JP2007228555A - 画像読み取り装置、画像形成装置及びファイル管理方法 - Google Patents

画像読み取り装置、画像形成装置及びファイル管理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】長尺原稿の読み取り画像を他の印刷装置やパソコンなどでも扱える標準的な画像フォーマットで、標準管理サイズ以上の画像が取り扱えることができるようにする。
【解決手段】長尺原稿701を読み取る画像読み取り装置において、読み取った前記長尺原稿701の画像データを複数のファイルに分割し、分割された画像データ701a〜701dを予め設定された標準的な方式(JPEG)で圧縮し、圧縮された画像データ702a〜702dを格納し、前記格納された画像データの内容を示すJPEGマーカ703a〜703dを前記圧縮された画像データ702a〜702dに付加する。その際、定型サイズの最大読み取り長さと同じサイズで分割し、あるいは、メモリ量に応じて圧縮処理を行う画像サイズを変更する。
【選択図】図5

Description

本発明は読み取った長尺原稿を複数ファイルに分割して格納し、管理する画像読み取り装置、この画像読み取り装置を備えた画像形成装置及び前記画像読取装置又は画像形成装置における前記ファイルの管理方法に関する。
この種の技術として例えば特許文献1に開示された発明が知られている。この発明は、デジタル複合機、特にファクシミリ機能を有するデジタル複合機によって送受信する文書に対して、それらの各文書の識別を可能にする“しおりマーク”を付加し、文書管理を容易にしようとするもので、画像編集機能を有するファクシミリ装置を備えたデジタル複合機において、画像の一部を拡大又は縮小し、これらの拡大又は縮小した画像の一部をしおりマークとして登録するもので、使用する際に、登録されたしおりマークを接続されたコンピュータのアイコンやサムネイルなどの画像マークとすることも記載されている。
特開2001−069273号公報
前記特許文献1記載の発明では、読み取り原稿からしおりマークにしたいデータ範囲を指定すると、スキャナによって読み取られたデータは画像処理コントローラで各種画像処理が施された後、メインコンピュータ上のイメージメモリに蓄積される。一方、しおり登録データはしおり処理コントローラから拡大・縮小機に送られ、任意のしおりサイズに変換され、しおりデータ格納メモリに蓄積される。しおりデータ格納メモリに複数のしおりデータを蓄積する場合、管理情報器によって宛先情報と結び付けることにより送受信の相手先毎にしおりマークを指定することができ、また、送受信毎にマーク位置を変更することにより送受信の文書の順番を分別し、いわば送受信ファイルの管理が行われる。
画像データを格納し、あるいはマークを付加する場合、圧縮せずに読み込む方法と圧縮しながら読み込む方法とがあるが、圧縮せずにデータを読み込み、読み取り後、圧縮する場合には、圧縮前のデータを格納するメモリの使用量が大きくなることから何らかの方法で使用メモリ量の削減を図る必要がある。
これに対し、圧縮しながら読み取る場合、独自方式のアルゴリズムでは同一装置内での使用は問題ないが、別な機種に読み取りデータを送る場合はJPEGなど標準的な画像フォーマットに変換する必要がある。従って、蓄積する画像の時点から標準画像でデータを取り扱わなければならない。
静止カラー画像では、一般に標準フォーマットとしてJPEG画像フォーマットが使用されるが、JPEG画像フォーマットでは、画像サイズを表すヘッダ部分の情報が16bitまでなので、標準ヘッダのままでは長いサイズの画像を取り扱うことができない。
本発明はこのような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、長尺原稿の読み取り画像を他の印刷装置やパソコンなどでも扱える標準的な画像フォーマットで、標準管理サイズ以上の画像が取り扱えることができるようにすることにある。
前記目的を達成するため、第1の手段は、長尺原稿を読み取る画像読み取り装置において、読み取った前記長尺原稿の画像データを複数のファイルに分割する分割手段と、前記分割手段によって分割された画像データを予め設定された標準的な方式で圧縮する圧縮手段と、前記圧縮手段によって圧縮された画像データを格納する記憶手段と、前記記憶手段に格納された画像データの内容を示すデータを前記画像データに付加する付加手段とを備えていることを特徴とする。
第2の手段は、第1の手段において、前記分割手段が、前記長尺原稿の1ラインの画素幅の画素数が前記圧縮手段の標準的な方式における圧縮単位の画素数の倍数でないときには、前記倍数になる画素数分をダミーデータで埋めて分割することを特徴とする。
第3の手段は、第1又は第2の手段において、前記分割手段が、前記長尺原稿の分割された最終ブロックのライン数が前記圧縮手段の標準的な方式における圧縮単位の画素数の倍数でないときには、前記倍数になるライン数分をダミーデータで埋めて分割することを特徴とする。
第4の手段は、第1ないし第3のいずれかの手段において、前記分割手段によって分割されるファイルサイズを設定するファイルサイズ設定手段を備えていることを特徴とする。
第5の手段は、第4の手段において、前記ファイルサイズが、定型サイズの最大読み取り長さと同じサイズであることを特徴とする。
第6の手段は、第4の手段において、前記ファイルサイズ設定手段は使用可能な記憶手段の容量に応じて圧縮処理を行う画像サイズを変更することを特徴とする。
第7の手段は、第1ないし第6のいずれかの手段において、前記分割手段は、縮小画像生成時に、読み込み画像を同一の比率で分割し、縮小画像を生成することを特徴とする。
第8の手段は、第1ないし第6のいずれかの手段において、前記分割手段は、縮小画像生成時に、読み込み画像サイズに関係なく縮小画像として見やすいサイズに縮小することを特徴とする。
第9の手段は、第7又は第8の手段において、前記縮小画像がサムネイル画像であることを特徴とする。
第10の手段は、第7又は第8の手段において、前記縮小画像がプレビュー画像であることを特徴とする。
第11の手段は、第7ないし第10のいずれかの手段において、前記付加手段が前記縮小画像を作成するための元画像の存在を示すマーカを付加することを特徴とする。
第12の手段は、第1ないし第11のいずれかの手段において、前記予め設定された標準的な方式がJPEGであることを特徴とする。
第13の手段は、第1ないし第12のいずれかの手段に係る画像読み取り装置を画像形成装置が備えていることを特徴とする。
第14の手段は、長尺原稿を読み取って管理する画像読み取り装置におけるファイル管理方法において、読み取った前記長尺原稿の画像データを複数のファイルに分割し、前記分割された画像データを予め設定された標準的な方式で圧縮し、圧縮された前記画像データを、当該画像データの内容を示すデータを付加して格納し、格納された前記画像データの読み出し時に、前記内容を示すデータに基づいて必要な画像を特定することを特徴とする。
