JP2005276657A - ダイレクトメタノール型燃料電池発電装置及びその作動方法 - Google Patents

ダイレクトメタノール型燃料電池発電装置及びその作動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】低温になるときがあっても、水の凍結による破壊及び出力低下が起こらないように作動可能なダイレクトメタノール型燃料電池発電装置及びその作動方法を提供すること。
【解決手段】ダイレクトメタノール型燃料電池の燃料流路内にメタノール水溶液を導入する工程と、前記燃料流路内のメタノール水溶液をプロトン酸系凍結防止液に置換する工程と、前記燃料流路内のプロトン酸系凍結防止液をメタノール水溶液に置換する工程とを有することを特徴とするダイレクトメタノール型燃料電池発電装置の作動方法とする。少なくとも、ダイレクトメタノール型燃料電池と、メタノール水溶液が入った燃料タンクと、プロトン酸系凍結防止液が入った凍結防止液タンクとを具備することを特徴とするダイレクトメタノール型燃料電池発電装置とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ダイレクトメタノール型燃料電池発電装置及びその作動方法に関する。
ダイレクトメタノール型燃料電池(以下DMFCと称す)は、エネルギー密度が高く、水素発生用の改質器が不要であり小型化可能なことから、小型携帯用燃料電池向けに特に研究が進められている。DMFCは、以下の電池反応により発電するものである。
負極(燃料極):CH3OH+H2O→6H++6e-+CO2
正極(空気極):6H++3/2O2+6e-→3H2
燃料極ではメタノールと水とが必須成分であることから、燃料極側の燃料流路には燃料としてメタノール水溶液が液体状態で導入される。したがって、燃料として水素を導入する燃料電池(以下PEFCと称す)では膜電極接合体(以下MEAと称す)の両面が気体であるのに対して、DMFCでは、MEAの燃料極側が液体となる。また、DMFCによる発電は通常メタノール水溶液を循環しつつ行うことから、そのための燃料タンク及びメタノール水溶液循環手段等を具備する発電装置を構成して作動させる。
ところで、燃料電池内に含まれる水は、0℃未満の低温になったときに凍結してしまう可能性がある。その場合、水の凍結時に起きる体積膨張によって電解質膜と触媒層との密着性が低下し出力が低下することや、電解質膜と触媒層との剥離により破壊することがある。特に、DMFCにおいては、燃料極が液体、空気極が気体であることから、水の凍結による燃料極と空気極との体積変化の差が大きく、MEAの密着性を損ないやすく、低温になると、発電のみならず発電停止状態で保持することも難しいという問題点がある。
メタノール自体の凝固点降下作用を利用して、燃料として用いるメタノール水溶液のメタノール濃度を高くすることで燃料極付近での水の凍結を防止する方法が、特許文献1に提案されている。ところが、特にメタノール濃度が高いと、電解質膜をメタノールが通過するメタノールクロスオーバーと呼ばれる現象により、多くのメタノールが空気極側に到達するようになる。空気極に到達したメタノールは酸素と反応することで水が発生するため、今度は空気極付近での水の凍結が発生しやすくなり、場合によっては燃料極側よりも高い温度で水の凍結が起きてしまうことがある。
また、PEFCに関する技術ではあるが、エチレングリコール等のアルコール系低凝固点材料を含む溶液で燃料流路を置換する方法が、特許文献2に記載されている。しかし、この方法をDMFCに適用しようとすると、再起動時に燃料流路内に残存するアルコール系低凝固点材料がメタノール水溶液に溶解してしまう。アルコール系低凝固点材料も燃料極の燃料となり得るものであるが、メタノールに比べて効率が悪く、出力が低下してしまう。また、その電池反応の生成物は除去できず燃料流路内に蓄積するため、電池抵抗を増大させる一因となり得る。
