JP2007240757A - 画像表示媒体および画像表示方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】メモリー性のある反射型の画像表示媒体において、鮮やかなカラー表示を行うことができる画像表示媒体および画像表示方法を提供すること。
【解決手段】画像表示媒体1は、2枚の基板間に封入された粒子によって画像を表示するものであり、リブ7を挟んで対向配置された表面基板2および背面基板3と、リブ7によって仕切られた空間に封入された泳動液8と、泳動液8内に設けられた2色粒子9および泳動粒子10と、を有して概略構成されている。2色粒子9は、その半球部分が第1の色彩部9a、残りの半球部分が第2の色彩部9bで構成され、所定の回転閾値電圧を有する。また、泳動粒子10は、2色粒子9の回転閾値電圧よりも小さい電気泳動の閾値電圧を有する。
【選択図】図1
【解決手段】画像表示媒体1は、2枚の基板間に封入された粒子によって画像を表示するものであり、リブ7を挟んで対向配置された表面基板2および背面基板3と、リブ7によって仕切られた空間に封入された泳動液8と、泳動液8内に設けられた2色粒子9および泳動粒子10と、を有して概略構成されている。2色粒子9は、その半球部分が第1の色彩部9a、残りの半球部分が第2の色彩部9bで構成され、所定の回転閾値電圧を有する。また、泳動粒子10は、2色粒子9の回転閾値電圧よりも小さい電気泳動の閾値電圧を有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、メモリー性のある反射型の画像表示媒体および画像表示方法に関する。特に基板間の粒子を移動させて可逆的にカラー表示を行う画像表示媒体および画像表示方法に関する。
従来のメモリー性のある画像表示媒体として、2色に塗り分けられた粒子を回転させて表示を行うツイストボール方式の画像表示媒体が知られているが、このツイストボール方式の画像表示媒体でカラー表示を行う技術が報告されている(例えば、特許文献1)。
この画像表示媒体は、複数のセル化部材と、各セル化部材内に充填された液体(泳動層)に第1および第2の半球状部分(第1および第2の色彩部)を有する複数の2色ボール(2色粒子)を有して構成され、各2色ボールの第1および/または第2の半球状部分の色が互いに異なり、また、各2色ボールの回転閾値電圧が互いに異なる。
この画像表示媒体によると、異なる色を有する各2色ボールの回転閾値電圧が互いに異なるため、各2色ボールの回転閾値電圧に応じた電圧を印加して、特定の2色粒子を回転させることにより、複数の2色ボールの有する色のうち、任意のものを表示させることができる。
特開2000−194022号公報
しかし、従来の画像表示媒体は、色の異なる各2色ボールは同種類の材料から形成されており、各2色ボールの回転閾値電圧を、2色ボール表面の物質のゼータ電位によって制御している。同種類の材料で、回転閾値電圧を大きく異ならせるのは難しく、各2色ボールの有する回転閾値電圧はそれぞれ分布を持つため、互いに分布の裾が重なり合い、彩度の高い色表示が困難という問題がある。
したがって、本発明の目的は、メモリー性のある画像表示媒体において、鮮やかなカラー表示を行うことができる画像表示媒体および画像表示方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、次のように構成したものである。
本発明の第1の態様は、上記目的を達成するため、所定の距離を設けて対向配置された第1および第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板との間に封入された泳動層と、前記泳動層内の所定の位置に配置され、第1の色を有する第1の色彩部と、第2の色を有する第2の色彩部とを有し、前記2つ色彩部が異なる帯電特性を有する2色粒子と、前記泳動層内に電気泳動可能に配置され、所定の色を有する泳動粒子と、を有することを特徴とする画像表示媒体を提供する。
上記第1の態様によれば、第1および第2の色を有する2色粒子と、所定の色を有する泳動粒子を組み合わせ用いることにより、鮮やかなカラー表示ができる。
前記第1および第2の基板には、例えば、透明ガラス基板、PET(ポリエチレンテレフタレート)PC(ポリカーボネート)、アクリル等の透明樹脂フィルム又は透明樹脂シートを用いることができ、さらに半透明又は有色透明の基板を用いることができる。
前記泳動層は、透明な泳動液からなるものであってもよい。前記泳動液は、例えば、電気絶縁性の透明液体、シリコーンオイル、フッ素オイル、イソパラフィンなどの炭化水素に粒子の分散のための界面活性剤などを添加して調整したものを用いることができ、特に、安全性からシリコーンオイル、変性シリコーンオイルなどを用いることが望ましい。粘度は1〜100mPa・s程度が好適である。
前記2色粒子は、例えば、10μm〜100μmの粒径を有し、前記第1および第2の色彩部は、それぞれ白色、黒色を有する。白色の色彩部は、例えば、ワックスに酸化チタン粉末等の白色原料を分散させることにより作製し、黒色の色彩部は、例えば、ワックスにマンガンや銅等の酸化物の混合体を分散させることにより作製する。また、PMMA(polymethylmethacrylate)などの樹脂中に酸化チタンやカーボン等を分散したものを積層し、加熱ロール等で厚さ50μm〜100μmに圧延した後、冷却したものを粉砕し、熱風による流動床により球形にし、粒径を50μm〜100μmとして作成してもよい。
また、前記2色粒子の前記第1および第2の色彩部は、互いに異なる帯電特性を有する。特に、帯電極性が異なることが好ましいが、極性の正負はどちらかに限定されるものではない。
