JP2007241716A - 緊急通報システム - Google Patents
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Abstract
【課題】警報発生などの防犯機能を有する被保護者端末を利用する緊急通報システムを提供。
【解決手段】緊急通報システム10は、被保護者端末14が、周囲の音声を録音した音声データをサーバ18に通知し、このサーバ18がこの音声データを自動的に音声データ判定して犯罪に巻き込まれる恐れのあることを判定し、被保護者端末14に警報発生指示を通知し、また、保護者側の端末にその音声データを電話にて自動的に報告するので、被保護者が警報などの緊急通報を発することができない場合でも、被保護者端末14が自動的に警報を鳴らし、保護者が即時に対応を指示することができる。
【選択図】図1
【解決手段】緊急通報システム10は、被保護者端末14が、周囲の音声を録音した音声データをサーバ18に通知し、このサーバ18がこの音声データを自動的に音声データ判定して犯罪に巻き込まれる恐れのあることを判定し、被保護者端末14に警報発生指示を通知し、また、保護者側の端末にその音声データを電話にて自動的に報告するので、被保護者が警報などの緊急通報を発することができない場合でも、被保護者端末14が自動的に警報を鳴らし、保護者が即時に対応を指示することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、児童や女性などの弱い者が警報発生などの防犯機能を有する被保護者端末を利用する緊急通報システムに関するものである。
従来から、児童や女性などの弱い者は、犯罪に巻き込まれることを防止するために、携帯電話などの端末を有して、その端末に備わるボタンを押し、または紐を引くことにより警報などの緊急通報を発することができる。またこのような端末の防犯機能を利用して、その弱い者に係る危険を防止するシステムが知られている。
たとえば、特許文献1に記載の防犯・非常通報機能付携帯型電話では、非常ベルボタンを緊急の際に押すことによって、非常ベルもしくはサイレン、擬声音が発報され、位置通報ボタンを押すことによって、GPS機能によって現在位置を外部に知らせ、緊急ボタンを押すことによって、この防犯・非常通報機能付携帯型電話の緊急通報機能をスタンバイすることができる。
また、特許文献2に記載の緊急呼接続方式では、無線端末機が、緊急事態を検出するセンサーを有し、このセンサーが検出した緊急事態を、報知情報から抽出されて記憶されている受付可能緊急発信要因と照合し、最適な緊急発信要因を判定して、判定した緊急発信要因を該当する情報要素に含む緊急呼設定信号を自動的に送出させることができる。しかし、この方式では、センサーが感知する対象が具体的ではない。
特許文献3に記載の緊急通報受付装置では、携帯電話を使用して緊急事態の発生を音声または画像で通報すると、音声認識手段が音声認識用キーワードを参照してその音声を認識し、その認識結果に基づいて通報内容を解析し、またその解析結果に基づいて緊急通報を最適の関係部署に通報することができる。
また、特許文献4に記載の音声検知防犯警報システムでは、集音手段、ブザー音検知部、非常警報サイレン、拡声スピーカ、非常警報用回転灯、自動通報装置およびシステム制御部を備えた警報装置を設けて、携帯防犯ブザーが鳴らされた際に、その発する音を集音手段により集音し、またブザー音検知部により検知して、非常警報サイレン、拡声スピーカおよび非常警報用回転灯によって周囲に警報を発すると同時に、自動通報装置によって指定した通報先に緊急通報を行うことができる。
特開2005-135204号公報
特開平11-55742号公報
特開2004-023468号公報
特開2004-310208号公報
従来の緊急通報システムでは、児童や女性などの弱い者である被保護者は、事故や犯罪に巻き込まれた場合に、警報などの緊急通報をするために、携帯電話などの被保護者端末に備わるボタンを押しまたは紐を引くなどの自らの操作が必要である。被保護者は、事故や犯罪に巻き込まれる恐れがあるとき、恐怖で紐を引くことができない場合、ボタンをすぐ押せる状況にない場合、または騙されて犯罪に巻き込まれる場合があり、緊急通報をできないことがある。とくに低学年の児童は、緊急通報をできない傾向が高く、これらの自らの操作に応じて緊急通報を実行する端末は、不都合である。
また、このような緊急通報システムにより、被保護者が警報などの緊急通報を実行しても、近年の住宅の防音性能向上のために、警報などの緊急通報が被保護者付近の住民およびその他の者に聞こえない場合、または届かない場合がある。
本発明は、このような従来技術の欠点を解消し、被保護者が事故や犯罪に巻き込まれやすい状況になったことを自動的に判定して、被保護者の危険を周囲または保護者に通知する緊急通報システムを提供することを目的とする。
本発明は上述の課題を解決するために、被保護者が保持する携帯電話として機能する被保護者端末と、保護者が保持する携帯電話として機能する保護者端末と、この被保護者端末の被保護者情報、およびこの被保護者に対応するこの保護者端末の保護者情報を被保護者情報登録手段に登録し、またこの被保護者端末およびこの保護者端末と接続してデータ通信するサーバとを含む緊急通報システムは、この被保護者端末は、防犯機能を制御および実行する防犯機能手段を含み、この防犯機能手段は、周囲の音声を録音して音声信号を記録する録音手段と、この音声信号の変化を判定し、その判定結果に応じてこの音声信号を示す音声データをこのサーバに通知する音声判定手段とを含み、このサーバは、この音声判定手段により通知されるこの音声データを判定し、その判定結果に応じて、この被保護者端末の周囲に警報を鳴らすか否かを決定し、警報を鳴らす場合に、この被保護者端末に警報発生指示を通知する音声データ判定手段を含み、この被保護者端末は、この音声判定データ手段により通知されるこの警報発生指示に応じて警報を鳴らす警報発生手段を含むことを特徴とする。
本発明の緊急通報システムによれば、被保護者が有する被保護者端末が、周囲の音声を録音した音声データをサーバに通知し、このサーバがこの音声データを自動的に解釈して、犯罪に巻き込まれる恐れのあることを判定できるので、被保護者が警報などの緊急通報を発することができない場合でも、被保護者端末に警報を自動的に鳴らせ、また、保護者にその音声データを含む報告データを自動的に通知して保護者から対応の指示を仰ぐことができる。
また、本発明の緊急通報システムによれば、サーバが、被保護者が有する被保護者端末の情報とその保護者の連絡先とを関連付けて登録し、被保護者の行動のチェックポイントとなるエリアにエリアタグを発信するエリアタグ発信器を配置し、被保護者端末がエリアタグを受信して記録し、また、エリアタグを受信できないことを判定して、記録したエリアタグを含む行動データをサーバに通知し、サーバが、その行動データに応じて被保護者端末がエリアから出る方向にあるか否かを判定して、被保護者端末に周囲の音声の録音、すなわち歩行レコーディングを指示することができる。
また、本発明の緊急通報システムによれば、エリア外で被保護者の行動範囲内の動作区間に拡声器を配置し、被保護者端末が周囲の拡声器に共鳴警報指示を送信することにより、被保護者付近の住民およびその他の者に警報が聞こえずまたは届かない場合でも、被保護者の周囲に広範囲で警報を共鳴させて、被保護者がいる地点を中心とする適切な範囲で、警報を確実に周囲に伝えることができる。また、これにより、犯罪者の移動先々で警報を鳴らせることができ、犯罪者に対する威嚇効果が高く、周囲の協力者にも被保護者の危険を伝えやすい。
また、本発明の緊急通報システムによれば、被保護者端末が、音声データとともに該端末の位置を示す位置データをサーバに送信するため、その後被保護者端末が壊されても、サーバが、その位置データ付近の拡声器または同様の防犯機能を有する端末を検出して警報発生を指示することにより、被保護者の周囲に警報を共鳴させることができる。
また、本発明の緊急通報システムによれば、サーバが音声データを保護者の連絡先に電話で通知するので、情報伝達の即時性および確実性を向上することができ、また保護者は、その被保護者側の会話をすぐに聞くことができるので、確実な判断をすることができ、被保護者端末に適切な指示またはアクションを実行させることができる。
次に添付図面を参照して、本発明による緊急通報システムの実施例を詳細に説明する。たとえば、本発明の緊急通報システム10は、図1に示すように、携帯電話網12に被保護者端末14と保護者端末16とが接続され、被保護者端末14が、動作区間42において周囲の音声を録音し、すなわち歩行レコーディングを実行して、この音声の所定の変化を検出すると、その音声を示す音声データをサーバ18に通知し、サーバ18が事例データベース(DataBase:DB)40を参照してこの音声データを判定し、その結果、必要に応じて被保護者端末14に警報発生を指示して被保護者端末14が警報などの緊急通報をし、またその音声データを保護者端末16に通知する。本システム10では、携帯電話網12の携帯事業者のセンタ20が、IP(Internet Protocol)網22を介してサーバ18に接続するので、被保護者端末14および保護者端末16がサーバ18と通信することができる。なお、本発明の理解に直接関係のない部分は、図示を省略し、冗長な説明を避ける。
