JP2007230667A - エスカレーター異常診断装置 - Google Patents

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Junji Hori
淳二 堀
Hiroyuki Tsutada
広幸 蔦田
Takashi Hirai
隆史 平位
Hiroshi Ito
寛 伊藤
Satoshi Shiga
諭 志賀
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Abstract

【課題】チェーンリンクの通過を検出するセンサをチェーンの近傍に設置することなく、簡単かつ正確にエスカレーターの異常を診断することができるエスカレーター異常診断装置を得ることを目的とする。
【解決手段】回転周期特定部11により特定されるチェーン3a,3b,3cの回転周期毎に、振動センサ4から出力される歯車2の振動の変化を示す時系列データを分割して、分割後の時系列データの総和を算出する時系列データ総和部12を設け、異常検出部13が時系列データ総和部12により算出された時系列データの総和に対する閾値判定を実施してチェーン3a,3b,3cの異常を検出する。
【選択図】図1

Description

この発明は、エスカレーターの異常を診断するエスカレーター異常診断装置に関するものである。
エスカレーターに組み込まれているチェーンは劣化によって伸長が生じ、そのチェーンが巻き付けられている回転機構の歯車との間に緩みが生じることがある。
従来のエスカレーター異常診断装置は、チェーンの劣化を診断するため、回転機構に巻き付けられているチェーンの近傍にセンサを設置するようにしている。
エスカレーター異常診断装置は、センサがチェーンの回転に伴ってチェーンリンクの通過を検出する毎に、チェーンリンク間の長さを算出することにより、チェーンの全長を求めて、チェーンの伸長を診断する(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−291748号公報(段落番号[0033]から[0036]、図1)
従来のエスカレーター異常診断装置は以上のように構成されているので、回転機構に巻き付けられているチェーンの近傍にセンサを設置することができれば、チェーンの伸長を診断することができる。しかし、チェーンの近傍に常にセンサを設置することができるとは限らず、エスカレーターの診断を容易に実施することができないことがある課題があった。
また、1つの回転機構に複数のチェーンが巻き付けられている場合、複数のチェーンにセンサを設置しなければならないため、作業性が良いとは言えず、例えば定期メンテナンスの機会に行う簡便な検査には適さないなどの課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、チェーンリンクの通過を検出するセンサをチェーンの近傍に設置することなく、簡単かつ正確にエスカレーターの異常を診断することができるエスカレーター異常診断装置を得ることを目的とする。
この発明に係るエスカレーター異常診断装置は、回転周期特定手段により特定されるチェーンの回転周期毎に、時系列データ出力手段から出力される回転機構の振動の変化を示す時系列データを分割して、分割後の時系列データの総和を算出する時系列データ総和手段を設け、異常検出手段が時系列データ総和手段により算出された時系列データの総和に対する閾値判定を実施してチェーンの異常を検出するようにしたものである。
この発明によれば、回転周期特定手段により特定されるチェーンの回転周期毎に、時系列データ出力手段から出力される回転機構の振動の変化を示す時系列データを分割して、分割後の時系列データの総和を算出する時系列データ総和手段を設け、異常検出手段が時系列データ総和手段により算出された時系列データの総和に対する閾値判定を実施してチェーンの異常を検出するように構成したので、チェーンリンクの通過を検出するセンサをチェーンの近傍に設置することなく、簡単かつ正確にエスカレーターの異常を診断することができる効果がある。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるエスカレーター異常診断装置を示す構成図であり、図において、駆動用シャフト1は図示せぬモータの回転軸と接続され、周囲にはチェーン3a,3b,3cが巻き付けられている歯車2が組み付けられており、モータの回転軸が回転を開始すると歯車2を介してチェーン3a,3b,3cを回転させる。
