JP2007240491A - 軸受状態検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 回転側輪や転動体に対して非接触の状態で、転がり軸受における潤滑膜の状態を推定できる軸受状態検査装置を提供する。
【解決手段】 転がり軸受1の内輪3および外輪2のうちの回転側輪の表面に誘電体層を介して対向するリング状の電極10を設ける。前記転がり軸受1の内輪3および外輪2のうちの固定側輪と前記電極10との間には静電容量測定手段12を接続し、静電容量測定手段12の次段に判定手段13を設ける。前記静電容量測定手段12で、前記電極10と回転側輪(例えば内輪3)との間、回転側輪と転動体4との間、および転動体4と固定側輪(例えば外輪2)との間の各静電容量の合計値を測定する。判定手段13は、前記静電容量測定手段12の測定値から前記転がり軸受1の状態を判定する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、鉄道車両、自動車、産業機械などの装置に組み込まれた転がり軸受の内部の潤滑剤の劣化状態を検出する軸受状態検査装置に関する。
転がり軸受において、内部の潤滑状態を確認することは、軸受寿命にとって極めて重要である。潤滑不良が発生し、軸受の転動体の転動面と内外輪の軌道面の間に形成された潤滑剤による潤滑膜の厚さが通常より薄くなった場合、転動面と軌道面が金属接触を起こし、軸受寿命が短くなることが知られている。
そこで、潤滑膜の状態を観察して軸受寿命を予測することが望まれるが、潤滑膜の状態は直接観察することが不可能なため、潤滑膜の状態を測定する各種の方法が従来より提案されている。その一つの方法は潤滑膜の状態を直流抵抗として測定するもの(特許文献1)であり、他の一つの方法は潤滑膜の厚さを電気容量として測定するもの(特許文献2)である。
特開2001−311427号公報 特開2003−214810号公報
しかし、潤滑膜の状態を直流抵抗として測定する方法の場合、軸受内外輪のいずれかが回転しているため、被測定箇所以外の場所にスリップリングなどの電気接点が必要となり、その接点の電気抵抗が測定誤差の要因となったり測定結果を不安定なものにするという問題がある。
また、潤滑膜の厚さを電気容量として測定する方法の場合、軸受外輪に孔を開けて電極を取り付ける必要があり、一般の軸受には適用できない。
この発明の目的は、回転側輪や転動体に対して非接触の状態で、転がり軸受における潤滑膜の状態を推定できる軸受状態検査装置を提供することである。
この発明の軸受状態検査装置は、転がり軸受の内輪および外輪のうちの回転側輪の表面に僅かなすき間を隔てて対向するリング状の電極を設け、前記転がり軸受の内輪および外輪のうちの固定側輪と前記電極との間に接続されて前記電極と回転側輪との間、回転側輪と転動体との間、および転動体と固定側輪との間の各静電容量の合計値を測定する静電容量測定手段を設け、この静電容量測定手段の測定値から前記転がり軸受の状態を判定する判定手段を設けたことを特徴とする。
この構成によると、前記リング状の電極→転がり軸受の回転側輪→転動体→固定側輪の経路で形成される電気回路の静電容量の合計値、つまりリング状の電極と回転側輪の間に介在する誘電体層の静電容量と転がり軸受の各潤滑膜の静電容量との合計値が、回転側輪や転動体と非接触の状態で静電容量測定手段により測定される。その測定値から判定手段により転がり軸受の潤滑膜の状態の良否が判定される。すなわち、回転側輪や転動体に対して非接触の状態で、転がり軸受における潤滑膜の状態を推定することができる。
この発明において、前記電極は、前記回転側輪の端面に対して軸方向に対面させても良く、あるいは前記回転側輪の周面に対して径方向に対面させても良い。
この発明において、前記静電容量測定手段は、交流電流を用いてインピーダンスを測定することにより前記静電容量を推定するものとしても良い。
この発明において、前記静電容量測定手段は、静電容量の変化を周波数の変化に変換する発振器と、この発振器の発振する周波数から容量を推定する周波数対応容量推定手段を設けたものであっても良い。
