JP2007232698A - ヤング率推定方法、ヤング率推定プログラム及びヤング率推定装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】測定対象木材Wの応力波伝播速度vを測定し、この応力波伝播速度vとの間で数式1が成り立つ「ヤング率と密度」の組み合わせを、研究蓄積のある「ヤング率ー密度関係の実測データベース」を基にモンテカルロシュミレーション法によって推定する。即ち、任意に抽出された抽出密度ρiと実測データベースの回帰線情報とに基づき抽出ヤング率Eiを求め、これと応力波伝播速度vとの間で数式1が成り立つ算出密度ρkを求め、これと抽出密度ρiとの誤差範囲が設定許容誤差範囲にある場合に、それに対応する抽出ヤング率Eiを推定ヤング率として決定する。
【選択図】図3
Description
このように構造部材の保有強度性能を数値的に評価するための方法としては、例えば以下のものがある。
(1)「負荷法」:構造部材に圧縮・引張・曲げなどの静的負荷を加えて、荷重と構造部材の変形との関係における比例定数を求める方法。
(2)「周波数解析法(打撃法)」:構造部材をハンマーで打撃し、打撃音をマイクロフォンで集音し、周波数分析器を用いて固有振動数を求めるとともに、構造部材の重量・体積を測定し、所定の関係式によりヤング率を算出する方法(下記特許文献1参照)。
(3)「超音波法」:超音波センサによって構造部材内の超音波の音速を測定するとともに、構造部材の密度を測定し、これらの超音波の音速及び密度から所定の関係式によりヤング率を算出する方法。
(4)「応力波法」:応力波伝播速度測定器を用いて構造部材内における応力波伝播速度を測定するとともに、構造部材の密度を測定し、これらの応力波伝播速度及び密度から所定の関係式によりヤング率を算出する方法(下記特許文献2参照)。
(A)前記実測データベースの回帰線と、前記第1密度とに基づきヤング率を抽出するヤング率抽出ステップ、
(B)所定の第1関係式に基づき、前記ヤング率抽出ステップで抽出された抽出ヤング率及び前記応力波伝播速度に対応する第2密度を算出する密度算出ステップ、
(C)前記第1密度と前記第2密度との誤差が設定許容範囲内にあることを条件に、前記抽出ヤング率を推定ヤング率として決定する推定ヤング率決定ステップ。
なお、本発明において「規則的に抽出」とは予め定めた順番で抽出することを意味し、「不規則的に抽出」とは例えば乱数発生法を利用してランダムに任意抽出することを意味する。
(A)前記実測データベースの回帰線と、前記第1密度とに基づきヤング率を抽出するヤング率抽出ステップ、
(B)所定の第2関係式に基づき、前記ヤング率抽出ステップで抽出された抽出ヤング率、前記長さ及び前記固有振動数に対応する第2密度を算出する密度算出ステップ、
(C)前記第1密度と前記第2密度との誤差が設定許容範囲内にあることを条件に、前記抽出ヤング率を推定ヤング率として決定する推定ヤング率決定ステップ。
(A)前記実測データベースの範囲内に存在し得る複数の第1密度を規則的または不規則的に抽出する密度抽出処理、
(B)前記密度抽出処理で抽出された各第1密度について、メモリに記憶された前記実測データベースの回帰線情報と、当該各第1密度とに基づき各ヤング率を抽出するヤング率抽出処理、
(C)前記ヤング率抽出処理で抽出された各抽出ヤング率について、所定の第1関係式に基づき、当該各抽出ヤング率及び前記応力波伝播速度に対応する各第2密度を算出する密度算出処理、
(D)前記各第2密度について、それに対応する前記各第1密度との誤差が設定許容範囲内にある場合に、当該第2密度に対応する前記抽出ヤング率を推定ヤング率として決定する推定ヤング率決定処理。
(A)前記実測データベースの範囲内に存在し得る複数の第1密度を規則的または不規則的に抽出する密度抽出処理、
(B)前記密度抽出処理で抽出された各第1密度について、メモリに記憶された前記実測データベースの回帰線情報と、当該各第1密度とに基づき各ヤング率を抽出するヤング率抽出処理、
(C)前記ヤング率抽出処理で抽出された各抽出ヤング率について、所定の第2関係式に基づき、当該各抽出ヤング率、前記長さ及び前記固有振動数に対応する各第2密度を算出する密度算出処理、
