JP2007226746A - 指紋照合装置、指紋パタンエリア抽出装置および品質判定装置、並びにその方法およびプログラム - Google Patents

指紋照合装置、指紋パタンエリア抽出装置および品質判定装置、並びにその方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 個々の指紋固有の紋様の特徴的部分を含む特定領域(パタンエリア)を、入力された人間または他の動物の指紋画像から抽出することを可能とする。
【解決手段】パタンエリアは、右パタンエリアスロープ、左パタンエリアスロープ、および、パタンエリアベースによって囲まれた最小の領域として抽出される。右(左)パタンエリアスロープは、指紋画像の中心部より上位に位置する開始点から右(左)側を外に向かって流れ、かつ、所定の条件を満たす指紋線をいう。パタンエリアベースは中心部より下部に存在するほぼ水平で所定の条件を満たす指紋線である。
【選択図】 図11

Description

本発明は、指紋照合に適した指紋画像内の特定領域の抽出装置、ならびに、当該領域に基づく指紋画像品質の評価装置および照合装置に関する。
一般に、縞紋様状の多数の隆線によって構成される指紋は終生不変及び万人不同という2つの大きな特徴をもっているため、古くから人物確認の手段として利用されている。
最近、米国を始め各国で入国管理の厳格化手法として指紋を用いた本人確認が採用され始めている。また、入出門時やログイン時における本人認証としての指紋照合も普及している。
このような運用において、入力指紋品質を自動的に判定することは重要である。指紋品質が低いと判定できれば、その指紋をリジェクトし再入力要求できるので運用上の対応が可能になるからである。
指紋画像の品質の判定手法としては、従来から特許文献1および特許文献2に記載された如く、指紋の隆線方向の検出の可否や検出の信頼性に基づいて判定するものがある。さらには、特許文献3記載の如く、隆線方向を認定できる面積を用いて判定する手法も広く利用されている。
しかしながら、上述の技術は、照合すべき2つの指紋の共通領域が狭いために類似度が低いと判定されて、正しい判定がなされないという問題を解決することはできない。例えば、図12(a)と(b)の2つの指紋は同一指の指紋である。図12(a)は指紋の中心点より上の指頭部が押捺されており、(b)は中心点を含むエリアが押捺されている。この2つの指紋の共通領域は狭いため照合不成功になるが、個々に見れば隆線方向は明確であり、かつ、2つの指紋の押捺面積は狭くはない。従って、上述の手法によれば、この2つの指紋の品質は両方とも高品質と判断されてしまい、問題を解決できない。
照合対象となる指紋画像の共通領域を保証するために、特許文献4記載の技術が提案されている。この技術は、指紋画像が部分印象であるか否かを判定し、部分印象である場合は照合をリジェクトし、再入力を促す等する。この技術は、部分印象であることの判定の手法として、画像重心を上から囲む隆線トレース線が左側下方と右側下方に十分に延びているか否かを判定することを用いている。しかし、この手法では、左側領域あるいは右側領域が欠けた部分指紋は判定可能でも、上部領域あるいは下部領域が欠けた部分指紋は判定できない。従って、この方策を用いても、図12の例では、両方の指紋共、部分指紋ではなく、共に高品質であると判断するので、上述の問題を解決できない。
また、指紋照合を高い精度で行なう為には、照合対象となる複数の指紋画像の共通領域に指紋の特徴が顕著に現れる部分、所謂渦の中心的な部分が包含されることが好ましい。かかる部分を含む指紋画像を高品質であると判定できる指紋品質評価技術が望まれていた。
一方、指紋照合においては、隆線の端点や分岐点という指紋の特徴点を抽出して、特徴点を用いて照合する特徴点照合が主流である。しかし、特徴点だけでは、照合精度に限界があるので、新たな特徴量を定義して照合に用いることで指紋照合精度の向上を図るということも望まれていた。さらに、隆線の特徴点による照合に代わる新たなデータによる照合手段も望まれていた。
上記の課題を解決する為には、入力された人間または他の動物の指紋画像から、個々の指紋固有の紋様の特徴的部分を含む特定領域を抽出できればよい。完全な抽出の可否、部分的な抽出の可否などの抽出の度合い、あるいは、抽出した当該領域の位置、範囲等の当該領域に関する情報を利用して、精度の高い指紋品質判定や、指紋の照合が可能となるからである。しかしながら従来は、この特定領域を認定して抽出する技術が無かった。
特開2002− 32757 特開2003−337949 米国特許5,963,656号 米国特許6,005,963号
本発明は、上記状況に鑑みてなされたものであり、個々の指紋固有の紋様の特徴的部分を含む特定領域を、入力された人間または他の動物の指紋画像から抽出することを可能とする。
本発明は、上記の特定領域として、指紋のパタンエリア(Pattern Area)を指紋画像から抽出する手段を提供する。
ここで、パタンエリアとは、指先の腹付近が印象された領域で、個々の指紋固有の紋様のなかで特徴的な部分を含む領域のことである。なお、指紋固有の紋様のなかで特徴的部分とは、従来コアと呼ばれている指紋の中心的な部分である。一般的なコアの定義によれば、コアは渦状紋や蹄状紋には存在するが弓状紋には存在しない。しかし、本発明では、弓状紋であっても、弓状紋であることを示す紋様の特徴的な部分をコアと呼び、当該部分を含む領域を抽出する。弓状紋であることを示す紋様の特徴的な部分の例を図4(a)の中心的部分に示す。
また、抽出とは、パタンエリアの領域範囲を客観的な基準に基づいて検出して、その位置、範囲等の領域の特徴を表す情報を出力することを言う。
本発明における第1の装置は、入力された指紋画像からパタンエリアを抽出するパタンエリア抽出装置である。
本発明における、第2の装置は、第1の装置において、前記指紋画像から最小のパタンエリアを抽出するパタンエリア抽出装置である。
本発明における、第3の装置は、第2の装置において、前記指紋画像から最も下位のパタンエリアスロープを抽出するパタンエリアスロープ抽出手段と、前記最も下位のパタンエリアスロープに基づいて、前記最小の指紋パタンエリアを抽出するパタンエリア認定手段とを備えるパタンエリア抽出装置である。
本発明における、第4の装置は、第3の装置において、前記パタンエリアスロープ抽出手段は、前記指紋画像の中心点から上方に向かって右パタンエリアスロープを探索して、最初の右パタンスロープを抽出する右パタンエリアスロープ抽出手段と、前記指紋画像の中心点から上方に向かって左パタンエリアスロープを探索して、最初の左パタンスロープを抽出する左パタンエリアスロープ抽出手段とからなるパタンエリア抽出装置である。
本発明における、第5の装置は、第4の装置において、前記右(または、左)のパタンエリアスロープは、第1の開始点(または、第2の開始点)から開始する右(または、左)に下る指紋線のうちで前記開始点からの水平距離が第1の所定値以上であるか、または前記水平距離が第2の所定値以上で、かつ下向きに湾曲して終了するものであるとするパタンエリア抽出装置である。
本発明における、第6の装置は、第3の装置において、前記パタンエリアスロープ抽出手段は、前記指紋画像の上部から所定の間隔で下方に向かって、左右のパタンエリアスロープを探索し、所定の形状の変化をする最も下位のパタンエリアスロープを抽出するパタンエリア抽出装置である。
本発明における、第7の装置は、第3乃至6の装置のいずれかにおいて、前記右パタンスロープの抽出の可否、および、前記左パタンスロープの抽出可否に基づいて、抽出した前記パタンエリアの完全性評価値を出力するパタンエリア特徴抽出手段を、さらに、備えるパタンエリア抽出装置である。
本発明における、第8の装置は、第3乃至7の装置のいずれかにおいて、前記パタンエリア特徴抽出手段は、前記左右のパタンエリアスロープに基づいて右スロープ領域面積、左スロープ領域面積を計算して、その合計値を含む前記パタンエリアの面積を計算するパタンエリア抽出装置である。
本発明における、第9の装置は、第7または8の装置において、前記パタンエリア特徴抽出手段は、さらに、前記パタンエリアの右スロープ頂点位置、左スロープ頂点位置、左右スロープ頂点間の距離、右スロープ頂点の高さ、左スロープ頂点の高さ、および、左右スロープ角度を出力するパタンエリア抽出装置である。
本発明における、第10の装置は、第4または5の装置において、前記指紋画像の中心点の下位に位置する第3の開始点から左右に伸び、その両端を結ぶ直線がほぼ平行な隆線であって、かつ、その湾曲度が所定の値以下である最も上位に位置する隆線を前記指紋画像からパタンエリアベースとして抽出するパタンエリアベース抽出手段を、さらに、備え、
前記パタンエリア認定手段は、前記パタンエリアスロープと前記パタンエリアベースに基づいて指紋パタンエリアを抽出するパタンエリア抽出装置である。
本発明における、第11の装置は、第10の装置において、前記右パタンスロープの抽出の可否、前記左パタンスロープの抽出の可否、および、前記パタンエリアベースの抽出可否に基づいて、抽出した前記パタンエリアの完全性評価値を出力するパタンエリア特徴抽出手段を、さらに、備えるパタンエリア抽出装置である。
本発明における、第12の装置は、第7,8,9、または11のいずれかの指紋パタンエリア抽出装置が出力したパタンエリア特徴量に基づいて前記指紋画像の品質を評価する品質判定装置である。
本発明における、第13の装置は、第7または11の指紋パタンエリア抽出装置が抽出した前記パタンエリアの完全性評価値、および/または、前記パタンエリア内の隆線の品質に基づいて前記指紋画像の品質を評価する品質判定装置である。
