JP2003014598A - 紙ヤング率の近似方法を用いたシミュレーション装置とシミュレーション方法 - Google Patents

紙ヤング率の近似方法を用いたシミュレーション装置とシミュレーション方法

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JP2003014598A
JP2003014598A JP2001203092A JP2001203092A JP2003014598A JP 2003014598 A JP2003014598 A JP 2003014598A JP 2001203092 A JP2001203092 A JP 2001203092A JP 2001203092 A JP2001203092 A JP 2001203092A JP 2003014598 A JP2003014598 A JP 2003014598A
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Yasuyuki Okada
康之 岡田
Osamu Takehira
竹平  修
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紙ヤング率を求める近似式を用いた演算処理
手段を有するデータ処理の装置、その方法、および該工
程がプログラムとして格納された記録媒体を提供する。 【解決手段】 紙の搬送装置内における紙の変形を予測
するコンピュータシミュレーションの方法は、紙の使用
雰囲気中の相対湿度に対する紙の厚さ、密度、およびヤ
ング率の値を、相対湿度40%RH以下において少なく
とも1点と、相対湿度40%RH以上において少なくと
も2点とを含む合計3点以上を測定し、該測定値を用い
て、相対湿度を独立変数とする2次以上の多項式によっ
て、紙の厚さ、密度、およびヤング率をそれぞれ従属変
数とする関数を近似する近似式を求め、該近似式を用い
てコンピュータシミュレーションを行う演算手段を含
む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙などのシート物
のヤング率の推定値または測定値を用いるデータ処理装
置とそのデータ処理方法、およびそのデータ処理方法を
コンピュータにて読み出し可能なプログラムとして格納
した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機、プリンター、原稿送り装
置や印刷機などの機器の設計に際して、それらの中を搬
送される用紙などシート物の挙動を、計算機シミュレー
ションによって解析し、把握する試みが広く、行われて
いる。その際に、搬送されるべき紙などのシート物が折
れ曲がるため、ヤング率のデータが必要となってくる。
しかし、ヤング率の測定や算出は、必ずしも容易なもの
ではない。
【0003】また、搬送されるべきシート物の密度のデ
ータも必要となってくる。密度の測定も、容易なものと
はいえない。さらに、シート物の厚さの測定は、それほ
ど困難ではないにせよ、考慮すべきパラメータの1つと
なる。シミュレーション計算を行う場合、膨大な量の上
記のデータ、即ちヤング率、密度、並びに厚さが必要と
なり、それにともなってシミュレーション計算も膨大な
量に上る。そのため、簡便な方法や装置によって上記の
データを得ることが望まれている。なぜなら、シミュレ
ーション計算によって、設計段階においてさまざまな条
件を変化させて設計すべき機器の機能を検討すること
は、機器の開発段階における試作品の数、およびその試
作数を減少させることができる。開発コストや期間の削
減、資源の節約など地球環境の保護に対しても資する。
そのため、効率的なシミュレーション計算のニーズが高
まっている。
【0004】また、紙と同様の特性を有するシート物を
扱う機器の設計についても、上記の状況は同様であり、
上記のニーズは高まっている。例えば、複写機・プリン
ター・原稿送り装置や印刷機などの機器の設計では、計
算機シミュレーションプログラムでシートの搬送挙動を
解析し、予め搬送路を最適化しておくことは有益であ
る。紙類は、温度や湿度などによって特性が変化した
り、最初から平面でなく塑性変形している場合がある。
また、両面印刷などでは、大きく変形したり、電子写真
方式などではトナー画像の形成により力学的特性(剛
性、表面特性など)が動作中に変化する場合がある。こ
のような変化の多い条件に対し、製品の信頼性を確認す
るためには、多くの試験が必要となるため、計算機によ
るシミュレーションは有効となる。
【0005】上記機器の設計のための計算機によるシミ
ュレーションにおいては、紙の機械的特性の1つである
ヤング率のデータが必須である。
【0006】紙のヤング率は、紙種、湿度により変化す
るため、そのデータを得るには、多くの計測データを必
要とする。しかも、シミュレーション計算を行う前に、
予め獲得して準備しておかなくてはならない。それは煩
雑で、時間のかかる作業となる。
