JP2007234446A - 表示装置用真空容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】フリットガラスシールに比べて容易に高真空を確保でき、貫通電極付きの側面板よりもコストダウン及び薄型化が可能で、駆動電圧の低減までも図れるようにすること。
【解決手段】この表示装置用真空容器は、ガラス基板からなる第1のガラス基板1と、この第1のガラス基板1に対して対向配置された第2のガラス基板2と、第1及び第2のガラス基板1,2で挟まれた領域を真空に保つシール材3とを備える。第1のガラス基板1は、当該基板を貫通したシリコン製の複数の貫通電極4a,4b,4cを有し、当該基板外側に前記各貫通電極4a,4b,4cの配線パターン7が形成される。これにより、他の外部機器への平面実装が可能となる。
【選択図】図1
【解決手段】この表示装置用真空容器は、ガラス基板からなる第1のガラス基板1と、この第1のガラス基板1に対して対向配置された第2のガラス基板2と、第1及び第2のガラス基板1,2で挟まれた領域を真空に保つシール材3とを備える。第1のガラス基板1は、当該基板を貫通したシリコン製の複数の貫通電極4a,4b,4cを有し、当該基板外側に前記各貫通電極4a,4b,4cの配線パターン7が形成される。これにより、他の外部機器への平面実装が可能となる。
【選択図】図1
Description
本発明は、プラズマディスプレイやフィールドエミッションディスプレイなどの放電型平面表示装置に用いることができる表示装置用真空容器に関する。
プラズマディスプレイやフィールドエミッションディスプレイなどの放電型平面表示装置では、放電に必要な高真空又は低圧の希ガスを封入するために、ガラス基板などの絶縁性基板を対向させ、所定の間隔を確保した上で外周縁部をシールして真空容器を構成している。真空容器を構成する一般的な方法としては、上ガラス基板と下ガラス基板との間に真空容器側壁を形成するフリットガラス(低融点ガラス)を枠状に配置し、当該フリットガラスを溶融することにより、上下ガラス基板間をシールする方法がある。
ところで、上記真空容器では、上ガラス基板の対向面に形成されたライン状の電極パターンと下ガラス基板の対向面に形成したライン状の電極パターンとを直交するように対向配置し、マトリクス状の画素を形成するのが一般的である。電極パターンの一端部は、真空容器内側から基板外部に引き出す必要がある。このため、上下面ガラスに形成した電極パターンと直交させてフリットガラスを配置する部分ができる。しかし、電極パターンとフリットガラスとを交差させた場合、電極パターンとガラス面との段差を、溶融したフリットガラスが十分に埋めることができず、空隙ができ易いといった問題があった。また、フリットガラスを焼成する際に、フリットガラスより出るガス等が真空容器内部に残り、高真空を維持することが困難であった。
上記フリットガラスシールによる不具合を解決するため、フリットガラスに代えて、貫通電極付きの側面板を上下の基板間に配置し、陽極接合により側面板とガラス基板とを接合して真空容器を形成することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この方法によれば、真空容器内部から外部に電極を、側壁板の貫通電極を介して真空容器外に取り出すことが可能となり、真空容器内部の真空を確保できることになる。
特開2003−059435号公報
しかしながら、上記貫通電極付きの側面板を用いて真空容器を形成する場合、次のような問題がある。第一に、側面板は、陽極接合によりガラス基板と封着が可能なシリコン基板で形成しなければならないが、シリコン基板の厚み方向(ガラス基板と平行な方向)に貫通する貫通電極を形成するためには、非常に多くのプロセスが必要であり、コスト増になる問題がある。第二に、陽極接合では、400度程度の温度をかけねばならず、ガラスとシリコンとの熱応力の差により、基板が変形する問題がある。