本発明における、第14の装置は、第1乃至11のいずれかの指紋パタンエリア抽出装置が抽出した前記パタンエリア内の指紋線の特徴点に基づいて前記指紋画像の照合を行なう指紋照合装置である。
本発明における、第請求項15の装置は、第9のパタンエリア抽出装置が出力したパタンエリア特徴量を照合に用いて指紋照合を行なう指紋照合装置である。
本発明における、第16の装置は、第1の指紋パタンエリア抽出装置において、パタンエリアを複数の領域に分割して抽出するパタンエリア抽出装置である。
本発明における、第17の装置は、第1の指紋パタンエリア抽出装置において、前記指紋画像からパタンエリアスロープを抽出するパタンエリアスロープ抽出手段と、前記パタンエリアスロープに基づいて、前記指紋パタンエリアを抽出するパタンエリア認定手段と、を備えるパタンエリア抽出装置である。
本発明における、第18の装置は、第16または17の装置が抽出した前記パタンエリアの特徴量を照合に用いて指紋照合を行なう指紋照合装置である。
本発明における、第1のプログラムは、コンピュータに、入力された指紋画像からパタンエリアを抽出する手順を実行させるプログラムである。
本発明における、第2のプログラムは、第1のプログラムにおいて、コンピュータに、前記指紋画像から最小のパタンエリアを抽出する手順を実行させるプログラムである。
本発明における、第3のプログラムは、第2のプログラムにおいて、コンピュータに、前記指紋画像から最も下位のパタンエリアスロープを抽出するパタンエリアスロープ抽出手順と、前記最も下位のパタンエリアスロープに基づいて、前記最小の指紋パタンエリアを抽出するパタンエリア認定手順とを実行させるプログラムである。
本発明における、第4のプログラムは、第3のプログラムにおいて、前記パタンエリアスロープ抽出手順は、前記指紋画像の中心点から上方に向かって右パタンエリアスロープを探索して、最初の右パタンスロープを抽出する右パタンエリアスロープ抽出手順と、前記指紋画像の中心点から上方に向かって左パタンエリアスロープを探索して、最初の左パタンスロープを抽出する左パタンエリアスロープ抽出手順とからなるプログラムである。
本発明における、第5のプログラムは、第4のプログラムにおいて、前記右(または、左)のパタンエリアスロープは、第1の開始点(または、第2の開始点)から開始する右(または、左)に下る指紋線のうちで前記開始点からの水平距離が第1の所定値以上であるか、または前記水平距離が第2の所定値以上で、かつ下向きに湾曲して終了するものであるとするプログラムである。
本発明における、第6のプログラムは、第3のプログラムにおいて、前記パタンエリアスロープ抽出手順は、前記指紋画像の上部から所定の間隔で下方に向かって、左右のパタンエリアスロープを探索し、所定の形状の変化をする最も下位のパタンエリアスロープを抽出するプログラムである。
本発明における、第7のプログラムは、第3乃至第6のいずれかのプログラムにおいて、コンピュータに、前記右パタンスロープの抽出の可否、および、前記左パタンスロープの抽出可否に基づいて、抽出した前記パタンエリアの完全性評価値を出力するパタンエリア特徴抽出手順を、さらに、実行させるプログラムである。
本発明における、第8のプログラムは、第3乃至7のいずれかのプログラムにおいて、前記パタンエリア特徴抽出手順は、前記左右のパタンエリアスロープに基づいて右スロープ領域面積、左スロープ領域面積を計算して、その合計値を含む前記パタンエリアの面積を計算する手順であるプログラムである。
本発明における、第9のプログラムは、第7または8のプログラムにおいて、前記パタンエリア特徴抽出手順は、さらに、前記パタンエリアの右スロープ頂点位置、左スロープ頂点位置、左右スロープ頂点間の距離、右スロープ頂点の高さ、左スロープ頂点の高さ、および、左右スロープ角度を出力する手順であるプログラムである。
本発明における、第10のプログラムは、第4または5のプログラムにおいて、コンピュータに、前記指紋画像の中心点の下位に位置する第3の開始点から左右に伸び、その両端を結ぶ直線がほぼ平行な隆線であって、かつ、その湾曲度が所定の値以下である最も上位に位置する隆線を前記指紋画像からパタンエリアベースとして抽出するパタンエリアベース抽出手順を、さらに、実行させ、前記パタンエリア認定手順は、前記パタンエリアスロープと前記パタンエリアベースに基づいて指紋パタンエリアを抽出する手順であるプログラムである。
本発明における、第11のプログラムは、第10のプログラムにおいて、コンピュータに、前記右パタンスロープの抽出の可否、前記左パタンスロープの抽出の可否、および、前記パタンエリアベースの抽出可否に基づいて、抽出した前記パタンエリアの完全性評価値を出力するパタンエリア特徴抽出手順を、さらに、実行させるプログラムである。
本発明における、第12のプログラムは、コンピュータに、第7,8,9または11のいずれかのプログラムが出力したパタンエリア特徴量に基づいて前記指紋画像の品質を評価する手順を実行させるプログラムである。
本発明における、第13のプログラムは、コンピュータに、第7または11に記載のプログラムが抽出した前記パタンエリアの完全性評価値、および/または、前記パタンエリア内の隆線の品質に基づいて前記指紋画像の品質を評価する手順を実行させるプログラムである。
本発明における、第14のプログラムは、コンピュータに、第1乃至11のいずれかに記載のプログラムが抽出した前記パタンエリア内の指紋線の特徴点に基づいて前記指紋画像の照合を行なう手順を実行させるプログラムである。
本発明における、第15のプログラムは、コンピュータに、第9のプログラムが出力したパタンエリア特徴量を照合に用いて指紋照合を行なう手順を実行させるプログラムである。
本発明における、第16のプログラムは、第1のプログラムにおいて、コンピュータに、パタンエリアを複数の領域に分割して抽出する手順を実行させるプログラムである。
本発明における、第17のプログラムは、第1のプログラムにおいて、コンピュータに、前記指紋画像からパタンエリアスロープを抽出するパタンエリアスロープ抽出手順と、前記パタンエリアスロープに基づいて、前記指紋パタンエリアを抽出するパタンエリア認定手順と、を実行させるプログラムである。
本発明における、第18のプログラムは、コンピュータに、第16または17に記載のプログラムが抽出した前記パタンエリアの特徴量を照合に用いて指紋照合を行なう手順を実行させるプログラムである。
本発明における、第1の方法は、入力指紋画像の中心点から上方に向かって右パタンエリアスロープを探索して、最初の右パタンスロープを抽出する右パタンエリアスロープ抽出工程と、前記指紋画像の中心点から上方に向かって左パタンエリアスロープを探索して、最初の左パタンスロープを抽出する左パタンエリアスロープ抽出工程と、前記のパタンエリアスロープ基づいて、指紋パタンエリアを抽出するパタンエリア認定工程とからなる指紋パタンエリア抽出方法である。
本発明における、第2の方法は、第1の方法において、前記右(または、左)のパタンエリアスロープは、第1の開始点(または、第2の開始点)から開始する右(または、左)に下る指紋線のうちで前記開始点からの水平距離が第1の所定値以上であるか、または前記水平距離が第2の所定値以上で、かつ下向きに湾曲して終了するものである指紋パタンエリア抽出方法である。
本発明における、第3の方法は、第1または第2の方法において、前記右パタンスロープの抽出の可否、および、前記左パタンスロープの抽出可否に基づいて、抽出した前記パタンエリアの完全性評価値を出力するパタンエリア特徴抽出工程を、さらに、備えるパタンエリア抽出方法である。
本発明における、第4の方法は、第3の方法において、前記パタンエリア特徴抽出工程において、前記左右のパタンエリアスロープに基づいて右スロープ領域面積、左スロープ領域面積を計算して、その合計値を含む前記パタンエリアの面積を計算する指紋パタンエリア抽出方法である。
本発明によれば、手足の指紋画像に含まれるパタンエリアを抽出できる。
以下に、図を用いて本発明の最良の形態を説明する。なお、以下の説明においては、指の付け根から指頭方向に向かう軸の方向をY軸方向または垂直方向と呼ぶ。Y軸方向においては、指頭側が上位である。Y軸方向と直交する方向をX軸方向または水平方向と呼ぶ。
1.第1の実施形態
(1)全体構成と概要
本実施の形態においては、パタンエリアは、図11に示す如く、右パタンエリアスロープ、左パタンエリアスロープ、および、パタンエリアベースによって囲まれた最小の領域として抽出される。ここで、右パタンエリアスロープは、指紋画像の中心部より上位に位置する開始点から右側を外に向かって流れ、かつ、所定の条件を満たす指紋線(隆線または谷線を指す。但し、以降では例として隆線を採用する)をいう。左パタンエリアスロープは、指紋画像の中心部より上位に位置する開始点から左側を外に向かって流れ、かつ、所定の条件を満たす指紋線を指す。パタンエリアベースは中心部より下部に存在するほぼ水平で所定の条件を満たす指紋線である。
多くの指紋においては、このように抽出された領域内に個々の指紋特有のパタン(紋様)を含む為、指紋の特定ひいては個人の特定に有効である。また、パタンエリアは、照合対象となる指紋画像が共通に包含することが望ましい領域である。従って、指紋の特徴的な領域を含む限りは、なるべく小さい方が好ましく、本実施例においても、所定の条件を満たす最小の領域を抽出する。なお、左右パタンエリアスロープをまとめて、パタンエリアスロープあるいはパタンスロープと称する。
図を参照しながら本発明の一実施形態である指紋照合装置10の構成と動作について説明する。
