JP2007229023A - 放射線断層撮影装置および画像処理装置 - Google Patents

放射線断層撮影装置および画像処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 X線CT装置の各種スキャン方法において断層像を実時間ラベリングする放射線断層撮影装置(100)を提供する。
【解決手段】 放射線断層撮影装置(100)は、X線を照射して被検体の所定領域を透過した投影データを収集し、断層像を表示するため画像再構成(図10)を行う。そして、画像再構成された断層像をラベリング処理しながら、ラベリング処理された連続領域ごとの画像特徴量を求めるラベリング手段(S12、S14)と、ラベリング手段によりラベリング処理された連続領域の情報に基づき再ラベリング処理を行い、連続領域ごとの画像特徴量を編集する再ラベリング手段(S16−S20)と、再ラベリング手段により編集された連続領域の画質を最適化する画像再構成手段(S24,S26)とを有する。
【選択図】図45

Description

本発明は、医療用X線CT(Computed Tomography)装置などにおいて、実時間ラベリング処理、またはラベリング処理の結果に基づく画像再構成処理への画像フィードバック処理を実現する放射線断層撮影装置および画像処理装置に関する。
従来、放射線断層撮影装置の一つであるX線CT装置は、画像再構成したスキャンの断層像における各部位、各臓器または各組織(以下、各部位と略す)を独立して扱うことができるようにラベリング処理を行う。例えば、特許文献1では、三次元のラベリング処理について開示している。この特許文献1では、図47のように、コンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはヘリカルスキャンなどによるX線CT撮影をz方向開始座標位置zsからz方向終了座標位置zeまでの範囲を時刻t1からt2までの間に行った後に、z方向に連続した断層像からなる三次元画像の連続領域番号付処理、ラベリング処理またはセグメンテーション処理(以下、ラベリング処理という)を時刻t3からt4までの間に行っていた。このため、すべての撮影が終わった後に三次元ラベリング処理の結果に基づいて再度、画像再構成を行うことは撮影後、時間が経ってからの処理であるため、診断のワークフロー上では不利・不便であった。
また、この時に、t3<t2となることはなかった。つまり、ラベリング処理結果を画像再構成にフィードバックすることはなかった。つまり、三次元ラベリング処理の結果を画像再構成にフィードバックすること、つまり、断層像の画像再構成処理への画像フィードバック処理を実時間(リアルタイム)で行うことはできなかった。このため、各セグメント領域の画質の最適化処理には限界があった。さらに、従来の画像再構成処理、画像判定処理におけるラベリング処理では、濃淡画像から2値化を行って2値画像にした後に、ラベリング処理、再ラベリング処理を行う。さらにその後に、連続領域ごとに画像測定を行っていたので効率的ではなかった。
特開2003−141548号公報
多列X線検出器を有する放射線断層撮影装置において、X線コーンビームのコーン角が大きくなるにつれ、撮影時間の短縮も進む方向である。撮影時間が短縮されても画質の妥協はされなく、むしろ画質の向上、最適化も望まれる方向である。撮影時間の短縮に伴い、ワークフロー上に望まれるのは、ハイブリッド・カーネルあるいはセグメント・ハイブリッドカーネル(Segmented Hybrid Kernel)に代表されるような、各部位ごとの画質の最適化である。つまり、各部位の領域ごとに画質が最適化されることが撮影と同時に行われることが望まれている。
従来の放射線断層撮影装置におけるラベリング技術としては、三次元ラベリングにおいても、まず画像再構成により三次元画像の全体が揃った後に三次元ラベリングを行っていた。(図47参照)しかし、例えば長いヘリカルスキャンの後に、三次元ラベリング処理を行っているのではワークフロー上も遅くなって律速段階となってしまう。また、三次元ラベリング処理の結果を画像再構成処理にフィードバックもかけず、いわゆる画像フィードバック処理が実時間(Real Time)で行えなくなってしまう。これは、ヘリカルスキャンのみならず、可変ピッチヘリカルスキャンまたはヘリカルシャトルスキャンまたはz方向に連続して複数のz方向座標位置でスキャンを行うアキシャルスキャンなどにおいても同様である。
このため、これらの問題を解決するために、z方向に連続した断層像からなる三次元画像の局所領域において、画像再構成処理とパイプラインで、しかも画像再構成と並列処理として三次元ラベリング処理を行う必要性が出てくる。この三次元の局所領域における局所並列ラベリング処理の結果情報から、最終的な三次元ラベリング結果情報を導くには新しい技術課題がある。特に、再ラベリング処理における各連続領域の情報の編集には新しい技術課題が存在する。ラベリング処理と同時に画像特徴量の測定を行っている場合には、再ラベリング処理時の各連続領域の連続性の結果に基づいて画像特徴量の測定値の編集を行う必要がある。この点においても新規の技術課題が存在する。
また通常、三次元濃淡画像を2値化して、三次元2値画像として三次元ラベリング処理を行うが、三次元濃淡画像から直接三次元ラベリング処理を行い、三次元ラベリングと画像特徴量の測定を同時に行う処理においても、再ラベリング処理時の画像特徴量の測定結果の編集を行う必要がある。この点においても新規の技術課題が存在する。また、三次元ラベリングと同時にz方向の適応型ノイズフィルタを同時にかける場合も新しい技術課題がある。
そこで、本発明の目的は、多列X線検出器を有する放射線断層撮影装置の各種スキャンおよび画像処理装置における実時間ラベリング処理、またはラベリング処理の結果に基づく画像再構成処理への画像フィードバック処理を実現する放射線断層撮影装置および画像処理装置を提供することにある。
以下、理解を容易にするため三次元ラベリングで説明を行う。本発明は、各種スキャンにおいて、1枚の断層像または複数枚の断層像の画像再構成が終了するとともに、これらをz方向に連続した断層像からなる三次元画像の一部として、例えば三次元ラベリングを始める。ここでは、例えば64枚の断層像の三次元ラベリングを行う。途中までは独立した三次元連続領域だったところが、z方向に三次元ラベリングを進めるにつれ、独立していると思われた三次元連続領域が接続していたことがわかる場合がある。
図1Aは、三次元画像の途中まで三次元ラベリング処理を行った状態を示す図で、Bは三次元画像の三次元ラベリング処理を更に進めた場合を示す。例えば、図1Aに示すように、三次元画像の途中まで三次元ラベリングを行ったところ、三次元連続領域“1”と三次元連続領域“2”は独立しており連続ではなかった。しかし、更に三次元ラベリング処理を進めて行くと、図1Bに示すように、三次元連続領域“1”と三次元連続領域“2”は、ある断層像以降において接続していたことがわかる場合がある。この時に、接続してしまった番号の異なる三次元連続領域の情報をデータベースに入れておく。つまり、再ラベリング処理は、このデータベース上の情報の処理のみとし、連続領域番号の書き換えは行わない。このような、データベース上の再ラベリング処理を行うものとする。
図2は、三次元ラベリング処理と三次元再ラベリング処理のタイミングを示す図である。図2に示すように、今、256枚の断層像からなる三次元画像の三次元ラベリング処理を行うとする。このとき、三次元ラベリング処理と同時に画像特徴量の測定も同時に行う。64枚の断層像の三次元ラベリング処理が済んだところで、三次元再ラベリング処理を三次元連続情報データベース上の処理として行う。具体的には、三次元再ラベリング処理においては、画像特徴量の編集、例えば結合または合体を行う。今、時刻0から放射線断層撮影装置としてのスキャンが開始したとする。これに遅れて、時刻t3から三次元ラベリング処理を開始する。時刻t5において、64断層像分の三次元ラベリング処理を終えたと同時に再ラベリング処理を開始させる。時刻t4において、三次元ラベリング処理を終了する。これに遅れて、時刻t6において三次元再ラベリング処理を終了する。このようにして、放射線断層撮影装置の撮影と三次元ラベリング処理と三次元再ラベリング処理を並列動作させることができる。
従来の図47と比較して見ると、本発明の並列処理の理解が深まる。図3は、本発明のラベリング処理を示す図である。時刻t1から時刻t4は、図2と同じ時刻である。図3において、z方向開始座標位置zsからz方向終了座標位置zeに至る途中から三次元画像のラベリング処理を行う。このようにして、X線CT装置の撮影と三次元ラベリング処理を並列動作している。
更に2値化処理を行わずに濃淡画像から直接三次元ラベリング処理および画像特徴量の測定を行うことにより、処理の高速化が実現できる。また、この際に濃淡画像において、z方向の適応型ノイズフィルタ処理も行うことで、更に処理の高速化、三次元ラベリング処理結果、画像特徴量の測定結果の安定化も実現できる。
このように三次元ラベリングして抽出された各三次元連続領域の各々の画像特徴量を用いて、部位または臓器または組織(以下、総して部位という)として認識する。このように各部位として認識された三次元連続領域を各部位領域として画質を最適化する。画質を最適化するにあたっては、各部位領域ごとに画像再構成関数による最適化、画像空間における画像フィルタによる最適化を行う。
このようにして、本発明は、ヘリカルスキャンなどのデータ収集に同期して画像再構成、ラベリング処理、および再ラベリング処理をパイプライン処理として行うことにより、実時間ラベリングを実現すること、または、ラベリング処理の結果に基づき、画像再構成処理へ画像フィードバックをかけることで上記課題を解決する。
第1の観点の放射線断層撮影装置は、放射線を照射して被検体の所定領域を透過した投影データを収集し、断層像を表示するため画像再構成を行う。そして、画像再構成された断層像をラベリング処理するラベリング手段と、ラベリング手段により抽出された連続領域ごとに画質を最適化する画像再構成手段とを有する。
この第1の観点における放射線断層撮影装置では、各種スキャンで画像再構成された断層像をラベリング処理し、ラベリング抽出された領域ごとに画像再構成処理の再構成関数および画像空間の画像フィルタなどにより、画質を最適化することができる。
第2の観点の放射線断層撮影装置は、放射線を照射して被検体の所定領域を透過した投影データを収集し、断層像を表示するため画像再構成を行う。そして、画像再構成された断層像をラベリング処理するラベリング手段と、ラベリング手段によりラベリング処理された連続領域の情報に基づき再ラベリング処理する再ラベリング手段と、再ラベリング手段により抽出された連続領域ごとに画質を最適化する画像再構成手段とを有する。
この第2の観点における放射線断層撮影装置では、各種スキャンにより、z方向に連続して撮影された断層像をてラベリング処理する場合、z方向に三次元ラベリングを進めて三次元連続領域を見つけて行くと、接続していたことがわかる三次元連続領域も見つかる。このため、再ラベリング処理により連続領域の接続情報を修正することで、適正にラベリング処理が行われ、三次元連続領域が正しく検出できる。これで抽出された三次元連続領域である各部位の領域ごとに画質を最適化できる。
第3の観点の放射線断層撮影装置は、放射線を照射して被検体の所定領域を透過した投影データを収集し、断層像を表示するため画像再構成を行う。そして、画像再構成された断層像をラベリング処理しながら、ラベリング処理された連続領域ごとの画像特徴量を求めるラベリング手段と、ラベリング手段によりラベリング処理された連続領域の情報に基づき再ラベリング処理を行い、連続領域ごとの画像特徴量を編集する再ラベリング手段と、再ラベリング手段により編集された連続領域の画質を最適化する画像再構成手段とを有する。
