JP2007231625A - 地盤試料採取装置及び地盤試料採取方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】オーガヘッド50を回転させて地盤を掘削する掘削装置100で地盤を掘削する過程において、そのオーガヘッド50による地盤の掘削が不能となった場合に、切削チップ3によって切削された地盤試料Sをパイプ部2に取り込むことができる地盤試料採取装置1をオーガヘッド50の先端部に取り付けて、その掘削不能となった地盤の地盤試料Sを地盤試料採取装置1により採取することによって、その地盤の地質を調査することを可能にした。
【選択図】図3
Description
この掘削装置を用いて所定の掘削地点を掘削する場合、その掘削地点近傍における柱状図などの地盤情報を参考にして、掘削地点の地盤の地質を判断し、その地盤に適した掘削工具を掘削装置に取り付けて掘削作業を行う。
そして、その掘削地点における新たな地盤調査を行うとなると、掘削中の掘削装置を撤去した後にボーリング装置の設置を行わなければならず、また、ボーリング調査後にボーリンク装置を撤去し、再度掘削装置を設置しなければならないので、その費用や時間のロスが問題となることがあった。
掘削ヘッド(例えば、図4、図6のオーガヘッド50)を回転させて地盤を掘削する掘削装置(例えば、図6の掘削装置100)における前記掘削ヘッドに着脱可能に備えられる地盤試料採取装置(1)であって、
地盤を切削する切削チップ(3)と、
地盤試料を取り込む試料採取部(例えば、パイプ部2)と、
を備えることを特徴とする。
そして、掘削装置の掘削ヘッドを回転させて所定の掘削地点の地盤を掘削する過程において、その掘削ヘッドによる地盤の掘削が不能となった場合に、その掘削ヘッドに地盤試料採取装置を取り付けて、掘削不能となった地盤の地盤試料を地盤試料採取装置によって採取することができる。
また、地盤試料採取装置によって、掘削中である掘削地点における地盤の地盤試料を採取することができるので、その掘削地点のより正確な地盤情報を得ることができる。そして、その正確な地盤情報に基づいて、その掘削地点に適した掘削ヘッドや掘削手法を検討することが可能になる。
前記試料採取部が前記地盤試料を取り込む取込口(2a)には、前記地盤試料を採取する際に、前記取込口を開蓋する蓋部(5)が備えられていることを特徴とする。
前記蓋部は、前記掘削ヘッドが地盤を掘削する正方向に回転する際には前記取込口を閉蓋し(図5(a)参照)、前記掘削ヘッドが逆方向に回転する際に前記取込口を開蓋する(図5(b)参照)ことを特徴とする。
よって、地盤試料採取装置は、地盤試料を採取すべき掘削位置(掘削深度)以外の地盤サンプルを試料採取部に取り込んで採取してしまうことなく、所望する掘削位置(掘削深度)の地盤試料をより好適に採取することができる。
掘削ヘッド(例えば、オーガヘッド50)を回転させて地盤を掘削する掘削装置(100)で地盤を掘削する過程において、前記地盤の試料採取が必要となった際に、前記掘削ヘッドに前記地盤試料採取装置(1)を取り付けて、目的深度の地盤試料(S)を前記地盤試料採取装置によって採取することを特徴とする。
つまり、掘削中の掘削装置を掘削地点から移動させることなく、また、ボーリング調査用の専用装置を掘削地点に設置することなく、その掘削地点の地盤の地盤試料を採取することができる。
従って、地盤試料採取装置を使用する地盤試料採取方法によって、掘削中の地盤の地盤試料を好適に採取することができるので、より短時間に低コストで地盤調査を行うことができる。
このように、掘削装置の掘削ヘッドに着脱可能に備えられる地盤試料採取装置を用いることによって、掘削中の掘削装置を掘削地点から移動させることなく、また、ボーリング調査用の専用装置を掘削地点に設置することなく、その掘削地点の地盤の地盤試料を採取することができるので、この地盤試料採取装置を使用することにより、より短時間に低コストで地盤調査を行うことができる。
