JP2007230096A - 熱可塑性樹脂製シート、その製造装置および製造方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂製シート、その製造装置および製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007230096A
JP2007230096A JP2006055132A JP2006055132A JP2007230096A JP 2007230096 A JP2007230096 A JP 2007230096A JP 2006055132 A JP2006055132 A JP 2006055132A JP 2006055132 A JP2006055132 A JP 2006055132A JP 2007230096 A JP2007230096 A JP 2007230096A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slit
resin sheet
thermoplastic resin
cooling water
water tank
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006055132A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5025967B2 (ja
Inventor
Terufumi Yoshida
照文 吉田
Norimichi Miki
紀途 三木
Kounen Morino
晃年 森野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SEDUM KK
Original Assignee
SEDUM KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SEDUM KK filed Critical SEDUM KK
Priority to JP2006055132A priority Critical patent/JP5025967B2/ja
Publication of JP2007230096A publication Critical patent/JP2007230096A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5025967B2 publication Critical patent/JP5025967B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】透明性に優れた熱可塑性樹脂製シートおよびその製造方法を提供すること。
【解決手段】Tダイ1から下方へ押し出された溶融状態の熱可塑性樹脂シート状物Sを、Tダイ1の下方に配置された上部水槽2のスリット2aに冷却水Wと共に通過させて冷却し、上部水槽2の下方に配置された一対の挟圧ロール3、4の間に通過させ、一対の挟圧ロール3、4の下方に配置された下部水槽5内の冷却水W中に通すことにより、固化させる工程を備え、上部水槽2のスリット2aは、上部水槽2の底壁から下方へ相互に接近する方向に対称的に傾斜する一対のスリット壁2b、2bを有してなり、底壁2cと各スリット壁2b、2bとの間のコーナー部が丸みを有し、スリット2aを通過する冷却水Wは、上部水槽2の底面から垂直方向に22〜65mm落下した冷却水吹き付け位置で樹脂シート状物Sに接触することを特徴とする熱可塑性樹脂製シートの製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は熱可塑性樹脂製シート、その製造装置および製造方法に関し、特に透明性に優れた熱可塑性樹脂製シートの製造方法に関する。
従来、透明性が良好な熱可塑性樹脂製シートとしては、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン等の非結晶性樹脂を原材料として広く使用されてきたが、これらの樹脂材料からなるシートは、その樹脂材料製造時、一次および二次加工時、廃棄時にモノマー、ダイマー、オリゴマー等の有害物質の発生が懸念され、また焼却時には有害ガスが発生するという問題があることから、ポリオレフィン、中でも機械的強度、耐熱性、耐薬品性に優れ、透明性の良好なポリプロピレンへの代替要求が多くなっている。
ポリプロピレンシートの製造方法としては、Tダイより押し出された溶融樹脂のシート状物(以下、溶融樹脂膜と称することがある)を冷却水に接触させるか、冷却水槽に導入するダイレクト冷却水接触法(例えば、特許文献1参照)、または冷却されたロールに接触させるチルロール法、あるいは冷却ベルトに接触させるベルト法などが知られている。
特開平4−31025号公報
前記チルロール法は、シート厚みが例えば0.2mm以上と厚くなると、溶融樹脂シート状物の表裏で冷却効率が異なるため、製造されたシートの外観、物性が異なったものになり易いため、主として薄いシートの製造に用いられている。
また、前記ベルト法では、冷却効率が低いことから透明性に優れたシートを得るには限界がある。
また、最も冷却効率の高いダイレクト冷却水接触法は、Tダイから下方へ押し出された溶融状態の熱可塑性樹脂シート状物を、前記Tダイの下方の上部水槽の底壁に形成された先細状のスリットに冷却水と共に通過させ、前記上部水槽の下方の一対の挟圧ロールの間に通過させ、前記一対の挟圧ロールの下方の下部水槽内の冷却水中に通すことにより、均一な厚みに固化させたシートを製造する方法であるが、以下のような問題がある。
