JP2007236554A - 座席構造 - Google Patents

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JP2007236554A JP2006061782A JP2006061782A JP2007236554A JP 2007236554 A JP2007236554 A JP 2007236554A JP 2006061782 A JP2006061782 A JP 2006061782A JP 2006061782 A JP2006061782 A JP 2006061782A JP 2007236554 A JP2007236554 A JP 2007236554A
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Ryota Okimoto
良太 沖本
Hiroyuki Fujiwara
弘幸 藤原
Kenichi Kawai
賢一 河合
Yoshinori Fujita
悦則 藤田
Kazuyoshi Chigara
一義 千▲柄▼
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Abstract

【課題】休息姿勢をとった場合でも、後席の脚配置スペースを含む着座スペースを制限しない構造において、立ち上がりやすさを改善する。
【解決手段】クッションフレーム30が、前縁部32に対して所定以上の押圧力がかかると、該前縁部32が下方へ屈曲する構造を有している。クッションフレーム30が前方に変位した状態では、前縁部32が膝裏付近に至っており、そのまま立ち上がろうとすると、前席とのスペースが限られているため、立ち上がりにくい。これに対し、本発明では、立ち上がろうとすると、膝裏付近により前縁部を下方へ押圧する所定以上の圧力がかかるため、該前縁部32が下方へ屈曲する。このため、着座している座席と前席との実質的なスペースが広がり、立ち上がりやすさが改善される。
【選択図】 図3

Description

本発明は、航空機、列車、船舶、フォークリフト、自動車などの輸送機器用として適する座席構造に関し、特に、航空機や列車などのように、縦列に複数設置した場合の着座スペース(前席との間で後席着座者が脚を位置させるスペース(脚配置スペース)を含む)を従来よりも広く確保できる一方で、着座時の快適性を向上させた座席構造に関する。
航空機などにおいては複数の座席を縦列方向にも相当数連設し、限られたスペース内で所定数の座席を配置している。従って、各乗客の着座スペースも所定の大きさに限定されており、特に、前席において背部(シートバック)をリクライニングさせて休息姿勢をとると、後席の着座者の脚を配置するスペースが大きく制限され、快適性を損なうという問題がある。このため、航空機などにおいては、乗客の快適性を向上させるに当たって、前席との間の脚配置スペースを含む着座スペースをより広く確保するための工夫が常に求められている。この点に鑑み本出願人は、特願2006−2761として、クッションフレームを後方位置と前方位置との間で変位可能とすることで、バックフレームを傾倒させずに通常姿勢、休息姿勢をとることができ、後席の脚配置スペースを含む着座スペースを制限しない座席構造を提案している。
しかしながら、休息姿勢をとった場合、上記出願では、クッションフレームが前方に変位し、前縁部が膝裏付近に至っており、この状態で立ち上がろうとする場合には、前縁部が邪魔になって、限られたスペースでは立ち上がりにくい。上記出願に開示の技術は、より詳細には、クッションフレームの後部付近と前部付近とが、相対的に後方かつ上方に位置する第1位置と、該第1位置に対して相対的に下方かつ前方に位置する第2位置との間で変位し、第2位置に位置させた際の座面角度が第1位置に位置させた場合よりも大きくなり、これにより休息姿勢を実現する構造であるが、例えば、座面角度が変化せず、単に、クッションフレームが前後に変位する構造であったとしても、クッションフレームが前方に変位した状態では、やはり、限られたスペースにおける立ち上がり性の点で問題が残る。
