JP2007238292A - ワーク搬送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ワークのサイズに応じて適切に搬送を行うことができるワーク搬送装置を提供する。
【解決手段】横並びのそれぞれのベルト7にワークWを跨ぐように載せて搬送する一対のベルトコンベヤ2と、一対のベルトコンベヤ2の少なくとも一方を搬送方向に直交する方向に移動させて、一対のベルトコンベヤ2の離間距離を広狭調整する離間距離調整手段4と、を備え、一対のベルトコンベヤ2は、搬送方向に相互に平行に延在しており、離間距離調整手段4は、一対のベルトコンベヤ2を、平行状態を維持しつつ離間距離を調整する。
【選択図】図1

Description

本発明は、横並びの一対のベルトコンベヤで構成されたワーク搬送装置に関するものである。
従来、この種のワーク搬送装置として、一対のベルトコンベヤ上に載置されたワークに対し、一対のベルトコンベヤの外側に沿うようにして設けられた補助ガイドを、ワークにあてがいながら搬送するものが知られている(特許文献1参照)これにより、略同一のサイズの多品種のワークを適切に搬送することができる。
特開平10−87042号公報
しかしながら、上記の構成によれば、一対のベルトコンベヤが固定的に設置されているため、例えば、一対のベルトコンベヤに載置可能なサイズのワークよりも、小さいサイズのワークを搬送しようとすると、ワークを搬送することができない。このため、ワークのサイズに応じた搬送を行うことができない問題があった。
本発明は、ワークのサイズに応じて適切に搬送を行うことができるワーク搬送装置を提供することを課題とする。
本発明のワーク搬送装置は、横並びのそれぞれのベルトにワークを跨ぐように載せて搬送する一対のベルトコンベヤと、一対のベルトコンベヤの少なくとも一方を搬送方向に直交する方向に移動させて、一対のベルトコンベヤの離間距離を広狭調整する離間距離調整手段と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、搬送するワークのサイズに応じて、一対のベルトコンベヤの離間距離が適切な距離となるよう広狭調整することができる。これにより、所望のサイズのワークを搬送することができるため、ワークのサイズに制限されることなく、ワークのサイズに応じた適切な搬送を行うことが可能となる。
この場合、一対のベルトコンベヤは、搬送方向に相互に平行に延在しており、離間距離調整手段は、一対のベルトコンベヤを、平行状態を維持しつつ離間距離を調整することが、好ましい。
この構成によれば、ワークのサイズに合わせた離間距離とすることで、所望のサイズのワークを搬送することができる。
この場合、一対のベルトコンベヤは、搬送方向の先方に向かって「ハ」字状に狭まるように非平行に延在しており、離間距離調整手段は、一対のベルトコンベヤを、非平行状態を維持しつつ離間距離を調整することが、好ましい。
この構成によれば、一対のベルトコンベヤ上に載置されたワークを、搬送方向の先方に搬送するに連れて、一対のベルトコンベヤの中央に寄せながら搬送することができる。すなわち、一対のベルトコンベヤが「ハ」字状になっているため、搬送が進むにつれてワークの両ベルトへの載上げ面積が増してゆく。このため、一方のベルトに片寄ってワークが載置されると、片寄った側の載上げ部分の摩擦抵抗が大きくなり、逆側の載上げ部分の載上げが促進される(横ずれ)。この作用により、ワークは、搬送が進むにつれて自動的にセンター中心に位置決めされる。
この場合、離間距離調整手段は、搬送方向に直交する方向に延在し、一対のベルトコンベヤをスライド自在に支持する複数のガイドレールと、一端を一方のベルトコンベヤに係止し他端を他方のベルトコンベヤに係止して、一対のベルトコンベヤを同時に引付けおよび引離し自在に構成された広狭移動機構と、を更に備えたことが、好ましい。