なお、駆動用シャフト1及び歯車2から回転機構が構成されている。
振動センサ4は例えば駆動用シャフト1の軸受けのハウジングなどに設置され、チェーン3a,3b,3cが巻き付けられている歯車2の振動を検知して、歯車2の振動の変化を示す時系列データを出力するセンサ(例えば、加速度センサ、速度センサ)である。なお、振動センサ4は時系列データ出力手段を構成している。
回転角検知器5は駆動用シャフト1の回転角を検知するセンサである。なお、回転角検知器5は回転検知手段を構成している。
ここでは、回転角検知器5が駆動用シャフト1の回転角を検知するものとして説明するが、歯車2の回転角を検知するようにしてもよい。
また、駆動用シャフト1の回転角を直接検知するのではなく、駆動用シャフト1の回転速度や回転加速度を検知して、その回転速度や回転加速度から回転角を計算するようにしてもよい。
また、駆動用シャフト1の回転角を検知する方法としては、例えば、駆動用シャフト1にレーザマーカを貼り付けて、そのレーザマーカを検知する方法などが考えられる。
異常検出処理器6は振動センサ4及び回転角検知器5の検知結果からチェーンの異常を検出する処理を実施する。
異常検出処理器6の回転周期特定部11は回転角検知器5の検知結果を監視してチェーン3a,3b,3cの回転周期を特定する処理を実施する。
即ち、回転周期特定部11はチェーン3a,3b,3cと噛み合う歯車2の数とチェーン3a,3b,3cにおけるリンクの数からチェーン3a,3b,3cの一周に対応する歯車2の回転角を算出し、その歯車2の回転角(=駆動用シャフト1の回転角)と回転角検知器5の検知結果との比較判定を実施して、チェーン3a,3b,3cの回転周期を特定する。
なお、回転周期特定部11は回転周期特定手段を構成している。
異常検出処理器6の時系列データ総和部12は回転周期特定部11により特定されるチェーン3a,3b,3cの回転周期毎に、振動センサ4から出力される時系列データを分割し、分割後の時系列データの総和を算出する。なお、時系列データ総和部12は時系列データ総和手段を構成している。
異常検出処理器6の異常検出部13は時系列データ総和部12により算出された時系列データの総和に対する閾値判定を実施して、チェーン3a,3b,3cの異常を検出する。なお、異常検出部13は異常検出手段を構成している。
次に動作について説明する。
駆動用シャフト1は、図示せぬモータから回転力が与えられると、歯車2に巻き付けられているチェーン3a,3b,3cを回転させる。
このとき、チェーン3a,3b,3cの一部に伸長が生じていると、その伸長が生じている部位と歯車2の噛み合いがスムースでなくなるため、その部位が歯車2と当たるタイミングで強い振動が発生する。
なお、強い振動の発生はチェーン一周の周期で生じる現象であるが、この振動の大きさは、通常、ノイズに埋もれる程度の振動であることが多い。
この実施の形態1では、ノイズに埋もれる程度の振動であっても、伸長部位を検出することができるようにするため、詳細は後述するが、時系列データ総和部12がチェーン3a,3b,3cの回転周期で時系列データを分割して、分割後の時系列データの総和を算出することにより、ノイズに埋もれる程度の振動を強調するようにしている。
振動センサ4は、例えば、駆動用シャフト1の軸受けのハウジングなどに設置されており、チェーン3a,3b,3cと歯車2が噛み合うことにより生じる歯車2の振動を検知して、歯車2の振動の変化を示す時系列データを出力する。図3は歯車2の振動の変化を示す波形(時系列データ)を表している説明図である。
また、回転角検知器5は、駆動用シャフト1が回転を開始すると、駆動用シャフト1の回転角を検知する。
異常検出処理器6の回転周期特定部11は、回転角検知器5の検知結果を監視してチェーン3a,3b,3cの回転周期を特定する処理を実施する。
即ち、回転周期特定部11は、例えば、チェーンのリンク数がMであり、そのチェーンが巻き付けられている歯車2の歯数がLである場合(図2を参照)、そのチェーンのリンク数Mと歯車2の歯数Lから、そのチェーンの一周に対応する歯車2の回転角θを算出する。
