JP2007231280A - グリップ材用樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】著しく優れたグリップ性を有すると共に、成形時の離型が良好で変形がない故に自動生産が可能であること及び使用する熱可塑性樹脂の硬度を比較的広範囲に採れることからより簡便かつ安価に製造され得るグリップ材用樹脂組成物を提供する。
【解決手段】(a)ショアー硬度 HDA(JISK7215 Aタイプ)が3〜95であり、かつポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー及びメタロセン触媒で合成されたポリエチレンより成る群から選ばれる熱可塑性樹脂 100重量部、(b)粘度(JIS Z 8803)が1〜3,000cStであるシリコーンオイル0.1〜20重量部、及び(c)石油樹脂及び/又は水添石油樹脂 1〜50重量部を含むことを特徴とするグリップ材用樹脂組成物。
【選択図】なし
【解決手段】(a)ショアー硬度 HDA(JISK7215 Aタイプ)が3〜95であり、かつポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー及びメタロセン触媒で合成されたポリエチレンより成る群から選ばれる熱可塑性樹脂 100重量部、(b)粘度(JIS Z 8803)が1〜3,000cStであるシリコーンオイル0.1〜20重量部、及び(c)石油樹脂及び/又は水添石油樹脂 1〜50重量部を含むことを特徴とするグリップ材用樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、グリップ材用樹脂組成物に関し、好ましくは筆記具を把持する部分に取り付けられるグリップ材に使用される樹脂組成物に関する。
従来、ボールペンやシャープペンシル等の筆記具の滑り止め構造として、硬質合成樹脂製の主軸の外周を滑り止め用の軟質材で一体的に被覆装着する構造(特許文献1)、又はグリップ部分にのみ筒状や種々の形状の滑り止め用軟質材を挿着した構造が知られていた。このような筆記具は、円筒状の弾性部材を予め別部材として形成し、これを軸筒の周囲に嵌め込むことによって作られていた。
近年、筆記具にグリップ材を装着する方法として、軸筒を成形型で成形した後、型割の前に成形型の一部のみを取り替えて、軸筒周囲に新たに生じた空間にグリップ材を射出成形する二色成形法、あるいは予め金型を用いて射出成形により形成した軸筒を別の金型内に配置してグリップ材を射出成形により形成するインサート成形と呼ばれる方法が一般的になってきている。
しかし、これら従来の筆記具のグリップ材は、耐油性や耐薬品性を改善するため、例えば、使用時に人の汗やハンドクリーム、機械油等が付着することで膨れたり、劣化することを防ぐために比較的硬い弾性部材が用いられていた。従って、使用時に、一般に硬く感じられたり、滑り易くてグリップ性が悪く、書き手が快適に文字や図等を描けないと言う問題があった。
このような耐油性や耐薬品性を改善するために、グリップ材として、動的架橋を施した弾性体が採用されてきている。しかし、該材料は軟らかくてグリップ性が良いが、成形時に離型性が悪く、変形したり自動取り出しができない等、生産性に問題があった。
ボールペンのグリップ材として、ショアー硬度Hs(JISA)が30〜90である、熱可塑性エラストマー、ニトリルゴム、天然ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴムを使用することが開示されている(特許文献2)。該グリップ材のグリップ性は十分でなく、加えてショアー硬度Hsが30以下ではややべとつく感触が出て、ショアー硬度90以上ではソフトな感触に欠ける面が出る。また、耐油性、耐薬品性に乏しいという欠点を有していた。
本発明は、著しく優れたグリップ性を有すると共に、成形時の離型が良好で変形がない故に自動生産が可能であること及び使用する熱可塑性樹脂の硬度を比較的広範囲に採れることからより簡便かつ安価に製造され得るグリップ材用樹脂組成物を提供するものである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく種々の検討を重ねた。その結果、下記の熱可塑性樹脂(a)、シリコーンオイル(b)並びに石油樹脂及び/又は水添石油樹脂(c)を所定量で含めれば、著しく優れたグリップ性を有するグリップ材用樹脂組成物を簡便かつ安価に製造し得ることを見出した。該グリップ材用樹脂組成物は、好ましくは筆記具に使用されて、従来の筆記具用グリップ材が有していた種々の問題を解決することができた。
即ち、本発明は、