従来のダイレクト冷却水接触法では図3に示すように、上部水槽22に供給された冷却水Wは層流水状態とされ、冷却水Wは層流水状態を維持したままスリット22a内へ流入して樹脂シート状物Sに接触する。つまり、図3において、矢印A、B、Cはそれぞれ上部水槽22内の上層、中層および下層の各層流水を示し、上層の層流水Aの平滑な(波の無い)水面が樹脂シート状物Sの両面に接触する。その結果、冷却水Wにおける樹脂シート状物Sの両面に沿って薄く帯同する表面付着水膜が生じ、その帯同する表面付着水膜は樹脂シート状物Sの熱が伝導して冷却水本来の温度よりも水温が上昇する結果、樹脂シート状物Sの冷却効果が低下し、良好な透明性の樹脂製シートが得られ難い。
前記特許文献1では、このようなダイレクト冷却水接触法の問題については検討されていない。
本発明者は、前記問題を解消するために鋭意検討した結果、乱流水状態の冷却水を溶融状態の樹脂シート状物に吹き付けて急冷することにより、意外にも透明性に優れた樹脂製シートを製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして、本発明によれば、Tダイから下方へ押し出された溶融状態の熱可塑性樹脂シート状物を、前記Tダイの下方に配置された上部水槽のスリットに冷却水と共に通過させて冷却し、前記上部水槽の下方に配置された一対の挟圧ロールの間に通過させ、前記一対の挟圧ロールの下方に配置された下部水槽内の冷却水中に通すことにより、固化させる工程を備え、前記上部水槽のスリットは、上部水槽の底壁から下方へ相互に接近する方向に対称的に傾斜する一対のスリット壁を有してなり、底壁と各スリット壁との間のコーナー部が丸みを有し、前記スリットを通過する冷却水は、前記上部水槽の底面から垂直方向に22〜65mm落下した冷却水吹き付け位置で前記樹脂シート状物に接触する熱可塑性樹脂製シートの製造方法が提供される。
また、本発明の別の観点によれば、前記熱可塑性樹脂製シートの製造方法に用いられる熱可塑性樹脂製シートの製造装置であって、前記上部水槽のスリットは、前記底壁から下方へ相互に接近する方向に対称的に傾斜する一対のスリット壁にて構成され、底壁との垂直線に対する前記一対のスリット壁の内面傾斜角度が3〜7度であり、底壁と各スリット壁との間のコーナー部が曲率半径3〜8mmの丸みを有し、前記上部水槽の底面からスリット壁の最下端部までの垂直方向のスリット長さが22〜65mmである熱可塑性樹脂製シートの製造装置が提供される。
また、本発明のさらに別の観点によれば、前記の熱可塑性樹脂製シートの製造方法にて製造され、前記総曇価が4.5%以下、内部曇価が3.5%以下および透過白色度が2.50以下である熱可塑性樹脂製シートが提供される。
本発明の熱可塑性樹脂製シートの製造装置および製造方法によれば、透明性(曇価(ヘイズ)および透過白色度)に優れた熱可塑性樹脂製シートを容易に製造することができる。また、使用するシート製造装置は特別なものでなくとも既存の装置を流用することができるため、設備コストがかからず低コストにて熱可塑性樹脂製シートを製造することができる。
また、本発明の熱可塑性樹脂製シートは、透明性に優れるため、透明性が重視される製品、例えば文具、化粧品ケース、電気部品ケース、食品容器等に好適に用いることができる。
本発明の熱可塑性樹脂製シートの製造方法は、Tダイから下方へ押し出された溶融状態の熱可塑性樹脂シート状物を、前記Tダイの下方に配置された上部水槽のスリットに冷却水と共に通過させて冷却し、前記上部水槽の下方に配置された一対の挟圧ロールの間に通過させ、前記一対の挟圧ロールの下方に配置された下部水槽内の冷却水中に通すことにより、固化させる工程を備え、前記上部水槽のスリットは、上部水槽の底壁から下方へ相互に接近する方向に対称的に傾斜する一対のスリット壁を有してなり、底壁と各スリット壁との間のコーナー部が丸みを有し、前記スリットを通過する冷却水は、前記上部水槽の底面から垂直方向に22〜65mm落下した冷却水吹き付け位置で前記樹脂シート状物に接触することを特徴とする。
本発明の熱可塑性樹脂製シートの製造方法は、図1および図2に示す熱可塑性樹脂製シートの製造装置によって製造される。この製造装置は、図示しない押出機と、押出機に取り付けられたTダイ1と、Tダイ1の下方に設けられ、底壁2cにスリット2aを有する上部水槽2と、スリット2aの真下に配置された一対の挟圧ロール(ニップロール)3、4と、挟圧ロール3、4の下部を水没させるための下部水槽5とを備える。スリット2aは、上部水槽2の底壁2cの中央部に配置されており、底壁2cから下方へ相互に接近する方向に対称的に傾斜する一対のスリット壁2b、2bと、底壁2cから垂直に延びてスリット壁2b、2bと連設された図示しない一対の垂直壁によって構成されている。なお、図1において、符合7はガイドロール、8、9は一対の絞りロールである。
この装置によれば、上部水槽2のスリット2aの両側端部には図示しない冷却水供給源から所定水量の冷却水Wが供給され、スリット2aに流入する。なお、上部水槽2に供給された冷却水Wがスリット2aに部分的に偏った水量で流入しないように(均一に流入するように)、底面2cに整流体を設けて冷却水Wが底面2c上を層流水状態で流れるようにしてもよい。冷却水Wは所定の流速でスリット2aを流れて挟圧ロール3、4上に落ち込み、挟圧ロール3、4の上部の断面扇形凹所10から溢れ出て下部水槽5内に溜まる。また、下部水槽5内の冷却水Wの水面を一定高さに制御するよう、下部水槽5からは所定水量の冷却水Wが外部に排出される。なお、排出した水を所定温度まで冷却した後に上部水槽2内へ還流するようにしてもよい。
このような装置を用いる本発明の熱可塑性樹脂製シートの製造方法では、まず、Tダイ1から溶融状態の樹脂シート状物Sを真下に押し出し、透明性が良好な樹脂製シートを得るために、上部水槽2の前記スリット2aに樹脂シート状物Sを通して急冷する。ここで、本発明において、透明性とは、曇価(ヘイズ)および透過白色度の両方を意味する。
