JP2007227435A - 半導体製造装置のクリーニング方法およびクリーニング装置ならびに半導体製造装置 - Google Patents
半導体製造装置のクリーニング方法およびクリーニング装置ならびに半導体製造装置 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】チェンバー1、水素供給源6、タングステンなどからなる熱触媒体2、クリーニング対象となる部材3を加熱するヒーター4、排気装置5を備えたクリーニング装置を用い、チェンバー1内に水素供給源からの水素を導入し、熱触媒体2を発熱させて、水素活性種を生成させ、この水素活性種によってクリーニングする。
【選択図】図1
Description
上記デバイスに限らず、半導体を製造する際は、その製造環境をいかにクリーンな状態にするかが、高品質な半導体を得る上においても、歩留まり向上においても、最も基本的かつ重要な要素の一つである。
品質低下を避けるため、定期的なパーツの交換や、チェンバー内の堆積物を除去するクリーニングが行われている。
一般に(III−V族)窒化物半導体のウエットクリーニングには、塩酸、硫酸、フッ酸などが使われるが、窒化ガリウム系化合物半導体製造時の反応生成物等は、これらに溶解しないため、王水、熱燐酸が用いられる。
また、熱水素を用いたドライクリーニングも行われている。熱水素によるクリーニング方法は、1000℃以上に加熱したクリーニング対象物に水素を接触させて堆積物を除去するというものである。
しかし、これまで、窒化ガリウム系半導体製造装置に対し熱触媒体を用いて発生させた活性種水素でクリーニングすることを適用した例はなかった。
なぜなら、シリコン系半導体と窒化ガリウム系半導体とでは成長温度が大きく異なり、窒化ガリウム系半導体は非常に結合が強いことから、従来のソフトなクリーニング方法ではクリーニングが困難とされていたからである。
請求項1にかかる発明は、(III−V族)窒化物半導体を製造するための半導体製造装置の内部もしくは該半導体製造装置の内部で用いられる部材に付着した窒化物半導体からなる付着物を、熱触媒体により発生させた水素活性種によってクリーニングすることを特徴とする半導体製造装置のクリーニング方法である。
請求項3にかかる発明は、前記クリーニングの際の部材の温度が600〜900℃であることを特徴とする請求項1記載の半導体製造装置のクリーニング方法である。
請求項4にかかる発明は、水素活性種を発生させるための触媒温度が1650〜1950℃であることを特徴とする請求項1記載の半導体製造装置のクリーニング方法である。
請求項7にかかる発明は、(III−V族)窒化物半導体製造装置に用いられる部材のクリーニング装置であって、チャンバーと、このチャンバー1に設けられた熱触媒体と、チャンバー内に設けられ、クリーニングの対象となる部材を載置して、これを加熱するヒータと、チャンバー内を減圧状態とするための排気装置と、チャンバー内に水素を供給する水素供給源を備えたことを特徴とするクリーニング装置である。
クリーニング装置は、チャンバーと、このチャンバーに設けられた熱触媒体と、チャンバー内に設けられ、クリーニングの対象となる部材を載置して、これを加熱するヒータと、チャンバー内を減圧状態とするための排気装置と、チャンバー内に水素を供給する水素供給源を備え、
上記成膜装置内で用いられる部材を該成膜装置からグローブボックスを介してクリーニング装置に移送し、この部材に付着した窒化物半導体からなる付着物を熱触媒体によって生成した水素活性種によりクリーニングし、クリーニング後の部材をグローブボックスを介して成膜装置に戻すように構成されていることを特徴とする半導体製造装置である。
本発明のクリーニング方法では、水素活性種によるクリーニングの実施前に、塩素を含むガスを用いたクリーニングを行うことにより、寄り効果の高いクリーニングが可能である。しかも、本発明のように、塩素を含むガスを用いた後で、水素活性種によるクリーニングをクリーニングを行うと、残留塩素を気にしなくてもよいので、非常に好ましい。
さらに、熱触媒体2と部材3との距離が約50mm程度となるように両者の位置関係が定められている。
所定時間クリーニングを行った後、ヒータ4、熱触媒体2への通電を停止し、チャンバー1内を冷却して作業が終了する。
また、対象部材3の加熱温度が1000℃未満であっても、付着物を除去できるので、部材3を損傷、劣化させることもない。
この例の製造装置は、成膜装置21とクリーニング装置22とこれら成膜装置21とクリーニング装置22とを繋ぐグローブボックス23とから概略構成されている。
また、成膜装置21とクリーニング装置22とを繋ぐグローブボックス23は、その内部で、ウエハートレー214の成膜装置21とクリーニング装置22との間の移動が可能となっており、かつ基板217の外部への取り出しが可能なように構成されている。