(1)(a)ショアー硬度 HDA(JISK7215 Aタイプ)が3〜95であり、かつポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー及びメタロセン触媒で合成されたポリエチレンより成る群から選ばれる熱可塑性樹脂 100重量部、
(b)粘度(JIS Z 8803)が1〜3,000cStであるシリコーンオイル0.1〜20重量部、及び
(c)石油樹脂及び/又は水添石油樹脂 1〜50重量部
を含むことを特徴とするグリップ材用樹脂組成物である。
(1)(a)ショアー硬度 HDA(JISK7215 Aタイプ)が3〜95であり、かつポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー及びメタロセン触媒で合成されたポリエチレンより成る群から選ばれる熱可塑性樹脂 100重量部、
(b)粘度(JIS Z 8803)が1〜3,000cStであるシリコーンオイル0.1〜20重量部、及び
(c)石油樹脂及び/又は水添石油樹脂 1〜50重量部
を含むことを特徴とするグリップ材用樹脂組成物である。
好ましい態様として、
(2)筆記具グリップ材用の上記(1)記載のグリップ材用樹脂組成物、
(3)(b)が0.2〜10重量部である上記(1)又は(2)記載のグリップ材用樹脂組成物、
(4)(b)が0.2〜5重量部である上記(1)又は(2)記載のグリップ材用樹脂組成物、
(5)(c)が3〜30重量部である上記(1)〜(4)のいずれか一つに記載のグリップ材用樹脂組成物、
(6)(c)が5〜20重量部である上記(1)〜(4)のいずれか一つに記載のグリップ材用樹脂組成物、
(7)(b)の粘度が10〜2,000cStである上記(1)〜(6)のいずれか一つに記載のグリップ材用樹脂組成物、
(8)上記(1)〜(7)のいずれか一つに記載のグリップ材用樹脂組成物を使用した筆記具
を挙げることができる。
(2)筆記具グリップ材用の上記(1)記載のグリップ材用樹脂組成物、
(3)(b)が0.2〜10重量部である上記(1)又は(2)記載のグリップ材用樹脂組成物、
(4)(b)が0.2〜5重量部である上記(1)又は(2)記載のグリップ材用樹脂組成物、
(5)(c)が3〜30重量部である上記(1)〜(4)のいずれか一つに記載のグリップ材用樹脂組成物、
(6)(c)が5〜20重量部である上記(1)〜(4)のいずれか一つに記載のグリップ材用樹脂組成物、
(7)(b)の粘度が10〜2,000cStである上記(1)〜(6)のいずれか一つに記載のグリップ材用樹脂組成物、
(8)上記(1)〜(7)のいずれか一つに記載のグリップ材用樹脂組成物を使用した筆記具
を挙げることができる。
本発明は、著しく優れたグリップ性を有すると共に、成形時の離型が良好で変形がない故に自動生産が可能であること及び使用する熱可塑性樹脂の硬度を比較的広範囲に採れることからより簡便かつ安価に製造され得るグリップ材用樹脂組成物を提供するものである。
本発明のグリップ材用樹脂組成物の各成分は下記の通りである。
(a)熱可塑性樹脂
本発明で使用する熱可塑性樹脂は、ショアー硬度HDA(JIS K7215 Aタイプ)が3〜95である。3未満の低硬度のものを使用すると、成形ができないという問題がある。また、95を超える高硬度のものを使用し成形すると、グリップ材にソフトな触感を付与できない。
本発明で使用する熱可塑性樹脂は、ショアー硬度HDA(JIS K7215 Aタイプ)が3〜95である。3未満の低硬度のものを使用すると、成形ができないという問題がある。また、95を超える高硬度のものを使用し成形すると、グリップ材にソフトな触感を付与できない。
該熱可塑性樹脂としては、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、メタロセン触媒で合成されたポリエチレンが挙げられる。該熱可塑性樹脂として市販品を使用することができ、例えば、大日本インキ工業株式会社製パンデックス(商標)、東レ・デュポン株式会社製ハイトレル(商標)、日本ポリケム株式会社製カーネル(商標)、ダウケミカル社製エンゲージ(商標)等が挙げられる。
(b)シリコーンオイル
本発明で使用するシリコーンオイルの粘度(JIS Z 8803)は、上限が3,000cSt、好ましくは2,000cSt、より好ましくは100cSt、さらに好ましくは50cStであり、下限が1cSt、好ましくは10cSt、より好ましくは20cStである。上記上限を超えては、成形品のグリップ感が減少する。上記下限未満では、シリコーンオイルの揮発性が大きいために、使用時に経時的にシリコーンオイルが揮発して手に移行し、それにより滑性が高くなってグリップ性が悪くなる。また、溶融混練時にシリコーンオイルが揮発し、本発明の所定の配合量が得られないことがある。
