JPH102856A - キャビティ内の粒子検出装置および方法 - Google Patents

キャビティ内の粒子検出装置および方法

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JPH102856A
JPH102856A JP9042623A JP4262397A JPH102856A JP H102856 A JPH102856 A JP H102856A JP 9042623 A JP9042623 A JP 9042623A JP 4262397 A JP4262397 A JP 4262397A JP H102856 A JPH102856 A JP H102856A
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light
particles
cavity
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John C Sandberg
ジョン、シー.サンドバーグ
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RES ELECTRO OPT Inc
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    • G01N21/39Investigating relative effect of material at wavelengths characteristic of specific elements or molecules, e.g. atomic absorption spectrometry using tunable lasers
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 粒子のキャビティ内検出を可能する装置およ
び方法の提供。 【解決手段】 レーザー媒体11内に配置されたレーザ
ー媒体11は、光ポンプ源19により端面励起されて、
レーザー媒体11を起動して、レーザーキャビティ13
内にレーザー光を供給する。同様にレーザーキャビティ
内に配置された検出領域29は内部に粒子または粒子含
有流体を保有可能であり、レーザー光にさらされる。光
は、検出領域内29の粒子により散乱などされ、散乱光
は0.05ないし10ミクロの微小粒子のような粒子を
示しており、散乱光が集められると、散乱光は、検出領
域29での粒子を示す出力を供給するのに使用できる。
レーザーキャビティ13は、内部に固体レーザー媒体1
1を備えており、このレーザー媒体は、利得開口調整を
達成するようレーザー媒体に焦点が合った光を供給する
半導体により端面励起される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は粒子検出装置に関
し、具体的には、光ポンプ式レーザー媒体を用いたキャ
ビティ内の粒子の検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】流体中の粒子を検出するのに検出装置を
使用することは、現在では周知であり、こうした装置で
は、一層小さな粒子を検出することが可能になってきて
おり、極めて高い流量で移動する流体中の粒子を検出で
きるようになっている。
【0003】レーザー光の散乱は、危険な製造工程にお
いてしばしば有害になる空気中のミクロ以下の微細粒子
の検出では最もよく使われる技術である。この技術で
は、粒子含有試料空気流が、検出領域でレーザー光線と
交差するように向けられ、試料空気に捉えられた粒子が
検出領域で光を散乱させる。次に、散乱光が集められ
て、検出される。微細粒子の大きさは通常は散乱光信号
の大きさから推定される。
【0004】微細粒子の監視用の光散乱装置は、主に、
空気などの試料流体を監視可能な流量と装置の感度の関
数を利用する。しかし、矛盾要件が発生するのが常であ
るというのは流量が増加するに応じて通常は感度が減少
するからである。
【0005】装置の感度を最大にするには、通常は、能
動(または受動)光レーザーキャビティ内に散乱光検出
領域を配置する。そうすることで、レーザの出力が高く
なると通常コストがかかり危険が増大するが、そうした