第15の手段は、第14の手段において、前記分割に際し、前記長尺原稿の1ラインの画素幅の画素数が前記圧縮に使用される標準的な方式における圧縮単位の画素数の倍数でないときには、前記倍数になる画素数分をダミーデータで埋めて分割することを特徴とする。
第16の手段は、第14又は第15の手段において、前記分割に際し、前記長尺原稿の分割された最終ブロックのライン数が前記圧縮に使用される標準的な方式における圧縮単位の画素数の倍数でないときには、前記倍数になるライン数分をダミーデータで埋めて分割することを特徴とする。
第17の手段は、第14の手段において、前記内容を示すデータが分割画像の何枚目に重要データがあるかを示すデータであり、当該データが先頭の画像に後から書き込まれることを特徴とする。
なお、後述の実施形態では、分割手段及びファイルサイズ設定手段は画像分割処理部511に、圧縮手段は圧縮処理部512に、記憶手段はメモリ515に、付加手段はヘッダ情報付加部513に、それぞれ対応する。
本発明によれば、読み取った長尺原稿の画像データを複数のファイルに分割し、分割された画像データを予め設定された標準的な方式で圧縮し、圧縮された前記画像データを、当該画像データの内容を示すデータを付加して格納するので、長尺原稿の読み取り画像を他の印刷装置やパソコンなどでも扱える標準的な画像フォーマットで、標準管理サイズ以上の画像を取り扱うことができる。
以下、図面に基づき、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態としての複合デジタル複写機の一例を説明するための要部構成図で、複写機本体1、自動原稿送り装置(以後、ADF)100、3ビンソータ200、給紙ユニット(以後、バンク)300から構成されている。
複写機本体1は、スキャナ(画像読み取り装置)、画像処理部及びプロッタなどを有しており、スキャナ150は、原稿を載置するコンタクトガラス10と光学走査系で構成されている。光学走査系は、露光ランプ11、第1ミラー12、第2ミラー13、第3ミラー14、レンズ15、フルカラーCCD16等々で構成され、露光ランプ11及び第1ミラー12を装備して原稿読み取り時はステッピングモータによって駆動されて一定の速度で移動する第1キャリッジと、第2ミラー13及び第3ミラー14を装備して原稿読み取り時にステッピングモータによって駆動されて第1キャリッジの1/2の速度で駆動する第2キャリッジを有している。コンタクトガラス10上の原稿(図示せず)は、この第1キャリッジ、第2キャリッジによって光学的に走査され、露光ランプ11、第1ミラー12、第2ミラー13、第3ミラー14及びレンズ15を介してCCD16上に結像され光電変換される。
CCD16によって赤(R)、緑(G)、青(B)の各色に分離された画像信号は、図4に示すAD変換器609によってAD変換され画像処理を行っている画像処理部611へ出力される。画像処理部611は、AD変換器609からの画像信号を種々の画像処理(2値化、多値化、変倍、編集など)によってデジタル信号に変換する。書き込みユニットは、レーザ出力ユニット20、fθレンズ21、ミラー22で構成されており、レーザ出力ユニット20の内部には、レーザ光源であるレーザダイオード及びポリゴンモータが備えられている。
画像処理部611から出力された黒画像信号は、この画像信号に対応した強度を有するレーザ光に転換され、コリメートレンズ、アパーチャ、シリンダレンズによって一定形状の光束に整形されポリゴンモータに照射され、レーザ出力ユニット20から出力される。レーザ出力ユニット20から出力されたレーザ光は、fθレンズ21、ミラー22を介して感光体ドラム30に照射される。また、fθレンズ21を通過したレーザ光は、画像領域外に配置された主走査同期検知信号(PMSYNC)を発生するビームセンサに照射される。
レーザ光が第1帯電装置によって感光体ドラム30上に帯電された電荷に照射されることによって静電潜像が形成され、黒現像器32によって感光体ドラム30上に画像が形成される。その後、第2帯電装置によって感光体ドラム30上が再度帯電され、画像処理部611から出力された赤画像信号が、黒画像信号との書き込み位置を合わせるためにバッファリングされ、LED書き込みユニット31に送られる。LED書き込みユニット31は前記赤画像信号に本巣いて感光体ドラム30にLED光を照射して2色目の静電潜像を形成し、第2現像器33によって感光体ドラム30上に画像が形成される。
ADF100は、原稿を1枚ずつ複写機本体1のコンタクトガラス10上へ給紙し、複写後に排紙する。原稿は原稿給紙台101上に積載され、サイドガイドにより幅方向が揃えられる。原稿給紙台101上の原稿は、一番下の原稿から給紙ローラ102により1枚ずつ分離して給紙され、搬送ベルト103によって、複写機本体1のコンタクトガラス10上に送られる。コンタクトガラス10上の原稿は、読み取り終了後、搬送ベルト103及び排紙ローラ104によって排紙トレイ105上に排紙される。
両面印刷の原稿を読み取る場合、原稿給紙台101上の両面原稿は、一番下の原稿から給紙ローラ102によって1枚ずつ分離されて給紙され、搬送ベルト103によって複写機本体1のコンタクトガラス10上に送られ、反転爪106によって反転後、コンタクトガラス10上にセットされる。原稿の裏面読み取り終了後、搬送ベルト103によって搬送され、反転爪106によって反転後、コンタクトガラス10上にセットされる。原稿の表面の読み取り終了後、原稿は搬送ベルト103及び排紙ローラ104によって排紙トレイ105上に排紙される。
第1トレイ50、第2トレイ310、第3トレイ320、第4トレイ330に積載された各転写紙は、各々の第1給紙装置51、第2給紙装置311、第3給紙装置321、第4給紙装置331によって給紙され、バンク縦搬送ユニット340及び本体縦搬送ユニット60によって搬送される。この転写紙の先端がレジストセンサ52で検出されると一定時間搬送された後、レジストローラ53で停止する。
この転写紙は、画像有効信号(FGATE)の先端に会わせて感光体ドラム30の表面に対して送出され、転写チャージャーによって画像が転写される。画像が転写された転写紙は、感光体ドラム30から分離された後、搬送装置54によって搬送され、定着ローラ及び加圧ローラを有する定着装置55によって画像が定着され、排紙ローラ56によって3ビンソータ200に排紙される。