図1は、指紋照合装置10の構成を示す機能ブロック図である。指紋照合装置10は、指紋画像入力手段11、方向抽出手段12、中心点(UCX)抽出手段13、パタンエリア抽出手段14、品質判定手段15、隆線抽出手段16、特徴点抽出手段17、指紋特徴出力手段18及び指紋照合手段19を備えている。指紋照合装置10は、上記構成を有する専用のハードウェア装置として実現してもよいし、情報処理装置、例えばパーソナルコンピュータに上記の各手段の機能を持つプログラムを実行させるように実現してもよい。
尚、本実施の形態は指紋照合装置10に限られない。方向抽出手段12、中心点(UCX)抽出手段13およびパタンエリア抽出手段14を包含する指紋パタンエリア抽出装置として実施してもよいし、さらに、方向抽出手段12、中心点(UCX)抽出手段13、パタンエリア抽出手段14、品質判定手段15を包含する品質評価装置として実施してもよい。指紋パタンエリア抽出装置や品質評価装置においても、専用のハードウェア装置あるいは、情報処理装置とプログラムの組み合わせとして実現可能である。
指紋画像入力手段11は、たとえばセンサやスキャナで読み取られた人間やその他の動物の手足の指紋の画像をディジタル化して入力する。また、既に電子情報化された指紋画像をファイルとして入力するようにしても良い。なお、入力指紋は、平面印象であっても、回転印象であっても、その他の手法により採取されていてもよい。一般に、本人確認用途における指紋入力は、指の腹を軽くライブスキャナに載せてスキャンすることが主流である。このようにスキャンされた画像は平面印象と呼ばれる。従って、以降では、平面印象を例示して説明する。尚、ここでいう平面指紋とは、警察用途で利用される回転指紋とは異なり、指を回転せずに指の腹の領域だけを平面的に印象して採取することから名付けられている。
方向抽出手段12は、指紋画像入力手段11で入力された指紋画像から指紋の隆線上の各点におけるその隆線の方向を抽出する。それと共に、抽出した方向の確信度(方向確信度)を算出し、それらを隆線方向データとして出力する。
中心点(UCX)抽出手段13は、方向抽出手段12から出力された隆線方向データから指紋の中心点を抽出する。
パタンエリア抽出手段14は、方向抽出手段12で出力された隆線方向データ及び中心点(UCX)抽出手段13から出力された中心点から、パタンエリアを抽出する。それと共にそのパタンエリアの特徴を表す所定の値、即ち、パタンエリア特徴量を算出する。パタンエリア特徴量には、例えば、パタンエリアの完全性についての評価値、パタンエリアの面積などがある。
品質判定手段15は、方向抽出手段12から出力された方向確信度、パタンエリア抽出手段14から出力されたパタンエリアの座標情報およびパタンエリア特徴量、隆線抽出手段16から出力された隆線品質、並びに、特徴点抽出手段17から出力された特徴点確信度より指紋品質を定量的に表す品質値を計算する。そして、品質値に用いて、アクセプト可能な品質であるか、あるいはリジェクトすべき品質であるかというような最終的な品質を判定する。
隆線抽出手段16は、隆線方向抽出手段12で抽出された隆線方向データを用いて、指紋画像から指紋隆線および隆線品質を抽出する。
特徴点抽出手段17は、隆線抽出手段16で抽出された指紋の隆線から隆線の特徴点やその特徴点確信度を抽出する。
指紋特徴出力手段18は、中心点(UCX)抽出手段13で抽出された中心点データ、パタンエリア抽出手段14で抽出されたパタンエリア座標情報及びパタンエリア特徴量、品質判定手段15で抽出された品質、並びに、特徴点抽出手段17で抽出された特徴点データを出力する。
指紋照合手段19は、指紋特徴出力手段18の出力にもとづいて、入力した指紋画像と図示しない指紋データベースに格納された指紋との照合を行なう。
図2は、パタンエリア抽出手段14の構成を示す機能ブロック図である。パタンエリア抽出手段14は、データ処理制御手段41、データ記憶手段(記憶装置)42、トレース手段43、パタンエリアスロープ抽出手段44、パタンエリアベース抽出手段45、パタンエリア認定手段46及びパタンエリア特徴量抽出手段47とを備えている。
データ処理制御手段41は、パタンエリア抽出手段14を構成する各手段の間で行われるデータとメッセージの授受の制御を行う。
データ記憶手段42は、たとえばRAM(Random Access Memory)により構成され、パタンエリア抽出手段14を構成する各手段が作業領域として使用する。また、各手段が算出した情報を一時的に格納するためにも使用される。さらに、方向抽出手段12や中心点(UCX)抽出手段13や品質判定手段15や指紋特徴出力手段18とパタンエリア抽出手段14の間で授受されるデータを格納するためにも使用される。
トレース手段43は、与えられた指紋の隆線上の点(画素)を開始点として、その画素の、方向抽出手段12で抽出された隆線方向に沿って連続した線を延長する。この延長を繰り返すことにより隆線をなぞる。
パタンエリアスロープ抽出手段44は、UCX中心点などの指紋中心点を開始点として上部の画素群を検査してパタンエリアを上から囲むトレース線をパタンエリアスロープとして抽出する。
パタンエリアベース抽出手段45は、UCX中心点を開始点として下部の画素群に検査してパタンエリアを下から囲むトレース線(パタンエリアベース)を抽出する。
パタンエリア認定手段46は、パタンエリアスロープとパタンエリアベースが囲む領域を確定して、位置や形状などの領域情報を出力する。
パタンエリア特徴量抽出手段47は、パタンエリアスロープとパタンエリアベースのデータより、パタンエリア頂点、パタンエリアの高さ、左右のパタンエリアスロープ角度等のパタンエリアに関する特徴量を抽出する機能を備えている。
(2)動作の説明
次に、本実施例の動作を説明する。図3は、パタンエリア抽出手段14全体及び指紋画像入力手段11や方向抽出手段12や中心点(UCX)抽出手段13の動作を示すフローチャートである。
(2.1)指紋画像入力
図3のステップS1において、図1の指紋画像入力手段11は、指紋画像を入力する。これは、たとえば、スキャナで読み取られた画像をディジタル化して入力する。また、既に電子情報化された指紋画像ファイルを入力してもよい。
図4を始めとする指紋画像例は、センサやスキャナで読み取られた指紋画像がディジタル化された画像である。このような指紋画像例は、米国National Institute of Standards and Technologyで標準化された ANSI/NIST-ITL-1-2000 Data Format for the Interchange of Fingerprint, Facial, & Scar Mark & Tattoo (SMT) Informationに従って、500dpiの解像度でディジタル化されたものである。本実施例で採用したパラメータ等の数値は、500dpi解像度の指紋画像を前提としている。
(2.2)隆線方向の抽出
次に、図3のステップS2において、図2の方向抽出手段12は、指紋画像を複数の小領域(ゾーン)に分割し、ゾーン毎に隆線方向とその方向確信度を算出する。この算出は、従来技術により行うことができる。たとえば、特開平2002−288641号公報に開示されている技術である。この技術は、隆線方向を定めるゾーンの画像に二次元フーリエ変換を施し、その結果得られたフーリエ変換面のピークを解析することで、その局所領域の隆線方向を決定する。この場合の方向確信度は、ピーク周辺のパワーを基準に計算することができる。方向抽出手段12は、その他の方法を使用してもよい。
方向抽出手段12の分割においては、ゾーンのサイズを小さくすると方向抽出の精度は向上するが、処理時間が多くかかるようになる。そのため、ゾーンのサイズ結果の精度と装置またはコンピュータの処理能力を勘案して適宜定める。 本実施例では、ゾーンサイズは8画素平方のサイズとしてトレース精度の向上を図った。次に、ゾーン毎に指紋の隆線上の各点の方向(以下、単に「方向」という)を抽出して、方向確信度を算出する。方向が抽出できないときは、当該点の方向は未定義となる。
ここでいう方向は、例えば、各ゾーン内の指紋線を直線とみなしたときの、その直線の水平方向を基準とした角度等をいう。各方向は、この直線に沿った、2つの向きを包含する。方向は、たとえば、図8に示した16分割した方向ごとに割り当てたコードで表現される。図8は、水平方向を基準に反時計回りにπ/16ラジアンずつ加算された16の方向で隆線方向を示している。隆線方向は、16分割の他にも8分割や4分割した方向ごと割り当てられたコードで表現されることもある。方向の分割数を減少させると精度が劣化する半面、処理時間が短くて済む。そのため、方向の分割数は、結果の精度と装置またはコンピュータの処理能力を勘案して適宜定めればよい。
図4の指紋画像例に対して、特公昭59−27945号公報に開示されている方法で方向抽出した結果を図9に示す。図9では、8画素平方の小領域に対して、図8に示すような16方向を示す短線で隆線方向を表示している。
(2.3)中心の抽出
次に、図3のステップS3において、図2の中心点(UCX)抽出手段13は、隆線方向から、UCX中心点を抽出する。UCX (Upward Convex) 中心点とは、指紋中心点の1つであり、上向きに凸のアーチ状曲線を為す隆線群の中で最も曲率の大きい隆線の頂点である。鑑識の分野においては、一般に、指紋の中心点はコア(core)と呼ばれ、渦状紋や蹄状紋における中核線の頂点を指す。UCX中心点は、一般的定義のコアと区別するために命名した。一般的定義の指紋中心点(コア)は、弓状紋には存在しないがUCX中心点は存在するため、UCX中心点に基づくパタンエリアの抽出は多様な指紋に対して適用できる点で優れている。