この第3の観点における放射線断層撮影装置では、各種スキャンにより、z方向に連続して撮影された断層像を三次元ラベリング処理を行う場合、連続領域ごとに画素を計数することで面積や体積が求められ、輪郭または表面の画素を計数することで周囲長や表面積が求められ、面積と周囲長から円形度が求められ、体積と表面積から球形度が求められる。このようにして、このラベリング処理の走査において連続領域ごとの画像特徴量が求められる。また、ラベリングされた各連続領域を再ラベリングする際に、あるz座標までは接続していない独立だった連続領域が、あるz座標において接続していることがわかり、その連続領域の編集を行う。この処理が再ラベリング処理である。この再ラベリング処理の際に、各連続領域の画像特徴量も編集(合体・結合)させる。例えば、2つの連続領域の面積や体積は2つの連続領域が編集される時には、面積値同士を加算、体積値同士を加算すれば良い。また、同様に周囲長、表面積も加算することで編集できる。また、円形度、球形度は2つの連続領域を編集した際に新しく求められた面積値、体積値、周囲長値、表面積値より新たに計算すれば良い。このように、再ラベリング処理においては、連続領域を編集させて新しい連続領域番号を付けるとともに、2つの連続領域の画像特徴量を編集することにより、編集した新たな連続領域の画像特徴量を求めることができる。
第4の観点の放射線断層撮影装置は、2値画像を介さず、濃淡画像である画像再構成された断層像からラベリング処理を行う。
この第4の観点における放射線断層撮影装置では、各種スキャンにより得られた断層像または三次元画像などの各画素は、X線吸収係数に比例したCT値(HU:Hounsfield
Unitとも呼ばれる)を持つ濃淡画像、濃淡三次元画像である。この時に濃淡画像を2値化しなくても、2値化閾値の範囲内か否かの判断でラベリング処理を行うことにより、2値化処理、2値化された2値画像を介さずに濃淡画像から直接ラベリング処理を行うことができる。
第5の観点では、ラベリング手段または再ラベリング手段の少なくとも一方は、投影データの収集と同期して行う。
この第5の観点における放射線断層撮影装置では、各種スキャンにより得られたz方向に連続して撮影された断層像による三次元画像を実時間ラベリング処理するには、ラベリング処理にすぐ取りかかる必要がある。このため、投影データ後に1枚または数枚分の断層像の画像再構成が行われたら、投影データ、画像再構成に同期して1枚目の断層像画像再構成後、または所定の複数枚の断層像画像再構成後、すぐにラベリング処理に取りかかることが実時間ラベリング処理につながる。このため、スキャン中、画像再構成中に、これらに同期させてラベリング処理を行うことで実時間ラベリングが実現できる
第6の観点の放射線断層撮影装置は、ヘリカルスキャン、可変ピッチヘリカルスキャン、ヘリカルシャトルスキャン、z方向に連続した複数の位置におけるアキシャルスキャン、またはシネスキャンの際に同期して行う。
この第6の観点における放射線断層撮影装置では、第5の観点において、z方向に連続した断層像がほぼ一定時間間隔で次々と画像再構成される場合、スキャンデータ収集や画像再構成に所定の断層像枚数分遅れて、ラベリング処理を同期させて動かすことができる。また、所定の断層像枚数分の遅れではなく、一定時間間隔の遅れで同期させても同様に実時間ラベリング処理が実現できる。
第7の観点では、ラベリング手段は、1枚分または所定の複数枚分の断層像の画像再構成が終了後に、ラベリング処理を開始する。
この第7の観点における放射線断層撮影装置では、ラベリング処理を同期させて動かす場合は、同期遅れには少なくとも画像再構成された断層像1枚は待つ必要がある。このため、少なくとも断層像1枚分または所定の複数枚分待った後に、ラベリング処理を開始させれば実時間ラベリング処理は実現できる。
第8の観点では、再ラベリング手段は、1枚分または所定の複数枚分のラベリング処理が終了後に、再ラベリング処理を開始する。
この第8の観点における放射線断層撮影装置では、第7の観点におけるラベリング処理の後に、再ラベリング処理を行う。このラベリング処理と再ラベリング処理の間隔はある程度取る必要がある。再ラベリング処理はラベリング処理で検出された複数の三次元連続領域の接続を再ラベリング処理により修正処理を行い、修正されるべき三次元連続領域の領域番号(ラベル番号)を付け直す処理である。つまり、再ラベリング処理においてはラベリング処理で検出した接続情報をフィードバックしている。このため、ラベリング処理と再ラベリング処理の間の遅れがあまり大きくないと修正ができないことがある。このため、再ラベリング処理はラベリング処理後、断層像複数枚分の充分な遅れを取ることにより、実時間ラベリング処理において充分修正をかける余裕が得られ、より適切なラベリング処理が行える。
第9の観点では、ラベリング手段は、二次元ラベリング処理または三次元ラベリング処理または四次元ラベリング処理のうちの少なくともいずれか1つを含む。
この第9の観点における放射線断層撮影装置では、z方向に連続して撮影された断層像と三次元画像として三次元ラベリングする場合、三次元ラベリングは二次元ラベリングの情報を元にして三次元ラベリングを行う。また、ヘリカルシャトルスキャンにおいては、z方向に連続して撮影した断層像からなる三次元画像を時系列に収集することができる。つまり、四次元画像を収集することができ、この場合はデータ収集、画像再構成に同期させて四次元ラベリング処理を行うことができる。
第10の観点では、ラベリング手段は、断層像の各画素の画像特徴量またはその画素の近傍の画像特徴量に基づいて、ラベリング処理を行う。
この第10の観点における放射線断層撮影装置では、ラベリングする場合、断層像の画素のCT値のみを2値化または閾値条件で判断してラベリングするよりも、精度を上げるために各画素およびその周辺画素のCT値の標準偏差や、その他の画像特徴量による条件の判断で画素の連続性を判断し、ラベリング処理することもできる。これにより、より精度の高いラベリング処理が行える。
第11の観点では、画像再構成手段は、ラベリング処理された領域または再ラベリング処理された領域の画像特徴量に応じて、ラベリングされた領域または再ラベリングされた領域を部位として認識し、該部位の画質を最適化する。
この第11の観点における放射線断層撮影装置では、ラベリング処理または再ラベリング処理を行う際に、画素のCT値のみならず、各画素およびその周辺画素のCT値の標準偏差や、その他の画像特徴量による条件判断で画素の連続性を判断して、部位と判断することもできる。
第12の観点では、画像特徴量は、面積、画像濃度和、周囲長、フェレ径、フェレ径比、円形度、面積率、1次モーメント、2次モーメント、楕円近似した長径・短径、体積、体積濃度和、表面積、三次元フェレ径、三次元フェレ径比、球形度、体積率、三次元1次モーメント、三次元2次モーメント、楕円体近似した径のうち少なくとも1つを含む。
この第12の観点における放射線断層撮影装置では、これらを画像特徴量として測定または編集できる。また、これらの画像特徴量と類似するものも追加することによりさらに効果が出る場合もある。また、た、これらの画像特徴量のうち余り効果のないものは削除してもよい。
第13の画像処理装置は、画像入力を行う画像入力手段と、入力された画像にラベリング処理を行いながら、ラベリング処理された連続領域の画像特徴量を求めるラベリング手段と、ラベリング手段によりラベリング処理された連続領域の情報に基づき、再ラベリング処理を行い、再ラベリング処理された連続領域ごとの画像特徴量を編集する再ラベリング手段と、再ラベリング手段により編集された連続領域の画質を最適化する画像最適化手段とを有する。
この第13の観点における画像処理装置では、三次元濃淡画像を入力した後に、その三次元濃淡画像をラベリング処理し、ラベリングされた連続領域ごとに画像の再投影処理および逆投影処理、または画像空間の画像フィルタなどにより画質を最適化できる。
第14の観点では、画像入力手段は濃淡画像である画像再構成された断層像を入力し、ラベリング手段は該断層像から2値画像を介さず、ラベリング処理を行う。
この第14の観点における画像処理装置では、例えば三次元濃淡画像の各画素は連続値を持った濃淡画像、濃淡三次元画像である。この時に濃淡画像を2値化しなくても、2値化閾値の範囲か否かの判断でラベリング処理を行うことにより、2値化処理および2値化された2値画像を介さずに濃淡画像から直接ラベリング処理を行うことができる。このようにして得られたラベリングされた三次元連続領域である部位の領域ごとに画質を最適化できる。
第15の観点では、ラベリング手段または再ラベリング手段の少なくとも一方は、画像入力手段の画像入力と同期してラベリング処理または再ラベリング処理を行う。
この第15の観点における画像処理装置では、画像入力に同期して、すぐラベリング処理に取りかかることが実時間ラベリング処理につながる。このため、画像入力中に同期させてラベリング処理を行うことで実時間ラベリングが実現できる。
第16の観点では、ラベリング手段は、1枚分または所定の複数枚分の断層像の画像再構成が終了後に、ラベリング処理を開始する。
この第16の観点における画像処理装置では、ラベリング処理を同期させて動かす場合は、同期遅れには少なくとも画像再構成された断層像1枚は待つ必要がある。このため、少なくとも断層像1枚分または所定の複数枚分待った後に、ラベリング処理を開始させれば実時間ラベリング処理は実現できる。
第17の観点では、再ラベリング手段は、1枚分または所定の複数枚分のラベリング処理が終了後に、再ラベリング処理を開始する。
この第17の観点における画像処理装置では、再ラベリング処理はラベリング処理で検出された複数の三次元連続領域の接続に基づいて再ラベリング処理時に修正処理を行い、修正されるべき三次元連続領域の領域番号(ラベル番号)を付け直す処理である。つまり、ラベリング処理で検出した接続情報を再ラベリング処理で三次元画像にフィードバックしている。再ラベリング処理はラベリング処理後、画像入力複数枚分の遅れを取ることにより実時間ラベリング処理において充分修正をかける余裕ができ、より最適なラベリング処理が行える。
第18の観点では、ラベリング手段は、二次元ラベリング処理または三次元ラベリング処理または四次元ラベリング処理のうちの少なくともいずれか1つを含む。
この第18の観点における画像処理装置では、z方向に連続した二次元画像からなる三次元画像を入力中に同期させて三次元ラベリング処理を行う場合、三次元ラベリングは二次元ラベリングの情報を元にして三次元ラベリングを行う。また、z方向に連続した二次元画像からなる三次元画像を時系列に続けて収集することにより四次元画像を収集することができ、この場合は四次元画像の画像入力に同期させて四次元ラベリング処理を行うことができる。
第19の観点では、ラベリング手段は、断層像の各画素の画像特徴量またはその画素の近傍の画像特徴量に基づいて、ラベリング処理を行う。
この第19の観点における画像処理装置では、さらにラベリングの精度を上げるために、各画素およびその周辺画素の画素値の標準偏差やその他の画像特徴量による条件の判断で画素の連続性を判断してラベリング処理を行うこともできる。これにより、より精度の高いラベリング処理が行える。
第20の観点では、画像特徴量は、面積、画像濃度和、周囲長、フェレ径、フェレ径比、円形度、面積率、1次モーメント、2次モーメント、楕円近似した長径・短径、体積、体積濃度和、表面積、三次元フェレ径、三次元フェレ径比、球形度、体積率、三次元1次モーメント、三次元2次モーメント、楕円体近似した径のうち少なくとも1つを含む。
この第20の観点における画像処理装置では、これらを画像特徴量として測定または編集できる。また、これらの画像特徴量と類似するものも追加することによりさらに効果が出る場合もある。また、た、これらの画像特徴量のうち余り効果のないものは削除してもよい。
本発明の放射線断層撮影装置または画像処理装置によれば、実時間ラベリング処理、または実時間ラベリング処理、またはラベリング処理の結果に基づく画像再構成処理への画像フィードバック処理を実現できる効果がある。
以下、図に示す実施の形態により本発明をさらに詳細に説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
<X線CT装置の全体構成>