この構成によれば、一対のベルトコンベヤを簡易な構成でスムーズに移動(離間距離調整)させることができる。また、一対のベルトコンベヤを、センター中心で引付けおよび引離し調整することができる。
この場合、広狭移動機構は、搬送方向の前部に配設した前広狭移動機構と、後部に配設した後広狭移動機構と、を有し、前広狭移動機構および後広狭移動機構は、個別に移動調整可能に構成されていることが、好ましい。
この構成によれば、一対のベルトコンベヤを用途に合わせて、平行状態に移動させたり、「ハ」字状の非平行状態に移動させたりすることができる。
この場合、前広狭移動機構および後広狭移動機構は、それぞれ逆ねじの2重ねじ機構で構成されていることが、好ましい。
この構成によれば、簡易な構成で且つ精度良く一対のベルトコンベヤの離間距離を調整することができる。なお、2重ねじ機構は、手動で操作する構成でもよいし、自動で操作する構成でもよい。
この場合、一対のベルトコンベヤを挟んで両外側に配設され、一対のベルトに跨いだ状態で搬送されてゆくワークに両側方からエアーを吹き付ける一対のエアーブロー手段、を更に備え、一対のエアーブロー手段は、ワークの両側面に均等にエアーを吹き付けて、ベルト上のワークの平面内の姿勢を制御すると共に、搬送方向に直交する同位置に相互に対となる複数組の吹付けノズルを有していることが、好ましい。
この構成によれば、ワークの両側面に均等にエアーが吹き付けられるため、ワークは、一対のベルトコンベヤの中央に位置決めされ且つ搬送方向と略平行な姿勢で搬送される。これにより、ワークに搬送方向の直交する方向のプリアライメントを行いながら、これを搬送することができる。
この場合、各吹付けノズルは、搬送方向に対し略直交する方向にエアーを吹き付けることが、好ましい。
この構成によれば、エアーを一対のベルトコンベヤの中央に向けて吹き付けることができるため、エアーによるワークの中央への位置決めを、効率よく行うことができる。
この場合、各エアーブロー手段の複数の吹付けノズルの相互の間隔が、ワークの側面の長さの1/2以下であることが、好ましい。
この構成によれば、少なくとも2組の吹付けノズルによりワークの側面にエアーを吹き付けることができるため、搬送方向に対しワークが位置ズレしていたとしても、ワークの姿勢を補正しつつ、これを一対のベルトコンベヤの中央に位置決めすることができる。
この場合、各エアーブロー手段の複数の吹付けノズルは、各ベルトコンベヤにおける搬送開始位置の近傍から搬送終了位置に亘って均等な配置ピッチで配設されていることが、好ましい。
この構成によれば、搬送開始位置において、ワークが位置ズレした状態でベルト上に載置されても、搬送終了位置において、高精度にプリアライメントされた状態とすることができる。
この場合、各エアーブロー手段の複数の吹付けノズルは、各ベルトコンベヤにおける搬送開始位置の近傍から搬送終了位置に亘って配設され、搬送終了位置に近づくに従って配置ピッチが密なるように配設されていることが、好ましい。
この構成によれば、ワークが搬送終了位置に近づくに連れて、ワークを一対のベルトコンベヤの中央に精度良くプリライメントすることができる。
この場合、複数の前記吹付けノズルのエアー吹出し量を個々に制御するエアー制御手段を、更に備え、エアー制御手段は、搬送終了位置に近づくに従ってワークが受けるエアー量が多くなるように、各エアーノズルのエアー吹出し量を制御することが、好ましい。
この構成によれば、ワークが搬送終了位置に近づくに連れて、ワークを一対のベルトコンベヤの中央に精度良くプリライメントすることができる。
この場合、各ベルトは、少なくともワークを載せる位置において、有孔プレートと有孔プレートに連通するエアー室とから成る作動エアープレートを有しており、有孔プレートを介してワークを浮上させるためにエアー室にエアーを供給するエアー供給手段を、更に備えたことが、好ましい。
この構成によれば、ワークを浮上させることができるため、ワークとベルトとの間に生ずる摩擦力を極端に小さくすることができ、エアーによるワークの姿勢制御を行い易いものとすることができる。なお、固定側のエアー供給手段と可動側の作動エアープレートへのエアーの供給は、ロータリジョイント等を介して行なうことが、好ましい。