θ=2π×M/L(rad)
回転周期特定部11は、チェーンの一周に対応する歯車2の回転角θを算出すると、回転角検知器5の検知結果を監視して、歯車2の回転角(=駆動用シャフト1の回転角)が回転角θになると、そのチェーンが1回転したものと認定する。即ち、歯車2が回転角θだけ回転する周期をチェーンの回転周期であると認定する。
異常検出処理器6の時系列データ総和部12は、回転周期特定部11がチェーン3a,3b,3cの回転周期を特定すると、図4に示すように(ただし、図4は、下記に示すように、分割後の時系列データの総和を算出する前に、分割後の時系列データの包絡線処理を実施している)、チェーン3a,3b,3cの回転周期毎に、振動センサ4から出力される時系列データを分割し、分割後の時系列データの総和を算出する。
これにより、伸長が生じている部位が歯車2と当たるタイミングの振動が強調されて、ピーク波形が現れるようになる。
なお、定期的に生じる振動を更に強調するために、図4に示すように、分割後の時系列データの総和を算出する前に、分割後の時系列データの包絡線処理を実施するようにしてもよい。
異常検出処理器6の異常検出部13は、時系列データ総和部12がチェーン3a,3b,3cに係る時系列データの総和を算出すると、チェーン3a,3b,3cに係る時系列データの総和に対する閾値判定を実施して、チェーン3a,3b,3cの異常を検出する。
即ち、異常検出部13は、チェーン3a,3b,3cに係る時系列データの総和と所定の閾値を比較し、時系列データの総和が所定の閾値より大きい場合、当該チェーンの一部に伸長が生じていると認定する。
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、回転周期特定部11により特定されるチェーン3a,3b,3cの回転周期毎に、振動センサ4から出力される歯車2の振動の変化を示す時系列データを分割して、分割後の時系列データの総和を算出する時系列データ総和部12を設け、異常検出部13が時系列データ総和部12により算出された時系列データの総和に対する閾値判定を実施してチェーン3a,3b,3cの異常を検出するように構成したので、チェーンリンクの通過を検出するセンサをチェーン3a,3b,3cの近傍に設置することなく、簡単かつ正確にチェーン3a,3b,3cの一部の伸長を検出することができる効果を奏する。
また、この実施の形態1によれば、複数のチェーン3a,3b,3cが同一の歯車2に巻き付けられている場合、回転周期特定部11が各チェーン3a,3b,3cの回転周期を特定し、時系列データ総和部12が各チェーン3a,3b,3cの回転周期毎に振動センサ4から出力される時系列データを分割して、分割後の時系列データの総和を算出するように構成したので、1つの振動センサ4を設置するだけで、複数のチェーン3a,3b,3cの伸長を検出することができる効果を奏する。
さらに、この実施の形態1によれば、チェーン3a,3b,3cと噛み合う歯車2の数とチェーン3a,3b,3cにおけるリンクの数からチェーン3a,3b,3cの一周に対応する歯車2の回転角θを算出し、その歯車2の回転角θ(=駆動用シャフト1の回転角)と回転角検知器5の検知結果との比較判定を実施して、チェーン3a,3b,3cの回転周期を特定するように構成したので、駆動用シャフト1の回転速度が一様でない場合でも、チェーン3a,3b,3cの回転周期を正確に特定することができる効果を奏する。
実施の形態2.
上記実施の形態1では、駆動用シャフト1の軸受けのハウジングなどに振動センサ4を設置して、振動センサ4がチェーン3a,3b,3cと歯車2が噛み合うことによる生じる歯車2の振動を検知して、歯車2の振動の変化を示す時系列データを出力するものについて示したが、チェーン3a,3b,3cと歯車2が噛み合うとき、チェーン3a,3b,3cや歯車2から振動と同じような波形を有する音が発生するので、マイクなどの音入力機器をチェーン3a,3b,3c又は歯車2の近傍に設置して、音入力機器がチェーン3a,3b,3cと歯車2が噛み合うことによる生じる音を検知して、その音の変化を示す時系列データを出力するようにしてもよい。
この場合も、上記実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
実施の形態3.