図4は、本発明の一実施形態にかかるX線CT装置100の構成ブロック図である。このX線CT装置100は、操作コンソール1と、撮影テーブル10と、走査ガントリ20とを具備している。
操作コンソール1は、操作者の入力を受け付ける入力装置2と、前処理、画像再構成処理、後処理などを実行する中央処理装置3と、走査ガントリ20で収集したX線検出器データを収集するデータ収集バッファ5と、X線検出器データを前処理して求められた投影データから画像再構成した断層像を表示するモニタ6と、プログラムやX線検出器データや投影データやX線断層像を記憶する記憶装置7とを具備している。撮影条件の入力はこの入力装置2から入力され、記憶装置7に記憶される。図5にモニタ6に表示された撮影条件入力画面13Aの例を示す。画面撮影条件入力画面13Aには、所定の入力を行うための入力ボタン13aが表示されている。図5においてはスキャンのタブが選択されている画面である。タブをP−Reconを選択すると図5の下に描かれているように入力用の表示が切り換わる。入力ボタン13aの上方には断層像13bが表示され、下方には再構成領域13cが表示されている。また、必要とあれば右上に表示されているように、生体信号を表示してもよい。
図4に戻り、撮影テーブル10は、被検体を乗せて走査ガントリ20の開口部に出し入れするクレードル12を具備している。クレードル12は撮影テーブル10に内蔵するモータで昇降およびテーブル直線移動される。
走査ガントリ20は、X線管21と、X線コントローラ22と、コリメータ23と、ビーム形成X線フィルタ28と、多列X線検出器24と、データ収集装置(DAS:Data Acquisition System)25と、被検体の体軸の回りに回転しているX線管21などを制御する回転部コントローラ26と、制御信号などを操作コンソール1や撮影テーブル10とやり取りする制御コントローラ29とを具備している。ビーム形成X線フィルタ28は撮影中心である回転中心に向かうX線の方向にはフィルタの厚さが最も薄く、周辺部に行くに従いフィルタの厚さが増し、X線をより吸収できるようになっているX線フィルタである。このため、円形または楕円形に近い断面形状の被検体の体表面の被曝を少なくできるようになっている。また、走査ガントリ傾斜コントローラ27により、走査ガントリ20はz方向の前方および後方に±約30度ほど傾斜できる。
X線管21と多列X線検出器24は、回転中心ICの回りを回転する。鉛直方向をy方向とし、水平方向をx方向とし、これらに垂直なテーブルおよびクレードル進行方向をz方向とするとき、X線管21および多列X線検出器24の回転平面は、xy平面である。また、クレードル12の移動方向は、z方向である。
図6は、X線管21と多列X線検出器24の幾何学的配置をxy平面から見た図であり、図7は、X線管21と多列X線検出器24の幾何学的配置をyz平面から見た図である。X線管21は、コーンビームCBと呼ばれるX線ビームを発生する。X線ビームの中心軸方向がy方向に平行なときを、ビュー角度0度とする。多列X線検出器24は、z方向にJ列、例えば256列のX線検出器列を有する。また、各X線検出器列はチャネル方向にIチャネル、例えば1024チャネルのX線検出器チャネルを有する。
図6では、X線管21のX線焦点を出たX線ビームがビーム形成X線フィルタ28により、再構成領域Pの中心ではより多くのX線が、再構成領域Pの周辺部ではより少ないX線が照射される。このようにX線線量を空間的に制御した後に、再構成領域Pの内部に存在する被検体にX線が吸収され、透過したX線が多列X線検出器24でX線検出器データとして収集される。図7では、X線管21のX線焦点を出たX線ビームはX線コリメータ23により断層像のスライス厚方向に制御されて、つまり、回転中心軸ICにおいてX線ビーム幅がDとなるように制御されて、回転中心軸IC近辺に存在する被検体にX線が吸収され、透過したX線は多列X線検出器24でX線検出器データとして収集される。X線が被検体に照射されて収集された投影データは、多列X線検出器24からデータ収集装置25でA/D変換され、スリップリング30を経由してデータ収集バッファ5に入力される。データ収集バッファ5に入力されたデータは、記憶装置7のプログラムにより中央処理装置3で処理され、断層像に画像再構成されてモニタ6に表示される。なお、本実施形態では多列X線検出器24を適用した場合であるが、フラットパネルX線検出器に代表されるマトリクス構造の二次元X線エリア検出器を適用することもできるし、1列のX線検出器を適用することができる。
<X線CT装置の動作フローチャート>
図8は本実施形態のX線CT装置100の動作の概要を示すフローチャートである。
ステップP1では、被検体をクレードル12に乗せ位置合わせを行う。クレードル12の上に乗せられた被検体は各部位の基準点に走査ガントリ20のスライスライト中心位置を合わせる。
ステップP2では、スカウト像(スキャノ像、X線透視像ともいう。)収集を行う。スカウト像は被検体の体の大きさによって成人又は子供の2種類のスカウト像が撮影できるようになっており、さらに通常0度,90度で撮影することができる。部位によっては例えば頭部のように、90度スカウト像のみの場合もある。スカウト像撮影では、X線管21と多列X線検出器24とを固定させ、クレードル12を直線移動させながらX線検出器データのデータ収集動作を行う。スカウト像撮影の詳細については図10で後述する。
ステップP3では、スカウト像上に撮影する断層像の位置、大きさを表示しながら撮影条件設定を行う。本実施形態では、コンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)、ヘリカルスキャン、可変ピッチヘリカルスキャン、ヘリカルシャトルスキャンなどの複数のスキャンパターンを有している。コンベンショナルスキャンとは、クレードル12をZ軸方向に所定ピッチ移動するごとにX線菅21及びX線検出部24を回転させて投影データを取得するスキャン方法である。ヘリカルスキャンとは、X線管21とX線検出部24とが回転している状態でクレードル12を所定速度で移動させ、投影データを取得するスキャン方法である。可変ピッチヘリカルスキャンとは、ヘリカルスキャンと同様にX線菅21及びX線検出部24を回転させながらクレードル12の速度を可変させて投影データを取得するスキャン方法である。ヘリカルシャトルスキャンとは、ヘリカルスキャンと同様にX線菅21及びX線検出部24を回転させながらクレードル12をZ軸方向又は−Z軸方向に往復移動させて投影データを取得するスキャン方法である。これら複数のスキャンを設定する際には1回分の全体としてのX線線量情報の表示を行う。また、シネスキャンにおいては、回転数または時間を入れるとその関心領域における入力された回転数分、または入力された時間分のX線線量情報が表示される。
ステップP4では、断層像撮影を行う。断層像撮影およびその画像再構成の詳細については図10で後述する。ステップP5では、画像再構成された断層像を表示する。ステップP6では、z方向に連続に撮影された断層像を三次元画像として用いて、図9のように三次元画像表示を行う。
図9は、三次元画像表示方法にはボリュームレンダリング三次元画像表示方法40、MIP(Maximum Intensity Projection)画像表示方法41、MPR(Multi Plain Reformat)画像表示方法42を示す。各種の画像表示方法などがあるが、本発明ではどの表示方法も適用でき、診断用途により適宜使い分けることができる。
<断層像撮影およびスカウト像撮影の動作フローチャート>
図10は、本発明のX線CT装置100の断層像撮影およびスカウト像撮影の動作の概略を示すフローチャートである。
ステップS1において、ヘリカルスキャンは、X線管21と多列X線検出器24とを被検体の回りに回転させ、かつ撮影テーブル10上のクレードル12を直線移動させながらX線検出器データのデータ収集動作を行う。ビュー角度viewと、検出器列番号jと、チャネル番号iとで表わされるX線検出器データD0(view,j,i)(j=1〜ROW,i=1〜CH)にz方向位置Ztable(view)を付加させて、一定速度の範囲のデータ収集を行う。また、可変ピッチヘリカルスキャンまたはヘリカルシャトルスキャンにおいては、一定速度の範囲のデータ収集に加えて、加速時、減速時においてもデータ収集を行うものとする。また、コンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンでは撮影テーブル10上のクレードル12をあるz方向位置に固定させたまま、データ収集系を1回転または複数回転させてX線検出器データのデータ収集を行う。必要に応じて、次のz方向位置に移動した後に、再度データ収集系を1回転または複数回転させてX線検出器データのデータ収集を行う。また、スカウト像撮影では、X線管21と多列X線検出器24とを固定させ、撮影テーブル10上のクレードル12を直線移動させながらX線検出器データのデータ収集動作を行うものとする。
ステップS2では、X線検出器データD0(view,j,i)に対して前処理を行い、投影データに変換する。図11は、図10のステップS2の前処理について具体的な処理を示す。ステップT21ではオフセット補正を行い、ステップT22では対数変換を行い、ステップT23ではX線線量補正を行い、ステップT24では感度補正を行う。スカウト像撮影の場合は、前処理されたX線検出器データをチャネル方向の画素サイズおよびクレードル12の直線移動方向であるz方向の画素サイズを、モニタ6の表示画素サイズに合わせて表示すればスカウト像として完成である。
図10に戻り、ステップS3において、前処理された投影データD1 (view,j,i)に対して、ビームハードニング補正を行う。ステップS3のビームハードニング補正は、前処理S2のステップT24の感度補正が行われた投影データをD1(view,j,i)とし、ステップS3のビームハードニング補正の後のデータをD11(view,j,i)とすると、ビームハードニング補正は以下の(数式1)のように、例えば多項式形式で表わされる。なお、本明細書において乗算演算は、「●」で表してある。
…(数式1)
この時、検出器のj列ごとに独立したビームハードニング補正を行えるため、撮影条件で各データ収集系の管電圧が異なっていれば、列ごとの検出器のX線エネルギー特性の違いを補正できる。
ステップS4では、ビームハードニング補正された投影データD11(view,j,i)に対して、z方向(列方向)のフィルタをかけるzフィルタ重畳処理を行う。すなわち、各ビュー角度、各データ収集系における前処理後、ビームハードニング補正された多列X線検出器D11(view,j,i) (i=1〜CH, j=1〜ROW)の投影データに対し、列方向に例えば下記の(数式2),(数式3)に示すような、列方向フィルタサイズが5列のフィルタをかける。
(w1(i),w2(i),w3(i),w4(i),w5(i)) …(数式2)
ただし、
…(数式3)
補正された検出器データD12(view,j,i)は以下の(数式4)のようになる。
…(数式4)
となる。なお、チャネルの最大値はCH,
列の最大値はROWとすると、
以下の(数式5),(数式6)のようになる。
…(数式5)
…(数式6)
また、列方向フィルタ係数をチャネルごとに変化させると画像再構成中心からの距離に応じてスライス厚を制御できる。一般的に断層像では再構成中心に比べ周辺部の方がスライス厚が厚くなる。このため、フィルタ係数を中心部と周辺部で変化させてスライス厚は周辺部でも画像再構成中心部でも一様にすることもできる。例えば、方向フィルタ係数を中心部チャンネル近辺では列方向フィルタ係数の幅を広く変化させ、周辺部チャンネル近辺では列方向フィルタ係数の幅を狭く変化させると、スライス厚は周辺部でも画像再構成中心部でも一様にすることもできる。