この場合、有孔プレートを介してワークを吸着するためにエアー室からエアーを吸引する真空吸引手段と、エアー供給手段と真空吸引手段とを切り替える切替え制御手段と、を更に備えたことが、好ましい。
この構成によれば、ワークを真空吸着して各ベルト上に固定することができる。このため、例えば、搬送終了位置においてワークをピックアップする場合、プリアライメントした状態で吸着固定することができ、ピックアップ時にワークに位置ズレを生ずることなく、ピックアップすることができる。この場合も、可動側の作動エアープレートから固定側の真空吸引手段へのエアーの吸引は、ロータリジョイント等を介して行なうことが、好ましい。
この場合、有孔プレートが多孔質プレートで構成されていることが、好ましい。
この構成によれば、比較的少量のエアー量で、多孔質プレートの全面からエアーを均等に吹き付けることができる。
以下、添付の図面を参照して、本実施形態に係るワーク搬送装置について説明する。ところで、フレキシブル基板(FOG)やドライバチップ(COG)等の部品をガラス基板等に実装するべく、前段階として各部品およびガラス基板をプリアライメント(±0.1mmの精度)した後、次段階において、画像認識装置および精密ステージ等を用いて、各部品およびガラス基板に形成された各アライメントマークを画像認識し、この画像認識結果に基づいて、精密ステージにより高精度なアライメント(±0.002mmの精度)を行う。この後、ガラス基板に各部品を接合して、ガラス基板に各部品を実装する。このとき、前段階として行うプリアライメントは、画像認識装置にアライメントマークを映し込む為の作業となっている。ここで、このワーク搬送装置は、例えば液晶パネルに用いられるガラス基板等のワークにおいて、様々なサイズのワークを、ベルトコンベヤ上に載置して搬送すると共に、搬送しながらワークのプリアライメントを可能とするものである。
図1を参照すると、ワーク搬送装置1は、ワークWが跨いで載置され且つ搬送される一対のベルトコンベヤ2と、一対のベルトコンベヤ2の搬送方向の前部および後部に設けられ、一対のベルトコンベヤ2の離間距離を広狭調整する離間距離調整機構4と、一対のベルトコンベヤ2の両側に沿うように立設した一対のエアーブローユニット3とを有している。一対のエアーブローユニット3は、一対のベルトコンベヤ2の搬送開始位置Psから搬送終了位置Peまで、一対のベルトコンベヤ2の長さより幾分短く延在しており、一対のベルトコンベヤ2により搬送されるワークWに向けてエアーを吹き付ける。
各ベルトコンベヤ2は、図示しない駆動モータの駆動により減速ギア列等を介して回転する駆動プーリ5と、駆動プーリ5に従動する従動プーリ6と、駆動プーリ5および従動プーリ6を周回する無端の搬送ベルト7とを有しており、これら全体が、各プーリ5、6を回転自在に支持する略「U」字状の前後一対の支持脚部8で支持されている。また、両ベルトコンベヤ2の両駆動モータは、両搬送ベルト7,7がそれぞれ同じ周速(搬送速度)となるよう同期して回転する。これにより、両搬送ベルト7,7を跨ぐように載置されたワークWは、その姿勢を維持しつつ搬送されてゆく。そして、両搬送ベルト7を、それぞれの駆動プーリ5および従動プーリ6間で同時に走行させることで、両搬送ベルト7上に載置されたワークW(実施形態では、複数のワークW)を、搬送開始位置Psから搬送終了位置Peまで搬送するようになっている。
ベルトコンベヤ2の運転は、搭載した複数のワークWを同時に搬送するが、搬送開始位置PsにおけるワークWの給材(載置)作業や、搬送終了位置PeにおけるワークWの除材(移載)作業、更には搬送途中位置に配置した処理装置のワークWへのアクセス等により、適宜搬送停止する。すなわち、搬送と停止を繰り返しながらワークの搬送を行う。なお、搬送ベルト7は、エアーブローユニット3により吹き付けられたエアーによりワークWが移動し易いよう、ワークW(の載置面)に対し摩擦抵抗の小さいものを用いることが好ましい。