本発明はこの点に鑑みなされたものであり、休息姿勢をとった場合でも、後席の脚配置スペースを含む着座スペースを制限しない構造において、特に、クッションフレームが前方に変位している状態での立ち上がりやすさを改善した座席構造を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、請求項1記載の本発明では、前後方向に変位可能なクッションフレームを備えた座席構造であって、
前記クッションフレームの前縁部が、少なくとも前方に変位した状態で、下方への所定以上の押圧力を受けると下方へ屈曲する構造であることを特徴とする座席構造を提供する。
請求項2記載の本発明では、前記クッションフレームの前縁部は、その各端部が、前記クッションフレームの各サイドフレームに連結され、その連結された部分を支点として下方へ屈曲可能となっている一方、該前縁部を前記屈曲方向と反対方向に付勢する付勢手段が配設されていることを特徴とする請求項1記載の座席構造を提供する。
請求項3記載の本発明では、前記クッションフレームの前縁部の各端部と、前記クッションフレームの各サイドフレームとが、それぞれピン部材を介して連結されており、前記付勢手段は、一端が前縁部側に、他端がサイドフレーム側にそれぞれ作用するように設けられる弾性部材を備えていることを特徴とする請求項2記載の座席構造を提供する。
請求項4記載の本発明では、前記クッションフレームは、その後部付近を支持する後部支持部材と、前部付近を支持する前部支持部材とを備えるフレーム支持体により支持されており、
前記後部支持部材は、前記フレーム支持体の側板部後方寄りに設けられ、回転基部を中心として、フレーム後部付近が連結された部位を、相対的に後方かつ上方に位置する第1位置と、該第1位置に対して相対的に下方かつ前方に位置する第2位置との間で回動可能に設けられ、
前記前部支持部材は、前記フレーム支持体の側板部前方寄りに設けられ、回転基部を中心として、フレーム前部付近が連結された部位を、相対的に後方かつ上方になる第1位置と、該第1位置に対して相対的に下方かつ前方になる第2位置との間で回動可能に設けられ、
前記後部支持部材又は前部支持部材の回転動作を制御する制御部材により、前記後部支持部材及び前記前部支持部材を、ともに第1位置に位置させた際の座面角度よりも、ともに第2位置に位置させた際の座面角度の方が大きくなる構造であり、前記前縁部は、少なくとも第2位置に位置させた状態で、所定以上の押圧力を受けると下方へ屈曲することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に座席構造を提供する。
請求項5記載の本発明では、前記クッションフレームは、その後端部に、骨盤後部に位置する骨盤支持部を備え、
前記後部支持部材及び前記前部支持部材の回転動作により、前記クッションフレームの骨盤支持部の傾斜角度が、前記第1位置よりも前記第2位置の方が大きくなる構造であることを特徴とする請求項4記載の座席構造を提供する。
請求項6記載の本発明では、前記後部支持部材又は前記前部支持部材は、一方が、前記制御部材に制御されて回転動作する歯車部材から形成され、他方が、該歯車部材の回転動作に伴って回転する回動部材から形成されていることを特徴とする請求項4又は5記載の座席構造を提供する。
請求項7記載の本発明では、前記歯車部材が、回転基部を中心とした扇形に形成されていると共に、その円弧端面に歯部が形成されており、
前記制御部材は、前記歯車部材の歯部に噛み合うピニオンギアと、該ピニオンギアの回転動作を規制するクラッチ部材とを備えてなり、
前記クラッチ部材とピニオンギアとを非連結状態にすると、前記歯車部材と回動部材とが各回転基部を中心として前記第1位置と第2位置との間で回動可能となり、クラッチ部材とピニオンギアとを連結状態にすると、該ピニオンギアに噛み合っている歯車部材の回転動作が停止状態になって、任意の座面角度でクッションフレームを固定可能であることを特徴とする請求項6記載の座席構造を提供する。
請求項8記載の本発明では、前記フレーム支持体に、前記歯車部材及び回動部材を第1位置に復帰させるように付勢する弾性部材が設けられていることを特徴とする請求項4〜7のいずれか1に記載の座席構造を提供する。
請求項9記載の本発明では、前記第2位置における座面角度が22〜28度の範囲であり、前記第1位置における座面角度が12〜15度の範囲に設定されていることを特徴とする請求項4〜8のいずれか1に記載の座席構造を提供する。