また、地盤試料採取装置によって、掘削中である掘削地点の地盤の地盤試料を採取することができるので、その掘削地点におけるより正確な地盤情報や地質情報を得ることができる。
よって、この地盤試料採取装置を用いることにより、掘削中の地盤の地盤試料を好適に採取することができ、掘削作業を良好に進めることが可能になる。
また、パイプ部2の下端となる先端側は開口し、切削チップ3によって切削された地盤試料をパイプ部2内に取り込むための取込口2aが形成されている。取込口2aには、図2に示すように、その開口の円周方向に沿って等間隔に4つの切削チップ3が取り付けられている。
また、パイプ部2の取込口2aの近傍であってパイプ部2の内壁面には、蓋部5の移動を規制するストッパー6が設けられている。
特に、接続部4は、後述する掘削装置100の掘削ヘッドに交換可能に備えられる掘削ビット60(図4参照)の接続部60aと同じ形状や構成を有しており、地盤試料採取装置1を掘削ヘッドに着脱可能に装着するために設けられている。そして、図4(a)、(b)に示すように、その掘削ヘッドであるオーガヘッド50の掘削ビット60を取り外して、そのオーガヘッド50の先端部に接続部4を介して地盤試料採取装置1を着脱可能に取り付けることが可能になっている。
なお、オーガヘッド50を備える掘削装置100については後述する。
また、円板部5aの側面における係合部5bに対応する位置には、側方に延在する突部5dが形成されており、その突部5dと係合部5bとの間に係合溝5eが形成されている。
なお、第1ストッパー6aにおける取込口2aの開口の中心を挟んで対向する所定位置にはそれぞれ切り欠かれてなる溝部6cが形成されており、第1ストッパー6aは溝部6cによって2つに分断されている。つまり、第1ストッパー6aは、略C字形状を呈する2つのストッパー部材からなる。
なお、図5(a)に示すように、蓋部5の係合部5bの側面が、ストッパー6の第2ストッパー6bの側面に当接する状態で、蓋部5は取込口2aの開口を閉蓋している。
なお、図中、オーガモータ30と油圧シリンダ40とオーガケーシング10は杭圧入引抜機200によって支持されている。
そして、掘削装置100は、オーガスクリュー20を介してオーガヘッド50を正方向に回転させることで、地盤を掘削することが可能になっている。
杭圧入引抜機200は、図6に示すように、既設杭Uを把持するクランプ装置を有するベース部201と、ベース部201上のマスト部202に設けられるリール部203に巻回されている、掘削装置100のオーガモータ30や油圧シリンダ40に作動油を供給するための油圧ホース203aと、図示しないシリンダにより上下に昇降されるチャック装置204等を備えている。
そして、掘削装置100は、図6に示すように、杭圧入引抜機200のチャック装置204によってオーガケーシング10が支持されるようにして、掘削地点である地面に設置されている。
なお、掘削装置100や杭圧入引抜機200の構成や動作は従来公知のものと同様であるので、ここでは詳述しない。
そして、図7に示すように、そのオーガヘッド50によって掘削することができない地盤や岩盤にオーガヘッド50が突き当たった場合、そのオーガヘッド50を地中から抜き出して、図4(b)に示すように、オーガヘッド50の掘削ビット60を取り外すとともに、そのオーガヘッド50の先端部に地盤試料採取装置1を取り付ける。
この際、オーガヘッド50を正方向に回転させるようにして、地盤試料採取装置1を地中に螺入させることによって、蓋部5が地盤試料採取装置1のパイプ部2の取込口2aを閉蓋し、パイプ部2内に既に掘削した地盤片や岩盤片が入り込んでしまわないようになっている。
このオーガヘッド50を逆方向に回転させることにより、地盤試料採取装置1も逆方向に回転することとなって、パイプ部2やパイプ部2に設けられているストッパー6も地盤試料採取装置1とともに逆方向に回転する。