また、本システム10は、被保護者の行動する領域を大きく2つに分けて、本実施例では、歩行レコーディングを実行する動作区間と、それ以外のエリアとに分けて動作するものである。本システム10は、複数のエリアタグ発信器24および26を被保護者の通学路や通勤路上のチェックポイントとなるエリア44および46に配置して、これらの発信器24および26がエリア44および46にエリアタグを発信し、これらのエリア44および46の間でエリアタグを受信できない領域、すなわちエリア44および46に挟まれる区間を動作区間42として、この動作区間42のみにおいて被保護者端末14に周囲の音声を録音させ、すなわち歩行レコーディングを実行させる。
本実施例において、緊急通報システム10は、実際には多数のエリアタグ発信器を配置して多数のエリアならびに動作区間における被保護者の動向を検知することができるが、図1では複雑化を避けるため、少数のエリアタグ発信器24および26しか図示せず、少数のエリア44および46、ならびに動作区間42だけを図示する。
エリアタグ発信器24および26は、たとえば校門、駅、バス停、児童を預かる施設および自宅などのチェックポイントに設置され、また、主に施設の出入口に設置される。すなわち、これらの施設内はエリア44および46となり、これらの施設の外が動作区間42となる。したがって、通学路および通勤路の道中が動作区間42となり得て、エリアタグ発信器は、この道中の交差点などに配置されてもよい。
エリアタグ発信器24および26は、エリアタグとして固有のエリアIDを含む無線電波を定期的に、たとえば数秒または数十秒経過するごとに発信する。発信器24および26は、本実施例では、それぞれ、出入りを示す2つのエリアIDを有して、各エリアIDを示す無線電波を異なる方向に発信する。
たとえばエリアタグ発信器24は、図3に示すように、金属板72を備えて遮蔽制御することにより、2つのエリアID 74および76を無線電波で発信して、同一の端末14が同時に2つのエリアID 74および76を受信しないようにすることができる。本システム10では、エリアID 74、エリアID 76を順に検知した場合を、出の方向での検知として、エリアID 74を発信する側を入の側192とし、エリアID 76を発信する側を出の側194とする。本実施例では、エリアタグ発信器24および26は、各エリアIDと、各エリアIDの発信方向と、当該発信器の実際の位置とをサーバ18に登録しておくとよい。
さらに、本システム10では、動作区間42にて複数の拡声器28、30、32および34を配置することにより、被保護者端末14が警報発生を実行するとき、この端末14の周囲の拡声器28、30、32および34に共鳴警報を指示して、拡声器28、30、32および34が共鳴して広域に警報を鳴らすことができる。本実施例において、緊急通報システム10は、実際には多数の拡声器を配置することができるが、図1では複雑化を避けるため、少数の拡声器28、30、32および34しか図示しない。
拡声器28、30、32および34は、無線機能付き拡声器であり、Bluetoothなどの無線電波による共鳴警報指示を受けて警報を鳴らすもので、この共鳴警報指示に応じて、さらに周囲の拡声器に対して共鳴警報指示を発信することができる。また、拡声器28、30、32および34は、無線電波による共鳴停止指示を受けて鳴っている警報を停止するもので、この共鳴停止指示に応じて、さらに周囲の拡声器に対して共鳴停止指示を発信する。
これらの拡声器28、30、32および34は、たとえば、被保護者端末14から、この端末14に固有の端末ID、およびホップ数を含む共鳴警報指示または共鳴停止指示を受けて、共鳴警報指示を受けると、この端末IDを図示しないメモリに保存し、共鳴停止指示を受けると、この指示における端末IDが保存されている場合のみ警報を停止して、保存されている同一の端末IDをメモリから削除する。
また、拡声器28、30、32および34は、共鳴しきい値を有して、共鳴警報指示および共鳴停止指示により指定されるホップ数が共鳴しきい値以下の場合、周囲の拡声器に対してカウントアップしたホップ数とともに共鳴警報指示および共鳴停止指示を発信し、しきい値を超える場合、共鳴警報指示および共鳴停止指示の発信をしない。ホップ数は、共鳴警報指示または共鳴停止指示を最初に発信した端末から何段経由したかを示す値である。
拡声器28、30、32および34は、停止カウントしきい値を有して、停止カウントを含む共鳴停止指示を受けてもよく、この指示を受けた拡声器が、警報を鳴らしていない場合、または、警報を鳴らしているが、この指示における端末IDが保存されていない場合に、この指示における停止カウントが停止カウントしきい値より少なければ、周囲の拡声器に対してカウントアップした停止カウントとともに共鳴停止指示を発信し、停止カウントしきい値以上であれば、共鳴停止指示の発信をしない。
拡声器28、30、32および34は、共鳴警報指示に指定されるホップ数に応じて、音の間隔が異なる警報を鳴らすとよく、たとえば、被保護者端末14自体の警報は「ピー」と鳴り続け、拡声器は、この端末14から離れるに連れて、音の間隔を長くして警報を鳴らし、「ピーピーピ」、「ピー、ピー、ピー」の順に長くなる。
本実施例において、拡声器28、30、32および34は、プッシュツートーク(Push To Talk:PTT)機能をデータ通信に用いて共鳴警報指示を送受信するものでよい。これらの拡声器28、30、32および34は、配置された緯度および経度を示す位置データをサーバ18に登録しておくとよい。
本実施例の拡声器28、30、32および34は、たとえば、電池駆動による装置でよく、互いに共鳴警報指示が届くようにメッシュ状に配置され、1つの拡声器が発信する共鳴警報指示を4つ以上の拡声器で受信できるとよい。
また、拡声器28、30、32および34は、携帯電話網12のアクセスポイントである基地局にその機能を備えて形成されてもよく、この場合、センタ20または周囲の端末14もしくは16から無線電波により共鳴警報指示を受けて警報を鳴らすことができる。
本実施例において、携帯電話網12は、図示しない複数の基地局を備えて、いずれかの基地局が被保護者端末14および保護者端末16と接続して無線信号をやり取りして、通話およびインターネット接続することができる。携帯電話網12は、実際には多数の被保護者端末および保護者端末と接続することができるが、図1では複雑化を避けるため、少数の被保護者端末14および保護者端末16しか図示しない。
被保護者端末14は、被保護者側で使用される端末であり、本実施例では、たとえば、児童や女性などの弱い者を見守られる者、すなわち被保護者とする。とくに弱い者が保持するこの端末14は、ランドセルなどのカバンに括り付けるとよい。この端末14は、携帯電話網12と接続する携帯電話として機能するもので、通話およびインターネット接続のための無線信号を携帯電話網12とやり取りすることができる。本実施例の被保護者端末14は、携帯電話網12、センタ20およびIP網22を介してサーバ18と接続して通信することができる。
この被保護者端末14は、本実施例ではとくに、被保護者に及ぶ危険を回避するための防犯機能を有し、当該端末に固有の端末IDおよび被保護者名などの被保護者情報をサーバ18に、たとえば被保護者DBに登録しておく、本システム10においてサーバ18と連携してこの防犯機能を実行することができる。
また、被保護者またはその保護者は、被保護者端末14ごとの被保護者情報として、危険動作区間を被保護者DBに登録しておくことができる。通学路または通勤路は、被保護者ごとにほぼ定まった順路であり、その近辺で危険な区間をあらかじめ知ることができる。たとえばエリア44を出て動作区間42を介してエリア46に達するまでの経路が危険であるとき、その経路を危険動作区間とし、この区間の始めのエリア44で得られる開始エリアIDと、終わりのエリア46で得られる終了IDとを危険動作区間を示すエリアIDとして被保護者DBに登録しておく。被保護者またはその保護者は、被保護者端末14ごとに複数の危険動作区間を登録しておくことができる。
本実施例の被保護者端末14は、エリアタグ発信器24または26から受信するエリアタグや、拡声器28、30、32および34に対して送信する共鳴警報指示などの、防犯機能に要する無線信号をやり取りする。以下では、携帯電話の機能に要する無線信号を主無線信号と称し、また防犯機能に要するデータを示す無線信号を副無線信号と称する。
また、被保護者端末14は、図2に示すように主無線信号102を送受信して携帯電話網12と通信する主送受信部52を含んで構成される。また、この端末14は、Bluetoothのなどの副無線信号112および114を送受信する副送受信部54、周囲の音声を集音して音声信号116を生成する、ハンズフリーのマイクロホンなどの集音部56、音声やブザーなどの警報を発生して被保護者またはその周囲に報知するスピーカホンなどの拡声部58、ならびにGPS(Global Positioning System)衛星から発射される電波の到来時間を計測して衛星からの距離を計算することによって、経度、緯度および高さを含む当該端末14の位置を検出するGPS機能部60を有して構成されるものでよい。
これらの集音部56および拡声部58は、当該端末14の電話機能を用いて通話する者が音声を入出力する送話部および受話部でもよいが、これらの送話部および受話部とは別のものが備わるとよい。
また、被保護者端末14は、表示部64を含んでもよく、この表示部64は、使用者へのメッセージ表示、電話番号リスト表示その他のさまざまな用途に用いられるもので、通常の携帯電話に備わるものでよい。