この発明において、前記静電容量測定手段は、前記転がり軸受の固定側輪と前記電極との間に充電および放電を繰り返し生じさせる充放電手段と、その充電および放電の繰り返しにおける過渡現象によって生じる充放電時間より静電容量を推定する充放電時間対応容量推定手段を設けたものであっても良い。
静電容量測定手段が、これらのインピーダンスを測定することにより静電容量を推定するものや、発振周波数から静電容量を推定するもの、または充放電時間より静電容量を推定するものであると、いずれも簡単な構成で精度良く静電容量を推定することができる。
この発明において、前記判定手段は、前記静電容量測定手段により測定された静電容量の変動の値が所定の閾値を超えたことで軸受不良と判定するものとしても良い。
この発明において、前記判定手段は、前記静電容量測定手段により測定された静電容量の値が所定の閾値を超えたことで軸受不良と判定するものとしても良い。
この発明の軸受使用装置は、この発明の軸受状態検査装置として、前記判定手段が、前記静電容量測定手段により測定された静電容量の変動の値が所定の閾値を超えたことで軸受不良と判定するものとした軸受状態検査装置、または、前記判定手段が、前記静電容量測定手段により測定された静電容量の値が所定の閾値を超えたことで軸受不良と判定するものとした軸受状態検査装置、またはこれら両方の軸受状態検査装置と、転がり軸受とを備えたものである。
この構成によると、軸受の潤滑膜の状態、負荷の状態をモニターすることができるため、故障の前兆あるいは故障の診断を行い、軸受使用装置の停止や軸受交換が必要なことを知らせることができる。この軸受使用装置が鉄道車両や産業機械である場合、安全性が向上する。また、この軸受使用装置では、軸受の寿命や経年変化を予測できるため、軸受の無駄な交換や遅れた交換がなくなり、経済性が向上する。
この発明の軸受状態検査装置は、転がり軸受の内輪および外輪のうちの回転側輪の表面に僅かなすき間を隔てて対向するリング状の電極を設け、前記転がり軸受の内輪および外輪のうちの固定側輪と前記電極との間に接続されて前記電極と回転側輪との間、回転側輪と転動体との間、および転動体と固定側輪との間の各静電容量の合計値を測定する静電容量測定手段を設け、この静電容量測定手段の測定値から前記転がり軸受の状態を判定する判定手段を設けたため、回転側輪や転動体に対して非接触の状態で、転がり軸受における潤滑膜の状態を推定できる。
この発明の軸受使用装置は、この発明の軸受状態検査装置として、前記判定手段が、前記静電容量測定手段により測定された静電容量の変動の値が所定の閾値を超えたことで軸受不良と判定するものとした軸受状態検査装置、または、前記判定手段が、前記静電容量測定手段により測定された静電容量の値が所定の閾値を超えたことで軸受不良と判定するものとした軸受状態検査装置、またはこれら両方の軸受状態検査装置と、転がり軸受とを備えたため、軸受の潤滑膜の状態、負荷の状態をモニターすることができる。その結果、故障の前兆あるいは故障の診断を行い、軸受使用装置の停止や軸受交換が必要なことを知らせることができる。
この発明の第1の実施形態を図1ないし図3と共に説明する。この軸受状態検査装置11は、図1に示すように転がり軸受1が回転軸5に取り付けられた軸受使用装置30において、転がり軸受1の潤滑膜の状態を推定するものである。転がり軸受1は、固定側輪である外輪2と、回転軸5に嵌合する回転側輪である内輪3と、外輪2の内周面に形成された軌道面2aと内輪3の外周面に形成された軌道面3aの間に介在する複数個の転動体4とでなる。この場合の転がり軸受1は、前記転動体4がボールからなる玉軸受である。外輪2はハウジング(図示せず)等の他の部材と電気的に非導通の状態に保たれている。