高コストや危険性を考慮することなく低損失光共振器内
で生成可能な高循環レーザー光の強度を利用できる。
【0006】高サンプル率を達成するには、限られた容
量検出領域では高流量が通常必要となる(おおよそ毎秒
10メートルの噴出速度)。こうした高流量により、レ
ーザーキャビティを動揺させる散乱領域における屈折率
の静的かつ時間変動型勾配が発生する。こうした動揺に
より、レーザーキャビティの横モード構造が変化して、
キャビティ内のレーザーパワーの振幅の安定性が低下す
る。最終的には、こうした装置の最高試料流量が制限さ
れることにる。現在の装備の技術内容の大半は、試料流
誘導測定ノイズの管理に関するものである。
【0007】現在周知の市販のキャビティ内の光散乱装
置ではほとんどガスレーザーが採用されている。なかで
もヘリウムネオン(HeNe)レーザーが特に有益であるこ
とが分かっている。というのはキャビティの損失が低く
(おおよそ100万に100)、価格も低く、寿命も長
いからである。HeNeレーザーを用いた粒子検出は、たと
えば、米国特許第4571079号、第4594715
号および第4798465号に記載されており、R.G. K
nollenberg氏による「0.1 ミクロ以下の粒子の測定」環
境化学誌1985年1月2月号(The Measurement of P
article SizesBelow 0.1 Micrometers 、Journal of En
vironmental Science, Jan.-Feb. 1985)にも詳述され
ている。
【0008】ガスレーザーを用いると、長さが約300
ミリメートルのプラズマ管から約50ワットほどでキャ
ビティ内パワーを達成できる。ガスレーザー媒体を励起
する最も一般的な方法は電気放電である。(たとえば、
市販のHeNeレーザーでは通常、約5ミリアンペアの放電
電流のDCグロー放電が使用される。) この種の励起では、物理構造(通常は、ガラス毛細管)
を使用して、効果的なレーザ動作が実現できるようにレ
ーザーモードと効果的に重なり合えるほど小さな空間領
域に電気放電を閉じ込める必要がある。しかし、放電を
閉じ込める物理構造は、レーザーモードを部分的に閉鎖
して、横モード数に応じて光の損失を誘導することにな
る。(これは通常、回析損失と呼ばれ、ガスレーザーの
横モード構造を調整するのに通常使用される。)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ガスレーザーのレーザ
ーモードの物理的な口径は、高流量キャビティ内光散乱
分野では大きな欠点となることが分かっている。試料流
誘導屈折率に勾配があると、レーザーキャビティ内の光
線経路がずれるので、1つまたは複数のキャビティ口に
関して光線の位置を移送させたり、その形状を変形させ
る。したがって、試料流はレーザーキャビティの回析損
失を変調することになる。これは、キャビティ内パワー
の静的または時間変動型減少として、またはレーザの横
モード構造の修正として現れ、通常、光散乱装置のSN
比を低下させる。
【0010】通常、空気噴出流の乱流により空気流の動
揺に時間変動型要素も現れる。こうした時間変動型動揺
は、キャビティ内パワーのノイズレベルを飛躍的に増大
させ、光散乱装置の感度を低下させる。
【0011】ガスレーザーキャビティにおける試料流の
効果は非常にわずかなので、基本モードHeNeキャビティ
は通常、現在周知の市販装置に共通の約1分当り1立方
フィート(1CFM)の流量により消されることにな
る。さらに高次横モードキャビティ(横モード数は約3
ないし5)は試料流による動揺が抑えられるので、現在
では、高流量適用分野で好ましい。しかし、複数モード
キャビティを使用するには、微細粒子からの信号を分子
散乱による背景の信号を分離するためにさらに複雑なノ
イズ消去技術が必要となる。
【0012】HeNeプラズマ管による現在周知の粒子検出
装置と、粒子含有空気流が検出領域でレーザ光に交差し
た状態を示す単純な概略側断面図が図1に示してある。
図1に示す粒子検出装置では、ゼロ流量状態でのTEM
横モードで約12ワットのキャビティ内パワーが達成
できる。
【0013】図1に示す従来技術の装置の試料流の効果
が図2と3に示されている。流量の増大によるキャビテ
ィ内パワーの低下は、図2から容易に明らかになり、キ