本発明の座席構造は、クッションフレームが、前縁部に対して所定以上の押圧力がかかると、該前縁部が下方へ屈曲する構造を有している。クッションフレームが前方に変位した状態では、前縁部が膝裏付近に至っており、そのまま立ち上がろうとすると、前席とのスペースが限られているため、立ち上がりにくい。すなわち、円滑な立ち上がり動作のためには、着座している座席の前縁部と前席との間にある程度のスペースが必要であり、特に、クッションフレームが前方に変位した状態では立ち上がり性に劣る。しかしながら、本発明によれば、立ち上がろうとすると、膝裏付近により前縁部を下方へ押圧する所定以上の圧力がかかるため、該前縁部が下方へ屈曲する。このため、着座している座席と前席との実質的なスペースが広がるため、特に、クッションフレームが前方に変位している状態での立ち上がりやすさが改善される。
以下、図面に示した実施形態に基づき、本発明をさらに詳細に説明する。図1は、本発明の一の実施形態に係る座席構造1において、クッションフレーム30が後方に変位した状態を示し、図2は、クッションフレーム30が前方に変位した状態を示す図である。これらの図に示したように、本実施形態の座席構造1は、底板部11、背板部12を有すると共に、底板部11及び背板部12の両側縁において前方に立ち上がるように側板部13を有するフレーム支持体10を備えて構成されている。フレーム支持体10は、バックフレームを支持できると共に、クッションフレーム30を後述のように可動に支持できるものであればよく、その形状、構造はこれらの図に示したものに限定されるものではない。例えば、図1及び図2では、底板部11及び背板部12を一体に形成しているが、これらを別部材から構成してもよい。なお、バックフレームは図示していないが、任意の形状、例えば、略コ字状や略方形に形成され、背板部12に固定されて支持される。
クッションフレーム30は、フレーム支持体10の各側板部13の内面付近に配置される2つのサイドフレーム31と前縁部32とを備えてなり、各サイドフレーム31の前端に、該前縁部32の各端部32bが連結される。具体的には、サイドフレーム31は、後端部31aが、側面視で略L字状に形成されて上方に突出するように曲成されており、上方に曲成された両サイドフレーム31の後端部31a間には、骨盤支持部である骨盤支持フレーム39が配設され、骨盤の支持性を向上させた構造となっている。前縁部32は、平面視で略コ字状に形成されていると共に、中央辺部32aが若干下方に垂れ下がった形状に形成されている。
ここで、各サイドフレーム31には、ブラケット35が、その円筒部35cによってサイドフレーム31を被覆するように取り付けられている。ブラケット35における円筒部35cの後方寄りには、下方に突出する板状部材であって、フレーム後部付近の被支持部となる第1被支持部35aが設けられている。また、円筒部35cの前方寄りには、前方斜め下方に向かって傾斜するように形成された板状部材であって、フレーム前部付近の被支持部となる第2被支持部35bが設けられている。
一方、各サイドフレーム31の前端31bは、図4に示したように、前縁部32の各端部32bと、ピン部材33を介してそれぞれ連結されており、該ピン部材33を支点として前縁部32が下方へ屈曲(回動)可能になっている。前縁部32の各端部32bには、斜め下方に突出する突出片32eが形成されており、この突出片32eと第2被支持部35bとの間にコイルスプリング34を掛け渡している。コイルスプリング34は、常時、突出片32eを図の手前側に引っ張る弾性力を備えている。従って、前縁部32は、コイルスプリング34の弾性力によって、常に、中央辺部32aの両側に位置する短辺部32c,32dが各サイドフレーム31の延長上に位置するように付勢されることになる。そして、前縁部32に対して上方から下方へ所定以上の押圧力が付加されると、コイルスプリング34の弾性力に抗して、ピン部材33を中心として、前縁部32が下方へ屈曲する。すなわち、常態において各サイドフレーム31の延長上に位置する短辺部32c,32dがピン部材33を支点として下方へ回転する。なお、本実施形態では、ピン部材33及びコイルスプリング34により、特許請求の範囲で定義した「前縁部を屈曲方向と反対方向に付勢する付勢手段」を構成する。また、突出片32eと第2被支持部35bとの間に掛け渡されて設けられるコイルスプリング34が、特許請求の範囲で定義した「一端が前縁部側に、他端がサイドフレーム側にそれぞれ作用するように設けられる弾性部材」を構成する。
