JP2006161340A - 揚水試験解析方法及び揚水試験解析用記憶媒体 - Google Patents

揚水試験解析方法及び揚水試験解析用記憶媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】観測回数又は観測データが少数で済み、且つ、透水係数、貯留係数を容易迅速に求め、これら地盤情報(滞水層定数)の合理的な一括処理を実現する。
【解決手段】地盤1の揚水井3から適当距離はなれた場所に設けた観測井4で現場観測して観測水位データを得る。一方、解析用のコンピューターには、土質等により推定した滞水層2における多数の透水係数、貯留係数等の地盤情報、及び該地盤情報と対応する多数の標準水位データを記憶する。尚、コンピューターで水位カーブを作成して比較することも可能である。そして、コンピューターに少数の観測水位データを入力して多数の標準水位データと個別に比較して双方のデータ誤差を夫々算出し、算出した多数のデータ誤差のうちで誤差値が最小になるときの標準水位データを特定する。特定した標準水位データと対応する透水係数、貯留係数等を逆解析して求め、滞水層2の実際の透水係数、貯留係数等として設計に供する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、揚水試験解析方法及び揚水試験解析用記憶媒体に関するものであり、特に、滞水層における透水係数、貯留係数等のパラメータを調査するために行う揚水試験解析方法及び揚水試験解析用記憶媒体に関するものである。
従来、此種揚水試験を実施する際は、地盤の滞水層(帯水層)に達する揚水井と観測井を設け、揚水井内には、滞水層に対応する下端位置にポンプを備えた揚水管が設けられる。そして、揚水試験では、滞水層の地下水をポンプで汲み上げて地上に揚水する。このとき、揚水量を流量計で計測すると共に、滞水層の地下水位を観測井で観測し、揚水量と地下水位の降下量との関係から、滞水層の透水係数、貯留係数等の各種地盤情報パラメータ(以下、本明細書では滞水層定数ともいう。)を熟練した人手作業で求めている(例えば、特許文献1の第2頁等。)。
特開平08−311852号公報
上記従来技術では、例えば、解析精度を上げるため観測井を多数本設置する必要があり、加えて、通常、熟練者等が人手作業で水位カーブを作成して標準水位カーブと照合比較するために、地盤特性がバラバラな値又は関数グラフとして求められ、地盤情報の各種パラメータを一括処理して合理的に求めことが困難であった。又、従来方法は、水位変化と経過時間との関係を手作業で方眼紙に多数プロットすることにより、水位カーブを特定する図表法であることから、所要の精度を確保するために多くの水位データを必要とし、どうしてもデータ観測回数が一定値以上に多くなり、多大な手間と時間を必要とするという問題があった。
特に、揚水井又は注入井が複数本稼働した場合、揚水井又は注入井が複数本稼働し、且つ、それらの稼働スタート時刻が違う場合、或いは、長時間の揚水又は注入によって透水係数若しくは貯留係数が変化した場合は、従来の手法では地盤特性を正確に求めることが困難になる。
そこで、観測地点の井戸の本数(1本又は2本)のみならず、観測水位データのサンプリング回数も従来に比べて少なくて済み(2,3回程度以上で良い)、且つ、サンプリングデータを一括処理して透水係数、貯留係数等の各種地盤情報のパラメータを簡易迅速に合理的に求めることができるようにするために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明は該課題を解決することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1記載の発明は、試験対象地盤の揚水井から所定距離離れた箇所に観測井を設け、該観測井で観測して得られた観測水位データに基づいて、前記地盤の滞水層における透水係数、貯留係数等の地盤情報(滞水層定数)を求める揚水試験解析方法において、前記地盤の土質等の条件により地盤情報を多数推定して、該地盤情報と対応する標準水位データを予め又は観測水位データ入力・解析時までにコンピューターに多数記憶した後、該コンピューターに前記観測水位データを入力し、該入力した観測水位データと前記多数の標準水位データとを個別に比較して双方のデータ誤差を夫々算出し、該算出した多数のデータ誤差のうちで該データ誤差が最も小さくなるときの標準水位データを特定し、該特定した標準水位データと対応する地盤情報を求める揚水試験解析方法を提供する。尚、本発明では「揚水試験」とは、注水試験をも含む広義の意味に解釈するものとする。