両面ユニット40を使用して両面印刷を行う場合は、定着装置55からの転写紙は切り替え爪57によって両面搬送路41に導かれ、フィードローラ42、分離コロ43を通過して両面トレイに集積される。トレイに集積された転写紙は、トレイが上昇することによってフィードローラ42と接触し、フィードローラ42が回転することによって本体縦搬送ユニット60に送られる。本体縦搬送ユニット60に送られた転写紙は、レジストローラ53へ再給紙された後、裏面に対して印刷が行われる。
3ビンソータ200には、第1排紙トレイ201、第2排紙トレイ202、第3排紙トレイ203、反転専用トレイ204があり、それぞれのトレイに対して転写紙が反転されて出力されるように構成されている。複写機本体1から排紙された転写紙は、表面排紙の場合、切り替え爪207によって排紙トレイ方向に導かれ、予め設定されたトレイに排紙される。第2排紙トレイ202に排紙される場合には、第2トレイ切り替え爪205が作動し、第3排紙トレイ203に排紙される場合には、第3トレイ切り替え爪206が作動することによって転写紙が導かれる。
反転排紙される場合には、切り替え爪207によって反転トレイ204方向に導かれ、転写紙の後端が反転検知センサ208を通過すると、搬送コロ209が逆転し、転写紙が排紙トレイ方向に導かれ、予め設定したトレイに排紙される。また、第1排紙トレイ201には、トレイを前後にシフトする機能や、上下にシフトする機能が搭載されている。シフト機能は、転写紙を仕分けするときに使用され、上下機能は、用紙揃え性を確保しながら大量の転写紙を積載するために使用される。
図2は、図1に示した複合デジタル複写機の操作部の一例を説明するための図で、操作部400の中央には、400×256dotの液晶表示部401が設けられている。この液晶表示部401は液晶表示部の下層に透明電極が配置されたタッチパネルであり、液晶表示部401上からの押圧操作によって入力が可能な操作パネルとして機能する。この液晶表示部401には、機械に組み込まれている機能(コピー、FAX)の表示が行われ、ユーザはこの表示に従って機械の操作を行うことができる。
液晶表示部401の右側には、各種テンキー402、クリア/ストップキー403、スタートキー404、プログラムキー405、ジョブリコールキー406、モードクリア/予熱キー407、割り込みキー408等の各種キーと、各種機能キー409,410,411等が配置されている。
この液晶表示部401の左側には、FAX切り替えキー412、コピー切り替えキー413、初期設定キー414、ガイダンスキー415、LCD濃度調整ボリューム416がそれぞれ設けられている。このキーの更に左の部分には、FAXあるいは読み取り設定に使用する表示部417が設けられている。
図3は、図1に示した複合デジタル複写機の制御の一例を説明するためのブロック図である。この複写機本体1の制御は、液晶表示、各種LED制御、各種キー入力制御を行う操作部コントローラ500と、給紙、搬送、定着、両面印刷、プロセス制御等を行うメインコントローラ501と、画像制御/スキャナ読み取り制御を行うスキャナコントローラ502と、ADF制御を行うADFコントローラ503と、3ビンソータ制御を行うソータコントローラ504と、給紙ユニット制御を行う給紙トレイコントローラ505と、FAXの送受信管理、ファイル管理を行うFAXコントローラ506と、G3のプロトコル制御を行うG3コントローラ507と、G4のプロトコル制御を行うG4コントローラ508と、ファイルデータ管理制御を行うファイル処理コントローラ509などで構成されている。
図4は、図1に示した複合デジタル複写機の画像処理を行う部分の一例を説明するためのブロック図である。スキャナコントローラ502のCPU600は、メインコントローラ501から読み取り開始の指示があると、スキャナ制御回路604に対して指示を伝える。スキャナ制御回路604は、露光ランプ11を点灯させ、モータ605を動作させることによって第1キャリッジ、第2キャリッジを読み取り基準位置に移動させ、位置センサ603で原稿607を検出後、読み取りを開始する。このとき、副走査有効期間信号(FGATE)(読み取り開始時にアクティブ、終了時にネガティブ)を作りタイミング制御回路606に送る。タイミング制御回路606では、画像同期クロック(CLK)、主走査同期信号(LSYNC)、主走査有効信号(LGATE)を生成して出力する。なお、符号601はCPU600のプログラム及び静的なデータを格納したROM、符号602はCPU600がプログラムを実行する際に使用するメモリとして機能するRAMである。
画像を出力するまでの流れは、コンタクトガラス10上に置かれた原稿607が露光ランプ11によって照明され、その反射光がカラーCCD16に結像され、カラーCCD16によって赤(R)、緑(G)、青(B)に分離されたアナログ画像信号が、信号処理回路608によって増幅/光量補正され、AD変換器609によってデジタル多値信号に変換され、シェーディング補正回路610によってシェーディング補正されて画像処理部611に送られる。画像処理611では、MTF補正、γ補正、黒画像生成、カラー画像生成、2値処理、多値処理などの基本的な画質処理と、変倍、編集、マーカ検知等のデジタル特有の画像処理を行い、黒データ(DATA0〜7)、カラーデータ(DATAC)が出力される。ここまでがスキャナ150としての機能である。
そして、画像処理部611から出力された画像データ、タイミング制御回路606で生成された同期信号、書き込みの基準信号(PMSYNC)が画像セレクタ612に入力される。セレクタ612からは画像処理部611で処理された画像データが所定の選択信号によって例えば後述のメモリ515に出力され、また、メモリ515に格納された画像データを読み出して書き込み画像データなどとして使用される。
前記スキャナ150を備えたデジタル複写機のファイル管理について以下説明する。
ファイル管理は、この実施形態では、ファイル処理コントローラ509によって実行される。カラー静止画像の圧縮にはJPEGが一般に使用される。JPEGファイルはセグメントという単位のデータが集まって構成される。セグメントはセグメントの種類を表すマーカ、セグメントのサイズ、及びセグメントのデータから構成されている。ここで、
マーカ : 2バイト
サイズ : 2バイト
データ : 不定数のバイト
分使用される。マーカは、“FF XX”というバイト並びになっており、“FF”によってマーカであることを確認し、2バイト目の“XX”によってセグメントの種類を判断する。
JPEGファイルとしていくつかの必須のセグメントの中でJPEG画像の圧縮方式、画像形式によりSOF(Start of Frame)セグメントが定められる。このSOFセグメント中に画像の高さ、幅(縦横のピクセル数)情報が記録されるが縦、横サイズとも16bitまでしか表現できないという制約がある。また必須のセグメント以外にオプションで使用できるJPEGマーカとして以下のものがある。