被保護者端末14は、本実施例ではとくに、防犯機能を制御および実行する防犯機能部62を有して構成されてよい。この防犯機能部62は、当該端末14における各部を制御することができ、またソフトウエアで構成されるものでよい。したがって、被保護者端末14は、防犯機能部62を含んで新規に形成したものでもよく、主送受信部52、副送受信部54、集音部56、拡声部58、GPS機能部60および表示部64を有して現存する端末に、防犯機能部62を後発的に導入したものでもよい。
本実施例の防犯機能部62は、エリアタグ受信機能を有して、副送受信部54に対してエリアタグの受信指示118をすると、副送受信部54が当該端末14の周囲に配置されるエリアタグ発信器24または26からエリアタグを副無線信号114として受信して、この機能部62は、受信したエリアタグ120を副送受信部54から受け取り、このエリアタグ120におけるエリアIDおよびその受信日時を図示しないメモリに記録する。
この防犯機能部62は、たとえば、副送受信部54からエリアタグ120を受け取れないで所定のエリアタグ受信待ち時間が経過し、すなわち副送受信部54がエリアタグを受信できずにこの待ち時間が経過すると、当該端末14がいずれのエリアタグ発信器からも離れていると判断して、その時点で最も新しいエリアID、すなわち最後に記録したエリアIDと、その一つ前に記録したエリアIDと、それらの受信日時とを含む行動データ122を主送受信部52に送信させて、携帯電話網12、センタ20およびIP網22を介してサーバ18へと通知する。
また、本実施例の防犯機能部62は、端末検出機能を有して、当該端末14と同じ防犯機能を有する端末、すなわち防犯端末を、当該端末14の周囲から検出することができる。
防犯機能部62は、たとえば、副送受信部54に端末検出信号の送受信指示124をすると、副送受信部54が周囲に端末検出信号を副無線信号112として発信し、また周囲の防犯端末から端末検出信号を副無線信号114として受信して、この機能部62は、受信された端末検出信号126を副送受信部54から得て周囲に防犯端末があることを検出し、また端末検出信号126を得られない場合に周囲に防犯端末がないことを検出して被保護者が一人で行動していると判断する。
この防犯機能部62は、サーバ18による行動データ122に応じたエリア判定結果128を、当該端末14がIP網22、センタ20および携帯電話網12を介して受信し、この端末14において主送受信部52を介して供給されて、たとえば当該端末14が動作区間42内であることを示すエリア判定結果128に応じて、端末検出機能を実行する。
また、本実施例の防犯機能部62は、歩行レコーディング機能を有して、当該端末14の周囲の音声を録音し、判定することができる。
防犯機能部62は、たとえば、集音部56に対して当該端末14の周囲の集音指示130をして、その結果、集音部56が集音して生成した音声信号116を得て図示しないメモリに記録する。さらに、防犯機能部62は、記録した音声信号116を判定し、たとえば、この音声信号116の音量が所定の音量しきい値以上である場合に、この音声信号116およびその前後の音声信号、たとえば前後10秒間の音声信号を切り出す。この機能部62は、GPS機能部60から当該端末14の位置データ132を得て、切り出した音声信号および当該端末14の端末IDとともに音声データ134として主送受信部52に送信させて、携帯電話網12、センタ20およびIP網22を介してサーバ18へと通知する。
この防犯機能部62は、端末検出機能による結果、周囲の防犯端末がない場合に歩行レコーディング機能を実行するとよい。また、機能部62は、当該端末14に備わる非常ボタンを操作されることにより、その操作時の音声信号116およびその前後の音声信号を切り出し、音声データ134をサーバ18へと通知することもできる。
また、本実施例の防犯機能部62は、警報発生機能と警報解除機能とを有して、拡声部58および副送受信部54に対して、それぞれ警報発生136および138を指示し、また警報解除140および142を指示することができる。
防犯機能部62は、たとえば、主送受信部52を介してサーバ18から、警報発生、広域警報発生および指導メッセージ再生などの警報発生指示144ならびに警報解除指示146を受けて、これらの指示に応じて警報発生機能または警報解除機能を実行する。この防犯機能部62は、警報発生指示144または警報解除指示146に示されるホップ数を判定し、このホップ数が共鳴しきい値以下であれば、当該端末14の端末IDおよびホップ数を含む共鳴警報指示138または共鳴停止指示142を副送受信部54に指示して、当該端末14の周囲に配置される拡声器28、30、32および34に対して送信させる。
この防犯機能部62は、たとえば警報発生指示144をサーバ18から受けた後で、パスワード入力待ち画面の表示指示148をサーバ18から通知される。この機能部62は、表示部64に対して、パスワード入力待ち画面の表示指示150を供給して表示すると、当該端末14の操作に応じたパスワード入力を受けることができ、正しいパスワードを入力することにより警報解除することができる。
防犯機能部62は、サーバ18の指示またはパスワード入力に拘らず、警報解除機能を実行する場合には、警報を止めたことをサーバ18に通知する。
また、本実施例の防犯機能部62は、安否確認機能を有して、被保護者に安否を問い合わせることができ、被保護者の応答に応じた安否確認データをサーバ18に通知することができる。
防犯機能部62は、たとえば、主送受信部52を介してサーバ18から受ける安否確認指示152に応じて、安否確認機能を実行する。この機能部62は、安否確認指示によりパスワード入力待ち画面の表示指示148を通知されて、安否を確認するパスワード入力が要求される。機能部62は、表示部64に対して、パスワード入力待ち画面の表示指示150を供給して表示すると、当該端末14の操作に応じたパスワード入力を受けることができる。また、機能部62は、当該端末14の操作によるパスワード入力と、画面表示からパスワード入力までに要した時間とから安否確認データ154を生成してサーバ18に通知する。このパスワード入力と時間とは、サーバ18が判定するので、不正パスワードおよび長時間に拘らず安否確認データ154を生成してよく、不正パスワードまたは長時間であれば、機能部62は、サーバ18から再度警報発生を指示される。
また、本実施例において、見守る者、すなわち保護者側で使用する保護者端末16も、被保護者端末16と同様に携帯電話として機能するもので、電話回線104を解して携帯電話網12と接続する。本実施例ではとくに、電話番号などの連絡先からなる保護者情報を、その保護者が見守る被保護者側の端末14の被保護者情報と対応付けてサーバ18に登録しておくと、本システム10においてサーバ18と連携してこの端末14の音声データおよび安否確認データを受け取ることができる。
保護者は、複数の連絡先とそれぞれの優先度を示す保護者情報をサーバ18に登録してもよく、これによってその優先度の高い順に音声データを送らせていずれかの連絡先にて受け取ることができる。また、保護者は、これらの連絡先として、携帯電話以外の電話番号を登録しておくこともでき、メールアドレスを登録しておくこともできる。
本実施例の保護者端末16は、対応する被保護者端末14の音声データを含む報告データをサーバ18から受け取り、図示しない音声手段によりその音声データを再生して当該端末16の使用者に示すもので、また、当該端末16の使用者がプッシュボタンなどの操作によりこの報告データに応答して、トーン信号からなる応答データをサーバ18に送信することができる。
保護者端末16は、警報発生指示、広域警報発生指示、指導メッセージ再生指示、警報解除指示、安否確認指示、安否確認解除指示および終了指示などの応答データをサーバ18に送信することができ、たとえば、この端末16のプッシュボタンの番号1が押されると警報発生指示を、番号2が押されると広域警報発生指示を、番号3が押されると警報解除指示を、番号4が押されると終了指示をそれぞれ示す応答データを送ることができる。
また、保護者端末16は、サーバ18から、対応する被保護者端末14における音声データだけでなく、警報解除通知および安否確認通知を受け取ることができ、報告データへの応答と同様にして応答することができる。
サーバ18は、被保護者端末14、保護者端末16、エリアタグ発信器24および26、ならびに拡声器28、30、32および34のそれぞれに関する情報を管理して、緊急通報システムを統括するものである。このサーバ18は、被保護者端末14の被保護者情報を、保護者端末16の保護者情報と対応付けて登録し、たとえば被保護者DBに登録してよい。
また、サーバ18は、被保護者端末14に対応する保護者について、複数の連絡先をその優先度とともに登録しておくことができ、保護者に所定のデータを通知するとき、被保護者DBを参照して優先度の高い連絡先から順に呼を発信して、初めに着信した連絡先にそのデータを通知するとよい。
本実施例のサーバ18は、複数のエリアタグ発信器24および26がそれぞれ2つずつ有するエリアIDと、各エリアIDの無線電波の発信方向と、当該発信器の実際の位置とを登録し、たとえばエリアタグDBに登録してよい。 また、サーバ18は、複数の拡声器28、30、32および34のそれぞれに固有のIDと、各拡声器の実際の位置とを対応付けて登録し、たとえば拡声器DBに登録してよい。