第三に、側面板には貫通電極が存在するため、数百ミクロンの高さ(上下ガラス基板の間隔に相当)が必要であり、一方の基板に形成する放電素子と他方の基板に形成する発光層との距離が大きくなることから、駆動電圧が大きくなってしまい消費電力が大きくなると共に表示素子が厚くなるといった問題もある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、フリットガラスシールに比べて容易に高真空を確保でき、貫通電極付きの側面板を用いる場合よりもコストダウンが可能であると共に基板の変形も抑制でき、しかも薄型化が可能で駆動電圧の低減による省電力化を図り得る表示装置用真空容器及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の表示装置用真空容器は、ガラス基板と、前記ガラス基板に対して対向配置された透光性基板と、前記ガラス基板と前記透光性基板との間に所定の空間が形成されるように前記ガラス基板と前記透光性基板との間を封止するシール材とを備え、前記ガラス基板は、当該ガラス基板を貫通したシリコンからなる少なくとも一つの貫通電極を有し、当該ガラス基板外側に前記貫通電極と電気的に接続された配線層を有することを特徴とする。
この構成によれば、ガラス基板にシリコンからなる貫通電極を設けて、当該ガラス基板の外側に貫通電極の配線層を形成したので、従来のように真空容器外へ取り出される電極ラインと交差させてフリットガラスシールする必要がなくなり、シリコンとガラスとの間の気密性を利用した真空保持が可能であると共に、貫通電極付きの側面板を用いないことによる薄型化が可能である。また、ガラス基板の基板外側に貫通電極の配線層が形成されるので、真空容器背面として活用することにより他の外部機器への平面実装が可能となる。
本発明の表示装置用真空容器においては、前記透光性基板がガラス基板であり、前記シール材がシリコンで構成されており、前記ガラス基板と前記シール材との間の界面においてSi−Si結合又はSi−O結合を有することが好ましい。この構成によれば、ガラス基板とシリコンとの界面においてSi−Si結合又はSi−O結合を有するので、ガラスとシリコンとが強固に接合されて、両者間の密着性が向上し、容器内の気密性が向上する。また、フリットガラスのように溶融時のガスが発生しないので、真空容器内にガスが残る不具合を解決できる。
本発明の表示装置は、上記表示装置用真空容器を備えた表示装置であって、前記貫通電極の頂面上に放電素子が搭載されており、前記透光性基板の前記ガラス基板と対向する主面上に電極を介して発光層が設けられており、前記貫通電極と前記発光層とが位置合わせされていることを特徴とする。
この構成によれば、貫通電極付きの側面板を用いないことによる薄型化が可能な、上記表示装置用真空容器を用いて表示装置を構成するので、薄型で且つ表面実装に適した表示装置を実現することができる。
本発明の表示装置においては、前記貫通電極の頂面が前記ガラス基板の主面よりも低くされていることを特徴とする。
この構成によれば、放電素子が設けられる各貫通電極の頂面をガラス基板の主面よりも低くしたので、ガラス基板と透光性基板とを最大限近づけても放電素子と発光層との衝突を回避でき、放電素子と発光層との間の距離を短くできる。放電素子と発光層との間の距離が短くなれば、その分だけさらなる薄型化が可能であると共に駆動電圧を下げることができ消費電力の削減を図ることができる。また、透光性基板を通してガラス基板の主面に形成された凹部に透光性基板の発光層を位置合わせすればよいので、位置合わせが容易である。
本発明の表示装置用真空容器の製造方法は、一対の主面を有し、当該一対の主面間を貫通するシリコンからなる少なくとも一つの貫通電極を有するガラス基板を準備する工程と、一対の主面を有し、一方の主面上に電極を有する透光性基板を準備する工程と、前記ガラス基板の一方の主面と前記透光性基板の前記一方の主面とを対向配置し、前記ガラス基板と前記透光性基板との間に所定の空間が形成されるように前記ガラス基板と前記透光性基板との間を封止する工程と、を具備することを特徴とする。
本発明の表示装置用真空容器の製造方法においては、前記ガラス基板の他方の主面上に配線層を形成する工程を具備することが好ましい。
本発明によれば、フリットガラスシールに比べて容易に高真空を確保でき、貫通電極付きの側面板を用いる場合よりもコストダウンが可能であると共に基板の変形も抑制でき、しかも薄型化が可能で駆動電圧の低減による省電力化を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。本実施の形態に係る表示装置用真空容器は、プラズマディスプレイ、フィールドエミッションディスプレイなどの放電型平面表示装置に適用することができる。
