JP2007240550A - 定着装置 - Google Patents

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譲 南條
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弘 楠本
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菊之助 辻
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Abstract

【課題】 加圧部側に熱源を持つことによって、定着部の温度を低く設定することが可能となり、定着性能の安定化と、定着部側の熱源の低熱容量化にともなうウォームアップ時間の削減を図ることを目的とする。また、加圧部側から定着面の温度に応じて加熱することによって、非通紙域の温度上昇を抑え、用紙のカールを抑制することを目的とする。
【解決手段】 互いに逆方向に回転する定着ローラ11と加圧部20の間に、用紙を通過させて用紙上の未定着トナーを定着させるニップ部30が形成された定着装置1において、定着ローラ11は、熱源12を内包し、加圧部20は、ニップ部30と対向し、かつ、加圧部20の回転軸方向に並行して配置された押圧部材22を内包し、押圧部材22は、ニップ部30を通過する用紙幅に合わせて、回転軸方向における発熱幅を変化させる発熱手段を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は加熱した定着ローラと加圧部とが当接するニップ部に、未定着トナー画像を担持した用紙を挿通させ、用紙上の未定着トナーを加熱溶融させて用紙に定着させるために画像形成装置に備えられる定着装置に関する。
電子写真方式の定着装置においては、用紙上のトナーを熱溶解して圧力をかけて定着させるために定着部材と加圧部材とを圧接してニップ部を形成し、定着部材内部に熱源を設けている。このような定着装置では、一般的に、定着部材を定着ローラで、加圧部材を加圧ローラで構成し、定着ローラとして金属ローラが用いられてきた。しかし、近年の省エネルギー化の流れもあり、ウォームアップ時間削減のため、定着部材の低熱容量化が図られている。低熱容量化のための手段としては、例えば定着ローラの芯金をアルミニウムとする構成が公知である。また、加圧ローラを加圧ベルトと押圧パッドとする構成も公知であり、図9は、この構成を示したものである。図9に示す定着装置101は、定着ローラ111の内部にハロゲンランプ112を配置し、芯金113をアルミニウム、弾性層114をシリコンゴム、離型層115をPFA(パーフルオロアルコキシエチレン)で構成し、加圧ベルト121を耐熱樹脂で構成している。
しかしながら、このような構成では加圧部側に熱源を持たないため、定着ローラの加熱温度を高くする必要があり、定着性能の安定化が難しくなり、定着ローラ内の熱源の緻密な温度制御等が必要となる。
また、低熱容量化のために定着ローラを小径化・薄肉化したり、誘導加熱方式を採用したりすることもなされているが、これらによる加熱効率の向上によって温度上昇速度が大きくなるため、温度検知サーミスタやサーモスタットによる検知遅れの影響が無視できなくなってきている。さらに、薄肉化に伴い定着ローラの回転軸方向への熱移動が減少することで定着ローラの一部が過昇温になりやすい。これらにより、ホットオフセット等の画像不良や、定着ローラ表面が熱破壊されることにもなる。
そこで、このような問題を防ぐために様々な技術が提案されている。例えば、定着ローラを非磁性金属と整磁合金とで構成し、誘導加熱方式で加熱する方式(特許文献1参照)が提案されている。この方式では、加熱効率が高く、熱容量の小さい加熱部材を使用してウォームアップ時間の短縮を図りながら、定着ローラの過昇温の防止が図られている。
特開2004−151470号公報
しかしながら、上述の方式においても、定着部側のみを加熱するため、定着ローラの加熱温度を高くする必要があり、充分な定着性能の安定化は望めず、用紙がカールして紙詰まりを引き起こす要因ともなる。