サーバ18は、本実施例ではとくに、事例DB 40を含み、この事例DB 40は、複数の誘惑表現項目を含むもので、たとえば、「チョコレートあげるよ」、「チョコレートいらない?」、および「チョコあげるよ」などの一つの文を示す複数の節レベル項目、ならびに「〜あげようか」、「〜あげるよ」および「〜欲しい?」などの質問形式を示す複数の表現レベル項目を登録するものである。
本実施例において、サーバ18は、被保護者端末14から通知された行動データに応じて、この端末14のエリア判定を実行し、そのエリア判定結果128をその端末14に通知する。サーバ18は、たとえば、エリアタグDBを参照して、行動データ122における最後に記録した後方のエリアIDと、その一つ前に記録した前方のエリアIDとを判定し、複数のエリア44および46のうち、いずれかのエリアへの出入りがエリア判定結果として得られる。
このサーバ18は、後方のエリアIDが、危険動作区間として指定されている場合、被保護者端末14がエリア出であることを示すエリア判定結果を得る。また、後方および前方のエリアIDの属するエリアが異なる場合には、後方のエリアIDを基点にし、後方のエリアIDが出の側であれば被保護者端末14がエリア出であることを示すエリア判定結果を得て、入の側であればエリア入であることを示すエリア判定結果を得る。また、後方および前方のエリアIDの属するエリアが同じである場合には、前方のエリアIDから後方のエリアIDへの推移の方向に応じて出入りを判定してエリア判定結果とする。
また、本実施例のサーバ18は、事例DB 40を参照して、被保護者端末14から通知された音声データに応じて音声データ判定を実行し、その音声判定結果に応じて、被保護者端末14に警報発生を指示し、対応する保護者のいずれかの連絡先にこの音声データを含む報告データを通知する。
このサーバ18は、被保護者端末14からの音声データと、事例DB 40の複数の誘惑表現項目とを照合してマッチングを図り、たとえば、節レベル項目のマッチ数および表現レベル項目のマッチ数を計数して、音声データ判定の音声判定結果を決定する。サーバ18は、たとえば、被保護者の声を登録しておくことにより、音声データを被保護者の声からなるデータと、他者の声からなるデータとに分けて、この他者の声からなるデータを事例DB 40を参照して判定する。また、サーバ18は、被保護者の声からなるデータに悲鳴などの異常があるか否かを判定する。
サーバ18は、たとえば、音声データと節レベル項目とのマッチ数が1つ以上の場合には、被保護者端末14に対してこの端末14の端末IDおよび0のホップ数を含む広域警報発生指示を指示し、保護者に対してその音声データを通知する。また、サーバ18は、表現レベル項目のマッチ数が所定の照合しきい値より多い場合には、被保護者端末14に対してこの端末14の端末IDおよび共鳴しきい値を超えるホップ数を含む警報発生指示を指示し、保護者に対してその音声データを含む報告データを通知する。また、サーバ18は、音声データに被保護者の悲鳴などの異常がある場合にも、被保護者端末14に対して警報発生指示を指示し、保護者に対してその音声データを通知するとよい。
サーバ18は、保護者に報告データを通知するとき、サーバ18からの連絡であることを告げた後で、被保護者端末14で録音された音声データを流し、端末14に警報の指示をしたことを告げて応答を要求するメッセージを通知してもよい。サーバ18は、たとえば、「XXちゃんに異常を検知しました。その時の会話内容を伝えます。」と音声応答を始めた後、端末14側の音声データを流し、その後、「指示を番号で選択してください。1は警報拡大、2は警報解除、3は安否確認、4は終了」と流れるメッセージを通知するとよい。
また、本実施例のサーバ18は、報告データに対する応答データを保護者から受け取り、この応答データに応じて、被保護者端末14に対して警報発生、広域警報発生、指導メッセージ再生、警報解除または安否確認を指示する。サーバ18は、安否確認解除または終了を示す応答データを受け取る場合には、サーバ18のみによる判断で本システム10における防犯機能動作を終了してよい。
このサーバ18は、被保護者端末14に警報発生または広域警報発生を指示するとき、端末14の端末IDおよびホップ数をともに通知する。また、サーバ18が被保護者端末14に通知する指導メッセージは、サーバ18にあらかじめ登録しておくものを用いてよい。また、このサーバ18は、被保護者端末14に警報解除を指示するとき、端末14の端末ID、ホップ数および停止カウントをともに通知する。
さらに、このサーバ18は、被保護者端末14に警報発生を指示した後、または安否確認を指示するときに、定期的にパスワード入力待ち画面の表示を指示する。また、サーバ18は、端末14から安否確認データを受けると、このデータにおけるパスワード入力および入力に要した時間を端末14の端末IDとともにデータベースに記録する。
本実施例のサーバ18は、被保護者端末14から受けた安否確認データのパスワード入力および入力に要した時間が適切であれば、安否確認完了を保護者に通知する。他方、サーバ18は、端末14から得られるべき安否確認データが不正であるとき、安否確認不正を保護者に通知し、また端末14の周囲に対する警報拡大を実行する。サーバ18は、たとえば、安否確認完了については、保護者のメールアドレスにメールで連絡し、安否確認不正については、保護者の電話番号に電話して早期に連絡する。
このサーバ18は、たとえば、被保護者端末14から受けた安否確認データのパスワード入力が不正である場合、また、所定の安否確認待ち時間が経過してもパスワード入力されない場合に、安否確認データが不正であると判定する。
また、サーバ18は、このように安否確認データが不正である場合、被保護者端末14に対して警報発生を指示するだけでなく、この端末14の位置付近の拡声器および他の防犯端末を検出して、この端末14の端末IDを含む警報発生を指示する。サーバ18は、端末14から音声データとともに位置データを得ているので、拡声器DBを参照してこの位置データ付近の拡声器を検出することができる。また、サーバ18は、被保護者DBを参照して、登録されている最新の位置を参考にして、所定の範囲に絞り込んだ他の防犯端末を第三者検索することにより、この位置データ付近の防犯端末を検出することができる。
このサーバ18は、他の防犯端末に対しては広域警報発生指示をするとよい。また、サーバ18は、警報拡大を実行した後で、所定の警報拡大時間が経過すると、この端末14、これらの付近の拡声器および他の防犯端末に対して、この端末14の端末IDを含む警報解除を指示して、繰り返しこの端末14に安否確認を指示する。
次に、本実施例における緊急通報システム10の動作について、図4のフローチャートを参照しながら説明する。
本実施例では、被保護者端末14および保護者端末16が対応付けられてサーバ18に登録されるものとする。
被保護者端末14では、被保護者の現在地が動作区間42か否かが設定されて、まず、通学または通勤を開始すると、その現在地設定は、初期値として動作区間オフにされ(S202)、すなわち動作区間42の外であるとする。このとき、歩行レコーディングはまだされていないので、歩行レコーディングオフが設定される。
被保護者端末14では、防犯機能部62によるエリアタグ受信機能が実行されて、エリアタグ受信指示118が副送受信部54に供給される。副送受信部54では、当該端末14の周囲のエリアタグ発信器24または26からエリアタグが受信されれば、そのエリアタグ120が防犯機能部62に供給されるので、防犯機能部62では、エリアタグ120が供給されたか否かを判断する(S204)。
ステップS204の判断の結果、エリアタグ120が供給された場合にはステップS206に進み、供給されない場合には、ステップS208に進む。
本実施例では、被保護者は、通勤または通学の開始時点ではいずれかのエリアにいるので、エリアタグ120を受け取り、ステップS206に進む。
ステップS206では、被保護者端末14が動作区間42内であるか否かが判定され、動作区間42内であれば、いずれかのエリアに入ったと判断して、現在地設定を動作区間オフにし、歩行レコーディング中であれば停止して歩行レコーディングオフに設定して(S210)、ステップS204に戻る。
他方、動作区間42外であれば、元々いずれかのエリア内にいたと判断して、エリアタグ120からエリアIDを抽出して(S212)、防犯機能部62で抽出したエリアIDおよびその受信日時を記録して(S214)、ステップS204に戻る。
また、ステップS208では、防犯機能部62にて、エリアタグを受信してからエリアタグ受信待ち時間が経過したか否かが判定され、この時間内であればエリアタグ120の受信の判断に戻るが(S204)、この時間を経過するとステップS216に進む。すなわち、エリアタグ120を受信できずにこの時間が経過すると、ステップS216に進む。したがって、ステップS204でエリアタグ120を受信したときに、エリアタグ受信待ち時間の係数をリセットすることが望ましい。
本実施例の被保護者は、通勤または通学を開始すると、エリアから離れることになるので、エリアタグ120を受け取れなくなり、ステップS216に進む。
ステップS216では、被保護者端末14に設定されている現在地設定が動作区間オンであるか否かが判定され、既に動作区間オンであれば、現在地が動作区間内であることを検出する必要がないのでステップS218に進み、動作区間オフであれば、ステップS220に進んで、現在地が動作区間内か否かの検出を開始する。
