JP2007240265A - 微粒子測定装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】吸引手段で吸引する流体の流量を、流量計11で計測される流量が一定となるように流量制御部12で制御することにより微粒子を高精度に測定する構成において、吸引手段としてファンモータ13及びポンプを用いる。流量制御部12でファンモータ13とポンプ52の何れか一方を適時動作させる協調運転制御することによって、ファンモータ13の特長である長寿命と、ポンプ52の特長である大流量吸引の両立を可能とする。
【選択図】 図1
Description
この微粒子測定装置は、真空ポンプ105が駆動されると、ノズル101から粉塵を含む流体が吸引されてチャンバー103へ噴射される。この噴出された流体は、チャンバー103内を通って更に吸引ノズル102を通り真空ポンプ105で吸引され、外部に排出される。この際、チャンバー103内において、光源104からの光が流体に照射され、この照射時に流体中に含まれる微粒子での散乱光が図示せぬ受光素子で受光される。そして、その受光に応じて受光素子から出力される電気信号から微粒子の数と大きさが演算によって求められる。
一方、微粒子測定装置の長寿命化を目的に流体吸引機構にファンモータを使用する場合があるが、ファンモータの場合には吸引流量を大きくすることが困難である。一般的に、流体のサンプリング流量が多い方がより正確な測定が可能となるため、短時間で大流量を吸引できることが微粒子測定装置には求められている。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、微粒子を含む流体を吸引する際に、長寿命で連続常時測定に耐えることができ、尚且つ、微粒子の高精度測定のために大流量吸引を行うことができる双方の性能を兼ね備えた微粒子測定装置を提供することを目的とする。
また、本発明の請求項3による微粒子測定装置は、請求項2において、前記パージ作業制御手段は、前記演算された微粒子の粒子径が予め定められた粒子径以下となり、且つ、微粒子の数が予め定められた粒子数以下となるまで、前記ファンモータ又は前記ポンプの前記処理動作を更に増大する指令を前記流量制御手段へ出力することを特徴とする。
この構成によれば、フィルタによって流体に含まれる塵や埃が取り除かれて微粒子測定装置の流路に吸入されるので、清浄化をより効率良く短時間で行うことができる。
この構成によれば、様々な長さのサンプリングチューブを吸引手段に装着することによって発生する圧力損失により、吸引流量が変動しても、常に吸引流量に基づく適正なしきい値を設定することができるので、正しく微粒子の検出の判定を行うことができる。
この構成によれば、吸引流量と受光信号との大きさが略直線となる相関関係があるので、この相関式の傾きに等しくされた吸引流量としきい値との相関式を参照して、現在の吸引流量に対応するしきい値を求め、このしきい値を用いて微粒子検出の判定を行えば正確に判定することが可能となる。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係る微粒子測定装置の構成を示す図である。
図1に示す微粒子測定装置10は、ノズル2と、微粒子検出部3と、チューブ4,6,51と、流量計11と、ファンモータ13と、ポンプ52と、フィルタ7,53と、流量制御部(流量制御手段)12と、微粒子演算部14とを備えて構成されている。
このような構成の微粒子測定装置10は、クリーンルーム等の粉塵を管理する部屋に配置されて、次のような微粒子の測定動作を行う。
流量制御部12では、その流量信号15に応じて、流量計11で計測される流量が一定となるようにファンモータ13又はポンプ52を制御するための制御信号16が生成され、この制御信号16がファンモータ13又はポンプ52へ出力される。これによって、流量計11で計測される流量が一定となるように、ファンモータ13又はポンプ52が制御される。
また、流量制御部12によって、上位システム又はユーザの指令に基づき、ファンモータ13とポンプ52の運転/停止を制御するようになっている。例えば、夜間など微粒子測定対象空間において発塵が少ないと考えられる時間帯にはファンモータ13を動作させてポンプ66を停止させる。この場合、ファンモータ13による吸引で上記微粒子検出動作が実行される。