上記実施の形態1,2では、時系列データ総和部12がチェーン3a,3b,3cに係る時系列データの総和を算出すると、異常検出部13がチェーン3a,3b,3cに係る時系列データの総和に対する閾値判定を実施して、チェーン3a,3b,3cの異常を検出するものについて示したが、更に、異常検出部13が伸長が生じているチェーン3a,3b,3cの部位を特定するようにしてもよい。
具体的には次の通りである。
異常検出処理器6の異常検出部13は、チェーン3a,3b,3cに係る時系列データの総和に対する閾値判定を実施して、チェーン3a,3b,3cの異常を検出すると、チェーン3a,3b,3cに係る時系列データの総和の中からピークデータを抽出し、そのピークデータに対応するチェーンの部位を特定する。
即ち、異常検出部13は、例えば、チェーン3aの一部に伸長が生じており、ピークデータがチェーン3aの一周に対してA(rad)の位置にある場合(時系列データ総和部12から出力される時系列データのデータ長は、チェーンの一周長に相当するので、チェーンの移動方向を考慮して、加算処理波形の横軸(位相)とチェーンの長さ(リンク位置)を重ねることで、ピークデータがA(rad)の位置にあることがわかる)、下記の演算を実施することにより、伸長が生じているリンクを特定する。
m=M×A/2π
ただし、Mはチェーン3aのリンク数、mは伸長が生じているm番目のリンクを表している。
以上で明らかなように、この実施の形態3によれば、時系列データ総和部12により算出された時系列データの総和の中からピークデータを抽出し、そのピークデータに対応するチェーンの部位を特定するように構成したので、チェーンの伸長を修理するなどの対策を速やかに施すことができるなどの効果を奏する。
実施の形態4.
図5はこの発明の実施の形態4によるエスカレーター異常診断装置を示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
異常検出処理器6の回転周期特定部21は回転角検知器5の検知結果を監視して歯車2の回転周期を特定する処理を実施する。なお、回転周期特定部21は回転周期特定手段を構成している。
異常検出処理器6の時系列データ総和部22は回転周期特定部21により特定される歯車2の回転周期毎に、振動センサ4から出力される時系列データを分割し、分割後の時系列データの総和を算出する。なお、時系列データ総和部22は時系列データ総和手段を構成している。
時系列データ総和部22についても、図1の時系列データ総和部12と同様に、定期的に生じる振動を更に強調するために、分割後の時系列データの総和を算出する前に、分割後の時系列データの包絡線処理を実施するようにしてもよい。
異常検出処理器6のデータ記憶部23はチェーン3a,3b,3cと歯車2の緩みが生じていない正常時の時系列データの特徴量を記憶しているメモリである。なお、データ記憶部23はデータ記憶手段を構成している。
異常検出処理器6の緩み検出部24は時系列データ総和部22により算出された時系列データの総和とデータ記憶部23に記憶されている正常時の時系列データとの比較判定を実施して、チェーン3a,3b,3cと歯車2の緩みを検出する。なお、緩み検出部24は緩み検出手段を構成している。
次に動作について説明する。
チェーン3a,3b,3cと歯車2が噛み合うときに振動が発生し、振動センサ4が歯車2の振動を検知するが、この振動波形は、チェーン3a,3b,3cの状態に応じて伝達の仕方が変わるため変化する。
このため、チェーン3a,3b,3cと歯車2の緩みが生じていない正常時の振動波形と、チェーン3a,3b,3cと歯車2の緩みが生じている異常時の振動波形とは異なるものになる。
図6はチェーンと歯車2の緩みが生じていない正常時における二種類の運転パターンでの振動波形を示す説明図であり、予め、正常時における二種類の運転パターンでの振動波形(時系列データ)の特徴量がデータ記憶部23に記憶されている。
ここでは、説明の便宜上、振動波形(時系列データ)の特徴量として、振動の尖り度がデータ記憶部23に記憶されているものとする(図8を参照)。
予め、振動波形(時系列データ)をデータ記憶部23に記憶して、後述する緩み検出部24がデータ記憶部23に記憶されている振動波形(時系列データ)の特徴量として、振動の尖り度を算出するようにしてもよい。
異常検出処理器6の回転周期特定部21は、回転角検知器5の検知結果を監視して歯車2の回転周期を特定する処理を実施する。
即ち、回転周期特定部21は、回転角検知器5により検知された回転角が0度→360度に変化する状態を監視し、その回転角が360度になると、その旨を時系列データ総和部22に通知する。