本発明によれば、現場の観測井で実際に観測して経時的に変化する少数の観測水位データを得、得られた少数の観測水位データを、コンピューターに記憶されている多数の標準水位データ(経時的変化データ)と比較して、両者のデータ差が最も一致するときの標準水位データを1つだけ抽出して特定し、特定した標準水位データと対応する透水係数、貯留係数等の滞水層定数パラメータ(地盤情報)を合理的に求めるものである。
本発明方法の手順をより詳しく説明すると、まず、試験対象地盤の土質等から地盤情報(滞水層定数)を一定の範囲で多数推定し、これら多数推定した地盤情報と対応する標準水位データを求め、求めた標準水位データ及び地盤情報を、予め又は観測水位データ入力時、即ち、データ回収時もしくはデータ解析時までにコンピューターに多数記憶しておく。次に、現場で実測した少数の観測水位データをコンピューターに入力する。そして、入力した観測水位データと多数の標準水位データとを個々に比べて、それらの誤差をコンピューターで瞬時に算出する。最後に、算出した誤差の値のうちで一番小さいものを求め、一番小さい誤差値と対応する標準水位データを1つだけ特定する。
ここで、少数の観測水位データと多数の標準水位データとを個別に照合比較したとき、標準水位データが1つに特定されずに複数求められることがある。この場合、例えば観測水位データを1つ又は2つ追加して再度比較することで、標準水位データを1つに特定できる。また、コンピューターで前記少数の観測水位データと多数の標準水位データとの比較を何度でも繰り返すことにより、繰り返し回数に応じて、解析精度を飛躍的に高めることができる。
本発明によると、標準水位データを1つだけ特定した後に、該特定した1つの標準水位データから逆解析して、これと一意に対応する地盤情報の値が求めるられる。この求めた値が、対象地盤の滞水層における透水係数、貯留係数等の地盤特性情報、即ち、各種滞水層定数パラメータである、と決定する。
尚、標準水位データと対応する水位カーブ、又は、該水位カーブの式y=f(K,S)をコンピューターに記憶しておけば、標準水位データを特定した時に、該標準水位データと対応する水位カーブ、又は、式y=f(K,S)をも求めることができる。尚、前記Kは透水係数,Sは貯留係数である。
このように、本発明では、観測地点の位置と時間との関係で決定される水位データ値を仮定しておき、該仮定データと実測データとの比較結果に基づき、両者のデータ値が最も近似又は一致するときの標準水位カーブも逆算で決定できる、という格別の効果がある。
請求項2記載の発明は、試験対象地盤の揚水井から所定距離離れた箇所に観測井を設け、該観測井の水位を観測して得られた観測水位データに基づいて、前記対象地盤の滞水層における透水係数、貯留係数等の地盤情報(滞水層定数)を求めるためのプログラムが記憶されたコンピューター読み取り可能な揚水試験解析用記憶媒体であって、前記対象地盤の地盤情報を多数推定して得られた標準水位データが予め又は観測水位データ入力・解析時までに記憶される手順と、前記観測井で観測した観測水位データを前記コンピューターに入力する手順と、該入力された観測水位データと前記多数の標準水位データとを個別に比較して双方のデータ誤差を夫々算出する手順と、該算出した多数のデータ誤差のうちで該データ誤差が最も小さくなるときの標準水位データを特定する手順と、該特定した標準水位データと対応する地盤情報を求める手順とを実行するためのプログラムが記憶されている揚水試験解析用記憶媒体を提供する。
この構成によれば、請求項1記載の発明の揚水試験解析方法において、予め又は観測水位データ入力・解析時までに、解析プログラムをコンピューターに読み込ませておけば、コンピューターに少数の観測水位データを入力するだけで揚水試験解析を自動的に行える。即ち、コンピューターに入力した観測水位データを多数の(水位カーブの)標準水位データと個別に比較してデータ誤差を夫々算出する。そして、算出した多数のデータ誤差のうちで誤差値が最も小さくなるときの標準水位データを特定して、該特定データと対応する地盤情報(滞水層定数)を自動的に抽出する。