特開2002−75414号公報 特開2003−187847号公報
本発明は、低温になるときがあっても、水の凍結による破壊及び出力低下が起こらないように作動可能なダイレクトメタノール型燃料電池発電装置及びその作動方法を提供することを目的とする。
本発明は、ダイレクトメタノール型燃料電池により発電する装置の作動方法であって、
(a)前記ダイレクトメタノール型燃料電池の燃料流路内にメタノール水溶液を導入する工程と、
(b)前記燃料流路内のメタノール水溶液をプロトン酸系凍結防止液に置換する工程と、
(c)前記燃料流路内のプロトン酸系凍結防止液をメタノール水溶液に置換する工程と
を有することを特徴とするダイレクトメタノール型燃料電池発電装置の作動方法である。
また、本発明は、ダイレクトメタノール型燃料電池により発電する装置であって、少なくとも、
(A)ダイレクトメタノール型燃料電池と、
(B)メタノール水溶液が入った燃料タンクと、
(C)プロトン酸系凍結防止液が入った凍結防止液タンクと
を具備することを特徴とするダイレクトメタノール型燃料電池発電装置である。
本発明のダイレクトメタノール型燃料電池発電装置及びその作動方法によれば、低温になるときがあっても、水の凍結による破壊及び出力低下が起こらないように作動可能となる。
本発明は、低温になるときがあっても、水の凍結による破壊及び出力低下が起こらないように作動可能なダイレクトメタノール型燃料電池発電装置及びその作動方法を提供するものである。基本的に、低温時の凍結対策として用いる凍結防止液としては、そこに含まれる成分が、水に溶解して凝固点降下作用があること、燃料電池内の材料及び燃料電池反応に対して化学的に安定で悪影響を及ぼさないこと、電解質膜を通って空気極へ到達し蒸発がないことが求められる。本発明では上記問題点を考慮し、凍結防止液としてプロトン酸系凍結防止液を用いる。すなわち、低温になることが考えられる保持状態において、燃料(メタノール水溶液)をプロトン酸系凍結防止液で置換しておき、再起動時には燃料で再置換する。プロトン酸系凍結防止液は燃料電池内で化学的に安定であり、電解質膜を通過した蒸発等の消費もないため繰り返しの使用が可能である。
図1に、本発明のダイレクトメタノール型燃料電池発電装置の一例の構造を示す模式図である。以下、図1に基づいて具体的に説明する。なお、図1のダイレクトメタノール型燃料電池は単セルの電池であるが、セル数は複数でもよく、また、セルスタック構造には特に制限はない。
まず、本発明のダイレクトメタノール型燃料電池発電装置は、少なくとも、(A)ダイレクトメタノール型燃料電池7、(B)燃料タンク31、及び(C)凍結防止液タンク32を具備する。
上記のダイレクトメタノール型燃料電池7は、燃料極側触媒電極3、電解質膜4、及び空気極側触媒電極5が積層された膜電極接合体(MEA)6を有する。発電に用いる燃料は、燃料導入口11から燃料流路1に導入され燃料排出口12から排出される。一方、発電に用いる酸素は、空気導入口21から空気流路2に導入され空気排出口22から排出される。以上の構成により、ダイレクトメタノール型燃料電池7は発電することができる。
燃料極側触媒電極3及び空気極側触媒電極5としては公知のものを使用でき、例えば、カーボン等に担持された触媒とナフィオン(登録商標)溶液で調製されるペーストを、カーボン不織布、カーボンシート等に塗布したものが使用できる。燃料極側触媒電極3の触媒としては、DMFC用Pt−Ru合金触媒などが使用でき、空気極側触媒電極5の触媒としては、Pt触媒などが使用できる。また、電解質膜4としては公知のものが使用でき、通常、固体高分子電解質膜を使用する。固体高分子電解質膜としては、パーフルオロスルホン酸系、炭化水素系の電解質膜等を使用できる。
上記の燃料タンク31には、発電に用いる燃料としてメタノール水溶液が投入されている。メタノール水溶液の濃度には特に制限はなく、電解質膜4のメタノール透過特性に応じて適宜設定すればよいが、通常は0.5〜5mol/lとされる。