異常検出処理器6の時系列データ総和部22は、回転周期特定部21が歯車2の回転周期を特定して、回転周期特定部21から360度である旨の通知を受けるタイミングで、振動センサ4から出力される時系列データを分割し、分割後の時系列データの総和を算出する。
なお、この実施の形態4では、時系列データ総和部22が分割後の時系列データの総和を算出する際、二種類の運転パターンI,IIでエレベータが運転され、運転パターンIで運転されたときの時系列データの総和と、運転パターンIIで運転されたときの時系列データの総和が算出されるものとする。
異常検出処理器6の緩み検出部24は、二種類の運転パターンI,IIでエレベータが運転されたとき、時系列データ総和部22が歯車2の回転周期毎の時系列データの総和を算出すると(図7を参照)、その時系列データの総和の特徴量として、その時系列データの総和の尖り度を算出する(図8を参照)。
次に、緩み検出部24は、運転パターンIで運転されたときの時系列データの総和の尖り度と、運転パターンIIで運転されたときの時系列データの総和の尖り度との比(以下、尖り度比Aという)を算出する(図9を参照)。
また、緩み検出部24は、データ記憶部23に記憶されている正常時における運転パターンIでの振動波形の尖り度と、運転パターンIIでの振動波形の尖り度との比(以下、尖り度比Bという)を算出する(図9を参照)。
緩み検出部24は、チェーン3a,3b,3cと歯車2の緩みが生じていなければ、尖り度比Aと尖り度比Bに大差がないが、チェーン3a,3b,3cと歯車2の緩みが生じていると、尖り度比Aと尖り度比Bに大差が生じることに着目し、尖り度比Aと尖り度比Bの差分を求める。
そして、緩み検出部24は、尖り度比Aと尖り度比Bの差分が所定の閾値より小さければ、チェーン3a,3b,3cと歯車2の緩みが生じていないと認定し、その差分が所定の閾値より大きければ、チェーン3a,3b,3cと歯車2の緩みが生じていると認定する。
以上で明らかなように、この実施の形態4によれば、時系列データ総和部12により算出された時系列データの総和とデータ記憶部23に記憶されている正常時の時系列データとの比較判定を実施して、チェーン3a,3b,3cと歯車2の緩みを検出するように構成したので、簡単かつ正確にチェーンと歯車の緩みを検出することができる効果を奏する。
なお、この実施の形態4では、振動波形(時系列データ)の特徴量として、振動の尖り度を算出するものについて示したが、これに限るものではなく、例えば、振動波形(時系列データ)の特徴量として、振動の実効値や歪み度を算出し、振動の実効値の比の比較判定や、振動の歪み度の比の比較判定や、歯車振動成分の強度による比較判定を実施して、チェーン3a,3b,3cと歯車2の緩みを検出するようにしてもよい。
実施の形態5.
上記実施の形態4では、駆動用シャフト1の軸受けのハウジングなどに振動センサ4を設置して、振動センサ4がチェーン3a,3b,3cと歯車2が噛み合うことによる生じる歯車2の振動を検知して、歯車2の振動の変化を示す時系列データを出力するものについて示したが、チェーン3a,3b,3cと歯車2が噛み合うとき、チェーン3a,3b,3cや歯車2から振動と同じような波形を有する音が発生するので、マイクなどの音入力機器をチェーン3a,3b,3c又は歯車2の近傍に設置して、音入力機器がチェーン3a,3b,3cと歯車2が噛み合うことによる生じる音を検知して、その音の変化を示す時系列データを出力するようにしてもよい。
この場合も、上記実施の形態4と同様の効果を奏することができる。
この発明の実施の形態1によるエスカレーター異常診断装置を示す構成図である。 チェーンが巻き付けられている歯車を示す説明図である。 歯車の振動の変化を示す波形(時系列データ)を表している説明図である。 分割後の時系列データの総和を示す説明図である。 この発明の実施の形態4によるエスカレーター異常診断装置を示す構成図である。 チェーンと歯車の緩みが生じていない正常時における二種類の運転パターンでの振動波形を示す説明図である。 チェーンと歯車の緩みが生じている異常時における二種類の運転パターンでの振動波形を示す説明図である。 振動の尖り度を示す説明図である。 振動の尖り度の比を示す説明図である。
符号の説明
1 駆動用シャフト(回転機構)、2 歯車(回転機構)、3a,3b,3c チェーン、4 振動センサ(時系列データ出力手段)、5 回転角検知器(回転検知手段)、6 異常検出処理器、11 回転周期特定部(回転周期特定手段)、12 時系列データ総和部(時系列データ総和手段)、13 異常検出部(異常検出手段)、21 回転周期特定部(回転周期特定手段)、22 時系列データ総和部(時系列データ総和手段)、23 データ記憶部(データ記憶手段)、24 緩み検出部(緩み検出手段)。