この冷却水Wによる急冷作用を説明すると、まず、上部水槽2内の所定冷却温度の冷却水Wは、スリット2aに流入し、上部水槽2の底面2cから前記冷却水吹き付け位置Pまでの距離H:22〜65mm(好ましくは27〜60mm)まで落下することにより乱流水状態となる。つまり、冷却水Wはスリット2aの入り口付近では未だ樹脂シート状物Sと接触していない。そして、この乱流水状態の冷却水Wが冷却水吹き付け位置Pから下で樹脂シート状物Sの両面に接触しながら落下するため、樹脂シート状物Sの両面には(従来技術のような)帯同する表面付着水膜が形成されることなく常に所定冷却温度の冷却水Wが接触して効率よく冷却することができる。これにより、樹脂シート状物Sは両面側から冷却結晶化し、挟圧ロール3、4に至る前にほぼ全体的に固化する。ここで、乱流水とは、冷却水の流れが時間的にも空間的にも不規則に変動する流れであって、規則的で乱れがほとんどない層流水とは相反する流れおよびそのように流れる水を意味する。
なお、前記距離Hが22mmより短いと、十分な乱流水状態が得られないうちに冷却水Wが樹脂シート状物Sと接触するため冷却効果が不十分であり、樹脂製シートの透明性が低下する傾向にある。一方、前記距離Hが65mmより長いと、落下する冷却水Wの表面に流れムラによる縦方向の筋が生じ、樹脂製シートに波うちが発生する傾向にある。
透明性に優れた熱可塑性樹脂製シートを得るためには、溶融状態の樹脂シート状物の1次冷却における冷却効果を高めることが最も重要である。本発明では、溶融状態の樹脂シート状物Sを本来の冷却水温の冷却水Wに接触させることで冷却・結晶化するため、球晶サイズが小さくなり、かつ球晶と球晶間のミクロクレイズも小さくなって透明性が良好な樹脂製シートが得られる。
その後、冷却水wにて急冷された樹脂シート状物Sは、一対の挟圧ロール3、4にて引き取られ、この際に2次冷却、シート厚みの均一化および平滑化が図られ、さらに下部水槽5内の冷却水W中のガイドロール7を経由して絞りロール8、9で冷却水が絞られ図外へ引き取られる。なお、下部水槽5内の冷却水Wは、樹脂シート状物Sおよび樹脂シート状物Sによって温められた上部水槽2からの冷却水Wが流入して水温が上昇するが、冷却水Wが入れ替わるかまたは循環しており、循環する場合は所定温度(例えば10℃程度)に冷却した上で上部水槽2へ還流する。
ここで、本発明において、樹脂シート状物Sとは、樹脂が内部まで完全に固化する前の状態のシート状物を意味し、主としてTダイ1から挟圧ロール3、4までの部分のシート状物を意味する。また、樹脂製シートとは、全体的に完全に固化した状態の樹脂製シートを意味し、主として挟圧ロール3、4を通過した後の樹脂製シートを意味している。
以下、本発明のさらに好ましい形態について図1および図2を参照しながら説明する。
本発明において、透明性およびフラット性が良好な樹脂製シートを製造する上で、前記スリット壁2b、2bの傾斜状の両内面12b、12bが上部水槽2の底面2cと直交する垂直線に対して3〜7度の傾斜角度θで傾斜することが、両内面12b、12bに沿ってスムーズに冷却水Wをスリット2a内へ流入させることができて好ましい。このスリット内面の傾斜角度θが3度よりも小さいと、上部水槽2の底面2cを横方向(水平方向)に流れる冷却水Wがスリット2aへ落ち込む際にスムーズに縦方向の流れに変わり難くなり、スリット内面12b、12bと底面2cとの間のコーナーで冷却水Wの飛沫が発生し、この飛沫が樹脂シート状物Sに直接接触することで樹脂製シートに冷却ムラによる冷却斑点が発生する傾向にある。一方、スリット内面の傾斜角度θが7度よりも大きいと、スリット2aに落ち込む冷却水Wに流速ムラが生じると考えられ、樹脂製シートに波うちが発生する傾向にある。
具体的に、スリット構成部の各寸法を例示すると、上部水槽2の底面2cと直交する方向のスリット長さLは、22mm以上であればよい。これは、上述の冷却水吹き付け位置Pまでの距離H(22〜65mm)を最も短い距離22mmに設定し、冷却水吹き付け位置Pをスリット2a(スリット壁2b)の最下端部で行なう場合、スリット長さLは22mm必要なためである。なお、スリット長さの上限は特に限定されないが、上述の冷却水吹き付け位置Pまでの距離H(22〜65mm)を最も長い距離65mmに設定し、冷却水吹き付け位置Pをスリット壁2bの最下端部で行なう場合、スリット長さLは65mm必要であるため、できるだけ短い方が上部水槽2の縦方向の省スペース化を図ることができる観点から65mm程度までが適当である。
また、スリット2aの開口幅(シート厚み方向)は、製造する樹脂製シートの厚み、スリット2aに供給する冷却水Wの流量等によって異なるが、入り口の開口幅は例えば5〜20mm、出口の開口幅は例えば5〜15mmに設定することができる。スリット2aの入り口および出口の開口部の長さ(シート幅方向)は、樹脂シート状物Sの幅よりも100mm程度長ければよい。
また、スリット壁2b、2bの両内面12b、12bと上部水槽2の底面2cとの間のコーナー部には、上述のように丸みRを有することが好ましい。これは、スリット内面12bを傾斜させる理由と同様に、コーナー部の丸みRによって上部水槽2の底面2cを横方向(水平方向)に流れる冷却水Wをスリット2aへスムーズに流入させるためである。コーナー部が角張っている場合、水量がある程度多くなると冷却水がスリット内面12b、12bに沿わず、スリット2aの入り口付近で水しぶきが発生し、水しぶきが樹脂シート状物Sに当って冷却ムラとなり、固化後の樹脂製シートに冷却斑点が生じる。この場合、コーナー部の丸みRは、曲率半径3〜8mmが好ましく、5mmがさらに好ましい。なお、水量にもよるが、曲率半径が3mmより小さいと、水しぶきが発生し易い傾向にある。一方、曲率半径8mmより大きいと、コーナー部の機械加工面積が増加するため、コーナー部の丸みの加工精度がバラツキ易くなって冷却水の流れ変動(流動ムラ)が大きくなり、冷却ムラを生じ易くなること、上部水槽2の底面2c側に緩やか過ぎる丸みをつけると層流水のまま冷却水が樹脂シート状物に接触し易くなること、あるいは加工精度を上げようとすれば加工費が嵩むことになる。