また、小さいサイズの用紙を連続して通紙する場合、ニップ部において用紙が通紙しない非通紙域が過昇温になることを防止することができない。このような非通紙域の温度上昇は、続けて大サイズの用紙を通紙したときにホットオフセットを引き起こすことにもなる。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、加圧部側に熱源を持つことによって、定着部の温度を低く設定することが可能となり、定着性能の安定化と、定着部側の熱源の低熱容量化にともなうウォームアップ時間の削減を図ることを目的とする。また、加圧部側から定着面の温度に応じて加熱することによって、用紙のカールを抑制することを目的とする。さらに、加圧部材側の押圧部材が、用紙幅に合わせて発熱幅を変化させることによって、非通紙域の温度上昇を抑え、続けて大サイズの用紙を通紙するときのホットオフセットを防止することを目的とする。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであって、請求項1に係る発明は、互いに逆方向に回転する定着ローラと加圧部の間に、用紙を通過させて用紙上の未定着トナーを定着させるニップ部が形成された定着装置において、前記定着ローラは、熱源を内包し、前記加圧部は、前記ニップ部と対向し、かつ、該加圧部の回転軸方向に並行して配置された押圧部材を内包し、前記押圧部材は、前記ニップ部を通過する用紙幅に合わせて、前記回転軸方向における発熱幅を変化させる発熱手段を有することを特徴とする定着装置に関する。
請求項2に係る発明は、前記押圧部材は整磁合金で構成され、該整磁合金の近傍に、前記回転軸方向に沿って誘導加熱コイルを備えていることを特徴とする請求項1に記載の定着装置に関する。
請求項3に係る発明は、前記誘導加熱コイルは、該コイルの磁束が前記定着ローラを通る位置に配置され、前記定着ローラは、磁性金属で構成されていることを特徴とする請求項2に記載の定着装置に関する。
請求項4に係る発明は、前記整磁合金は、鉄ニッケル合金であることを特徴とする請求項2または3に記載の定着装置に関する。
請求項5に係る発明は、前記押圧部材は、前記加圧部の回転軸方向に沿って配設された複数の発熱素子を有するサーマルヘッドであることを特徴とする請求項1に記載の定着装置に関する。
請求項6に係る発明は、前記サーマルヘッドは、前記ニップ部を用紙が通過するとき、ドライバ回路によって通過する用紙幅に対応する範囲にある発熱素子が発熱されることを特徴とする請求項5に記載の定着装置に関する。
請求項7に係る発明は、前記サーマルヘッドは、前記ニップ部を用紙が通過するとき、ドライバ回路によって通過する用紙上の印字部分に対応する範囲にある発熱素子が発熱されることを特徴とする請求項5に記載の定着装置に関する。
請求項8に係る発明は、前記押圧部材は、前記ニップ部への用紙の通過方向の下流側に備えられていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の定着装置に関する。
請求項9に係る発明は、前記加圧部は、ポリイミドフィルムからなるベルトで構成されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の定着装置に関する。
本発明に係る定着装置は、加圧部材側に熱源を持つことによって、定着部材の温度を低く設定することが可能となり、定着性能の安定化と、定着部材側の熱源の低熱容量化にともなうウォームアップ時間の削減が図られる。
また、加圧部側から定着面の温度に応じて加熱することによって、用紙のカールを抑え、紙詰まりを防止することができる。
さらに、加圧部材側の押圧部材が、用紙幅に合わせて発熱幅を変化させることによって、非通紙域の温度上昇を抑え、続けて大サイズの用紙を通紙するときのホットオフセットを防止することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る定着装置の構成を簡略化して示す断面図である。図2は、図1に示す定着装置を図面右方向から見た側面図である。