0xFF 0xE0 - 0xFF 0xEF APPn Reserved for Application segments
0xFF 0xFE COM Comment
APPn:アプリケーション・マーカ・セグメント(JPEGの上位のアプリケーションにとって必要な情報をJPEGファイル内部に埋め込む。)
COM:コメント・マーカ(画像コメントに文字を入力して画像に32、768文字(32KB)までのコメントを追加が可能。)
どちらもJPEG画像の圧縮、伸長動作には直接影響はない。
標準的なJPEGマーカで管理できる画像長は16bitまでしか表現できない。従って、600dpiで読み込み時に16bit(65535ライン)では65535×(25.4mm/600)=2774mmまでしか管理できないことになる。そこで、図5の長尺原稿を分割して読み取り圧縮してファイル化するときの状態を示す説明図に示すように長尺原稿701を複数のファイル701a,701b,701c,701dに分割し、JPEG画像圧縮データ702a,702b,702c,702dとして圧縮して格納する。管理する場合、図6のJPEGで管理できる最大ライン数まで取り扱ってファイル化するときの状態を示す説明図に示すように、JPEGで管理できる最大ライン数701eまで扱うことは可能であるが、これ以外の特徴的な動作として、JPEG圧縮処理の場合は8画素単位で圧縮処理をするので、実使用上は8の倍数である65528ライン読み込み毎にファイルを分割してJPEG圧縮処理を行っている。
画像データを圧縮して管理する際、圧縮したデータが何のどのようなデータかが分かるようにしておく必要がある。そこで、JPEG圧縮画像データ702a,702b,702c,702dにはJPEGマーカ703a,703b,703c,703dをヘッダ情報として付加しておく。
読み込んだ画像データのJPEG画像のマーカを記録する際に、前記コメント・マーカ(COM)あるいはアプリケーション・マーカ・セグメント(APPn)に
a.分割した次のファイルがあることを示すフラグ情報
b.連続した次のファイルを示すファイル名などの参照情報
c.分割ファイルの最初を示すフラグ情報
d.分割ファイルの最後を示すフラグ情報
などを記録する。
また、全ての画像を読み込み後、蓄積したデータの先頭ファイルのJPEGマーカに
e.分割数
f.トータル画像サイズ
g.トータルデータ量
といった情報をオプションで記録する。これにより全画像のサイズ及び全データ量の管理が容易になる。
図7はファイル処理コントローラ509における全体的な処理を説明するためのブロック図である。ファイル処理コントローラ509では、スキャナユニット150から画像データ入力部510に入力された画像データに対して画像ブロック分割処理部511、圧縮処理部512、ヘッダ情報付加処理部513、分割ライン数情報保持処理部514などで各処理が実行され、これらの処理を経たイメージデータがメモリ515に格納される。このような画像データの格納処理を行う場合、一度に読み込まなければならない画像データ量は非常に大きいものである。そこで、前述のように任意画像サイズ毎に分割して画像データを読み込み、読み込んだデータをJPEG圧縮データ702a,702b,702c,702dとして蓄積し、蓄積された圧縮データの各々にはJPEGマーカ703a,703b,703c,703dを付加してメモリ515に圧縮画像データ515D1として格納する(図5)。
分割サイズはユーザ(オペレータ)によって例えば操作部400の液晶表示部(操作パネル)401から任意に設定できるようにし、これを分割ライン数情報保持部514で保持し、ユーザによって指定されたライン数分読み込む毎に画像ブロック分割処理部511でファイルの分割処理を行い、その分割された画像データを圧縮処理部512で圧縮した上で蓄積する。圧縮アルゴリズムとしてJPEGを用いる場合は8画素単位で圧縮動作を行うため8の倍数となるライン数で分割処理を実行することになる。なお、本実施形態では、デジタル複写機1を例示しているので操作部400の操作パネル401から入力しているが、ローカルでスキャナ150がPCに接続されている場合、あるいはネットワークを介してデジタル複写機1がPCに接続されている場合には、PC側から入力することも可能である。また、画像ブロック分割処理部511で分割処理される画像データは、スキャナユニット150で読み取り、画像データ入力部516から入力されたデータである。
前述のようにユーザによって任意に選択され、あるいは設定された分割時の画像サイズと、定型サイズの最大読み取り長さと同じサイズで読み込むと、内部処理を定型サイズ時と同じ扱いで行うことができる。そこで、図8に示すように前述のユーザが設定した任意読み込み画像サイズを定型サイズの原稿を読み込んだときと同じ長さで分割する。すなわち、A3サイズが読み取り可能で読み取り幅がA4サイズLEF(Long Edge Feed)まで対応可能なADF(Auto Document Feeder)を備えたスキャナ装置の場合、A4サイズLEFと同等なら210mm、A3サイズSEF(Short Edge Feed)と同等なら420mm毎に読み込みファイル701を分割し(701f,701g,701h,701i)、読み込み画像データにJPEGマーカ(703f,703g,703h,703i)を付加し、JPEG圧縮した画像データ(702f,702g,702h,702i)として蓄積する。
図9は長尺原稿の画像データの分割量が異なる場合の例を示す図である。図5に示すように分割して読み込んだ場合に、他の処理動作と重なって読み込み時に必要なメモリが確保できなかった場合は、分割する画像のライン数を変更し、少ないメモリ量で読み込み可能な動作に切り替える(図9−画像分割範囲(1)〜(4)、701j,701k,701l,701m)。処理中にメモリ量が確保できる状態になった場合は、最大読み込みサイズの範囲内(図6−701e)で読み込み画像サイズを拡大する。前記必要なメモリを確保できるか否かは図7に示すように空きメモリサイズ監視部516によってメモリ515の空きメモリ容量を監視しておき、必要なメモリが確保できなかった場合は、分割ライン数決定部517で分割する画像のライン数を変更し、分割ライン数情報保持部514に変更したライン数を通知する。これにより画像ブロック分割処理部511は変更された分割ライン数に基づいて分割処理を実行する。
