JP5363587B2 - 生体情報登録方法、生体認証方法および生体認証装置 - Google Patents

生体情報登録方法、生体認証方法および生体認証装置 Download PDF

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Description

本発明は生体情報登録方法、生体認証方法および生体認証装置に関し、特に人間の身体的な特徴を抽出し、それを事前に登録された多数の生体情報と照合して個人認証を行う生体情報登録方法、生体認証方法および生体認証装置に関する。
部屋の入退出を管理するようなセキュリティシステムにおいては、人間の身体的な特徴を利用して個人認証を行う生体認証装置が広く用いられている。身体的な特徴としては、指紋、瞳の中の虹彩、手のひらや指の静脈、声紋、顔形などが利用されており、これらによる認証が実用化されている。中でも、手のひらや指の静脈は、その本数が多く、模様が複雑であって、生涯変わることがなく、しかも、偽造が困難な体内器官であることから、個人認証に適した身体的特徴である。
静脈認証は、血液中の赤血球の中にあるヘモグロビンの特性を利用している。すなわち、静脈に流れている赤血球の中のヘモグロビンは、動脈の中で酸素と結合していた酸素化ヘモグロビンが酸素と結合していない還元ヘモグロビンに変化しており、その還元ヘモグロビンが760ナノメートル付近の波長の近赤外線を吸収する特性を有している。そのため、手のひらに向けて近赤外線を照射し、その反射光を画像にすると、反射の弱い静脈の部分が黒くなるような撮像画像が得られることになる。
生体認証装置は、このようにして得られた撮像画像を生体情報として生体情報データベースに登録しておき、認証が必要なときには、改めて取得した撮像画像と登録された生体情報とを照合して、本人であるかどうかを判定することになる。照合の際には、撮像画像は、登録された生体情報と1件ずつ照合され、登録されたすべての生体情報との照合が終了した後に、両者の類似度が所定値以上であるかどうかで本人であるかどうかを判断している。
撮像画像のような生体情報は、データ量が非常に大きく、したがって、1件ずつの照合処理に時間がかかり、判断までにかかる処理時間は、登録されている件数が多いほど長くなる。認証が完了するまでの待ち時間を短くするためには、登録件数を制限する必要がある。また、登録件数を増やすには、登録件数を制限した生体認証装置を複数組備える必要がある。
このような、いわゆる1対Nの認証処理に対し、照合時間を短縮して、登録件数を増やすことができるようにした生体認証装置が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。この生体認証装置によれば、撮像画像から生成したデータ量の小さな静脈特徴量と、撮像画像の静脈データとをあらかじめ登録している。照合のときには、最初に、撮像画像から生成した静脈特徴量と登録されている静脈特徴量とから大まかな類似度を表すスコアを算出し、そのスコアのソート結果に応じて照合順序を決定しておく。そして、その照合順序の上位にある静脈データだけを照合対象とし、詳細な照合処理を行う。これにより、時間のかかる照合は、登録されたすべての生体情報に対してではなく、ある程度絞り込まれた生体情報に対してのみ行うことになるので、照合処理時間が大幅に短縮される。この照合処理時間の短縮によって、最大登録件数のNの値を増やすことが可能になる。また、この生体認証装置では、照合対象の絞り込みを行う静脈特徴量として、静脈模様の疎密状態を表す周波数成分と、静脈模様の向きを表す角度成分と、静脈模様の湾曲部分の向きを表す湾曲成分とを使用している。
特開2007−249339号公報