Claims (7)

  1. エスカレーターのチェーンが巻き付けられている回転機構の振動を検知して、上記回転機構の振動の変化を示す時系列データを出力する時系列データ出力手段と、上記回転機構の回転を検知する回転検知手段と、上記回転検知手段の検知結果を監視して上記チェーンの回転周期を特定する回転周期特定手段と、上記回転周期特定手段により特定される回転周期毎に上記時系列データ出力手段から出力される時系列データを分割し、分割後の時系列データの総和を算出する時系列データ総和手段と、上記時系列データ総和手段により算出された時系列データの総和に対する閾値判定を実施して上記チェーンの異常を検出する異常検出手段とを備えたエスカレーター異常診断装置。
  2. エスカレーターのチェーン又は上記チェーンが巻き付けられている回転機構から生じている音を検知して、上記音の変化を示す時系列データを出力する時系列データ出力手段と、上記回転機構の回転を検知する回転検知手段と、上記回転検知手段の検知結果を監視して上記チェーンの回転周期を特定する回転周期特定手段と、上記回転周期特定手段により特定される回転周期毎に上記時系列データ出力手段から出力される時系列データを分割し、分割後の時系列データの総和を算出する時系列データ総和手段と、上記時系列データ総和手段により算出された時系列データの総和に対する閾値判定を実施して上記チェーンの異常を検出する異常検出手段とを備えたエスカレーター異常診断装置。
  3. 複数のチェーンが回転機構に巻き付けられている場合、回転周期特定手段が各チェーンの回転周期を特定し、時系列データ総和手段が各チェーンの回転周期毎に時系列データ出力手段から出力される時系列データを分割して、分割後の時系列データの総和を算出することを特徴とする請求項1または請求項2記載のエスカレーター異常診断装置。
  4. 回転周期特定手段は、チェーンと噛み合う回転機構の歯車の数と上記チェーンにおけるリンクの数から上記チェーンの一周に対応する上記回転機構の回転角を算出し、上記回転機構の回転角と回転検知手段の検知結果との比較判定を実施して上記チェーンの回転周期を特定することを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載のエスカレーター異常診断装置。
  5. 異常検出手段は、時系列データ総和手段により算出された時系列データの総和の中からピークデータを抽出し、そのピークデータに対応するチェーンの部位を特定することを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載のエスカレーター異常診断装置。
  6. エスカレーターのチェーンが巻き付けられている回転機構の振動を検知して、上記回転機構の振動の変化を示す時系列データを出力する時系列データ出力手段と、上記回転機構の回転を検知する回転検知手段と、上記回転検知手段の検知結果を監視して上記回転機構の回転周期を特定する回転周期特定手段と、上記回転周期特定手段により特定される回転周期毎に上記時系列データ出力手段から出力される時系列データを分割し、分割後の時系列データの総和を算出する時系列データ総和手段と、上記チェーンと上記回転機構の緩みが生じていない正常時の時系列データを記憶しているデータ記憶手段と、上記時系列データ総和手段により算出された時系列データの総和と上記データ記憶手段に記憶されている正常時の時系列データとの比較判定を実施して、上記チェーンと上記回転機構の緩みを検出する緩み検出手段とを備えたエスカレーター異常診断装置。
  7. エスカレーターのチェーン又は上記チェーンが巻き付けられている回転機構から生じている音を検知して、上記音の変化を示す時系列データを出力する時系列データ出力手段と、上記回転機構の回転を検知する回転検知手段と、上記回転検知手段の検知結果を監視して上記回転機構の回転周期を特定する回転周期特定手段と、上記回転周期特定手段により特定される回転周期毎に上記時系列データ出力手段から出力される時系列データを分割し、分割後の時系列データの総和を算出する時系列データ総和手段と、上記チェーンと上記回転機構の緩みが生じていない正常時の時系列データを記憶しているデータ記憶手段と、上記時系列データ総和手段により算出された時系列データの総和と上記データ記憶手段に記憶されている正常時の時系列データとの比較判定を実施して、上記チェーンと上記回転機構の緩みを検出する緩み検出手段とを備えたエスカレーター異常診断装置。
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