定着装置1は、定着部10と加圧部20で構成される。定着部10である定着ローラ11の内部には、熱源12が設けられている。また、加圧部20を構成する加圧ベルト21の内部には、押圧部材22と誘導加熱コイル25が備えられている。定着部10と加圧部20とのニップ部30へ用紙が挿入される側には、用紙進入ガイド31が備えられている。なお、図2において、用紙進入ガイド31は省略している。
定着ローラ11は円筒状の芯金13の外周にシリコンゴム等の弾性層14が巻かれている。さらに弾性層14の外側には離型層15を形成し、トナーが離型し易くしている。芯金13には鉄等の磁性金属が用いられている。離型層14には、PFA(テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)等のフッ素系樹脂のチューブを用いることができる。この構成において、例えば、定着ローラ11は直径40mmで、芯金13の厚さを500μm、弾性層14を厚さ300μm、離型層15を厚さ500μmとすることができる。
定着部10において、定着ローラ11の内部に設けられた熱源12には、ハロゲンランプ等が用いられ、一般的に用いられる熱ローラ定着方式が採用される。定着ローラ11は、例えば周速(プロセススピード)140mm/秒で回転し、その制御温度は厚紙でない普通紙(60〜90g/m程度の用紙)を通紙するときには185℃に設定することができる。
加圧部20は、加圧部材である加圧ベルト21と、加圧ベルト21を駆動する図示しないローラとで構成される。加圧ベルト21としては、例えば厚さ90μmのポリイミドフィルムが用いられる。加圧ベルト21の内部に配置された押圧部材22は、パッドである押圧部材23と、発熱手段を構成する整磁合金である押圧部材24とで構成される。パッドである押圧部材23にはノーメックス(デュポン社登録商標)等の耐熱フェルトが用いられ、押圧部材24としては、Fe−Ni合金などの整磁合金が用いられる。押圧部材23は、ニップ部30に対応する範囲に、加圧ベルト21にやや圧接して配置されている。押圧部材24は、定着ローラ11及び加圧ベルト21の回転軸方向にそって、ニップ部30において加圧ベルト21の内面に当接して配置されている。また、押圧部材24は、ニップ部30において通紙方向の下流側に配置される。パッドである押圧部材23と整磁合金である押圧部材24とで構成される押圧部材22の総荷重を100Nに設定すると、定着ローラ11と加圧ベルト21との接触幅であるニップ幅は5.5mmとなる。
また、加圧ベルト21の内部に備えられた誘導加熱コイル25は、高周波電流が流されて生じた高周波磁界によって押圧部材24の整磁合金が発熱するように、押圧部材24に近接して配置されている。誘導加熱コイル25は、特に制限されるものではなく、発生した磁界によって押圧部材24の整磁合金が発熱するように構成されていればよい。例えば、誘電加熱コイル25は、直径0.1mmのエナメル線を寄り合わせたリッツ線を、加圧ベルト21の回転軸に沿う方向に巻いて構成する。また、誘導加熱コイル25は、定着ローラ11と加圧ベルト21とが当接する位置にも磁束が通るように、パッドである押圧部材23と押圧部材24に近接して配置されている。誘導加熱コイル25への電力供給のため、定着装置1の外部に高周波電源が設けられる。例えば、高周波電源は、その最大出力が400Wで、その周波数を変化させることによって出力を可変できる構成とする。
ここで、本第1の実施形態で採用する整磁合金を用いる誘電加熱方式について説明する。キュリー温度(Tc)は、強磁性体がある温度以上になると急激に磁気モーメントがなくなる温度のことであり、整磁合金は、キュリー温度(Tc)を有する強磁性体金属である。整磁合金を誘電加熱における発熱体として用いれば、キュリー温度(Tc)になった整磁合金では急激に磁気抵抗が増加し、発熱が弱まる。整磁合金としては、キュリー温度(Tc)が、トナー定着において過昇温とされる温度より低いものを選択すればよい。前記Fe−Ni合金は、Ni含有量に応じてキュリー温度(Tc)を変更することが可能で、所望のキュリー温度を容易に設定することができるので好ましい。
次に、以上のように構成された第1の実施形態に係る定着装置における加熱動作を説明する。
まず、定着部10側において、熱源12から供給される熱によって、定着ローラ11が加熱される。