また、前記2色粒子は前記泳動層内において、所定の位置に配置されるが、前記2色粒子の周囲には前記2色粒子の回転運動を妨げない程度の微小な空間があり、この微小な空間の中では平行移動ができる。なお、前記2色粒子が配置される所定の位置は、複数の前記2色粒子が前記画像表示媒体の面方向に沿って平行に配列する構成でもよいし、各2色粒子が面方向に垂直な方向の位置を異にする構成でもよい。
前記泳動粒子は、2色粒子の1/10程度の粒径を有する、樹脂微粒子、ワックス粒子、無機微粒子等に顔料や染料などの色材を分散したもの、あるいは顔料などの色材粒子を樹脂でコートしたもの、あるいは液体トナーの粒子であってもよい。例えば0.05〜1μm程度の粒径を有する、顔料を分散したPMMA樹脂等のトナー粒子等を用いてもよい。
前記泳動粒子の前記所定の色は、前記第1および第2の色彩部の前記第1および第2の色と異なるものであってもよい。
前記第1および第2の基板のうち、表示側に位置する前記基板の内側にスペーサを設けてある構成であってもよい。前記スペーサは、格子状や梯子状に配列した突起物等の凹凸構造、または多孔質体等の多孔構造を有するものであってもよい。突起物は、例えば、0.1〜1μm程度の粒径を有する熱可塑性の樹脂微粒子を前記基板の内側表面に散布した後、加熱により付着させて作製する。また、フォトリソグラフィー法、印刷法等を用いて形成してもよい。多孔質体は、例えば、ゼラチン、多孔質シリカや、ポリアクリルアミド等の網目構造を持った高分子を用いたり、透明粒子を数層に重なるように静置した状態で加熱融着させることにより作製したりすることができる。
前記泳動層は、透明な泳動液を内部に満たした多孔質体からなり、前記2色粒子は、回転可能な状態で前記多孔質体の内部に格納され、前記泳動粒子は、前記多孔質体の空孔を通じて、前記第1の基板側と前記第2の基板側とを往来可能であるものであってもよい。
前記透明な泳動液を内部に満たした多孔質体は、例えば、液状のシリコーンゴムからなるエラストマー中に2色粒子を混練した後ゲル化して固定し、その後表示粒子の分散されたシリコーンオイルを含浸させることにより形成される。また、前記多孔質体に前記第1および第2の基板の間の空間を区画する区画部材としての機能をもたせることができる。
前記2色粒子は、透明なカプセル内泳動液で満たされたカプセルに封入され、前記カプセル内において回転可能であるものであってもよい。
前記カプセル内泳動液は、例えば、電気絶縁性の透明液体、シリコーンオイル、フッ素オイル、イソパラフィンなどの炭化水素に粒子の分散のための界面活性剤などを添加して調整したものを用いることができ、特に、安全性からシリコーンオイル、変性シリコーンオイルなどを用いることが望ましい。粘度は1〜100mPa・s程度が好適である。
前記2色粒子は、前記第1および第2の色彩部を内包するカプセルからなり、前記第1の色彩部は、前記第1の色を有する粒子からなり、前記第2の色彩部は、前記第2の色を有する液体からなるものであってもよい。
前記2色粒子は、前記第1および第2の色彩部を内包する透明な液体で満たされたカプセルからなり、前記第1の色彩部は、前記第1の色を有する粒子からなり、前記第2の色彩部は、前記第2の色を有する粒子からなるものであってもよい。
前記泳動粒子が移動するのに必要な印加電圧は、前記2色粒子の前記第1および第2の色彩部が移動するのに必要な印加電圧よりも、小さいものであってもよい。
本発明の第2の態様は、上記目的を達成するため、所定の距離を設けて対向配置された表面基板と背面基板の間に、第1の色を有する第1の色彩部および第2の色を有する第2の色彩部を有する2色粒子と、所定の色を有する単色粒子とを有する画像表示媒体の画像表示方法であって、前記単色粒子を前記2色粒子よりも表面基板側に位置させて、前記単色粒子の前記所定の色を表示させるステップと、前記単色粒子を前記2色粒子よりも背面基板側に位置させて、前記2色粒子の前記第1の色彩部を表面基板側に向けて前記第1の色を表示させるステップと、前記単色粒子を前記2色粒子よりも背面基板側に位置させて、前記2色粒子の前記第2の色彩部を表面基板側に向けて前記第2の色を表示させるステップと、を有することを特徴とする画像表示媒体の画像表示方法を提供する。
上記第2の態様によれば、第1および第2の色を有する2色粒子と、所定の色を有する単色粒子を組み合わせ用いることにより、鮮やかなカラー表示ができる。
前記単色粒子には、前記泳動粒子を用いてもよい。また、前記単色粒子の前記所定の色は、前記第1および第2の色彩部の前記第1および第2の色と異なるものであってもよく、いずれかと同じものであってもよい。
本発明によれば、メモリー性のある反射型の画像表示媒体において、鮮やかなカラー表示を行うことができる。
[第1の実施の形態]
(全体の構成)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る画像表示媒体の構成図である。この画像表示媒体1は、2枚の基板間に封入された粒子によって画像を表示するものであり、リブ7を挟んで対向配置された第1および第2の基板としての表面基板2および背面基板3と、リブ7によって仕切られた空間に封入された泳動層としての泳動液8と、泳動液8内に設けられた2色粒子9および泳動粒子10と、を有して概略構成されている。なお、第1の基板が背面基板3で、第2の基板が表面基板2であってもよい。
(全体の構成)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る画像表示媒体の構成図である。この画像表示媒体1は、2枚の基板間に封入された粒子によって画像を表示するものであり、リブ7を挟んで対向配置された第1および第2の基板としての表面基板2および背面基板3と、リブ7によって仕切られた空間に封入された泳動層としての泳動液8と、泳動液8内に設けられた2色粒子9および泳動粒子10と、を有して概略構成されている。なお、第1の基板が背面基板3で、第2の基板が表面基板2であってもよい。