上記の凍結防止液タンク32には、プロトン酸系凍結防止液が投入されている。プロトン酸系凍結防止液としては、硫酸水溶液、リン酸水溶液等が使用できるが、安定性の観点から硫酸水溶液が好ましい。硫酸水溶液の濃度には特に制限はないが、硫酸濃度が高いほど凝固点が低下して凍結しにくくなる傾向を示すが、高すぎると取り扱い性が低下することから、1〜60質量%が好ましく、10〜30質量%がより好ましい。
図1に示すように、上記の燃料タンク31及び凍結防止液タンク32は、ポンプ35を介して燃料導入口11に接続されていることが好ましい。また、(D)燃料流路1にガスを導入可能なガス導入口を更に具備することが好ましい。このガス導入口としては、図1に示すように、ポンプ35によって吸入可能に設置されたガス吸入口36であることが好ましいが、ポンプを介さずに加圧してガスを導入可能な構成等でも構わない。さらに、図1に示すように、燃料タンク31、凍結防止液タンク32、及びガス吸入口36が、4方コック33及びポンプ35を介して燃料導入口11に接続した構成とすることで、4方コック33を適宜切り替えることで、燃料、プロトン酸系凍結防止液及びガスをポンプ35の力によって燃料流路1内に導入可能となり好ましい。
また、燃料タンク31及び凍結防止液タンク32は燃料排出口12にも接続され、燃料流路1内の燃料及びプロトン酸系凍結防止液を戻すことが可能な構成であることが好ましい。さらに、図1に示すように、燃料タンク31及び凍結防止液タンク32が、ガス分離装置41及び3方コック34を介して燃料排出口12に接続されていることが好ましい。なお、ガス分離装置41は、燃料排出口12から流れてきた気体をガス排出口42側に分離することができるものであり、発電時に発生する二酸化炭素及び導入したガスなどを排出するために設置されるものである。
さらに、(E−1)燃料タンク31に接続されている、高濃度メタノール液が入った濃度調整タンク51と、(E−2)燃料流路1を流れるメタノール水溶液の濃度を測定可能なメタノール濃度センサー53と、(E−3)メタノール濃度センサー53の測定結果に基づき、前記濃度を一定に保つ制御を行う濃度制御部52とを具備することが好ましい。このような構成とすることで、発電によってメタノールが消費されても、循環するメタノール水溶液の濃度を一定に保つことができる。図1では、メタノール濃度センサー53を燃料導入口11の直前に設置しているが、燃料流路1に流れるメタノール水溶液の濃度を検知可能であれば、その設置場所には制限はなく、例えば燃料タンク31内に設置しても良い。
濃度調整タンク51に投入される高濃度メタノール液は、メタノール単独又は高濃度メタノール水溶液を用いる。高濃度メタノール水溶液の濃度は、発電時に使用するメタノール水溶液より高ければ特に制限はない。
以上のような本発明のダイレクトメタノール型燃料電池発電装置は、低温になるときがあっても、水の凍結による破壊及び出力低下が起こらないように作動可能となる。
以下、その作動方法について、図1の発電装置に基づいて具体的に説明する。
まず、(a)ダイレクトメタノール型燃料電池の燃料流路内にメタノール水溶液を導入する工程により、ダイレクトメタノール型燃料電池で発電を行う。図1の発電装置においては、4方コック33、3方コック34を燃料タンク31側に切り替えて、燃料タンク31と燃料流路1の間でメタノール水溶液をポンプ35によって循環させ、発電を行ことができる。ただし、燃料流路1内にメタノール水溶液をシリンジ等で導入することも可能である。なお、発電時は、空気極5側の空気流路2には酸素が必要である。この酸素源としては通常空気を用い、空気導入口21から導入され空気排出口22から排出される。空気の代わりに、純酸素、又は純酸素と他の気体との混合ガスを用いても構わない。
