであり、図(A)は繰返し5分後のセル電圧(V)の時間的推移を示し、図(B)はそのときのパルス状のセル電圧波形(空気利用率300%、0.1V保持時間約2.5秒)を示している。 本発明の実施の形態に係るPEFCにパルス状のセル電圧波形を繰返し加えたときの5分後毎のセル電圧(V)を示したものであり、図(A)は繰返し5分後のセル電圧(V)の時間的推移を示し、図(B)はそのときのパルス状のセル電圧波形(空気利用率300%、0.1V保持時間約6.5秒)を示している。 本発明の実施の形態に係るPEFCにパルス状のセル電圧波形を繰返し加えたときの5分後毎のセル電圧(V)を示したものであり、図(A)は繰返し5分後のセル電圧(V)の時間的推移を示し、図(B)はそのときのパルス状のセル電圧波形(空気利用率300%、0.1V保持時間約11秒)を示している。 本発明の実施例に係る空気利用率を変化させたときの、セル電圧が所定の電圧に低下するまでの所要時間を示すグラフである。 従来例に係るPEFC発電装置の要部の説明図である。 従来例に係るPEFCの使用時間とセル電圧との関係を示したグラフである。
符号の説明
100..燃料電池(PEFC)発電装置
10・・燃料電池(PEFC)
20・・電気二重層キャパシタ(EDLC)
30・・負荷
40・・インバータ
50・・コントローラ
51・・空気側コントローラ
52・・燃料側コントローラ
53・・セル電圧低下用空気コントローラ
54・・電流計
60・・加湿器
61・・空気側加湿器
62・・燃料側加湿器
70・・空気調整弁
71・・流量調整弁
72・・分配調整弁
80・・燃料調整弁
81・・流量調整弁
82・・分配調整弁
90・・回路
91・・高抵抗
92・・第1ダイオード
93・・第2ダイオード
94・・スイッチ
P・・ポンプ
H・・熱交換器
M・・電解質膜(高分子イオン交換膜)
N・・蒸気透過膜

Claims (5)

  1. 固体高分子形燃料電池発電装置の運転時に固体高分子形燃料電池の電極部の触媒表面に酸化物が付着して生じるセル電圧の低下を、該固体高分子形燃料電池に供給する酸化剤ガス量を所定の時間間隔毎に絞ることによって、回復させる固体高分子形燃料電池発電装置であって、
    前記固体高分子燃料電池と電気二重層キャパシタを並列に接続し、前記酸化剤ガス量の所定の時間間隔毎の絞りが、セル電圧を所定値以下に低下させ、かつ該所定値以下に所定時間保持せしめ、その後元の酸化剤ガス量に復元させることによってセル電圧を回復させ負荷に、常時一定の電力を供給できることを特徴とする固体高分子形燃料電池発電装置。
  2. 前記低下させるセル電圧の所定値が100mVであり、前記所定時間が5から10秒であることを特徴とする請求項1に記載の固体高分子形燃料電池発電装置。
  3. 前記酸化剤ガス量を絞る所定の時間間隔が30から60分、より好ましくは50から60分であることを特徴とする請求項1または2に記載の固体高分子形燃料電池発電装置。
  4. 前記並列に接続した固体高分子形燃料電池と、前記電気二重層キャパシタとに続けてインバータが接続され、
    前記固体高分子形燃料電池と前記インバータとが接続される主回路にアノード側が前記固体高分子形燃料電池側となるように第1ダイオードを挿入し、かつ該ダイオードに並列にスイッチを挿入し、
    さらに、前記電気二重層キャパシタと前記インバータとの間にアノード側が該電気二重層キャパシタ側となるように第2ダイオードを挿入し、前記固体高分子形燃料電池と前記電気二重層キャパシタとの間に抵抗を挿入したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1に記載の固体高分子形燃料電池発電装置。
  5. 前記酸化剤ガスが、空気であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1に記載の固体高分子形燃料電池発電装置。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018139167A (ja) * 2017-02-24 2018-09-06 株式会社日本製鋼所 出力変換装置、電源装置および制御方法

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