請求項1記載の本発明は、逆解析手法ないしパラメータフィッティング手法を利用して地盤特性、即ち、滞水層における透水係数、貯留係数等のパラメータを瞬時に調査解析するものである。この解析手法によると、従来方法とは異なり熟練を一切要せず、初心者でも容易に地盤情報を求めることができる。また、コンピューターで処理プログラムを組んでおけば、場所や時間を問わずに何回でも直ぐに利用できる。さらに、従来方法では、複雑な揚水試験である場合、例えば、少なくとも3本以上の観測井又は注入井を設ける必要があった場合でも、本発明では、従来に比べて少数の観測点で簡易迅速に実行でき、工期の短縮化が図られる利点を有する。
揚水井又は注入井が複数本稼働した場合、若しくは、揚水又は注入のスタート時刻が違う場合、或いは、長時間の揚水又は注入によって、透水係数Kまたは貯留係数S等が大きく変化した場合でも、少数のデータサンプリングで測定精度を向上させることができると共に、各種の地盤情報(滞水層定数)に基づいて、多くの揚水試験現場の地盤特性を一元的に管理することができる。
この発明では、標準水位データ(標準水位曲線)は、適切に仮定した透水係数K、貯留係数Sによって即座に求めることができる。又、コンピューターまたは記憶媒体に記録しておくことにより、標準水位データ(標準水位曲線)を即座に求めることができる。
請求項2記載の発明は、揚水試験解析の処理手順のプログラムをコンピューターに読み込ませておくだけで、精確容易に水位データの解析を行える。すなわち、従来方法では高い熟練を要していた複雑な揚水試験解析であっても、誰でも容易に行うことができ、且つ、地盤特性の一元的に管理を一層容易に行える、という優れた効果がある。特に、現場で揚水試験解析用記憶媒体をノートパソコン等に読み取らしておくことにより、僻地等の観測現場においても揚水試験解析を簡易迅速に行える。
本発明は、試験対象地盤の揚水井から適切な距離離れた場所に観測井を設け、該観測井で観測して得られた観測水位データに基づいて、前記地盤の滞水層における透水係数、貯留係数等の地盤情報(滞水層定数)を求める揚水試験解析方法において、前記地盤の土質等の条件により地盤情報を多数推定すると共に、予め又は実測データ入力・解析時までに、該地盤情報と対応する標準水位データをコンピューターに多数記憶しておき、該コンピューターに前記観測水位データを入力して前記多数の標準水位データと個別に照合比較して双方のデータ誤差をそれぞれ算出し、該算出した多数のデータ誤差のうちで該データ誤差が最も小さくなるときの標準水位データを1つだけ特定し、該特定した標準水位データと対応する地盤情報を求めることにより、従来に比べ観測データが少数で済み、且つ、一括処理して透水係数、貯留係数等の各種パラメータを短時間で合理的に解析できるという目的を達成した。
コンピューターに多数の標準水位カーブのデータを、予め又は観測水位データ入力・解析時までに記録しておき、対象とする地盤で実際に測定したデータをコンピューターに入力し、測定データと記録が最も一致する水位カーブを、対象地盤の水位カーブと判定し、該水位カーブから滞水層における透水係数、貯留係数等のパラメータを調査する。
前述したように、標準水位カーブの入手方法としては、予め標準水位カーブを記憶媒体に記憶しておく方法と、解析時までに仮定した透水係数K、貯留係数Sによって逐次計算する方法とがある。特に、揚水試験解析用記憶媒体から入手する方法によれば、データ解析の為の作業時間が大幅に短縮する。
以下、本発明の一実施の形態を図1乃至図2に従って説明する。尚、本実施例は、説明のため、標準水位カーブCの式を関数y=f(K,S)とし、且つ、求める地盤情報(滞水層定数)のパラメータを透水係数K又は貯留係数Sとする。又、前記水位カーブCは、滞水層にて揚水して得られた水位データに基づいて、前記水位カーブを求める場合を例に挙げて説明するが、滞水層にて注水して得られた水位データに基づいて、前記水位カーブを求める場合にも勿論適用できる。
図1に示すように、試験対象地盤1に、滞水層2に達する揚水井3及び1本の観測井4を設け、揚水井3と観測井4の間の距離をRとする。揚水井3内には、地下水汲上げ用のポンプ5を備えた揚水管6を配設する。そして、滞水層2の透水係数K又は貯留係数Sを求めるために。現場揚水試験を実際に行う際は、滞水層2の地下水をポンプ5で汲み上げて、揚水管6により地上に揚水する。
このとき、揚水量Wは予め設定された値であるが、流量計により常時測定する。同時に、滞水層2の時間経過tに伴う地下水位の低下量sの変化を観測井4にて、条件に応じて1日に数回、例えば2、3回観測し、揚水量Wと地下水位の低下量sに基づいて、試験対象地盤1に於ける滞水層1の透水係数K又は貯留係数Sを求める。尚、図2は、観測井4にて多数の水位カーブC1,C2,…,Cnを測定したものであって、横軸に揚水後の経過時間t、縦軸に水位降下量sをとっている。これから判るように、時間tが経過するに伴い、水位低下量sが時々刻々変化する。