しかし、上記の生体認証装置では、3つの静脈特徴量を基に照合順序を決定しているが、静脈特徴量の精度が低いため、類似度の高い静脈データが照合順序の上位に来る確率を上げることができず、したがって最大登録件数を増やすことができないという問題点があった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、照合処理の高速化および最大登録件数の拡大を図ることができる生体情報登録方法、生体認証方法および生体認証装置を提供することを目的とする。
本発明では上記の課題を解決するために、利用者の生体情報を登録する生体情報登録方法において、コンピュータが、撮像装置により撮影された前記生体情報である撮像画像から静脈データおよび特徴量を抽出し、抽出された前記静脈データおよび前記特徴量を静脈データベースに登録する生体情報登録方法であって、前記特徴量は、前記静脈データを縮小した静脈像に対してフーリエ変換により静脈の周期性を特徴化した周波数成分である第1静脈特徴量と、前記静脈像に対してフーリエ変換により静脈の方向性を特徴化した角度成分である第2静脈特徴量と、前記静脈像に対して静脈の湾曲の向きを特徴化した湾曲方向成分である第3静脈特徴量と、前記静脈像に対して静脈を分割した静脈セグメントの方向を特徴化したセグメント方向成分である第4静脈特徴量と、前記静脈像に含まれる静脈の量を特徴化した静脈量である第5静脈特徴量と、を有し、前記第3静脈特徴量は、前記静脈像を分割位置の異なる2種類の分割パターンに従って複数のエリアに分割し、前記エリアごとに、前記静脈像をベクトル化してベクトル点で屈曲された直線のセグメントからなる静脈セグメントを求め、ある長さ分離れたベクトル点の座標を両端とする隣接する2つの静脈セグメントの湾曲の向きを算出してヒストグラムを生成することにより求められるセグメント湾曲方向成分の分布であり、前記第4静脈特徴量は、前記静脈像を分割位置の異なる2種類の分割パターンに従って複数のエリアに分割し、前記エリアごとに、前記静脈像をベクトル化してベクトル点で屈曲された直線のセグメントからなる静脈セグメントを求め、それぞれの静脈セグメントの傾きを算出してヒストグラムを生成することにより求められるセグメント方向成分の分布であり、前記第5静脈特徴量は、前記静脈像における静脈の画素数を算出してヒストグラムを生成することにより求められる静脈量の分布であることを特徴とする生体情報登録方法が提供される。
また、本発明では、生体情報から利用者を認証する生体認証方法において、コンピュータが、撮像装置により撮影された前記生体情報である撮像画像から静脈データおよび特徴量を抽出し、静脈データベースに登録されたそれぞれのレコードの登録静脈データおよび登録特徴量を取得し、抽出された前記特徴量と取得された前記登録特徴量とから大まかな類似度を表すスコアを求め、前記スコアのソート結果により照合順序を決定し、決定された前記照合順序に従って前記静脈データと前記登録静脈データとを照合する生体認証方法であって、前記特徴量および前記登録特徴量は、前記静脈データを縮小した静脈像に対してフーリエ変換により静脈の周期性を特徴化した周波数成分である第1静脈特徴量と、前記静脈像に対してフーリエ変換により静脈の方向性を特徴化した角度成分である第2静脈特徴量と、前記静脈像に対して静脈の湾曲の向きを特徴化した湾曲方向成分である第3静脈特徴量と、前記静脈像に対して静脈を分割した静脈セグメントの方向を特徴化したセグメント方向成分である第4静脈特徴量と、前記静脈像に含まれる静脈の量を特徴化した静脈量である第5静脈特徴量と、を有し、前記第3静脈特徴量は、前記静脈像を分割位置の異なる2種類の分割パターンに従って複数のエリアに分割し、前記エリアごとに、前記静脈像をベクトル化してベクトル点で屈曲された直線のセグメントからなる静脈セグメントを求め、ある長さ分離れたベクトル点の座標を両端とする隣接する2つの静脈セグメントの湾曲の向きを算出してヒストグラムを生成することにより求められるセグメント湾曲方向成分の分布であり、前記第4静脈特徴量は、前記静脈像を分割位置の異なる2種類の分割パターンに従って複数のエリアに分割し、前記エリアごとに、前記静脈像をベクトル化してベクトル点で屈曲された直線のセグメントからなる静脈セグメントを求め、それぞれの静脈セグメントの傾きを算出してヒストグラムを生成することにより求められるセグメント方向成分の分布であり、前記第5静脈特徴量は、前記静脈像における静脈の画素数を算出してヒストグラムを生成することにより求められる静脈量の分布であることを特徴とする生体認証方法が提供される。