このUCX中心点の自動抽出は、例えば、特許第002690103号 公報「指紋中心検出装置」や特許第002637764号公報「指紋中心検出方式」や、それらの米国特許USP-5,040,224 Fingerprint Processing System Capable of Detecting a Core of a Fingerprint Image by Statistically Processing Parametersに記載されているような従来技術を使って実現できる。これらの特許公報の中では、UCX中心点とは明示されていないが、これらの特許公報の発明で抽出される中心点は、UCX中心点である。中心点(UCX)抽出手段13は、その他の方法を使用してもよい。
なお、本実施例はUCX中心点に基づいたパタンエリアの抽出に限定されることなく、上記のコアに基づいて抽出することも可能である。コアは、コアを含む狭い領域の隆線や隆線方向を解析するだけで抽出できるので、指紋全体領域の解析が必要なUCX中心点の抽出に比べて、その計算量は少なくて済む。従って、コアに基づいてパタンエリアを抽出する手法は、抽出時間短縮可能という点で優れている。
図4の指紋画像から、上記技術で抽出したUCX中心点を図10に示す。図10の指紋画像において、上下方向に描かれた曲線は、水平ラインの各画素(同一Y座標)においてUCX曲率が最も大きい画素を選び、その座標を連結したものである。UCX曲率最大画素は、その画素を含むアーチ状隆線のピーク位置と見なすことができるので、この曲線をUCXピーク位置曲線と呼ぶ。
図10の指紋画像の右側に示された曲線グラフはUCX曲率を表しており、右側にあるほどUCX曲率が高いことを示している。この例の弓状紋では、UCX曲率が最大値をとる画素をUCX中心点として抽出している。
(2.4)パタンエリアスロープの抽出
次に、図3のステップS4において、図2のパタンエリアスロープ抽出手段44は、パタンエリアスロープを抽出する。本実施例においては、指紋の中心点、例えば、UCX中心点に最も近いパタンエリアスロープを抽出する。このようにパタンエリアを囲む最小の領域を抽出することで、スキャンサイズが小さい平面指紋においてもより高い確率でパタンエリアを包含できるようになるからである。
パタンエリアスロープ抽出処理に必要な方向とUCX中心点のデータは、データ処理制御手段41によって、データ記憶手段42より取り出され、パタンエリアスロープ抽出手段44に渡される。
もし、UCX中心点が抽出できなかった場合には、パタンエリア抽出を不可として処理は終了する。
パタンエリアスロープ抽出処理の中核は、指紋の隆線をたどるトレース処理である。これは、図2のトレース手段43で実施される。まず、この隆線トレース方式を説明する。
隆線トレース方式としては、隆線そのものを抽出してトレースする方法でもよいし、隆線方向データを用いて隆線の流れに沿って隆線を擬似的にトレースする方法でも良い。この実施例では、隆線方向データを用いて隆線の流れに沿って隆線を擬似的にトレースする。この方法は、隆線が正しく抽出できなかった場合でもトレース精度が劣化しにくく、隆線抽出に要する処理時間が余分にかからない点で優れている。
隆線方向からトレースする方法は、米国特許USP-4,047,154 Operator Intervention Pattern Processing Systemに開示されている方法によって実現できる。
トレース手段43は、パタンエリアスロープ抽出手段44から与えられた開始点(画素)の隆線方向をチェックする。前述したように隆線方向には2つの向きがあるが、パタンエリアスロープ抽出手段44から指示された向きに沿って3画素程度延長し、到達した画素(延長画素)の隆線方向をチェックする。延長画素の隆線方向の2つの向きに沿って更に延長して到達した2つの画素を決定し、これを延長候補画素とする。この2つの延長候補画素のそれぞれと、1つ前の画素の間の距離を算出し、遠い方の延長候補画素を、延長画素として採用する。
トレース手段43は、この処理を繰り返すことで、方向データを用いた隆線トレースを実現する。
パタンエリアスロープ抽出処理は、右側に下る右スロープと左側に下る左スロープと分けて実施する。まず、右スロープの抽出方法を説明する。
S41) トレース開始点の初期値としてUCX中心点をセットする。
S42) セットされた開始点の方向をチェックし、当該点について方向が抽出されているとき、即ち未定義ではないときは、次のS43に進む。当該点の方向が未定義のときはパタンエリアスロープ抽出不能と出力し処理を終了する。
S43) セットされた開始点から当該画素方向の右側の向きを延長方向としてトレースを開始する。
S44) トレース延長画素座標をチェックして以下の終了条件を満足すればトレースを終了し、次のS45に進む。
・終了条件1:延長画素と開始点の水平距離(X座標差)が閾値(例えば180画素)を越したとき。
・終了条件2:延長画素の隆線方向が未定義のとき。
・終了条件3:延長画素が画像領域境界に到達したとき。
・終了条件4:延長画素のX座標が、既に到達した画素のX座標より内側(左側)になったとき、即ち、トレースしているカーブが指の内側に戻ってきたとき。
S45) トレース線がパタンエリアスロープと見なせるか判定するため以下を検査する。
・判定条件1:終了条件1で終了したときは、パタンエリアスロープとして決定する。
・判定条件2:終了条件2あるいは終了条件3で終了したときは、終端画素(最終の延長画素)と開始点との水平距離(X座標差)と、終端付近におけるパタンスロープ曲線の曲がり具合の組み合わせで判断する。具体的には、終端画素と開始点の水平距離が80画素以上で、かつ、終端付近のトレース線が左下向きに凹のときにパタンエリアスロープとして決定する。この凹の判断は、本実施例では、終端画素Eから25画素トレースバックした画素Aと50画素トレースバックした画素Bへの方向差で判断する。つまり、方向EAと方向EBを比較して、方向EAが方向EBより垂直に近ければ左下向きに凹とする。
・判定条件3:終了条件4で終了した場合は、非パタンエリアスロープとして決定する。
・判定条件4:以上の判定条件に合致しないときは判定不能とする。
S46) パタンエリアスロープと判定されたときは、このトレース線をパタンエリアスロープとして出力し処理を終了する。判定不能と判定されたときは、パタンエリアスロープ抽出不能と出力し処理を終了する。非パタンエリアスロープと判定されたときは、次のS47に進む。
S47) 次の開始点として、前回開始点の上方の画素をセットして、S43に戻る。本実施例では、上方の画素として、4画素上の水平線上におけるUCXピーク位置としたが、単純に、4画素上の座標点としても良い。次の開始点が、画像領域境界に到達したときは、パタンエリアスロープ抽出不能と出力し処理を終了する。なお、デルタ(三角州。図14を参照。)を抽出する機能を備えた実施例においては、パタンエリアスロープの判定条件として、「トレース線がデルタの外側に到達したとき」という条件を加える実施例が考えられる。
次に、ここで採用した閾値やパラメータに関して具体例を用いて説明する。
図4から図7までの(a)は、異なった紋様の典型的な指紋例である。(b)は、それぞれの指紋に対して、本提案の方法で抽出したパタンエリアスロープやパタンエリアベースを重ね合わせて表示したものである。
また、図12と図13の(a)と(b)は、印象面積が小さい平面印象の例であり、(c)と(d)は、それぞれの指紋に対して、本提案の方法で抽出したパタンエリアスロープやパタンエリアベースを重ね合わせて表示したものである。
パタンエリアスロープは、黒点線を含む白抜きの曲線で示している。黒点線を含まない白抜きの曲線は、パタンエリアスロープの延長のトレース線である。本実施例では、パタンエリアスロープの範囲として、開始点から水平距離で180画素以内としている。
S44の終了条件1の閾値として180画素を設定し、たが、これは、ほとんどの指紋において、UCX中心とデルタの間の水平距離より大きい値である。従って、水平距離が180画素以上ある場合は、パタンエリアを包含している。
S45の判定条件2における閾値とパラメータについて説明する。開始点と終端点との水平距離が短くてもパタンエリアスロープと判断できる場合がある。これは、終端画素近傍のトレース線が左下向きに凸、つまり、外側に広がっている場合である。例えば、図13(d)の指紋画像例の右スロープでは、開始点と終端点との水平距離は70画素程度であるがトレース線が左下向きに凹なのでパタンエリアスロープと判断できる。
尚、紋様抽出機能を備えた実施例では、パタンスロープ判断条件を、よりきめ細かく設定することも可能である。例えば、弓状紋と判断できる場合には、トレース線の開始点と終端点の水平距離が60画素以下でもパタンエリア判定が可能である。
次に、左パタンエリアスロープの抽出処理に進む。この処理は、開始点における延長方向の向きと、内側や外側の向きが異なる他は、右スロープの処理の説明と同じなので説明は割愛する。
(2.5)パタンエリアベースの抽出
次に、図3のステップS5において、図2のパタンエリアベース抽出手段45は、パタンエリアのベースを抽出する。パタンエリアベース抽出処理に必要な方向とUCX中心点のデータは、データ処理制御手段41によってデータ記憶手段42より取り出され、パタンエリアベース抽出手段45に渡される。
パタンエリアベースは、UCX中心点の下方に存在する、ほぼ水平な隆線の中でUCX中心点に最も近い隆線である。
パタンエリアベース抽出処理を詳細に説明する。
S51) トレース開始点の初期値としてUCX中心点より10画素程度下方の点をセットする。
S52) セットされた開始点の方向をチェックし、方向定義されていてその方向がほぼ水平方向と見なせるとき(例えば傾きが1/4ラジアン未満)は次のS53に進み、そうでないときは 非パタンエリアベースと判定できるのでS58に飛ぶ。
S53) セットされた開始点から当該画素方向のトレースを開始する。このトレースは左右に2回実施する。