フレーム支持体13の側板部13には、その後方寄りに、円弧状の第1ガイド溝13aが形成されていると共に、前方寄りに、同じく円弧状の第2ガイド溝13bが形成されており、第1及び第2被支持部35a,35bは、それぞれ該ガイド溝13a,13bを介して、フレーム支持体10の側板部13の外側面に支持される後部支持部材(歯車部材15)及び前部支持部材(回動部材16)に連結される。
フレーム支持体10に設けられる後部支持部材は、扇形の歯車部材15からなる。歯車部材15は、扇形の中心付近に回転基部15aが設けられており、この回転基部15aをフレーム支持体10の側板部13の外面に軸支させ、該回転基部15aを中心として前後方向に回動可能になっている。歯車部材15は、対向配設された2枚の側板部15の各外面に沿って設けられているため、上記したように、第1被支持部35aには、第1ガイド溝13aを介して外側に突出するピン部材35fが設けられ、該歯車部材15に連結されている。歯車部材15の円弧端面には、歯部が形成されており、この歯部に制御部材を構成するピニオンギア41が噛み合うことにより回動可能になっている。
前部支持部材は、細幅で所定の長さを備えた平板状の回動部材16から形成されている。回動部材16は歯車部材15と同様に、フレーム支持体10の一対の側板部13のそれぞれの外面に、一端が回動基部16aとなるように取り付けられている。回転基部16aの反対側の端部には、連結軸16bが設けられており、該連結軸16bが、第2ガイド溝13bを介して側板部13の内側に突出され、この連結軸16bに上記第2被支持部35bが連結される。
ここで、歯車部材15及び回動部材16は、それぞれ、相対的に後方かつ上方に位置する第1位置A(図1参照)から、相対的に前方かつ下方に位置する第2位置B(図2参照)に至る範囲の間で回転し、歯車部材15及び回動部材16に支持されたクッションフレーム30も、この第1位置Aと第2位置Bとの間で、配設姿勢が変化する。つまり、第1位置Aの場合には、クッションフレーム30におけるフレーム前部付近とフレーム後部付近との高さの差が小さく、フレーム前部付近の方が若干フレーム後部付近よりも高くなっている程度であるが、第2位置Bの場合には、両者の高さの差が大きくなって、フレーム前部付近の高さがフレーム後部付近の高さをより大きく上回る。この結果、クッションフレーム30のフレーム前部付近とフレーム後部付近との高さで決まる座面角度は、第1位置Aの場合には小さく、第2位置Bの場合に大きくなる。座面角度は、第1位置Aの場合で、好ましくは12〜15度の範囲、より好ましくは13度、第2位置Bの場合で、好ましくは22〜28度、より好ましくは25度で設定されていることが望ましい。なお、本実施形態においては、第1位置Aがクッションフレーム30の最も後方の位置になり、第2位置Bが最も前方の位置となる。
歯車部材15の動作を制御する制御部材は、ピニオンギア41、クラッチ部材42、及び操作部材43を備えて構成されている。ピニオンギア41は、側板部13に形成した配設孔を貫通して、該側板部13の外側にその歯部が突出するように設けられ、該側板部13の外側に配設されている歯車部材15の歯部と噛み合うようになっている。そして、ピニオンギア41は、クラッチ部材42と連結されており、操作部材43の操作により、該クラッチ部材42が、ピニオンギア41と連結状態となったり、非連結状態となったりする。
フレーム支持体10には、歯車部材15及び回動部材16を第1位置Aに復帰させるように付勢する弾性部材50が設けられている。弾性部材50はかかる機能を果たすものであればよく、その配設位置や構造は限定されるものではないが、本実施形態では、フレーム支持体10の後部に取り付けている。この弾性部材50は、筒状のケーシング51と該ケーシング51内に内蔵される棒状部材52とを備え、棒状部材52とケーシング51との間にコイルスプリング(図示せず)を配設したものである。そして、棒状部材52の一端をフレーム支持体10の上方寄りに取り付け部材52aを介して連結し、ケーシング51の下端を、クッションフレーム30のサイドフレーム31に連結されたブラケット35において後方に延びる後方突出片35dに、ピン部材35eを介して連結し、該クッションフレーム30の後部付近を常態において上方に引っ張るように付勢している。