軸受状態検査装置11は、前記転がり軸受1の回転側輪である内輪3の表面に僅かなすき間を隔てて誘電体層(図示せず)を介して対向配置されるリング状の電極10と、転がり軸受1の固定側輪である外輪2と前記電極10との間に接続されて静電容量を測定する測定手段12と、この静電容量測定手段12の測定値から転がり軸受1の状態を判定する判定手段13とでなる。前記誘電体層は、例えば空気層である。静電容量測定手段12は、前記電極10と回転側輪である内輪3との間、内輪3と転動体4との間、および転動体4と固定側輪である外輪2との間の各静電容量の合計値を測定する。ここでは、リング状の電極10は、回転側輪である内輪3の端面に対して軸方向に対面させている。なお、電極10は、必ずしもリング状でなくても良い。
図2(A)は前記各転がり軸受1の半部断面図を示し、図2(B)は図2(A)の軸受構造を電気回路として表現した模式図を示す。図2(A)において、転がり軸受1が正常に回転している場合、外輪2と転動体4の接触面には1μm以下の厚さの潤滑膜(油膜)6が形成され、外輪2と転動体4は直接接触することなく潤滑膜6を介して加重を伝えることが知られている。内輪3と転動体4の接触面にも同様の潤滑膜7が形成される。外輪2と転動体4の関係において、潤滑膜6を誘電体と考え、外輪2と転動体4を電極と考えると、ここに1つのコンデンサ8が形成される。同様に内輪3と転動体4の関係においても、もう1つ別のコンデンサ9が形成される。
これを模式的に表現すると、図2(B)のように2つのコンデンサ8,9が直列に接続された回路構成となる。ここで、両コンデンサ8,9の静電容量Ca,Cbが等しいとすると、2つのコンデンサ8,9の合計の静電容量はCa/2となる。また、軸受1個あたりの転動体4の個数をnとして、それぞれの転動体4でのコンデンサの静電容量が等しいとすると、それらの等しい静電容量のコンデンサが並列に接続された回路構成とみなすことができるので、軸受1個での全体の静電容量はnCa/2となる。したがって、転がり軸受1において、外輪2から内輪3までの経路の静電容量を測定すれば、1箇所の潤滑膜6(7)での静電容量Caを推定することができる。ただし、このままでは、内外輪3,2のいずれかが回転している(図1の場合は内輪3が回転している)ため、潤滑状態を直流抵抗として測定する先述した特許文献1に開示の方法の場合と同様に、被測定箇所以外の部分でスリップリングなどの電気接点が必要となり、測定誤差が生じたり測定結果が不安定になる要因となる。
そこで、この実施形態の軸受状態検査装置11では、軸受使用装置30における転がり軸受1の回転側輪である内輪3の端面に一定の間隔を隔てて対面するリング状の電極10を固定状態に配置し、この電極10と内輪3の端面との間に誘電体層を介在させ、静電容量測定手段12の一方の入力端子である電極12aを転がり軸受1の固定側輪である外輪2に接続し、静電容量測定手段12の他方の入力端子である電極12bを前記電極10に接続している。この場合、先述したように固定側輪である外輪2は図示しない絶縁手段で適切に絶縁されており、ハウジング等の他の部材と電気的に非導通状態とされる。この場合の軸受使用装置30からリング状の電極10にまたがる経路の電気的な等価回路は図3のようになる。すなわち、この場合の電気回路は、静電容量測定手段12の電極12aから軸受1の外輪2→転動体4→内輪3→リング状の電極10→静電容量測定手段12の電極12bの経路で形成される。なお、図3では、転がり軸受1の転動体4の個数nを6としている。
図3の等価回路において、前記リング状の電極10と内輪3の間には静電容量Crのコンデンサが構成される。電極10の断面積をS、電極10と内輪3の間の距離をd、その間に介在する誘電体層の誘電率をεとすると、前記コンデンサの静電容量Crは、
Cr=εS/d ……(1)
となる。この静電容量Crの値は予め測定しておくことが可能である。
一方、各転動体4と内外輪3,2の間に形成されるコンデンサの静電容量が同じ値Caとすると、転がり軸受1の全体の静電容量Cjは、
Cj=nCa/2 ……(2)
となり、
Ca=2Cj/n ……(3)
となる。
上記したように、リング状の電極10と内輪3の間の静電容量はCrであるから、前記等価回路の全体の静電容量Cを測定すれば、