ライン数は読み込んだライン数からカウントされるが、スキャンライン数をカウントすることによっても可能である。その際、スキャナI/Fを持つ素子と、JPEG画像を生成する素子が別体である場合には、スキャナI/Fを持つ素子から何画素分の画像幅701Xのデータを転送するかの情報を事前に受け取り、JPEG画像を生成する素子で受信したデータを画像幅毎に分割して1ライン分のデータとして扱い、「画像幅×8」のデータ(量)が転送されたら8ライン分のデータとする。受け取る画像幅701Xが8の倍数でない場合、図9において符号701xで示すように8画素未満の画素701xについては、白画素をダミーデータとして付加し、8画素単位で圧縮できるようにする。すなわち、受け取る画像幅701Xが8の倍数でない場合、受け取った側で8の倍数になるようにダミーデータ(白画素データ)を付加する。
一方、受け取るライン数が8の倍数でない場合も同様に8の倍数になるように白ラインデータを付加してJPEGで取り扱える画素数である8の倍数にする。前述のようにJPEG圧縮処理の場合は8画素単位で圧縮処理をするので、画像ブロック分割処理部511は実使用上8の倍数である65528ライン読み込み毎にファイルを分割してJPEG圧縮処理を行っている。その際、画像の最終分割ブロックが圧縮可能な8ライン単位未満の場合、画像ブロック分割処理部511はダミーラインデータ(白画像データ)を付加して、分割可能なライン数にして圧縮処理部512に分割した画像データを送る。ダミーデータは画像データ入力部510に入力される画像データを図7に示すデータ入力タイムアウト監視部518で監視し、長尺などの不定形サイズ画像データ入力時、画像データが一定時間入力されないと用紙後端と判断し、長尺サイズの副走査方向終端を検知する。この長尺サイズの用紙後端検知により用紙サイズが判明し、画像の最終分割ブロックが8ラインに満たなかった場合には、ダミーラインデータ生成指示部519は画像ブロック分割処理部511に8ラインを満たす分のダミーデータを生成し、付加するように指示する。
すなわち図9に示すように画像の最終分割ブロック701mの最終ラインまでのライン数701Yが8ライン未満であれば、8の倍数として不足するライン数701yをダミーデータ(白画像データ)で埋めて、8ラインの倍数となるようにしてJPEG圧縮が可能な状態にする。
図10は、このようなファイル処理コントローラ509における処理手順を示すフローチャートである。この処理手順では、スキャナI/Fから画像データ入力部510が画像幅情報を受信した後(ステップS101)、画像読み込みを行う(ステップS102)。画像データ入力部510が1ライン分データの受信を完了すると(ステップS103−YES)、1ラインのデータ量(画素数)が8の倍数であるかどうかをチェックし(ステップS104)、1ラインのデータ量が8の倍数であれば、更に8ライン分受信したかどうかをチェックする(ステップS106)。ステップ104で8の倍数でなければ1ラインが8画素の倍数になるようにダミー(白画素)データを付加して(ステップS105)8ライン分となったかどうかをチェックする(ステップS106)。
ステップS106で8ライン分受信した時点でJPEG圧縮処理を実行するが(ステップS109)、ステップS106で8ライン分受信していなければ、8ライン分の読み込みが終了するまでステップS102ないしステップS106の処理を繰り返し(ステップS107)、8ライン受信した時点でJPEG圧縮処理を実行する(ステップS109)。もし、ステップS106で8ライン分受信していないが、全データの読み込みが終了しても8ライン分受信していない場合は(ステップS107−YES)、更に、ライン数が8の倍数になるようにダミーデータ(白画像)データを付加し(ステップS108)、JPEG圧縮処理を実行する(ステップS109)。そして、全データの読み込みが終了した時点で処理を終える(ステップS110)。
すなわち、1ラインのデータ量を8の倍数とし、8ライン分受信する毎に圧縮処理を行い(ステップS102→…→S106→S109→ステップS110→S102・・・)、最後のブロックが8ラインに満たなかった場合(ステップS106−NO)、全データの読み込みが終了した時点でライン数が8の倍数になるようにダミー(白画像)データを付加して(ステップS109)JPEG圧縮が可能な状態にしてステップS109でJPEG圧縮を行う。
この実施形態で、1ラインの画素数、ライン数をそれぞれ8の倍数としているのは、JPEGが8×8画素を単位として圧縮する規格となっているためで、圧縮する規格が変わればそれに応じて付加するダミーデータの画素数やライン数は変更される。そのため、一般的に敷衍するとn×n画素(nは2以上の正の整数)で圧縮する場合には、1ラインの画素数がnの倍数でない場合に、nの倍数として不足するダミーデータを付加し、分割される画像範囲の最終分割ブロックがnの倍数でなければ最終ブロックのライン数がnの倍数となるように不足分のライン数のダミーデータを付加してブロック毎の圧縮を可能な状態とする。
図11はメモリ515上に格納される圧縮された画像データのファイル形式を示す概念図、図12はJPEGマーカに書き込まれた情報の一例を示す説明図である。図5に示したようにメモリ515の1つの領域には、JPEGファイルが格納され、JPEGファイルはJPEGマーカ(ヘッダ情報)515aが書き込まれるエリアと画像データ515bが書き込まれるエリアを備えている。JPEGマーカ515aは例えば図12に示すように圧縮符号の開始を示すマーカSOI(Start of Image)から、APP0(JFIFヘッダ)、DQT(量子化テーブル)、DHT(ハフマンテーブル)、SOF0(標準DCT圧縮)、Appn(アプリケーション・マーカ)、圧縮データの開始を示すマーカSOS(Start of Scan)が書き込まれる。これらのマーカの書き込みはヘッダ情報付加部513によって実行される。また、圧縮した画像データの最後には、圧縮符号の最後を示すマーカEOI(End of Image)を付加する。なお、ヘッダ情報の詳細は図12に示すとおりである。
このヘッダ情報(マーカ情報)の書き込みはソフトウェアで管理し、データ取り込み後にソフトウェアで付加される。取り込んだ画像データをどの単位、ここではライン数で分割するかはソフトウェアで管理しているため、予め設定されたデータ量(画像幅×ライン数)を読み込んだら、読み込みデータにマーカ情報を付加する処理を実施する。読み取るデータ量が予め設定されている場合、例えば、主走査画素数、副走査ライン数を定型サイズで読み込む場合は、事前にマーカ情報を生成しておき、読み込んだデータをマーカに続けて書き込むようにすることもできる。
図13はヘッダ情報515aを付加する場合の処理の流れを示すブロック図である。ヘッダ情報515sをファイルに付加する場合には、図12にも示したように原稿の垂直サイズ(副走査サイズ情報)及び水平サイズ(主走査サイズ情報)からサイズ情報を生成することが必要となる。そのため、本実施形態では、分割ライン数情報保持部516から副走査サイズ情報が、また、スキャナユニットから主走査サイズ情報がそれぞれサイズ情報生成部520に入力され、このサイズ情報生成部520で生成されたサイズ情報がヘッダ情報付加部513に入力され、メモリ515に送信される。従って、メモリ515には、分割され、圧縮された画像データのファイルにサイズ情報を含むヘッダ情報が付加される。