また、上部水槽2の材質としては、防錆に優れるステンレス、アルミニウム、アルミニウム合金等が好ましく、特にスリット壁2bは高温(例えば210℃以上)の樹脂シート状物Sと接触する可能性があるため、耐熱性の点でも上記材質が好ましい。
本発明において、溶融状態の樹脂シート状物Sを急冷するための上部水槽2に供給される冷却水Wの温度は、年間を通して10℃以下が好ましく、5℃以下が特に好ましい。10℃を越えると、総曇価4.5%以下、内部曇価3.5%以下および透過白色度2.50以下の透明性に優れた熱可塑性樹脂製シートが得られ難くなる。
本発明において、上部水槽2のスリット2aを流れる冷却水Wの流速は、スリット2aを通過する樹脂シート状物Sの通過速度(引取り速度)よりも速いことが、挟圧ロール3、4に達する前の樹脂シート状物Sを急冷して結晶化を促進させ、樹脂製シートの透明性をより向上させる上で好ましい。つまり、冷却水Wは樹脂シート状物Sに接することにより温度が上昇するため、スリット2aを通過する樹脂シート状物Sを急冷するためにはより低温の冷却水Wを樹脂シート状物Sの両面に接触させることが必要であり、そのために樹脂シート状物Sの引取り速度よりも速い流速の冷却水Wを樹脂シート状物Sの両面に吹き付けることが好ましく、例えば樹脂シート状物Sの引取り速度が10m/分であればそれより速い流速で冷却水Wをスリット2aに通過させる。なお、スリット2aを流れる冷却水Wの流速は、上部水槽2に供給する冷却水Wの流量およびスリット2aの開口部の断面積によってほぼ制御することができる。
本発明において、前記挟圧ロール3、4は、その下部が下部水槽5内の冷却水Wへ水没していることが好ましい。挟圧ロール3、4が完全に水没した場合は、下部水槽5内の冷却水Wの水面に上方から落下する冷却水Wが衝突するので水面全体が波打ち、水面の波動が樹脂シート状物Sに伝わるため、樹脂製シートのフラット性に大きく悪影響を及ぼすと考えられる。一方、挟圧ロール3、4が完全に下部水槽5内の冷却水Wの水面より上にある場合は、挟圧ロールの凹部における軸方向の溢流が大になり、挟圧ロール3、4の回転によって下部水槽5の冷却水Wが凹所10へ持ち込まれなくなることでバランスが崩れて樹脂シート状物の振動が大きくなり、かつ樹脂シート状物への冷却効果が不足して、樹脂製シートの透明性にも悪影響を及ぼすと考えられる。
本発明において、一対の挟圧ロール3、4の直径は相互に等しければ特に限定されず、例えば当該分野で通常用いられている直径の挟圧ロールを用いることができるが、樹脂製シートのフラット性を向上させる観点から直径は90〜100mmが好ましく、95mm程度がさらに好ましい。また、挟圧ロール3、4の軸方向長さは製造する樹脂製シートの幅よりも長く、例えば200mm程度長ければよい。
また、一対の挟圧ロール3、4は、両方が金属製(メタル・メタルロール)であってもよく、あるいは一方は金属製で他方は表面がゴムや弾性樹脂といった弾性部材にて被覆されたもの(ゴムライニング・メタルロール)であってもよく、製造する樹脂製シートの厚みに応じて適宜選択すればよい。
本発明において、樹脂製シートの厚みは特に限定されないが、0.1〜1mm程度が好ましく、より良好な透明性が得られるように0.15〜0.5mmの厚みとなるように樹脂製シートを製造することが好ましい。厚さ0.1〜0.5mmの樹脂製シートを製造する場合は、厚みばらつきを抑制するためにゴムライニング・メタルロールを用いることが好ましく、さらに、この場合のニップ圧力は線厚で2.0〜5.0kg/cmが好ましく、2.5〜3.5kg/cmがさらに好ましい。なお、ニップ圧が線圧で2.0kg/cmより小さいとシートの進行方向の厚みばらつきを抑制し難くなり、一方5.0kg/cmよりも大きくなるとロール軸にかかる荷重が大きくなり、全体的に機械装置が大型化、高価格化するという不具合を生じ易くなる。
本発明において、上部水槽2のスリット壁2bの下端から挟圧ロール3、4の高さ位置までの間隔は、スリット2aから挟圧ロール3、4の凹所10にスムーズに冷却水Wが流れ込んで水面が大きく変動するのをできるだけ抑える程度が好ましく、例えば10〜50mm、好ましくは20〜30mmである。なお、前記間隔が50mmより大きいと、スリット2aから出た冷却水Wがシート厚み方向に拡散し易くなって樹脂シート状物Sへの冷却作用が低下すること、スリット2aから出た冷却水Wの落下速度が速くなって凹所10の滞留水へ激しく衝突すると共に、冷却水Wが滞留水の水面に全面的に散乱して乱流水状態を増大させ、樹脂シート状物Sが振動し易くなるといった不具合が考えられる。一方、前記間隔が10mmより小さいと、冷却水Wがスリット2aから凹所10へスムーズに流れ込み難くなり、スリット2a内に冷却水Wが滞留し、樹脂シート状物Sの冷却不足による透明性の低下に繋がるおそれがある。
本発明において、樹脂製シートの樹脂材料である熱可塑性樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂、ナイロン−6、ナイロン−6,6などのポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂等が挙げられる。これらの中でも、メルトフローレート(以下、MFRと称する)が1〜10である熱可塑性樹脂が好ましく、成形性、加工性、物性等を考えるとMFRが2〜5の熱可塑性樹脂が好ましい。なお、MFRが1未満であると熱可塑性樹脂の溶融粘度が大きくなり、製品の生産性が低下する。一方、MFRが10を超えると樹脂製シートの物性の低下や、製造時にTダイから下方に押し出される溶融状態の樹脂シート状物が自重で落下し均一な厚みの樹脂製シートが製造し難くなる。