S54) トレース延長画素座標をチェックして、以下の終了条件を満たすときはトレースを終了する。
・終了条件1:延長画素と開始点の水平距離(X座標差)が、一定値(例えば64画素)に到達したとき。
・終了条件2:延長画素の隆線方向が方向未定義(不明)のとき。
・終了条件3:延長画素が画像領域境界に到達したとき。
終了条件4:延長画素のX座標が、既に到達した画素のX座標より内側になったとき。
S55) 左右のトレース線が共に、終了条件1または2または3で終了したときは、左右の終端点間の水平距離(X座標差)を検査する。ベースラインとして十分な距離がある場合(例えば64画素以上)は、次のS56に進み、そうでない場合はパタンエリアベース抽出不能と出力し処理を終了する。また、左右のトレース線のいずれかが終了条件4で終了したときは非パタンエリアベースと判定できるのでS58に飛ぶ。
S56) トレース線の湾曲度合いとトレース線の傾きを検査してパタンエリアベースと見なせるか否かを判定する。具体的には以下で判定した。
・判定条件1:左終端点をL、右終端点をR、左右終端点の中点Cとする。このとき、方向LCと方向CRの方向差(角度)が1/16ラジアン以内であり、かつ、トレース線の最高点(最大Y座標値)と最低点(最小Y座標値)を結ぶ線分の方向と、水平方向との方向差(角度)が3/16ラジアン以内でありときは、パタンエリアベースとして決定する。
判定条件2:判定条件1に合致しないときは非パタンエリアベースとして決定する。
S57) パタンエリアベースと判定されたときは、このトレース線をパタンエリアベースとして出力し処理を終了する。非パタンエリアベースと判定されたときは、次のS58に進む。
S58) 次の開始点として、前回開始点の下方の画素(例えば4画素下方向の画素)をセットして、S52に戻る。次の開始点が、画像領域境界に到達したときは、パタンエリアベース抽出不能と出力し処理を終了する。
このようにして抽出されたパタンエリアベースを、図4から図7の(b)に示す。
(2.6)パタンエリアの抽出
次に、図3のステップS6において、図2のパタンエリア認定手段46は、パタンエリアを抽出する。即ち、パタンエリアの境界を確定して、パタンエリアを特定する座標データを出力する。本実施例では図11に示すようにパタンエリアを4つの領域に分けて抽出する。
右パタンエリアスロープが抽出できたときは、右スロープと、右スロープ頂点からUCX中心点を結ぶUCXピーク位置曲線と、UCX中心点から垂直に降ろした線分と、右スロープ最下点から引いた水平線とに囲まれる領域を右スロープ領域(RSA)として抽出する。右パタンエリアスロープが抽出できないときは、右スロープ領域は抽出されない。
同様に、左パタンエリアスロープが抽出できたときは、左スロープと、左スロープ頂点からUCX中心点を結ぶUCXピーク位置曲線と、UCX中心点から垂直に降ろした線分と、左スロープ最下点から引いた水平線とに囲まれる領域を左スロープ領域(LSA)とする。左パタンエリアスロープが抽出できないときは、左スロープ領域は抽出されない。
パタンエリアベース及び右パタンエリアスロープが抽出できたときは、パタンエリアベース点と右スロープ最下点を結ぶ線分と、右スロープ最下点から引いた水平線と、UCX中心点から垂直に降ろした線分との交点とに囲まれる領域を右ベース領域(RBA)とする。パタンエリアベースまたは右パタンエリアスロープが抽出できないときは、右ベース領域は抽出されない。
パタンエリアベース及び左パタンエリアスロープが抽出できたときは、パタンエリアベース点と左スロープ最下点を結ぶ線分と、左スロープ最下点から引いた水平線と、UCX中心点から垂直に降ろした線分との交点とに囲まれる領域を左ベース領域(LBA)として抽出する。パタンエリアベースまたは左パタンエリアスロープが抽出できないときは、左ベース領域は抽出されない。
パタンエリアをこのように分割して抽出することにより、入力指紋画像のパタンエリアが完全でなくても、パタンエリアの抽出が可能となる。かつ、パタンエリアの完全性について多段階の評価が可能となり、精度の高い指紋品質が可能となる。
なお、パタンエリアの抽出方法はこれに限られない。パタンスロープとパタンベースの端点を直線で結んだ一つの連続した領域として抽出してもよい。
(2.7)パタンエリア特徴量の抽出
次に、図3のステップS7において、図2のパタンエリア特徴量抽出手段47は、パタンエリアに関連する各種特徴量を抽出する。パタンエリア特徴量は、そのパタンエリアの特徴を表す所定の値である。パタンエリア特徴量抽出処理に必要なデータ(左右パタンエリアスロープやパタンエリアベース)は、データ処理制御手段41によって、データ記憶手段42より取り出され、パタンエリア特徴量抽出手段47に渡される。
パタンエリア特徴量としては、以下のものがある。
1) 右パタンエリアスロープの頂点座標(右スロープ頂点)
2) 左パタンエリアスロープの頂点座標(左スロープ頂点)
3) 右スロープ頂点と左スロープ頂点の距離(左右スロープ頂点距離)
4) 右スロープ頂点とパタンエリアベース点の距離(右スロープ頂点高)
5) 左スロープ頂点とパタンエリアベース点の距離(左スロープ頂点高)
6) 右スロープと指頭方向の為す角度(右スロープ角度)
7) 左スロープと指頭方向の為す角度(左スロープ角度)
8) 右スロープと左スロープの為す角度(左右スロープ角度)
9) パタンエリア面積(右スロープ面積、左スロープ面積、右ベース面積、左ベース面積)
10) パタンエリア完全性評価値
ここで、パタンエリアベース点とは、UCX中心点から垂直に降ろした線分とパタンエリアベースの交点のことである。上記特徴量の中で、1)から10)の特徴量の抽出方法は、図11に示しているような二次元図形における簡単な計算なので割愛する。
尚、指頭方向とは、指先を真上とする方向のことである。この実施例では、指紋画像は、指頭方向が真上になるように配置されていることを前提にしているので、指頭方向はY軸正方向となる。
もし、指頭方向が真上になるように配置されていない場合は、指頭軸方向を抽出して指頭軸が真上になるように画像を回転させれば良い。指頭軸抽出は、特開平08-279039公報やその米国特許USP-5,848,176 に示されているような既存技術で自動的に実施できる。
また、9)のパタンエリアの面積に関しては、前述の右スロープ領域(RSA)、左スロープ領域(LSA)、右ベース領域(RBA)、および、左ベース領域(LBA)のうちで抽出できた領域の内部に含まれる画素数の合計値を面積として抽出する。
また、本実施例では、10)のパタンエリアの完全性評価値は、パタンエリアの完全性が高いほど完全性評価値が高くなるように、以下の段階に分けて与えている。
・段階1:左右のスロープとパタンエリアベースが定義されたときは、パタンエリアは完全に存在する。
・段階2:右スロープとパタンエリアベースが定義されたときは、右側のみ完全に存在する、または、左スロープとパタンエリアベースが定義されたときは、左側のみ完全に存在する。
・段階3:右スロープが定義されたときは、右側のみ不完全に存在する、または、左スロープが定義されたときは、左側のみ不完全に存在する。
・段階4:パタンエリアが抽出できない。
完全性評価値の与え方は、本実施例に限定されるものではなく、前述の各領域の面積の大小や、スロープの高さなどに基づいて評価値を変えてもよい。要するに、抽出したパタンエリアの特徴に基づいて、評価値を与えればよい。
次に、図3のステップS7において、図2のデータ処理制御手段41は、パタンエリア特徴量をデータ記憶手段42より取り出し、品質判定手段15や指紋特徴出力手段18に渡して、パタンエリア抽出処理を終了する。
(2.8)品質判定
品質判定手段15は、品質に係わるデータを総合的に判定して指紋品質を決定する。品質判定手段15は、パタンエリア特徴量を用いることで、パタンエリア完全性、パタンエリア面積、パタンエリア内の隆線品質というデータをも利用でき、品質判定精度を向上させることが可能なる。
ここで、品質判定手段15が、パタンエリア特徴量を用いた品質判定結果を利用する実施例や品質値を計算する実施例を詳細に説明する。
スキャン直後に、パタンエリア特徴量を抽出する実施例では、パタンエリア完全性評価値を用いて、スキャン画像のアクセプトまたはリジェクト判定を精度良く実施できる。例えば、パタンエリア完全性が完全ならば、そのスキャン画像をアクセプトして照合を行うが、もし、不完全ならばリジェクトすることが考えられる。リジェクトされた場合は、指紋の再スキャンを要請することができる。
次に、平面印象の指紋データを扱う装置やプログラムにおいて、品質判定結果を品質値として出力する場合の実施例を説明する。この実施例で採用したパタンエリア品質値(cnfPA)や左右のスロープ領域の品質値(cnfLPA, cnfRPA)は、パタンエリア完全性評価値とパタンエリア隆線品質を用いて計算する。その基本式は以下である。尚、品質値は0から100のスケールで表現し、100に近い程、品質が高いものとする。即ち、以下の式で表される。
パタンエリア品質値 = パタンエリア完全性貢献分 + パタンエリア隆線品質貢献分
ここで、パタンエリア完全性貢献分は、パタンエリア完全性評価値に基づいて与えられる。例えば、パタンエリアが完全であれば100点、左右の何れか一方が完全に存在すれば50点、左右の何れか一方が、不完全に存在すれば25点、全くパタンエリアが抽出できなければ、0点とする等である。以下では、パタンエリアが完全ならば100点を与え、そうでなければ0点とした実施例を示す。