このように、多列X線検出器24の中心部チャネルと周辺部チャネルの列方向フィルタ係数を制御してやることにより、スライス厚も中心部と周辺部で制御できる。列方向フィルタでスライス厚を弱干厚くすると、アーチファクト、ノイズともに大幅に改善される。これによりアーチファクト改善具合、ノイズ改善具合も制御できる。つまり、三次元画像再構成された断層像つまり、xy平面内の画質が制御できる。また、その他の実施形態として列方向(z方向)フィルタ係数を逆重畳(デコンボリューション)フィルタにすることにより、薄いスライス厚の断層像を実現することもできる。
ステップS5では、再構成関数重畳処理を行う。すなわち、投影データを周波数領域に変換する高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)をして、再構成関数を掛け、逆フーリエ変換する。再構成関数重畳処理S5では、zフィルタ重畳処理後の投影データをD12とし、再構成関数重畳処理後の投影データをD13、重畳する再構成関数をKernel(j)とすると、再構成関数重畳処理は以下の(数式7)のように表わされる。なお、本明細書において重畳(コンボリューション)演算は、「*」で表してある。
…(数式7)
つまり、再構成関数Kernel(j)は検出器のj列ごとに独立した再構成関数重畳処理を行えるため、列ごとのノイズ特性、分解能特性の違いを補正できる。
ステップS6では、再構成関数重畳処理した投影データD13(view,j,i)に対して、三次元逆投影処理を行い、逆投影データD3(x,y,z)を求める。画像再構成される画像はz軸に垂直な面、xy平面に三次元画像再構成される。以下の再構成領域Pはxy平面に平行なものとする。この三次元逆投影処理については、図12を参照して後述する。
ステップS7では、逆投影データD3(x,y,z)に対して画像フィルタ重畳、CT値変換などの後処理を行い、断層像D31(x,y,z)を得る。後処理の画像フィルタ重畳処理では、三次元逆投影後の断層像をD31(x,y,z)とし、画像フィルタ重畳後のデータをD32(x,y,z)、断層像平面であるxy平面において重畳される二次元の画像フィルタをFilter(z)とすると、以下の(数式8)のようになる。
…(数式8)
つまり、各z座標位置の断層像ごとに独立した画像フィルタ重畳処理を行えるため、列ごとのノイズ特性、分解能特性の違いを補正できる。
また、この二次元の画像フィルタ重畳処理の後に、下記に示す画像空間z方向フィルタ重畳処理を行ってもよい。また、この画像空間z方向フィルタ重畳処理は二次元画像フィルタ重畳処理の前に行ってもよい。さらには、三次元の画像フィルタ重畳処理を行って、この二次元の画像フィルタ重畳処理と、画像空間z方向フィルタ重畳処理の両方を兼ねるような効果を出してもよい。
画像空間z方向フィルタ重畳処理では、画像空間z方向フィルタ重畳処理された断層像をD33(x,y,z)、二次元の画像フィルタ重畳処理された断層像をD32(x,y,z)とすると、以下の(数式9)のようになる。ただし、v(i)はz方向の幅が21+1の画像空間z方向フィルタ係数で以下の(数式10)のような係数列となる。
…(数式9)
…(数式10)
なお、ヘリカルスキャンにおいては、画像空間フィルタ係数v(i)はz方向位置に依存しない画像空間z方向フィルタ係数であってよい。しかし、特にz方向に検出器幅の広い多列X線検出器24又は二次元X線エリア検出器などを用い、コンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンをする場合は、画像空間z方向フィルタ係数v(i)はz方向のX線検出器の列の位置に依存した画像空間z方向フィルタ係数を用いるのが好ましい。なぜなら、各断層像の列位置に依存した詳細な調整ができるので効果的であるからである。
(三次元逆投影処理のフローチャート)
図12は、図11のステップS6の詳細を示したもので、三次元逆投影処理のフローチャートである。本実施形態では、画像再構成される画像はz軸に垂直な面、xy平面に三次元画像再構成される。以下の再構成領域Pはxy平面に平行なものとする。
ステップS61では、断層像の画像再構成に必要な全ビュー(すなわち、360度分のビュー又は180度分+ファン角度分のビュー)中の一つのビューに着目し、再構成領域Pの各画素に対応する投影データDrを抽出する。
ここで、図13から図15を使って、投影データDrについて説明する。図13は再構成領域上のラインをX線透過方向へ投影する状態を示す概念図であり、そのAはxy平面、Bはyz平面を示している。図14はX線検出器面に投影したラインを示す概念図である。図13に示すように、xy平面に平行な512×512画素の正方形の領域を再構成領域Pとし、y=0のx軸に平行な画素列L0,y=63の画素列L63,y=127の画素列L127,y=191の画素列L191,y=255の画素列L255,y=319の画素列L319,y=383の画素列L383,y=447の画素列L447,y=511の画素列L511を列にとる。そして、これらの画素列L0〜L511をX線透過方向に多列X線検出器24の面に投影した図14に示す如きラインT0〜T511上の投影データを抽出すれば、それらが画素列L0〜L511の投影データDr(view,x,y)となる。ただし、x,yは断層像の各画素(x,y)に対応する。
X線透過方向は、X線管21のX線焦点と各画素と多列X線検出器24との幾何学的位置によって決まるが、X線検出器データD0(view,j,i)のz座標z(view)がテーブル直線移動z方向位置Ztable(view)としてX線検出器データに添付されて判っているため、加速・減速中のX線検出器データD0(view,j,i)でもX線焦点、多列X線検出器のデータ収集幾何学系の中において、X線透過方向を正確に求めることができる。
なお、例えば画素列L0をX線透過方向に多列X線検出器24の面に投影したラインT0のように、ラインの一部が多列X線検出器24のチャネル方向の外に出た場合は、対応する投影データDr(view,x,y)を「0」にする。また、z方向の外に出た場合は投影データDr(view,x,y)を補外して求める。
このようにして、図15に示す再構成領域Pの各画素に対応する投影データDr(view,x,y)を抽出できる。
図12に戻り、ステップS62では、投影データDr(view,x,y)にコーンビーム再構成加重係数を乗算し、図16に示す如き投影データD2(view,x,y)を作成する。ここで、コーンビーム再構成加重係数w(i,j)は以下の通りである。ファンビーム画像再構成の場合は、一般に、view=βaでX線管21の焦点と再構成領域P上(xy平面上)の画素g(x,y)とを結ぶ直線がX線ビームの中心軸Bcに対してなす角度をγとし、その対向ビューをview=βbとするとき、以下の(数式11)のようになる。
βb=βa+180°−2γ…(数式11)
再構成領域P上の画素g(x,y)を通るX線ビームとその対向X線ビームが再構成平面Pとなす角度を、αa,αbとすると、これらに依存したコーンビーム再構成加重係数ωa,ωbを掛けて加算し、逆投影画素データD2(0,x,y)を求める。この場合、(数式12)のようになる。
D2(0,x,y)=ωa・D2(0,x,y)_ a+ωb・D2(0,x,y)_ b …(数式12)
ただし、D2(0,x,y)_aはビューβaの逆投影データ、D2(0,x,y)_bはビューβbの逆投影データとする。
なお、コーンビーム再構成加重係数の対向ビーム同士の和は、(数式13)のようになる。
ωa+ωb=1 …(数式13)
コーンビーム再構成加重係数ωa,ωbを掛けて加算することにより、コーン角アーチファクトを低減することができる。
例えば、コーンビーム再構成加重係数ωa,ωbは、次式により求めたものを用いることができる。なお、gaはビューβaの加重係数、gbはビューβbの加重係数である。ファンビーム角の1/2をγmaxとするとき、以下の(数式14)から(数式19)のようになる。
(例えば、q=1とする)
例えば、ga,gbの一例として、max[ ]を値の大きい方を採る関数とすると、以下の(数式20),(数式21)のようになる。
また、ファンビーム画像再構成の場合は、更に距離係数を再構成領域P上の各画素に乗算する。距離係数はX線管21の焦点から投影データDrに対応する多列X線検出器24の検出器列j,チャネルiまでの距離をr0とし、X線管21の焦点から投影データDrに対応する再構成領域P上の画素までの距離をr1とするとき、(r1/r0)2である。また、平行ビーム画像再構成の場合は、再構成領域P上の各画素にコーンビーム再構成加重係数w(i,j)のみを乗算すればよい。
ステップS63では、予めクリアしておいた逆投影データD3(x,y)に、投影データD2(view,x,y)を画素対応に加算する。図17が投影データD2(view,x,y)を画素対応に加算していくイメージである。ステップS64では、断層像の画像再構成に必要な全ビュー(すなわち、360度分のビュー又は「180度分+ファン角度分」のビュー)について、ステップS61〜S63を繰り返し、画像再構成に必要な全ビューを加算すると、図17の左端の逆投影データD3(x,y)を得ることができる。
以上、図12の三次元逆投影処理のフローチャートは、図13に示す再構成領域Pを正方形512×512画素として説明したものである。しかしこれに限られるものではない。図18は円形の再構成領域上のラインをX線透過方向へ投影する状態を示す概念図であり、そのAはxy平面、Bはyz平面である。この図18に示すように、再構成領域Pを512×512画素の正方形の領域とせずに、直径512画素の円形の領域としてもよい。
<連続領域のラベリングおよび部位ごとの画質の最適化>
図19は、連続領域のラベリングおよび部位ごとの画質の最適化に関する本実施形態のフローチャートである。図19に示す実施形態においては、まず、各画素または各画素の近傍領域の画像特徴量によりラベリングされた各連続領域を連続領域ごとの画像特徴量で各部位として認識させる。その後に、部位として最適な画質になるように部位ごとに最適化された再構成関数または画像空間の画像フィルタにより部位ごとに画質を最適化した例である。
図10のステップS7までにおいて、1枚の二次元画像の断層像またはz方向に連続する断層像からなる三次元画像を、またはヘリカルシャトルスキャンによる時系列に連続してz方向に連続した断層像からなる四次元画像を得る。以下、三次元画像を前提に説明するが、二次元画像または四次元画像も同様な方法で適用できる。
ステップS12では、図10のステップS7までにおいて、すべての撮影領域からの画像を得る前から、三次元ラベリング処理を行う。図10のステップS7で得た三次元画像から三次元ラベリング処理により、三次元連続領域を抽出する。ラベリング処理を行う際には、CT値からなる断層像または三次元画像である濃淡画像を以下のいずれかの方法によりラベリング処理を行う。ラベリング処理および画像特徴量の抽出・測定については後述する。
ステップS14では、三次元ラベリング処理と同時に画像特徴量の測定を行う。そして、ステップS16では、三次元再ラベリング処理を行う。三次元再ラベリング処理を行う理由は、すべての撮影領域からの画像を得る前から三次元ラベリング処理を行っているからである。ステップS18では、三次元連続領域は結合していないかを確認する。三次元連続領域は結合していなければ、ステップS22で、一つの部位としての認識を行う。三次元連続領域は結合していれば、ステップS20で、画像特徴量を編集、すなわち、画像特徴量の合体させている。こうしてステップS22で、一つの部位としての認識を行う。
すなわち、ステップS12の三次元ラベリング処理およびステップS16の三次元再ラベリング処理においては、「1度三次元ラベリング処理した三次元連続領域のうちで三次元ラベリング処理を進めて行く上で、新たな三次元領域の接続が検出された場合に再ラベリング処理において、その新たな三次元領域の接続に基づく修正を行う。」という処理を行っている。
ステップS22で、三次元連続領域が一つの部位としての認識されたため、ステップS24では、その部位に適した再構成関数による画像最適化を行う。また、ステップS26では、その部位に適した画像フィルタによる画像最適化を行う。続いて、ステップS28で後処理を行う。
<ラベリング処理および画像特徴量の測定>