一対のエアーブローユニット3は、ベルトコンベヤ2の両側に沿って配設され、搬送開始位置Psから搬送終了位置Peまで延在する長方体状の一対のエアーボックス10と、各エアーボックス10に連なりベルトコンベヤ2を挟んで対向するように設けられた複数組の吹付けノズル11とを有している。各エアーボックス10は、長手方向に複数に分割されており、この各分割ボックス10aには3個(複数)の吹付けノズル11が設けられている。また、複数の分割ボックス10aには、流量調整弁等を介して、工場内の圧縮エアー供給設備(いずれも図示省略)がそれぞれ接続されており、圧縮エアー供給設備から供給されたエアーは、各分割ボックス10aを介して各吹付けノズル11からワークWに向けて吹き付けられる。両エアーボックス10,10のそれぞれの各吹付けノズル11は、搬送方向に直交する位置に揃えられて対(複数対)となっており、この複数対(複数組)の吹付けノズル11からのエアーがワークWの両側面に対して均等に吹き付けられるように、エアーが調整される。なお、流量調整弁等は吹付けノズル11毎に設けることが、より好ましい。
各エアーボックス10の複数の吹付けノズル11は、その配置ピッチが等間隔となるよう各エアーボックス10の上部に搬送開始位置Psから搬送終了位置Peまで列設されており、ベルトコンベヤ2の搬送方向に対し直交するようにエアーの吹付け角度が調整されている。複数の吹付けノズル11の配置ピッチは、ワークWの側面の長さの1/2以下のピッチで配設され、ワークWには少なくとも2組の吹付けノズル11によりエアーが吹付けられる。なお、複数の吹付けノズル11は、搬送終了位置Peに近づくに連れて配置ピッチの間隔が密となるようにしてもよいし、配置ピッチを変えず、複数の吹付けノズル11毎に流量調整弁等を設け、搬送終了位置Peに近づくに連れて、エアー量を多くするようにしてもよい。これにより、ワークWが搬送終了位置Peに近づくに連れて、ワークWを一対のベルトコンベア2の中央により精度良くプリアライメントすることができる。また、エアーは、ワークWを搬送している時に吹き付けてもよいし、ワークWが停止している時に吹き付けてもよいし、また、常時吹き付けてもよい。
離間距離調整機構4は、一対のベルトコンベヤ2の搬送方向の前部に設けられた前広狭移動機構13と、一対のベルトコンベヤ2の搬送方向の後部に設けられた後広狭移動機構14と、一対のベルトコンベヤ2の前部2組の脚部8および後部2組の脚部8をそれぞれ搬送方向に直交する方向にスライド自在に支持する前後一対のガイドレール15と、を有している。また、この前後一対のガイドレール15には、上記の各エアーブローユニット3もスライド自在に支持されている(詳細は後述する)。
前後各広狭移動機構13,14は、ターンバックル様の2重ネジ機構16で構成されており、2重ネジ機構16は、固定側端部を一方のベルトコンベヤ2の脚部8に固定した左雄ネジ部材17と、固定側端部を他方のベルトコンベヤ2の脚部8に固定した右雄ネジ部材18と、軸方向の両端にそれぞれ左雄ネジ部材17および右雄ネジ部材18のねじ部がそれぞれ螺合する雌ねじブロック19と、を有している(図1(c)参照)。そして、雌ねじブロック19を軸廻りに正逆回転させることにより、左雄ネジ部材17および右雄ネジ部材18を介して両脚部8、すなわち両ベルトコンベヤ2,2をセンター中心で引付けおよび引離しできるようになっている。もっとも、実施形態のものでは、両ベルトコンベヤ2,2に、それぞれ連結部材30を介してエアーブローユニット3が連結されており、2重ネジ機構16により、両ベルトコンベヤ2,2はそれぞれのエアーブローユニット3を伴って、引付けおよび引離しされる。