(D)前記各第2密度について、それに対応する前記各第1密度との誤差が設定許容範囲内にある場合に、当該各第2密度に対応する前記抽出ヤング率を推定ヤング率として決定する推定ヤング率決定処理。
本構成によれば、予め実験的に収集された各種、各環境下における部材のヤング率−密度関係の実測データベースの範囲内に存在し得る第1密度(実測値だけでなく、実測値群の確率分布から存在し得るとされた模擬的な値であってもよい)を不規則的または規則的に抽出し、これと実測データベースの回帰線とに基づきヤング率を抽出する。そして、この抽出ヤング率と、測定対象部材について実測した応力波伝播速度とに基づき所定の第1関係式を満たす第2密度を逆算する。ここで、この第2密度と上記第1密度との密度誤差が大きい場合には、抽出ヤング率と第2密度との組み合わせが、実測データベースの範囲内に存在する可能性が低いことを意味するから、この抽出ヤング率を測定対象部材の推定ヤング率として採用することはできない。逆に、第2密度と第1密度との密度誤差が小さい場合には、抽出ヤング率と第2密度との組み合わせが、実測データベースの範囲内に存在する可能性が高いことを意味するから、この抽出ヤング率を測定対象部材の推定ヤング率として採用することができる。
本構成によれば、予め実験的に収集された各種、各環境下における部材のヤング率−密度関係の実測データベースの範囲内に存在し得る第1密度(実測値だけでなく、実測値群の確率分布から存在し得るとされた模擬的な値であってもよい)を不規則的または規則的に抽出し、これと実測データベースの回帰線とに基づきヤング率を抽出する。そして、この抽出ヤング率と、測定対象部材について実測した長さ及び固有振動数とに基づき所定の第2関係式を満たす第2密度を逆算する。ここで、この第2密度と上記第1密度との密度誤差が大きい場合には、上記抽出ヤング率と第2密度との組み合わせが、実測データベースの範囲内に存在する可能性が低いことを意味するから、この抽出ヤング率を測定対象部材の推定ヤング率として採用することはできない。逆に、第2密度と第1密度との密度誤差が小さい場合には、抽出ヤング率と第2密度との組み合わせが、実測データベースの範囲内に存在する可能性が高いことを意味するから、この抽出ヤング率を測定対象部材の推定ヤング率として採用することができる。
以上のように、本構成によれば、測定対象部材の密度を測定することなく、長さ及び固有振動数を測定することで測定対象部材の保有強度性能を科学的に数値化して客観的に評価することができる。
本構成によれば、ヤング率−密度関係の実測データベース内の密度の確率分布が不均一である場合であっても、実際の確率分布(データばらつき、累積頻度(確率密度)曲線)に基づく頻度で第1密度を抽出でき、ヤング率−密度関係の実測データベースに、より適合したヤング率を推定することができる。
本構成によれば、回帰線上において第1密度に対応する平均ヤング率について、その第1密度に対応するヤング率のばらつき(例えば標準偏差、最大最小ヤング率)を考慮して補正したものを抽出ヤング率として抽出する。従って、実測データベースに、より適合したヤング率を推定することができる。
本構成によれば、ヤング率−密度関係の実測データ群内において抽出密度データに対応するヤング率の実際の確率分布に基づく頻度で回帰残差を抽出でき、ヤング率推定シミュレーションの精度をより高めることができる。
本構成によれば、一様乱数を利用して、実測データベース内の確率分布に即した任意の回帰残差を抽出することができる。
本構成によれば、例えば測定対象部材の種類や環境が予め分かっていれば、それに対応する実測データベースを指定することで、より精度の高いヤング率推定を行うことができる。
1.本実施形態の概要
本実施形態は、木材を測定対象部材(以下、「測定対象木材W」という)として、その保有強度(ヤング率)を、応力波法を利用して非破壊的に評価する方法に関するものである。ここで、材料のヤング率E[Pa]と、密度ρ[kg/m3]と、応力波伝播速度v[m/s]との間には、次の数式1(本発明の「第1関係式」に相当)が成り立つ。