【0007】例えば本発明者は、8種類の紙種に対し
て、9通りの温湿度の条件を設定してデータ処理を行
い、1ヶ月以上の期間を費やした。このような煩雑さ
は、紙を扱う機器の設計において、計算機シミュレーシ
ョンを実行する際に大きな問題となる。その際、ヤング
率のデータ、またはその近似的データが入手できていれ
ば相当に改善さ得る。
【0008】このような問題を解決すべく従来技術で
は、簡便なヤング率の計測装置やその計測方法を試みて
いる。
【0009】例えば、特開平06-003237号公報(公開日1
994年01月11日)は「ヤング率測定装置及びヤング率測
定方法」と題して、「紙葉類のヤング率測定に適したヤ
ング率測定装置及びヤング率測定方法に関し、簡単な構
成でより正確なヤング率を測定できるヤング率測定装置
及びヤング率測定方法」を開示した。その装置は、紙葉
取付台と押さえ板によって紙葉を片持ち梁状に支持して
荷重を印加し、撓ませたときの紙葉変位データをレーザ
で測定し、撓み量を計算して、ヤング率を算出するもの
である。このような構成であってもヤング率のデータを
得るための煩雑さは、十分に低減されてはいない。さら
に同公報は、シミュレーション計算を用いてヤング率デ
ータを大量に短時間に求める有効な方法については、何
ら開示していない。
【0010】本発明は以上の従来技術の欠点を補うもの
である。測定結果をまとめたところ、温度の影響はあま
りなく、また紙種も、ある標準状態のヤング率を1とす
れば、ある近似曲線上にのることが判明した。また、計
算機シミュレーションに必要なヤング率以外の紙の密度
や紙厚の変化も紙種によらず、ある標準状態を1とすれ
ば、ある近似曲線にのることが分かった。
【0011】これにより、過去に測定したデータがあれ
ば、任意の湿度における紙厚、紙の密度、およびヤング
率を求めることができる。さらに、紙の厚さとヤング
率、紙の厚さと紙の密度との関係も明らかになったの
で、任意の紙種において、ある標準状態の紙厚さえわか
れば、任意の湿度における紙厚、紙の密度、紙のヤング
率を求めることができるようになる。以上によって、紙
のヤング率を知るために、大幅な期間短縮、コストダウ
ンが可能となる。
【0012】また、紙の密度、ヤング率は紙の厚さを独
立変数として1次多項式で良好な近似が得られることが
分かった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑みてなされてものであって、その目的は、ヤング率を
求める近似式を用いた演算処理手段を有するデータ処理
の装置、その方法、およびその工程がプログラムとして
格納された記録媒体を提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題は、以下に述べ
る本発明に係る紙ヤング率などのデータの近似方法を用
いた演算処理手段を有する装置、演算処理工程を有する
方法、および演算処理工程をプログラムとして格納した
記録媒体によって達成される。
【0015】即ち請求項1に係るデータ処理装置は、紙
の搬送装置内における該紙の変形を予測するコンピュー
タシミュレーション装置において、該紙の使用雰囲気中
の相対湿度に対する該紙の厚さ、密度、およびヤング率
の値を、相対湿度40%RH以下において少なくとも1
点と、相対湿度40%RH以上において少なくとも2点
とを含む合計3点以上を測定し、該測定値を用いて、該
相対湿度を独立変数とする2次以上の多項式によって、
該厚さ、該密度、および該ヤング率をそれぞれ従属変数
とする関数を近似する近似式を求め、該近似式を用いて
コンピュータシミュレーションを行う演算処理手段を有
することを特徴とする。
【0016】この装置によって、相対湿度に対する該紙
の厚さ、密度およびヤング率を上記のような方法で少な
くとも3点測定して、それらのデータを表す近似式、お
よび相対湿度におけるの値の近似値を算出することがで
きる。
【0017】請求項2に係るデータ処理装置は、該紙の
厚さ、該密度、および該ヤング率の代わりに、紙のある
標準雰囲気中における厚さ、密度、およびヤング率の値
を基準とする該紙の相対厚さ、相対密度、および相対ヤ
ング率をそれぞれ従属変数とすることを特徴とする。こ
のように相対的従属変数を採用することによって、より
簡便な近似式を得て、より簡便にヤング率などの値の近
似値を算出することができる。
【0018】また、請求項2に係るデータ処理装置にお
いて、該相対ヤング率を、式
【0019】
【数4】y=−ax+b………(1)
【0020】(但し、yは、紙の縦目又は横目のヤング
率をそれぞれ、該標準状態の縦目又は横目のヤング率で
割った相対ヤング率、xは紙の使用雰囲気中の相対湿度
(%RH)、a、bは正の定数、そしてnは2以上の整
数である)で近似してコンピュータシミュレーションを
行う演算処理手段を有することを特徴とする(請求項
3)。上記の近似式を適用することにより、任意の相対
湿度における紙のヤング率を更に簡略に近似的に算出し