ステップS220では、まず、防犯機能部62にて、記録されているエリアIDのうち、後方のエリアIDおよび前方のエリアIDと、それらの受信日時とに基づいて行動データ122が生成され、主送受信部52を介してサーバ18へと送信される。
サーバ18において、この行動データ122は、エリアタグDBを参照して判定されてエリア判定結果が得られ(SUB1)、この判定結果128が、IP網22、センタ20および携帯電話網12を介して被保護者端末14に通知される(S222)。
サブルーチンSUB1において、サーバ18では、図5のフローチャートに示すように動作してエリア判定されて被保護者端末14の出入りが判定され、まず、行動データにおける後方のエリアIDがエリアタグDBを参照して判定される(S254)。
ステップS254による判定の結果、後方のエリアIDの属するエリアが危険動作区間の範囲内である場合、すなわち、いずれかの危険動作区間の開始エリアIDもしくは終了エリアID、またはこの危険動作区間の範囲内のエリアで発信されるエリアIDである場合、被保護者端末14が出の方向に向かうと判定してステップS256に進み、それ以外の場合、ステップS258に進む。
ステップS258では、行動データにおける後方のエリアIDおよび前方のエリアIDが、エリアタグDBを参照してどのエリアに属するかが検出され、後方のエリアIDおよび前方のエリアIDが、同一のエリアに属するか否かが判定される。このステップS258の判定の結果、2つのエリアIDが同一のエリアに属する場合、ステップS260に進み、それ以外の場合、ステップS262に進む。
ステップS260では、同一エリア内で2つのエリアIDを受信した被保護者端末14の移動をサーバ18が判定し、本実施例では、前方のエリアIDを受信してから後方のエリアIDを受信する場合の移動の方向を判定する。このとき、サーバ18では、前方のエリアIDおよび後方のエリアIDの発信方向が、エリアタグDBを参照して得られ、たとえば、前方のエリアIDの発信方向が入で、後方のエリアIDの発信方向が出である場合、端末14がエリア出の方向にあると判定され、前方のエリアIDの発信方向が入で、後方のエリアIDの発信方向が入である場合、端末14が入の側のままで出に向かわないので、エリア入の方向にあると判定される。同様にして、前方のエリアIDの発信方向が出で、後方のエリアIDの発信方向が出である場合、端末14が出の側のままで入に向かわないので、端末14がエリア出の方向にあると判定され、前方のエリアIDの発信方向が出で、後方のエリアIDの発信方向が入である場合、エリア入の方向にあると判定される。
ステップS260による判定の結果、端末14がエリア出の方向にある場合にはステップS256に進み、エリア入の方向にある場合にはステップS264に進む。
ところで、ステップS262では、後方のエリアIDの属するエリアにおける他方のエリアIDを用いて、端末14がこの他方のエリアIDを受信してから後方のエリアIDを受信する場合の移動の方向、すなわち後方のエリアIDを基点にした場合の方向を判定する。
このステップS262による判定の結果、端末14が向かう方向が判定され(S266)、端末14がエリア出の方向にある場合にはステップS256に進み、エリア入の方向にある場合にはステップS264に進む。
このようにして、サーバ18では、行動データに基づくエリア判定(SUB1)によって、端末14がエリア出の方向にあるか(S256)、またはエリア入の方向にあるか(S264)を示すエリア判定結果が得られて、エリア判定(SUB1)が終了する。
次に、このエリア判定結果128は、サーバ18から、IP網22、センタ20および携帯電話網12を介して被保護者端末14に送信される(S222)。
被保護者端末14において、エリア判定結果128は、主送受信部52を介して防犯機能部62に供給され、この機能部62で判断されて(S224)、端末14がエリア出の方法にある場合には現在地設定を動作区間オンにし(S226)、また、端末14がエリア入の方法にある場合には現在地設定を動作区間オフにする(S228)。
ステップS224の判断の結果、防犯機能部62の現在地設定が動作区間オン(S226)にされる場合にはステップS218に進み、動作区間オフ(S228)にされる場合にはステップS204に戻る。
ステップS218では、当該被保護者端末14の周辺の他の防犯端末の検出を実行し、たとえば、副送受信部54にて端末検出信号が受信されるか否か、すなわち、他の防犯端末が存在するか否かを判定する。
ステップS218による判定の結果、他の防犯端末が検出された場合には、被保護者が仲間と一緒にいると判断し、歩行レコーディングオフに設定して(S230)、ステップS204に戻る。
また、ステップS218の判定の結果、他の防犯端末が検出されない場合には所定の他端末検出時間が経過するか否かが判定され(S232)、すなわち他の防犯端末が検出されない場合でも、この検出時間の間は他の防犯端末の検出が繰り返されてステップS218による判定を行う。また、この検出時間が経過すると、当該端末14の周囲に他の防犯端末は存在せずに被保護者が仲間と一緒におらずに一人であると判断し、他の防犯端末の検出を止めてステップS234に進む。
ステップS234では、防犯機能部62において、歩行レコーディングオンに設定され、歩行レコーディングが開始される。この歩行レコーディングは、ステップS204によりエリアタグ受信と判定されるまで、継続して実行される。
次に、本実施例における緊急通報システム10の動作について、歩行レコーディングの動作を、図6のフローチャートを参照しながら説明する。
本実施例では、被保護者端末14の防犯機能部62にて、歩行レコーディングを開始すると、まず、集音指示130が集音部56に送られて、集音部56にて、当該端末14の周囲の音声116が集音されてメモリに録音される(S302)。
また、歩行レコーディングを実行中でも、副送受信部54にてエリアタグが受信されることもあるので、防犯機能部62では、エリアタグが受信されているか否かを判定する(S304)。
ステップS304の判定の結果、エリアタグが受信されていれば歩行レコーディングを終了し、受信されていない場合には、ステップS306に進む。
ステップS306では、防犯機能部62において、メモリに記録された音声信号の音量が判定され、所定の音量しきい値と比較される。
ステップS306による判定の結果、音声信号の音量がこの音量しきい値以上である場合には、ステップS308に進み、この音声信号116およびその前後の音声信号が切り出され、それ以外の場合には、周囲の音声の録音が継続される(S302)。
また、ステップS308では、防犯機能部62において、当該端末14の位置データがGPS機能部60から得られる。ステップS308で切り出された音声信号は、この位置データと当該端末14の端末IDとともに、音声データとしてサーバ18へと送信される(S310)。
このようにサーバ18に送信された音声データは、事例DB 40が参照されて音声データ判定され、音声判定結果が得られる(SUB2)。
サブルーチンSUB2において、サーバ18では、図7のフローチャートに示すように動作して音声データ判定されて被保護者端末14付近の異常が判定され、まず、音声データが被保護者の声からなるデータと、他者の声からなるデータとに分けられる。
本実施例では、この他者の声からなるデータが、サーバ18で事例DB 40における誘惑表現項目と照合され、まず、節レベル項目と照合される(S322)。
ステップS322による照合の結果、他者の声からなるデータのうち、いずれかの節レベル項目と一致するデータがあるか否かが判定され(S324)、一致する場合には被保護者に危険が発生していると判断して広域警報発生指示をするためにステップS326に進み、それ以外の場合にはステップS328に進む。
ステップ328では、他者の声からなるデータが、表現レベル項目と照合されてその照合結果を示すマッチ数が得られる。
次に、ステップ328で得たマッチ数が、所定の照合しきい値を超えたか否かが判定され(S330)、超えた場合には、ステップS330による判定の結果、被保護者に危険が発生していると判断して警報発生指示をするためにステップS326に進み、それ以外の場合にはステップS332に進む。
このステップS332では、サーバ18において、警報なし指示が被保護者端末14に対して通知されて、音声データ判定を終了する。
また、ステップS326では、サーバ18において、ホップ数が決定し、たとえば、広域警報発生指示をする場合には、ホップ数が0となり広域警報発生指示をする場合には、ホップ数が共鳴しきい値を超える値となる。
次に、サーバ18では、ステップS326で決定したホップ数と、被保護者端末14の端末IDとからなる警報発生指示が被保護者端末14に対して通知される(S334)。
また、サーバ18では、被保護者DBを参照して、被保護者端末14に対応する複数の保護者連絡先に対して、優先度の高い順に呼を発信し、着信された連絡先に対して、今回音声データ判定した音声データを含む報告データを通知して(S336)、音声データ判定を終了する。
本実施例では、図6に示すように、サブルーチンSUB2による音声データ判定の後で、被保護者端末14において、警報処理が実行される(SUB3)。