図19のステップS12およびステップS14のラベリング処理および画像特徴量の測定には、次のような方法がある。
<ラベリング処理1>
図20は、ラベリング処理1を示したもので、濃淡画像を2値化して2値画像を作りラベリング処理を行うフローチャートである。このラベリング処理1においては、ステップL1においてz方向に連続する断層像からなる三次元画像を濃淡画像として入力を行い、中央処理装置3のメモリバッファ(以下バッファと呼ぶ)に蓄えておく。
ステップL2において、このバッファに蓄えられた濃淡三次元画像の各画素G(x,y,z)に対し、下記の(数式22)または(数式23)または(数式24)に示された条件のうちのいずれかを満たす2値化処理を行いバッファに出力する。ステップL3において、バッファに出力された2値三次元画像の各画素B(x,y,z)をバッファに蓄えておく。なお、Th1,Th2は閾値、G(x,y,z)は濃淡三次元画像のある1画素とし、B(x,y,z)は2値三次元画像のある1画素とする。
ステップL4においては、このバッファに蓄えられた2値三次元画像に対して三次元ラベリング処理を行う。
<ラベリング処理2>
図21は、ラベリング処理2を示したもので、濃淡画像の連続値の画素における画素値に対し閾値で比較し、ラベリング処理を行うフローチャートである。ラベリング処理2においては、ラベリング処理1と同様にステップL11において、z方向に連続する断層像からなる三次元画像を濃淡画像として入力を行う。
ステップL12では、入力された濃淡三次元画像の各画素G(x,y,z)に対し、(数式25),(数式26),(数式27)に示された条件のうちのいずれかを満たす閾値処理を行い、ラベリング処理に“1”または“0”を入力する。なお、Th1,Th2は閾値、G(x,y,z)は濃淡三次元画像のある1画素とし、B(x,y,z)は2値三次元画像のある1画素とする。
ステップL13においては、閾値処理から入力された値に基づき三次元ラベリング処理を行う。
<ラベリング処理3>
図22は、ラベリング処理3を示したフローチャートである。ラベリング処理3は、濃淡画像の連続値の注目画素における画素値および、注目画素の画像特徴量の測定値、注目画素の近傍領域の画像特徴量の測定値に対し2値化処理を行い、2値画像を作成しラベリング処理を行う。
ラベリング処理3においては、ラベリング処理1と同様にステップL21において、z方向に連続な断層像からなる三次元画像を濃淡画像として入力しバッファに蓄えておく。ステップL22において、このバッファに蓄えられた濃淡三次元画像の各画素G(x,y,z)を、例えばx方向、y方向、z方向の順に注目画素として走査しながら全画素について以下の処理を行う。ステップL22の処理としては、注目画素の画像特徴量の測定値、例えば断層像におけるCT値、および注目画素の近傍領域の画像特徴量、つまり、画像特徴量または局所領域画像特徴量(以下、近傍領域の画像特徴量という。)を測定する。
なお、三次元画像における注目画素のx方向、y方向、z方向の走査とその近傍領域の様子を図23に示す。図23においては、まずx方向に走査され、次にy方向に走査され、次にz方向に走査された注目画素とその近傍領域3×3×3画素を示す。なおここで近傍画素を3×3×3画素と定めているが、5×5×5画素でも構わない。
近傍領域の画像特徴量の測定を行う際は、三次元画像G(x,y,z)に対して、例えば、以下のような近傍領域の画像特徴量を用いる。
(1) 注目画素の近傍5×5×5の標準偏差
(2) 注目画素の近傍3×3×3の平均画素値(CT値)
(3) 注目画素の近傍5×5×5の中央値
(4) 注目画素の近傍3×3×3の最大差分絶対値
注目画素をP(x,y,z)とするとき、以下の(数式28)が最大値が最大差分絶対値である。
…(数式28)
ただし、a,b,c=±1とする。つまり、近傍領域3×3×3画素の範囲内にある近傍画素と注目画素との絶対値差の最大値になる。なお、近傍領域の画像特徴量は1次微分値、2次微分値などの上記以外の物を加えてもよいし、上記のものの一部を使用してもよい。
上記のような、近傍領域の画像特徴量F1(G(x,y,z)),F2(G(x,y,z)),F3(G(x,y,z)),……FN(G(x,y,z))をN種類求める。なお、近傍領域の画像特徴量の種類、近傍画素サイズの大きさ、近傍画素の次元数は本実施形態を変形しても同様の効果は得られる。特に近傍画素の次元数は三次元でなくても、二次元でも一次元でも良い。
ステップL23では、2値化処理を行う。ステップL23において、バッファに蓄えられた濃淡三次元画像の各画素G(x,y,z)に対し、下記の(数式29)に示された条件を満たす2値化処理を行い、バッファに出力する。ステップL24において、バッファに出力された2値三次元画像の各画素B(x,y,z)をバッファに蓄えておく。
また、注目画素の画像特徴量の満たすべき画像特徴量の空間領域(マハラノビス空間領域)をPR1、注目画素の画像特徴量の空間位置をR1(G(x,y,z))とする。また、注目画素の近傍領域の画像特徴量の満たすべき画像特徴量の空間領域(マハラノビス空間領域)をPR2、注目画素の近傍領域の画像特徴量の空間位置をR2(G(x,y,z))とする。
また、Th1,Th2は閾値、G(x,y,z)は濃淡三次元画像のある1画素とし、B(x,y,z)は2値三次元画像のある1画素とする。
…(数式29)
ステップL25においては、このバッファに蓄えられた2値三次元画像に対して三次元ラベリング処理を行う。
<ラベリング処理4>
図24は、ラベリング処理4を示したフローチャートである。ラベリング処理4の濃淡画像の連続値の注目画素における画素値および、注目画素の画像特徴量の測定値、注目画素の近傍領域の画像特徴量の測定値に対し閾値処理を行い、ラベリング処理を行う。
ステップL31では、濃淡画像入力を行う。ラベリング処理2と同様に、z方向に連続な断層像からなる三次元濃淡画像として入力を行う。
ステップL32では、注目画素の画像特徴量の測定、注目画素の近傍領域の画像特徴量の測定を行う。例えばx方向、y方向、z方向の順に注目画素として走査しながら入力された濃淡三次元画像の各画素に対して処理を行う。この際に、ラベリング処理3のステップL22と同様に注目画素の画像特徴値、および注目画素の近傍領域の画像特徴量も測定する。
ステップL33では、閾値処理を行う。以下の(数式30)に示された条件を満たす画素について閾値処理を行う。なお、注目画素の画像特徴量の満たすべき画像特徴量の空間領域(マハラノビス空間領域)をPR1、注目画素の画像特徴量の空間位置をR1(G(x,y,z))とする。また、注目画素の近傍領域の画像特徴量の満たすべき画像特徴量の空間領域(マハラノビス空間領域)をPR2、注目画素の近傍領域の画像特徴量の空間位置をR2(G(x,y,z))とする。また、Th1,Th2は閾値、G(x,y,z)は濃淡三次元画像のある1画素とする。
…(数式30)
ステップL34においては、閾値処理から入力された値に基づき三次元ラベリング処理を行う。
上記のように、ラベリング処理1のステップL4、ラベリング処理2のステップL13、ラベリング処理3のステップL25、およびラベリング処理4のステップL34において、三次元ラベリング処理が行われた。図23に示すように、三次元ラベリング処理においては、2値画像から入力された各画素または閾値処理から入力された各画素をバッファに蓄えながら処理を行う。三次元ラベリング処理においては、図23に示すような注目画素を含む近傍マスク領域をx方向、次にy方向、次にz方向の順に走査して行く。
そして、接続情報テーブルに「z座標位置z1において三次元連続領域“1”と三次元連続領域“2”とが接続していること」を記憶させる。なお、三次元ラベリング処理において近傍画素との接続を見るのは、図25に示すような近傍マスクを用いる。図25においては26近傍(3×3×3−1=26)の近傍マスク領域を示す。近傍マスクのその他の例として近傍条件を変えた18近傍(5+8+5)の近傍マスク領域を図26A、6近傍(1+4+1)の近傍マスク領域を図26Bに示す。
注目画素の周囲に26近傍で考えた近傍画素において隣り合う1画素でz方向に座標が小さい方向の領域で、かつy方向に座標が小さい方向の領域で、かつx方向に座標が小さい方向の領域を満たす領域を三次元近傍マスク領域とする。注目画素をx方向、y方向、z方向に走査する際に、この三次元近傍マスクも供に走査させて、この三次元近傍マスク領域内に三次元連続領域が存在しているか否かで、三次元近傍マスク領域内で検出された三次元連続領域と接続していることを判断することができる。この処理をx方向、y方向、z方向に走査することで三次元画像内の三次元連続領域の番号付け処理が行える。以上の説明をフローチャートにすると次のとおりである。
図27は、ステップL4、ステップL13、ステップL25およびステップL34の三次元ラベリング処理のフローチャートである。
ステップM1では、x=1,y=1,z=1とする。
ステップM2では、注目画素G(x,y,z)の値を入力する。
ステップM3では、注目画素は“1”か否かを判断し、YESならばステップM4へ行き、NOならばステップM10へ行く。
ステップM4では、近傍マスク領域内に“0”以外の三次元領域番号があるかを判断し、YESならばステップM5へ行き、NOならばステップM8へ行く。
ステップM5では、2つ以上あるかを判断し、YESならばステップM6へ行き、NOならばステップM9へ行く。
ステップM6では、最も小さい三次元領域番号を注目画素に付ける。
ステップM7では、2つ以上ある三次元領域番号は接続していたとして三次元接続情報テーブルに書き込む。この後、ステップM10へ行く。
ステップM8では、最新の三次元領域番号を注目画素に付ける。この後、ステップM10へ行く。
ステップM9では、1つ存在する三次元領域番号を注目画素に付ける。この後、ステップM10へ行く。
ステップM10では、x=xeかを判断し、YESならばステップM11へ行き、NOならばステップM15へ行く。
ステップM11では、x=1とする。
ステップM12では、y=yeかを判断し、YESならばステップM13へ行き、NOならばステップM16へ行く。
ステップM13では、y=1とする。
ステップM14では、z=zeかを判断し、YESならば終了し、NOならばステップM17へ行く。
ステップM15では、x=x+1とする。この後、ステップM2へ行く。
ステップM16では、y=y+1とする。この後、ステップM2へ行く。
ステップM17では、z=z+1とする。この後、ステップM2へ行く。
このようにして、注目画素が2値画像から入力された画素または閾値処理から入力された画素が“1”であった場合に、注目画素を含む近傍マスク領域に三次元連続領域番号がなければ新しい三次元連続領域番号を取り、三次元連続領域番号が1つある場合は注目画素にその三次元連続領域番号を割り当てる。また、三次元連続領域番号が複数ある場合は注目画素に最も番号の小さい三次元連続領域番号を割り当て、この複数の三次元連続領域番号は三次元空間で接続しているとして接続情報テーブルにその情報を書き込む。この接続情報テーブルの情報に基づいて、三次元再ラベリング処理を行う。
<再ラベリング処理および画像特徴量の編集>
以上のようにして、三次元ラベリング処理を行った後に三次元再ラベリング処理を行う。図19のステップS16における三次元再ラベリング処理には、いくつかのやり方が存在するが、その例を以下に示す。
図28は、ラベリング処理の再ラベリング処理へのフィードバックを示す図である。図28に示すように、三次元再ラベリング処理は、一定間隔だけ遅れて処理が進められる。三次元ラベリング処理をzの正方向に進めて行くと、三次元画像内におけるz座標位置z2における断層像G(z2)では三次元連続領域“1”は断面saz2で交わり、三次元連続領域“2”は断面sbz2で交わっている。更に三次元ラベリング処理をzの正の方向に進めて行くと、z座標z1における断層像G(z1)では三次元連続領域“1”は断面saz1で交わり、三次元連続領域“2”は断面sbz1で交わる。この断面saz1と断面sbz1は点Cにおいて接している。つまり、断層像G(z1)において、三次元連続領域“1”と三次元連続領域“2”は点Cにおいて接続されていることがわかる。