ャビティ内パワーは、流量から考えて無視できる値であ
り、0.1SCFM ほどもなく1SCFM よりははるかに小さい。
流量の増大による相対ノイズが飛躍的に増加すること
は、1 SCFMより低い流量でさえ図3から容易に明らかに
なる。
【0014】光ポンプ式、ソリッドステートレーザー媒
体、具体的には、1つまたは複数のレーザーダイオード
により端面励起されるネオジム添加(1.1%重量パーセン
ト)イットリウム−アルミニウム−ガーネット(Nd:YA
G)水晶のような固体レーザ媒体は、たとえば、米国特
許第34729号、第4653056号、第47232
57号、第4739507号、第4809291号およ
び第4872177号に示してあり、米国特許第472
3257号には固体レーザ媒体の光結合も示してある。
ダイオードにより励起される固体レーザ媒体には、Nd:Y
VO4 ,Nd:YLF, Nd:YAP, Nd:YALO, Nd:glass, Nd:BEL, お
よびNd:GSGG 、並びにNd:YAGなどがあることが示唆され
ている。しかし、上記の特許はどれも、レーザーキャビ
ティ内の検出領域に関連する光ポンプ式固体レーザー媒
体を用いた粒子検出には向けられてない。本発明は光ポ
ンプ式レーザー媒体を用いた粒子検出を提供する。
【0015】
【課題を解決するための手段】固体レーザー媒体などの
レーザ媒体は、通常、レーザーキャビティ内に配置さ
れ、半導体レーザなどの光ポンプ源により励起させられ
(好ましくは、端面励起させられて、レーザー媒体が起
動して、レーザーキャビティ内にレーザー光を提供す
る。レーザーキャビティ内にあるのが好ましい検出領域
は、レーザー光にさらされる。その領域では、微細粒子
などの検出可能な粒子(すなわち、0.05ないし10
ミクロの粒子)は流体状態にあり、光を散乱させるなど
の所定の方式で光に影響を及ぼすので、影響が及ぼされ
た、すなわち散乱した光は検出可能粒子を示すことにな
る。
【0016】100ワットより大きく500ワットまで
およびそれ以上のキャビティ内高電力は、ガリウム・ア
ルミニウム砒化物(GaAlAs)など半導体レーザーにより
端面励起するネオジム添加媒体(たとえば、Nd:YAGまた
はNd:YVO4 水晶)またはクロム添加媒体(たとえば、C
r:LiSAF水晶)など内部に固体媒体をもつレーザーキャ
ビティにおいて達成可能である。上記ガリウム・アルミ
ニウム砒化物(GaAlAs)など半導体レーザーは、100
ミリワットより大きく約500ミリワットの電力を供給
し、レーザー媒体に焦点が合わされて、利得開口調整
(以下で定義)を行い、レーザーキャビティ内の検出領
域で光を散乱させて、毎分1立方フィート以上の複数の
高流量で流体が検出領域を通過しているときに微細粒子
を検出する。
【0017】したがって、本発明の目的は改良型粒子検
出装置および方法を提供することにある。
【0018】本発明の他の目的は、光レーザー媒体を用
いた新規検出装置および方法を提供することにある。
【0019】本発明のさらに他の目的は、光ポンプ源に
より端面励起されるレーザーキャビティ内のレーザー媒
体による新規粒子検出装置および方法を提供することに
ある。
【0020】半導体レーザーなど光ポンプ源により端面
励起される固体レーザー媒体を用いた新規粒子検出装置
および方法を提供することにある。
【0021】本発明のさらに他の目的は、利得開口調整
を達成するためにレーザー媒体に焦点が合わさるように
光を送りだす光ポンプ源により端面励起される固体レー
ザー媒体を用いた新規粒子検出装置および方法を提供す
ることである。
【0022】本発明のさらに他の目的は、レーザー光を
発生する光ポンプ源により励起されるレーザー媒体と、
内部で光の散乱を引き起こして粒子検出を可能にする、
粒子を内部にもつ検出領域とによる新規粒子検出装置お
よび方法を提供することにある。
【0023】本発明のさらに他の目的は、粒子を検出す
るための高キャビティ内パワーを提供する光ポンプ源に
より端面励起される固体レーザー媒体を用いた新規粒子
検出装置および方法を提供することにある。
【0024】本発明のさらに他の目的は、毎分1立方フ
ィート以上の高流量で検出領域を通過する微細粒子の検
出を可能にする新規粒子検出装置および方法を提供する
ことにある。