図1は本発明の実施の形態に係る表示装置用真空容器の構成を示す部分断面図である。放電型平面表示装置において背面側に位置する第1のガラス基板1と正面側に位置する第2のガラス基板2とが近接して対向配置されている。第1のガラス基板1と第2のガラス基板2との間は、画素形成領域の外周を囲むように配設されたシール材3にて気密に接合されている。シール材3としてフリットガラスを用いることができる。本実施の形態においては、第1及び第2のガラス基板1,2同士を接合するので、フリットガラスを用いても熱応力の差による基板変形といった不具合は発生しない。また、シール材3としてシリコンを使用することもできる。シール材3にシリコンを使用した場合はガスが発生しないので真空容器内にガスが残る不具合を防止でき高真空を実現できる。
第1のガラス基板1は、画素に相当するドットマトリクスを形成する各位置に、シリコンで構成された複数の貫通電極4a,4b,4cがそれぞれ設けられている。貫通電極4a,4b,4cは、第1のガラス基板1に形成された貫通口の内部に完全に気密性が確保された状態で形成されている。貫通電極4a,4b,4cの真空容器内側の一端面(頂面)には、放電素子6a,6b,6cが設けられている。この表示装置用真空容器をプラズマディスプレイに適用する場合、放電素子6a,6b,6cは、駆動電圧を印加するとプラズマ(二次電子)を放出する放電素子が用いられる。また、フィールドエミッションディスプレイに適用する場合、放電素子6a,6b,6cは、駆動電圧を印加するとアーク放電する放電素子が用いられる。貫通電極4a,4b,4cの反対側の他端面は、第1のガラス基板1を貫通して基板外部に露出されている。貫通電極4a,4b,4cの他端面が露出された第1のガラス基板1の外表面に配線7が形成されている。配線7は、マトリクス状に配列された貫通電極4a,4b,4cを縦方向に連結している。配線7が形成された第1のガラス基板1の外表面にて表示装置背面が形成されている。したがって、表示装置背面はガラス基板の表面に薄い配線7を形成した平坦な形状となるので、他の基板上に平面実装が容易である。
ここで、貫通口の深さは、第1のガラス基板1の厚さと略同じである。一方、貫通電極4a,4b,4c及び放電素子6a,6b,6cを併せた厚さが、第1のガラス基板1の厚さよりも薄くなるように設定している。これにより、第2のガラス基板2と対面する第1のガラス基板1の一方の面には、貫通電極4a,4b,4c及び放電素子6a,6b,6cの各形成位置に凹部としての窪み5a,5b,5cが形成される。本実施の形態においては、窪み5a,5b,5cは上端開口の略直方体形状をしているが、発光層9a,9b,9cのサイズよりも大きな開口を有する凹部であれば形状は限定されない。
第2のガラス基板2は、第1のガラス基板1と対向する一方の面に、透明電極8による配線が形成されており、第1のガラス基板1にマトリクス状に配列された放電素子6a,6b,6cに相対する位置に発光層9a,9b,9cが位置合わせされて形成されている。第2のガラス基板2には、発光層9a,9b,9cが形成された領域の外側に貫通導体11が設けられている。貫通導体11の一端面は透明電極8に接続されており、他端面は第2のガラス基板2の外表面に露出されている。貫通導体11の材料としては、シリコンを用いることができる。シリコンからなる貫通導体11を用いることにより十分な気密性を確保することができ、真空保持を確実なものとできる。本実施の形態においては、第2のガラス基板2の第1の主面と対向する第2の主面から光が出射されるようにしている。
シール材3、貫通電極4a,4b,4c、及び/又は貫通導体11がシリコンで構成されている場合には、第1のガラス基板1と貫通電極4a,4b,4cとの間の界面、第2のガラス基板2と貫通導体11との間の界面、並びにシール材3と第1及び/又は第2のガラス基板1,2との間の界面は、高い密着性を有することが好ましい。これらの界面において高い密着性を発揮させるためには、陽極接合処理を施すことが好ましい。