図28においては、距離(Z1−Z2)の分だけ遅れて三次元再ラベリング処理が行われる。逆に三次元再ラベリング処理から見ると、距離(Z1−Z2)の分だけz方向の先の三次元連続領域の接続情報しかわからない。このため、この距離を長く取れば取るほどz方向の先の接続情報がわかり、より精度の良い三次元再ラベリング処理が行えるが、その分、三次元再ラベリング処理の開始タイミングが遅れるため、処理全体の時間が長くなってしまう。このように、ラベリング処理における接続情報の正確さと、再ラベリング処理を含めたラベリング処理の全体の処理時間は両立しえずトレード・オフの関係になる。現実的には被検体のz方向の形状の変化に応じてラベリング処理と再ラベリング処理との距離は変化させるのが良い。つまり、部位ごとの予想される形状の変化で部位ごとにラベリング処理と再ラベリング処理との距離を定めるのが良い。三次元再ラベリング処理にもいくつかの方法がある。
<再ラベリング処理方法1>
図29に示す三次元再ラベリング処理の例では、1度三次元ラベリング処理を行い三次元連続領域“1”と三次元連続領域“2”が接続していることを検出した場合、三次元再ラベリング処理において、三次元連続領域“2”の“2”と書き込まれた画素をすべて“1”に変換してしまう方法である。この方法によると三次元再ラベリング処理時には、三次元ラベリング処理と同等量の画素の走査およびその処理を行う必要がある。つまり、三次元画像の画素数がLX・LY・LZ画素であったとする。
この時に、三次元画像内のLX・LY・LZ画素を走査しながら三次元ラベリング処理を行うと、三次元再ラベリング処理でも三次元画像内のLX・LY・LZ画素分を走査しながら途中で接続が判明した三次元画像領域番号を接続された元の三次元画像領域番号に変換する。つまり、三次元ラベリング処理が1Tの時間がかかったとすると三次元再ラベリング処理でも1Tの時間がかかる。ただし、LXは三次元画像のx方向の画素数、LYは三次元画像のy方向の画素数、LZは三次元画像のz方向の画素数である。
<再ラベリング処理方法2>
また、図30−1に示す三次元再ラベリング処理の例では、三次元連続領域“1”と三次元連続領域“2”の領域情報および三次元ラベリング処理と同時に測定された画像特徴量の入ったファイルを関連づけておいて、この2つの三次元連続領域は接続されていると認識しておく例である。
この方法によると三次元ラベリング処理時には、三次元画像内のLX・LY・LZ画素を走査しながら三次元ラベリング処理を行っていたが、三次元再ラベリング処理においては特に画素を走査しなくても処理を行える。この時の三次元再ラベリング処理のフローチャートを図31に示してある。
ステップR1においては、I=1と初期化する。
ステップR2においては、接続情報テーブルの1行目にある接続した各三次元連続領域番号を抽出する。図32に示す接続情報テーブルより、各行にある接続領域番号を抽出する。これにより、三次元ラベリング処理により得られた三次元連続領域の何番の領域と何番の領域が接続しているかがわかる。
ステップR3においては、抽出された接続領域番号の領域情報テーブルを読み出す。接続していることが判明した複数の領域の領域情報テーブルを読み出す。図30−1に示すように、三次元連続領域“1”および三次元連続領域“2”の領域情報テーブルには連続領域番号、接続された領域番号、画像特徴量が含まれる。また、この他に三次元連続領域を構成する座標を示すラン座標(ランレングス符号化された始点とその線分の長さ、または始点と終点をもってラン座標という)情報を加えておいても良い。ラン座標情報の例を図33−1に示す。図33−1においては、各z座標位置の2値化された断層像上でのラン座標情報を示している。例えば、図33−2に示すように、z方向座標位置z=z1での三次元連続領域の一部である2値化された断層像において、y=y11のラン座標情報はラン座標始点(x座標始点)がxs11、ラン座標終点(x座標終点)がxe11であることを示している。
ステップR4においては、抽出された接続領域番号の三次元連続領域の領域情報テーブルを合体・組合せする。同時に画像特徴量も合体・組合せする。抽出された接続領域番号の三次元連続領域の領域情報テーブルを合体させるために、お互いの三次元連続領域の領域情報テーブルに接続された領域番号を書き込み関連づけておく。
ステップR5においては、すべての接続情報テーブルにある接続した三次元連続領域を終了したかを判断し、YESであれば終了し、NOであればステップR6へ行き、ステップR6においては、I=I+1として、ステップR2へ進む。
このように、関連づけられた複数の三次元連続領域にまたがる画像特徴量を求める時に、この関連付けをたどりながら画像特徴量を計算しても良い。また、図30−2では三次元連続領域“1”と三次元連続領域“2”の領域情報テーブルを合体させて、新たな三次元連続領域“1”の領域情報テーブルとしている。なお、この時に画像特徴量も合体させて求めている。
具体的には、体積や表面積は2つの三次元連続領域“1”および三次元連続領域“2”の各々の加算値を求める。それを新たな三次元連続領域“1”の体積や表面積とすれば良い。また、重心位置x座標、y座標は以下の(数式31)のようにして新たな合体された三次元連続領域の重心座標(g3x,g3y)を求めることができる。なお、三次元連続領域“1”の重心座標を(g1x,g1y)とし、、三次元連続領域“2”の重心座標を(g2x,g2y)とし、三次元連続領域“1”の体積をV1、三次元連続領域“2”の体積をV2、新たに合体された三次元連続領域の体積をV3としている。
…(数式31)
このようにして、画像特徴量も含めて領域情報テーブルを合体させることもできる。また、ラン座標情報が付いている場合はラン座標情報も合体することができる。
図33−3は、ラン座標の合体の例を示した図である。なおここでは簡単に説明するため、三次元連続領域の代わりに二次元連続領域で説明を行っているが、考え方は三次元連続領域の場合も同様である。図33−3では、連続領域1のラン座標情報と連続領域2のラン座標情報がある。これらを合体する場合はy座標ごとに合体できるラン座標があるかを調べる。つまり、この場合では連続領域1と連続領域2の重なる部分があるかを調べる。つまり以下の(数式32)または(数式33)を満たす場合があるかを調べる。ただし、iは整数とする。
もしこの条件を満たす場合が見つかれば2つのラン座標情報を合体させる。図33−3の場合では、y=y6の場合にae6=bs6なのでy=y6のラン座標情報が(as6,ae6)と(bs6,be6)だったのが(as6,be6)に合体されている。
この処理をフローチャートにすると、図34のようになる。ただし、yNをy方向の最大座標とする。ステップB1では、i=1とする。ステップB2では、y=yiの座標のラン座標を読み出す。ステップB3では、(数式32)または(数式33)を満たすラン座標があるかを判断し、YESならばステップB4へ行き、NOならばステップB5へ行く。
ステップB4では、ラン座標を合体させる。ステップB5では、i=Nかを判断し、YESならば終了し、NOならばステップB6へ行く。ステップB6では、i=i+1とするとしてステップB2に戻る。
以上のように、図19のステップS12からステップS20で、三次元ラベリング処理、三次元再ラベリング処理された三次元連続領域は、ステップS22で三次元連続領域の部位として認識される。
<三次元連続領域の部位認識>
図35に三次元画像の三次元連続領域認識のフローチャートを示す。
ステップD11では、各三次元連続領域の抽出を行う。三次元ラベリング(連続領域番号付)された各三次元連続領域を1つずつ抽出して、すべての三次元連続領域について以下の処理を行う。
ステップD12では、各三次元連続領域の画像特徴量の測定を行う。ステップD11において抽出された三次元連続領域ごとに下記のような画像特徴量の少なくとも一つを求める。
体積(画素数)、表面積、平均画素値、画素値和(CT値和、濃度和)、画素値標準偏差、x,y,z方向フェレ径、楕円体率、球形度、xy平面面積率、yz平面面積率、xz平面面積率、三次元1次モーメント、三次元2次モーメント。
なお、各三次元連続領域の画像特徴量は上記のものの一部を用いてもよいし、さらに付け加えても同様の効果を出せる。
ステップD13では、各三次元連続領域を各部位としての認識を行う。各三次元連続領域の画像特徴量の値により、選ばれた部位ごとの条件を満たしているか判断し、どこの部位であるかを認識する。図36に各部位として認識された各領域の例を示す。
このようにして、三次元画像より複数の近傍領域の画像特徴量を用いて、各部位の候補領域である三次元連続領域を抽出し、その三次元連続領域としての画像特徴量から、各部位としての判断、認識が行える。なお、本実施形態においては、2値化処理するステップL2または、閾値処理を行うステップL12などにおいて、複数の画像特徴量の論理式を求めて2値化処理または閾値処理した後に、三次元ラベリング処理を行っているが、以下のようにしてもよい。
各々の近傍領域の画像特徴量を定められた閾値の範囲で2値化を行っておく。次に、各々の近傍領域画像特徴量(局所領域画像特徴量)の2値化処理または閾値処理された三次元画像に対して、三次元ラベリング処理を行って、各々の近傍領域の画像特徴量の三次元ラベリング処理された三次元連続領域間で論理式(例えば論理積)を求めてもよい。以上により、複数の近傍領域の画像特徴量による三次元画像の三次元連続領域認識が行える。通常のCT値のみを用いた三次元画像の三次元連続領域認識よりも、より精度良く正しく行える。
三次元連続領域として認識が行われた後は、下記に示す2つの実施形態のように各三次元連続領域の画質を最適化させる。図19におけるステップS24における再構成関数による画像最適化およびステップS28における画像フィルタによる画像最適化がこれに相当する。
実施例1 : 再構成関数および画像フィルタにより画質を最適化する実施例。
実施例2 : 再構成関数および画像フィルタにより画質を最適化し、三次元連続領域の境界を連続的に変化させる実施例。
図37は、再構成関数および画像フィルタにより画質を最適化する実施例である実施例1のフローチャートを示す。本実施例1においては、ステップH1からステップH5までは図10において説明した標準的な画像再構成である。本実施例のステップH1からステップH5までは、図10において説明した標準的な画像再構成である。なお、ここでは図10のステップS3のビームハードニング補正、ステップS4のZフィルタ重畳処理は省いてあるが、ビームハードニング補正及びZフィルタ重畳処理を、図33のフローチャートに含めても良い。
また、ステップH6の各三次元連続領域分け、およびH7の各三次元連続領域の部位としての認識は、上記説明のステップ図19のS18からステップS22までの三次元ラベリング処理、三次元再ラベリング処理、ならびに画像特徴量の測定および編集と同様で良い。ステップH8において、三次元連続領域の再構成関数重畳を行う。この場合は、図37のステップH3からステップH8へ点線で接続しているように、ステップH3で求められた高速フーリエ変換(FFT)されたX線投影データを再利用することができる。再構成ステップH9にて三次元連続領域の画像フィルタ処理を行う。図38は、各セグメント領域を最適な再構成関数及び最適な画像フィルタで断層像を画像再構成するフローチャートの一例を示す。図39に、このフローチャートの理解を助けるための概念図を示す。図39においては、肺野部を撮影した場合の例を示している。この場合は心臓、肺野、軟部組織、骨の各々のセグメント領域が存在し、各々心臓、肺野、軟部組織、骨の部位として認識されている。これを各々最適な再構成関数、最適な画像フィルタを用いて画像再構成する。心臓の部位には心臓用再構成関数と心臓用画像フィルタ、肺野の部位には肺野用再構成関数と肺野用画像フィルタ、軟部組織の部位には軟部組織用再構成関数と軟部組織用画像フィルタ、骨の部位には骨用再構成関数と骨用画像フィルタが最適とされている。