また、パタンエリア隆線品質値は、パタンエリア領域内の全隆線画素数における所定の基準で判断した高品質隆線画素数の比率とする。高品質隆線画素を判断する為の、所定の基準としては、前記の特許文献1(特開2002− 32757)や特許文献2( 特開2003−337949)に記載されているような方向強度がある閾値以上であること等を用いることができる。また、パタンエリア完全性貢献分とパタンエリア隆線品質貢献分は3対7の重み付けを与えた。無論、この比率は適宜に変更すればよい。また、パタンエリア品質値は、左右のスロープ領域の品質値の平均と定義する。
上述のパタンエリア品質値の計算は、好ましくは、パタンエリア抽出手段14が抽出したパタンエリアに基づいて行なう。しかしながら、平面印象には、図13の例のように、指紋下部の領域が小さく、パタンエリアベースを抽出できないことがある。その場合には、パタンエリアベースは用いずに、左スロープ領域(LSA)と右スロープ領域(RSA)を用いて品質値を計算してもよい。
また、パタンエリアスロープの形状によっては、パタンエリア内の面積が小さく、仮にパタンエリア内の全画素において隆線品質が高くても照合精度保証できないケースも考えられる。このようなケースの対策として、パタンエリア面積がある一定値(例えば15,000画素)より小さい場合は、擬似的な形状のパタンエリアを設定し、この擬似的なパタンエリアに基づいて計算してもよい。擬似パタンエリアの形状は、図15に示す擬似パタンエリア形状(左側)の例に示すように外側に行くほど狭くなる6角形である。頂点Aをパタンエリアスロープ頂点に合わせて、辺ABが垂直になるように配置する。頂点Aを指紋の中心点、例えば、UCX中心に合わせてもよい。ここではUCX中心に合わせた例を示している。サイズは、辺ABを約155画素、点Eから辺ABまでの距離は約120画素に設定している。この擬似パタンエリア領域の形状は、多くの指紋のパタンエリアとして出現する形状を模倣したものであり、そのサイズは面積が、前記の一定値約15000画素になるようにしたものである。
図16は、このようにして定義したパタンエリアを示している。この例では、右スロープ領域の面積(薄く表示された部分)は、20800画素あるので、この領域を右スロープ領域として採用する。しかし、左スロープ領域の面積(薄く表示された部分)は13400画素と、設定値15000画素より小さいので、擬似パタンエリア領域を採用する。
また、UCX中心点が抽出できたにも拘わらず、左右に十分な領域がないためにパタンエリアスロープが抽出できないときの救済策としても、この擬似パタンエリアの利用は有効である。この場合も、擬似パタンエリアの形状とサイズは上述の場合と同一で、頂点AをUCX中心に合わせて、辺ABが垂直になるように配置する。図17は、このようなケースの擬似パタンエリアを示している。この例で、黒く示された画素は、パタンエリア内部の画素で、指紋隆線品質が低い領域を示している。
この式で計算すると、図16の例では、パタンエリアは左右とも完全であり、パタンエリア高品質隆線画素数比率は左右のスロープエリアとも100%なので、
cnfLPA = (100*30 + 100*70)/100 = 100
cnfRPA = (100*30 + 100*70)/100 = 100
従って、その平均であるcnfPAも100となり、照合結果保証が可能な値と見なされる。
また、図17の例では、パタンエリアは左右とも不完全でありパタンエリア高品質隆線画素数比率は左スロープエリアが49%、右スロープエリアが43%なので、
cnfLPA = (50*30 + 49*70)/100 = 49
cnfRPA = (50*30 + 43*70)/100 = 45
従って、その平均であるcnfPAは47となり、ある程度は、照合結果保証が可能な値と見なされる。
また、図18(a)の例では、パタンエリアは左右とも存在せず、パタンエリア高品質隆線画素数比率は左右のスロープエリアとも8%なので、
cnfLPA = (0*30 + 8*70)/100 = 5
cnfRPA = (0*30 + 8*70)/100 = 5
従って、その平均であるcnfPAも5と、極めて小さい品質値と設定できるので、照合結果保証は困難な値と見なされる。
また、図18 (b)の例では、パタンエリアは左右とも完全でありパタンエリア高品質隆線画素数比率は左スロープエリアが100%、右スロープエリアが96%なので、
cnfLPA = (100*30 + 100*70)/100 = 100
cnfRPA = (100*30 + 96*70)/100 = 94
従って、その平均であるcnfPAは97となり、照合結果保証が可能な値と見なされる。
これまでは、1つの指紋に対する品質判定結果の利用方法や、品質値の計算方法の例を示したが、次に、照合対象となる1対のパタンエリア品質値が与えられたときに、その簡単な計算結果を用いることで、照合結果保証をできる例を説明する。ここでは、照合対象となる2つのパタンエリア品質値を、cnfPA(s), cnfPA(f)のように、(s), (f)を用いて表現する。例えば、2つの品質値の積である品質値積 ((cnfPA(s) x cnfPA(f))/100)が大きい場合は、対指紋であれば高い照合スコアが期待できる。逆に、その照合スコアが小さいときは非対指紋であると、高い確率で判断できる。ここで定義した品質値積は、2つの品質値の積を0-100のスケールで正規化したものだが、2つの指紋間の期待共通面積を表現しているので、照合精度との相関が高いと考えられる。
また、品質値積の代わりに、2つの品質値の最小値であるmin(cnfPA(s), cnfPA(f))を用いる実施例も考えられる。図18(a) と図18(b)のデータは、同一指紋ではあるが共通領域が狭く照合結果保証が困難なケースである。この2つの指紋のパタンエリア品質値積は、4 (=5x97/100)と期待通り極めて小さい値になる。
平面印象では左右の片側のみ印象されることも多い。本実施例で、パタンエリアを左右の領域に分けて品質値を出力している理由の1つは、このようなケースにおける照合結果保証に有効だからである。照合対象の2つの指紋において、例えば、左側のパタンエリア領域の品質値積が大きいときは、少なくとも、左側パタンエリアで広い共通領域を保証できるので、照合精度との相関は高くなる。つまり、2つのパタンエリア領域の品質値積、max ((cnfLPA(s) x cnfLPA(f))/100), (cnfRPA(s) x cnfRPA(f))/100))が大きいときには、高い確率で照合結果保証が可能になる。
品質判定手段15で算出された品質値は、指紋特徴出力手段18を経由して外部に出力され、指紋照合装置10の利用者に、指紋照合結果の信頼度として利用される。
(2.9)指紋照合、等
指紋特徴出力手段18は、従来からの指紋認証装置と同様に入力指紋の隆線の特徴点等の特徴データを出力する。さらに指紋特徴出力手段18は、パタンエリア抽出手段14で得た入力指紋のパタンエリア特徴量も新たに出力する。
指紋照合手段19では、入力指紋と指紋データベースに格納された指紋との照合において、隆線の特徴点データ間の照合に加え、パタンエリアの特徴量間の照合をおこなう。照合に使用する隆線の特徴点は、パタンエリア内のものに限定してもよい。照合計算を、個人の特徴をよく表している部分に限定することができるので、計算効率がよい。また、入力画像と指紋データベース内の指紋画像との共通領域の全ての領域のものを使用してもよい。当然、照合精度は向上する。また、指紋照合手段19では、入力指紋と指紋データベースに格納された指紋との照合において、パタンエリアの特徴量だけを使用することでもよい。
(2.10)本実施例の効果
本実施例では、最小のパタンエリアを抽出する為、照合に有効な部分を含む指紋画像の品質を正しく判定できる。即ち、最低限必要な領域以外を含まなくても高い指紋品質として評価できる。
本実施例では、パタンエリアスロープに基づいてパタンエリアを抽出する為、パタンエリアを特徴部分を包含する最小領域として、即ち、適切に抽出できる。
本実施例では、パタンエリアスロープに加えて、さらにパタンエリアベースを利用することにより、さらに適切にパタンエリアを抽出できる。
本実施例では、UCX中心点に基づいて、パタンエリアを抽出している為、多様なパタンの指紋に適用できる。
本実施例では、手足の指紋画像からパタンエリアを抽出し、パタンエリアの完全性評価値、パタンエリア内の指紋線品質を利用して指紋品質判定を行なうことで、指紋の隆線に基づく指紋の照合に直説関連する品質判定が可能になり、指紋品質判定精度が向上する。
本実施例では、パタンエリアを複数の部分に分けて抽出する為、パタンエリアが部分的に抽出された場合においても、その状況をきめ細かく完全性評価値に反映させることが可能であり、当該値に基づき、精度の高い品質評価が可能となる。
或いは、指紋の隆線の特徴点に基づく指紋の照合に加えて、パタンエリアを形成する頂点座標やスロープ形状といったパタンエリアについての特徴を表すデータ、すなわちパタンエリアの特徴量を用いた照合も可能になり、照合精度向上が期待できる。さらに、隆線の特徴点に基づく指紋の照合に替えて、パタンエリアの特徴量を用いた照合も可能になる。
2.第2の実施例
次に、UCX中心点に依存しないパタンエリア抽出方法による実施例を説明する。まず、指紋上部より一定画素おきに下方にパタンエリアスロープを探索し、その形状の変化を用いてパタンエリアスロープを抽出する。次に、この抽出されたパタンスロープに基づいて、パタンエリアを抽出する。
図19に示す弓状紋においては、パタンエリアスロープの下部(スロープフット)相互間の垂直方向の間隔が、パタンエリアの上方にあるときにはスロープ頂点間距離とほぼ同等であるが、パタンエリア内部では、スロープ頂点間距離に比べて急に小さくなる。本実施例におけるパタンエリアスロープの抽出はこの特徴を利用する。即ち、指紋上方から隣接する隆線相互間のパタンエリアフット距離を調べ、パタンエリアフット距離がスロープ頂点間距離に比べて所定の割合以上に小さくなる最初のパタンエリアスロープを特定し、その1つ前のパタンエリアスロープを抽出する。
