JP2007230950A - 高保湿性化粧料 - Google Patents
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Abstract
【課題】冬季の乾燥した大気でかつ風のある環境条件下にさらされる肌に対して、皮膚の角層水分蒸散抑制効果に優れる保湿成分を配合した、持続性が良好な高保湿性化粧料を提供する。
【解決手段】水酸基価から算出した平均重合度2〜15のポリグリセリンの一種又は二種以上を、角質水分蒸散抑制効果をもつ保湿成分として5.0〜25.0重量%を配合する高保湿性化粧料を用いる。
【解決手段】水酸基価から算出した平均重合度2〜15のポリグリセリンの一種又は二種以上を、角質水分蒸散抑制効果をもつ保湿成分として5.0〜25.0重量%を配合する高保湿性化粧料を用いる。
Description
本発明は、皮膚の角層水分蒸散抑制効果に優れる保湿成分を配合した、持続性が良好な高保湿性化粧料に関する。
従来、化粧料に用いられる保湿成分としては、グリセリン、プロピレングリコール、ソルビット、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、POEメチルグルコシド等の多価アルコールが用いられてきた。しかし、これらの保湿成分を配合した化粧料を使用した場合は、皮膚の角層水分蒸散量が高く、使用直後の保湿力はあるものの、効果が持続せず、使用者の満足を得るものではなかった。また、ヒアルロン酸ナトリウム等のムコ多糖や、キサンタンガムなどの高分子を配合する方法も提案されているが、この様な高分子を配合すると、後感がべたつくという問題があった。これらの問題点を解決する方法として特許文献1に記載する、寒天を部分加水分解し得られるオリゴ糖とキシロース、マルトース、エリスリトール等の糖類を併用する化粧料が提案されているが、皮膚の角層水分蒸散量が高く、効果の持続性において改良する余地の有るものであった。
特開平8−151313号公報
本発明が解決しようとする課題は、皮膚の角層水分蒸散抑制効果に優れる保湿成分を配合した、持続性が良好な高保湿性化粧料を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、保湿成分として、特定のポリグリセリンを配合する化粧料が、上記課題を解決し得ることを見出だし、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、保湿成分として、水酸基価から算出した平均重合度2〜15のポリグリセリンの一種又は二種以上を5.0〜25.0重量%配合する皮膚の角層水分蒸散抑制効果のある高保湿性化粧料に関するものである。
本発明の高保湿性化粧料に保湿成分として配合するポリグリセリンは、皮膚の角層水分蒸散抑制効果に優れるため、持続性が良好な高保湿性化粧料を提供することが出来る。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で使用する、水酸基価から算出した平均重合度2〜15のポリグリセリンとしては、化粧品用原料であれば特に限定はなく、例えばグリセリンを原料とし、脱水縮合反応し得たポリグリセリン、例えばジグリセリン、テトラグリセリン、ヘキサグリセリン、デカグリセリンのことを指し、これらの一種又は二種以上を用いる。ここで言うポリグリセリンの平均重合度とは、水酸基価から算出したものであり、以下の(i)式により算出する。また、(i)式中の水酸基価は「基準油脂物性試験法」(日本油化学協会制定)に準拠し測定する。具体的には、試料1gを無水酢酸・ピリジン溶液によりアセチル化する時、水酸基と結合した酢酸を中和するのに要する水酸化カリウム(KOH)のmg数で表され、以下の(ii)式で求められる。
平均重合度=(112.2×103−18×水酸基価)/(74×水酸基価−56.1×103) (i)
水酸基価=(a−b)×28.05/試料の採取量(g) (ii)
a:空試験による0.5N水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
b:本試験による0.5N水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
平均重合度=(112.2×103−18×水酸基価)/(74×水酸基価−56.1×103) (i)
水酸基価=(a−b)×28.05/試料の採取量(g) (ii)
a:空試験による0.5N水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