(1)全体構成
以下では、木材用ヤング率推定装置10を例に挙げて説明する。この木材用ヤング率推定装置10は、例えば公知の応力波伝播速度測定器に本発明のヤング率推定機能の構成を組み込んだものとされている。
図3には、ある木材についてのヤング率ー密度関係の実測データ群がプロットされたグラフが示されている。本実施形態では、まず、このヤング率ー密度関係の実測値について例えば最小二乗法により次の数式2に示す回帰直線F1(本発明の「回帰線」に相当)を求める。
[数2]
E=a・ρ+b
a,b:回帰係数
なお、実測データベース内において各密度に対応するヤング率のデータ分布が不均一であってヤング率ー密度関係を単純な回帰直線で表すことが不適当であると判断した場合には、これを是正するために重み付き回帰分析(加重回帰分析)等の処理を行うことが望ましい。
[数3]
SDi=p・ρi+q
SDi:ヤング率の標準偏差
p,q:回帰係数
なお、各密度に対応するヤング率のデータ分布(標準偏差)が全密度に亘ってほぼ均一である場合には、上記回帰直線F2の数式3はSDi=q(係数pはゼロ)となり、qは次の数式4で求められる。
このように、図3の実測データベースにおいては、各密度に対応するヤング率のデータ分布は不均一であるが、そのデータ分布(標準偏差)と密度との間にほぼ比例関係をあるとみなすことができるため、上記数式3に示す回帰直線L2を利用することとした。
ヤング率推定プログラムによる処理内容について、図3、及び、図4に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
rj:区間[0,1]の一様乱数 n:標本数であり例えばn=12
次に、この標準正規確率変数Vに上記標準偏差SDiを乗じて任意の回帰残差(V・SDi)を求め(S5)、この回帰残差を平均ヤング率Eiaveに加算して抽出ヤング率Ei(=Eiave+V・SDi)とする(S6)。これによりに、実測データベース(ヤング率ー密度関係)内において抽出密度ρiに対応して存在し得るヤング率の中から、抽出ヤング率Eiを正規分布(標準偏差SDi)に従って抽出することができる。このときの処理が本発明の「回帰残差抽出処理、補正処理」に相当し、CPU17は本発明の「回帰残差抽出手段、補正手段」として機能する。また、S3〜S6までの処理が本発明の「ヤング率抽出ステップ、ヤング率抽出処理」に相当し、CPU17は本発明の「ヤング率抽出手段」として機能する。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、応力波伝播速度を測定し応力法によりヤング率を推定する方法を説明したが、測定対象木材の固有振動数を測定し打撃法(固有振動数解析)によりヤング率を推定するようにしてもよい。この場合、上記実施形態に対して、応力波伝播時間Tの代わりに固有振動数frを測定し、数式1の代わりに次の数式6(本発明の「第2関係式」に相当)を使用することになる。
15…入力部(取得手段)
16…測定部(取得手段)
17…CPU(コンピュータ)
20…メモリ(記憶手段)
F1…回帰直線(回帰線)
Eiave…平均ヤング率
Ei…抽出ヤング率
W…測定対象木材
ρi…抽出密度(第1密度)
ρk…算出密度(第2密度)
v…応力波伝播速度
Claims (16)
- 測定対象部材の応力波伝播速度を測定し、部材のヤング率−密度関係の実測データベースの範囲内に存在し得る複数の第1密度を規則的または不規則的に抽出し、当該各第1密度ごとに以下のステップ(A)〜(C)を繰り返し行うことで、前記応力波伝播速度に対応する前記測定対象部材のヤング率を推定するヤング率推定方法。
(A)前記実測データベースの回帰線と、前記第1密度とに基づきヤング率を抽出するヤング率抽出ステップ、
(B)所定の第1関係式に基づき、前記ヤング率抽出ステップで抽出された抽出ヤング率及び前記応力波伝播速度に対応する第2密度を算出する密度算出ステップ、