C=Cj・Cr/(Cj+Cr) ……(4)
より、
Cj=C・Cr/(C−Cr) ……(5)
となる。したがって、式(3),(5)より、
Ca=2C・Cr/n(C−Cr) ……(6)
として、転動体4と内外輪3,2間に介在する潤滑膜6,7の1箇所当たりの平均静電容量Caを求めることができる。前記静電容量測定手段12において、全体の静電容量Cの測定には、電気容量計などの計測器を用いることができる。
判定手段13による転がり軸受1の状態の判断基準としては、例えば以下のような潤滑状態が挙げられる。
1.転がり軸受1の油膜が形成されない場合、導通状態となり、全体の静電容量はCr のみとなり増加する。
2.転がり軸受1の各油膜形成箇所のいずれか1箇所が油膜切れの場合、その部分が導 通するため、全体の静電容量がやや増える。
3.軸受使用装置10に過大な負荷がかかった場合、油膜の厚みが減るため、全体の静 電容量が増加する。
4.転がり軸受1における油膜の状態が不安定になると、静電容量も不安定になるので 、静電容量の変動をチェックする。
これらの判断基準を採用した場合、判定手段13は、静電容量測定手段12によって測定された全体の静電容量の値が通常より増えた場合(所定の閾値を超えた場合)、あるいは静電容量の変動が大きい場合(所定の閾値を超えた場合)、あるいは両方の条件を満たす場合に潤滑状態不良と判断することになる。
なお、転がり軸受1が停止または低速回転している場合、転がり軸受1は導通状態またはそれに近い状態となるため、全体の静電容量は上記1.の場合と同様に、全体の静電容量はCrのみとなり増加する。
このように、この実施形態の軸受状態検査装置11では、転がり軸受1の回転側輪(内輪)3の表面に誘電体層を介して対向するリング状の電極10を設け、その転がり軸受1の固定側輪(外輪)2と前記リング状の電極10との間に接続され、前記リング状電極10と回転側輪(内輪)3との間、固定側輪(内輪)3と転動体4との間、および転動体4と固定側輪(外輪)2との間の静電容量の合計値を測定する静電容量測定手段12を設け、この静電容量測定手段12の測定値から前記転がり軸受1の状態を判定する判定手段13を設けたため、回転側輪(内輪)3や転動体4に対して非接触の状態で、転がり軸受1における潤滑膜の状態を推定できる。
また、上記軸受状態検査装置11を組み込んだ軸受使用装置30では、転がり軸受1の潤滑膜の状態、負荷の状態をモニターすることができるため、故障の前兆あるいは故障の診断を行い、軸受使用装置30の停止や軸受交換が必要なことを知らせることができる。この軸受使用装置30が鉄道車両や産業機械である場合、安全性が向上する。また、この軸受使用装置30では、転がり軸受1の寿命や経年変化を予測できるため、転がり軸受1の無駄な交換や遅れた交換がなくなり、経済性が向上する。
図4および図5は、この発明の他の実施形態を示す。この実施形態の軸受状態検査装置11は、図1における軸受使用装置30の転がり軸受1が外輪回転の場合に適用したものである。図4において、転がり軸受1の内輪3は固定軸5Aに嵌合される。この場合、リング状の電極10は、回転側輪である外輪2の外周面に対して径方向に対面させた状態で固定されている。ここでは、リング状の電極10を円筒状として外輪2の外周面に対面させているが、図1の場合のように外輪2の端面に対して軸方向に対面させても良い。静電容量測定手段12の一方の入力端子である電極12aは転がり軸受1の固定側輪である内輪2に接続し、静電容量測定手段12の他方の入力端子である電極12bは前記リング状の電極10に接続している。リング状電極10と外輪2との間に誘電体層を介在させることなど、その他の構成は図1ないし図3に示した第1の実施形態の場合と同様である。
この場合の軸受使用装置30からリング状の電極10にまたがる経路の電気的な等価回路は図5のようになる。すなわち、この場合の電気回路は、静電容量測定手段12の電極12aからリング状の電極10→軸受1の外輪2→転動体4→内輪3→静電容量測定手段12の電極12bの経路で形成される。この等価回路は、図3の等価回路と比べて、静電容量Crの位置が内輪3側から外輪2側に入れ代わっているだけで、全体の静電容量Cは同じものとなる。