ウエハートレー214のクリーニング方法は、先に説明したとおりであるので、説明は省略する。
ついで、基板217を取り出したウエハートレー214をグローブボックス23からクリーニング装置22に移動し、これと同時に新しい基板217を載せたクリーニング済みのウエハートレー214をグローブボックス23から成膜装置21に送る。
以下、この操作を繰り返して連続的に成膜とクリーニングとが同時並行的に実施される。
また、2つ以上の半導体成膜チェンバーを用い、同一のチェンバーにおいて、半導体の成膜と、熱触媒体によって発生させた水素活性種によるチェンバー内部のクリーニングとを交互に実施するとともに、前記チェンバーが、クリーニングを行なっているときに、前記チェンバーと並列に設置した他のチェンバーを用いて半導体の成膜を行なうものであってもよい。
(例1)
図1に示したクリーニング装置を用いて、サファイア基板上に成膜した厚さ2.7μmのGaN膜をクリーニングした。熱触媒体には、タングステンワイヤを巻回してなるコイル状のものを使用し、サファイア基板から50mm離して設置した。水素供給源から50sccm(標準状態換算で毎分50cm3)の水素をチャンバー内に導入した。
次に、水素活性種によるクリーニングにおけるクリーニング対象物の温度依存性を確認した。例1のような圧力条件では、GaN膜が全てクリーニングされてしまうため、温度依存性を確認できる条件として、圧力約2.7Paにおいて実験を行なった。その他の条件は例1と同様である。
表1に、サンプルとなる基板の温度を変化させてクリーニングした結果を示す。処理前のGaNの膜厚を1として、クリーニングによりどの程度除去できたかを除去率によって表した。
次に、熱触媒体の温度依存性の確認を行った。例2と同様に、温度依存性を確認できる処理圧力約2.7Paにおいて実験を行なった。基板温度は800℃とし、その他の条件は例1と同様である。
表2に、サンプル基板の温度を変化させてクリーニングした結果を示す。表1と同様に、処理前のGaN膜の膜厚を1として、クリーニングによりどの程度除去できたかを除去率によって表した。
従来方法である、基板温度を1000℃以上に加熱して水素でGaN膜をクリーニング処理する熱水素処理をした場合の基板の走査電子顕微鏡断面写真を検討したところ、GaN膜が残留しているのに加え、表面に雲状のものが堆積していることがわかった。この雲状のものは、上述した熱水素処理では除去することのできない残留物と考えられ、物理的に除去することが必要である。
Claims (7)
- (III−V族)窒化物半導体を製造するための半導体製造装置の内部もしくは該半導体製造装置の内部で用いられる部材に付着した窒化物半導体からなる付着物を、熱触媒体により発生させた水素活性種によってクリーニングすることを特徴とする半導体製造装置のクリーニング方法。
- 前記(III−V族)窒化物半導体が窒化ガリウム系半導体であることを特徴とする請求項1記載の半導体製造装置のクリーニング方法。
- 前記クリーニングの際の部材の温度が600〜900℃であることを特徴とする請求項1記載の半導体製造装置のクリーニング方法。
- 水素活性種を発生させるための触媒温度が1650〜1950℃であることを特徴とする請求項1記載の半導体製造装置のクリーニング方法。
- 前記水素活性種によるクリーニングの実施前に、塩素を含むクリーニングガスによってクリーニングを行うことを特徴とする請求項1ないし4にいずれかに記載の半導体製造装置のクリーニング方法。
- (III−V族)窒化物半導体製造装置に用いられる部材のクリーニング装置であって、チャンバーと、このチャンバー1に設けられた熱触媒体と、チャンバー内に設けられ、クリーニングの対象となる部材を載置して、これを加熱するヒータと、チャンバー内を減圧状態とするための排気装置と、チャンバー内に水素を供給する水素供給源を備えたことを特徴とするクリーニング装置。
- 基板上に窒化物半導体からなる薄膜を成膜する成膜装置とクリーニング装置とこれら成膜装置とクリーニング装置とを連結するグローブボックスを備え、
クリーニング装置は、チャンバーと、このチャンバーに設けられた熱触媒体と、チャンバー内に設けられ、クリーニングの対象となる部材を載置して、これを加熱するヒータと、チャンバー内を減圧状態とするための排気装置と、チャンバー内に水素を供給する水素供給源を備え、
上記成膜装置内で用いられる部材を該成膜装置からグローブボックスを介してクリーニング装置に移送し、この部材に付着した窒化物半導体からなる付着物を熱触媒体によって生成した水素活性種によりクリーニングし、クリーニング後の部材をグローブボックスを介して成膜装置に戻すように構成されていることを特徴とする半導体製造装置。
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