なお、バックフレーム(図示せず)及びクッションフレーム30には、それぞれ、それらの表面を覆うようにクッション部材(図示せず)が配設される。クッション部材の構成は任意であり、ウレタン材等を用いることができるが、薄手でありながら、各フレームに低い張力で張って支持することで適正なクッション特性の得られる三次元立体編物を用いることが好ましい。三次元立体編物やウレタン材等は、同種又は異種のものを2種類以上積層して用いたり、平面方向に部分的に異なる素材のものを縫い継いで用いたりすることもできる。
本実施形態の座席構造1は、無負荷状態において、操作部材43により、クラッチ部材42とピニオンギア41とを非連結状態にすると、弾性部材50の復帰力により、歯車部材15及び回動部材16は第1位置Aにセットされる。操作部材43から手を離すと、クラッチ部材42とピニオンギア41とは連結状態になり、ピニオンギア41と歯車部材15の歯部同士が噛み合ってその状態でロックされる。図1は、この状態を示し、クッションフレーム30を被覆するクッション部材の座面角度は、例えば、13度になっている。すなわち、この状態で座った場合には、アップライトな姿勢となっており、軽作業などに適した姿勢(通常姿勢)となっている。
一方、リラックス姿勢(休息姿勢)をとる場合には、まず、操作部材43により、クラッチ部材42とピニオンギア41とを非連結状態にする。そして、着座者は、臀部から大腿部を前方に押し出すように力を加える。その結果、ピニオンギア41が回転し、歯車部材15は後方かつ上方の第1位置Aから、前方かつ下方の第2位置Bへと回転していく。これに伴い、回動部材16も同期して同方向に回転していく。その結果、クッションフレーム30は、フレーム後部付近の高さがフレーム前部付近の高さと比較して相対的に低くなって、かつ前方に押し出されるように変動する。操作部材43により、クラッチ部材42とピニオンギア41とを再度連結状態にすると、任意の位置でピニオンギア41と歯車部材15が噛み合って固定され、図2に示した第2位置Bとなる。また、歯車部材15及び回動部材16により、クッションフレーム30の座面角度が変化するということは、クッションフレーム30の骨盤支持部である骨盤支持フレーム39もアップライトの状態から傾斜した状態に変化することになる。
従って、着座者は、バックフレームが後方に傾斜しない構造であるにも拘わらず、クッションフレーム30が上記のように変動することにより、実質的には、クッションフレーム30を固定してバックフレームを傾斜させた場合と同様のリラックス姿勢をとることができる。このため、本実施形態の座席構造1を複数列設けたとしても、後部座席の着座者の脚配置スペースは、前部座席の着座者がアップライト姿勢(通常姿勢)とリラックス姿勢(休息姿勢)のいずれをとっているかに関係なく、一定である。
このように、リラックス姿勢(休息姿勢)では、座面角度が大きくなり、臀部の位置と大腿部前方付近(膝付近)との高低差が大きくなる。従って、かかる状態で立ち上がろうとする場合、通常であれば、大腿部前方付近から膝裏付近に位置するクッションフレーム30の前縁部32の存在が邪魔になって立ち上がりにくい。しかしながら、本実施形態の場合には、図3に示したように、立ち上がろうとすると、大腿部前方付近から膝裏付近の部位が、クッションフレーム30の前縁部32を上方から下方に押圧することになる。このため、前縁部32は、コイルスプリング34の弾性力に抗し、ピン部材33を中心として、下方へ屈曲するように逃げる。この結果、前席とのスペースが実質的に広がることになり、立ち上がり易くなる。コイルスプリング34は、前縁部32の短辺部32c,32dを各サイドフレーム31の延長上に位置させることができる弾性力を有する一方で、このように、人が立ち上がる際にかかる前縁部32の荷重(押圧力)によって変形可能な程度の弾性力に調整される。なお、前縁部32は、クッションフレーム30が最も前方に位置している状態(すなわち、図2の第2位置に位置している状態)において、少なくとも30度以上、好ましくは60度以上下方に屈曲するように設けられていることが望ましい。