したがって、この実施形態の軸受状態検査装置11でも、第1の実施形態の場合と同様にして、転がり軸受1の潤滑状態を推定することができる。
図6は、図1に示す第1の実施形態において、軸受状態検査装置11の静電容量測定手段12が、直列接続した発振器14と電流測定手段15とでなり、軸受使用装置30に交流電流を流すことによって、軸受使用装置30における転がり軸受1の外輪2からリング状電極10にまたがる全体の静電容量Cをインピーダンスに換算して測定するようにした例を示す。この場合、測定したインピーダンスから平均静電容量Caを求めることもできる。
この場合、油膜で形成される静電容量が一般に数十pFと小さいことから、発振器14による発振周波数を100kHzから10MHz程度とすると、高い検出精度が得られる。また、油膜の厚みは極めて小さいことから、転がり軸受1の外輪2とリング状電極10の間に印加する印加電圧は概ね1V以下にする必要がある。
図7は、軸受状態検査装置11の静電容量測定手段12が、OPアンプ18で構成した発振器16と、この発振器16の発振周波数から静電容量を推定する周波数対応容量推定手段17とでなり、測定した発振器16の周波数により、軸受使用装置30における転がり軸受1からリング状電極10にまたがる全体の静電容量Cを推定するようにした例を示す。この場合の発振器16は、relaxation oscillator と呼ばれ、OPアンプ18に抵抗19Ra,19Rb,19Rt、およびコンデンサ19Ctを接続して構成される。抵抗19Ra,19Rb,19Rtの抵抗値をRa ,Rb ,Rt 、コンデンサ19Ctの静電容量をCt とすると、発振周波数fは、およそ
f=1/(2Rt Ct )
となることが知られている。
ここでは、前記発振器16のコンデンサ19Ctが、軸受使用装置30における転がり軸受1からリング状電極10にまたがる全体の静電容量Cに置き換えられることで、その静電容量Cが推定される。
図8は、軸受状態検査装置11の静電容量測定手段12が、充放電手段20と、その充電および放電の繰り返しにおける過度現象によって生じる充放電時間より静電容量を推定する充放電時間対応静電容量推定手段21とでなる例を示す。充放電手段20は、充電抵抗22と充電スイッチ23の直列回路部を被測定静電容量Ct に直列接続すると共に、放電スイッチ24と放電抵抗25の直列回路部を被測定静電容量Ct に並列接続した回路である。充放電時間対応静電容量推定手段21は、充放電手段20での充放電電圧を監視する電圧測定手段26と、この電圧測定手段26が監視する電圧が規定電圧になるまでの時間を測定することにより、被測定静電容量Ct を推定する判断手段27とでなる。
この場合、例えば、充電スイッチ23をオンにして充電を開始し、被測定静電容量Ct の充電電圧を電圧測定手段26で監視して、その充電電圧が規定電圧になるまでの充電時間を判断手段27で測定することにより、被測定静電容量Ct を推定できる。または、予め所定電圧まで充電させた被測定静電容量Ct に対して、放電スイッチ24をオンにして放電を開始し、被測定静電容量Ct の放電電圧を電圧測定手段26で監視して、その放電電圧が規定電圧になるまでの放電時間を判断手段27で測定することにより、被測定静電容量Ct を推定できる。
ここでは、前記被測定静電容量Ct が、軸受使用装置30における転がり軸受1からリング状電極10にまたがる全体の静電容量Cに置き換えられることで、その静電容量Cが推定される。
図9は、この発明の軸受状態検査装置のさらに他の実施形態を示す。この軸受状態検査装置11は、図1に示す第1の実施形態において、判定手段13の次段に記録手段28を追加して、軸受使用装置30の転がり軸受1の油膜の状態をリアルタイムでモニタできるようにしたものである。静電容量測定手段12は、図6〜図8に示したいずれのものを用いても良い。なお、判定手段13は、静電容量測定手段12により測定された静電容量の変動の値が所定の閾値を超えたことで、軸受不良と判定するものであっても良い。