前述のように図10のオペレータ操作によって分割指示があった場合、分割サイズは操作パネル401から任意に設定できるが、分割指示がない場合には前記図5に示したように600dpiで読み込み時に65535ラインライン毎に1ファイルとして分割処理を実行する。図14はこのときの処理手順を示すフローチャートである。
図14において、画像データ入力部510でライン数情報を受信した(ステップS201)後、データを書き込むための図11に示すようなファイルを生成する(ステップS202)。データを受信し(ステップS203)、8ライン分のデータを受信する毎に(ステップS204−YES)JPEG圧縮処理を実行して受信した画像データを圧縮し(ステップS205)、指定されたライン数読み込む毎にステップS203からの動作を繰り返し(ステップS206)、これを全データの読み込みが終了するまで実行する(ステップS207)。その際、前述のように分割サイズが入力されていれば、ステップS206でその分割サイズ毎にファイルを生成し、分割サイズが指定されていなければ、65535ラインライン毎に1ファイルとして分割処理を実行することになる。
このような動作を行う際、読み込んだ画像の内容を操作パネルやパソコンで確認するための縮小画像(サムネイル画像)を同時に生成するが、その際、サムネイル画像は分割された読み込み画像と同じ比率で生成する。
図9に示すように長尺原稿701の分割サイズが分割範囲1〜4(701j,701k,701l,701m)というように異なる場合に、サムネイル画像701js,701ks,701ls,701msを分割された読み込み画像と同じ比率で生成した場合、画像として確認しにくくなる場合がある。この例で言うと、画像分割範囲(1)701jとサムネイル画像生成範囲とが対応していないため、記憶した画像データの内容をそのまま理解することができない場合がある。また、サムネイル画像を合成しても元の画像と同じようにならない場合がある。そのような場合には、図15の縮小画像を分割された読み込み画像と同じ比率で生成する状態を示す説明図に示すように、読み込み画像の分割サイズに拘わらず画像として確認しやすいサイズでサムネイル画像を生成する。図15の例では、長尺原稿701の分割範囲1〜4(701j,701k,701l,701m)をデータ量(ライン数)に比例した大きさのサムネイル画像701js,701ks,701ls,701msとしている。すなわち、図9の場合、前述のように読み込み画像とサムネイル画像の分割位置に不一致が生じるため、読み込み画像データの再利用時に、画像データの連結及び部分切り出しにより図15に示すようにサムネイル画像と同じ縦横比率での画像701zを生成し、印刷装置やパソコンなどの他の装置へ出力する。
このようにサムネイル画像を生成した場合、更に読み込んだ画像の任意の箇所を選択して縮小画像を生成する。サムネイル画像の生成元になった画像データには参照重要データが格納されていることを示す拡張フラグを持たせる。この拡張フラグが、「サムネイル利用フラグ」であり、このフラグにより他の機器に分割した画像データを送信した場合に、どの画像データからサムネイル画像を生成していたか、またどの画像データからサムネイル画像を生成すればよいか判別することができる。
また、サムネイル画像の対象となる画像データの位置はユーザが任意に指定することができるようにする。この位置の入力も操作パネルあるいは画像読み取り装置に接続されたPCから行うことになる。更に、サムネイル画像の生成位置を自動検出する場合は、画像の変化が大きくデータの圧縮率が低い箇所を選択するようにする。これによりデータのない白紙部を避けることができる。また、先頭の画像に分割画像の何枚目に重要データがあるかを「サムネイル利用位置情報」として後から記入することも可能である。なお、ここではサムネイル画像を例にとって説明しているが、プレビュー画像においても同様である。
前記サムネイル利用フラグ及びサムネイル利用位置情報もJPEGマーカに記録される。例えば、サムネイル画像のJPEGマーカにサムネイル優先表示を示す“SUM”を付けることもできる。この場合、蓄積画像の一覧表示時にはこの“SUM”が含まれるサムネイル画像を表示する。
プレビュー画像の場合も生成の過程は図9に示すようにサムネイル画像と同様である。ここで言うサムネイル画像は、ファイル一覧表示などで使用する親指大あるいは切手大の小さな画像のことであり、プレビュー画像は表示された画像の内容がある程度確認可能な縮小画像のことである。
図16はサムネイル画像あるいはプレビュー画像を形成する際の処理の流れを示すブロック図である。以下、サムネイル画像もプレビュー画像として説明する。
図7を参照して説明したように画像データ入力部510に入力された画像データは画像ブロック分割処理部511で分割され、圧縮処理部512において分割されたブロック毎に圧縮され、圧縮された画像データはヘッダ情報付加部513とプレビュー画像生成部521に入力される。ヘッダ情報付加部513に入力された圧縮画像は、前述のようにしてJPEGマーカ515aが付加され、メモリ515に圧縮画像データ515D1として記憶される。一方、プレビュー画像生成部521に入力された圧縮画像データは操作パネル401とメモリ515に転送される。操作パネル401では転送されてきたプレビュー画像データに基づいて操作パネル(液晶表示部)401にプレビュー画像を表示し、メモリ515ではプレビュー画像データ515D2として記憶する。
この処理の流れは、図5に示すように均等に分割した場合に代表される一般的なもので、前述の図8に示すようにメモリ上の圧縮画像の分割サイズ(画像縦横比)とプレビュー画像の分割サイズが異なる場合の処理は異なってくる。図17は図9の処理例に対応する処理の流れを示すブロック図で、この例では、圧縮画像の分割サイズに拘わらずプレビュー画像を一定のサイズで生成し、プレビュー画像あるいはプレビュー画像の画像サイズを揃えることによって液晶表示部401における画像確認を容易にする例である。
この例においても、図7を参照して説明したように、画像データ入力部510に入力された画像データは画像ブロック分割処理部511で分割され、圧縮処理部512において分割されたブロック毎に圧縮される。圧縮された画像データはヘッダ情報付加部513で分割と圧縮に関するJPEGマーカ515aが付加された後、メモリ515に圧縮画像データ515D1として格納される。一方、画像データ入力部510に入力された画像データはプレビュー用画像ブロック分割処理部522に入力され、プレビュー画像生成部523で分割された各ブロックに対応する画像がプレビュー画像として同一画像サイズに圧縮されてプレビュー画像が生成される。プレビュー画像生成部523で同一サイズに生成されたプレビュー画像はプレビュー画像ヘッダ情報付加部524でプレビュー画像に関する付加情報が付加され、操作パネル401とメモリ512に転送される。操作パネル401では転送されてきたプレビュー画像データに基づいて操作パネル(液晶表示部)401にプレビュー画像を表示し、メモリ515ではプレビュー画像データ515D2として記憶する。