さらに、本発明では、生体情報から利用者の生体認証を行う生体認証装置において、利用者の静脈を撮影する撮像装置と、前記撮像装置により撮影された前記生体情報である撮像画像から静脈データおよび特徴量を抽出するデータ抽出部と、前記データ抽出部により抽出された前記静脈データおよび前記特徴量を登録静脈データおよび登録特徴量として格納する静脈データベースと、前記データ抽出部により抽出された前記静脈データおよび前記特徴量を前記登録静脈データおよび前記登録特徴量として前記静脈データベースに登録するデータ登録部と、前記静脈データベースから前記登録静脈データおよび前記登録特徴量を取得するデータ取得部と、前記データ抽出部により抽出された前記特徴量と前記データ取得部により取得された前記登録特徴量とから大まかな類似度を表すスコアを求め、前記スコアのソート結果に応じて照合順序を決定する照合順序決定部と、前記照合順序決定部によって決定された照合順序に従って前記データ抽出部により抽出された前記静脈データと前記データ取得部により取得された前記登録静脈データとを照合する照合処理部と、を備え、前記データ抽出部によって抽出される前記特徴量は、前記静脈データを縮小した静脈像に対してフーリエ変換により静脈の周期性を特徴化した周波数成分である第1静脈特徴量と、前記静脈像に対してフーリエ変換により静脈の方向性を特徴化した角度成分である第2静脈特徴量と、前記静脈像に対して静脈の湾曲の向きを特徴化した湾曲方向成分である第3静脈特徴量と、前記静脈像に対して静脈を分割した静脈セグメントの方向を特徴化したセグメント方向成分である第4静脈特徴量と、前記静脈像に含まれる静脈の量を特徴化した静脈量である第5静脈特徴量と、を有し、前記第3静脈特徴量は、前記静脈像を分割位置の異なる2種類の分割パターンに従って複数のエリアに分割し、前記エリアごとに、前記静脈像をベクトル化してベクトル点で屈曲された直線のセグメントからなる静脈セグメントを求め、ある長さ分離れたベクトル点の座標を両端とする隣接する2つの静脈セグメントの湾曲の向きを算出してヒストグラムを生成することにより求められるセグメント湾曲方向成分の分布であり、前記第4静脈特徴量は、前記静脈像を分割位置の異なる2種類の分割パターンに従って複数のエリアに分割し、前記エリアごとに、前記静脈像をベクトル化してベクトル点で屈曲された直線のセグメントからなる静脈セグメントを求め、それぞれの静脈セグメントの傾きを算出してヒストグラムを生成することにより求められるセグメント方向成分の分布であり、前記第5静脈特徴量は、前記静脈像における静脈の画素数を算出してヒストグラムを生成することにより求められる静脈量の分布であることを特徴とする生体認証装置が提供される。
このような生体情報登録方法、生体認証方法および生体認証装置によれば、5種類の特徴量を使用して照合順序を決定することにより、特徴量としての精度が上がる。これにより、照合順序を決定したときに、照合中の利用者のレコードが上位に来る確率を高くできるので、絞り込みの比率を少なくして照合の件数を減らすことができ、照合処理を高速化することができ、最大登録件数を拡大することができる。
上記構成の生体情報登録方法、生体認証方法および生体認証装置では、特徴量の精度を上げたことにより、生体特有の不安定な静脈データに対して安定した静脈特徴量の算出が可能になり、これにより登録データを分類することで、手のひら静脈認証装置のようなバイオメトリクス認証システムにおいて、1対N照合時間の高速化および最大登録人数の拡大が期待できるという利点がある。
本発明の上記および他の目的、特徴および利点は、本発明の例として好ましい実施の形態を表す添付の図面と関連した以下の説明により明らかになるであろう。