ここで、陽極接合処理とは、所定の温度(例えば400℃以下)で所定の電圧(例えば300V〜1kV)を印加することにより、シリコンとガラスとの間に大きな静電引力が発生して、界面で共有結合を起こさせる処理をいう。この界面での共有結合は、シリコンのSi原子とガラスに含まれるSi原子との間のSi−Si結合又はSi−O結合である。したがって、このSi−Si結合又はSi−O結合により、シリコンとガラスとが強固に接合して、両者間の界面で非常に高い密着性を発揮する。このような陽極接合を効率良く行うために、ガラス基板のガラス材料としては、ナトリウムなどのアルカリ金属を含むガラス材料(例えばパイレックス(登録商標)ガラス)であることが好ましい。
このように、第1のガラス基板1にシリコンからなる貫通電極4a,4b,4cを設けて、第1のガラス基板1の外側に各貫通電極4a,4b,4cの配線パターン7を形成したので、従来のように真空容器外へ取り出される電極ラインと交差させてフリットガラスシールする必要がなくなり、シリコンとガラスとの間の気密性を利用した真空保持が可能であると共に、貫通電極付きの側面板を用いないことによる薄型化が可能である。また、第1のガラス基板1の基板外側に各貫通電極4a,4b,4cの配線パターン7が形成されるので、真空容器背面として活用することにより他の外部機器への平面実装が可能となる。
次に、本実施の形態の表示装置用真空容器の製造方法について説明する。図3(a)〜(e)は、本発明の実施の形態に係る表示装置用真空容器のうち貫通電極4a,4b,4c及び放電素子6a,6b,6cが設けられた第1のガラス基板1に関する製造方法を説明するための断面図である。
まず、不純物をドーピングして低抵抗化したシリコン基板21を準備する。不純物としては、n型不純物でも良く、p型不純物でも良い。抵抗率としては、例えば0.01Ω・cm程度とする。そして、図3(a)に示すように、このシリコン基板21の一方の主面をエッチングして、突出部31を形成する。この場合、シリコン基板21上にレジスト膜を形成し、突出部31形成領域にレジスト膜が残るように、そのレジスト膜をパターニング(フォトリソグラフィー)し、そのレジスト膜をマスクとしてシリコンをエッチングし、その後残存したレジスト膜を除去する。このようにしてシリコン基板21の一方の主面に突出部31を形成する。
次いで、突出部31を形成したシリコン基板21上にガラス基板22を置く。さらに、真空下で、このシリコン基板21及びガラス基板22を加熱し、シリコン基板21をガラス基板22に押圧して突出部31をガラス基板22の主面22bに押し込んで、図3(b)に示すように、シリコン基板21とガラス基板22とを接合する。このときの温度は、シリコンの融点以下であって、ガラスが変形可能である温度(例えば、ガラスの軟化点温度以下)が好ましい。例えば加熱温度は約800℃である。
さらに、シリコン基板21の突出部31とガラス基板22との界面での密着性をより高めるために、陽極接合処理をすることが好ましい。この場合、シリコン基板21及びガラス基板22にそれぞれ電極をつけて、約400℃以下の加熱下で約300V〜1kVの電圧を印加することにより行う。これにより両者の界面での密着性がより高くなり、後に第2のガラス基板2と共に真空容器を構成した際の真空を確実にすることができる。
次いで、図3(c)に示すように、ガラス基板22の主面22a及び主面22bを研磨処理して、シリコン基板21をガラス基板22の両主面22a,22bで露出させる。次いで、図3(d)に示すように、シリコン基板21の一方の主面(ここでは主面21a)をエッチングして、凹部23を形成する。なお、凹部23の深さは、突出部31(シリコン基板21)の端面に搭載する放電素子のサイズなどを考慮して適宜決定する。
次いで、図3(d)に示すように、シリコン基板21の主面21a上に形成された凹部13に放電素子25を形成する。この場合、シリコン基板21の主面21a上に放電素子材料を被着し、その上にレジスト膜を形成し、放電素子形成領域にレジスト膜が残るように、そのレジスト膜をパターニング(フォトリソグラフィー)し、そのレジスト膜をマスクとしてシリコンをエッチングし、その後残存したレジスト膜を除去する。このようにして凹部23内に放電素子25を形成する。図3(e)に示す放電素子25が、図1に示す放電素子6a,6b,6cに相当し、放電素子25の形成されている凹部23が、図1に示す窪み5a,5b,5cに相当する。