【0025】上記の目的、および以下の記載で当業者に
は明らかになる他の目的により、本発明は、以下に記
載、なかでも請求の範囲で限定された新規の部品の構成
や組合せおよび方法に属し、本明細書で開示された発明
の実施例の変更は、請求の範囲に含まれることを意味す
る。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明では、基本的に異なる型の
レーザー媒体とポンピング(励起)機構が、粒子の検
出、特に、微細粒子(すなわち、0.1ミクロより小さ
い粒子)の検出のために利用されており、キャビティ内
光散乱装置における流れ関連性能の低下をかなり抑える
ことができる。本明細書では、光ポンプ式レーザー媒
体、具体的には、固体レーザー媒体は、流れによる動揺
に対する抵抗を高めることも含めて、現在周知の検出装
置に対する性能上の利点をかなり備えている。
【0027】図3に示すように、レーザー媒体11は固
体レーザー媒体であるのが好ましい。固体レーザー媒体
は、ネオジム添加媒体(たとえば、Nd:YAGまたはNd:YVO
4 水晶、他のNd: 添加媒体としては、Nd:YLF, Nd:YAP,
Nd:YALO, Nd:glass, Nd:BELおよびNd:GSGG も使用可能
である)またはクロム添加媒体(たとえば、Cr:LiSAF水
晶)などの添加媒体である。現在では、ネオジム添加
(1.1重量パーセント)イットリウム・アルミニウム
・ガラント(Nd:YAG)水晶が望ましい。次の望ましいの
は、ネオジム添加イットリウム酸化バナジウム(Nd:YVO
4 )水晶またはクロム添加リチウム・ストロンチウム・
アルミニウムフッ化物(Cr:LiSAF)水晶である。
【0028】図3に示してあるように、レーザー媒体1
1の横経路長は5ミリであり、第1ミラー15に隣接す
るレーザーキャビティ13内に配置されている。図3に
示すようにミラー15は平坦なミラーであり、レーザー
キャビティ13の1端部、すなわち第1端部に配置さ
れ、第2ミラー17は半径20cmの凹レンズであり、
第2ミラー17はレーザーキャビティの反対端、すなわ
ち第2端部に配置され、レーザーキャビティ13の長手
方向長が12cmになるように両ミラーは12cm離し
て置かれている。ミラー15と17は、図3に特に指示
してあるもの以外のものも使用できる。たとえば、両ミ
ラーとも平坦ミラーの場合も、凹ミラーの場合も、また
は図3の配置と逆の場合も可能である。
【0029】図3にさらに指示してあるように、レーザ
ー媒体11は光ポンプ源19により端面励起される。こ
の光ポンプ源19の光出力は焦点装置21により焦点に
集められて、ポンプビーム23を第1ミラー15を通し
てレーザー媒体11に送る。さらに、粒子源25(たと
えば、空気などの粒子含有流体源)からの粒子は試料噴
射空気27により注入され、図3に示してあるように、
粒子は、レーザー媒体11と第2ミラー17の間のレー
ザーキャビティ13中を通過し、粒子は検出領域29中
を通過して、レーザー媒体11からのレーザー光または
光線に交差する。
【0030】従来の焦点化、検出および処理装置31を
利用して検出領域を監視して、この検出領域の粒子によ
り影響を及ぼされた、すなわち散乱された光を補足して
検出する。装置31は通常、レーザー光線と試料空気流
の交差点を監視できるように、レーザー媒体からのレー
ザー光線と試料空気流の両方に垂直に配置されている。
図3に示してあるように、装置31は通常、焦点レンズ
33、検出器(通常は光検出器または光検出器アレイ)
35、および信号プロセッサ37を備えている。たとえ
ば、感度をさらに高めるために、装置31に、米国特許
第4571079号に記載の装置または米国特許第47
98465号に記載の装置を使用してもよい。
【0031】光ポンプ源19は、単一の広い領域のエミ
ッタをもつ、放射波長が約808nmであるガリウム・
アルミニウム砒化物(GaAlAs)半導体レーザーであるの
が好ましい。焦点化装置21からの焦点光は、5mmの
経路長にたいして250ミクロ未満の幅であるのが好ま
しい。ミラー15と17では、(レーザーキャビティの
基本横モードの波長である)1064nmでの反射率は
99.99%より大きくなる。ミラー15は、ポンプ波
長(808nm)において(90%より高い)高透過率