発電と並行して、(d)燃料流路を流れるメタノール水溶液の濃度を測定し、その濃度を一定に保つ制御を行う工程により、発電によってメタノールが消費されても、循環するメタノール水溶液の濃度を一定に保つことが好ましい。図1の発電装置においては、燃料導入口11の直前に設置されたメタノール濃度センサー53によって、燃料流路1に流れるメタノール水溶液の濃度を測定し、その濃度に基づいて、濃度制御部52が濃度調整タンク51内の高濃度メタノール液を燃料タンク31に必要量投入する制御を行うことが可能となっている。また、このメタノール水溶液の濃度調整を行いつつ発電をしたときは、発電終了の前に、濃度調整を止め高電流発電を行う等により、燃料タンク31内のメタノール濃度が電解質膜4のクロスオーバーを起こさない濃度にまで低下させることが好ましい。
次に、(b)燃料流路内のメタノール水溶液をプロトン酸系凍結防止液に置換する工程を実施する。このとき、置換を容易にかつ確実に行うために、工程(b)を、(b−1)燃料流路内にガスを導入して燃料流路内のメタノール水溶液を排出する工程と、(b−2)燃料流路内にプロトン酸系凍結防止液を導入する工程とにより行うことが好ましい。ただし、燃料流路内のメタノール水溶液をシリンジ等で抜き取り、その後プロトン酸系凍結防止液をシリンジ等で導入することも可能である。図1の発電装置においては、発電を停止させた後、まず、4方コック33をガス吸入口36側に切り替えて、燃料流路1内にポンプ35で空気を送ることで、燃料流路1内のメタノール燃料を排出して燃料タンク31に戻すことができる。送った空気はガス分離装置41で取り除き、ガス排出口42から排出できる。このときに導入するガスは、空気に限らず不活性ガス等を用いることも可能である。次に、4方コック33及び3方コック34を凍結防止液タンク32側に切り替えて、プロトン酸系凍結防止液を凍結防止液タンク32から燃料流路1内へポンプ35で送って、燃料流路1内をプロトン酸系凍結防止液で充填することができる。このように、燃料流路1内のメタノール水溶液をプロトン酸系凍結防止液に置換した状態とすることで、保持中に低温(0℃未満)になった場合でも、水の凍結が起こりにくくなる。
そして、(c)燃料流路内のプロトン酸系凍結防止液をメタノール水溶液に置換する工程を実施し、ダイレクトメタノール型燃料電池発電装置を再起動する。このとき、置換を容易にかつ確実に行うために、工程(c)を、(c−1)燃料流路内にガスを導入して燃料流路内のプロトン酸系凍結防止液を排出する工程と、(c−2)燃料流路内にメタノール水溶液を導入する工程とにより行うことが好ましい。ただし、燃料流路内のプロトン酸系凍結防止液をシリンジ等で抜き取り、その後メタノール水溶液をシリンジ等で導入することも可能である。図1においては、保持後、4方コック33をガス吸入口36側に切り替えて、燃料流路1内にポンプ35で空気を送ることで、燃料流路1内のプロトン酸系凍結防止液を排出して凍結防止液タンク32に戻すことができる。送った空気はガス分離装置41で取り除き、ガス排出口42から排出できる。このときに導入するガスは、空気に限らず不活性ガス等を用いることも可能である。そして、4方コック33及び3方コック34を再度燃料タンク31側に切り替えて、燃料タンク31と燃料流路1の間でメタノール水溶液をポンプ25で循環させ、再起動する。
以上のような本発明の作動方法によれば、低温になるときがあっても、水の凍結による破壊及び出力低下が起こらないように、ダイレクトメタノール型燃料電池発電装置を作動できる。
以下、実施例によって説明する。
[ダイレクトメタノール型燃料電池発電装置の作製]
燃料極触媒としてPt−Ru合金触媒をカーボン粒子に担持させたもの、空気極触媒としてPt触媒をカーボン粒子に担持させたものを準備し、それぞれ、担持された触媒量と同量のナフィオン(登録商標)溶液を混合して撹拌し、ペーストとした。それぞれのペーストをカーボンペーパーに塗布して触媒電極(燃料極側及び空気極側)を作製した後、両触媒電極で固体高分子電解質膜(Nafion(登録商標)、Dupont社製)を挟み、ホットプレスにて加熱・加圧(130℃、10MPa)してMEAを作製した。このMEAを用いて、図1に示す構成のダイレクトメタノール型燃料電池発電装置を作製した。