このように、前広狭移動機構13および後広狭移動機構14により、両ベルトコンベヤ2,2の離間距離を広狭調整することができる。これにより、サイズの大きなワークWを搬送する場合には、両ベルトコンベヤ2,2の離間距離を広く調整し、サイズの小さなワークWを搬送する場合には、両ベルトコンベヤ2,2の離間距離を狭く調整することで、最大サイズのワークWに合わせた大型のベルトコンベヤを用いることなく、ワークWを適切に搬送することができる。また、一対のエアーブローユニット3により、搬送中にワークWをセンター中心にプリアライメントすることができる。
なお、各雌ねじブロック19に、目盛り板を付設しておくことが好ましい。このようにすれば、目盛り板の目盛りを目安に雌ねじブロック19を回転させることで、前広狭移動機構13による両ベルトコンベヤ2,2の搬送終了位置Pe側の端部の離間距離と、後広狭移動機構14による両ベルトコンベヤ2,2の搬送開始位置Ps側の端部の離間距離と、を簡単に合わせることができる。すなわち、両ベルトコンベヤ2,2の平行状態を維持しつつ、離間距離を広狭簡単に調整することができる。また、言うまでもないが、雌ねじブロック19の正逆回転は、手動で行ってもよいし、モータを駆動源として自動で行なってもよい。さらに、離間距離調整機構4に、前広狭移動機構13および後広狭移動機構14他、1以上の中間広狭移動機構を設けるようにしてもよい。
次に、図2を参照して、第1実施形態の変形例について説明する。同図に示すように、この変形例は、上記の第1実施形態と同一の構造を有しているが、上記の離間距離調整機構4により、一対のベルトコンベヤ2,2を搬送方向の先方に向かって「ハ」字状に狭まるように非平行に配設している。すなわち、後広狭移動機構14により、一対のベルトコンベヤ2,2の搬送開始位置Peを幅広に調整し、前広狭移動機構13により、一対のベルトコンベヤ2,2の搬送終了位置Peを幅狭に調整している。
一対のベルトコンベヤ2,2上にワークWを跨ぐように載置した後、ワークWの搬送が開始されると、ワークWは両搬送ベルト7により中央に寄せられながら搬送されてゆく。すなわち、両搬送ベルト7に搬送されたワークWは、載置された両載置面がそれぞれ同じ面積になるよう、つまり、両載置面の一方の載置面の面積が大きいと摩擦の抵抗が大きくなるため、一方の載置面が固定され、他方の載置面が可動することにより、バランスをとりながら一対のベルトコンベヤ2の中央に自動的に寄せられてゆく。また、ワークWの両側方に臨む複数組の吹付けノズル11は、ワークWの両側面にエアーを均等に吹き付けるため、ワークWは一対のベルトコンベヤ2,2の中央に徐々に吹き寄せられてゆくと共に、搬送方向に倣った姿勢に姿勢制御される。このようにして、ワークWは、徐々にプリアライメントされながら搬送されてゆき、最終的にプリアライメントされた状態で搬送終了位置Peに達する。その後、ワークWは、真空吸着によりピックアップするピックアップ装置等により、次工程の装置等に移載される。これにより、ワークWに接触することがなく、精度良くプリアライメントすることができ、プリアライメントのための装置を設置する必要なくピックアップすることができる。
次に、図3を参照して、本発明の第2実施形態のワーク搬送装置1について説明する。なお、重複した記載を避けるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。このワーク搬送装置1は、第1実施形態の各ベルトコンベヤ2の各搬送ベルト7上に、複数の作動エアープレート20が設けられており、この複数の作動エアープレート20により、搬送中のワークWを僅かに浮上させてプリアライメントを容易にしている。なお、第2実施形態のワーク搬送装置1は、第1実施形態の変形例にも適用可能であることは、言うまでもない。
複数の作動エアープレート20は、搬送方向に隙間無く並んだ状態で、搬送ベルト7の表面に固定されている。この場合、各作動エアープレート20は、搬送方向の中間位置で搬送ベルト7に固定され、駆動プーリ5および従動プーリ6を円滑に通過できるようになっている。また、同図では省略したが、駆動プーリ5および従動プーリ6間には、複数のガイドローラが配設されており、搬送ベルト7の弛みを防止している。なお、搬送ベルト7を省略して複数の作動エアープレート20をチェーン様に直接連結し、複数の作動エアープレート20により搬送ベルトを構成するようにしてもよい。