(C)前記第1密度と前記第2密度との誤差が設定許容範囲内にあることを条件に、前記抽出ヤング率を推定ヤング率として決定する推定ヤング率決定ステップ。 - 測定対象部材の長さ及び固有振動数を測定し、部材のヤング率−密度関係の実測データベースの範囲内に存在し得る複数の第1密度を規則的または不規則的に抽出し、当該各第1密度ごとに以下のステップ(A)〜(C)を繰り返し行うことで、前記測定対象部材の長さ及び固有振動数に対応する前記測定対象部材のヤング率を推定するヤング率推定方法。
(A)前記実測データベースの回帰線と、前記第1密度とに基づきヤング率を抽出するヤング率抽出ステップ、
(B)所定の第2関係式に基づき、前記ヤング率抽出ステップで抽出された抽出ヤング率、前記長さ及び前記固有振動数に対応する第2密度を算出する密度算出ステップ、
(C)前記第1密度と前記第2密度との誤差が設定許容範囲内にあることを条件に、前記抽出ヤング率を推定ヤング率として決定する推定ヤング率決定ステップ。 - コンピュータに、以下の処理(A)〜(D)を実行させることで、部材のヤング率−密度関係の実測データベースと、測定対象部材について実測された応力波伝播速度とに基づき前記測定対象部材のヤング率を推定するためのヤング率推定プログラム。
(A)前記実測データベースの範囲内に存在し得る複数の第1密度を規則的または不規則的に抽出する密度抽出処理、
(B)前記密度抽出処理で抽出された各第1密度について、メモリに記憶された前記実測データベースの回帰線情報と、当該各第1密度とに基づき各ヤング率を抽出するヤング率抽出処理、
(C)前記ヤング率抽出処理で抽出された各抽出ヤング率について、所定の第1関係式に基づき、当該各抽出ヤング率及び前記応力波伝播速度に対応する各第2密度を算出する密度算出処理、
(D)前記各第2密度について、それに対応する前記各第1密度との誤差が設定許容範囲内にある場合に、当該第2密度に対応する前記抽出ヤング率を推定ヤング率として決定する推定ヤング率決定処理。 - コンピュータに、以下の処理(A)〜(D)を実行させることで、部材のヤング率−密度関係の実測データベースと、測定対象部材について実測された長さ及び固有振動数とに基づき前記測定対象部材のヤング率を推定するためのヤング率推定プログラム。
(A)前記実測データベースの範囲内に存在し得る複数の第1密度を規則的または不規則的に抽出する密度抽出処理、
(B)前記密度抽出処理で抽出された各第1密度について、メモリに記憶された前記実測データベースの回帰線情報と、当該各第1密度とに基づき各ヤング率を抽出するヤング率抽出処理、
(C)前記ヤング率抽出処理で抽出された各抽出ヤング率について、所定の第2関係式に基づき、当該各抽出ヤング率、前記長さ及び前記固有振動数に対応する各第2密度を算出する密度算出処理、
(D)前記各第2密度について、それに対応する前記各第1密度との誤差が設定許容範囲内にある場合に、当該各第2密度に対応する前記抽出ヤング率を推定ヤング率として決定する推定ヤング率決定処理。 - 前記密度抽出処理は、モンテカルロシミュレーション法により前記実測データベース内の密度についての確率分布に従って前記第1密度を抽出する処理である請求項3または請求項4に記載のヤング率推定プログラム。
- 前記ヤング率抽出処理は、前記回帰線上において前記第1密度に対応する平均ヤング率を求める平均ヤング率算出処理と、前記実測データベース内において前記第1密度に対応するヤング率のばらつきに基づき前記平均ヤング率を補正して前記抽出ヤング率とする補正処理とを含む請求項3から請求項5のいずれかに記載のヤング率推定プログラム。
- 前記ヤング率抽出処理は、前記回帰線上において前記第1密度に対応する平均ヤング率を求める平均ヤング率算出処理と、当該平均ヤング率に対する回帰残差を、モンテカルロシミュレーション法により正規分布に従って抽出する回帰残差抽出処理と、その抽出された回帰残差に応じて前記平均ヤング率を補正して前記抽出ヤング率とする補正処理とを含む請求項3から請求項5のいずれかに記載のヤング率推定プログラム。
- 回帰残差抽出処理では、一様乱数を発生させ、この一様乱数に基づき標準正規確率変数を算出し、当該標準正規確率変数に、前記実測データベース内において前記第1密度に対応するヤング率の標準偏差を乗じて前記回帰残差とする請求項7に記載のヤング率推定プログラム。