b:本試験による0.5N水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
上記ポリグリセリン以外、例えばグリセリンを配合した場合は、皮膚の角層水分蒸散量がポリグリセリンに比べ高く、本発明の効果である保湿性の面で問題が生じ、平均重合度が15を超えるポリグリセリンの場合は、後感にべたつきを生じ、官能面上において好ましくない。また、上記以外の多価アルコール、例えばプロピレングリコールや、ジプロピレングリコール等の2価の多価アルコールの場合は、皮膚の角層水分蒸散量がグリセリンよりも高い為、保湿性の面において問題があり、ソルビトールの様な6価の多価アルコールを用いた場合には、後感においてべたつきが生じるため好ましくない。
本発明では、水酸基価から算出した平均重合度2〜15のポリグリセリンを5.0〜25.0重量%の範囲で配合する。5.0重量%未満では、本発明の効果である保湿性を十分に発揮することが出来ない。また、25.0重量%を超えて配合すると、後感にべたつきが生じ、官能面上において好ましくない。
本発明の高保湿化粧料の剤系としては、ローションや美容液等の化粧水類、クリーム、乳液等の乳化物類、クレンジングジェルや美容ジェル等のジェル状化粧料等が挙げられる。
また、発明の効果を損なわない範囲で通常の保湿化粧料に使用される成分、例えば、各種油性成分、ポリグリセリン脂肪酸エステル等の乳化剤、水溶性高分子類、ビタミン、アミノ酸、生薬、消炎剤、細胞賦活剤、色素、防腐剤、香料等を適宜配合することができる。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例により限定されるものではない。
〈実施例1〜3、比較例1〜5〉
表1に記載した化粧料を調製し、恒温恒湿室内で30分以上安静にしていた健常女性パネラー30名の上腕内側部4×4cmの範囲に対し、実施例及び比較例で調製した化粧料0.03gを塗布した。その部位をTEWL測定装置(Mobile Tewameter、Courage+Khazaka Electronics GmbH製)にて角層水分蒸散量を測定した。その結果を表1に示す。
また、同パネラーにて、それらを用いた官能試験を実施した。尚、評価項目としては「馴染み易さ」、「塗布直後のしっとり感」、「5時間後のしっとり感(塗布直後と比べて)」、「ベタツキの無さ」の4点であり、評価は下記の絶対評価基準に従い5段階で評価し、評点の平均値を4段階判定基準を用いて判定した。その結果も表1に示す。
・絶対評価基準 ・4段階判定基準
(評点):(評価) (評点の平均点) :(判定)
5点 :非常に良好 4.5点以上 : ◎
4点 :良好 4.0点以上4.5点未満: ○
3点 :普通 3.0点以上4.0点未満: △
2点 :やや不良 3.0点未満 : ×
1点 :不良
表1に記載した化粧料を調製し、恒温恒湿室内で30分以上安静にしていた健常女性パネラー30名の上腕内側部4×4cmの範囲に対し、実施例及び比較例で調製した化粧料0.03gを塗布した。その部位をTEWL測定装置(Mobile Tewameter、Courage+Khazaka Electronics GmbH製)にて角層水分蒸散量を測定した。その結果を表1に示す。
また、同パネラーにて、それらを用いた官能試験を実施した。尚、評価項目としては「馴染み易さ」、「塗布直後のしっとり感」、「5時間後のしっとり感(塗布直後と比べて)」、「ベタツキの無さ」の4点であり、評価は下記の絶対評価基準に従い5段階で評価し、評点の平均値を4段階判定基準を用いて判定した。その結果も表1に示す。
・絶対評価基準 ・4段階判定基準
(評点):(評価) (評点の平均点) :(判定)
5点 :非常に良好 4.5点以上 : ◎
4点 :良好 4.0点以上4.5点未満: ○
3点 :普通 3.0点以上4.0点未満: △
2点 :やや不良 3.0点未満 : ×
1点 :不良
実施例1〜3の化粧料は、角層水分蒸散量が低く、且つ「馴染み易さ」、「塗布直後のしっとり感」、「5時間後のしっとり感(塗布直後と比べて)」、「ベタツキの無さ」等、4項目全てにおいて満足する結果であった。一方、比較例1〜5の化粧料は、全ての評価項目を満足するものは得られなかった。
実施例4 ミルクローション
A相 (重量%)
ジグリセリン 5.00
モノミリスチン酸デカグリセリル 3.00
スクワラン 3.00
B相
1%−カルボキシビニルポリマー 5.00
10%−水酸化カリウム水溶液 1.00
POP(9)ジグリセリルエーテル 5.00
精製水 78.00