その一方、コイルスプリング34が、大腿部前方付近から膝裏付近の部位の荷重(押圧力)によって変形可能な程度の弾性力に調整されていると、クッションフレーム30が第2位置Bに位置していない状態において、例えば、アップライト姿勢(通常姿勢)において、あるいは、アップライト姿勢からリラックス姿勢(休息姿勢)へ移る中途において、前縁部32に荷重がかかると該前縁部32は下方へ曲がる。この場合、前縁部32の中央辺部32aが、フレーム支持体10の底板部11に接触し、クッションフレーム30の円滑な変位動作が妨げられる。そこで、このような場合にも、クッションフレーム30が円滑かつ速やかに変位するように、底板部11に、前方に向かうに従って低くなる傾斜面11aを形成しておくことが好ましい。クッションフレーム30が前方に変位する途中で前縁部32が下方に屈曲したとしても、中央辺部32aが該傾斜面11aに当接することになるため、そのまま滑るように前方に変位することができる。
また、この傾斜面11aを設ければ、クッションフレーム30の位置に拘わらず、前縁部32が荷重によって下方に屈曲することで、クッションフレーム30の円滑な前後動作が妨げられる、ということがなくなるため、コイルスプリング34として、かかる傾斜面11aを配設しない場合よりも、弾性力の弱いものを用いることも可能である。それにより、通常の着座状態における体動によっても、すなわち、前縁部32にかかる小さめの荷重変化によっても、前縁部32が僅かに下方に屈曲するようになるため、体動追随性が向上し、大腿部前方付近から膝裏付近の部位の当たり感が和らぐ。いずれにしても、本実施形態の前縁部32は、第2位置Bに存在していない状態でも屈曲可能に設けられているため、最も前方に位置していない状態、すなわち、第2位置Bに存在していない状態においても、立ち上がろうとすると、大腿部前方付近から膝裏付近の部位の動きに追随して前縁部32が下方に屈曲し、その場合における立ち上がり性も向上する。但し、前縁部32を下方に屈曲させない構造とした場合には、クッションフレーム30が前方に位置するほど、立ち上がり性に劣るので、少なくとも、クッションフレーム30を最も前方に位置させた状態においては、本実施形態では、少なくとも第2位置Bに存在させた状態においては、前縁部32が屈曲し得る構成とする必要がある。
なお、上記実施形態では、後部支持部材として歯車部材15を用い、前部支持部材として回動部材16を用いており、制御部材による制御を歯車部材15を用いた後部支持部材に及ぼしているが、歯車部材を前部支持部材に用い、回動部材を後部支持部材に用いることも可能である。また、上記実施形態では、クッションフレーム30が後方かつ上方に位置する第1位置と、該第1位置に対して相対的に下方かつ前方に位置する第2位置との間で変位し、第2位置に位置させた際の座面角度が第1位置に位置させた場合よりも大きくなり、これにより休息姿勢を実現する構造であるが、例えば、座面角度が変化せず、単に、クッションフレームが前後に変位するだけの構造であったとしても、立ち上がり性を改善するため、前縁部が屈曲する構成を採用すると有効であることは同様である。さらに、上記実施形態では、前縁部32の付勢手段の構成部品である弾性部材としてコイルスプリング34を用いているが、これに限定されるものではないことはもちろんであり、ピン部材33に装着可能なねじりコイルバネ等を用いることもできる。
図1は、本発明の一の実施形態に係る座席構造であって、歯車部材、回動部材、クッションフレームが第1位置に存在している状態を示す図である。 図2は、上記実施形態に係る座席構造において、歯車部材、回動部材、クッションフレームが第2位置に存在している状態を示す図である。 図3は、図2に示した第2位置において、前縁部が屈曲した状態を示す図である。 図4は、前縁部をサイドフレームから取り外した状態を示す図でる。
符号の説明
1 座席構造
10 フレーム支持体
11a 傾斜面
13 側板部
15 歯車部材
15a 回転基部
16 回動部材
16a 回転基部
30 クッションフレーム
31 サイドフレーム
32 前縁部
32a 中央辺部
32c,32d 短辺部
33 ピン部材