この発明の第1の実施形態にかかる軸受状態検査装置を用いた軸受使用装置における転がり軸受の検査を示す説明図である。 (A)は転がり軸受の半部断面図、(B)は(A)の軸受構造を電気回路として表現した場合の模式図を示す。 軸受使用装置からリング状電極にわたる経路の電気的な等価回路図を示す。 この発明の他の実施形態にかかる軸受状態検査装置を用いた軸受使用装置における転がり軸受の検査を示す説明図である。 軸受使用装置からリング状電極にわたる経路の電気的な等価回路図を示す。 軸受状態検査装置における静電容量測定手段の一例を示すブロック図である。 軸受状態検査装置における静電容量測定手段の他の例を示す回路図である。 軸受状態検査装置における静電容量測定手段のさらに他の例を示す回路図である。 この発明のさらに他の実施形態にかかる軸受状態検査装置を用いた軸受使用装置における転がり軸受の検査を示す説明図である。
符号の説明
1…転がり軸受
2…外輪
3…内輪
4…転動体
10…リング状の電極
11…軸受状態検査装置
12…静電容量測定手段
13…判定手段
14…発振器
15…電流測定手段
16…発振器
17…周波数対応容量推定手段
20…充放電手段
21…充放電時間対応静電容量推定手段
30…軸受使用装置

Claims (9)

  1. 転がり軸受の内輪および外輪のうちの回転側輪の表面に僅かなすき間を隔てて対向するリング状の電極を設け、前記転がり軸受の内輪および外輪のうちの固定側輪と前記電極との間に接続されて前記電極と回転側輪との間、回転側輪と転動体との間、および転動体と固定側輪との間の各静電容量の合計値を測定する静電容量測定手段を設け、この静電容量測定手段の測定値から前記転がり軸受の状態を判定する判定手段を設けたことを特徴とする軸受状態検査装置。
  2. 請求項1において、前記電極は、前記回転側輪の端面に対して軸方向に対面させた軸受状態検査装置。
  3. 請求項1において、前記電極は、前記回転側輪の周面に対して径方向に対面させた軸受状態検査装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、前記静電容量測定手段は、交流電流を用いてインピーダンスを測定することにより前記静電容量を推定するものとした軸受状態検査装置。
  5. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、前記静電容量測定手段は、静電容量の変化を周波数の変化に変換する発振器と、この発振器の発振する周波数から静電容量を推定する周波数対応容量推定手段を設けた軸受状態検査装置。
  6. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、前記静電容量測定手段は、前記転がり軸受の固定側輪と前記電極との間に充電および放電を繰り返し生じさせる充放電手段と、その充電および放電の繰り返しにおける過渡現象によって生じる充放電時間より静電容量を推定する充放電時間対応容量推定手段を設けた軸受状態検査装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項において、前記判定手段は、前記静電容量測定手段により測定された静電容量の変動の値が所定の閾値を超えたことで軸受不良と判定するものとした軸受状態検査装置。
  8. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項において、前記判定手段は、前記静電容量測定手段により測定された静電容量の値が所定の閾値を超えたことで軸受不良と判定するものとした軸受状態検査装置。
  9. 請求項7記載の軸受状態検査装置、および請求項8記載の軸受状態検査装置のいずれか一方または両方と、前記転がり軸受とを備えた軸受使用装置。
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