図18は長尺原稿上の画像とプレビュー画像との関係の一例を示す図である。原稿は、原稿全体に平均的に画像形成されているもの、一部のみに画像が形成されているもの、分散して画像が形成されているもの等、種々の形態がある。その場合に、画像が形成されていないブロックについてプレビュー画像やサムネイル画像を表示しても、レイアウトを確認する場合を除いてはあまり意味がない。そこで、この例では、長尺原稿701の先頭から画像データが発生するまでのデータの変化がない期間を監視し、その期間の画像データについては、プレビュー画像あるいはサムネイル画像として表示しないようにしている。
この場合、図17に示すように画像データ入力部510に入力される画像データについて長尺原稿701の先頭から画像データ監視部525において画像データなしの範囲を監視し、この監視結果をプレビュー用画像ブロック分割処理部522に送信する。プレビュー用画像ブロック分割処理部522は画像データ入力部510から入力された画像データと画像データ監視部525から入力された監視結果とに基づいて画像分割範囲を設定する。この場合、分割サイズは図7を参照して説明したように、ユーザからの分割サイズに基づいて設定される。この例では、画像が存在するライン(領域)までを最初の画像分割範囲(1)701nとし、その後の領域を3つのブロックに分割し、画像分割範囲(2)ないし(4)701o,701p,701qとしている。その際、画像分割範囲(2),(3)701o,701pについては画像が存在しているので、この画像分割範囲(2),(3)については液晶表示部401にプレビュー画像701os,701psとして表示し、画像が存在していない画像分割範囲(1),(4)についてはプレビュー画像701ns,701qsは表示しない。これにより、画像の特徴を確認可能な画像データが存在する範囲の画像のみプレビュー画像701os,701psとして表示され、無駄な表示をなくすことができる。また、プレビュー画像701os及び701psを図15に示すように合成すると、原稿の画像の内容が確実に理解できる。
なお、画像が存在するかどうかは、画像データ監視部525で画像データ入力部510に入力される画像データを監視する際に、入力された画像データの変化量、例えば画像の濃度データの変化量に基づいて判断される。
図19はこれまでに述べたファイル管理コントローラ509で実行されるJPEG圧縮に関する全体的な制御手順の一例を示すフローチャートである。この処理手順では、画像を読み込んだ後(ステップS301)、JPEGで圧縮する(ステップS302)。次いで、画像データの読み込みが終了したか否かをチェックし(ステップS303)、まだ終了していなければ分割ライン数に達したか否かをチェックする(ステップS304)。分割ラインまで達していなければ、ステップS301に戻って画像読み込みを継続し、分割ライン数に達していれば、分割ライン数分のファイルを生成し(ステップS307)、前述のようにファイルサイズ情報、ファイル連結情報をJPEGマーカに保存し(ステップS308)、ステップS301以降の処理を繰り返す。一方、ステップS303で画像データの読み込みが終了していれば、最終ラインまでのファイルを生成し(ステップS305)、ファイルサイズ情報、ファイルの終端情報をJPEGマーカに保存して(ステップS306)処理を終える。なお、ステップS304で分割ライン数に達していないが、最終ブロックである場合には、前述のように不足分のライン数をダミーデータとして付加し、分割ライン数に達した状態としてステップS307の処理に移行する。
また、画像データを記憶する際に前述のようにメモリ515の空き容量が問題となる。そこで、図20のフローチャートでは、まず、イメージメモリ501aの空き容量をチェックし(ステップS401)、この空き容量に応じて分割ライン数を設定する(ステップS402)。そして、画像を読み込んだ後(ステップS403)、JPEG圧縮処理を実行し(ステップS404)、ステップS405ないしステップS410において、図10のフローチャートのステップS303ないしステップS308と同様の処理を行い、最終ラインまでファイルを生成し、ファイル情報、ファイル終端処理情報をJPEGマーカに保存して処理を終える。
以上のように本実施形態によれば、
1)蓄積した画像データは標準のJPEGとして扱えるため、他の情報機器でも読み取った画像データを特別な処理なしに扱うことができる。
2)JPEGで取り扱うため、画像幅については1ラインの画素が8の倍数でない場合、8画素未満の画素については白画素をダミーデータとして付加し、8画素単位で圧縮できるようにし、分割した最終ラインが8の倍数でない場合、8ライン未満のラインについては白画像(白画素の並び)をダミーデータとして付加するので、どのような画像データでも8×8画素で圧縮することができる。
3)分割サイズを指定することができるので、画像読み込み時、読み込み画像利用時のメモリ使用量を削減することが可能となる。
4)定型サイズと同じ大きさで画像を読み込むことにより、分割画像データ取り扱い時に定型サイズ原稿と同じ処理でメモリ管理することができる。
5)メモリの空き容量により分割サイズを変更することができるので、メモリ使用効率を上げ、不要なメモリ増設なしに長尺原稿の読み込みが可能になる。
6)読み込み動作中に他の処理が割り込んで一時的に使用可能なメモリ量が減っても読み込み画像を小さいサイズに分割しながら読み込み処理ができるので、読み込み動作が中断されることがない。
7)分割画像と同じ縦横比で縮小画像を作成することができるので、実際に格納されているファイルのイメージが分かりやすいものとなる。
8)サムネイル表示に合わせた画像抜き出しが可能なので、縮小画像が見やすくなる。
9)大きいサイズの画像中どの位置に重要データが記載されているか示すフラグ(マーカ)を持たせることができるので、ユーザが画像の全てを確認しなくても何の画像か容易に確認することができる。
10)先頭の画像に分割画像の何枚目に重要データがあるか後から記入することができるので、その情報を参照することによって容易に読み込み画像を利用することができる。
等の効果を奏する。