34 コイルスプリング
35 横方向フレーム
35a 第1被支持部
35b 第2被支持部
39 骨盤支持フレーム
41 ピニオンギア
42 クラッチ部材
43 操作部材
50 弾性部材

Claims (9)

  1. 前後方向に変位可能なクッションフレームを備えた座席構造であって、
    前記クッションフレームの前縁部が、少なくとも前方に変位した状態で、下方への所定以上の押圧力を受けると下方へ屈曲する構造であることを特徴とする座席構造。
  2. 前記クッションフレームの前縁部は、その各端部が、前記クッションフレームの各サイドフレームに連結され、その連結された部分を支点として下方へ屈曲可能となっている一方、該前縁部を前記屈曲方向と反対方向に付勢する付勢手段が配設されていることを特徴とする請求項1記載の座席構造。
  3. 前記クッションフレームの前縁部の各端部と、前記クッションフレームの各サイドフレームとが、それぞれピン部材を介して連結されており、前記付勢手段は、一端が前縁部側に、他端がサイドフレーム側にそれぞれ作用するように設けられる弾性部材を備えていることを特徴とする請求項2記載の座席構造。
  4. 前記クッションフレームは、その後部付近を支持する後部支持部材と、前部付近を支持する前部支持部材とを備えるフレーム支持体により支持されており、
    前記後部支持部材は、前記フレーム支持体の側板部後方寄りに設けられ、回転基部を中心として、フレーム後部付近が連結された部位を、相対的に後方かつ上方に位置する第1位置と、該第1位置に対して相対的に下方かつ前方に位置する第2位置との間で回動可能に設けられ、
    前記前部支持部材は、前記フレーム支持体の側板部前方寄りに設けられ、回転基部を中心として、フレーム前部付近が連結された部位を、相対的に後方かつ上方になる第1位置と、該第1位置に対して相対的に下方かつ前方になる第2位置との間で回動可能に設けられ、
    前記後部支持部材又は前部支持部材の回転動作を制御する制御部材により、前記後部支持部材及び前記前部支持部材を、ともに第1位置に位置させた際の座面角度よりも、ともに第2位置に位置させた際の座面角度の方が大きくなる構造であり、前記前縁部は、少なくとも第2位置に位置させた状態で、所定以上の押圧力を受けると下方へ屈曲することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に座席構造。
  5. 前記クッションフレームは、その後端部に、骨盤後部に位置する骨盤支持部を備え、
    前記後部支持部材及び前記前部支持部材の回転動作により、前記クッションフレームの骨盤支持部の傾斜角度が、前記第1位置よりも前記第2位置の方が大きくなる構造であることを特徴とする請求項4記載の座席構造。
  6. 前記後部支持部材又は前記前部支持部材は、一方が、前記制御部材に制御されて回転動作する歯車部材から形成され、他方が、該歯車部材の回転動作に伴って回転する回動部材から形成されていることを特徴とする請求項4又は5記載の座席構造。
  7. 前記歯車部材が、回転基部を中心とした扇形に形成されていると共に、その円弧端面に歯部が形成されており、
    前記制御部材は、前記歯車部材の歯部に噛み合うピニオンギアと、該ピニオンギアの回転動作を規制するクラッチ部材とを備えてなり、
    前記クラッチ部材とピニオンギアとを非連結状態にすると、前記歯車部材と回動部材とが各回転基部を中心として前記第1位置と第2位置との間で回動可能となり、クラッチ部材とピニオンギアとを連結状態にすると、該ピニオンギアに噛み合っている歯車部材の回転動作が停止状態になって、任意の座面角度でクッションフレームを固定可能であることを特徴とする請求項6記載の座席構造。
  8. 前記フレーム支持体に、前記歯車部材及び回動部材を第1位置に復帰させるように付勢する弾性部材が設けられていることを特徴とする請求項4〜7のいずれか1に記載の座席構造。
  9. 前記第2位置における座面角度が22〜28度の範囲であり、前記第1位置における座面角度が12〜15度の範囲に設定されていることを特徴とする請求項4〜8のいずれか1に記載の座席構造。
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