而して、揚水試験解析に用いるコンピューターには予め、或いは、遅くとも揚水試験現場に於けるデータ回収時もしくは実測データ入力時までに、揚水試験解析用記憶媒体の記憶内容、すなわち、透水係数K、貯留係数S等の地盤情報を求めるための処理プログラムが読み取られ、揚水試験解析を実行する手順を示す処理プログラムが記録格納される。尚、本実施例では、現場揚水試験箇所において、その場で標準水位カーブを簡便かつ即時に作成することも可能である。
より詳しくは、前記コンピューターの記憶媒体には、地盤1の土質条件などに応じた地盤特性情報を多数、例えば1千通り乃至1万通り以上推定した標準水位データが、予め又は観測水位データ入力・解析時までに記憶されている。記憶される標準水位データの数は、地盤の特性により一定の有限な範囲内に限定されるので、無限に多くの標準水位データを記憶させる必要はない。また、前記記憶媒体には標準水位データがデータベース化されている他に、本実施例では、下記の複数の解析手順を実行するための処理プログラムが記憶格納されている。
即ち、前記観測水位データをコンピューターに入力した時に、該入力データを記録保存する手順と、この入力記録された観測水位データを、多数の標準水位データと個別に照合比較して双方のデータ誤差を夫々算出する手順と、これら算出されたデータ誤差のうちで、該データ誤差値が最も小さくなるときの標準水位データを特定する手順と、この特定した水位データと対応する地盤情報を取り出して画面表示する手順とが記憶されている。
本実施例によると、1本の観測井4で現場揚水試験を行って、2つ又は必要により3つ以上の観測水位データを得、得られた観測水位データを解析用コンピューターに入力することにより、地盤情報が自動的に決定される。
この地盤情報の決定実行手順では、まず、コンピューターに入力された観測水位データは、多数の標準水位データと個別に照合比較され、両者のデータの誤差が瞬時に算出される。次に、算出した多数のデータ誤差の値のうちで該値が一番小さいものを取り出し、そのときの標準水位データを1つだけ瞬時に特定することができる。
ここで、観測水位データが1つの場合は、標準水位カーブが1つではなく2つ以上求められることがある。例えば、図2に示すように、標準水位カーブC1と標準水位カーブC2又はC3とが交差する地盤特性を有する場合である。この場合、例えば、観測水位データを2つ(又は、解析精度向上のために3つ)サンプリングして、再び前述のデータ比較を行うことで、試験対象地盤の標準水位カーブを1つに特定できる。
標準水位カーブを1つだけ特定すれば、同時に、該標準水位カーブに対応する透水係数K、貯留係数Sの値が求まる。この求めた値を、対象地盤1の滞水層2における実際の透水係数、貯留係数とみなして設計に供する。
本実施例によれば、前記標準水位カーブC、並びに、該標準水位カーブCの式y=f(K,S)をコンピューターに記憶しておけば、データ誤差が最小である標準水位データを特定した時に、該標準水位データと対応する水位カーブC、並びに、透水係数K及び貯留係数Sが同時に求められるメリットを有する。
尚、本発明では、実際には標準水位カーブCの数が1千通り〜1万通りと多いために、通常は観測水位データを2〜3個(必要により3個以上)サンプリングして、観測水位データをコンピューター側に記憶された多数の標準水位データと照合比較して、これらの誤差の平均値を算出する。多数算出した誤差値のうちで、一番小さいものを求めて解析する。この場合、誤差の平均値の算出方法は特に限定されず、誤差の和の平均、自乗平均などの公知の算出方法を任意に用いることができる。
又、観測水位データと比較する標準水位データの数を多くして、前記データ比較の回数を増やして何度でも瞬時に繰り返すことにより、繰り返し回数に応じて解析精度を可及的に高めることができる。
上述したように、本発明は、逆解析手法ないしパラメータフィッティング手法を利用して地盤特性、即ち、滞水層における透水係数K、貯留係数S等の各種パラメータを調査解析するものである。この解析手法では、経験や熟練を要せず、初心者でも容易に実施できる。また、解析手順の処理プログラムをコンピューターに組んでおくことにより、誰でも場所と時刻を問わず、何回でも地盤解析調査に利用できる。更に、地盤特性をコンピューターで瞬時に特定しうるので、複雑な条件下での水位管理を一次元的にシンプルに行える。特に、地盤に見合う土質特性をほぼデュアルタイムで追っていけるメリットを有する。