この際、蓋部5の当接部5cは地盤に当接しているとともに、蓋部5は土圧に伴う押圧力によって支持されているので、図5(b)に示すように、逆方向に回転するパイプ部2(ストッパー6)に対して蓋部5は相対的に正方向に回転するようになる。そして、蓋部5の係合部5bの側面と、ストッパー6の第2ストッパー6bの側面とが離間するように蓋部5が回転し、蓋部5の突部5dと第1ストッパー6aの溝部6cとが位置合わせされる(図5(b)参照)。
そして、地盤の土圧に伴う押圧力によって蓋部5は押し上げられ(図5(c)参照)、蓋部5は取込口2aの開口を開蓋する。
つまり、掘削中の掘削装置100を移動させることなく、また、ボーリング調査用の専用装置を掘削地点に設置することなく、その掘削地点の地盤の地盤試料Sを採取することができるので、この地盤試料採取装置1を使用することによって、より短時間に低コストで地盤調査を行うことができる。
よって、地盤試料採取装置1は、地盤試料Sを採取すべき掘削位置(掘削深度)以外の地盤サンプルをパイプ部2に取り込んで採取してしまうことなく、所望する掘削位置(掘削深度)の地盤試料Sをより好適に採取することができる。
従って、その掘削地点におけるより正確な地盤情報を得ることができる。
例えば、図10に示すように、切削チップ3により切削されて刳り貫かれた地盤試料Sがパイプ部2内に収容される際に、その地盤試料Sや地盤試料Sにより押し上げられる蓋部5が通過する際にはパイプ部5の円筒壁面中に没入され(図10(a)参照)、蓋部5や地盤試料Sが通過した後に図示しないバネ部材などにより押し戻されて所定位置に復元される(図10(b)参照)サンプル保持部7を地盤試料採取装置1aのパイプ部2に備えるようにしてもよい。
このサンプル保持部7をパイプ部2に備えることにより、地盤試料採取装置1aによって地盤試料Sをより確実に採取することが可能になる。
なお、このサンプル保持部7に関する技術は、周知のボーリング装置におけるサンプルコア脱落防止機構などに用いられているので、ここでは詳述しない。
例えば、三点支持の掘削機器などに、本発明の地盤試料採取装置を装着して使用することも可能である。
2 パイプ部(試料採取部)
2a 取込口
3 切削チップ
4 接続部
5 蓋部
5a 円板部
5b 係合部
5c 当接部
5d 突部
5e 係合溝
6 ストッパー
6a 第1ストッパー
6b 第2ストッパー
6c 溝部
7 サンプル保持部
10 オーガケーシング
20 オーガスクリュー
30 オーガモータ
40 油圧シリンダ
50 オーガヘッド(掘削ヘッド)
60 掘削ビット
60a 接続部
100 掘削装置
200 杭圧入引抜機
201 ベース部
202 マスト部
203 リール部
203a 油圧ホース
204 チャック装置
S 地盤試料
Claims (4)
- 掘削ヘッドを回転させて地盤を掘削する掘削装置における前記掘削ヘッドに着脱可能に備えられる地盤試料採取装置であって、
地盤を切削する切削チップと、
地盤試料を取り込む試料採取部と、
を備えることを特徴とする地盤試料採取装置。 - 前記試料採取部が前記地盤試料を取り込む取込口には、前記地盤試料を採取する際に、前記取込口を開蓋する蓋部が備えられていることを特徴とする請求項1に記載の地盤試料採取装置。
- 前記蓋部は、前記掘削ヘッドが地盤を掘削する正方向に回転する際には前記取込口を閉蓋し、前記掘削ヘッドが逆方向に回転する際に前記取込口を開蓋することを特徴とする請求項2に記載の地盤試料採取装置。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の地盤試料採取装置を用いる地盤試料採取方法であって、
掘削ヘッドを回転させて地盤を掘削する掘削装置で地盤を掘削する過程において、前記地盤の試料採取が必要となった際に、前記掘削ヘッドに前記地盤試料採取装置を取り付けて、目的深度の地盤試料を前記地盤試料採取装置によって採取することを特徴とする地盤試料採取方法。
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