を達成するように被覆される。
【0032】固体レーザー媒体が、十分に高い空間輝度
をもつソースにより光励起されると、レーザーの横モー
ド構造を調整するのにレーザーキャビティの物理開口を
使用する必要はない。代わりに、ポンプ線はレーザー媒
体に焦点が合わさっており、送りだされた光量はほぼレ
ーザーキャビティの基本横モードである。こうした条件
下では、基本モードは送りだされた光量から光エネルギ
を抽出するのに最も効果的であり、レーザーは基本モー
ドでのみ振動する。これは、利得開口調整と呼ばれ、光
を送りだすコーヒレントまたはセミコーヒレント源によ
り最も容易に達成できる。この源としては、半導体レー
ザーが重要な実施例としてあげられる。
【0033】図3に示す装置を用いると、送りだされた
横方向の光量は250ミクロ未満であるが、レーザーモ
ードの最小直径は360ミクロである。すなわち、この
構成によると、送りだされた光量がほぼレーザーモード
内に収まるという条件が明確に満たされるので、利得開
口調整が明確に達成される。
【0034】利得開口調整されたレーザーキャビティの
重要な特色は、送りだされた光量がほぼレーザーモード
光量内に収まる限りは、レーザーキャビティの性能上の
特長は、レーザーキャビティモードに関して送られた光
量の形状、大きさまたは整合性といった細部にやや依存
していることである。したがって、図3に示すように本
発明の装置は、レーザーキャビティモードと光学ポンプ
光線の間の相対的な不整合を許容できる。
【0035】上記の構成により従来装置に対してかなり
性能面で有利となる。レーザーキャビティ内の流体流に
よる光線がずれるとキャビティ内光線に及ぼされる影響
は極めて弱い。さらに、キャビティに物理的開口がない
ためキャビティの損失には流れそのものは影響を及ぼさ
ない。利得開口調整レーザーキャビティの特質から、流
れが利得に及ぼす影響は弱い。
【0036】したがって、利得開口調整固体キャビティ
を備えた粒子検出装置は、現在周知の粒子検出装置より
流れにより誘導された動揺に対する抵抗が高くなる。こ
れは、レーザー光線上の粒子含有流体流は、こうした条
件の下での物理開口の存在が通常、キャビティ損失を増
大させるため、レーザーモード軸をずらすことになり、
キャビティが動揺する場合に特に当て嵌まる。キャビテ
ィの動揺がなくポンプ光の焦点が適切に合うと、送られ
た光量がレーザーキャビティの基本幅モード内にほぼ当
て嵌まり、TEM動作は、システムの任意の物理開口
により実現される。この物理開口は非常に大きくなるの
で回析損失が適切な大きさのずれとなり、送られた光量
はほぼレーザーモードに収まり、TEM動作が維持さ
れ、利得の変化はほとんどなくなり、したがって、キャ
ビティ内パワーの変化もほとんどなくなる。
【0037】図3の装置に示してある光学構成による
と、約550ワットのキャビティ内パワーは、本発明の
実施例では、1064nmのTEM幅モードで、約5
00ミリワットの微小ポンプパワーにより観察された。
【0038】図3に示してある本発明の粒子装置上の試
料空気流の効果は図4(a)と図4(b)のグラフに示
されている。こうしたグラフから、本発明の装置は、図
2(a)と図2(b)のグラフに関連して図1に示して
ある従来技術の装置ほどは高流量による劣化の影響を受
けないことが明らかである。1SCFMより大きい試料流量
が達成可能であり、これは、従来技術装置に対してほぼ
1桁改良されてことを示しており、TEMモード構造
は図4(a)と図4(b)のグラフに示す試料流量の範
囲全体に対して維持される。
【0039】試料流による動揺に関する物理開口の重要
性を示すために、図3に示す装置と同様の装置が図5に
示してある。ただし、図5の装置では、物理開口39
(直径が1.0mmほどの薄い金属開口)がささいとは
言えないレベルの回析損失を加算して(キャビティパワ
ーは約30%減少する)レーザーキャビティ内に備えて
ある。これは、ガスレーザー装置においてTEM動作
を強制するのに必要な損失に相当する量である。図6
(a)と図6(b)のグラフに示してあるように、物理
開口の存在は、流量が増加するにつれて、キャビティ内
パワーと相対ノイズに悪影響を及ぼす。しかし、注意す
べきことは、図5に示す物理的に開口調整された装置
は、図2(a)と図2(b)のグラフに関連して図1に