以上の工程により、貫通電極4a,4b,4c及び放電素子6a,6b,6cが設けられた第1のガラス基板1を得ることができる。その後、ガラス基板22の主面22bに配線パターン7となる導体パターンを形成する。この結果、図1に示す構造の第1のガラス基板1が準備される。
次に、貫通導体11が設けられた第2のガラス基板2の製造方法について説明する。
貫通導体がガラス基板に埋め込まれるまでの工程は、図3(a)〜図3(c)に示す工程と同様である。すなわち、不純物をドーピングして低抵抗化したシリコン基板21の一方の主面をエッチングして、突出部31を形成する。突出部31は第1のガラス基板1に設けた放電素子6a,6b,6cの形成領域から外れた基板端部に設けることになる。
貫通導体がガラス基板に埋め込まれるまでの工程は、図3(a)〜図3(c)に示す工程と同様である。すなわち、不純物をドーピングして低抵抗化したシリコン基板21の一方の主面をエッチングして、突出部31を形成する。突出部31は第1のガラス基板1に設けた放電素子6a,6b,6cの形成領域から外れた基板端部に設けることになる。
次いで、突出部31を形成したシリコン基板21上にガラス基板22を置く。さらに、真空下で、このシリコン基板21及びガラス基板22を加熱し、シリコン基板21をガラス基板22に押圧して突出部31をガラス基板22の主面22bに押し込んで、図3(b)に示すように、シリコン基板21とガラス基板22とを接合する。シリコン基板21の突出部31とガラス基板22との界面での密着性をより高めるために、陽極接合処理をすることが好ましい。
次いで、図3(c)に示すように、ガラス基板22の主面22a及び主面22bを研磨処理して、突出部31をガラス基板22の両主面22a,22bで露出させる。突出部31が図1に示す貫通導体11となる。
次いで、ガラス基板22の主面22aに透明電極8を形成する。透明電極8の一部は突出部31の一端面と接合する位置まで延出させているが、ガラス基板22の主面22aの外縁部には透明電極8を形成せずに第1のガラス基板1と接合するための接合領域(ガラス面)を露出させておくものとする。
次いで、ガラス基板22の主面22a上に発光材料を被着し、その上にレジスト膜を形成し、発光層形成領域にレジスト膜が残るように、そのレジスト膜をパターニング(フォトリソグラフィー)し、そのレジスト膜をマスクとしてシリコンをエッチングし、その後残存したレジスト膜を除去する。これにより、図1に示す構造の第2のガラス基板2が準備される。各発光層形成領域はガラス基板22に形成された凹部23の開口径よりも小さなサイズに設定される。また、発光層材料によっては印刷にて形成することもできる。
次に、真空雰囲気中において、第1のガラス基板1に形成された窪み5a,5b,5cと第2のガラス基板2の発光層9a,9b,9cとを対向させて両基板を近接配置する。基板間であって基板外縁部の接合領域(ガラス面)に沿ってシール材3としてのフリットガラスが介在した状態で、加熱してフリットガラスを溶融させる。
以上のような、第1のガラス基板1を準備する工程、第2のガラス基板2を準備する工程、さらに第1のガラス基板1と第2のガラス基板2とを両ガラス基板1,2間に所定の空間が形成されるように両ガラス基板1,2間を封止するシールする工程を経て、図1に示す表示装置用真空容器が作製される。
本実施の形態では、真空容器内の貫通電極4a,4b,4cを介して基板背面に形成された配線パターン7に導通するのでカソード電極のための電極ラインを基板側面から取り出す必要がない。また、真空容器内の発光層9a,9b,9cに接続された透明電極8は貫通導体11を介して外部に取り出されるのでアノード電極のための電極ラインを基板側面から取り出す必要がない。したがって、従来の真空容器のように電極ラインの段差をフリットガラスで埋める必要がなく、シール材3として使用するフリットガラスの量を削減でき、フリットガラスを加熱溶融した際に発生するガスを大幅に減少することができる。また、第1のガラス基板1と第2のガラス基板2の平面状のガラス面をフリットガラスシールするので、高い気密性を実現して真空保持を確実なものとすることができる。