うる。
【0021】請求項4に係るデータ処理装置は、請求項
2に記載のデータ処理装置において、該標準状態におけ
る紙の厚さとヤング率の関係、および該紙の厚さと密度
の関係が分かっているとき、該標準状態における該紙の
厚さから該紙の任意の相対湿度における厚さ、ヤング
率、および密度を求めてコンピュータシミュレーション
を行う演算処理手段を有することを特徴とする。これに
より、標準状態における紙の厚さとヤング率、および紙
の厚さと密度の関係を請求項2の装置に適用して、任意
の相対湿度における紙のヤング率、厚さ、および密度が
より簡単に近似的に算出しうる。
【0022】請求項5に係るデータ処理方法は、紙の送
り装置内における該紙の変形を予測するコンピュータシ
ミュレーション装置において、該紙の使用雰囲気中の相
対湿度に対する該紙の厚さ、密度、およびヤング率の値
を、相対湿度40%RH以下において少なくとも1点
と、および相対湿度40%RH以上において少なくとも
2点とを含む合計3点以上を測定し、該測定値を用い
て、該相対湿度を独立変数とする2次以上の多項式によ
って、該厚さ、該密度、および該ヤング率をそれぞれ従
属変数とする関数を近似する近似式を求め、該近似式を
用いてコンピュータシミュレーションを行う演算処理工
程を有することを特徴とする。この方法によって、相対
湿度に対する該紙の厚さ、密度およびヤング率を少なく
とも3点、上記のような方法で測定し、ヤング率の値の
近似値を算出することができ、迅速なデータ処理のため
のデータを提供できる。
【0023】請求項5に記載のデータ処理方法におい
て、該紙の厚さ、該密度、および該ヤング率の代わり
に、ある紙の標準雰囲気中における厚さ、密度、および
ヤング率の値を基準として、該紙の相対厚さ、相対密
度、および相対ヤング率をそれぞれ従属変数とすること
を特徴とする(請求項6)。このような方法によって、
より簡便な近似式を得て、より簡便にヤング率の値の近
似値を求めることができる。
【0024】請求項6に係るデータ処理方法において、
該相対ヤング率を、式
【0025】
【数5】y=−ax+b………(1)
【0026】(但し、yは、紙の縦目又は横目のヤング
率をそれぞれ、該標準状態の縦目又は横目のヤング率で
割った相対ヤング率、xは紙の使用雰囲気中の相対湿度
(%RH)、a、bは正の定数、そしてnは2以上の整
数である)で近似してコンピュータシミュレーションを
行う演算処理工程を有することを特徴とする(請求項
7)。上記の近似式を請求項6に記載の方法に適用する
ことにより、任意の相対湿度における紙のヤング率をよ
り簡単に近似的に算出しうる。
【0027】請求項6に記載のデータ処理方法におい
て、該標準状態における紙の厚さとヤング率の関係、お
よび該紙の厚さと密度の関係が分かっているとき、該標
準状態における該紙の厚さから該紙の任意の相対湿度に
おける厚さ、ヤング率、および密度を求めてコンピュー
タシミュレーションを行う演算処理工程を有することを
特徴とする(請求項8) この方法によると、標準状態における紙の厚さとヤング
率、および紙の厚さと密度の関係を請求項6に記載の方
法に適用して、任意の相対湿度における紙のヤング率、
厚さ、および密度をより簡単に近似的に算出しうる。
【0028】請求項9に係る記録媒体は、紙の送り装置
内における該紙の変形を予測するコンピュータシミュレ
ーション装置において、該紙の使用雰囲気中の相対湿度
に対する該紙の厚さ、密度、およびヤング率の値を、相
対湿度40%RH以下において少なくとも1点と、およ
び相対湿度40%RH以上において少なくとも2点とを
含む合計3点以上を測定し、該測定値を用いて、該相対
湿度を独立変数とする2次以上の多項式によって、該厚
さ、該密度、および該ヤング率をそれぞれ従属変数とす
る関数を近似する近似式を求め、該近似式を用いてコン
ピュータシミュレーションを行う演算処理工程を有する
ことを特徴とする。このように記録媒体を構成すること
によって、相対湿度に対する該紙の厚さ、密度およびヤ
ング率を上記のように少なくとも3点測定してヤング率
の値の近似値を簡便に求め得る演算処理工程を有する記
録媒体を提供できる。
【0029】請求項9に係る記録媒体において、該紙の
厚さ、該密度、および該ヤング率の代わりに、ある紙の
標準雰囲気中における厚さ、密度、およびヤング率の値
を基準として、該紙の相対厚さ、相対密度、および相対
ヤング率をそれぞれ従属変数とすることを特徴とする
(請求項10)。このようなより簡便な近似式を請求項
9に記載の記録媒体に適用することによって、より簡便
にヤング率の値の近似値を求めることができる記録媒体
を提供できる。
【0030】請求項10に係る記録媒体において、該相
対ヤング率を、式
【0031】
【数6】y=−ax+b………(1)
【0032】(但し、yは、紙の縦目又は横目のヤング
率をそれぞれ、ある標準状態の縦目又は横目のヤング率
で割った相対ヤング率、xは紙の使用雰囲気中の相対湿