サブルーチンSUB3において、被保護者端末14では、図8のフローチャートに示すように動作して警報処理が実行されて被保護者端末14の周囲に警報が鳴らされ、ここでは、まず、防犯機能部62にて、サーバ18から警報に係る指示があるか否かが判定される(S342)。
ステップS342の判定の結果、所定のサーバ指示待ち時間を経過してもサーバ18から警報に係る指示がない場合にはステップS344に進み、指示がある場合にはステップS346に進む。
ステップS344では、サーバ18から警報に係る指示がなく、すなわち、サーバ18との通信が故障し、またはサーバ18自体が故障しているので、防犯機能部62では、警報発生指示が拡声部58に対して送られて、拡声部58では所定の警報期間だけ警報を鳴らして警報処理を終了し、再び、端末14の周囲の録音が継続される(S302)。
また、ステップS346では、防犯機能部62にて、サーバ18から通知された警報に係る指示が判定され、この指示が指導メッセージ再生指示である場合、ステップS348に進み、それ以外の場合、ステップS350に進む。
ステップS348では、指導メッセージ再生指示に応じた指導メッセージが、拡声部58に対して送られて再生され、被保護者に通知されて警報処理を終了する。
また、ステップS350では、防犯機能部62にて、警報に係る指示がさらに判定され、この指示が警報発生指示であって、この指示が指定するホップ数が共鳴しきい値を超える値である場合、すなわち通常の警報発生指示である場合にはステップS352に進み、それ以外の場合にはステップS354に進む。
ステップS352では、通常の警報発生指示に応じて、警報発生指示が拡声部58に送られて当該端末14の周囲に警報を鳴らして警報処理を終了する。
また、ステップS354では、防犯機能部62にて、警報に係る指示がさらに判定され、この指示が警報発生指示であって、この指示が指定するホップ数が0である場合、すなわち広域警報発生指示である場合にはステップS356に進み、それ以外の場合には警報処理を終了し、再び、端末14の周囲の録音が継続される(S302)。
ステップS356では、広域警報発生指示に応じて、警報発生指示が拡声部58に送られて当該端末14の周囲に警報を鳴らす。
次に、当該端末14の端末IDおよびホップ数を含む共鳴警報指示138が防犯機能部62から副送受信部54に送られて、共鳴警報指示が当該端末14の周囲の拡声器28、30、32および34に送信される。これらの拡声器では、受信した共鳴警報指示に応じて警報が鳴らされてこの指示が示す端末IDが保存され、またこの指示が指定するホップ数が共鳴しきい値を超えない限り、ホップ数をカウントアップした共鳴警報指示がさらに周囲の拡声器に送信される(S358)。
防犯機能部62では、このようにして広域警報発生指示が完了すると、警報処理を終了する。
また、本実施例では、図6に示すように、サブルーチンSUB3による警報処理の後で、被保護者端末14において、警報解除が実行される(SUB4)。
サブルーチンSUB4では、図9に示すように、まず、サーバ18は、警報発生指示をした後で、被保護者端末14に対して警報解除の機会を与えて、この端末14では、パスワード入力待ち画面の表示がサーバ18から指示され(S362)、防犯機能部62から表示部64にパスワード入力待ち画面の表示が指示され、表示される。
また、サーバ18は、保護者から警報解除指示を受けることもあり、このとき、被保護者端末14では、警報解除指示がサーバ18から供給される。この警報解除指示に対応するために、この端末14では、防犯機能部62にて、サーバ18から警報解除指示があるか否かを判定する(S364)。
ステップS364の判定の結果、警報解除指示がない場合にはステップS366に進み、指示がある場合にはステップS368に進む。
ステップS366では、ステップS362で表示したパスワード入力待ち画面に対して、被保護者端末14の操作によるパスワード入力があったか否かが判定される。
ステップS366による判定の結果、パスワード入力がない場合にはステップS370に進み、警報が継続されたままでステップS364に戻る。また、パスワード入力がある場合にはステップS372に進む。
ステップS372では、防犯機能部62において、パスワード入力が正しいか否かが判定され、正しい場合にはステップS368に進み、不正である場合にはステップS370に進む。
また、ステップS368では、防犯機能部62において、警報解除指示に応じて警報解除機能が実行され、警報解除指示が拡声部58に送られて、鳴っている警報が止められる。
次に、サーバ18からの警報解除指示が指定するホップ数が共鳴しきい値以下であれば、当該端末14の端末ID、このホップ数ならびに停止カウントを含む共鳴停止指示142が、防犯機能部62から副送受信部54に送られて、共鳴停止指示が当該端末14の周囲の拡声器28、30、32および34に送信される。これらの拡声器では、受信した共鳴停止指示に応じて、この指示が示す端末IDが保存されている場合に警報が止められて、またこの指示が指定するホップ数が共鳴しきい値を超えない限り、ホップ数をカウントアップした共鳴停止指示がさらに周囲の拡声器に送信される。
防犯機能部62では、このようにして警報解除が完了したことをサーバ18に通知して(S374)、警報解除を終了する。
また、本実施例では、図6に示すように、サブルーチンSUB4による警報解除の後で、被保護者端末14において、安否確認が実行される(SUB5)。
サブルーチンSUB5では、図10に示すように、まず、サーバ18において、保護者から安否確認解除指示を受けたか否かを判定し(S382)、指示がない場合にはステップS384に進み、指示がある場合にはステップS386に進む。
ステップS384では、サーバ18が被保護者端末14から受けた警報解除の完了通知に応じて、被保護者端末14に対して安否確認を要求して、この端末14では、パスワード入力待ち画面の表示がサーバ18から指示され、防犯機能部62から表示部64にパスワード入力待ち画面の表示が指示されて表示される。
次に、防犯機能部62において、パスワード入力待ち画面に対するパスワード入力があれば、そのパスワード入力およびその入力時間を含む安否確認データが生成され、サーバ18に送信される(S388)。
サーバ18では、被保護者端末14から受けた安否確認データにおけるパスワード入力およびその入力時間がデータベースに登録され、この安否確認データが判定されて、まず、このデータにおける入力時間が安否確認待ち時間の範囲内であるか否かが判定される(S390)。
ステップS390による判定の結果、入力時間が範囲内であればステップS392に進み、範囲外であればステップS394に進む。
ステップS392では、サーバ18において、安否確認データにおけるパスワード入力が正しいか否かが判定され、正しければステップS396に進み、不正であればステップS394に進む。
また、ステップS388において、被保護者端末14でパスワードが入力されずに安否確認データが生成されなかった場合もステップS394に進むとよい。
このステップS394では、被保護者端末14におけるパスワード入力が正しくされないので、サーバ18において、被保護者に異常があると判断されて、被保護者端末14に対して広域警報発生が指示され、また、被保護者端末14の周囲の拡声器および他の防犯端末が検出されてこれらの機器にも広域警報発生が指示される。
ステップS394では、サーバ18において、被保護者端末14およびその周囲で検出された機器に広域警報発生が指示されてから所定の警報時間経過後に、広域警報の解除が指示されるとよい。
また、ステップS396では、被保護者端末14でパスワード入力が正しくされているので、サーバ18において、この端末14に対応する保護者にその安否確認完了を通知して、ステップS382に戻る。
ステップS382では、保護者から安否確認解除指示を受けた場合に限り、ステップS386に進むので、保護者が安否確認解除指示を応答するまでステップS384、S388ないしS394を繰り返す。
また、ステップS386では、サーバ18において、保護者からの安否確認解除指示に応じて安否確認を解除して終了する。
次に、本実施例における緊急通報システム10の動作について、拡声器における動作を図11のフローチャートを参照しながら説明する。本実施例において、複数の拡声器28、30、32および34は、それぞれ、同様に動作するものでよく、たとえば、拡声器28による動作を以下に説明する。
拡声器28において、本システム10による防犯機能が開始すると、まず、共鳴警報指示および共鳴停止指示などの無線電波を受信可能になり、すなわち待機状態となる(S402)。
次に、拡声器28では、周囲の防犯端末または他の拡声器から無線電波を受信して(S404)、ステップS406に進む。
ステップS406において、拡声器28で受信した無線電波は、共鳴警報指示であるか否かが判定され、共鳴警報指示である場合にはステップS408に進み、それ以外の場合にはステップS410に進む。
この受信した無線電波、すなわち共鳴警報指示は、始めに共鳴警報指示を発信した端末14の端末ID、およびホップ数が含まれ、ステップS408では、このホップ数が、共鳴しきい値以下であるか否かが拡声器28にて判定され、このホップ数が共鳴しきい値以下である場合にはステップS412に進み、それ以外の場合にはステップS402の待機状態に戻る。
ステップS412では、拡声器28において、共鳴警報指示に応じて警報が鳴らされる。
次に、ステップS414に進み、共鳴警報指示における端末14の端末IDが保存される。