- 部材の種類及び環境のうち少なくともいずれか一方に基づき分類された複数種の実測データベースのなかから特定の実測データベースを指定させる指定処理を更に含み、
前記指定処理で指定された実測データベースに基づき前記処理(A)〜(D)を実行させる請求項3から請求項8のいずれかに記載のヤング率推定プログラム。 - 測定対象部材の応力波伝播速度を取得する取得手段と、
部材のヤング率−密度関係の実測データベースの回帰線情報及び密度情報が記憶される記憶手段と、
前記密度情報に基づき前記実測データベースの範囲内に存在し得る複数の第1密度を規則的または不規則的に抽出する密度抽出手段と、
前記密度抽出手段で抽出された各第1密度について、前記回帰線情報と、当該各第1密度とに基づき各ヤング率を抽出するヤング率抽出手段と、
前記ヤング率抽出手段で抽出された各抽出ヤング率について、所定の第1関係式に基づき、当該各抽出ヤング率及び前記応力波伝播速度に対応する各第2密度を算出する密度算出手段と、
前記各第2密度について、それに対応する前記各第1密度との誤差が設定許容範囲内にある場合に、当該第2密度に対応する前記抽出ヤング率を推定ヤング率として決定する推定ヤング率決定手段と、を備えるヤング率推定装置。 - 測定対象部材の長さ及び固有振動数を取得する取得手段と、
部材のヤング率−密度関係の実測データベースの回帰線情報及び密度情報が記憶される記憶手段と、
前記密度情報に基づき前記実測データベースの範囲内に存在し得る複数の第1密度を規則的または不規則的に抽出する密度抽出手段と、
前記密度抽出手段で抽出された各第1密度について、前記回帰線情報と、当該各第1密度とに基づき各ヤング率を抽出するヤング率抽出手段と、
前記ヤング率抽出手段で抽出された各抽出ヤング率について、所定の第2関係式に基づき、当該各抽出ヤング率、前記長さ及び前記固有振動数に対応する各第2密度を算出する密度算出手段と、
前記各第2密度について、それに対応する前記各第1密度との誤差が設定許容範囲内にある場合に、当該第2密度に対応する前記抽出ヤング率を推定ヤング率として決定する推定ヤング率決定手段と、を備えるヤング率推定装置。 - 前記密度抽出手段は、モンテカルロシミュレーション法により前記実測データベース内の密度についての確率分布に従って前記第1密度を抽出する請求項10または請求項11に記載のヤング率推定装置。
- 前記ヤング率抽出手段は、前記回帰線上において前記第1密度に対応する平均ヤング率を求める平均ヤング率算出手段と、前記実測データベース内において前記第1密度に対応するヤング率のばらつきに基づき前記平均ヤング率を補正して前記抽出ヤング率とする補正手段とを有する請求項10から請求項12のいずれかに記載のヤング率推定装置。
- 前記ヤング率抽出手段は、前記回帰線上において前記第1密度に対応する平均ヤング率を求める平均ヤング率算出手段と、当該平均ヤング率に対する回帰残差を、モンテカルロシミュレーション法により正規分布に従って抽出する回帰残差抽出手段と、その抽出された回帰残差に応じて前記平均ヤング率を補正して前記抽出ヤング率とする補正手段とを有する請求項10から請求項12のいずれかに記載のヤング率推定装置。
- 回帰残差抽出手段は、一様乱数を発生させ、この一様乱数に基づき標準正規確率変数を算出し、当該標準正規確率変数に、前記実測データベース内において前記第1密度に対応するヤング率の標準偏差を乗じて前記回帰残差とする請求項14に記載のヤング率推定装置。
- 前記記憶手段には、部材の種類及び環境のうち少なくともいずれか一方に基づき分類された複数種の実測データベースの回帰線情報及び密度情報が記憶されており、
前記複数の複数種の実測データベースのなかから特定の実測データベースを指定させる指定手段を備え、
前記密度抽出手段及び前記ヤング率抽出手段は、前記指定手段で指定された実測データベースの回帰線情報及び密度情報に基づき処理を実行する請求項10から請求項15のいずれかに記載のヤング率推定装置。
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