度(%RH)、a、bは正の定数、そしてnは2以上の
整数である)で近似してコンピュータシミュレーション
を行う演算処理工程を有することを特徴とする(請求項
11)。このような近似式を請求項10記載の記録媒体
に備えさせることによって上記のようなデータを、より
簡単に近似的に算出しうる記録媒体を提供できる。
【0033】請求項10に係る記録媒体は、該標準状態
における紙の厚さとヤング率の関係、および該紙の厚さ
と密度の関係が分かっているとき、該標準状態における
該紙の厚さから該紙の任意の相対湿度における厚さ、ヤ
ング率、および密度を求めてコンピュータシミュレーシ
ョンを行う演算処理工程を有することを特徴とする(請
求項12)。このような工程を請求項10記載の記録媒
体に備えさせることによって上記のようなデータを、よ
り簡単に近似的に算出しうる記録媒体を提供できる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明の実施の形態について説明する。なお、本発明の紙ヤ
ング率近似方法を用いたシミュレーション装置とシミュ
レーション方法は、実施の形態や実施例に限定されるも
のではない。また、本発明は主に紙に関するデータ処理
を扱うが、しかし、紙と同様に相対湿度によってその特
性を類似的に変化させるシート物に関しても、本発明の
紙ヤング率近似方法を用いたシミュレーション装置とシ
ミュレーション方法は適用可能である。
【0035】第1の実施の形態(請求項5乃至8) 本発明の第1の実施の形態を図面を見ながら説明する。
【0036】図1は、第1の実施の形態を説明するため
のフローチャートである。湿度は、特に断らない限り以
下すべて、相対湿度(RH)である。ここで、標準状態
とは温度23℃、湿度50%のときの状態と定める。ま
た、紙の相対厚さ、相対密度、および相対ヤング率と
は、それぞれ該紙の厚さ、密度、およびヤング率を、標
準状態における該紙の厚さ、密度、およびヤング率で除
した値を示す。
【0037】請求項5における紙の厚さ、密度、および
ヤング率は、その言葉通りの厚さ、密度、およびヤング
率であるとともに、より広い概念として相対厚さ、相対
密度、および相対ヤング率をも含めた意味とする。
【0038】請求項6は、その特別の例として相対厚
さ、相対密度、および相対ヤング率を限定した。
【0039】それ故、本実施の形態においては、相対厚
さ、相対密度、および相対ヤング率によって代表して示
す。以下、その区別は特に記さないが、特記する以外
は、上記したことがらを前提とする。
【0040】図1のフローチャートを見ながら、以下に
そのステップを説明する。まず相対湿度40%RH以下
で、紙の厚さ、密度、ヤング率(縦目、横目)を少なく
とも1点以上測定する(図1(a))。次に、相対湿度
40%RH以上で、紙の厚さ、密度、ヤング率(縦目、
横目)を少なくとも2点以上測定する(図1(b))。
【0041】次に、横軸を相対湿度とし、縦軸をそれぞ
れ紙の厚さ、紙の密度、および紙のヤング率(縦目、横
目)とするのグラフを作る(図1(c))。次に、紙の
厚さ、紙の密度、紙のヤング率(縦目、横目)を相対湿
度の関数として、2次以上の多項式で近似する(図1
(d))。この近似式は、常法によって得る。
【0042】次に、紙の厚さ、密度、およびヤング率に
関して求めたい相対湿度を入力する(図1(e))。そ
の相対湿度を近似式に代入して、紙の厚さ、密度、ヤン
グ率(縦目、横目)を、それぞれ計算する(図1
(f))。最後に、計算結果を出力して(図1
(g))、終了する(図1(h))。以上のステップに
よって、任意の相対湿度における紙の厚さ、紙の密度、
紙のヤング率(縦目、横目)を求めることができる。
【0043】第2の実施例(請求項6) 相対厚さ、相対密度、相対ヤング率を求める場合、上記
した各ステップにおいて湿度50%の値を測定して、そ
の紙の厚さ、密度、およびヤング率(縦目、横目)の値
を1として、相対厚さ、相対密度、および相対ヤング率
の値に変換すればよい。それによって、他の紙と比較す
ることができ、汎用性のある近似式を作成することがで
きるようになる。近似式は常法により求めることができ
る。
【0044】図2から図5は、横軸に相対湿度をとり、
縦軸にそれぞれ図2では紙の相対厚さ、図3では紙の相
対密度、図4では紙の縦目の相対ヤング率、および図5
では紙の横目の相対ヤング率をとったグラフを示す。図
2から図5は、8種類の紙の測定値の平均をとったもの
であり、図中の曲線は、得られた近似式による曲線であ
る。
【0045】実験の結果によると、紙の上記機械的特性
の変化に対しては、温度はあまり関係なく、実際はほと
んど湿度のみの関数となることがわかった。これは、紙
の機械的特性が温度よりも湿度の影響を大きく受け易い
という紙自体の特性に由来するものと推定される。
【0046】図4と図5から相対ヤング率の変化を読み
とると、紙の縦目の場合も横目の場合も、相対湿度40
%RHまでは、なだらかな右下がりを続ける。そして、