また、次にステップS416に進み、ホップ数がカウントアップされ、共鳴しきい値以下であれば、このカウントアップ後のホップ数を含む共鳴警報指示が、さらに周囲の拡声器に対して送信される。また、カウントアップ後のホップ数が共鳴しきい値を超えていれば、さらなる共鳴警報指示は送信されない。
このようにして、拡声器28にて、共鳴警報指示に対応する処理が終了してステップS402の待機状態に戻る。
ところで、ステップS406による判定の結果、無線電波が共鳴警報指示以外でステップS410に進むとき、このステップS410では、この無線電波が、共鳴停止指示であるか否かが判定され、共鳴停止指示である場合にはステップS418に進み、それ以外の場合にはステップS402の待機状態に戻る。
この無線電波、すなわち共鳴停止指示は、始めに共鳴停止指示を発信した端末14の端末ID、およびホップ数が含まれ、ステップS418では、拡声器28にて、このホップ数が、共鳴しきい値以下であるか否かが判定され、このホップ数が共鳴しきい値以下である場合にはステップS420に進み、それ以外の場合にはステップS402の待機状態に戻る。
拡声器28において、警報がなっている場合、その警報を指示した端末IDが保存されているので、ステップS420では、共鳴停止指示における端末IDが、拡声器28に保存されている端末IDと一致するか否かが判定される(ステップS420)。
ステップS420による判定の結果、端末IDが一致する場合にはステップS422に進み、一致しない場合にはステップS402の待機状態に戻る。
このステップS422では、共鳴停止指示に応じて、拡声器28でなっている警報が止められる。
次にステップS4224に進み、ホップ数がカウントアップされ、共鳴しきい値以下であれば、このカウントアップ後のホップ数を含む共鳴停止指示が、さらに周囲の拡声器に対して送信される。また、カウントアップ後のホップ数が共鳴しきい値を超えていれば、さらなる共鳴停止指示は送信されない。
このようにして、拡声器28にて、共鳴停止指示に対応する処理が終了してステップS402の待機状態に戻る。
10 緊急通報システム
12 携帯電話網
14 被保護者端末
16 保護者端末
18 サーバ
20 携帯事業者センタ
22 IP網
24、26 エリアタグ発生器
28、30、32、34 拡声器
40 事例DB
12 携帯電話網
14 被保護者端末
16 保護者端末
18 サーバ
20 携帯事業者センタ
22 IP網
24、26 エリアタグ発生器
28、30、32、34 拡声器
40 事例DB
Claims (27)
- 被保護者が保持する携帯電話として機能する被保護者端末と、
保護者が保持する携帯電話として機能する保護者端末と、
前記被保護者端末の被保護者情報を登録し、該被保護者情報に対応して前記保護者端末の保護者情報を被保護者情報登録手段に登録し、また前記被保護者端末および前記保護者端末と接続してデータ通信するサーバとを含む緊急通報システムにおいて、
前記被保護者端末は、防犯機能を制御および実行する防犯機能手段を含み、
該防犯機能手段は、周囲の音声を録音して音声信号を記録する録音手段と、
前記音声信号の変化を判定し、その判定結果に応じて前記音声信号を示す音声データを前記サーバに通知する音声判定手段とを含み、
前記サーバは、前記音声判定手段により通知される前記音声データを判定し、その判定結果に応じて、前記被保護者端末の周囲に警報を鳴らすか否かを決定し、警報を鳴らす場合に、前記被保護者端末に警報発生指示を通知する音声データ判定手段を含み、
前記被保護者端末は、前記音声判定データ手段により通知される前記警報発生指示に応じて警報を鳴らす警報発生手段を含むことを特徴とする緊急通報システム。 - 請求項1に記載の緊急通報システムにおいて、該システムは、前記被保護者の行動する領域を、前記録音手段を実行する動作区間と、それ以外のエリアとに分けて動作し、
前記防犯機能手段は、前記被保護者端末が動作区間である場合に、前記録音手段を実行することを特徴とする緊急通報システム。 - 請求項2に記載の緊急通報システムにおいて、該システムは、共鳴警報指示を受信して、該共鳴警報指示が示すホップ数が所定の共鳴しきい値以下の場合に警報を鳴らす複数の拡声器を前記動作区間に配置することを特徴とする緊急通報システム。
- 請求項2に記載の緊急通報システムにおいて、該システムは、前記被保護者がチェックポイントとする複数の前記エリアのそれぞれに配置されてエリアタグを発信する複数の発信手段を含み、
前記サーバは、前記複数の発信手段ごとに前記エリアタグおよびその発信方向を登録するエリアタグ登録手段を含み、
前記防犯機能手段は、前記発信手段が発信した前記エリアタグを受信して記録するエリアタグ受信手段を含み、
該エリアタグ受信手段は、前記エリアタグを受信してから所定のエリアタグ受信待ち時間が経過すると、記録したエリアタグのうち、最後に記録した後方エリアタグおよびその一つ前に記録した前方エリアタグを含む行動データを前記サーバに通知し、
前記サーバは、前記エリアタグ登録手段を参照して、前記行動データをエリア判定し、前記被保護者端末が前記エリアにあるか否かを示すエリア判定結果を該被保護者端末に通知し、
該被保護者端末は、前記防犯機能手段にて、前記エリア判定結果に応じて当該端末が前記エリアにない場合に、前記録音手段を実行することを特徴とする緊急通報システム。 - 請求項4に記載の緊急通報システムにおいて、前記発信手段は、対応する前記エリアに対して、前記エリアタグとして2つのエリアIDを発信し、該2つのエリアIDのうち、第1のエリアIDを前記エリアの入の側の方向に発信し、第2のエリアIDを前記エリアの出の側の方向に発信し、
前記サーバは、前記行動データに応じて、前記後方エリアタグおよび前記前方エリアタグが同一の前記エリアから発信されるエリアIDを示し、かつ前記後方エリアタグが第2のエリアIDを示して前記前方エリアタグが第1のエリアIDを示す場合に、前記被保護者端末が前記エリアから出る方向にあると判定して前記エリア判定結果を得ることを特徴とする緊急通報システム。 - 請求項4に記載の緊急通報システムにおいて、前記サーバは、前記行動データに応じて、前記後方エリアタグおよび前記前方エリアタグが異なる前記エリアから発信されるエリアIDを示すとき、前記後方エリアタグの発信方向が前記エリアの出の側の方向である場合に、前記被保護者端末が前記エリアから出る方向にあると判定して前記エリア判定結果を得ることを特徴とする緊急通報システム。
- 請求項4に記載の緊急通報システムにおいて、前記被保護者情報登録手段は、前記被保護者情報として前記被保護者の危険動作区間を登録し、
前記サーバは、前記行動データに応じて、前記被保護者情報登録手段における前記危険動作区間を参照し、前記後方エリアタグが発信される前記エリアが前記危険動作区間を示す場合に、前記被保護者端末が前記エリアから出る方向にあると判定して前記エリア判定結果を得ることを特徴とする緊急通報システム。 - 請求項4に記載の緊急通報システムにおいて、前記防犯機能手段は、前記被保護者端末の周囲から、該防犯機能手段を有する他の被保護者端末を検出する他端末検出手段を含み、
該防犯機能手段は、前記エリア判定結果に応じて当該端末が動作区間である場合であって、前記他端末検出手段で前記他の被保護者端末が検出できた場合に、前記録音手段を実行することを特徴とする緊急通報システム。 - 請求項1に記載の緊急通報システムにおいて、前記音声判定手段は、前記音声信号の音量が所定の音量しきい値以上である場合に前記被保護者端末の周囲に異常ありと判定して、前記音声信号およびその前後の音声信号からなる前記音声データを生成して前記サーバに通知することを特徴とする緊急通報システム。
- 請求項1に記載の緊急通報システムにおいて、前記被保護者端末は、被保護者が操作する非常ボタンを備え、該非常ボタンが操作されることにより、その操作時点の前記音声信号およびその前後の音声信号からなる前記音声データを生成して前記サーバに通知することを特徴とする緊急通報システム。
- 請求項3に記載の緊急通報システムにおいて、前記複数の拡声器は、前記ホップ数をカウントアップして、共鳴しきい値以下であれば、当該拡声器の周囲にカウントアップ後のホップ数を有する共鳴警報指示を発信し、
前記音声データ判定手段は、0であるホップ数を有して広域の警報発生を指示し、または共鳴しきい値を超えるホップ数を有して通常の警報発生を指示する前記警報発生指示を前記被保護者端末に通知し、
前記警報発生手段は、前記警報発生指示に応じて、当該被保護者端末に備わる拡声手段により該端末の周囲に警報を鳴らし、さらに前記警報発生指示のホップ数が前記共鳴しきい値以下の場合には、当該被保護者端末の周囲に備わる前記拡声器に対して前記ホップ数が0である前記共鳴警報指示を送信することを特徴とする緊急通報システム。 - 請求項1に記載の緊急通報システムにおいて、前記サーバは、複数の誘惑表現項目を登録する事例登録手段を含み、
前記音声データ判定手段は、前記事例登録手段を参照して、前記音声データを判定することを特徴とする緊急通報システム。 - 請求項12に記載の緊急通報システムにおいて、前記事例登録手段は、複数の誘惑表現項目として、節レベル項目および表現レベル項目を登録し、