本発明において、上述の各種熱可塑性樹脂の中でも、廃棄時の有害物質の発生が少なく、機械的強度、耐熱性、耐薬品性に優れ、フラット性および透明性が良好なポリオレフィン系樹脂が好ましく、特にポリプロピレン系樹脂が好ましい。本発明に用いられるポリプロピレン系樹脂としては、チーグラ/ナッタ触媒、担持型触媒、メタロセン触媒等で製造される結晶性、立体規則性の異なるプロピレンホモポリマー、およびプロピレン以外のα−オレフィン成分を10モル%以下含有するプロピレン−α−オレフィンランダムコポリマーに適用可能である。前記プロピレン以外のα−オレフィンは炭素数2〜10程度のプロピレンと重合可能なものを任意に使用することができ、例えばエチレン、1−ブテン、3−メチルブテン、1−ヘキセン、4−メチルペンテン−1、1−オクテン等が挙げられる。
熱可塑性樹脂には必要に応じて酸化防止剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、抗菌剤、結晶核剤等の添加剤を添加してもよい。
本発明では、冷却水を乱流水状態で溶融状態の樹脂シート状物に接触させて急冷することから、固化させた熱可塑性樹脂製シートの表裏両面に細かい波目模様が生じる場合があり、この場合には樹脂製シートの表面にて光が乱反射して外部曇価が大きくなる。よって、本発明は、固化した熱可塑性樹脂製シートの両面を平坦化する工程をさらに含むものであってもよい。このような表面平坦化技術としては、ダブルスチールベルトによりシートをサンドイッチする方法(例えば、特開昭61−242799号公報参照)、あるいは面圧をかけるダブルスチールベルトによる方法(例えば、特開昭62−212111号公報参照)といったベルト法が公知であり、シート表面を平滑化することにより外部ヘイズを小さくすることができる。
以下、本発明を実施例および比較例にてさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
図1のシート製造装置を用いて下記のようにしてポリプロピレン製シートを製造した。
出光ポリプロE304GP(MFR=3.0)を用い、樹脂温度250℃でTダイシート製造装置(押出機:90mmφ、ダイ幅:1200mm、ダイリップ:1mm)によりスクリュー回転数60rpmで溶融状態の樹脂シート状物Sを押し出し、上部水槽2のスリット2aに通し、樹脂シート状物Sの両面に乱流水状態の水温7℃の冷却水Wを引取り速度よりも速い流速で吹き付けて急冷し、樹脂シート状物Sを直径100mmの一対の挟圧ロール3、4にて挟圧して引き取って、厚さ0.3mmのポリプロピレン製シートを製造した。
このとき、上部水槽2のスリット長さLを40mm、スリット内面12b、12bの傾斜角度θを5度、スリット内面12b、12bの上端のコーナー部の丸みRを曲率半径3mm、上部水槽2の底面2cから冷却水吹き付け位置Pまでの距離Hをスリット最下端部である約40mm、樹脂シート状物Sの引取り速度を8m/分にそれぞれ設定した。
なお、MFRの測定方法はJIS K 7210(温度230℃、荷重2.16kg)に準拠した。
(実施例2)
冷却水吹き付け位置Pまでの距離Hを約27mm(スリット長さに対して最下端部から約1/3の高さ位置)としたこと以外は実施例1と同様にして厚さ0.3mmのポリプロピレン製シートを製造した。
(比較例1)
冷却水吹き付け位置Pまでの距離Hを約20mm(スリット長さに対して最下端部から約1/2の高さ位置)としたこと以外は実施例1と同様にして厚さ0.3mmのポリプロピレン製シートを製造した。
(比較例2)
図1のシート製造装置を用いて層流水の冷却水W(図3参照)を樹脂シート状物Sに接触させて冷却したこと以外は実施例1と同様にして厚さ0.3mmのポリプロピレン製シートを製造した。
実施例1、2および比較例1および2のポリプロピレン製シートの透明性を示す曇価および透過白色度を以下の方法で評価し、その結果を表1に示した。
<総曇価>
ポリプロピレン製シートを30mm×30mmの大きさにカットしたシート試料をJIS K 7105に準拠して測定した。
<内部曇価>
ポリプロピレン製シートを30mm×30mmの大きさにカットしたシート試料を作製し、そのシート試料の表面粗度による光線の乱反射に起因する曇価の増大を除去するために、厚さ1mmの平滑なガラス板を2枚用意し、各ガラス板の片面に流動パラフィンを塗布し、2枚のガラス板の塗布面同士を密着させ、JIS K 7105に準拠して曇価を測定し、この値をh1とした。
次いで、前記2枚のガラス板を引き剥がし、この2枚のガラス板にて流動パラフィンをシート試料の両面に密着させて挟み込み、このとき、シート試料の両面が流動パラフィンで十分に濡れない場合は流動パラフィンを適量滴下して十分に濡らし、JIS K 7105に準拠して曇価を測定し、この値をh2とした。そして、h2−h1の値を内部曇価として求めた。
<外部曇価>
外部曇価は総曇価および内部曇価を測定した後、下記の式により求める。
外部曇価=総曇価−内部曇価
<透過白色度>
シートの透明性はヘイズ値(曇価)で評価するが、ヘイズ値は同じ場合でも、例えばシートを透過して黒色の紙を見た場合シートの白っぽさが異なって見える場合が多く、透明感を前面に打ち出す化粧品ケースや文具ケースの場合、この白っぽさが少ないものが好まれる。
透明シートの透過白色度は、複数人による官能検査が市場評価と近いことから、まず目視判定を行い、その後、この評価と一致する機器測定として、国際照明委員会(CIE)が定めたXYZ表色系に対応する「日立カラーアナライザー」によりX値、Y値およびZ値を測定し、これらX値、Y値およびZ値をBergerの式(1)に代入して、透過白色度Wを算出した。
W=0.33Y+1.060Z−1.277X ・・・(1)
ここで、Xは赤の色光量(明度無し)、Yは緑の色光量(明度有り)、Zは青の色光量(明度無し)を表している。
Wの値が小さいほど透過乳白感は無くなる。
Figure 2007230096