本発明を適用した入退出管理システムの構成を示すブロック図である。 静脈データ登録処理の流れを示すフローチャートである。 手のひら静脈の撮像画像の一例を示す図である。 撮像画像から静脈データが抽出される状態を示す概念図である。 静脈データベースに格納されるデータのデータ構造を示す図である。 静脈データから抽出される静脈特徴量を説明する概念図である。 静脈データ識別処理の流れを示すフローチャートである。 照合処理を説明する図であって、(A)は照合用の静脈データ、(B)は登録された静脈データの例を示す図である。 第1静脈特徴量の周波数成分を説明するための概念図である。 第2静脈特徴量の角度成分を説明するための概念図である。 第3静脈特徴量の算出エリアを示す図であって、(A)は第1の分割パターンを示し、(B)は第2の分割パターンを示す図である。 湾曲方向の定義を説明する図である。 湾曲方向の算出対象となる静脈セグメントを説明するための図であって、(A)はベクトル化された静脈セグメントを示し、(B)は最初に算出対象となる静脈セグメントを示し、(C)は次に算出対象となる静脈セグメントを示している。 第4静脈特徴量のセグメント方向の定義を説明する図である。 セグメント方向の算出対象となる静脈セグメントを説明するための図であって、(A)はベクトル化された静脈セグメントを示し、(B)は最初に算出対象となる静脈セグメントを示し、(C)は次に算出対象となる静脈セグメントを示している。 第5静脈特徴量の算出エリアを示す図であって、(A)は第1の分割パターンを示し、(B)は第2の分割パターンを示す図である。 1対N識別処理の流れを説明する図である。 静脈データ登録処理および静脈データ識別処理を実現するコンピュータのハードウェア構成の例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、静脈認証を行う生体認証装置が部屋の入退出管理システムに適用されている場合を例に図面を参照して詳細に説明する。
[入退出管理システム]
図1は本発明を適用した入退出管理システムの構成を示すブロック図である。
この入退出管理システムは、手のひら静脈を撮影する撮像装置1と、撮像画像を基に認証処理を行う認証処理装置2と、多数の静脈データを登録している静脈データベース3と、認証処理装置2による処理結果に応じて動作する施錠・解錠部4とを備えている。
撮像装置1は、撮像しようとする手5を支持するガイド6を有し、その下部にセンサユニット7が設置されている。センサユニット7は、その中央底部に、たとえば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサとすることができる赤外センサ8が設置され、その横には、距離センサ9が設置されている。赤外センサ8の周囲には、図の上方に向けて近赤外線を照射する近赤外線発光素子10が複数個(たとえば、8個)設置されている。
認証処理装置2は、撮像装置1の距離センサ9および赤外センサ8の出力に接続されて赤外センサ8から手5までの距離および手5の輪郭を検出する距離/手輪郭検出部11および誘導メッセージを出力する誘導メッセージ出力部12を備えている。距離/手輪郭検出部11は、撮像装置1から距離センサ9の測定距離を受けて、手のひらなどの物体がセンサユニット7から所定範囲内の距離にあるか否かを判定し、かつ赤外センサ8が撮影した撮像画像から手の輪郭を検出し、その輪郭から画像が登録および照合の処理に使用できる画像か否かを判定する。
誘導メッセージ出力部12は、手などが撮影範囲から外れている、および撮像画像が登録および照合処理に使用できない画像であると距離/手輪郭検出部11が判定したとき、手のひらを所定の位置に誘導するメッセージを図示しない表示器に出力する。