また、本実施の形態によれば、第1のガラス基板1に形成された窪み5a,5b,5cに対して第2のガラス基板2の発光層9a,9b,9cを位置合わせするので、両基板が当接するまで接近させても放電素子6a,6b,6cと発光層9a,9b,9cとが衝突することがなく、位置合わせが容易であると共に薄型化が可能である。放電素子6a,6b,6cと発光層9a,9b,9cとの間の距離を短くできることから、駆動電圧を下げたとしても従来同様の発光効率を実現でき、消費電力を抑制することができる。
また、第1のガラス基板1と第2のガラス基板2との互いの対向面を、フリットガラスシールを実現し得る範囲で最大限近接させることにより、窪み5a,5b,5cと第2のガラス基板2の対向面とで密閉状態に近い空間が画素毎に形成されることとなり、ある画素の放電素子から放出されたアーク又はプラズマが隣接画素の発光層に迷い込むことを抑止できる。
本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することができる。例えば、上記実施の形態1,2で説明した数値や材質については特に制限はない。また、上記実施の形態1,2で説明したプロセスについてはこれに限定されず、工程間の適宜順序を変えて実施しても良い。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更することが可能である。
本発明は、プラズマディスプレイやフィールドエミッションディスプレイなどの放電型平面表示装置における真空容器に適用可能である。
1 第1のガラス基板
2 第2のガラス基板
3 シール材
4a,4b,4c 貫通電極(カソード電極)
5a,5b,5c 窪み(凹部)
6a,6b,6c 放電素子
7 配線
8 透明電極
9a,9b,9c 発光層
11 貫通導体
21 シリコン基板
22 ガラス基板
31 突起部
2 第2のガラス基板
3 シール材
4a,4b,4c 貫通電極(カソード電極)
5a,5b,5c 窪み(凹部)
6a,6b,6c 放電素子
7 配線
8 透明電極
9a,9b,9c 発光層
11 貫通導体
21 シリコン基板
22 ガラス基板
31 突起部
Claims (6)
- ガラス基板と、前記ガラス基板に対して対向配置された透光性基板と、前記ガラス基板と前記透光性基板との間に所定の空間が形成されるように前記ガラス基板と前記透光性基板との間を封止するシール材とを備え、前記ガラス基板は、当該ガラス基板を貫通したシリコンからなる少なくとも一つの貫通電極を有し、当該ガラス基板外側に前記貫通電極と電気的に接続された配線層を有することを特徴とする表示装置用真空容器。
- 前記透光性基板がガラス基板であり、前記シール材がシリコンで構成されており、前記ガラス基板と前記シール材との間の界面においてSi−Si結合又はSi−O結合を有することを特徴とする請求項1記載の表示装置用真空容器。
- 請求項1又は請求項2記載の表示装置用真空容器を備えた表示装置であって、
前記貫通電極の頂面上に放電素子が搭載されており、前記透光性基板の前記ガラス基板と対向する主面上に電極を介して発光層が設けられており、前記貫通電極と前記発光層とが位置合わせされていることを特徴とする表示装置。 - 前記貫通電極の頂面が前記ガラス基板の主面よりも低くされていることを特徴とする請求項3記載の表示装置。
- 一対の主面を有し、当該一対の主面間を貫通するシリコンからなる少なくとも一つの貫通電極を有するガラス基板を準備する工程と、一対の主面を有し、一方の主面上に電極を有する透光性基板を準備する工程と、前記ガラス基板の一方の主面と前記透光性基板の前記一方の主面とを対向配置し、前記ガラス基板と前記透光性基板との間に所定の空間が形成されるように前記ガラス基板と前記透光性基板との間を封止する工程と、を具備することを特徴とする表示装置用真空容器の製造方法。
- 前記ガラス基板の他方の主面上に配線層を形成する工程を具備することを特徴とする請求項5記載の表示装置用真空容器の製造方法。
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2006
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20090512 |