JP2012059866A - Mocvd装置及びそのクリーニング方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】MOCVD法により窒化物半導体を成膜するMOCVD装置の処理容器内の付着物に、水素ラジカル又はハロゲンラジカルを作用させることにより、前記付着物を揮発成分に変化させて前記処理容器の外部へ排出させる。水素ラジカル又はハロゲンラジカルは、処理容器の内部でクリーニングガスのプラズマを生成させたり、クリーニングガスへレーザー照射したりする方法で発生させてもよく、処理容器の外部で発生させて処理容器内へ導入してもよい。
【選択図】図1
Description
前記処理容器内で前記クリーニングガスを活性化させることにより、前記水素ラジカル又はハロゲンラジカルを発生させる工程と、
をさらに含んでいてもよい。この場合、前記処理容器内に電磁波を供給して前記クリーニングガスのプラズマを生成させてもよいし、レーザー光照射によって前記クリーニングガスを活性化させてもよい。
前記処理容器内に前記水素ラジカル又はハロゲンラジカルを導入する工程と、
をさらに含んでいてもよい。
被処理体を収容し、成膜処理を行う処理容器と、
前記処理容器内に水素ガス又はハロゲン系ガスを含むクリーニングガスを導入するガス供給部と、
前記処理容器内で、前記クリーニングガスを活性化させて水素ラジカル又はハロゲンラジカルを発生させる活性化手段と、
前記処理容器内を減圧排気する排気装置と、
を備えている。
被処理体を収容し、成膜処理を行う処理容器と、
水素ガス又はハロゲン系ガスを含むクリーニングガスを活性化させて水素ラジカル又はハロゲンラジカルを発生させる活性化室と、
前記活性化室の水素ラジカル又はハロゲンラジカルを前記処理容器内に供給するラジカル供給ラインと、
前記処理容器内を減圧排気する排気装置と、
を備えている。
まず、図1及び図2を参照しながら、本発明の第1の実施の形態のクリーニング方法について説明する。図1は第1の実施の形態のクリーニング方法を適用可能なMOCVD装置100の概略構成を示す断面図である。MOCVD装置100で成膜の対象となる窒化物半導体としては、例えば窒化ガリウム(GaN)、窒化インジウム(InN)、窒化アルミニウム(AlN)やこれらの混晶により構成されるIII−V族窒化物系化合物半導体を挙げることができる。
まず、ステップS1では、MOCVD装置100の処理容器1内に水素ガス又は塩素系ガスを含むクリーニングガスを導入する。具体的には、ガス供給源19cから、ガス供給配管15c,15d、シャワーヘッド11のガス拡散空間11a及びガス吐出孔13aを介して、処理容器1内に噴射される。
次に、処理容器1内でクリーニングガスのプラズマを生成させることにより、水素ラジカル又は塩素ラジカルを発生させる。具体的には、MOCVD装置100の場合、高周波電源23からシャワーヘッド11に高周波電力を供給することにより、処理容器1内でクリーニングガスのプラズマを生成させる。
次に、処理容器1内の付着物に、水素ラジカル又は塩素ラジカルを作用させることにより、付着物を揮発成分に変化させて処理容器1内から排出させる。すなわち、水素ラジカル及び塩素ラジカルは、処理容器1内(処理容器1の内壁、処理容器1内の部品)の付着物と反応し、揮発性の分子となって排気される。例えば、窒化物半導体としてGaNを成膜する場合、処理容器1内の付着物としてGaNが堆積する。この付着物のGaNは水素ラジカル又は塩素ラジカルにより、下式(1)又は(2)に示す反応機構によって揮発成分に変化する。
(2)2GaN + 6Cl* → 2GaCl3↑ + N2
次に、図3及び図4を参照しながら、本発明の第2の実施の形態に係るクリーニング方法について説明する。図3は第2の実施の形態のクリーニング方法を適用可能なMOCVD装置101の概略構成を示す断面図である。MOCVD法により窒化物半導体を成膜するMOCVD装置101は、第1の実施の形態における図1のMOCVD装置100と類似の構成であるため、ここでは相違点を中心に説明し、同様の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
まず、ステップS11では、MOCVD装置101の処理容器1内に水素ガス又は塩素系ガスのガスを含むクリーニングガスを導入する。このステップS11の工程は、第1の実施の形態のステップS1と同様に実施できるので、重複した内容の説明を省略する。
次に、ステップS12では、処理容器1内のクリーニングガスにレーザー光を照射することによって水素ラジカル又は塩素ラジカルを発生させる。レーザー光照射によって、クリーニングガスが励起され、水素ラジカル又は塩素ラジカルを発生させる。