表面基板2は、ガラス等からなる表面支持基板20と、表面支持基板20の内側に形成されたITO(インジウム錫酸化物)等からなる列電極21と、から構成される。なお、ポリカーボネート等からなる誘電体膜を、列電極21を覆うように表面支持基板20の内側に形成してもよい。
背面基板3は、ガラス等からなる背面支持基板30と、背面支持基板30の内側に形成されたITO(インジウム錫酸化物)等からなる行電極31と、から構成される。なお、表面基板と同様に、背面支持基板30の内側に行電極31を覆うようポリカーボネート等からなる誘電体膜を形成してもよい。また、列電極と行電極とは上記の組み合わせに限定されるものではない。
リブ7は、例えば、熱硬化性樹脂等の絶縁性材料からなり、フォトリソグラフィー法、印刷法等により形成される。
泳動液8は、例えば、シリコーンオイルからなる。
2色粒子9は、50μm〜100μmの粒径を有し、その半球部分が第1の色彩部9a、残りの半球部分が第2の色彩部9bで構成される。この第1の実施の形態においては、一例として、第1の色彩部は白色で負の帯電極性を有し、第2の色彩部は黒色で正の帯電極性を有するものとする。
また、2色粒子9は、周辺の物質との摩擦や、2色の面の電気的モーメントの平衡状態により、10〜40Vの回転閾値電圧を有し、この第2の電圧以上の大きさの電圧を印加すると、電界の向きに応じた向きになるように回転する。
泳動粒子10は、50〜100nm程度の粒径を有する。この第1の実施の形態においては、一例として、泳動粒子10は、赤色で負の帯電極性を有するものとする。
また、泳動粒子10は、0.5〜5Vの電気泳動の閾値電圧を有し、この第1の電圧以上の大きさの電圧を印加することにより、電界の向きに応じた向きに電気泳動を行う。
なお、2色粒子9および泳動粒子10の色および帯電特性は上記の組み合わせに限定されるものではない。
画像表示媒体1に電圧を印加する電圧印加部4は、第1および第2の電極21、31に接続され、電圧印加部4を制御する制御部5が電圧印加部4に接続され、画像表示媒体1に表示する画像を記憶する画像記憶部6が制御部5に接続されている。
画像記憶部6は、HDD等により構成され、画像表示媒体1に画像を表示されるための表示用画像を記憶している。なお、表示画像は、CD−ROM等の記録媒体やネットワークを介して画像記憶部6に取り込んでもよい。
制御部5は、CPU、ROM、RAM、HDD等を有して構成され、CPUは、ROMやHDD等に記憶されているプログラムにしたがい、画像書き込み時に画像表示媒体1への書込制御を行う。
本実施の形態では、1つのセルが複数の画素を含むが、1つのセルで1画素を構成してもよい。ここで、1画素とは、列電極21と行電極31の交差する領域をいう。
(画像表示媒体の動作)
図2A(a)、(b)、図2B(c)、(d)は、第1の実施の形態に係る画像表示媒体の動作を示す断面図である。
図2A(a)、(b)、図2B(c)、(d)は、第1の実施の形態に係る画像表示媒体の動作を示す断面図である。
画像の表示を行う場合は、制御部5は、画像記憶部6に記憶されている表示用画像に基づいて電圧印加部4を制御する。電圧印加部4は、制御部5の制御により、直流電圧発生回路から行電極31に選択電圧(例えば、0V)を順次印加し、各列電極21に表示用画像に応じた正又は負の画像電圧を所定の時間(例えば、30ms)印加する。なお、泳動粒子10が背面基板3側に位置し、2色粒子9の黒色の第2の色彩部9aが表面基板2側に向き、表面基板2上方から黒色が観察される状態を初期状態とする。
図2A(a)は、初期状態の画像表示媒体1に対し、表面基板2と背面基板3の間に、表面基板2側が正の電位になる向きに第1の電圧を印加した様子を示す。第1の電圧は、泳動粒子10の電気泳動の閾値電圧よりも大きく、2色粒子9の回転閾値電圧よりも小さい値を有する。そのため、負に帯電した赤色の泳動粒子10が表面基板2側に泳動、堆積し、表面基板2上方からは赤色が観察される(赤色表示)。2色粒子9は、泳動粒子10の背後に隠れるため、その色は観察されない。
次に、図2A(b)に示すように、表面基板2と背面基板3の間に、表面基板2側が正の電位になる向きに第2の電圧を印加する。第2の電圧は、2色粒子9の回転閾値電圧よりも大きい値を有する。そのため、2色粒子9は、負に帯電した白色の第1の色彩部9aが表面基板2側を向くように回転する。一方、負に帯電した赤色の泳動粒子10は表面基板2側に力を受けるが、既に表面基板2の内側表面に堆積しているため、位置の変化は起こらない。そのため、泳動粒子10の色である赤色が観察される(赤色表示)。2色粒子9は、泳動粒子10の背後に隠れるため、その色は観察されない。
なお、泳動粒子10の密度が薄い場合、例えば表面基板2に堆積する量が少ないように設計されている場合、堆積した泳動粒子10の隙間から2色粒子9の表面色が観察される。図2A(a)の場合は、2色粒子9の第2の色彩部9bの色が隙間から観察されるため、黒背面に赤表示となり、彩度の高い赤表示となる。一方、図2A(b)の場合は、2色粒子9の第1の色彩部9aの色が隙間から観察されるため、白背面に赤表示となるので、明度の高い赤表示となる。これにより、これらの2種類の赤色表示を使い分けることが可能となる。なお、電気泳動粒子の密度が高い場合は、赤により背面が隠蔽されるので図2(a)、(b)の場合とも表示色は変わらない。
次に、図2B(c)に示すように、表面基板2と背面基板3の間に、表面基板2側が負の電位になる向きに第1の電圧を印加する。そのため、負に帯電した赤色の泳動粒子10が背面基板3側に泳動、堆積する。一方、第1の印加電圧は、2色粒子9の回転閾値電圧よりも小さいため、2色粒子9は回転せず、白色の第1の色彩部9aが表面基板2側を向いた状態で静止したままである。そのため、表面基板2上方からは白色が観察される(白色表示)。泳動粒子10は、2色粒子9の背後に隠れるため、その色は観察されない。