認証処理装置2は、また、距離/手輪郭検出部11からの撮像画像を基に静脈に関するデータである静脈データと、その静脈の模様の諸特性を表す静脈特徴量とを抽出するデータ抽出部13を備えている。このデータ抽出部13の出力は、抽出された静脈データおよび静脈特徴量を静脈データベース3に登録するデータ登録部14と、照合順序を決定する照合順序決定部15とに接続されている。照合順序決定部15の出力は、照合処理をしてその結果を施錠・解錠部4に出力する照合処理部16に接続されている。照合順序決定部15および照合処理部16は、データ取得部17に接続されて、静脈データベース3から登録された静脈特徴量および静脈データをそれぞれ取得するようにしている。
次に、以上の構成を有する入退出管理システムの動作である静脈データ登録処理および静脈データ識別処理について説明する。
[静脈データの登録処理]
図2は静脈データ登録処理の流れを示すフローチャート、図3は手のひら静脈の撮像画像の一例を示す図、図4は撮像画像から静脈データが抽出される状態を示す概念図、図5は静脈データベースに格納されるデータのデータ構造を示す図、図6は静脈データから抽出される静脈特徴量を説明する概念図である。
静脈データ登録処理は、図2に示したように、まず、利用者が撮像装置1に手をかざすことによって、撮像装置1による手のひら静脈の撮影が行われる(ステップS1)。撮像装置1が撮影した手のひら静脈の撮像画像は、図3に示したように、近赤外線発光素子10が照射した近赤外線を静脈の部分が吸収するため、画像としては、静脈の血管が黒くなった模様になる。
このようにして得られた撮像画像は、データ抽出部13に入力されて、ここで静脈データが生成される(ステップS2)。静脈データは、図4に示したように、幹R1、太い枝R2、およびこの太い枝R2に繋がる細い枝R3からなる静脈データに分類することができる。静脈データから幹R1、太い枝R2および細い枝R3への分類は、データ抽出部13にて実行される。
以上の手のひら静脈の撮影(ステップS1)および静脈データの生成(ステップS2)は、複数回、この実施の形態では3回繰り返して行われる。したがって、ステップS1およびS2の処理では、3回分の静脈データが得られることになる。この撮影の回数は、設定により変更することができる。このデータ抽出部13で生成された静脈データは、静脈データベース3への登録対象データとなる。
次に、データ抽出部13は、静脈データからたとえば細い枝R3および太い幹R1の一部を除いた静脈像から、撮影状況の影響を受けにくい5種類の静脈特徴量、すなわち、図に概念的に示したような第1ないし第5静脈特徴量V1−V5を算出する(ステップS3)。
第1静脈特徴量V1は、静脈像における幹R1および太い枝R2の間隔および本数を表す周波数成分である。第2静脈特徴量V2は、静脈像の幹R1および太い枝R2の方向成分の分布である。第3静脈特徴量V3は、静脈像の幹R1および太い枝R2の湾曲方向成分の分布である。第4静脈特徴量V4は、静脈像の幹R1および太い枝R2をその長さ方向に分割してなるセグメントの方向成分の分布である。第5静脈特徴量V5は、静脈像を分割したエリア内における静脈像の幹R1および太い枝R2の量の分布である。これらの第1ないし第5静脈特徴量V1−V5は、撮像画像の回転、像の一部の欠落のような撮影状態の不安定さ、撮影時の手の傾きなどにほとんど影響されることなく抽出することができるものである。
このようにしてデータ抽出部13により算出された第1ないし第5静脈特徴量V1−V5は、データ登録部14によって静脈データベース3に登録される(ステップS4)。この静脈データベース3に登録されるデータのデータ構造は、図に示したように、利用者ごとに1つのレコードが割り当てられていて、それぞれのレコードには、利用者識別番号(ID)と、5種類の静脈特徴量と、撮像画像の静脈データとが格納されている。なお、第3ないし第5静脈特徴量V3−V5については、分割されたエリアの境界線上におけるデータの喪失を防ぐために、互いに分割位置を変えた2パターンの静脈特徴量をそれぞれ算出して格納している。静脈データについては、3回撮影した撮像画像のすべてのデータを格納している。