相対湿度が40%RH以上になると、やや急な右さがり
になる。いずれもこの範囲においては単調減少であり、
近似式も単調減少関数となる。このようなグラフを近似
するためには、1次式ではなく、2次以上の多項式の近
似が望ましい。そして、相対湿度40%RH以下でデー
タが少なくとも1点、相対湿度40%RH以上でデータ
が少なくとも2点あれば最低限の近似が可能である。
【0047】以上の方法によって求められた相対厚さ、
相対密度、縦目の相対ヤング率、および横目の相対ヤン
グ率の近似式はそれぞれ、
【0048】
【数7】y= 1.44・10−5−1.80・1
−4x+0.971
【0049】
【数8】y=−3.245・10−6−5.754
・10−5x+1.016
【0050】
【数9】y=−7.04・10−5+2.78・1
−3x+1.02
【0051】
【数10】y=−8.57・10−5+3.92・
10−3x+1.01 である(xは相対湿度(%))。
【0052】以上の近似式を用いることによって、測定
が煩雑で困難なヤング率にいついて、その近似値を簡単
に求め、膨大なシミュレーション計算に用いることがで
きる。
【0053】第3の実施形態(請求項7) さらに、相対ヤング率を、式
【0054】
【数11】y=−ax+b……(1)
【0055】(但し、yは、紙の縦目又は横目の相対ヤ
ング率、xは紙の使用雰囲気中の相対湿度(%RH)、
a、bは正の定数、そしてnは2以上の整数)で近似し
てコンピュータシミュレーションを行う演算処理工程を
有することが可能である(請求項7)。
【0056】図6に、その説明のためのフローチャート
を示す。これは、ヤング率を近似する他の近似式であ
る。まず、ある紙の縦目または横目のヤング率を、ある
標準状態の前記の紙の縦目または横目のヤング率で割
り、相対ヤング率を算出する(図6(a))。横軸を相
対湿度x%とし、縦軸を紙の縦目または横目の相対ヤン
グ率として、x軸およびy軸において実測データを入れ
て、グラフを作製する(図6(b))。その実測データ
をグラフ上に記入した位置は、図7および図8における
◆印で表わされる点である(後述)。そして、それらの
点を近似し得る曲線を、上記式(1)で近似する(図6
(c))。ここで、a、bは正の定数、nは2以上の整
数である。近似式得るには常法を使う。次に、求めたい
ヤング率の相対湿度を入力し、上記のごとく求めた近似
多項式
【0057】
【数12】y=−ax+b……(1)
【0058】を用いて相対ヤング率を算出する。その相
対ヤング率に対して標準状態のヤング率を掛け、求める
相対湿度におけるヤング率が得られて出力されて(図6
(e))、終了する。
【0059】近似式における最高次数を表すnは、2以
上ではあるが、望ましくは3である。
【0060】図7は、相対湿度に対する縦目の相対ヤン
グ率の変化を示すグラフである。図8は、相対湿度に対
する横目の相対ヤング率の変化を示すグラフである。図
7および8の系列1は測定値であり、系列2はn=2の
場合の近似多項式による近似値である。
【0061】図9は、相対湿度に対する縦目の相対ヤン
グ率の、図10は、横目の相対ヤング率の変化を示すグ
ラフである。図9および10の系列1は測定値であり、
系列2はn=3の場合の近似多項式による近似値であ
る。
【0062】図7〜10の系列2、即ち近似式による数
値を見ると、n=3の方が,n=2の時よりも、より正
確に近似できていることがわかる。
【0063】ここで得られた多項式は、図7では
【0064】
【数13】y=−4.038・10−5+1.06 であり、図8からは
【数14】y=−5.421・10−7+1.06 である。
【0065】上記の2式は、縦目のヤング率である。同
様に、図9,図10に近似式がそれぞれ2次と3次の場
合の横目のヤング率を求める。図9が2次式、図10が
3次式による近似式であり、系列1が測定値、系列2が
近似値を示す。図9、図10における近似式はそれぞれ
【0066】
【数15】y=−4.143・10−5+1.06
【0067】
【数16】y=−5.618・10−7+1.06 である。
【0068】図8および図10の3次式のほうがより正
確に近似できることがわかる。これらの近似式はいずれ
も、最高次数の項と定数項とだけの和として表現されて
いるために、きわめて簡略で、シミュレーション計算の
際には便利なものとなる。
【0069】第4の実施形態(請求項8) 本実施の形態によるデータ処理方法は、該標準状態にお
ける紙の厚さとヤング率の関係、および該紙の厚さと密
度の関係が分かっているとき、該標準状態における該紙
の厚さから該紙の任意の相対湿度における厚さ、ヤング
率、および密度を求めてコンピュータシミュレーション
を行う演算処理工程を有することを特徴とする。
【0070】ここでは、上記のようにある標準状態にお
ける紙の厚さとヤング率の関係、および紙の厚さと密度
の関係が分かっていることが前提である。
【0071】図11を見ながら説明する。図11は、上