図4に示すように、各作動エアープレート20は、方形の枠状フレーム22の上部に多孔質プレート23を嵌合して、多孔質プレート23の下側にエアー室21を構成したものであり、枠状フレーム22の側面には、後述する圧縮エアー供給設備26に連通するエアー接続口24が設けられている。多孔質プレート23は多数の気孔を有しており、エアー室21の圧縮エアーは、この多数の気孔を通って多孔質プレート23上のワークWを浮上させる。エアー接続口24は、エアー供給チューブ25を介して圧縮エアー供給設備26に接続されており、圧縮エアー供給設備26からエアー室21に供給されたエアーは、多孔質プレート23の上面全域から上方に吹き出される。
このように、多孔質プレート23を用いることにより、比較的少量のエアーで多孔質プレート23の全面からエアーを均等に吹き付けることができる。なお、この場合のエアー吹出し量は、ワークWを僅かに浮上させる程度でよい。また、複数のエアー供給チューブ25とエアー供給ユニット26との間にはロータリジョイント27が介設されており、搬送ベルト7および複数の作動エアープレート20の周回に連れられて複数のエアー供給チューブ25が回転すると、これに伴ってロータリジョイント27が回転するため、複数のエアー供給チューブ25が絡まることなく、複数の作動エアープレート20を周回させることができる。
両ベルトコンベヤ2,2の搬送開始位置PsにワークWが載置されると、作動エアープレート20から上方に吹きつけられるエアーによりワークWが浮上すると共に、ワークWには、ワークWの両側方に臨む複数組の吹付けノズル11により、ワークWの両側面に均等にエアーが吹き付けられる。ワークWが作動エアープレート20から浮上すると、ワークWの下面(載置面)と作動エアープレート20の上面との間の摩擦はゼロとなるため、ワークWの両側面に吹き付けられるエアーにより、ワークWは効率良くプリアライメントされる。言い換えれば、一対のエアーブローユニット3からのエアー量が少なくても、ワークWを良好にプリアライメントすることができる。
なお、エアー室21に、エアー吸引チューブを介して真空ポンプを接続すると共に、エアー室21へのエアーの供給と吸引とを切替え可能に構成し、搬送終了位置Peにおいて、ワークWを真空吸着してもよい。これにより、搬送終了位置Peにおいて、ワークWをプリアライメントした状態で吸着固定することができるため、搬送終了位置PeにおいてワークWをピックアップする場合、ピックアップ時にワークWに位置ズレを生ずることなく、ピックアップすることができる。
第1実施形態に係るワーク搬送装置の説明図である。 一対のベルトコンベヤを「ハ」字状に配置した上面図である。 第2実施形態に係るワーク搬送装置の説明図である。 作動エアープレートの模式図である。
符号の説明
1…ワーク搬送装置 2…一対のベルトコンベヤ 4…離間距離調整機構 7…搬送ベルト 11…吹付けノズル 13…前広狭移動機構 14…後広狭移動機構 15…ガイドレール 20…作動エアープレート 21…エアー室 23…多孔質プレート

Claims (15)

  1. 横並びのそれぞれのベルトにワークを跨ぐように載せて搬送する一対のベルトコンベヤと、
    前記一対のベルトコンベヤの少なくとも一方を搬送方向に直交する方向に移動させて、前記一対のベルトコンベヤの離間距離を広狭調整する離間距離調整手段と、を備えたことを特徴とするワーク搬送装置。
  2. 前記一対のベルトコンベヤは、搬送方向に相互に平行に延在しており、
    前記離間距離調整手段は、前記一対のベルトコンベヤを、前記平行状態を維持しつつ離間距離を調整することを特徴とする請求項1に記載のワーク搬送装置。
  3. 前記一対のベルトコンベヤは、搬送方向の先方に向かって「ハ」字状に狭まるように非平行に延在しており、