表1から、スリット長さが一定の場合において、冷却水吹き付け位置Pまでの距離Hが22〜65mmの範囲内である実施例1、2は比較例1、2よりも曇価および透過白色度が小さく、透明性に優れていることがわかる。この結果から、透明性は、冷却水吹き付け位置がスリット内のどの位置であるかに関係なく、冷却水吹き付け位置Pまでの距離Hに依存していると言える。また、比較例2のように、押出機のスクリュー回転数、冷却水の水温、樹脂シート状物の引取り速度等の条件を実施例1、2と同じにしても、層流水の冷却水では溶融状態の樹脂シート状物の両面が帯同水膜にて覆われてしまい本来の冷却水温にて急冷することができず、透明性(特に曇価)が著しく低下することがわかった。
(実施例3)
スリット長さLを30mmとし、冷却水吹き付け位置Pをスリット最下端部の位置としたこと以外は実施例1と同様にして厚さ0.3mmのポリプロピレン製シートを製造した。
(実施例4)
スリット長さLを60mmとし、冷却水吹き付け位置Pをスリット最下端部の位置としたこと以外は実施例1と同様にして厚さ0.3mmのポリプロピレン製シートを製造した。
(比較例3)
スリット長さLを20mmとし、冷却水吹き付け位置Pをスリット最下端部の位置としたこと以外は実施例1と同様にして厚さ0.3mmのポリプロピレン製シートを製造した。
(比較例4)
スリット長さLを80mmとし、冷却水吹き付け位置Pをスリット最下端部の位置としたこと以外は実施例1と同様にして厚さ0.3mmのポリプロピレン製シートを製造した。
実施例3、4および比較例3、4のポリプロピレン製シートの透明性を上述の方法で評価し、その結果を表2に示した。なお、参照のため前記実施例1の結果も表2に示した。
Figure 2007230096
表2から、スリット長さが異なる場合において、冷却水吹き付け位置Pまでの距離Hが22〜65mmの範囲内である実施例3、4は比較例3、4に比べて透明性に優れていることがわかる。この結果から、透明性は、スリット長さに関係なく、冷却水吹き付け位置Pまでの距離Hに依存していると言える。なお、比較例3のシートは曇価が極端に悪く、これは冷却水が十分に乱流水状態となっていない時点で樹脂シート状物と接触したため冷却不足が原因であると考えられ、さらに外部曇価が2.2%(=6.5−4.3)と高く、これは溶融状態の樹脂シート状物の両面が帯同水に覆われてしまい、シート外表面の結晶化が速くなることが原因であると考えられる。また、比較例4のシートは表面に波打ちが発生し、これは冷却水の流れムラによるものと考えられる。
(実施例5)
スリット内面の傾斜角度θを3度としたこと以外は実施例1と同様にして厚さ0.3mmのポリプロピレン製シートを製造した。
(実施例6)
スリット内面の傾斜角度θを7度としたこと以外は実施例1と同様にして厚さ0.3mmのポリプロピレン製シートを製造した。
(比較例5)
スリット内面の傾斜角度θを0度としたこと以外は実施例1と同様にして厚さ0.3mmのポリプロピレン製シートを製造した。
(比較例6)
スリット内面の傾斜角度θを10度としたこと以外は実施例1と同様にして厚さ0.3mmのポリプロピレン製シートを製造した。
実施例5、6および比較例5、6のポリプロピレン製シートの透明性を上述の方法で評価し、その結果を表3に示した。
Figure 2007230096
表3の結果から、スリット内面の傾斜角度が異なる場合において、実施例5、6は比較例5、6に比べてやや透明性に優れていることがわかる。この結果から、特に比較例5のように傾斜角度が0度であると、冷却水がスリットに流入する際の飛沫によりシートに冷却斑点が生じ、透明性は実施例よりもやや劣る程度であっても品質的に致命的な欠陥を生じてしまうと言える。また、比較例6ではスリット内面が傾斜しており、透明性も実施例よりやや劣る程度であるが、シート表面に細かい波目模様が生じている。この場合、比較例6の熱可塑性樹脂製シートの両面を上述の表面平坦技術化を用いて平坦化することにより透明性(外部曇価)を改善することができる。
(実施例7および比較例7〜9)
スクリュー回転数、冷却水の水温および引取り速度のいずれかを以下の表4のように変更したこと以外は実施例7および比較例7〜9と同様にして厚さ0.3mmのポリプロピレン製シートを製造した。
Figure 2007230096
表4から、比較例7および8のように冷却水の水温が10℃を越える15℃以上であると、著しく透明性が低下することがわかった。また、比較例9のように冷却水温が実施例7と同じ10℃であっても、押出機のスクリュー回転数が60rpmを越える70rpmとなり、それに伴って引取り速度が8m/分を越える9.2m/分となると、透明性は低下した。この原因は、押出機の同一長さのシリンダー内で樹脂は熱加工されており、スクリュー回転が速くなると樹脂の受ける熱履歴が時間的に短くなり、溶融状態の樹脂シート状物の温度が低くなることが主として影響していると考えられ、さらには引取り速度が速くなって冷却水の流速との差が小さくなることも影響していると思われる。
本発明によれば、実施例1〜7に示すように、総曇価が4.5%以下、内部曇価が3.5%以下および透過白色度が2.50以下である透明性に優れ、かつ冷却斑点のない熱可塑性樹脂製シートが得られる。
本発明は、フラット性および透明性が重視される製品、例えば文具、化粧品ケース、電気部品ケース、食品容器等に用いられる熱可塑性樹脂製シートおよびその製造方法に適用できる。
本発明の熱可塑性樹脂製シートの製造方法およびそれに用いられるシート成形装置の一実施形態を示す概略図である。 図1におけるスリット付近を示す説明図である。 従来のシート成形装置による熱可塑性樹脂製シートの製造において、溶融状態の樹脂シート状物を冷却水にて冷却する状態を示す説明図である。
符号の説明
1 Tダイ
2 上部水槽
2a スリット
2b スリット壁
2c 底面
3、4挟圧ロール
5 下部水槽
7 ガイドロール
8、9絞りロール
10 凹所
12b 内面
H 距離
L スリット長さ
P 冷却水吹き付け位置
R コーナー部の丸み
S 樹脂シート状物
W 冷却水
θ スリット内面の傾斜角度