一方、測定対象空問における微粒子測定を高精度、高速実施したい時間帯においてはポンプ52を動作させてファンモータ13を停止させる。この場合、ポンプ52による吸引で上記微粒子検出動作が実行される。
図2は、本発明の実施の形態の応用例1に係る微粒子測定装置の構成を示す図である。
図2に示す微粒子測定装置20は、図1に示した微粒子測定装置10の構成に、パージ作業制御部(パージ作業制御手段)21を更に備えた点にある。
パージ作業制御部21は、ノズル2、微粒子検出部3などの流体が通過する流路内部に付着している挨を清浄するためのパージ作業が自動で行われるように制御するものである。
まず、ファンモータ13又はポンプ52が起動されると、ノズル2から部屋の粉塵を含む流体が吸引されて微粒子検出部3へ導かれ、この流体への光照射時に流体中に含まれる微粒子での散乱光が受光素子で受光される。この受光に応じて受光素子から出力される電気信号18が微粒子演算部14に入力され、ここで微粒子の数及び大きさが演算によって求められ、この微粒子測定結果情報23がパージ作業制御部21へ出力される。
一方、その内部の清浄化が行われない場合、即ち、パージ作業制御部21において、所定粒子径より大きい粒子(又は所定粒子数より多い数)を検出している状態が継続している場合は、更に回転速度を速くするための回転速度変更指令信号24が出力され、これに応じてファンモータ13又はポンプ52が更に高速で回転する。
このような実施の形態の応用例1の微粒子測定装置20によれば、パージ作業制御部21によって、流路内に所定粒子径(又は所定粒子数)の粒子が存在する場合、ファンモータ13又はポンプ52の回転数を増大させてパージ作業を実施するようにしたので、実運転前や校正作業前に流路内の埃を短時間で除去して清浄化を行うことができる。
更に、パージ作業制御部21にて、所定粒子径より大きい粒子(又は所定粒子数より多い数)を検出しない状態が予め定められた時間継続したことが検出された際にファンモータ13又はポンプ52の回転速度が通常速度に戻された場合に、ブザーやランプ点灯等によって利用者に報知可能なようにすれば、利用者が微粒子測定装置20の清浄化状態を認識することができる。
図3は、本発明の実施の形態の応用例2に係る微粒子測定装置の構成を示す図である。
上記応用例2の他、図3に示す微粒子測定装置30のように、ノズル2の流体吸入口にフィルタ26を取り付ければ、フィルタ26によって流体に含まれる塵や埃が取り除かれてノズル2に吸入されるので、パージ作業制御部21によるパージ作業をより効率良く短時間で行うことができる。
更に、パージ作業制御部21は、流路内に存在する微粒子が、所定粒子径以下で且つ所定粒子数以下となるまで、流量制御部12への指令によりファンモータ13又はポンプ52の回転数を増大させてパージ作業を実施するようにしてもよい。
そこで、上記のように更に回転速度を上げて吸引流量を増大させるようにしたので、付着微粒子を取ることが可能となる。
図4は、本発明の実施の形態の応用例3に係る微粒子測定装置の構成を示す図である。
図4に示す微粒子測定装置40は、図1に示した微粒子測定装置10の流量制御部12に代え、しきい値設定機能を有する流量制御部(流量制御手段)41を備えた点にある。
流量制御部41は、流量信号15から現在の吸引流量Q1を検知し、この吸引流量Q1に対応するしきい値Thを算出し、このしきい値Thを微粒子演算部14−1に設定するものである。また、微粒子演算部14−1が、その設定されたしきい値Thを用いて、所定の大きさの微粒子の検出を判定するようにした。
図5に示す受光信号レベルの波形は、同じ粒子径の粒子を吸引したときにサンプリングチューブ42が有る場合と、無い場合との2つの異なる条件で取得したデータを時間軸(横軸)に重ね合わせてグラフ化したものである。サンプリングチューブ42が有る場合の波形がa1、無い場合の波形がa2である。
サンプリングチューブ42を装着した場合は、チューブ42による圧力損失が発生するためチューブ42の無いときと比較すると、吸引流量(流速)が減少する。この吸引流量の減少によって、ノズル2から吸引された流体内に含まれる微粒子の移動速度が低下する。このため、微粒子が微粒子検出部3内の光源の出射光で照射される時間が大きくなって、微粒子の散乱光量が大きくなるため受光素子から出力される受光信号(=電気信号18)も増大する。