また、図20に示すような蹄状紋や渦状紋というようなデルタが存在する指紋においては、抽出すべきパタンエリアスロープはデルタの外側を通る最も下方の指紋線である。即ち、パタンエリアスロープより下位の指紋線は、デルタの内側に流れる、つまり、内側に湾曲する。従って、指紋上方から順次に指紋線を調べ、内側に戻る最初の指紋線(以降、本指紋線もパタンエリアスロープと称する)が特定できる場合は、その1つ前の指紋線を抽出すべきパタンエリアスロープとして特定できる。
この第2の実施例におけるパタンエリアスロープ抽出処理は、同一の開始点から左右の両方のパタンエリアスロープを抽出する。以下に、この手順を示す。
S101) トレース開始点の初期値として、ほぼ水平方向(例えば水平方向からの傾きが1/4ラジアン以下)の方向が定義されている領域の中で、指紋中心上部に存在する適当な点(例えば、X軸方向には画像中心に近く、Y軸方向には最も高い位置にある画素)をセットする。
S102) セットされた開始点の方向データをチェックし、その点の方向が定義されていて、その方向がほぼ垂直方向であるとき(例えば水平方向からの傾きが3/8ラジアン以上)は、パタンエリアスロープ下部と判定できるのでパタンエリアスロープ抽出処理を終了してS106に飛び、そうでないときは、次のS103に進む。パタンエリアの上部では、パタンエリアスロープ頂点付近各点の方向はほぼ水平であるのに対し、パタンエリアスロープの下部において、パタンエリア内部に到達すると方向が垂直に近くなるため、パタンエリアスロープ抽出処理を終了して良いのである。方向不明のときはパタンエリアスロープ抽出不能と出力し処理を終了する。
S103) セットされた開始点から当該画素方向のトレースを開始する。このトレースは左右の両方向に各々実施する。
S104) トレース延長画素座標をチェックして、以下の終了条件を満たすときはトレースを終了する。
・終了条件1: 延長画素と開始点の水平距離(X座標差)が、一定値(例えば200画素)を越したとき。
・終了条件2: 延長画素の隆線方向が方向未定義(不明)のとき。
・終了条件3: 延長画素が画像領域境界に到達したとき。
・終了条件4: 延長画素のX座標が、既に到達した画素のX座標より内側になったとき。
S105) 左右2回トレースした軌跡の中で、最上位点(Y座標が最も大きい点)の画素を選択してそのスロープ線の頂点(スロープ頂点)とする。もし、最上位点が連続して複数個存在するとき(つまり最上位点の列が水平線を為す場合)は、それらの最上位点のなかからX座標上の中間に近い画素をスロープ頂点とする。スロープ頂点から左右両側に180画素程度スロープ線をカウントした点をスロープフット点としてマークし、その点から上方向(Y軸正方向)にトレースして前回のスロープ線との交わる点迄の距離(Y方向距離)を抽出する。これを、左右のスロープフット距離とする。
S106)前回のトレースで抽出したスロープ線が抽出すべきパタンエリアスロープの可能性があるかを判定するため以下を検査する。
・判定条件1:左右いずれかのスロープ線が、今回、初めて、終了条件4で終了したとき。
・判定条件2:左右いずれかのスロープフット距離が、スロープ頂点間のY軸方向距離の1/3以下になったとき。
・判定条件3:今回のスロープ線が定義できなかったとき。
上記、いずれかの判定条件を満足したときは、次のS107に進み、そうでないときは、S109に飛ぶ。
S107) 前回抽出したスロープ線が抽出すべきパタンエリアスロープと見なせるか判定するため以下を検査する。
判定条件4:終端画素(最終の延長画素)と開始点の水平距離(X軸座標差)と、終端付近におけるパタンスロープ曲線の曲がり具合の組み合わせで判断する。具体的には、終端画素と開始点の水平距離が80画素以上で、かつ、終端付近のトレース線が左下向きに凹のときにパタンエリアスロープとして決定する。この凹の判断は、本実施例では、終端画素Eから25画素トレースバックした画素Aと50画素トレースバックした画素Bへの方向差で判断する。つまり、方向EAと方向EBを比較して、方向EAが方向EBより垂直に近ければ左下向きに凹とする。この詳細説明は、第1の実施例におけるパタンエリア判定条件2(S45)と同じなので割愛する。尚、左右いずれかのスロープ線が、この条件を満足すれば、両側共、抽出すべきパタンエリアスロープとして決定する。
判定条件5:以上の判定条件に合致しないときは判定不能とする。
S108) 前回抽出したスロープ線が抽出すべきパタンエリアスロープと判定されたときは、これを左右のパタンエリアスロープとして出力し処理を終了する。判定不能と判定されたときは、パタンエリアスロープ抽出不能と出力し処理を終了する。
S109) 次の開始点として、今回の開始点より下方の画素(例えば10画素下方向の画素)をセットして、S102に戻る。次の開始点が、画像領域境界に到達したときは、パタンエリアスロープ抽出不能と出力し処理を終了する。
次に、この抽出処理の妥当性を図19や図20を用いて説明する。図19は弓状紋におけるパタンエリアスロープ抽出処理の過程を示している。この図では、見やすいように、スロープ線の抽出間隔を20画素として実施している。スロープ線候補が8本表示されており、上から1番目のスロープ線と番号付けすると、7番目のスロープ線が抽出すべきパタンエリアスロープ候補となる。この理由は、8番目のスロープ線の右スロープフット点から7番目のスロープ線へのY方向距離が4画素と、スロープ頂点間のY方向距離(20画素)の1/3以下と判定条件2を満足しためである。次に、この候補は、S107)の判定条件4を満足するので、抽出すべきパタンエリアスロープと決定される。
図20は蹄状紋におけるパタンエリアスロープ抽出処理の過程を示している。この例では、3番目のスロープ線が抽出すべきパタンエリアスロープ候補となる。この理由は、4番目のスロープ線が、初めて、終了条件4を満足したためである。次に、この候補は、S107)の判定条件4を満足するので、抽出すべきパタンエリアスロープと決定される。
以上により、パタンスロープを抽出した後は、第1の実施例と同様にして、パタンエリアを抽出して、さらに、パタンエリア特徴量を出力する。
本実施例においては、UCX中心点に依存しないので、UCX中心点付近が不鮮明な指紋画像からでもパタンエリアを抽出できるという利点がある。
また、パタンエリアベースが抽出できないとしても、その点を除いて、実施例1と同様な効果を有する。
指紋照合装置の構成を示すブロック図 パタンエリア抽出手段の構成を示すブロック図 第1の実施例におけるパタンエリア特徴抽出処理のフローチャート 指紋画像の例(弓状紋) 指紋画像の例(弓状紋)について抽出したパタンスロープ等 指紋画像の例(左流蹄状紋) 指紋画像の例(左流蹄状紋)について抽出したパタンスロープ等 指紋画像の例(右流蹄状紋) 指紋画像の例(右流蹄状紋)について抽出したパタンスロープ等 指紋画像の例(渦状紋) 指紋画像の例(渦状紋)について抽出したパタンスロープ等 指紋線の方向を示す図 抽出した方向データの例を示す図 UCX曲率変化とUCX中心点の例 パタンエリア内部領域の例 パタンエリアが無い指紋画像の例 パタンエリアが有る指紋画像の例 パタンエリアが無い指紋画像のパタンエリアスロープ抽出結果 パタンエリアが有る指紋画像のパタンエリアスロープ抽出結果 パタンエリアが完全な指紋画像の例 パタンエリアが部分的な指紋画像の例 パタンエリアが完全な指紋画像のパタンエリアスロープ抽出結果 パタンエリアが部分的な指紋画像のパタンエリアスロープ抽出結果 パタンエリアが大きな指紋画像の例 擬似パタンエリア(左側パタンエリア)形状の例 パタンエリア品質計算例1 パタンエリア品質計算例2 パタンエリア品質計算例3(パタンエリアが不完全な場合) パタンエリア品質計算例3(パタンエリアが完全な場合) 第2の実施例による指紋画像(弓状紋)からのパタンエリアスロープの抽出の例 第2の実施例による指紋画像(蹄状紋)からのパタンエリアスロープの抽出の例
符号の説明
10 指紋照合装置
11 指紋画像入力手段
12 方向抽出手段
13 中心点(UCX)抽出手段
14 パタンエリア抽出手段
15 品質判定手段
16 隆線抽出手段
17 特徴点抽出手段
18 指紋特徴出力手段
19 指紋照合手段
41 データ処理制御手段
42 データ記憶手段
43 トレース手段
44 パタンエリアスロープ抽出手段
45 パタンエリアベース出力手段
46 パタンエリア認定手段
47 パタンエリア特徴抽出手段

Claims (40)

  1. 入力された指紋画像からパタンエリアを抽出するパタンエリア抽出装置。
  2. 前記指紋画像から最小のパタンエリアを抽出する請求項1に記載のパタンエリア抽出装置。
  3. 前記指紋画像から最も下位のパタンエリアスロープを抽出するパタンエリアスロープ抽出手段と、
    前記最も下位のパタンエリアスロープ基づいて、前記最小の指紋パタンエリアを抽出するパタンエリア認定手段と、を備える請求項2記載の指紋パタンエリア抽出装置。
  4. 前記パタンエリアスロープ抽出手段は、
    前記指紋画像の中心点から上方に向かって右パタンエリアスロープを探索して、最初の右パタンスロープを抽出する右パタンエリアスロープ抽出手段と、
    前記指紋画像の中心点から上方に向かって左パタンエリアスロープを探索して、最初の左パタンスロープを抽出する左パタンエリアスロープ抽出手段とからなる、請求項3記載の指紋パタンエリア抽出装置。