前記音声データ判定手段は、前記音声データのうち、前記被保護者以外の声からなる他者データを、前記事例登録手段を参照して判定し、前記節レベル項目と照合してそのマッチ数が1つ以上である場合には0である前記ホップ数を有する前記警報発生指示を、また、前記表現レベル項目と照合してそのマッチ数が所定の照合しきい値より多い場合には前記共鳴しきい値を超えるホップ数を有する前記警報発生指示を前記被保護者端末に通知することを特徴とする緊急通報システム。 - 請求項1に記載の緊急通報システムにおいて、前記サーバは、前記音声データ判定手段が前記被保護者端末に警報発生指示を通知する場合には、対応する前記保護者側の端末に前記音声データを含む報告データを電話で通知することを特徴とする緊急通報システム。
- 請求項14に記載の緊急通報システムにおいて、前記対応する保護者側の端末は、前記報告データに応じて、前記被保護者端末に対する新たな指示を示す応答データを前記サーバに送信し、
前記サーバは、前記応答データに応じて、前記新たな指示を前記被保護者端末に通知することを特徴とする緊急通報システム。 - 請求項15に記載の緊急通報システムにおいて、前記対応する保護者側の端末は、前記報告データに応じて、通常の警報発生、広域の警報発生、指導メッセージ通知、警報解除、安否確認、安否確認解除または終了指示を示す前記新たな指示を応答データとし、
前記サーバは、前記応答データの新たな指示が通常の警報発生または広域の警報発生を示す場合、それぞれ、0である前記ホップ数を有する前記警報発生指示、または前記共鳴しきい値を超えるホップ数を有する前記警報発生指示を前記被保護者端末に通知することを特徴とする緊急通報システム。 - 請求項16に記載の緊急通報システムにおいて、前記警報発生手段は、前記警報発生指示が前記指導メッセージ通知を示す場合、前記被保護者端末に備わる拡声手段が該端末の周囲に前記指導メッセージを通知することを特徴とする緊急通報システム。
- 請求項16に記載の緊急通報システムにおいて、前記複数の拡声器は、共鳴停止指示を受信すると、当該拡声器が鳴らす警報を停止し、前記共鳴停止指示が示す前記ホップ数をカウントアップして、共鳴しきい値以下であれば、当該拡声器の周囲にカウントアップ後のホップ数を有する共鳴停止指示を発信し、
前記サーバは、前記応答データの新たな指示が前記警報解除を示す場合、所定の前記ホップ数を有する警報解除指示を前記被保護者端末に通知し、
前記被保護者端末は、前記警報解除指示に応じて、鳴っている警報の解除を実行する警報解除手段を含み、
前記警報解除手段は、前記被保護者端末が前記警報解除指示を受けた場合、該警報解除指示に応じて、前記拡声手段が鳴らす警報を停止し、さらに前記警報解除指示のホップ数が前記共鳴しきい値以下の場合には、当該被保護者端末の周囲に備わる前記拡声器に対して前記ホップ数を示す前記共鳴停止指示を送信し、また、前記サーバに警報解除完了を通知することを特徴とする緊急通報システム。 - 請求項18に記載の緊急通報システムにおいて、前記警報解除手段は、前記拡声手段が鳴らす警報を停止し、さらに当該被保護者端末の周囲に備わる前記拡声器に対して0である前記ホップ数を示す前記共鳴停止指示を送信し、また、前記サーバに警報解除完了を通知することを特徴とする緊急通報システム。
- 請求項18に記載の緊急通報システムにおいて、前記サーバは、前記音声データ判定手段が前記警報発生指示を前記被保護者端末に通知するとともに、前記被保護者端末にパスワード入力待ち画面の表示指示を通知し、
前記被保護者端末は、前記表示指示に応じて、パスワード入力待ち画面を表示して、当該端末の操作によるパスワード入力を受け付けて、該パスワード入力が正しい場合、前記警報解除手段による警報解除を実行することを特徴とする緊急通報システム。 - 請求項3に記載の緊急通報システムにおいて、前記サーバは、前記被保護者端末に対して、前記被保護者の安否を確認する安否確認指示を通知するとともに、パスワード入力待ち画面の表示指示を通知する安否確認指示手段を含むことを特徴とする緊急通報システム。
- 請求項21に記載の緊急通報システムにおいて、前記サーバは、前記応答データの新たな指示が安否確認を示す場合、安否確認指示手段を実行することを特徴とする緊急通報システム。
- 請求項21に記載の緊急通報システムにおいて、前記サーバは、前記被保護者端末から通知される前記警報解除完了に応じて、前記対応する保護者側の端末に前記警報解除完了を通知し、また、安否確認指示手段を実行することを特徴とする緊急通報システム。
- 請求項21に記載の緊急通報システムにおいて、前記被保護者端末は、前記表示指示に応じて、パスワード入力待ち画面を表示して、当該端末の操作によるパスワード入力を受け付けて、該パスワード入力およびそのパスワード入力に要した時間とから安否確認データを生成して前記サーバに通知し、
前記サーバは、前記安否確認データに応じて、該データにおける前記パスワード入力およびそのパスワード入力に要した時間が正しいか否かを判定し、その結果、正しい場合には、前記対応する保護者側の端末に安否確認完了を保護者に通知し、不正である場合には、前記対応する保護者側の端末に安否確認不正を通知し、また当該被保護者端末の周囲に対する警報拡大を実行する警報拡大手段を含むことを特徴とする緊急通報システム。 - 請求項24に記載の緊急通報システムにおいて、前記警報拡大手段は、前記被保護者端末の周囲から、前記拡声器および前記防犯機能手段を有する他の被保護者端末を検出して、前記拡声器に前記ホップ数が0である前記共鳴警報指示を送信し、前記他の被保護者端末に前記ホップ数が0である前記警報発生指示を通知することを特徴とする緊急通報システム。
- 請求項25に記載の緊急通報システムにおいて、前記音声判定手段は、前記被保護者端末の位置を示す位置データを前記音声データとともに前記サーバに通知し、
前記サーバは、前記複数の拡声器の位置を登録する拡声器登録手段を含み、
前記警報拡大手段は、前記被保護者情報登録手段および前記拡声器登録手段を参照して、前記位置データ付近の当該被保護者端末の周囲の前記拡声器および前記防犯機能を有する他の端末を検出することを特徴とする緊急通報システム。 - 請求項24に記載の緊急通報システムにおいて、前記対応する保護者側の端末は、前記安否確認完了に応じて、安否確認解除を前記サーバに通知し、
前記サーバは、前記安否確認完了に応じた前記安否確認解除が通知されない場合、前記安否確認指示手段を繰り返して実行開始し、また、前記安否確認解除に応じて前記安否確認指示手段の実行開始を終了することを特徴とする緊急通報システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006064073A JP2007241716A (ja) | 2006-03-09 | 2006-03-09 | 緊急通報システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006064073A JP2007241716A (ja) | 2006-03-09 | 2006-03-09 | 緊急通報システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007241716A true JP2007241716A (ja) | 2007-09-20 |
Family
ID=38587192
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006064073A Withdrawn JP2007241716A (ja) | 2006-03-09 | 2006-03-09 | 緊急通報システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007241716A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010011394A (ja) * | 2008-06-30 | 2010-01-14 | Nec Corp | コールシステム、コール発信装置、コール方法及びコール制御プログラム |
JP2010087688A (ja) * | 2008-09-30 | 2010-04-15 | Secom Co Ltd | 携帯端末 |
JP2011107964A (ja) * | 2009-11-17 | 2011-06-02 | Hitachi Kokusai Electric Inc | 無線通信システム |
JP2013158057A (ja) * | 2013-05-09 | 2013-08-15 | Secom Co Ltd | 携帯端末 |
-
2006
- 2006-03-09 JP JP2006064073A patent/JP2007241716A/ja not_active Withdrawn
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---|---|---|---|---|
JP2010011394A (ja) * | 2008-06-30 | 2010-01-14 | Nec Corp | コールシステム、コール発信装置、コール方法及びコール制御プログラム |
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JP2013158057A (ja) * | 2013-05-09 | 2013-08-15 | Secom Co Ltd | 携帯端末 |
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