本発明の実施形態に係る複合デジタル複写機の一例を説明するための要部構成図である。 図1に示した複合デジタル複写機の操作部の一例を説明するための図である。 図1に示した複合デジタル複写機の制御の一例を説明するためのブロック図である。 図1に示した複合デジタル複写機の画像処理部の一例を説明するためのブロック図である。 長尺原稿を分割して読み取り圧縮してファイル化するときの状態を示す説明図である。 JPEGで管理できる最大ライン数まで取り扱ってファイル化するときの状態を示す説明図である。 ファイル処理コントローラにおける全体的な処理を説明するためのブロック図である。 ユーザが設定した任意読み込み画像サイズを定型サイズの原稿を読み込んだときと同じ長さで分割してファイル化するときの状態を示す説明図である。 他の処理動作と重なって読み込み時に必要なメモリが確保できなかった場合は、分割する画像のライン数を変更し、少ないメモリ量で読み込み可能な動作に切り替えてファイル化するときの状態を示す説明図である。 分割時に8の倍数として不足する画素数あるいはライン数をダミーデータで埋めるときのファイル処理コントローラにおける処理手順を示すフローチャートである。 メモリ上に格納される圧縮された画像データのファイル形式を示す概念図である。 JPEGマーカに書き込まれた情報の一例を示す説明図である。 ヘッダ情報を付加する場合の処理の流れを示すブロック図である。 分割サイズ設定処理と圧縮処理の処理手順を示すフローチャートである。 読み込んだ画像の内容を操作パネルやパソコンで確認するための縮小画像を分割された読み込み画像と同じ比率で生成する状態を示す説明図である。 サムネイル画像あるいはプレビュー画像を形成する際の処理の流れを示すブロック図である。 図9の処理例に対応する処理の流れを示すブロック図である。 長尺原稿上の画像とプレビュー画像との関係の一例を示す図である。 ファイル管理コントローラで実行されるJPEG圧縮に関する全体的な制御手順を示すフローチャートである。 画像データを記憶する際にメモリの空き容量を考慮して分割ラインを設定し、JPEG圧縮処理を行う制御手順を示すフローチャートである。
符号の説明
150 画像読み取り装置
400 操作部
401 液晶表示部(操作パネル)
501 メインコントローラ
501a イメージメモリ
501b 圧縮・伸長器
509 ファイル処理コントローラ
611 画像処理部

Claims (17)

  1. 長尺原稿を読み取る画像読み取り装置において、
    読み取った前記長尺原稿の画像データを複数のファイルに分割する分割手段と、
    前記分割手段によって分割された画像データを予め設定された標準的な方式で圧縮する圧縮手段と、
    前記圧縮手段によって圧縮された画像データを格納する記憶手段と、
    前記記憶手段に格納された画像データの内容を示すデータを前記画像データに付加する付加手段と、
    を備えていることを特徴とする画像読み取り装置。
  2. 前記分割手段は、前記長尺原稿の1ラインの画素幅の画素数が前記圧縮手段の標準的な方式における圧縮単位の画素数の倍数でないときには、前記倍数になる画素数分をダミーデータで埋めて分割することを特徴とする請求項1記載の画像読み取り装置。
  3. 前記分割手段は、前記長尺原稿の分割された最終ブロックのライン数が前記圧縮手段の標準的な方式における圧縮単位の画素数の倍数でないときには、前記倍数になるライン数分をダミーデータで埋めて分割することを特徴とする請求項1又は2記載の画像読み取り装置。
  4. 前記分割手段によって分割されるファイルサイズを設定するファイルサイズ設定手段を備えていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の画像読み取り装置。
  5. 前記ファイルサイズが、定型サイズの最大読み取り長さと同じサイズであることを特徴とする請求項4記載の画像読み取り装置。
  6. 前記ファイルサイズ設定手段は使用可能な記憶手段の容量に応じて圧縮処理を行う画像サイズを変更することを特徴とする請求項4記載の画像読み取り装置。
  7. 前記分割手段は、縮小画像生成時に、読み込み画像を同一の比率で分割し、縮小画像を生成することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の画像読み取り装置。
  8. 前記分割手段は、縮小画像生成時に、読み込み画像サイズに関係なく縮小画像として見やすいサイズに縮小することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の画像読み取り装置。
  9. 前記縮小画像がサムネイル画像であることを特徴とする請求項7又は8記載の画像読み取り装置。
  10. 前記縮小画像がプレビュー画像であることを特徴とする請求項7又は8記載の画像読み取り装置。
  11. 前記付加手段が前記縮小画像を作成するための元画像の存在を示すマーカを付加することを特徴とする請求項7ないし10のいずれか1項に記載の画像読み取り装置。
  12. 前記予め設定された標準的な方式がJPEGであることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1項に記載の画像読み取り装置。
  13. 請求項1ないし10のいずれか1項に記載の画像読み取り装置を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  14. 長尺原稿を読み取って管理する画像読み取り装置におけるファイル管理方法において、
    読み取った前記長尺原稿の画像データを複数のファイルに分割し、
    前記分割された画像データを予め設定された標準的な方式で圧縮し、
    圧縮された前記画像データを、当該画像データの内容を示すデータを付加して格納し、 格納された前記画像データの読み出し時に、前記内容を示すデータに基づいて必要な画像を特定することを特徴とするファイル管理方法。
  15. 前記分割に際し、前記長尺原稿の1ラインの画素幅の画素数が前記圧縮に使用される標準的な方式における圧縮単位の画素数の倍数でないときには、前記倍数になる画素数分をダミーデータで埋めて分割することを特徴とする請求項14記載のファイル管理方法。
  16. 前記分割に際し、前記長尺原稿の分割された最終ブロックのライン数が前記圧縮に使用される標準的な方式における圧縮単位の画素数の倍数でないときには、前記倍数になるライン数分をダミーデータで埋めて分割することを特徴とする請求項14又は15記載のファイル管理方法。
  17. 前記内容を示すデータが分割画像の何枚目に重要データがあるかを示すデータであり、
    当該データが先頭の画像に後から書き込まれることを特徴とする請求項14記載のファイル管理方法。
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