一方、加圧部21側においては、定着ローラ11と加圧ベルト21が当接するニップ部に用紙が通紙されるとき、定着装置1の外部に備えられた高周波電源から誘導加熱コイル25へ電力が供給され、誘導加熱コイル25から磁界が発生する。その磁界によって誘導加熱コイル25に近接する整磁合金からなる押圧部材24が発熱する。
また、誘導加熱コイル25は、前述のように、定着ローラ11と加圧ベルト21とが当接する部分にも磁束が通るように配置され、定着ローラ11の芯金13を鉄等の磁性金属としたので、加圧部20側の誘導加熱コイル25から発生した磁界がニップ部30を介して芯金13で磁界が発生し、発熱することによって、定着ローラ11が加熱される。
ここで、図2に示すように、定着ローラ11及び加圧ベルト21の回転軸に沿った長手方向のニップ部30の幅(用紙が通紙できる幅)と比較し、通紙する用紙の幅が狭い場合、ニップ部30には、用紙が通紙されない非通紙域50ができる。例えば用紙が通紙できる幅がA4サイズの長辺の幅(A4T)であるとき、A5サイズを長辺方向に通紙すると、A5サイズの短辺の幅(A5R)で通紙することになり、幅の広い非通紙域50ができる。このような幅の狭い小サイズの用紙が連続して通紙されると、非通紙域50に対応する定着ローラ11及び加圧ベルト21の箇所、即ち定着ローラ11及び加圧ベルト21の長手方向の両端部では、中央部と比較して温度が上昇する。したがって、加圧ベルト21の内部の整磁合金からなる押圧部材24の温度も上昇する。そして、整磁合金の両端部の温度がその整磁合金のキュリー温度になると、その両端部における整磁合金の磁気抵抗が急激に増加し、その整磁合金の部分からの発熱が急激に弱まる。
このように定着ローラ11が、定着部10側において熱源12から供給される熱によって加熱されるだけでなく、加圧部20側からも加熱されるようにしたので、定着ローラ11の温度を低く設定しても、トナーの定着部において一定温度を保つことができる。このように定着ローラ11の温度を比較的低く設定できることにより、ウォームアップ時間を削減することができるとともに、トナーの定着性能を安定化することが容易になる。
また、加圧部20側から定着面の温度に応じて加熱することによって、用紙のカールを抑え、紙詰まりを防止することができる。
また、押圧部材22が、加圧部20の回転軸方向の発熱幅を変化させる発熱手段である整磁合金を有することによって、用紙が通紙されない端部に近接する整磁合金からの発熱が急激に弱まることになり、当該端部の温度上昇を抑制することができ、非通紙域50の過昇温状態で続けて大サイズの用紙を通紙するときに発生するホットオフセットを防止することができる。また、トナー定着が不要な箇所の加熱を抑制することができるので、消費電力の削減にもつながる。
また、整磁合金による過昇温防止効果によって、誘導加熱方式採用による温度上昇速度の増大に対する温度検知サーミスタやサーモスタットの検知遅れの影響を最小限に抑えることができる。
さらに、誘導加熱コイル25を、その磁束が定着ローラ11を通るように、押圧部材23と押圧部材24に近接して配置したことによって、定着ローラ11は、熱源12からの熱供給とともに、誘導加熱コイル25からの磁界による芯金13の発熱も期待できるので、熱源12からの熱供給を低減することも可能である。
また、整磁合金である押圧部材24がニップ部30において通紙方向の下流側に配置されていることによって、ニップ部30の上流側において定着部10側からの加熱された温度に応じて整磁合金が反応することができ、適切な温度調整が図られる。
また、加圧部材である加圧ベルト21にポリイミドフィルムを用いることによって、加圧部材の低熱容量化が図られる。
図3は、本発明の第2の実施形態に係る定着装置の構成を簡略化して示す断面図である。図4は、図3に示す定着装置を図面右方向から見た側面図である。図5は、図4に示す抵抗発熱体42を拡大して示す部分拡大図である。図6は、図4に示す抵抗発熱体42とドライバ回路45との接続を示す部分拡大図である。なお、図4において、用紙進入ガイド31及び加圧ベルト21は説明のため省略している。
本第2の実施形態に係る定着装置は、図1において示した第1の実施形態に係る定着装置とは、加圧ベルト21の内部の構成のみが異なり、他の構成は同じである。図3において図1と同じ構成要素には同符号を付し、同じ構成についての説明は省略する。