  5. 前記右(または、左)のパタンエリアスロープは、第1の開始点(または、第2の開始点)から開始する右(または、左)に下る指紋線のうちで前記開始点からの水平距離が第1の所定値以上であるか、または前記水平距離が第2の所定値以上で、かつ下向きに湾曲して終了するものである請求項4に記載の指紋パタンエリア抽出装置。
  6. 前記パタンエリアスロープ抽出手段は、前記指紋画像の上部から所定の間隔で下方に向かって、左右のパタンエリアスロープを探索し、所定の形状の変化をする最も下位のパタンエリアスロープを抽出する請求項3に記載の指紋パタンエリア抽出装置
  7. 前記右パタンスロープの抽出の可否、および、前記左パタンスロープの抽出可否に基づいて、抽出した前記パタンエリアの完全性評価値を出力するパタンエリア特徴抽出手段を、さらに、備える請求項3乃至6のいずれかに記載された指紋パタンエリア抽出装置。
  8. 前記パタンエリア特徴抽出手段は、前記左右のパタンエリアスロープに基づいて右スロープ領域面積、左スロープ領域面積を計算して、その合計値を含む前記パタンエリアの面積を計算する請求項3乃至7のいずれかに記載の指紋パタンエリア抽出装置。
  9. 前記パタンエリア特徴抽出手段は、さらに、前記パタンエリアの右スロープ頂点位置、左スロープ頂点位置、左右スロープ頂点間の距離、右スロープ頂点の高さ、左スロープ頂点の高さ、および、左右スロープ角度を出力する請求項7または8に記載された指紋パタンエリア抽出装置。
  10. 前記指紋画像の中心点の下位に位置する第3の開始点から左右に伸び、その両端を結ぶ直線がほぼ平行な隆線であって、かつ、その湾曲度が所定の値以下である最も上位に位置する隆線を前記指紋画像からパタンエリアベースとして抽出するパタンエリアベース抽出手段を、さらに、備え、
    前記パタンエリア認定手段は、前記パタンエリアスロープと前記パタンエリアベースに基づいて指紋パタンエリアを抽出する請求項4または5に記載の指紋パタンエリア抽出装置。
  11. 前記右パタンスロープの抽出の可否、前記左パタンスロープの抽出の可否、および、前記パタンエリアベースの抽出可否に基づいて、抽出した前記パタンエリアの完全性評価値を出力するパタンエリア特徴抽出手段を、さらに、備える請求項10に記載された指紋パタンエリア抽出装置。
  12. 請求項7,8,9、または11のいずれかに記載の指紋パタンエリア抽出装置が出力したパタンエリア特徴量に基づいて前記指紋画像の品質を評価する品質判定装置。
  13. 請求項7または11に記載の指紋パタンエリア抽出装置が抽出した前記パタンエリアの完全性評価値、および/または、前記パタンエリア内の隆線の品質に基づいて前記指紋画像の品質を評価する品質判定装置。
  14. 請求項1乃至11のいずれかに記載の指紋パタンエリア抽出装置が抽出した前記パタンエリア内の指紋線の特徴点に基づいて前記指紋画像の照合を行なう指紋照合装置。
  15. 請求項9に記載のパタンエリア抽出装置が出力したパタンエリア特徴量を照合に用いて指紋照合を行なう指紋照合装置。
  16. パタンエリアを複数の領域に分割して抽出する請求項1記載の指紋パタンエリア抽出装置。
  17. 前記指紋画像からパタンエリアスロープを抽出するパタンエリアスロープ抽出手段と、
    前記パタンエリアスロープに基づいて、前記指紋パタンエリアを抽出するパタンエリア認定手段と、を備える請求項1記載の指紋パタンエリア抽出装置。
  18. 請求項16または17に記載の指紋パタンエリア抽出装置が抽出した前記パタンエリアの特徴量を照合に用いて指紋照合を行なう指紋照合装置。
  19. コンピュータに、入力された指紋画像からパタンエリアを抽出する手順を実行させるプログラム。
  20. コンピュータに、前記指紋画像から最小のパタンエリアを抽出する手順を実行させる請求項19に記載のプログラム。
  21. コンピュータに、前記指紋画像から最も下位のパタンエリアスロープを抽出するパタンエリアスロープ抽出手順と、
    前記最も下位のパタンエリアスロープ基づいて、前記最小の指紋パタンエリアを抽出するパタンエリア認定手順と、を実行させる請求項20記載のプログラム。
  22. 前記パタンエリアスロープ抽出手順は、
    前記指紋画像の中心点から上方に向かって右パタンエリアスロープを探索して、最初の右パタンスロープを抽出する右パタンエリアスロープ抽出手順と、
    前記指紋画像の中心点から上方に向かって左パタンエリアスロープを探索して、最初の左パタンスロープを抽出する左パタンエリアスロープ抽出手順とからなる、請求項21記載のプログラム。
  23. 前記右(または、左)のパタンエリアスロープは、第1の開始点(または、第2の開始点)から開始する右(または、左)に下る指紋線のうちで前記開始点からの水平距離が第1の所定値以上であるか、または前記水平距離が第2の所定値以上で、かつ下向きに湾曲して終了するものである請求項22に記載のプログラム。
  24. 前記パタンエリアスロープ抽出手順は、前記指紋画像の上部から所定の間隔で下方に向かって、左右のパタンエリアスロープを探索し、所定の形状の変化をする最も下位のパタンエリアスロープを抽出する請求項21に記載のプログラム
  25. コンピュータに、前記右パタンスロープの抽出の可否、および、前記左パタンスロープの抽出可否に基づいて、抽出した前記パタンエリアの完全性評価値を出力するパタンエリア特徴抽出手順を、さらに、実行させる請求項21乃至24のいずれかに記載されたプログラム。
  26. 前記パタンエリア特徴抽出手順は、前記左右のパタンエリアスロープに基づいて右スロープ領域面積、左スロープ領域面積を計算して、その合計値を含む前記パタンエリアの面積を計算する手順である請求項21乃至25のいずれかに記載のプログラム。
  27. 前記パタンエリア特徴抽出手順は、さらに、前記パタンエリアの右スロープ頂点位置、左スロープ頂点位置、左右スロープ頂点間の距離、右スロープ頂点の高さ、左スロープ頂点の高さ、および、左右スロープ角度を出力する手順である請求項25または26に記載されたプログラム。
  28. コンピュータに、前記指紋画像の中心点の下位に位置する第3の開始点から左右に伸び、その両端を結ぶ直線がほぼ平行な隆線であって、かつ、その湾曲度が所定の値以下である最も上位に位置する隆線を前記指紋画像からパタンエリアベースとして抽出するパタンエリアベース抽出手順を、さらに、実行させ、
    前記パタンエリア認定手順は、前記パタンエリアスロープと前記パタンエリアベースに基づいて指紋パタンエリアを抽出する手順である請求項22または23に記載のプログラム。
  29. コンピュータに、前記右パタンスロープの抽出の可否、前記左パタンスロープの抽出の可否、および、前記パタンエリアベースの抽出可否に基づいて、抽出した前記パタンエリアの完全性評価値を出力するパタンエリア特徴抽出手順を、さらに、実行させる請求項28に記載されたプログラム。
  30. コンピュータに、請求項25,26,27、または29のいずれかに記載のプログラムが出力したパタンエリア特徴量に基づいて前記指紋画像の品質を評価する手順を実行させるプログラム。
  31. コンピュータに、請求項25または29に記載のプログラムが抽出した前記パタンエリアの完全性評価値、および/または、前記パタンエリア内の隆線の品質に基づいて前記指紋画像の品質を評価する手順を実行させるプログラム。
  32. コンピュータに、請求項19乃至29のいずれかに記載のプログラムが抽出した前記パタンエリア内の指紋線の特徴点に基づいて前記指紋画像の照合を行なう手順を実行させるプログラム。
  33. コンピュータに、請求項27に記載のプログラムが出力したパタンエリア特徴量を照合に用いて指紋照合を行なう手順を実行させるプログラム。
  34. コンピュータに、パタンエリアを複数の領域に分割して抽出する手順を実行させる請求項19記載のプログラム。
  35. コンピュータに、前記指紋画像からパタンエリアスロープを抽出するパタンエリアスロープ抽出手順と、
    前記パタンエリアスロープに基づいて、前記指紋パタンエリアを抽出するパタンエリア認定手順と、を実行させる請求項19記載のプログラム。
  36. コンピュータに、請求項34または35に記載のプログラムが抽出した前記パタンエリアの特徴量を照合に用いて指紋照合を行なう手順を実行させるプログラム。
  37. 入力指紋画像の中心点から上方に向かって右パタンエリアスロープを探索して、最初の右パタンスロープを抽出する右パタンエリアスロープ抽出工程と、
    前記指紋画像の中心点から上方に向かって左パタンエリアスロープを探索して、最初の左パタンスロープを抽出する左パタンエリアスロープ抽出工程と、
    前記のパタンエリアスロープ基づいて、指紋パタンエリアを抽出するパタンエリア認定工程とからなる指紋パタンエリア抽出方法。
  38. 前記右(または、左)のパタンエリアスロープは、第1の開始点(または、第2の開始点)から開始する右(または、左)に下る指紋線のうちで前記開始点からの水平距離が第1の所定値以上であるか、または前記水平距離が第2の所定値以上で、かつ下向きに湾曲して終了するものである請求項37に記載の指紋パタンエリア抽出方法。
  39. 前記右パタンスロープの抽出の可否、および、前記左パタンスロープの抽出可否に基づいて、抽出した前記パタンエリアの完全性評価値を出力するパタンエリア特徴抽出工程を、さらに、備える請求項37または38のいずれかに記載された指紋パタンエリア抽出方法。
  40. 前記パタンエリア特徴抽出工程において、前記左右のパタンエリアスロープに基づいて右スロープ領域面積、左スロープ領域面積を計算して、その合計値を含む前記パタンエリアの面積を計算する請求項39に記載の指紋パタンエリア抽出方法。
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