本発明で使用するシリコーンオイルの粘度(JIS Z 8803)は、上限が3,000cSt、好ましくは2,000cSt、より好ましくは100cSt、さらに好ましくは50cStであり、下限が1cSt、好ましくは10cSt、より好ましくは20cStである。上記上限を超えては、成形品のグリップ感が減少する。上記下限未満では、シリコーンオイルの揮発性が大きいために、使用時に経時的にシリコーンオイルが揮発して手に移行し、それにより滑性が高くなってグリップ性が悪くなる。また、溶融混練時にシリコーンオイルが揮発し、本発明の所定の配合量が得られないことがある。
該シリコーンオイルとしては、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、あるいは他の有機基を含む変性シリコーンオイルなどを用いることができる。成形品の表面滑性の改善により効果があることから、ストレートシリコーンオイルが好ましく使用される。
成分(b)の配合量は、成分(a)100重量部に対して、上限が20重量部、好ましくは10重量部、より好ましくは5重量部であり、下限が0.1重量部、好ましくは0.2重量部、より好ましくは0.3重量部である。上記上限を超えては、ブリードアウトが顕著になるばかりで、特に更なる改善は少なく、上記下限未満では、離型性が得られない。
(c)石油樹脂及び/又は水添石油樹脂
石油樹脂は、石油精製工業、石油化学工業の各種工程で得られる樹脂状物又は、それらの工程、特にナフサの分解工程にて得られる不飽和炭化水素を原料として共重合して得られる樹脂のことを指し称する。例えば、C5留分を主原料とする芳香族系石油樹脂、それらの共重合系石油樹脂、及び、脂環族系石油樹脂等を挙げることができる。該石油樹脂として、好ましくは脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、共重合系石油樹脂及び脂環族系石油樹脂、並びにテルペン系樹脂が挙げられる。
石油樹脂は、石油精製工業、石油化学工業の各種工程で得られる樹脂状物又は、それらの工程、特にナフサの分解工程にて得られる不飽和炭化水素を原料として共重合して得られる樹脂のことを指し称する。例えば、C5留分を主原料とする芳香族系石油樹脂、それらの共重合系石油樹脂、及び、脂環族系石油樹脂等を挙げることができる。該石油樹脂として、好ましくは脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、共重合系石油樹脂及び脂環族系石油樹脂、並びにテルペン系樹脂が挙げられる。
水添石油樹脂としては、好ましくは上記の各石油樹脂を水素化したものが挙げられる。本発明で使用する水添石油樹脂は、完全水素添加されたものが好ましい。部分的に水素添加されたものは、熱安定性と耐候性の点で劣る傾向にある。水添石油樹脂は、慣用の方法で製造される上記の石油樹脂を慣用の方法によって水素化することにより得られる。とりわけ耐熱性が要求される成形品においては、水添石油樹脂が好ましい。より好ましくは水素化脂肪族系石油樹脂が用いられ、その中でもシクロペンタジエン系化合物を共重合して水素添加したものが特に好ましい。
成分(c)の配合量は、成分(a)100重量部に対して、上限が50重量部、好ましくは30重量部、より好ましくは20重量部であり、下限が1重量部、好ましくは3重量部、より好ましくは5重量部である。上記上限を超えると、得られる組成物において水添石油樹脂の粘着付与剤としての特徴が顕著になり、かつ耐薬品性・耐油性が低下する。上記下限未満では、グリップ性が得られない。
本発明のグリップ材用樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、安定剤、滑剤、充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、加工助剤、発泡剤、顔料等の各種添加剤を必要に応じて添加することができる。
本発明のグリップ材用樹脂組成物は、上記成分(a)〜(c)及び任意成分を、任意の順序で又は同時に溶融混練することにより製造することができる。溶融混練の方法に特に制限はなく、公知の方法を使用し得る。例えば、単軸押出機、二軸押出機、ロール、バンバリーミキサー又は各種のニーダー等を使用し得る。二軸押出機を用いる場合には、例えば、スクリュー回転数100rpm、混練温度180〜240℃で溶融混練を行うことが好ましい。