記工程を表すフローチャートである。まず、すでに知ら
れているある標準状態における紙の厚さとヤング率(縦
目、横目)との関係、紙の厚さと紙の密度との関係をグ
ラフ上に入力する。1例として図12〜図14に示す。
【0072】図12〜図14は標準状態(23℃で湿度
50%RH)における、それぞれ、紙の厚さと縦目との
ヤング率との、紙の厚さと横目のヤング率との、および
紙の厚さと密度との関係を、測定データを系列1として
グラフ上に入力した。即ち、図12〜図14のデータ
は、実際に測定した7種の紙についての、標準状態での
測定値である。横軸は厚さ(μm)であり、縦軸はそれ
ぞれ縦目のヤング率(N/m)、横目のヤング率(N
/m)、および密度(Kg/m)である。
【0073】これらの分布の結果から、線形近似を行
う。近似式は常法によって行い、それぞれ
【0074】
【数17】 y=−4.660・10x+1.104・1010
【0075】
【数18】 y=−3.994・10x+6.638・10
【0076】
【数19】y=−2.538x+1.022・10 となった。
【0077】次に、上記の1次式に、求めたい紙の標準
状態における紙の厚さを入力する(このとき、この任意
の紙については、ヤング率や密度の情報は全くなくても
良いことに注意する)。紙の厚さの情報から、上記の1
次式を用いて、その紙の標準状態でのヤング率、紙の密
度が得られる。即ち、標準状態の紙の厚さ、紙の密度、
紙のヤング率(縦目、横目)のデータが得られたことに
なる。それ故、請求項6乃至7に係る近似式を用いて、
任意の相対湿度における相対厚さ、相対密度、相対ヤン
グ率(縦目、横目)に対して、該標準状態での値に乗ず
ることによって、任意の相対湿度における紙の厚さ、紙
の密度、紙のヤング率(縦目、横目)の近似値が得られ
る。
【0078】第5の実施の形態(請求項1乃至4) 本発明に係る第5の実施の形態は、請求項5乃至8に係
る演算処理工程を、それぞれ有する処理手段を有するこ
とを特徴とするデータ処理装置である。
【0079】図15に、その1つの実施例であるデータ
処理装置の構成図の1例を示す(請求項1乃至4に対応
する)。
【0080】図15において、入力部(1)は、情報を
入力するためのものであり、データおよびコマンドなど
をキー入力するためのキーボード、タブレット、マウス
などを含む。CPU(2)は各種処理のための演算、論
理判定などを行い、バス(7)に接続された各構成要素
を制御する。複数のCPUを一つの装置において保有す
る形式も可能である。また、FortranやCによる
開発環境では、並列処理専用コマンドを備えたもの、自
動的に並列処理を最適化して行えるような実行ファイル
作成機能を有するものもある。
【0081】プログラムメモリ(3)は、前述した処理
手順を含むプログラムを格納するメモリである。プログ
ラムメモリ(3)はROMであっても良く、外部記憶装
置などからプログラムがロードされるRAMであっても
よい。データメモリ(4)は各種処理で生じたデータを
格納する。外部記憶装置(5)は、コンピュータによっ
て得られたデータが保存される。出力表示(6)は、デ
ータを出力表示する装置であって、例えばプリンタやモ
ニタなどである。
【0082】第5の実施の形態は、請求項5乃至8のそ
れぞれに係る上記の演算処理工程を有する処理手段を有
しているので、迅速にヤング率などの紙類のデータを近
似計算することができ、膨大なヤング率を含む紙データ
を含むシミュレーション計算を迅速に、低コストにおい
て処理することができるデータ処理装置を提供できる。
【0083】第6の実施の形態(請求項9乃至12) 本発明に係る第6の実施の形態は、請求項5乃至8に係
るそれぞれのデータ処理方法がプログラムとなって格納
された記録媒体である。前記データ処理方法は既に詳述
したとおりであり、そのようなデータ処理方法をプログ
ラム化して格納する記録媒体は、常法によって作成、あ
るいは複製可能である。そして、そのような記録媒体
は、測定困難な紙ヤング率などを含む煩雑なシミュレー
ション計算に対しては、大量の迅速な処理を可能にす
る。
【0084】
【発明の効果】請求項5に係る発明に、紙の厚さ、密
度、ヤング率の近似を相対湿度を独立変数とする多項式
で、最小限3点の測定で近似するため、煩雑な測定の手
間が省け、シュミレーションの方法において相当にスピ
ードアップと低コスト化を実現できる方法を提供でき
る。また、それを用いた装置(請求項1に係る発明)、
有する記録媒体(請求項9に係る発明)においても、同
様の効果を有する装置と記録媒体をそれぞれ提供でき
る。
【0085】請求項6に係る発明においては、紙の相対
厚さ、相対密度、相対ヤング率の近似を、相対湿度を独
立変数とする多項式で最小限3点の測定で近似するた
め、煩雑な測定の手間が省け、また、上記のように相対
データを用いるため、シュミレーションの方法において
応用性が広く、スピードアップと低コスト化を実現でき
る。また、それを用いた装置(請求項2に係る発明)、