ステップR1では、N個のセグメント領域S1〜SNごとに最適な再構成関数K1〜KN、最適な画像フィルタF1〜FNを調べる。ステップR2では、i=1とする。ステップR3では、各セグメント領域Siを画像再構成領域として、各セグメント領域Siごとに最適な再構成関数Kiで画像再構成を行い、最適な画像フィルタFiを重畳して断層像ISiを画像再構成する。ステップR4では、i=Nかを判断し、YESであればステップR6へ行き、NOであればステップR5へ行く。ステップR5で、i=i+1とし、ステップR3へ戻ることによりステップR3からステップR5までを繰り返す。
ステップR6では、各々の三次元連続領域に最適な再構成関数Ki、最適な画像フィルタFiを用いて画像再構成された断層像Iを求める。この時に断層像Iは以下の(数式34)で表わされる。
…(数式34)
なお、∪は論理和(OR)であるとする。つまり、図39においては、心臓のセグメント領域S1のみを心臓用再構成関数K1で画像再構成し、画像フィルタF1を重畳し、断層像IS1を求める。また、肺野のセグメント領域S2のみを肺野用再構成関数K2で画像再構成し、画像フィルタF2を重畳し、断層像IS2を求める。また、軟部組織のセグメント領域S3のみを軟部組織用再構成関数K3で画像再構成し、画像フィルタF3を重畳し、断層像IS13を求める。さらに、骨のセグメント領域S4のみを骨用再構成関数K4で画像再構成し、画像フィルタF4を重畳し、断層像IS4を求める。これらの論理和が、図39の右欄の図に示す各々のセグメント領域が最適な再構成関数および最適な画像フィルタで画像再構成された断層像Iとなる。各々のセグメント領域、つまり各部位について最適な再構成関数で画像再構成された断層像Iを以下の(数式35)により求める。
…(数式35)
実施例1の図38のステップR6における三次元連続領域の境界および境界近傍の画質を連続的に変化させる点については述べていなかった。しかし、各部位のセグメント領域は各々最適な再構成関数または最適な画像フィルタにより画質を最適化されているため、各部位のセグメント領域の境界およびその近傍において画質が不連続に変わる場合があり、画質的に不自然さが残る可能性がある。そこで、画質を連続的に変化させる必要が生じる可能性がある。
実施例2においては、三次元連続領域境界の画質を連続的に変化させる実施例を示す。本実施例の全体のフローチャートは、図37の実施例1と同様である。なお、図10のステップS3のビームハードニング補正、ステップS4のzフィルタ重畳処理は省いてあるが、これらを含めても良い。
本実施例でも実施例1と同様に、ステップH1からステップH5までは図10において説明した標準的な画像再構成である。また、ステップH6の各三次元連続領域分け、およびH7の各三次元連続領域の部位としての認識は、上記説明の図19のステップS18からステップS22までの三次元ラベリング処理、三次元再ラベリング処理、ならびに画像特徴量の測定および編集と同様で良い。ステップH8において、三次元連続領域の再構成関数重畳を行い、ステップH9にて三次元連続領域の画像フィルタ処理を行う。
図40は、三次元連続領域の境界を連続な画質で最適な再構成関数、最適な画像フィルタで断層像を画像再構成するフローチャートで、図37のステップH8の各三次元連続領域の再構成関数重畳およびステップH9の各三次元連続領域の画像フィルタ処理を示す。また、図41は、このフローチャートの理解を助けるための概念図である。
図40のステップR11では、各三次元連続領域をL画素分膨張させる。各三次元連続領域をL画素膨張させることにより、幅2L画素分化各三次元連続領域をオーバーラップさせる。
ステップR12では、N個の三次元連続領域S1〜SNごとに最適な再構成関数K1〜KN、最適な画像フィルタF1〜FNを調べる。図41においては、肺野部を撮影した場合の例を示している。この場合は心臓、肺野、軟部組織、骨の各々の三次元連続領域が存在し、各々心臓、肺野、軟部組織、骨の部位として認識されている。これを各々最適な再構成関数、最適な画像フィルタを用いて画像再構成する。
心臓の部位には心臓用再構成関数と心臓用画像フィルタ、肺野の部位には肺野用再構成関数と肺野用画像フィルタ、軟部組織の部位には軟部組織用再構成関数と軟部組織用画像フィルタ、骨の部位には骨用再構成関数と骨用画像フィルタが最適とされており、この場合には各々4種類の再構成関数と画像フィルタを用意する。
ステップR13では、i=1と初期化する。
ステップR14では、L画素分膨張させた各三次元連続領域Siを画像再構成領域として三次元連続領域Siごとに最適な再構成関数Kiで画像再構成を行い、最適な画像フィルタFiをかけて断層像ISiを画像再構成する。
ステップR15では、i=Nかを判断し、YESであればステップR17へ行く。またNOであればステップR16へ行く。
ステップR16では、i=i+1とする。ステップR13からステップR16までを繰り返す。図40のステップR11からステップR16までの処理を図37を参照すると次のようになる。ステップR12で用意された各々4種類の再構成関数および画像フィルタを用いて、心臓のセグメント領域S1のみを心臓用再構成関数K1で画像再構成し、画像フィルタF1を重畳し、断層像IS1を求める。また、肺野のセグメント領域S2のみを肺野用再構成関数K2で画像再構成し、画像フィルタF2を重畳し、断層像IS2を求める。また、軟部組織のセグメント領域S3のみを軟部組織用再構成関数K3で画像再構成し、画像フィルタF3を重畳し、断層像IS13を求める。さらに、骨のセグメント領域S4のみを骨用再構成関数K4で画像再構成し、画像フィルタF4を重畳し、断層像IS4を求める。
次に、図40のステップR17では、各々のセグメント領域に最適な再構成関数Ki最適な画像フィルタFiを用いて、画像再構成された断層像ISiに加重加算係数をかけて加重加算を行い断層像Iを求める。この時に断層像Iは以下の(数式36)で表わされる。
…(数式36)
なお、∪は論理和(OR)であり、Wiは各部位の加重加算係数である。
ここで、図42を使って、図40のステップR17における加重加算について説明する。図42の一番上には肺野部の断層像71が表示されている。その下に心臓部を拡大した断層像72を表示している。拡大した断層像72には、心臓のセグメント領域が実線で表示され、その心臓のセグメント領域をL画素膨張させた領域が鎖線で表示されており、また、肺野のセグメント領域が実線で表示され、その肺野のセグメント領域をL画素膨張させた領域が鎖線で表示されている。拡大した断層像を横切るプロファイルPに合わせて、拡大した断層像72の下方には、各セグメント領域と各加重加算係数とが表示されている。
膨張させた心臓のセグメント領域と心臓の加重加算係数との関係、軟部組織のセグメント領域と軟部組織の加重加算係数との関係、膨張させた肺野のセグメント領域と肺野の加重加算係数との関係が理解できるであろう。拡大した断層像を横切るプロファイルP上において、膨張させた心臓領域に心臓用加重加算係数を乗算し、膨張させた軟部領域に軟部組織用加重加算係数を乗算し、膨張させた肺領域に肺組織用加重加算係数を乗算し、これらを加重加算することで、プロファイルP上の画質は連続的に肺野→軟部組織→心臓→軟部組織→肺野と変化して行く。この一次元のプロファイルPの線上の例を二次元の断層像、三次元の三次元画像、四次元の時系列三次元画像に拡張すれば良い。
つまり、図41においては、心臓の断層像IS1に心臓用の加重加算係数W1を乗算する。また、肺野の断層像IS2に肺野用の加重加算係数W2を乗算する。また、軟部組織の断層像IS13に軟部組織の加重加算係数W3を乗算する。さらに、骨の断層像IS4に骨の加重加算係数W4を乗算する。各セグメント領域の境界を連続な画質で最適な再構成関数、最適な画像フィルタで画像再構成された断層像Iは以下の(数式37)により求まる。
…(数式37)
なお、実施例2で用いられた膨張用三次元論理フィルタの一例を図43および図44−1、図44−2に示す。図43は、三次元論理フィルタの構造と注目画素の位置と三次元画像の走査方法を示した図である。図44−1、図44−2は、膨張用三次元論理フィルタの一例を示した図である。この膨張用三次元論理フィルタでは、注目画素が“0”の場合に注目画素の近傍画素3×3×3の中に1つでも“1”の画素が存在していたら、その注目画素を“1”にして2値の三次元領域を膨張させるように作られている。なお、注目画素は三次元領域の全画素について走査されて移動する。
実施例1,実施例2においては、三次元連続領域ごとに再構成関数および画像フィルタにより画質を最適化する例を示した。実際に被検体を撮影した際に、図2に示すデータ収集、画像再構成、三次元ラベリング、画像最適化の処理の流れがスムーズに実時間で処理されないと使用上の使い勝手がよくない。しかし、スキャンデータ収集と画像再構成処理の間には、X線投影データ(スキャンデータ)のディスクへの格納、読出し、前処理の時間がかかる。また、画像再構成処理および三次元ラベリング処理と三次元再ラベリング処理および画像最適化処理の間には、z方向にある一定距離を持った先の接続情報を見ないといけないため、ある一定距離およびある一定時間遅れを必要とする。
図45には、本実施例1,2の処理を以下の3つに分け、その処理の行われるタイミングを示している。
1.スキャンおよびデータ収集
2.画像再構成処理および三次元ラベリング処理
3.三次元再ラベリング処理および画像最適化処理
このように処理のタイミング制御を行うことにより、実施例1,実施例2の処理は処理時間の最適化が行われる。つまり、z方向に連続した断層像からなる三次元画像の撮影に同期してパイプライン処理で三次元ラベリング処理、およびその結果に基いた三次元再ラベリング処理を行うことができる。
また、制御の観点から考えると実施例1,実施例2の制御のフローチャートは図46のようになっている。
ステップF1のデータ収集、ステップF2の前処理、ステップF3のビームハードニング補正およびステップF4のzフィルタ重畳処理までを処理1とする。ステップF5の再構成関数重畳処理、ステップF6の三次元逆投影処理、およびステップF7の後処理までを処理2とする。さらに、ステップF8の三次元連続領域を各部位として認識し、画像再構成条件の最適化を処理3とする。すると、処理3は処理2のフィードバック処理となっている。つまり、X線CT装置100の画像再構成処理の画像フィードバック処理の形態を取っている。このように、画像フィードバック処理をかけることで画像再構成される断層像またはz方向に連続した断層像からなる三次元画像は、より良い画質に収束させることができる。
つまり、多列X線検出器24を有するX線CT装置100において、各種スキャンにおける実時間ラベリング処理、またはラベリング処理の結果に基づく画像再構成処理への画像フィードバック処理を実現できる効果がある。
本実施形態における画像再構成法は、従来公知のフェルドカンプ法による三次元画像再構成法でもよい。さらに、他の三次元画像再構成方法でもよい。または二次元画像再構成でも良い。
本実施形態は、ヘリカルスキャンの場合で書かれているが、可変ピッチヘリカルスキャン、ヘリカルシャトルスキャン、z方向に連続した複数の位置におけるコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンの場合も同様に効果を出すことができる。
また、本実施形態は、走査ガントリ20が傾斜していない場合で書かれているが、走査ガントリ20が傾斜した、いわゆるチルト・スキャンの場合でも同様な効果を出すことができる。さらに、本実施形態は、生体信号に同期しない場合で書かれているが、生体信号、特に心拍信号に同期させても同様な効果を出すことができる。また、本実施形態では、フラットパネルX線検出器に代表されるマトリクス構造の二次元X線エリア検出器などの多列X線検出器を持ったX線CT装置について書かれているが、1列のX線検出器のX線CT装置においても同様の効果を出せる。
また、本実施形態では、各列に係数の異なった列方向(z方向)フィルタを重畳することにより、画質のばらつきを調整し、各列において均一なスライス厚、アーチファクト、ノイズの画質を実現しているが、これには様々なz方向フィルタ係数が考えられるが、いずれも同様の効果を出すことができる。