次に、処理容器1内の付着物に、水素ラジカル又は塩素ラジカルを作用させることにより、付着物を揮発成分に変化させて処理容器1内から排出させる。このステップS13の工程は、第1の実施の形態のステップS3と同様に実施できるので、重複した内容の説明を省略する。このように、本実施の形態のクリーニング方法では、レーザー光により励起されたラジカルを用いることによって、H2熱処理によるクリーニングに比べて低温で付着物の除去が可能になる。従って、熱による処理容器1内の部品の変形や破損を引き起こすことがない。また、ウエットクリーニングと異なり、処理容器1内の部品を外部に取り出さずにクリーニングできる。従って、クリーニングに要するMOCVD装置のダウンタイムを大幅に短縮できる。
次に、図5及び図6を参照しながら、本発明の第3の実施の形態に係るクリーニング方法について説明する。図5は第3の実施の形態のクリーニング方法を適用可能なMOCVD装置102の概略構成を示す断面図である。MOCVD法により窒化物半導体を成膜するMOCVD装置102は、原料ガスを基板Sの側方から横方向に供給するサイドフロータイプの装置として構成されている。MOCVD装置102は、主要な構成として、処理容器110と、処理容器110に原料ガスを供給する2つのガス供給ライン120a,120bと、反応後のガスを排出するガス排気ライン130と、処理容器110にラジカルを導入するラジカル供給ライン140と、クリーニングガスのラジカルを発生させる活性化室150と、クリーニングガスを活性化室150に供給するガス供給ライン160と、を含んで構成される。なお、図5では2系統のガス供給ライン120a,120bを図示しているが、他のガス供給ラインを備えていてもよい。
まず、ステップS21では、MOCVD法により窒化物半導体を成膜するMOCVD装置102の処理容器110の外部でクリーニングガスを活性化させることにより、水素ラジカル又は塩素ラジカルを発生させる。本実施の形態では、第1及び第2の実施の形態と異なり、処理容器110の外部に活性化室150を設け、そこにクリーニングガスを導入してプラズマを生成させ、水素ラジカル又は塩素ラジカルを発生させる。
次に、ステップS22では、処理容器110内に、外部の活性化室150で発生させた水素ラジカル又は塩素ラジカルを、ラジカル供給ライン140を介して導入する。
次に、ステップS23では、処理容器内の付着物に、水素ラジカル又は塩素ラジカルを作用させることにより、付着物を揮発成分に変化させて処理容器内から排出させる。このステップS23の工程は、第1の実施の形態のステップS3と同様に実施できるので、説明を省略する。
Claims (9)
- MOCVD法により窒化物半導体を成膜するMOCVD装置の処理容器内の付着物に、水素ラジカル又はハロゲンラジカルを作用させることにより、前記付着物を揮発成分に変化させて前記処理容器の外部へ排出させる工程を備えたクリーニング方法。
- 前記処理容器内に水素ガス又はハロゲン系ガスを含むクリーニングガスを導入する工程と、
前記処理容器内で前記クリーニングガスを活性化させることにより、前記水素ラジカル又はハロゲンラジカルを発生させる工程と、
をさらに含む請求項1に記載のクリーニング方法。 - 前記処理容器内に電磁波を供給して前記クリーニングガスのプラズマを生成させる請求項2に記載のクリーニング方法。
- レーザー光照射によって前記クリーニングガスを活性化させる請求項2に記載のクリーニング方法。
- 前記処理容器の外部で前記クリーニングガスを活性化させることにより、前記水素ラジカル又はハロゲンラジカルを発生させる工程と、
前記処理容器内に前記水素ラジカル又はハロゲンラジカルを導入する工程と、
をさらに含む請求項1に記載のクリーニング方法。 - MOCVD法により被処理体上に窒化物半導体膜を成膜するMOCVD装置であって、
被処理体を収容し、成膜処理を行う処理容器と、
前記処理容器内に水素ガス又はハロゲン系ガスを含むクリーニングガスを導入するガス供給部と、
前記処理容器内で、前記クリーニングガスを活性化させて水素ラジカル又はハロゲンラジカルを発生させる活性化手段と、
前記処理容器内を減圧排気する排気装置と、
を備えたMOCVD装置。 - 前記活性化手段が、前記処理容器内に電磁界を発生させて前記クリーニングガスのプラズマを生成させる電磁波供給装置である請求項6に記載のMOCVD装置。
- 前記活性化手段が、前記処理容器内で前記クリーニングガスにレーザー光を照射するレーザー照射装置である請求項6に記載のMOCVD装置。
- MOCVD法により被処理体上に窒化物半導体膜を成膜するMOCVD装置であって、
被処理体を収容し、成膜処理を行う処理容器と、
水素ガス又はハロゲン系ガスを含むクリーニングガスを活性化させて水素ラジカル又はハロゲンラジカルを発生させる活性化室と、
前記活性化室の水素ラジカル又はハロゲンラジカルを前記処理容器内に供給するラジカル供給ラインと、
前記処理容器内を減圧排気する排気装置と、
を備えたMOCVD装置。
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