このようにして製造された本発明のグリップ材用樹脂組成物は、従来から公知の方法、例えば、二色成形、インサート成形等により好ましくは筆記具、例えば、ボールペン、シャープペンシル、万年筆、筆、筆ペン、サインペン等のグリップ部に所定の形状で成形されることができる。また、グリップ材として別途成形した後、上記の筆記具に取り付けて使用することもできる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
(実施例)
実施例及び比較例においては、下記の物質を使用した。
実施例及び比較例においては、下記の物質を使用した。
(a)熱可塑性樹脂
(a−10)T−8180(商標):大日本インキ工業株式会社製熱可塑性ポリウレタン系エラストマー、ショアー硬度 73A
(a−11)ハイトレル 3548W(商標):東レ・デュポン株式会社製熱可塑性ポリエステル系エラストマー、ショアー硬度 87A
(a−12)カーネル KF360(商標):日本ポリケム株式会社製メタロセン触媒系ポリエチレン系樹脂、ショアー硬度 85A
(a−13)エンゲージ EG8400(商標):ダウケミカル株式会社製メタロセン触媒系ポリエチレン系樹脂、ショアー硬度 65A
(a−10)T−8180(商標):大日本インキ工業株式会社製熱可塑性ポリウレタン系エラストマー、ショアー硬度 73A
(a−11)ハイトレル 3548W(商標):東レ・デュポン株式会社製熱可塑性ポリエステル系エラストマー、ショアー硬度 87A
(a−12)カーネル KF360(商標):日本ポリケム株式会社製メタロセン触媒系ポリエチレン系樹脂、ショアー硬度 85A
(a−13)エンゲージ EG8400(商標):ダウケミカル株式会社製メタロセン触媒系ポリエチレン系樹脂、ショアー硬度 65A
上記の各熱可塑性樹脂のショアー硬度(HDA)は、JIS K7215 Aタイプに準拠し、試験片は6.3mm圧プレスシートを用い、15秒後の値を測定した。
(b):シリコーンオイル
(b−1)シリコーンオイル 20CS 東レ・ダウ・コーニング株式会社製シリコーンSH200(商標、ジメチルポリシロキサン、粘度20cSt)
(b−2)シリコーンオイル 100CS 東レ・ダウ・コーニング株式会社製シリコーンSH200(商標、ジメチルポリシロキサン、粘度100cSt)
(b−3)シリコーンオイル 1000CS 東レ・ダウ・コーニング株式会社製シリコーンSH200(商標、ジメチルポリシロキサン、粘度1,000cSt)
(b−4)シリコーンオイル 5000CS 東レ・ダウ・コーニング株式会社製シリコーンSH200(商標、ジメチルポリシロキサン、粘度5,000cSt)
(b−1)シリコーンオイル 20CS 東レ・ダウ・コーニング株式会社製シリコーンSH200(商標、ジメチルポリシロキサン、粘度20cSt)
(b−2)シリコーンオイル 100CS 東レ・ダウ・コーニング株式会社製シリコーンSH200(商標、ジメチルポリシロキサン、粘度100cSt)
(b−3)シリコーンオイル 1000CS 東レ・ダウ・コーニング株式会社製シリコーンSH200(商標、ジメチルポリシロキサン、粘度1,000cSt)
(b−4)シリコーンオイル 5000CS 東レ・ダウ・コーニング株式会社製シリコーンSH200(商標、ジメチルポリシロキサン、粘度5,000cSt)
(c):水添石油樹脂
アイマーブ P−140(商標)、出光石油化学株式会社製、C5−芳香族系共重合水素添加樹脂
アイマーブ P−140(商標)、出光石油化学株式会社製、C5−芳香族系共重合水素添加樹脂
実施例及び比較例で行った各種試験及び評価は、以下のようにして実施した。
(1)グリップ性
外径11.0mm、内径8.5mm、長さ40mmの円筒状の成形品を外径8.5mmの木製の無垢棒に装着し、被験者10人でグリップ性を評価した。
◎:10人全員がグリップ性が高いと判断した。
○:8人がグリップ性が高いと判断した。
× :グリップ性が高いと判断したものが7人以下であった。
外径11.0mm、内径8.5mm、長さ40mmの円筒状の成形品を外径8.5mmの木製の無垢棒に装着し、被験者10人でグリップ性を評価した。
◎:10人全員がグリップ性が高いと判断した。
○:8人がグリップ性が高いと判断した。
× :グリップ性が高いと判断したものが7人以下であった。
(2)成形性
上記グリップ材の成形時における成形性を評価した。
◎:1サイクル20秒以内で自動成形ができた。
○:1サイクル40秒以内で自動成形ができた。
× :自動成形ができなかった。
上記グリップ材の成形時における成形性を評価した。
◎:1サイクル20秒以内で自動成形ができた。
○:1サイクル40秒以内で自動成形ができた。
× :自動成形ができなかった。
(実施例1〜6及び比較例1〜4)