例えば、図5に破線で示す位置にしきい値Thを設定していた場合は、同じ大きさの粒子であるにもかかわらず、a1のチューブ42が有る場合には検出されるが、a2のチューブ42が無い場合には受光信号レベルがしきい値Th以下となり検出されないことになる。
この吸引流量Q1と受光信号レベルPとの関係を図6に示す。この図6より、吸引流量Q1が大きくなると受光信号レベルPが小さくなることがわかる。この両者の相関関係は、次式(1)で示すように、ほぼ直線近似される。
P=α×Q+β …(1)
P:受光信号レベル
Q:吸引流量
α:直線近似式の定数(傾き)
β:直線近似式の定数(切片)
Th=α×Q+Th0 …(2)
つまり、しきい値設定部41は、流量計11から入力される流量信号15より現在の吸引流量Q1を検出し、次に、吸引流量Q1としきい値Thとの相関式(2)から、吸引流量Q1に対応するしきい値(例えばTh1)を算出し、このしきい値Thlを微粒子演算部14−1へ出力して設定する。
このような微粒子測定装置40によれば、様々な長さのサンプリングチューブ42をノズル2に装着することによって発生する圧力損失により、吸引流量Q1が変動しても、常に吸引流量Q1に応じた適正なしきい値Thを設定することで正しく微粒子の測定を行うことができる。
3 微粒子検出部
4,6,51 チューブ
7,26,53 フィルタ
10,20,30,40 微粒子測定装置
11 流量計
12 流量制御部
13 ファンモータ
14,14−1 微粒子演算部
15 流量信号
16 回転数制御信号
18 電気信号
23 微粒子測定結果情報
24 回転速度変更指令信号
41 しきい値設定部
42 サンプリングチューブ
52 ポンプ
Claims (6)
- 流体を吸引して排出する吸引手段によって流体を流路に流し、この流体に光源からの出射光を照射し、この照射時に流体中に含まれる微粒子での散乱光を受光素子で受光し、この受光に応じて受光素子から出力される電気信号から微粒子の数及び大きさを演算手段で演算して求める微粒子測定装置において、
前記吸引手段として用いたファンモータ及びポンプと、
前記ファンモータと前記ポンプの吸引及び排出によって流れる流体の流量を計測する流量計と、
前記ファンモータ及び前記ポンプの何れか一方を動作させ、前記流量計での計測流量に応じて、当該流量が一定となるように動作中のファンモータ又はポンプの流量を制御する流量制御手段と
を備えたことを特徴とする微粒子測定装置。 - 前記演算された微粒子の粒子径が予め定められた粒子径より大きい場合、及び微粒子の数が予め定められた粒子数より多い場合の何れかの場合に、前記ファンモータ又は前記ポンプの吸引及び排出の処理動作を増大する指令を前記流量制御手段へ出力するパージ作業制御手段
を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の微粒子測定装置。 - 前記パージ作業制御手段は、前記演算された微粒子の粒子径が予め定められた粒子径以下となり、且つ、微粒子の数が予め定められた粒子数以下となるまで、前記ファンモータ又は前記ポンプの前記処理動作を更に増大する指令を前記流量制御手段へ出力する
ことを特徴とする請求項2に記載の微粒子測定装置。 - 前記流体の流路の吸入口に取り付けられ、所定粒子径の微粒子を濾過するフィルタ
を更に備えたことを特徴とする請求項2または3に記載の微粒子測定装置。 - 前記流量制御手段は、前記演算手段が前記受光素子から出力される電気信号がしきい値よりも大きい場合に微粒子を検出したと判定する処理を行う場合に、前記吸引手段での流体の吸引流量を検出し、この検出された吸引流量に基づき前記しきい値を設定変更する
ことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の微粒子測定装置。 - 前記流量制御手段は、予め測定された吸引流量と前記電気信号との大きさの相関式と等しい傾きとされた当該吸引流量としきい値との相関式を保持し、この相関式から前記吸引手段での吸引流量に対応するしきい値を算出し、この算出されたしきい値を微粒子検出用のしきい値として新たに設定する
ことを特徴とする請求項5に記載の微粒子測定装置。
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