Claims (11)

  1. Tダイから下方へ押し出された溶融状態の熱可塑性樹脂シート状物を、前記Tダイの下方に配置された上部水槽のスリットに冷却水と共に通過させて冷却し、前記上部水槽の下方に配置された一対の挟圧ロールの間に通過させ、前記一対の挟圧ロールの下方に配置された下部水槽内の冷却水中に通すことにより、固化させる工程を備え、
    前記上部水槽のスリットは、上部水槽の底壁から下方へ相互に接近する方向に対称的に傾斜する一対のスリット壁を有してなり、底壁と各スリット壁との間のコーナー部が丸みを有し、
    前記スリットを通過する冷却水は、前記上部水槽の底面から垂直方向に22〜65mm落下した冷却水吹き付け位置で前記樹脂シート状物に接触することを特徴とする熱可塑性樹脂製シートの製造方法。
  2. 前記スリット壁は、底壁との垂直線に対するスリット内面の傾斜角度が3〜7度である請求項1に記載の熱可塑性樹脂製シートの製造方法。
  3. 前記コーナー部の丸みが曲率半径3〜8mmである請求項1または2に記載の熱可塑性樹脂製シートの製造方法。
  4. 前記スリットを通過する冷却水の温度が10℃以下である請求項1〜3のいずれか1つに記載の熱可塑性樹脂製シートの製造方法。
  5. 前記スリットを流れる冷却水の流速が、スリットを通過するシート状物の通過速度よりも速い請求項1〜4のいずれか1つに記載の熱可塑性樹脂製シートの製造方法。
  6. 固化したシート状物は厚みが0.1〜1mmである請求項1〜5のいずれか1つに記載の熱可塑性樹脂製シートの製造方法。
  7. 熱可塑性樹脂はメルトフローレートが1〜10である請求項1〜6のいずれか1つに記載の熱可塑性樹脂製シートの製造方法。
  8. 熱可塑性樹脂がポリプロピレン系樹脂である請求項1〜7のいずれか1つに記載の熱可塑性樹脂製シートの製造方法。
  9. 固化させた熱可塑性樹脂製シートの両面を平坦化する工程をさらに含む請求項1〜8のいずれか1つに記載の熱可塑性樹脂製シートの製造方法。
  10. 前記請求項1に記載の熱可塑性樹脂製シートの製造方法に用いられる熱可塑性樹脂製シートの製造装置であって、
    前記上部水槽のスリットは、前記底壁から下方へ相互に接近する方向に対称的に傾斜する一対のスリット壁にて構成され、底壁との垂直線に対する前記一対のスリット壁の内面傾斜角度が3〜7度であり、底壁と各スリット壁との間のコーナー部が曲率半径3〜8mmの丸みを有し、前記上部水槽の底面からスリット壁の最下端部までの垂直方向のスリット長さが22〜65mmであることを特徴とする熱可塑性樹脂製シートの製造装置。
  11. 前記請求項1〜9のいずれか1つに記載の熱可塑性樹脂製シートの製造方法にて製造され、前記総曇価が4.5%以下、内部曇価が3.5%以下および透過白色度が2.50以下である熱可塑性樹脂製シート。
JP2006055132A 2006-03-01 2006-03-01 熱可塑性樹脂製シートの製造方法 Active JP5025967B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006055132A JP5025967B2 (ja) 2006-03-01 2006-03-01 熱可塑性樹脂製シートの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006055132A JP5025967B2 (ja) 2006-03-01 2006-03-01 熱可塑性樹脂製シートの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007230096A true JP2007230096A (ja) 2007-09-13
JP5025967B2 JP5025967B2 (ja) 2012-09-12