次に、図2B(d)に示すように、表面基板2と背面基板3の間に、表面基板2側が負の電位になる向きに第2の電圧を印加する。そのため、2色粒子9は、正に帯電した黒色の第2の色彩部9bが表面基板2側を向くように回転する。一方、負に帯電した赤色の泳動粒子10は背面基板3側に力を受けるが、既に背面基板3の内側表面に堆積しているため、位置の変化は起こらない。そのため、表面基板2上方からは黒色が観察される(黒色表示)。泳動粒子10は、2色粒子9の背後に隠れるため、その色は観察されない。
なお、赤、白、黒の各色を表示した状態では、泳動粒子10は、電極基板内側の表面に静電気力により付着、堆積した状態となり、2色粒子9は電界の方向に極性が安定して静止し、電極基板内側の表面に接触、付着して静止した状態となる。この状態は、静電気力等により電圧の印加を停止しても保たれ、重力や、外力による振動、液体分子のブラウン運動などにより次第に解除されるが、静止状態に保たれる時間は、液体の組成や粘度等により異なり、液体粘度が大きいほど安定になる。逆に、液体粘度を下げると、静止時間は短くなるが、電圧印加に対する応答性を向上させることができる。なお、電極基板内側の表面に誘電体膜が形成されている場合は、誘電体膜と泳動粒子10、2色粒子9との間に付着力が働き、上記の静止時間を長くする効果を奏する。
また、赤、白、黒の各色を表示させる順番は上に示したものに限られない。
また、3つの色は、上記に限定させることはなく、例えば、赤、緑、青として、3色の画素からなるカラー表示を行うことも可能である。
また、第1の電圧、第2の電圧の大きさ、および印加時間を制御することで、各粒子の移動状態を中間の状態で停止することができる。この場合、移動や回転により表示される色は完全に飽和することはなく、その程度(例えば電圧の印加時間)を制御して階調を表現することが可能である。
(第1の実施の形態の効果)
この第1の実施の形態によれば、2色粒子9の回転閾値電圧よりも低い電圧で泳動する電気泳動粒子10を用いることにより、印加電圧の大きさ、向き、および印加時間を制御して、鮮やかな多色表示を行うことができる。
この第1の実施の形態によれば、2色粒子9の回転閾値電圧よりも低い電圧で泳動する電気泳動粒子10を用いることにより、印加電圧の大きさ、向き、および印加時間を制御して、鮮やかな多色表示を行うことができる。
また、泳動粒子10の粒径を、2色粒子9よりも小さくすることにより、流動性を向上させ、画像表示の応答時間を短くすることができる。
また、各色を表示した後、2色粒子9および泳動粒子10は所定の時間、安定して静止状態にあるので、電圧の印加を停止しても表示画像を保持させることができる。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態に係る画像表示媒体1においては、表面基板2の内側表面にスペーサが設けられている。その他の構成及び動作は、第1の実施の形態と同様である。
第2の実施の形態に係る画像表示媒体1においては、表面基板2の内側表面にスペーサが設けられている。その他の構成及び動作は、第1の実施の形態と同様である。
図3は、本発明の第2の実施の形態に係る画像表示媒体の一部拡大図である。凹凸構造を有するスペーサとしての第1のスペーサ11は、例えば熱可塑性樹脂からなる複数の突起が並んで構成されている。同図に示すように、第1のスペーサ11は、各突起間に泳動粒子10が入り込めるような構成を有する。
(第2の実施の形態の効果)
この第2の実施の形態によれば、第1のスペーサ11が形成されたことにより、2色粒子9と表面基板との接触部における面積が小さくなり、また、第1のスペーサ11の突起間に泳動粒子10が入り込む空間があるため、表面基板2側に堆積した泳動粒子10による2色粒子9の隠蔽が良くなり、電気泳動粒子10による表示色の鮮やかさが向上するという効果が得られる。
この第2の実施の形態によれば、第1のスペーサ11が形成されたことにより、2色粒子9と表面基板との接触部における面積が小さくなり、また、第1のスペーサ11の突起間に泳動粒子10が入り込む空間があるため、表面基板2側に堆積した泳動粒子10による2色粒子9の隠蔽が良くなり、電気泳動粒子10による表示色の鮮やかさが向上するという効果が得られる。
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態に係る画像表示媒体1においては、第2の実施の形態と同様に、表面基板2の内側表面にスペーサが設けられている。その他の構成及び動作は、第1の実施の形態と同様である。
第3の実施の形態に係る画像表示媒体1においては、第2の実施の形態と同様に、表面基板2の内側表面にスペーサが設けられている。その他の構成及び動作は、第1の実施の形態と同様である。
図4は、本発明の第3の実施の形態に係る画像表示媒体の一部拡大図である。多孔構造を有するスペーサとしての第2のスペーサ12は、例えばゼラチン等の多孔質体から形成される。同図に示すように、第2のスペーサ12は、泳動粒子10が入り込めるような大きさの複数の空隙を有する。
(第3の実施の形態の効果)
この第3の実施の形態によれば、第2のスペーサ12が形成されたことにより、2色粒子9と表面基板との接触が完全に無くなり、また、第2のスペーサ12の空隙に泳動粒子10が入り込むため、表面基板2側に堆積した泳動粒子10による2色粒子9の隠蔽が良くなり、電気泳動粒子10による表示色の鮮やかさが向上するという効果が得られる。