[静脈データの識別処理]
図7は静脈データ識別処理の流れを示すフローチャート、図8は照合処理を説明する図であって、(A)は照合用の静脈データ、(B)は登録された静脈データの例を示す図である。
静脈データの識別処理は、図7に示したように、まず、撮像装置1により利用者の手のひら静脈の撮影が行われ(ステップS11)、データ抽出部13によって、静脈データの生成(ステップS12)および静脈特徴量の算出が行われる(ステップS13)。このステップS11ないしS13の処理は、撮影回数が1回であることを除いて登録処理の場合と同じである。
次に、データ取得部17によって静脈データベース3から登録されている静脈特徴量が取得される(ステップS14)。取得された静脈特徴量は、照合順序決定部15に送られる。照合順序決定部15は、データ抽出部13にて算出された静脈特徴量と静脈データベース3から取得した静脈特徴量とを基にして、それらの差分の総和であるスコアを算出し(ステップS15)、そのスコアに基づいて登録データ群のレコードをソートして照合順序を決定する(ステップS16)。
次に、照合処理部16は、照合順序決定部15にて決定された照合順序に従って、データ抽出部13によって生成された静脈データと、データ取得部17によって取得された登録されている静脈データとの照合が行われる(ステップS17)。照合は、照合順序の上位m%のレコードについて類似度が順次算出され、その類似度が所定値以上となるレコードがあれば、認証OKと判定し、利用者の本人確認がされたことになる。このとき、この判定結果は、施錠・解錠部4に送られ、施錠・解錠部4は、ドアに設置された電気錠の解錠と所定時間後における施錠とを行う。
類似度が所定値以上となるレコードが複数あれば、それらのレコードを類似度でソートし、最も類似度の高いレコードが利用者のレコードと判定され、利用者が特定される。また、類似度が所定値以上となるレコードがない場合は、たとえばブザーを鳴動させるなどして、認証が失敗したことを利用者に通知する。
ここで、類似度の算出方法について説明する。図8に示す静脈データD1,D2は、それぞれ、識別処理において撮影された撮像画像の静脈データおよび登録されている静脈データを数値化したものである。これらの静脈データD1,D2は、いずれも、説明のために極端に単純化して縦横に5分割した25個の画素から構成されていて、各画素は、いずれも近赤外線の反射光の強度により表された階調データを有している。各画素は、0から255までの値を保持することができるが、撮像装置1の2値化処理によって、0から255までの値のうちの0と255との2種類の値に割り当てられている。ここでは、画素値「0」の画素は、静脈像の黒色を示し、画素値「255」は、それ以外の部分(白色)を示している。
類似度の算出方法は、照合用の静脈データD1の25個の画素値と、登録された静脈データD2の25個の画素値とを一個ずつ比較し、両方の静脈データD1,D2の対応する座標の画素値が同一の画素の数をカウントしていき、得られたカウント値が類似度の値となる。図示の例で言えば、画素値が完全に一致してカウント値が「25」なら類似度は「25」、画素値がまったく一致するものがなくてカウント値が「0」なら類似度は「0」である。このように、撮影された撮像画像の静脈データD1および登録されている静脈像の静脈データD2の各画素について単純に比較するだけなので、高速に処理することができる。
次に、以上の照合処理を行う前処理として、照合を行うべきレコードの絞り込みをするための技術である、静脈特徴量の算出、静脈特徴量のスコア算出および照合順序決定処理について、詳細に説明する。
[静脈特徴量の算出]
図9は第1静脈特徴量の周波数成分を説明するための概念図である。
第1静脈特徴量V1の算出において、まず、細い枝R3および太い幹R1の一部を除く静脈データを、たとえば、256x256の大きさの画像中央に展開して画像サイズを縮小し、この画像を静脈像f(x,y)とする。