更に又、本発明の逆解析手法によれば、作業の迅速化、自動化及び省力化が図れるうえに、個人差を完全に無くして、誰でも簡単に機械的に解析することが可能になった。実際に、本発明の解析手法のコンピューター化によって、従来手法では実施困難であった解析も非常に容易に行うことができた。また、本発明は、各々の地点で独自に解析するので、2、3個のデータをサンプリングするのみで済む。従って、少数の測定時点であっても容易かつ迅速・精確に解析できる。加えて、各現場におけるサンプリングデータを一括して解析処理して、最適値(設計用平均値)が合理的に求められた。
上記実施例において、水位カーブの関数は、公知の式の外にどんなものでもよく、上記同様に、透水係数K、貯留係数S等を効率的に解析しうる。特に、高い解析精度が要求される場合、或いは、複雑な解析を行う場合でも、観測データの数、並びにデータ測定回数が従来に比べて少なくて済み、施工の期間短縮、及びコストダウンが図れる。勿論、地盤の特殊条件や更なる解析精度の向上などのために、3本以上の観測井を設けて解析することもあるが、この場合、揚水井に対する複数の観測井の方位、又は、離隔距離Rは相互に異ならせるものとする。
以上述べたように、本発明おいては、コンピューターに観測水位データを入力し多数の標準水位データと個別に照合・比較してデータ誤差を算出し、多数の算出値のうちで誤差が最小になるときの標準水位データ(標準水位曲線)を特定するが、前記データ照合・比較による標準水位データ(標準水位曲線)の特定方法としては大別して2つのパターンが実施可能である。
すなわち、その1つは、適切に仮定した透水係数K、貯留係数Sによって標準水位データ(標準水位曲線)をコンピューターで即座に演算処理して求めるパターンであり、もう1つは、適切に仮定した透水係数K、貯留係数Sに対応した標準水位データ(標準水位曲線)を、コンピューターまたは記憶媒体に予め記録しておき、該記憶された標準水位データ(標準水位曲線)から1つを瞬時に抽出・特定するパターンである。
尚、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
本発明の一実施の形態を示し、現場揚水試験の状況を説明する断面図。 本発明に係る水位カーブを説明する特性グラフ。
符号の説明
1 地盤
2 滞水層(帯水層)
3 揚水井
4 観測井
5 ポンプ
6 揚水管



Claims (2)

  1. 試験対象地盤の揚水井から所定距離離れた箇所に観測井を設け、該観測井で観測して得られた観測水位データに基づいて、前記地盤の滞水層における透水係数、貯留係数等の地盤情報(滞水層定数)を求める揚水試験解析方法において、前記地盤の土質等の条件により地盤情報を多数推定して、該地盤情報と対応する標準水位データを予め又は観測水位データ入力・解析時までにコンピューターに多数記憶した後、該コンピューターに前記観測水位データを入力し、該入力した観測水位データと前記多数の標準水位データとを個別に比較して双方のデータ誤差を夫々算出し、該算出した多数のデータ誤差のうちで該データ誤差が最も小さくなるときの標準水位データを特定し、該特定した標準水位データと対応する地盤情報を求めることを特徴とする揚水試験解析方法。
  2. 試験対象地盤の揚水井から所定距離離れた箇所に観測井を設け、該観測井の水位を観測して得られた観測水位データに基づいて、前記対象地盤の滞水層における透水係数、貯留係数等の地盤情報(滞水層定数)を求めるためのプログラムが記憶されたコンピューター読み取り可能な揚水試験解析用記憶媒体であって、前記対象地盤の地盤情報を多数推定して得られた標準水位データが予め又は観測水位データ入力・解析時までに記憶される手順と、前記観測井で観測した観測水位データを前記コンピューターに入力する手順と、該入力された観測水位データと前記多数の標準水位データとを個別に比較して双方のデータ誤差を夫々算出する手順と、該算出した多数のデータ誤差のうちで該データ誤差が最も小さくなるときの標準水位データを特定する手順と、該特定した標準水位データと対応する地盤情報を求める手順とを実行するためのプログラムが記憶されていることを特徴とする揚水試験解析用記憶媒体。


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