記録媒体(請求項10に係る発明)においても同様の効
果を有する装置と記録媒体をそれぞれ提供できる。
【0086】請求項7に係る発明においては、紙の厚
さ、密度、ヤング率の近似多項式を、前述の数式(1)
の如くに、相対湿度を独立変数として、2次または3次
の項を最高次数とし、そのいずれか1つと定数項との和
のみで近似するため、シュミレーションの方法において
相当にスピードアップと低コスト化を実現できる。ま
た、それを用いた装置(請求項3に係る発明)、記録媒
体(請求項11に係る発明)においても同様の効果を有
する装置と記録媒体をそれぞれ提供できる。
【0087】請求項8に係る発明においては、標準状態
における紙の厚さと密度、ヤング率との関係が既知であ
れば、前記の発明と組み合わせて、任意の相対湿度にお
ける該紙の厚さ、密度、ヤング率が近似可能となり、更
にスピードアップと低コスト化を実現できる。また、そ
れを用いた装置(請求項4に係る発明)、記録媒体(請
求項12に係る発明)においても同様の効果を有する装
置と記録媒体をそれぞれ提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態を説明するためのフローチャ
ートである。
【図2】第2の実施形態において、相対湿度に対する紙
の相対厚さの変化、および近似曲線を示すグラフであ
る。
【図3】第2の実施形態において、相対湿度に対する紙
の相対密度の変化、および近似曲線を示すグラフであ
る。
【図4】第2の実施形態において、相対湿度に対する紙
の縦目の相対ヤング率、および近似曲線を示すグラフで
ある。
【図5】第2の実施形態において、相対湿度に対する紙
の横目の相対ヤング率、および近似曲線を示すグラフで
ある。
【図6】第3の実施形態を説明するためのフローチャー
トである。
【図7】第3の実施形態において、相対湿度に対する縦
目の相対ヤング率の変化を2次近似したグラフである。
【図8】第3の実施形態において、相対湿度に対する縦
目の相対ヤング率の変化を3次近似したグラフである。
【図9】第3の実施形態において、相対湿度に対する縦
目の相対ヤング率の変化を2次近似したグラフである。
【図10】第3の実施形態において、相対湿度に対する
横目の相対ヤング率の変化を3次近似したグラフであ
る。
【図11】第4の実施形態を説明するための、フローチ
ャートである。
【図12】第4の実施形態において、厚さと縦目のヤン
グ率との関係を近似したグラフである。
【図13】第4の実施形態において、厚さと横目のヤン
グ率との関係を近似したグラフである。
【図14】第4の実施形態において、厚さと密度の関係
を近似したグラフである。
【図15】第5の実施形態であるデータ処理装置の構成
図の1例である。
【符号の説明】
1…入力部 2…CPU 3…プログラムメモリ 4…データメモリ 5…外部記憶装置 6…出力表示 7…バス

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙の搬送装置内における前記紙の変形を
    予測するコンピュータシミュレーション装置において、
    前記紙の使用雰囲気中の相対湿度に対する前記紙の厚
    さ、密度、およびヤング率の値を、相対湿度40%RH
    以下において少なくとも1点と、相対湿度40%RH以
    上において少なくとも2点とを含む合計3点以上を測定
    し、前記測定値を用いて、前記相対湿度を独立変数とす
    る2次以上の多項式によって、前記厚さ、前記密度、お
    よび前記ヤング率をそれぞれ従属変数とする関数を近似
    する近似式を求め、前記近似式を用いてコンピュータシ
    ミュレーションを行う演算処理手段を有することを特徴
    とするデータ処理装置。
  2. 【請求項2】 前記紙の厚さ、前記密度、および前記ヤ
    ング率の代わりに、紙のある標準雰囲気中における厚
    さ、密度、およびヤング率の値を基準として、前記紙の
    相対厚さ、相対密度、および相対ヤング率をそれぞれ従
    属変数とすることを特徴とする請求項1に記載のデータ
    処理装置。
  3. 【請求項3】 前記相対ヤング率を、式 【数1】y=−ax+b………(1) (但し、yは、紙の縦目又は横目のヤング率をそれぞ
    れ、前記標準状態の縦目又は横目のヤング率で割った相
    対ヤング率、xは紙の使用雰囲気中の相対湿度(%R
    H)、a、bは正の定数、そしてnは2以上の整数であ
    る)で近似してコンピュータシミュレーションを行う演
    算処理手段を有することを特徴とする請求項2に記載の
    データ処理装置。
  4. 【請求項4】 前記標準状態における紙の厚さとヤング
    率の関係、および前記紙の厚さと密度の関係が分かって
    いるとき、前記標準状態における前記紙の厚さから前記
    紙の任意の相対湿度における厚さ、ヤング率、および密
    度を求めてコンピュータシミュレーションを行う演算処