表1及び2に示す各樹脂組成物を、二軸押出機を使用して混練温度220℃、スクリュー回転数100rpmで溶融混練してペレットを作成した。上記の各種試験におけるグリップ材の作成には該ペレットを使用した。各評価は、このようにして得たグリップ材について実施した。結果を表1及び2に示す。
表1及び2に示す各樹脂組成物を、二軸押出機を使用して混練温度220℃、スクリュー回転数100rpmで溶融混練してペレットを作成した。上記の各種試験におけるグリップ材の作成には該ペレットを使用した。各評価は、このようにして得たグリップ材について実施した。結果を表1及び2に示す。
実施例1〜4は、本発明のグリップ材用樹脂組成物であり、(a)熱可塑性樹脂として種々のショアー硬度を有する熱可塑性樹脂を使用したものである。いずれも良好なグリップ性と成形性を有していた。実施例5及び6は、(b)シリコールオイル及び(c)石油樹脂を本発明の範囲内で増加したものである。いずれもグリップ性及び成形性は良好であった。
一方、比較例1は、実施例1の(b)シリコールオイルを本発明の範囲を超える粘度を有するシリコールオイルに代えたものである。比較例2は、比較例1の(c)石油樹脂を本発明の範囲内で増加したものである。比較例3は、実施例2の(b)シリコールオイルを本発明の範囲を超える粘度を有するシリコールオイルに代えたものである。比較例4は、比較例3の(c)石油樹脂を本発明の範囲内で増加したものである。上記の比較例1〜4は、いずれもグリップ性が著しく悪かった。
本発明のグリップ材用樹脂組成物は、好ましくは、筆記具、例えば、ボールペン、シャープペンシル、万年筆、筆、筆ペン、サインペン等のグリップ;工具、例えば、ドライバー、千枚通し、キリ、ドリル、スケール(巻き尺)等のグリップ;運動用具、例えば、スキーストック、釣り竿、タモ、テニスラケット、野球バット、ゴルフクラブ等のグリップ;乗物、例えば、自転車、オートバイ、自動車等のハンドル;日用品、例えば、歯ブラシ、剃刀、鞄等のグリップ;電気器具、例えば、スイッチ、コントロール装置等のグリップ;家具の取っ手、手摺り等に使用される。
Claims (3)
- (a)ショアー硬度 HDA(JISK7215 Aタイプ)が3〜95であり、かつポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー及びメタロセン触媒で合成されたポリエチレンより成る群から選ばれる熱可塑性樹脂 100重量部、
(b)粘度(JIS Z 8803)が1〜3,000cStであるシリコーンオイル0.1〜20重量部、及び
(c)石油樹脂及び/又は水添石油樹脂 1〜50重量部
を含むことを特徴とするグリップ材用樹脂組成物。 - 筆記具グリップ材用の請求項1記載のグリップ材用樹脂組成物。
- 請求項2記載のグリップ材用樹脂組成物を使用した筆記具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007079241A JP2007231280A (ja) | 2007-03-26 | 2007-03-26 | グリップ材用樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002066733A Division JP2003266988A (ja) | 2002-03-12 | 2002-03-12 | グリップ材用樹脂組成物 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012062352A (ja) * | 2010-09-14 | 2012-03-29 | Mitsubishi Chemicals Corp | 樹脂組成物及び多層成形体 |
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JPH0872463A (ja) * | 1994-09-07 | 1996-03-19 | Kuretake Seishiyoudou:Kk | 筆記具等の棒状体のグリップ部の滑り止め。 |
JPH1036624A (ja) * | 1996-07-22 | 1998-02-10 | Japan Synthetic Rubber Co Ltd | 熱可塑性エラストマー組成物 |
JP2000212383A (ja) * | 1999-01-22 | 2000-08-02 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 熱可塑性エラストマ―樹脂組成物 |
-
2007
- 2007-03-26 JP JP2007079241A patent/JP2007231280A/ja active Pending
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