この第3の実施の形態によれば、第2のスペーサ12が形成されたことにより、2色粒子9と表面基板との接触が完全に無くなり、また、第2のスペーサ12の空隙に泳動粒子10が入り込むため、表面基板2側に堆積した泳動粒子10による2色粒子9の隠蔽が良くなり、電気泳動粒子10による表示色の鮮やかさが向上するという効果が得られる。
[第4の実施の形態]
第4の実施の形態に係る画像表示媒体1は、第1の実施の形態に係る画像表示媒体1を3種類並置したものである。泳動粒子10の色を赤とした画素(白、黒、赤表示)、緑とした画素(白、黒、緑表示)、青とした画素(白、黒、青表示)の3種を均等になるように並べる。面積階調によりカラー表示を行うことも可能となる。その他の構成及び動作は、第1の実施の形態と同様である。
第4の実施の形態に係る画像表示媒体1は、第1の実施の形態に係る画像表示媒体1を3種類並置したものである。泳動粒子10の色を赤とした画素(白、黒、赤表示)、緑とした画素(白、黒、緑表示)、青とした画素(白、黒、青表示)の3種を均等になるように並べる。面積階調によりカラー表示を行うことも可能となる。その他の構成及び動作は、第1の実施の形態と同様である。
図5は、本発明の第4の実施の形態に係る画像表示媒体の構成図である。図5においては、一例として、左側から、赤色の泳動粒子としての泳動粒子10a、緑色の泳動粒子としての泳動粒子10b、青色の泳動粒子としての泳動粒子10cがそれぞれセルに封入された構成となっている。
なお、各泳動粒子の色、およびセルの並べ方はこれに限られない。例えば、減色混合のシアン、イエロー、マゼンタを泳動粒子の色としても用いてカラー表示を行う構成であっても構わない。
(第4の実施の形態の効果)
この第4の実施の形態によれば、カラー表示の中で白色と黒色を色の重ね合わせではなく粒子固有の色を用いて表示することができ、また、赤、緑、青のフィルターをかぶせてカラー表示を行う従来の技術のように、フィルターにより反射光が吸収される等の問題が生じないため、白の明るさ、白、黒のコントラストを保ちつつ、カラー表示ができるという効果が得られる。
この第4の実施の形態によれば、カラー表示の中で白色と黒色を色の重ね合わせではなく粒子固有の色を用いて表示することができ、また、赤、緑、青のフィルターをかぶせてカラー表示を行う従来の技術のように、フィルターにより反射光が吸収される等の問題が生じないため、白の明るさ、白、黒のコントラストを保ちつつ、カラー表示ができるという効果が得られる。
[第5の実施の形態]
図6は、本発明の第5の実施の形態に係る画像表示媒体の構成図である。第5の実施の形態に係る画像表示媒体1においては、シリコーンオイル等の泳動液を内部に満たしたシリコーンゴム等からなる多孔質体13を泳動層として用いる。その他の構成及び動作は、第1の実施の形態と同様である。
図6は、本発明の第5の実施の形態に係る画像表示媒体の構成図である。第5の実施の形態に係る画像表示媒体1においては、シリコーンオイル等の泳動液を内部に満たしたシリコーンゴム等からなる多孔質体13を泳動層として用いる。その他の構成及び動作は、第1の実施の形態と同様である。
多孔質体13は、例えば、液状のシリコーンゴムからなるエラストマー中に2色粒子9を混練した後ゲル化させて固定し、その後泳動粒子10の分散されたシリコーンオイルを含浸させることにより作製する。なお、2色粒子9の周囲には微小なキャビティ14が形成され、このキャビティ14は、2色粒子9の回転運動を妨げない程度の大きさを有する。
多孔質体13は、泳動粒子10が入り込めるような大きさの複数の空隙を有する網目構造を有し、泳動粒子10は、泳動液で満たされたこの空隙を通って表面基板2と背面基板3の間を往来することができる。
(第5の実施の形態の効果)
この第5の実施の形態によれば、2色粒子9の位置を個々にほぼ固定できるので、2色粒子9同士の回転による干渉が起こりにくく、回転の応答が早く、画像表示の応答時間を短くすることができる。
この第5の実施の形態によれば、2色粒子9の位置を個々にほぼ固定できるので、2色粒子9同士の回転による干渉が起こりにくく、回転の応答が早く、画像表示の応答時間を短くすることができる。
また、2色粒子の位置的な偏りをなくし、安定した表示を行うことができる。
[第6の実施の形態]
図7は、本発明の第6の実施の形態の画像表示媒体の構成図である。第6の実施の形態に係る画像表示媒体1は、第5の実施の形態に係る画像表示媒体1と、2色粒子9の構成において異なる。第6の実施の形態に係る画像表示媒体1においては、2色粒子9を透明なカプセル内泳動液16で満たされた透明なカプセル15に回転可能な状態で封入したものを用いる。その他の構成及び動作は、第5の実施の形態と同様である。
図7は、本発明の第6の実施の形態の画像表示媒体の構成図である。第6の実施の形態に係る画像表示媒体1は、第5の実施の形態に係る画像表示媒体1と、2色粒子9の構成において異なる。第6の実施の形態に係る画像表示媒体1においては、2色粒子9を透明なカプセル内泳動液16で満たされた透明なカプセル15に回転可能な状態で封入したものを用いる。その他の構成及び動作は、第5の実施の形態と同様である。
(第6の実施の形態の効果)
この第6の実施の形態によれば、カプセル内泳動液16と、多孔質体13内の泳動液とを別に選択できるため、2色粒子9の回転閾値電圧および泳動粒子10の電気泳動の閾値電圧に応じてそれぞれの組成や粘性を適宜選択することで、表示色のコントラストを向上させる効果が得られる。
この第6の実施の形態によれば、カプセル内泳動液16と、多孔質体13内の泳動液とを別に選択できるため、2色粒子9の回転閾値電圧および泳動粒子10の電気泳動の閾値電圧に応じてそれぞれの組成や粘性を適宜選択することで、表示色のコントラストを向上させる効果が得られる。
[第7の実施の形態]