示すような従来例に比べて(図6(a)と図6(b)の
グラフに示されているような)試料流による劣化への抵
抗力がかなり改善されている。
【0040】図7に示すように、少なくともいくつかの
装置には好ましいように、ミラー15は、固体レーザー
媒体11の外壁の被覆として形成される。光ポンプ源1
9から送られレンズ21で焦点が合う光は、図3に示す
ようにミラー15がレーザー媒体11に隣接しているが
隔置されている場合に引き起こされたのと同じ様に被覆
形成ミラー15を介してレーザー媒体11に結合する。
レーザー媒体11からのレーザー光は、図3に関連して
上記に記載されたのと同じ方式でレーザーキャビティ内
で検出領域29において粒子により散乱される。ミラー
15がレーザー媒体11上の被覆として形成されると、
ミラーは上記に記載されたのと同じように動作して、図
3に示すように、共振キャビティの基本モードで共振キ
ャビティ13内で光を反射する。
【0041】光ポンプ源19からの光は、光ファイバー
を含む光結合により光ポンプ源からレンズ21とレーザ
ー媒体11に接続されている。図8に示すように、光が
光ファイバーカプラー45に焦点が合うようにレンズ4
1は光ポンプ源19から光を受け取るのに使用できる。
カプラー45の出力端47からの光が図3に関して上記
と同じ方式でレンズ21で受け取られ、再度、レーザー
媒体11からのレーザー光は、図3に関して記載された
のと同じ方式で共振キャビティ内の検出領域29で散乱
される。
【0042】本発明の他の利点は、光ポンプ固体レーザ
ー媒体は通常、ガスレーザー媒体よりも高い利得係数と
小さいポンプ光量を備えている。したがって、効果的な
動作がより小さなレーザーモードサイズで実現できる。
こうしたレーザーモードサイズは、周知のガスレーザー
システムのものよりも通常は、キャビティの間隔と屈曲
ミラーの半径が短くなる。半径の短いミラーによるレー
ザーのキャビティは、半径の長いミラーほどは動揺に影
響を受けない。
【0043】上記の記載から、本発明は、光ポンプ式レ
ーザー媒体により粒子のキャビティ内検出用の新規な装
置と方法を提供するものであることが理解される。
【図面の簡単な説明】
【図1】HeNeレーザーを備えた現在周知の粒子検出装置
を例示する概略側面図である。
【図2】キャビティ内パワーと相対ノイズに対する、図
1に示される装置の検出領域中の粒子含有流体の流量の
効果を例示するグラフである。
【図3】本発明の粒子検出装置を示す概略側面図を示
す。
【図4】キャビティ内パワーと相対ノイズに対する、図
3に示される本発明の装置の検出領域中の粒子含有流体
の流量の効果を例示するグラフである。
【図5】物理的開口調整を除いて図3に示す粒子検出装
置を例示する概略側面図である。
【図6】キャビティ内パワーと相対ノイズに対する、図
5に示される装置の検出領域内の粒子含有流体の流量の
効果を例示するグラフである。
【図7】鏡を形成するようにレーザー媒体上に被覆が塗
布されていることを除けば図3の装置と同じ装置を示す
部分概略側面図である。
【図8】光ポンプ源とレーザー媒体間に光ファイバーカ
プラーを使用して光結合を実施していること以外は図3
の装置と同じ装置を示す部分概略側面図である。
【符号の説明】
11 レーザー媒体 13 レーザーキャビティ 15 平坦ミラー 17 凹ミラー 19 光ポンプ源 21 焦点装置 25 粒子源 27 試料噴射空気 29 検出領域 31 検出および処理装置 35 検出器

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザキャビティと、 光ポンプ源と、 前記光ポンプ源により励起されて前記レーザーキャビテ
    ィ内にレーザー光を送るレーザー媒体と、 内部に粒子をもつことができる検出領域とを、含み、 前記検出領域の光が前記検出領域における少なくとも前
    記粒子の検出可能部分により所定の方式で影響を受け
    て、前記影響を及ぼされた光が前記粒子の検出可能部分
    を示すように前記検出領域が前記レーザーキャビティ内
    と前記レーザー光の経路におかれていることを特徴とす
    るキャビティ内の粒子検出装置。
  2. 【請求項2】前記所定の方式で影響を及ぼされた前記検
    出領域の光が、前記検出領域の前記粒子の少なくとも検