本第2の実施形態に係る定着装置においては、加圧部20を構成する加圧ベルト21の内部に、押圧部材28を備える。押圧部材28は、前記第1の実施形態と同じパッドである押圧部材23と、サーマルヘッド41である押圧部材27とで構成される。パッドである押圧部材23には、前記第1の実施形態と同様、ノーメックス(デュポン社登録商標)等の耐熱フェルトを用いることができる。
サーマルヘッド41である押圧部材27としては、特に制限されるものではなく、例えば、ライン状に抵抗発熱体42が配列されたライン状のサーマルヘッド41や、ライン状のサーマルヘッド41が複数本並列に配置されたサーマルヘッド41を用いることができる。図4では、ライン状のサーマルヘッド41がラインに沿った長手方向を定着ローラ11及び加圧ベルト21の回転軸方向と平行に、加圧ベルト21と当接して配置されている。また、図5のように、サーマルヘッド41において、幅10mmの抵抗発熱体42が0.5mmの間隔で加圧ベルト21との接触部端面に31個配置され、この接触部端面が抵抗発熱体42の発熱によって発熱するようにすることができる。また、押圧部材27は、ニップ部30において通紙方向の下流側に配置される。
サーマルヘッド41において配列された個々の抵抗発熱体42の駆動を制御するため、定着装置1の外部に駆動制御手段が設けられる。駆動制御手段としては、図6のように、コンピュータ制御によって任意の抵抗発熱体42を駆動し、発熱を制御するドライバ回路45を設けることができる。図4に示すサーマルヘッド41の全幅325mmを加熱するときの最大出力は400Wで、印加パルス(デューティ比)によって出力調整が可能である。
ここで、ドライバ回路45によるサーマルヘッド41の駆動制御方法には、以下の2つの方法を例として挙げることができる。第1の駆動制御方法としては、通紙する用紙サイズに応じて通紙幅に対応するサーマルヘッド41の抵抗発熱体42を駆動して発熱させ、非通紙域50の抵抗発熱体42は駆動しないで発熱を制御する方法である。通紙幅の情報は、設定された用紙サイズから取得してもよく、また、図示しない用紙幅検出装置(ペーパーカーソル)によって、用紙幅情報がCPUに送られるようにしてもよい。この用紙幅情報に基づいて、サーマルヘッドの加熱に必要なドライバ回路45へ加熱信号が送信され、その抵抗発熱体42が発熱する。
第2の駆動制御方法としては、スキャナーから読み込まれた画像データに基づいてトナー定着させる部分(印字部分)に対応するサーマルヘッド41の抵抗発熱体42を駆動して発熱させ、トナー定着しない部分に対応する抵抗発熱体42は駆動しないで発熱させないように制御する方法である。
次に、以上のように構成された第2の実施形態に係る定着装置における加熱動作を説明する。
まず、第1の実施形態と同様、定着部10側において、熱源12から供給される熱によって、定着ローラ11が加熱される。
一方、加圧部21側においては、前述のドライバ回路45によるサーマルヘッド41の駆動制御方法に応じてサーマルヘッド41の抵抗発熱体42が制御される。
第1の駆動制御方法を設定した場合、ドライバ回路45では、設定された用紙サイズなどからニップ部30に通紙される用紙の通紙幅を取得する。その用紙がニップ部30に通紙されるとき、ドライバ回路45によって、その用紙の通紙幅に対応するサーマルヘッド41の抵抗発熱体42が発熱するように、非通紙域50に対応するサーマルヘッド41の抵抗発熱体42は発熱しないように駆動される。例えば、大サイズの用紙(A4T)がニップ部30に通紙される場合は、サーマルヘッド41におけるすべての抵抗発熱体42が発熱され、小サイズの用紙(A5R)が通紙される場合には、用紙と間接的に接触するサーマルヘッド41の抵抗発熱体42は発熱されるが、非通紙域50に対応する抵抗発熱体42は発熱されない。