図8Aは、本発明の第7の実施の形態に係る画像表示媒体の構成図である。第7の実施の形態に係る画像表示媒体1は、第5の実施の形態に係る画像表示媒体1と、2色粒子9の構成において異なる。第7の実施の形態に係る画像表示媒体1においては、第1の色彩部としてのカプセル内泳動液16と、第2の色彩部としての着色粒子17とをカプセル15内に封入したものを2色粒子9として用いる。その他の構成及び動作は、第5の実施の形態と同様である。
図8Aは、本発明の第7の実施の形態に係る画像表示媒体の構成図である。第7の実施の形態に係る画像表示媒体1は、第5の実施の形態に係る画像表示媒体1と、2色粒子9の構成において異なる。第7の実施の形態に係る画像表示媒体1においては、第1の色彩部としてのカプセル内泳動液16と、第2の色彩部としての着色粒子17とをカプセル15内に封入したものを2色粒子9として用いる。その他の構成及び動作は、第5の実施の形態と同様である。
第7の実施の形態においては、第1〜第6の実施の形態と異なり、2色粒子9の回転ではなく、カプセル15内の着色粒子17の泳動により2色粒子9による表示色を切り換える。例えば、カプセル内泳動液16が白色であり、着色粒子17が黒色で正に帯電しているとして、着色粒子17の電気泳動の閾値電圧より大きい電圧を表面基板2側が負の電位になる向きに印加すると、図8B(a)に示すように、着色粒子17はカプセル内泳動液16を泳動してカプセル15の上部(表面基板2側)に堆積する。このとき、泳動粒子10が背面基板3側に位置していれば、着色粒子17による黒色が表示される。
一方、表面基板2側が正の電位になる向きに電圧を印加すると、図8B(b)に示すように、着色粒子17はカプセル内泳動液16を泳動してカプセル15の下部(背面基板3側)に堆積する。このとき、泳動粒子10が背面基板3側に位置していれば、カプセル内泳動液16による白色が表示される。
なお、カプセル内泳動液16と着色粒子17の色は上記の組み合わせに限られない。
(第7の実施の形態の効果)
この第7の実施の形態によれば、カプセル内泳動液16と、着色粒子17とをカプセル15内に封入したものを2色粒子9として用いることにより、第1〜第6の実施の形態に係る回転により色を切り換える2色粒子9よりも、低い駆動電圧で色を切り換えることができる。
この第7の実施の形態によれば、カプセル内泳動液16と、着色粒子17とをカプセル15内に封入したものを2色粒子9として用いることにより、第1〜第6の実施の形態に係る回転により色を切り換える2色粒子9よりも、低い駆動電圧で色を切り換えることができる。
また、低い駆動電圧で色を切り換えることができるため、カプセル内泳動液16と多孔質体13内の泳動液との粘度の違いを大きくすると、2色粒子9と泳動粒子10による表示色の濃度が飽和するのに要する時間を大きく変えることができ、印加する電圧の大きさを表示色毎に変えなくても、電圧印加時間を制御することにより3色の表示を行うことができる。
[第8の実施の形態]
図9Aは、本発明の第8の実施の形態に係る画像表示媒体の構成図である。第8の実施の形態に係る画像表示媒体1は、第7の実施の形態に係る画像表示媒体1と、2色粒子9の構成において異なる。第8の実施の形態に係る画像表示媒体1においては、第1の色彩部としての第1の着色粒子18と、第2の色彩部としての第2の着色粒子19とをカプセル内泳動液16で満たされたカプセル15内に封入したものを2色粒子9として用いる。その他の構成及び動作は、第7の実施の形態と同様である。
図9Aは、本発明の第8の実施の形態に係る画像表示媒体の構成図である。第8の実施の形態に係る画像表示媒体1は、第7の実施の形態に係る画像表示媒体1と、2色粒子9の構成において異なる。第8の実施の形態に係る画像表示媒体1においては、第1の色彩部としての第1の着色粒子18と、第2の色彩部としての第2の着色粒子19とをカプセル内泳動液16で満たされたカプセル15内に封入したものを2色粒子9として用いる。その他の構成及び動作は、第7の実施の形態と同様である。
第8の実施の形態においては、カプセル15内の第1の着色粒子18および第2の着色粒子19の泳動により2色粒子9による表示色を切り換える。例えば、第1の着色粒子18が白色で負に帯電しており、第2の着色粒子19が黒色で正に帯電しているとして、第1の着色粒子18および第2の着色粒子19の電気泳動の閾値電圧より大きい電圧を表面基板2側が負の電位になる向きに電圧を印加すると、図9B(a)に示すように、第1の着色粒子18はカプセル内泳動液16を泳動してカプセル15の下部(背面基板3側)に堆積し、第2の着色粒子19はカプセル15の上部(表面基板2側)に堆積する。このとき、泳動粒子10が背面基板3側に位置していれば、第2の着色粒子19による黒色が表示される。
一方、表面基板2側が正の電位になる向きに電圧を印加すると、図9B(b)に示すように、第1の着色粒子18はカプセル内泳動液16を泳動してカプセル15の上部(表面基板2側)に堆積し、第2の着色粒子19はカプセル15の下部(背面基板3側)に堆積する。このとき、泳動粒子10が背面基板3側に位置していれば、第1の着色粒子18による白色が表示される。
なお、第1の着色粒子18および第2の着色粒子19の色は上記の組み合わせに限られない。また、カプセル内泳動液16は、透明であることが好ましいが、第1の着色粒子18または第2の着色粒子19のいずれか一方と同じ色とした場合は、その表示色の彩度を向上させることができる。
(第8の実施の形態の効果)
この第8の実施の形態によれば、第1の着色粒子18および第2の着色粒子19により2色を表示するため、カプセル内泳動液16の色で色表示を行う第7の実施の形態に係る画像表示媒体1よりも、彩度の高い表示を行うことができる。
この第8の実施の形態によれば、第1の着色粒子18および第2の着色粒子19により2色を表示するため、カプセル内泳動液16の色で色表示を行う第7の実施の形態に係る画像表示媒体1よりも、彩度の高い表示を行うことができる。