次に、この静脈像f(x,y)を下記の式(1)により二次元高速フーリエ変換をして、空間周波数成分F(u,v)を求める。この二次元高速フーリエ変換は、まず、静脈像f(x,y)のx方向に各ラインの画素をフーリエ変換し、その後、そのラインの変換結果を、y方向にフーリエ変換する。
Figure 0005363587
ただし、W1=exp(−j2π/M)、W2=exp(−j2π/N)であり、M,Nは、各々横方向,縦方向の画素数である。
次に、下記の式(2)により、空間周波数成分F(u,v)からパワースペクトルP(u,v)を算出する。
P(u,v)=|F(u,v)|^2 (2)
次に、このようにして求めたパワースペクトルP(u,v)を極座標形式のパワースペクトルP(r,θ)とし、下記の式(3)により、原点を中心としたドーナツ型領域内のエネルギを求める。
Figure 0005363587
ただし、θは、0〜πの範囲である。そして、このp’(r)から、下記の式(4)により、各周波数のエネルギ比を求める。
p(r)=10000*p’(r)/Σp’(r) (4)
なお、rは、半径であって、ここでは、r=1〜32とし、10000は、整数型変換のための補正値である。
このようにして、第1静脈特徴量V1は、図9に示したように、極座標系パワースペクトル空間において、原点を中心としたドーナツ型領域のエネルギの和である。ここでは、半径rを1から32まで変化させたときの32個の周波数分を第1静脈特徴量V1のインデックスIndex1として使用し、このインデックスIndex1は、下記の式(5)によって算出される。
Index1[32]={p(1),p(2),..,p(32)} (5)
図10は第2静脈特徴量の角度成分を説明するための概念図である。
第2静脈特徴量V2では、第1静脈特徴量V1の場合と同様、静脈像f(x,y)をフーリエ変換して、空間周波数成分F(u,v)を算出し、この空間周波数成分F(u,v)からパワースペクトルP(u,v)を算出する。
次に、パワースペクトルP(u,v)を極座標形式のパワースペクトルP(r,θ)とし、下記の式(6)により、角度のエネルギを求める。
Figure 0005363587
ただし、wは、P(u,v)の定義域の大きさであり、θは、ここでは、180度を12等分した方向を示している。そして、このq’(θ)から、下記の式(7)により、各角度のエネルギ比を求める。つまり、12等分されたそれぞれの角度範囲におけるエネルギ比が算出される。
q(θ)=10000*q’(θ)/Σq’(θ) (7)
なお、10000は、整数型変換のための補正値である。
第2静脈特徴量V2は、図10に示したように、15度ずつの角度範囲におけるエネルギの和である。ここでは、角度θを0から180まで変化させたときの12個の角度成分を第2静脈特徴量V2のインデックスIndex2として使用し、このインデックスIndex2は、下記の式(8)によって算出される。
Index2[12]={q(0),q(1),..,q(11)} (8)
なお、この第1の角度成分q(0)は、θが0から14度までの角度のエネルギであるので、下記の式(9)で算出され、以下、θを順次変更して12方向分まで算出される。
Figure 0005363587
図11は第3静脈特徴量の算出エリアを示す図であって、(A)は第1の分割パターンを示し、(B)は第2の分割パターンを示す図であり、図12は湾曲方向の定義を説明する図、図13は湾曲方向の算出対象となる静脈セグメントを説明するための図であって、(A)はベクトル化された静脈セグメントを示し、(B)は最初に算出対象となる静脈セグメントを示し、(C)は次に算出対象となる静脈セグメントを示している。
第3静脈特徴量V3は、静脈像から静脈が曲がっている方向(湾曲方向)を特徴量とするもので、その湾曲方向成分は、静脈像を幾つかに分割し、その分割エリアごとに算出することになる。