A相を80℃にて溶解し、これに80℃に加温したB相を徐々に添加していき乳化した。乳化後、35℃まで冷却してミルクローションを得た。
実施例4 ミルクローション
A相 (重量%)
ジグリセリン 5.00
モノミリスチン酸デカグリセリル 3.00
スクワラン 3.00
B相
1%−カルボキシビニルポリマー 5.00
10%−水酸化カリウム水溶液 1.00
POP(9)ジグリセリルエーテル 5.00
精製水 78.00
A相を80℃にて溶解し、これに80℃に加温したB相を徐々に添加していき乳化した。乳化後、35℃まで冷却してミルクローションを得た。
実施例5 クリーム
A相 (重量%)
硬化油 2.50
ワセリン 5.00
モノオレイン酸デカグリセリル 2.00
ステアリン酸 3.50
モノステアリン酸グリセリン 2.00
トリ−2エチルヘキサン酸グリセリル 5.00
B相
デカグリセリン 7.00
POP(14)ジグリセリルエーテル 5.00
10%−水酸化カリウム水溶液 1.00
精製水 67.00
A相を80℃にて溶解し、これに80℃に加温したB相を徐々に添加していき乳化した。乳化後、35℃まで冷却してクリームを得た。
上記に示した化粧料は、ベタツキが無く、また保湿効果(持続性)に優れた、使用面上良好なものであった。
A相 (重量%)
硬化油 2.50
ワセリン 5.00
モノオレイン酸デカグリセリル 2.00
ステアリン酸 3.50
モノステアリン酸グリセリン 2.00
トリ−2エチルヘキサン酸グリセリル 5.00
B相
デカグリセリン 7.00
POP(14)ジグリセリルエーテル 5.00
10%−水酸化カリウム水溶液 1.00
精製水 67.00
A相を80℃にて溶解し、これに80℃に加温したB相を徐々に添加していき乳化した。乳化後、35℃まで冷却してクリームを得た。
上記に示した化粧料は、ベタツキが無く、また保湿効果(持続性)に優れた、使用面上良好なものであった。
本発明の高保湿化粧料は、皮膚や毛髪に対しベタツキの無い軽い感触の仕上がり感と、しっとりした心地良い感触が持続する、優れた保湿効果を有する高保湿性化粧料である。更に本発明の高保湿性化粧料は、例えばローションや美容液等の化粧水類、クリーム、乳液等の乳化物類、クレンジングジェルや美容ジェル等のジェル状化粧料等、幅広く応用できるものである。
Claims (1)
- 角質水分蒸散抑制効果をもつ保湿成分として、水酸基価から算出した平均重合度2〜15のポリグリセリンの一種又は二種以上を5.0〜25.0重量%配合する高保湿性化粧料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006056887A JP2007230950A (ja) | 2006-03-02 | 2006-03-02 | 高保湿性化粧料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006056887A JP2007230950A (ja) | 2006-03-02 | 2006-03-02 | 高保湿性化粧料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007230950A true JP2007230950A (ja) | 2007-09-13 |
Family
ID=38551904
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006056887A Pending JP2007230950A (ja) | 2006-03-02 | 2006-03-02 | 高保湿性化粧料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007230950A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012062297A (ja) * | 2010-09-17 | 2012-03-29 | Sakamoto Yakuhin Kogyo Co Ltd | 保湿剤並びにこれを含有する化粧品又は外用剤 |
JP2021046369A (ja) * | 2019-09-18 | 2021-03-25 | 阪本薬品工業株式会社 | 皮膚化粧料組成物 |
-
2006
- 2006-03-02 JP JP2006056887A patent/JP2007230950A/ja active Pending
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