[他の実施の形態]
なお、本発明は、上記各実施の形態に限定されず、その発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々と変形実施が可能である。また、上記各実施の形態の構成要素を発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に組み合わせることができる。
なお、本発明は、上記各実施の形態に限定されず、その発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々と変形実施が可能である。また、上記各実施の形態の構成要素を発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に組み合わせることができる。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はそれらによって限定されるものではない。
実施例1においては、第1の実施の形態と同様の構成を有する画像表示媒体1を作製し、動作試験を行った。
(画像表示媒体の構成)
表面基板2として、厚さ0.7mmのガラス基板にITOを蒸着した透明電極基板を用いた。また、背面基板3として、ガラスエポキシ基板上に銅電極を形成した厚さ0.2mmの電極基板を用いた。リブ7は、フォトリソグラフィー法により形成した。
表面基板2として、厚さ0.7mmのガラス基板にITOを蒸着した透明電極基板を用いた。また、背面基板3として、ガラスエポキシ基板上に銅電極を形成した厚さ0.2mmの電極基板を用いた。リブ7は、フォトリソグラフィー法により形成した。
泳動液8として、ジメチルシリコーンオイルを用いた。
2色粒子9として、ワックスに酸化チタン粉末を分散した白色層と、ワックスにマンガン、銅等の酸化物の混合体を分散した黒色層を、回転円板の両面から溶融した状態で供給し、円板面から飛散する過程で両層を1つの粒子に合体させて、これを分級して平均粒径を約80μmとしたものを用いた。
2色粒子9は、ジメチルシリコーンオイル中で白色部が負に、黒色部が正に帯電した。これを150μmの距離を設けて対向配置した表面基板2と背面基板3の間に泳動液8と共に封入し、電圧を印加したところ、10Vでは回転せず、20V〜50Vでほぼ全ての2色粒子が回転し、50V以上では安定して回転した。
泳動粒子10として、赤色の顔料をPMMAの樹脂中に分散した、平均粒径が約50nmの粒子を用いた。この粒子を界面活性剤によりジメチルシリコーン液体中に10wt%分散させた。
泳動粒子10は界面活性剤により分散された状態で電気二重層の効果によりジメチルシリコーンオイル中で正に帯電した。これを150μmの距離を設けて対向配置した表面基板2と背面基板3の間に泳動液8と共に封入し、電圧を印加したところ、5Vで基板間を移動した。
(画像表示媒体の作製)
2色粒子9を、背面基板3とリブ7とで形成されたスペース内に単層で均一になるように散布した後、表面基板2を重ね、一部を除いて周囲を封止する。泳動粒子10を分散した泳動液8を収容した容器に、貼り合わせた基板を封止していない一部を沈めた状態で固定する。この容器を基板ごと真空チャンバ内にて一旦低圧にした後に常圧に戻すことで、基板内部の空気を追い出して泳動液8を基板内に注入する真空充填をする。
2色粒子9を、背面基板3とリブ7とで形成されたスペース内に単層で均一になるように散布した後、表面基板2を重ね、一部を除いて周囲を封止する。泳動粒子10を分散した泳動液8を収容した容器に、貼り合わせた基板を封止していない一部を沈めた状態で固定する。この容器を基板ごと真空チャンバ内にて一旦低圧にした後に常圧に戻すことで、基板内部の空気を追い出して泳動液8を基板内に注入する真空充填をする。
(動作試験)
上記の2色粒子9および泳動粒子10を100μmの距離を設けて対向配置した表面基板2と背面基板3の間に泳動液8と共に封入し、電圧を印加した。なお、背面基板3側の電極は接地した。
上記の2色粒子9および泳動粒子10を100μmの距離を設けて対向配置した表面基板2と背面基板3の間に泳動液8と共に封入し、電圧を印加した。なお、背面基板3側の電極は接地した。
表面基板2側の電極電位を−5Vとしたところ、泳動粒子8が表面基板2側に移動して数秒後に堆積し、赤色が表示された。
次に、表面基板2側の電極電位を−50Vとしたところ、2色粒子9が回転して黒色部を表示基板側に向けたが、泳動粒子8が表面基板2側に堆積したままであるので、赤色が表示された。
次に、表面基板2側の電極電位を+5Vとしたところ、泳動粒子8が背面基板3側に移動して数秒後に堆積し、2色粒子9の黒色部による黒色が表示された。
次に、表面基板2側の電極電位を+50Vとしたところ、2色粒子9が回転して白色部を表示基板側に向け、2色粒子9の白色部による白色が表示された。
以上の結果より、画像表示媒体1が目的の動作を行うことができることが分かった。
実施例1における2色粒子9の代わりに、PMMA樹脂中に酸化チタンやカーボン等を分散したものを積層し、加熱ロール等で厚さ50μm〜100μmに圧延した後、冷却したものを粉砕し、熱風による流動床により球形にし、粒径を50μm〜100μmとしたものを用いた。他の構成は実施例1と同じとした。
(動作試験)
実施例1と同様の試験を行ったところ、同様に画像表示媒体1が目的の動作を行うことができた。
実施例1と同様の試験を行ったところ、同様に画像表示媒体1が目的の動作を行うことができた。
実施例3においては、第5の実施の形態と同様の構成を有する画像表示媒体1を作製し、動作試験を行った。
多孔質体13となる液状のシリコーンゴムからなるエラストマー中に2色粒子9を混練し、これをゲル化して固定し、その後、泳動粒子10の分散された泳動液としてのシリコーンオイルを含浸させ、泳動層とした。なお、多孔質体13の厚さは、初期に130μm、シリコーンオイルを含浸させた後に150μmとなった。その他の構成等については実施例1と同様である。