    前記離間距離調整手段は、前記一対のベルトコンベヤを、前記非平行状態を維持しつつ離間距離を調整することを特徴とする請求項1に記載のワーク搬送装置。
  4. 前記離間距離調整手段は、搬送方向に直交する方向に延在し、前記一対のベルトコンベヤをスライド自在に支持する複数のガイドレールと、
    一端を一方の前記ベルトコンベヤに係止し他端を他方の前記ベルトコンベヤに係止して、前記一対のベルトコンベヤを同時に引付けおよび引離し自在に構成された広狭移動機構と、を更に備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のワーク搬送装置。
  5. 前記広狭移動機構は、搬送方向の前部に配設した前広狭移動機構と、後部に配設した後広狭移動機構と、を有し、
    前記前広狭移動機構および前記後広狭移動機構は、個別に移動調整可能に構成されていることを特徴とする請求項4に記載のワーク搬送装置。
  6. 前記前広狭移動機構および前記後広狭移動機構は、それぞれ逆ねじの2重ねじ機構で構成されていることを特徴とする請求項5に記載のワーク搬送装置。
  7. 前記一対のベルトコンベヤを挟んで両外側に配設され、一対の前記ベルトに跨いだ状態で搬送されてゆく前記ワークに両側方からエアーを吹き付ける一対のエアーブロー手段、を更に備え、
    前記一対のエアーブロー手段は、前記ワークの両側面に均等にエアーを吹き付けて、前記ベルト上の前記ワークの平面内の姿勢を制御すると共に、搬送方向に直交する同位置に相互に対となる複数組の吹付けノズルを有していることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のワーク搬送装置。
  8. 前記各吹付けノズルは、搬送方向に対し略直交する方向にエアーを吹き付けることを特徴とする請求項7に記載のワーク搬送装置。
  9. 前記各エアーブロー手段の複数の前記吹付けノズルの相互の間隔が、前記ワークの側面の長さの1/2以下であることを特徴とする請求項7または8に記載のワーク搬送装置。
  10. 前記各エアーブロー手段の複数の前記吹付けノズルは、前記各ベルトコンベヤにおける搬送開始位置の近傍から搬送終了位置に亘って均等な配置ピッチで配設されていることを特徴とする請求項7ないし9のいずれかに記載のワーク搬送装置。
  11. 前記各エアーブロー手段の複数の前記吹付けノズルは、前記各ベルトコンベヤにおける搬送開始位置の近傍から搬送終了位置に亘って配設され、
    前記搬送終了位置に近づくに従って配置ピッチが密なるように配設されていることを特徴とする請求項7ないし9のいずれかに記載のワーク搬送装置。
  12. 複数の前記吹付けノズルのエアー吹出し量を個々に制御するエアー制御手段を、更に備え、
    前記エアー制御手段は、前記搬送終了位置に近づくに従って前記ワークが受けるエアー量が多くなるように、前記各エアーノズルのエアー吹出し量を制御することを特徴とする請求項10または11に記載のワーク搬送装置。
  13. 前記各ベルトは、少なくとも前記ワークを載せる位置において、有孔プレートと前記有孔プレートに連通するエアー室とから成る作動エアープレートを有しており、
    前記有孔プレートを介して前記ワークを浮上させるために前記エアー室にエアーを供給するエアー供給手段を、更に備えたことを特徴とする請求項7ないし12のいずれかに記載のワーク搬送装置。
  14. 前記有孔プレートを介して前記ワークを吸着するために前記エアー室からエアーを吸引する真空吸引手段と、
    前記エアー供給手段と前記真空吸引手段とを切り替える切替え制御手段と、を更に備えたことを特徴とする請求項13に記載のワーク搬送装置。
  15. 前記有孔プレートが多孔質プレートで構成されていることを特徴とする請求項13または14に記載のワーク搬送装置。
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