第2の駆動制御方法を設定した場合には、ドライバ回路は、スキャナーから読み込まれた画像データを取得する。その画像データに対応するトナーを定着させる用紙がニップ部30に通紙されるとき、ドライバ回路は、加圧ベルト21を介してサーマルヘッド41と接するニップ部30を通過する用紙部分の画像データに基づいて、トナー定着させる印字部分に対応するサーマルヘッド41の抵抗発熱体42を発熱させ、トナー定着しない非印字部分に対応する抵抗発熱体42は発熱しないように駆動する。サーマルヘッド41では、間接的に接触して通過していく用紙の印字部分に対応する抵抗発熱体42が、ドライバ回路によって発熱するように駆動される。
このようにしてニップ部30では、定着部10側と加圧部20側の両側から熱が供給され、用紙にトナーが定着される。
このように本第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様、定着部10側において熱源12から供給される熱によって定着ローラ11が加熱されるだけでなく、加圧部20側からも加熱されるようにしたので、定着ローラ11の温度を低く設定しても、トナーの定着部において一定温度を保つことができる。
また、加圧部20側から定着面の温度に応じて加熱することによって、用紙のカールを抑え、紙詰まりを防止することができる。
また、加圧ベルト21内のサーマルヘッド41の加圧ベルト21との接触部端面を、ニップ部30に通紙される用紙幅に対応して発熱させるようにした場合、非通紙域50に対応する定着ローラ11及び加圧ベルト21の端部の温度上昇を抑制するとともに、非通紙域50である不要部分を加熱しないことによって消費電力を削減することも可能である。また、非通紙域50の過昇温状態で続けて大サイズの用紙を通紙するときに発生するホットオフセットを防止することができる。
また、サーマルヘッド41の加圧ベルト21との接触部端面を、トナーを定着させる印字部分に対応して発熱させるようにした場合、トナー定着を要する部分のみ加熱することによって、消費電力を削減することが可能である。また、前記接触部端面において、印字部分が多いところと少ないところとの温度ムラをなくすることもでき、トナーの定着性能をより安定化することが可能である。
さらに、サーマルヘッド41による過昇温防止効果によって、温度検地遅れの影響を最小限に抑えることができる。
また、サーマルヘッド41である押圧部材24がニップ部30において通紙方向の下流側に配置されていることによって、ニップ部30の上流側において定着部10側から加熱された温度に応じてサーマルヘッド41による発熱を制御することができ、適切に温度を調整することができる。
また、本第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様、加圧部材である加圧ベルト21にポリイミドフィルムを用いることによって、加圧部材の低熱容量化が図られる。なお、本第2の実施形態においては、第1の実施形態のように加圧部20側から発生する磁界によって定着ローラ11の芯金13を発熱させることがないので、本第2の実施形態における芯金13は、磁性金属に限定されることなく、選択の幅を広げることができる。
図3に示した定着装置1を実施例とし、その定着装置1における加圧ベルト21の内部に押圧部材27を備えていない定着装置を比較例として、A5R用紙をそれぞれ1000枚連続通紙したときの定着ローラでの昇温状況を確認した。
実施例において、定着ローラ11は直径40mmで、厚さ500μmの鉄の芯金13の外周に、厚さ300μmのシリコンゴムの弾性層14を巻き、その外側には、厚さ500μmのPFAの離型層15を形成した。定着ローラ11の管内には出力800Wのハロゲンランプを用いた。加圧ベルト21には、厚さ90μmのポリイミドフィルムを用い、内部のパッドである押圧部材23にはノーメックス(デュポン社登録商標)を用いた。サーマルヘッド41である押圧部材27においては、幅10mmの抵抗発熱体42が0.5mmの間隔で加圧ベルト21との接触部端面に31個配置した。サーマルヘッド41の全幅325mmを加熱するときの最大出力は400Wとした。押圧部材23と押圧部材27との総荷重を100Nに設定して、ニップ幅を5.5mmとした。定着ローラ11の周速(プロセススピード)は140mm/秒で回転し、定着ローラ11の制御温度は185℃とした。ドライバ回路45によるサーマルヘッド41の駆動制御方法としては、上記第1の駆動制御方法を採用し、図示しない用紙幅検出装置によって用紙幅情報がCPUに送られるようにした。