    出部分により散乱される光である請求項1記載の検出装
    置。
  3. 【請求項3】前記レーザー媒体は前記レーザーキャビテ
    ィ内の固体レーザー媒体である請求項1または2記載の
    検出装置。
  4. 【請求項4】前記固体レーザー媒体は、Nd:YAG、Nd:YVO
    2 、およびCr:LiSAF水晶のうちの1つである請求項3記
    載の検出装置。
  5. 【請求項5】前記光ポンプ源が半導体レーザーである請
    求項1ないし4のいずれかに記載の検出装置。
  6. 【請求項6】前記レーザーキャビティが第1および第2
    ミラーを備えており、前記両ミラーは前記レーザーキャ
    ビティの基本横モードの波長では極めて反射率が高く、
    前記第1ミラーは前記光ポンプ源からの前記光の波長で
    は極めて透過度が高く、前記レーザーキャビティは基本
    横モードで動作する請求項1ないし5のいずれかに記載
    の検出装置。
  7. 【請求項7】前記レーザー媒体は、前記光ポンプ源から
    の光により端面励起されかつ前記光は前記レーザー媒体
    に焦点が合って前記レーザキャビティの利得開口調整を
    達成するように、前記光ポンプ源からの光を前記レーザ
    ー媒体に結合する焦点装置も備えている請求項1ないし
    6のいずれかに記載の検出装置。
  8. 【請求項8】前記焦点調節装置は、光ファイバーカプラ
    ーと、前記ポンプ源からの前記光を前記レーザー媒体に
    焦点を合わせる少なくとも1つのレンズとを備えてお
    り、前記レーザー媒体に焦点が合わせられた前記光は、
    前記レーザーキャビティの基本横モード内にほぼ収まる
    容量をもっており、これにより前記レーザーキャビティ
    の利得開口調整を達成できる請求項7記載の検出装置。
  9. 【請求項9】100ミリワットより大きいポンピングパ
    ワーで励起されると、前記レーザーキャビティは、基本
    横モードで100Wより大きいキャビティ内パワーを供
    給する請求項7または8のいずれかに記載の検出装置。
  10. 【請求項10】前記検出領域において高流量で前記粒子
    を移動させるように前記検出領域が粒子供給源に接続さ
    れる請求項1ないし9のいずれかに記載の検出装置。
  11. 【請求項11】前記検出領域からの影響を受けた光を受
    け取るコレクターが備えてあり、前記コレクターは、前
    記粒子の検出可能部分により散乱された光を示す出力を
    供給する請求項1ないし10のいずれかに記載の検出装
    置。
  12. 【請求項12】レーザーキャビティ内にレーザー媒体を
    供給する工程と、 前記レーザーキャビティ内にレーザー光を供給するよう
    前記レーザー媒体を励起する工程と、 前記レーザーキャビティ内の検出領域に粒子を供給する
    工程と、 前記検出領域の粒子により光が散乱されて、前記散乱光
    が前記粒子を示すように前記検出領域を前記レーザー光
    にさらす工程と、 を備えていることを特徴とするキャビティ内の粒子検出
    方法。
  13. 【請求項13】前記検出領域からの散乱光を集める工程
    と、その光に反応して、前記光を前記検出領域で散乱さ
    せる前記粒子を示す出力を供給する工程とをさらに含む
    請求項12記載の検出方法。
  14. 【請求項14】0.05ないし10ミクロンの粒子を検
    出する工程をさらに含む請求項12または13記載の検
    出方法。
  15. 【請求項15】高流量で前記検出領域中を前記粒子を移
    動させる工程をさらに含む請求項12ないし14のいず
    れかに記載の検出方法。
  16. 【請求項16】前記レーザー媒体を端面励起して、前記
    レーザー媒体に送られた光が一点に集まり前記レーザー
    キャビティの利得開口調整を達成する工程をさらに含む
    請求項12ないし15のいずれかに記載の検出方法。
  17. 【請求項17】100ワットより大きいキャビティ内パ
    ワーを生成する請求項16記載の検出方法。
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