    理手段を有することを特徴とする請求項2に記載のデー
    タ処理装置。
  5. 【請求項5】 紙の送り装置内における前記紙の変形を
    予測するコンピュータシミュレーション装置において、
    前記紙の使用雰囲気中の相対湿度に対する前記紙の厚
    さ、密度、およびヤング率の値を、相対湿度40%RH
    以下において少なくとも1点と、および相対湿度40%
    RH以上において少なくとも2点とを含む合計3点以上
    を測定し、前記測定値を用いて、前記相対湿度を独立変
    数とする2次以上の多項式によって、前記厚さ、前記密
    度、および前記ヤング率をそれぞれ従属変数とする関数
    を近似する近似式を求め、前記近似式を用いてコンピュ
    ータシミュレーションを行う演算処理工程を有すること
    を特徴とするデータ処理方法。
  6. 【請求項6】 前記紙の厚さ、前記密度、および前記ヤ
    ング率の代わりに、ある紙の標準雰囲気中における厚
    さ、密度、およびヤング率の値を基準として、前記紙の
    相対厚さ、相対密度、および相対ヤング率をそれぞれ従
    属変数とすることを特徴とする請求項5に記載のデータ
    処理方法。
  7. 【請求項7】 前記相対ヤング率を、式 【数2】y=−ax+b………(1) (但し、yは、紙の縦目又は横目のヤング率をそれぞ
    れ、前記標準状態の縦目又は横目のヤング率で割った相
    対ヤング率、xは紙の使用雰囲気中の相対湿度(%R
    H)、a、bは正の定数、そしてnは2以上の整数であ
    る)で近似してコンピュータシミュレーションを行う演
    算処理工程を有することを特徴とする請求項6に記載の
    データ処理方法。
  8. 【請求項8】 前記標準状態における紙の厚さとヤング
    率の関係、および前記紙の厚さと密度の関係が分かって
    いるとき、前記標準状態における前記紙の厚さから前記
    紙の任意の相対湿度における厚さ、ヤング率、および密
    度を求めてコンピュータシミュレーションを行う演算処
    理工程を有することを特徴とする請求項6に記載のデー
    タ処理方法。
  9. 【請求項9】 紙の送り装置内における前記紙の変形を
    予測するコンピュータシミュレーション装置において、
    前記紙の使用雰囲気中の相対湿度に対する前記紙の厚
    さ、密度、およびヤング率の値を、相対湿度40%RH
    以下において少なくとも1点と、および相対湿度40%
    RH以上において少なくとも2点とを含む合計3点以上
    を測定し、前記測定値を用いて、前記相対湿度を独立変
    数とする2次以上の多項式によって、前記厚さ、前記密
    度、および前記ヤング率をそれぞれ従属変数とする関数
    を近似する近似式を求め、前記近似式を用いてコンピュ
    ータシミュレーションを行う演算処理工程を有すること
    を特徴とする、コンピュータが読み込み可能なプログラ
    ムを収納した記録媒体。
  10. 【請求項10】 前記紙の厚さ、前記密度、および前記
    ヤング率の代わりに、ある紙の標準雰囲気中における厚
    さ、密度、およびヤング率の値を基準として、前記紙の
    相対厚さ、相対密度、および相対ヤング率をそれぞれ従
    属変数とすることを特徴とする請求項9に記載の記録媒
    体。
  11. 【請求項11】 前記相対ヤング率を、式 【数3】y=−ax+b………(1) (但し、yは、紙の縦目又は横目のヤング率をそれぞ
    れ、ある標準状態の縦目又は横目のヤング率で割った相
    対ヤング率、xは紙の使用雰囲気中の相対湿度(%R
    H)、a、bは正の定数、そしてnは2以上の整数であ
    る)で近似してコンピュータシミュレーションを行う演
    算処理工程を有することを特徴とする請求項10に記載
    の記録媒体。
  12. 【請求項12】 前記標準状態における紙の厚さとヤン
    グ率の関係、および前記紙の厚さと密度の関係が分かっ
    ているとき、前記標準状態における前記紙の厚さから前
    記紙の任意の相対湿度における厚さ、ヤング率、および
    密度を求めてコンピュータシミュレーションを行う演算
    処理工程を有することを特徴とする請求項10に記載の
    記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007232698A (ja) * 2006-03-03 2007-09-13 Univ Nagoya ヤング率推定方法、ヤング率推定プログラム及びヤング率推定装置
JP4696243B2 (ja) * 2006-03-03 2011-06-08 国立大学法人名古屋大学 ヤング率推定方法、ヤング率推定プログラム及びヤング率推定装置

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