図7は、A5R用紙を連続通紙したときの定着ローラ11における温度測定結果を示すグラフである。図8は、図7のグラフに示す測定値を数値で示す表である。定着ローラ11における温度測定位置は、通紙する用紙幅の中央を0とし、用紙進入方向に向かって左側をマイナスで示した。上記図4におけるサーミスタ55は、測定位置の−10、すなわち定着ローラ11の回転軸方向において、用紙中央0位置から用紙進入方向に向かって左側10mm位置での温度を測定した。このようサーミスタ55によって図7及び図8に示す8箇所の測定位置で、定着ローラ11の各部温度を測定した。
その結果、図7及び図8に示すように、実施例では、定着ローラ11の各位置における昇温が抑えられ、比較例に比べ、特に用紙の非通紙域50に相当する−95〜−155と95〜140の位置において、顕著に昇温が抑えられていることがわかった。
本発明の第1の実施形態に係る定着装置の構成を簡略化して示す断面図である。 図1に示す定着装置を用紙進入ガイド側から見た側面図である。 本発明の第2の実施形態に係る定着装置の構成を簡略化して示す断面図である。 図3に示す定着装置を用紙進入ガイド側から見た側面図である。 図4に示す抵抗発熱体を拡大して示す部分拡大図である。 図4に示す抵抗発熱体とドライバ回路との接続を示す部分拡大図である。 A5R用紙を連続通紙したときの定着ローラにおける温度測定結果を示すグラフである。 図7のグラフに示す測定値を数値で示す表である。 従来の定着装置の構成の一例を示す断面図である。
符号の説明
1 本発明に係る定着装置
10 定着部
11 定着ローラ
12 熱源
20 加圧部
21 加圧ベルト
23 押圧部材(パッド)
24 押圧部材(整磁合金)
25 誘電加熱コイル



Claims (9)

  1. 互いに逆方向に回転する定着ローラと加圧部の間に、用紙を通過させて用紙上の未定着トナーを定着させるニップ部が形成された定着装置において、
    前記定着ローラは、熱源を内包し、
    前記加圧部は、前記ニップ部と対向し、かつ、該加圧部の回転軸方向に並行して配置された押圧部材を内包し、
    前記押圧部材は、前記ニップ部を通過する用紙幅に合わせて、前記回転軸方向における発熱幅を変化させる発熱手段を有することを特徴とする定着装置。
  2. 前記押圧部材は整磁合金で構成され、該整磁合金の近傍に、前記回転軸方向に沿って誘導加熱コイルを備えていることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記誘導加熱コイルは、該コイルの磁束が前記定着ローラを通る位置に配置され、
    前記定着ローラは、磁性金属で構成されていることを特徴とする請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記整磁合金は、鉄ニッケル合金であることを特徴とする請求項2又は3に記載の定着装置。
  5. 前記押圧部材は、前記加圧部の回転軸方向に沿って配設された複数の発熱素子を有するサーマルヘッドであることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  6. 前記サーマルヘッドは、前記ニップ部を用紙が通過するとき、ドライバ回路によって通過する用紙幅に対応する範囲にある発熱素子が発熱されることを特徴とする請求項5に記載の定着装置。
  7. 前記サーマルヘッドは、前記ニップ部を用紙が通過するとき、ドライバ回路によって通過する用紙上の印字部分に対応する範囲にある発熱素子が発熱されることを特徴とする請求5に記載の定着装置。
  8. 前記押圧部材は、前記ニップ部への用紙の通過方向の下流側に備えられていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の定着装置。
  9. 前記加圧部は、ポリイミドフィルムからなるベルトで構成されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の定着装置。

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