[実験例1](実施例1〜3、比較例1)
燃料として2mol/lメタノール水溶液を燃料タンクに投入した。また、プロトン酸系凍結防止液として硫酸水溶液を凍結防止液タンクに投入した。ここで、硫酸水溶液の濃度は、10質量%(実施例1)、20質量%(実施例2)、30質量%(実施例3)とし、さらに比較例1として、純水(硫酸水溶液の濃度:0質量%)を凍結防止タンクに投入したものも作製した。
まず、4方コック、3方コックを燃料タンク側に切り替えて、燃料タンクと燃料流路の間でメタノール水溶液をポンプで循環させ、発電を行った。なお、運転温度は25℃とし、空気流路には空気を循環させた。また、発電時間は1時間とした。
発電終了後、4方コックをガス吸入口側に切り替えて、燃料流路内にポンプで空気を送ることで、燃料流路内のメタノール燃料を排出して燃料タンクに戻した。送った空気はガス分離装置で取り除き、ガス排出口から排出した。
次に、4方コック、3方コックを凍結防止液タンク側に切り替えて、プロトン酸系凍結防止液を凍結防止液タンクから燃料流路内へポンプで送って、燃料流路内をプロトン酸系凍結防止液で充填した。そして、低温(0℃、−5℃、−10℃、−15℃)で、8時間保持した。
低温保持後、4方コックをガス吸入口側に切り替えて、燃料流路内にポンプで空気を送ることで、燃料流路内のプロトン酸系凍結防止液を排出して凍結防止液タンクに戻した。送った空気はガス分離装置で取り除き、ガス排出口から排出した。
そして、4方コック、3方コックを再度燃料タンク側に切り替えて、燃料タンクと燃料流路の間でメタノール水溶液をポンプで循環させ、再起動した。なお、運転条件は上記と同じとした。
[実験例2](実施例4〜6、比較例2)
以下の点以外は、実験例1(それぞれ実施例1〜3及び比較例1に対応)と同様の手法で実施した。
濃度調整タンクに6mol/lの高濃度メタノール水溶液を投入した。そして、発電時に循環するメタノール水溶液の濃度をメタノール濃度センサーで監視し、その濃度が2mol/lより低くなったときは、濃度調整タンクの高濃度メタノール水溶液を適量燃料タンクに投入する制御を濃度制御部で行い、発電時に循環するメタノール水溶液を2mol/lで一定に保持した。
また、発電終了の直前には、高電流発電を行うことで、燃料タンク内のメタノール濃度が電解質膜のクロスオーバーを起こさない濃度(0.3mol/l)にまで低下させた。その後に発電終了の操作を行った。
[実験例3](実施例7〜9、比較例3)
燃料流路へのメタノール水溶液及びプロトン酸系凍結防止液の導入及び燃料流路からの抜き取りを全てシリンジによる操作で行う以外は、実験例1(それぞれ実施例1〜3及び比較例1に対応)と同様の手法で実施した。
[実験例4](比較例4)
燃料流路内をプロトン酸系凍結防止液で置換せずに、低温保持を燃料流路内にメタノール水溶液が入ったまま行った以外は、実施例1と同様の手法で実施した。
以上の実験例1〜4(実施例1〜9及び比較例1〜4)における、初期及び再起動時のダイレクトメタノール型燃料電池発電装置の出力(W)を、表1にまとめて示す。この結果より、本発明のダイレクトメタノール型燃料電池発電装置及びその作動方法によれば、低温でも水の凍結による破壊及び出力低下が起きにくいことが分かった。
Figure 2005276657
※「測定不可」は、凍結による破壊を起こし、測定不可であったことを表す。
本発明にかかるダイレクトメタノール型燃料電池発電装置は、エネルギー密度が高く、水素発生用の改質器が不要であり小型化可能なことから、小型携帯用燃料電池向けに好適である。
本発明のダイレクトメタノール型燃料電池発電装置の一例の構造を示す模式図である。
符号の説明
1 燃料流路
2 空気流路
3 燃料極側触媒電極
4 電解質膜
5 空気極側触媒電極
6 膜電極接合体(MEA)