Family

ID=38551161

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006055132A Active JP5025967B2 (ja) 2006-03-01 2006-03-01 熱可塑性樹脂製シートの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5025967B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113727823A (zh) * 2019-06-27 2021-11-30 东洋纺株式会社 粒料的制造方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62152716A (ja) * 1985-12-26 1987-07-07 Idemitsu Petrochem Co Ltd ポリプロピレンシート類の製造方法
WO2005092593A1 (ja) * 2004-03-26 2005-10-06 Idemitsu Unitech Co., Ltd. 透明ポリプロピレン系シートの製造方法及び透明ポリプロピレン系シート

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62152716A (ja) * 1985-12-26 1987-07-07 Idemitsu Petrochem Co Ltd ポリプロピレンシート類の製造方法
WO2005092593A1 (ja) * 2004-03-26 2005-10-06 Idemitsu Unitech Co., Ltd. 透明ポリプロピレン系シートの製造方法及び透明ポリプロピレン系シート

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113727823A (zh) * 2019-06-27 2021-11-30 东洋纺株式会社 粒料的制造方法
CN113727823B (zh) * 2019-06-27 2024-03-01 东洋纺Mc株式会社 粒料的制造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5025967B2 (ja) 2012-09-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4143187A (en) Process for coating sheet substrates with thermoplastic polymer
KR101244999B1 (ko) 투명 폴리프로필렌계 수지 시트의 제조방법, 투명폴리프로필렌계 수지 시트 및 성형품, 및 투명폴리프로필렌계 수지 시트로 이루어진 성형품의 백화 방지방법 및 온도 판별 방법
JP2011079329A (ja) 透明ポリプロピレン系シートの製造方法及び透明ポリプロピレン系シート
CN105102224A (zh) 薄膜及带标签塑料容器
JP5025967B2 (ja) 熱可塑性樹脂製シートの製造方法
JP2005297544A (ja) ポリプロピレン系積層フィルム及びそれを用いた包装体
JP4759394B2 (ja) 熱可塑性樹脂製シートおよびその製造方法
US3619454A (en) Method of preparing polypropylene sheet
JP7456531B2 (ja) レーザー印字可能なフィルムおよびそれを用いた包装体
JPS6311968B2 (ja)
JP3351967B2 (ja) 熱成形用無架橋ポリプロピレン系樹脂発泡シート
EP0135628A2 (en) Method of producing thermoplastic resin sheet or film
JPH022550A (ja) 写真用樹脂被覆紙の製造方法
JPH11320680A (ja) ピットレベルの低い支持体材料
USRE30789E (en) Process for coating sheet substrates with thermoplastic polymer
NZ200980A (en) Manufacture of a thermoplastic resin film or sheet
JP4742213B2 (ja) ポリオレフィン樹脂脂取りフィルム
KR100936838B1 (ko) 본질적으로 겔이 없는 랜덤 분지쇄형 폴리아미드를함유하는 다층 평판 필름의 제조 방법
JPH0419012B2 (ja)
JP3254260B2 (ja) 樹脂被覆紙写真用支持体の製造方法
JPS6324457B2 (ja)
JPH0262377B2 (ja)
JPS6021213Y2 (ja) ストランドの成型装置
JPH07100960A (ja) 金属ロール、樹脂シートの製造方法および製造装置
JP2010099857A (ja) 4−メチル−1−ペンテン系重合体フィルムの製造法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090216

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110415

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110426

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110621

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120327

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120516

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120605

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120620

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150629

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5025967

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250