(動作試験)
背面基板3側の電極を接地し、表面基板2側の電極電位を−5Vとしたところ、泳動粒子8が表面基板2側に移動して数秒後に堆積し、赤色が表示された。
背面基板3側の電極を接地し、表面基板2側の電極電位を−5Vとしたところ、泳動粒子8が表面基板2側に移動して数秒後に堆積し、赤色が表示された。
次に、表面基板2側の電極電位を−50Vとしたところ、2色粒子9が回転して黒色部を表示基板側に向けたが、泳動粒子8が表面基板2側に堆積したままであるので、赤色が表示された。
次に、表面基板2側の電極電位を+5Vとしたところ、泳動粒子8が背面基板3側に移動して数秒後に堆積し、2色粒子9の黒色部による黒色が表示された。
次に、表面基板2側の電極電位を+50Vとしたところ、2色粒子9が回転して白色部を表示基板側に向け、2色粒子9の白色部による白色が表示された。
以上の結果より、画像表示媒体1が目的の動作を行うことができることが分かった。
1 画像表示媒体
2 表面基板
20 表面支持基板
21 列電極
3 背面基板
30 背面支持基板
31 行電極
4 電圧印加部
5 制御部
6 画像記憶部
7 リブ
8 泳動液
9 2色粒子
9a 第1の色彩部
9b 第2の色彩部
10、10a、10b、10c 泳動粒子
11 第1のスペーサ
12 第2のスペーサ
13 多孔質体
14 キャビティ
15 カプセル
16 カプセル内電気泳動液
18 第1の着色粒子
19 第2の着色粒子
2 表面基板
20 表面支持基板
21 列電極
3 背面基板
30 背面支持基板
31 行電極
4 電圧印加部
5 制御部
6 画像記憶部
7 リブ
8 泳動液
9 2色粒子
9a 第1の色彩部
9b 第2の色彩部
10、10a、10b、10c 泳動粒子
11 第1のスペーサ
12 第2のスペーサ
13 多孔質体
14 キャビティ
15 カプセル
16 カプセル内電気泳動液
18 第1の着色粒子
19 第2の着色粒子
Claims (11)
- 所定の距離を設けて対向配置された第1および第2の基板と、
前記第1の基板と前記第2の基板との間に封入された泳動層と、
前記泳動層内の所定の位置に配置され、第1の色を有する第1の色彩部と、第2の色を有する第2の色彩部とを有し、前記2つ色彩部が異なる帯電特性を有する2色粒子と、
前記泳動層内に電気泳動可能に配置され、所定の色を有する泳動粒子と、
を有することを特徴とする画像表示媒体。 - 前記泳動粒子が、前記2色粒子より小さい粒径を有することを特徴とする請求項1に記載の画像表示媒体。
- 前記第1および第2の基板のうち、表示側に位置する前記基板の内側にスペーサを設けてあることを特徴とする請求項1に記載の画像表示媒体。
- 前記スペーサは、凹凸構造、または多孔構造を有することを特徴とする請求項3に記載の画像表示媒体。
- 前記泳動層は、透明な泳動液からなることを特徴とする請求項1に記載の画像表示媒体。
- 前記泳動層は、透明な泳動液を内部に満たした多孔質体からなり、
前記2色粒子は、回転可能な状態で前記多孔質体の内部に格納され、
前記泳動粒子は、前記多孔質体の空孔を通じて、前記第1の基板側と前記第2の基板側とを往来可能であることを特徴とする請求項1に記載の画像表示媒体。 - 前記2色粒子は、透明なカプセル内泳動液で満たされたカプセルに封入され、前記カプセル内において回転可能であることを特徴とする請求項6に記載の画像表示媒体。
- 前記2色粒子は、前記第1および第2の色彩部を内包するカプセルからなり、
前記第1の色彩部は、前記第1の色を有する粒子からなり、
前記第2の色彩部は、前記第2の色を有する液体からなることを特徴とする請求項6に記載の画像表示媒体。 - 前記2色粒子は、前記第1および第2の色彩部を内包する透明な液体で満たされたカプセルからなり、
前記第1の色彩部は、前記第1の色を有する粒子からなり、
前記第2の色彩部は、前記第2の色を有する粒子からなることを特徴とする請求項6に記載の画像表示媒体。 - 前記泳動粒子が移動するのに必要な印加電圧は、前記2色粒子の前記第1および第2の色彩部が移動するのに必要な印加電圧よりも、小さいことを特徴とする請求項1に記載の画像表示媒体。
- 所定の距離を設けて対向配置された表面基板と背面基板の間に、第1の色を有する第1の色彩部および第2の色を有する第2の色彩部を有する2色粒子と、所定の色を有する単色粒子とを有する画像表示媒体の画像表示方法であって、
前記単色粒子を前記2色粒子よりも表面基板側に位置させて、前記単色粒子の前記所定の色を表示させるステップと、
前記単色粒子を前記2色粒子よりも背面基板側に位置させて、前記2色粒子の前記第1の色彩部を表面基板側に向けて前記第1の色を表示させるステップと、
前記単色粒子を前記2色粒子よりも背面基板側に位置させて、前記2色粒子の前記第2の色彩部を表面基板側に向けて前記第2の色を表示させるステップと、
を有することを特徴とする画像表示媒体の画像表示方法。
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JP2006061434A JP2007240757A (ja) | 2006-03-07 | 2006-03-07 | 画像表示媒体および画像表示方法 |
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2006
- 2006-03-07 JP JP2006061434A patent/JP2007240757A/ja not_active Withdrawn
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