7 ダイレクトメタノール型燃料電池
11 燃料導入口
12 燃料排出口
21 空気導入口
22 空気排出口
31 燃料タンク
32 凍結防止液タンク
33 4方コック
34 3方コック
35 ポンプ
36 ガス吸入口
41 ガス分離装置
42 ガス排出口
51 濃度調整タンク
52 濃度制御部
53 メタノール濃度センサー

Claims (12)

  1. ダイレクトメタノール型燃料電池により発電する装置の作動方法であって、
    (a)前記ダイレクトメタノール型燃料電池の燃料流路内にメタノール水溶液を導入する工程と、
    (b)前記燃料流路内のメタノール水溶液をプロトン酸系凍結防止液に置換する工程と、
    (c)前記燃料流路内のプロトン酸系凍結防止液をメタノール水溶液に置換する工程と
    を有することを特徴とするダイレクトメタノール型燃料電池発電装置の作動方法。
  2. 前記工程(b)が、
    (b−1)前記燃料流路内にガスを導入して前記燃料流路内のメタノール水溶液を排出する工程と、
    (b−2)前記燃料流路内にプロトン酸系凍結防止液を導入する工程と
    を有する請求項1に記載のダイレクトメタノール型燃料電池発電装置の作動方法。
  3. 前記工程(c)が、
    (c−1)前記燃料流路内にガスを導入して前記燃料流路内のプロトン酸系凍結防止液を排出する工程と、
    (c−2)前記燃料流路内にメタノール水溶液を導入する工程と
    を有する請求項1又は2に記載のダイレクトメタノール型燃料電池発電装置の作動方法。
  4. (d)前記燃料流路を流れるメタノール水溶液の濃度を測定し、該濃度を一定に保つ制御を行う工程
    を更に有する請求項1〜3のいずれかに記載のダイレクトメタノール型燃料電池発電装置の作動方法。
  5. 前記プロトン酸系凍結防止液が、硫酸水溶液である請求項1〜4のいずれかに記載のダイレクトメタノール型燃料電池発電装置の作動方法。
  6. 前記ダイレクトメタノール型燃料電池が、電解質膜として固体高分子電解質膜を有する請求項1〜5のいずれかに記載のダイレクトメタノール型燃料電池発電装置の作動方法。
  7. ダイレクトメタノール型燃料電池により発電する装置であって、少なくとも、
    (A)ダイレクトメタノール型燃料電池と、
    (B)メタノール水溶液が入った燃料タンクと、
    (C)プロトン酸系凍結防止液が入った凍結防止液タンクと
    を具備することを特徴とするダイレクトメタノール型燃料電池発電装置。
  8. 前記プロトン酸系凍結防止液が、硫酸水溶液である請求項7に記載のダイレクトメタノール型燃料電池発電装置。
  9. 前記ダイレクトメタノール型燃料電池が、電解質膜として固体高分子電解質膜を有する請求項7又は8に記載のダイレクトメタノール型燃料電池発電装置。
  10. 前記ダイレクトメタノール型燃料電池に具備される燃料流路の燃料導入口に、前記燃料タンク及び前記凍結防止液タンクがポンプを介して接続されている請求項7〜9のいずれかに記載のダイレクトメタノール型燃料電池発電装置。
  11. (D)前記ダイレクトメタノール型燃料電池に具備される燃料流路に、ガスを導入可能なガス導入口
    を更に具備する請求項7〜10のいずれかに記載のダイレクトメタノール型燃料電池発電装置。
  12. (E−1)前記燃料タンクに接続されている、高濃度メタノール液が入った濃度調整タンクと、
    (E−2)前記ダイレクトメタノール型燃料電池に具備される燃料流路を流れるメタノール水溶液の濃度を測定可能なメタノール濃度センサーと、
    (E−3)該メタノール濃度センサーの測定結果に基づき、前記濃度を一定に保つ制御を行う濃度制御部と
    を更に具備する請求項7〜11のいずれかに記載のダイレクトメタノール型燃料電池発電装置。
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