本実施形態では、医用X線CT装置を元に書かれているが、産業用X線CT装置または他の装置と組み合わせたX線CT−PET装置,X線CT−SPECT装置などで利用できる。
Aは、三次元画像の途中まで三次元ラベリング処理を行った場合を示す図で、Bは、三次元画像の三次元ラベリング処理を更に進めた場合を示す図である。 三次元ラベリング処理と三次元再ラベリング処理を示す図である。 本発明のラベリング処理を示す図である。 本発明の一実施形態にかかるX線CT装置を示すブロック図である。 X線CT装置の撮影条件入力画面を示す図である。 X線発生装置(X線管)および多列X線検出器をxy平面で見た説明図である。 X線発生装置(X線管)および多列X線検出器をyz平面で見た説明図である。 被検体撮影の流れを示すフローチャートである。 三次元画像表示の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るX線CT装置の画像再構成の概略動作を示すフローチャートである。 前処理の詳細を示すフローチャートである。 三次元画像再構成処理の詳細を示すフローチャートである。 再構成領域上のラインをX線透過方向へ投影した状態であり、Aはxy平面、Bはyz平面を示す概念図である。 X線検出器面に投影したラインを示す概念図である。 投影データDr(view,x,y)を再構成領域上に投影した状態を示す概念図である。 再構成領域上の各画素の逆投影画素データD2を示す概念図である。 逆投影画素データD2を画素対応に全ビュー加算して逆投影データD3を得る状態を示す説明図である。 円形の再構成領域上のラインをX線透過方向へ投影した状態であり、Aはxy平面、Bはyz平面を示す概念図である。 連続領域のラベリングおよび部位ごとに画質を最適化するフローチャートである。 ラベリング処理1のフローチャートである。 ラベリング処理2のフローチャートである。 ラベリング処理3のフローチャートである。 三次元画像の注目画素と近傍領域を示す図である。 ラベリング処理4のフローチャートである。 三次元ラベリング処理の注目画素と26近傍の近傍マスク領域を示す図である。 Aは、三次元ラベリング処理の注目画素と18近傍の近傍マスク領域を示す図で、Bは、注目画素と6近傍の近傍マスク領域を示す図である。 ラベリング処理の流れを示すフロ−チャートである。 ラベリング処理後に、再ラベリング処理へのフィードバックを示す図である。 三次元再ラベリング処理の一例を示す図である。 三次元再ラベリング処理の別例を示す図である。 三次元再ラベリング処理の別例を示し、画像特徴量を合体する図である。 接続情報テーブル、接続した三次元連続領域の領域情報テーブルを用いた三次元再ラベリングを示すフローチャートである。 接続情報テーブルの例を示す図である。 ラン座標情報の例を示す図である。 ラン座標の始点・終点を示す図である。 ラン座標の合体を示す図である。 図33−3のラン座標の合体のフロ−チャートである。 三次元画像の三次元連続領域認識のフロ−チャートである。 各部位に認識された三次元連続領域を示す図である。 各三次元連続領域の画質を再構成関数および画像フィルタにより最適化する場合の処理のフローチャートである。 各三次元連続領域を最適な再構成関数、最適な画像フィルタで断層像を画像再構成するフロ−チャートである。 各三次元連続領域を最適な再構成関数および最適な画像フィルタで画像再構成した断層像を示す図である。 各三次元連続領域の境界を連続な画質で最適な再構成関数、最適な画像フィルタで断層像を画像再構成するフロ−チャートである。 各三次元連続領域の境界を連続な画質で最適な再構成関数、最適な画像フィルタで画像再構成した断層像を示す図である。 各三次元連続領域を加重加算し最適な画質で画像再構成された断層像を示す図である。 三次元論理フィルタの構造と注目画素の位置と三次元画像の走査方法を示す図である。 膨張用三次元論理フィルタの一例を示す図である。 膨張用三次元論理フィルタの一例を示す図である。 各処理のタイミングの最適化の例を示す図である。 三次元連続領域を各部位として認識し画像再構成条件の最適化による画像フィードバックを示す図である。 従来のラベリング処理を示す図である。
符号の説明
1 操作コンソール
2 入力装置
3 中央処理装置
5 データ収集バッファ
6 モニタ
7 記憶装置
10 撮影テーブル
12 クレードル
15 回転部
20 走査ガントリ
21 X線管
22 X線コントローラ
23 コリメータ
24 多列X線検出器
25 データ収集装置(DAS)
26 回転部コントローラ
27 走査ガントリ傾斜コントローラ
28 ビーム形成X線フィルタ
29 制御コントローラ
30 スリップリング

dP X線検出器面
P 画像再構成領域
PP 投影面
IC 回転中心(ISO)
CB X線ビーム
BC ビーム中心軸
D 回転中心軸上での多列X線検出器幅

Claims (20)

  1. 放射線を照射して被検体の所定領域を透過した投影データを収集し、断層像を表示するため画像再構成を行う放射線断層撮影装置において、
    画像再構成された断層像をラベリング処理するラベリング手段と、
    前記ラベリング手段により抽出された連続領域ごとに画質を最適化する画像再構成手段と
    を有することを特徴とする放射線断層撮影装置。
  2. 放射線を照射して被検体の所定領域を透過した投影データを収集し、断層像を表示するため画像再構成を行う放射線断層撮影装置において、
    画像再構成された断層像をラベリング処理するラベリング手段と、
    前記ラベリング手段によりラベリング処理された連続領域の情報に基づき再ラベリング処理する再ラベリング手段と、
    前記再ラベリング手段により抽出された連続領域ごとに画質を最適化する画像再構成手段と
    を有することを特徴とする放射線断層撮影装置。
  3. 放射線を照射して被検体の所定領域を透過した投影データを収集し、断層像を表示するため画像再構成を行う放射線断層撮影装置において、
    画像再構成された断層像をラベリング処理しながら、ラベリング処理された連続領域ごとの画像特徴量を求めるラベリング手段と、
    前記ラベリング手段によりラベリング処理された連続領域の情報に基づき再ラベリング処理を行い、前記連続領域ごとの画像特徴量を編集する再ラベリング手段と、
    前記再ラベリング手段により編集された連続領域の画質を最適化する画像再構成手段と
    を有することを特徴とする放射線断層撮影装置。
  4. 前記ラベリング手段は、2値画像を介さず、濃淡画像である画像再構成された断層像からラベリング処理を行うことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の放射線断層撮影装置。
  5. 前記ラベリング手段または前記再ラベリング手段の少なくとも一方は、前記投影データの収集と同期して行うことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の放射線断層撮影装置。
  6. 前記投影データは、ヘリカルスキャン、可変ピッチヘリカルスキャン、ヘリカルシャトルスキャン、z方向に連続した複数の位置におけるアキシャルスキャン、またはシネスキャンの際に同期して行うことを特徴とする請求項5に記載の放射線断層撮影装置。
  7. 前記ラベリング手段は、1枚分または所定の複数枚分の断層像の画像再構成が終了後に、ラベリング処理を開始することを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の放射線断層撮影装置。
  8. 前記再ラベリング手段は、1枚分または所定の複数枚分のラベリング処理が終了後に、再ラベリング処理を開始することを特徴とする請求項7に記載の放射線断層撮影装置。
  9. 前記ラベリング手段は、二次元ラベリング処理または三次元ラベリング処理または四次元ラベリング処理のうちの少なくともいずれか1つを含むことを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載の放射線断層撮影装置。
  10. 前記ラベリング手段は、断層像の各画素の画像特徴量またはその画素の近傍の画像特徴量に基づいて、ラベリング処理を行うことを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか一項に記載の放射線断層撮影装置
  11. 前記画像再構成手段は、ラベリング処理された領域または再ラベリング処理された領域の画像特徴量に応じて、ラベリングされた領域または再ラベリングされた領域を部位として認識し、該部位の画質を最適化することを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか一項に記載の放射線断層撮影装置。
  12. 前記画像特徴量は、面積、画像濃度和、周囲長、フェレ径、フェレ径比、円形度、面積率、1次モーメント、2次モーメント、楕円近似した長径・短径、体積、体積濃度和、表面積、三次元フェレ径、三次元フェレ径比、球形度、体積率、三次元1次モーメント、三次元2次モーメント、楕円体近似した径のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項3、請求項10または請求項11に記載の放射線断層撮影装置。
  13. 画像入力を行う画像入力手段と、
    入力された画像にラベリング処理を行いながら、ラベリング処理された連続領域の画像特徴量を求めるラベリング手段と、
    前記ラベリング手段によりラベリング処理された連続領域の情報に基づき、再ラベリング処理を行い、再ラベリング処理された連続領域ごとの画像特徴量を編集する再ラベリング手段と、
    前記再ラベリング手段により編集された連続領域の画質を最適化する画像最適化手段と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  14. 前記画像入力手段は濃淡画像である画像再構成された断層像を入力し、前記ラベリング手段は該断層像から2値画像を介さず、ラベリング処理を行うことを特徴とする請求項13に記載の画像処理装置。
  15. 前記ラベリング手段または前記再ラベリング手段の少なくとも一方は、前記画像入力手段の画像入力と同期してラベリング処理または再ラベリング処理を行うことを特徴とする請求項13または請求項14に記載の画像処理装置。
  16. 前記ラベリング手段は、1枚分または所定の複数枚分の断層像の画像再構成が終了後に、ラベリング処理を開始することを特徴とする請求項15に記載の画像処理装置。
  17. 前記再ラベリング手段は、1枚分または所定の複数枚分のラベリング処理が終了後に、再ラベリング処理を開始することを特徴とする請求項16に記載の画像処理装置。
  18. 前記ラベリング手段は、二次元ラベリング処理または三次元ラベリング処理または四次元ラベリング処理のうちの少なくともいずれか1つを含むことを特徴とする請求項13ないし請求項17のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  19. 前記ラベリング手段は、断層像の各画素の画像特徴量またはその画素の近傍の画像特徴量に基づいて、ラベリング処理を行うことを特徴とする請求項13ないし請求項18のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  20. 前記画像特徴量は、面積、画像濃度和、周囲長、フェレ径、フェレ径比、円形度、面積率、1次モーメント、2次モーメント、楕円近似した長径・短径、体積、体積濃度和、表面積、三次元フェレ径、三次元フェレ径比、球形度、体積率、三次元1次モーメント、三次元2次モーメント、楕円体近似した径のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項19に記載の画像処理装置。
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