このエリア分割は、図11に示したように、静脈像をたとえば6つのエリアに分割している。すなわち、図11の(A)に示す第1の分割パターンP1では、静脈像を2行3列に分割し、(B)に示す第2の分割パターンP2では、3行2列に分割している。これにより、第1の分割パターンP1で分割されたエリア間の境界線上にある静脈は、正しく認識されない可能性があるが、第2の分割パターンP2では、その境界線上にはないので正しく認識されようになる。このように分割位置の異なる第1の分割パターンP1および第2の分割パターンP2を使用することにより、データの欠落を相互に補完することができる。
静脈の湾曲方向を算出するには、まず、静脈データをベクトル化して、曲線状の静脈をセグメントと呼ばれる細い直線の連続したものに変換し、さらに、ノイズとなる成分を除去しておく。ノイズ成分としては、独立した短い静脈セグメント、細い枝の静脈セグメント、円を構成する静脈セグメントがある。
ここで、湾曲方向の定義をしておく。図12に示したように、ベクトル化された静脈セグメントがあって、それらの2つの隣接する静脈セグメントの端点の座標がA,B,Cであるとするとき、隣接する2つの静脈セグメントの両端を結ぶ直線ACに対してベクトル点(屈曲点)Bから垂線を下ろした方向を湾曲の向きと定義している。
次に、湾曲方向の算出を行うには、繋がっている静脈セグメントを分割し、そこから算出対象の静脈セグメントを決定し、決定された静脈セグメントに対して湾曲方向の算出を実行する。
すなわち、図13の(A)に示す静脈セグメントに対してそのベクトル点の座標を求める。次に、図13の(B)に示したように、静脈セグメントの開始座標A1と、それからある長さ分離れた座標B1、さらに同じ長さ分離れた座標C1を端点とする分割セグメントを求め、これらの分割セグメントが座標B1の湾曲方向を算出する対象となる。ここでは、静脈セグメントの開始座標A1から1つ飛びのベクトル点をとって座標B1,C1としている。
次は、座標A1,B1,C1からそれぞれ1座標ずらして、それを次に算出対象となる静脈セグメントの座標A2,B2,C2とする。このようにして算出対象となる静脈セグメントの決定は、ベクトル点を1座標ずつずらしながら順次行われて、セグメントの終了座標まで続けられる。
次に、湾曲方向の算出について説明する。ここでは、ベクトル点が3点以上で構成される静脈セグメントにおいて、隣接する静脈セグメントの端点をA,B,Cとしたときの方向Bの角度を下記の式(10)、(11)および(12)を用いて算出する。
すなわち、A,B,CをBが原点になるよう平行移動させた時の座標A’,B’,C’は、それぞれA’(xa,ya)、B’(xb,yb)、C’(xc,yc)であるとする。また、直線ACとこれに対する点Bからの垂線との交点の座標をH(Hx,Hy)とすると、座標は次の式(10)、(11)で計算することができる。
Figure 0005363587
Figure 0005363587
ここから、方向Bの角度は、以下の式(12)によって求められる。
方向B=atan2(Hy,Hx)*(180/π) (12)
以上のようにして、すべての湾曲方向の算出が終了すると、すべての分割セグメントのベクトル点の湾曲方向のヒストグラム(curv[θ])が第1および第2の分割パターンP1,P2のエリアごとに作成される。ここでは、360度を10度単位で区切った36個の角度領域を設定し、湾曲方向が算出されると、その方向を含む角度領域の値がインクリメントされるようにすることで、湾曲方向のヒストグラム(curv[θ])が生成される。このヒストグラム(curv[θ])は、インデックスpreIndex3として使用され、たとえば第1の分割パターンP1の第1のエリアに関する湾曲36方向成分のインデックスは、下記の式(13)のようになる。
preIndex3_1[0][36]={curv(0),curv(1),..,curv(35)} (13)
ここで、たとえば、curv(0)については、0度から9度までの範囲に含まれる湾曲方向が積算された値を示しており、下記の式(14)によって算出されたものである。
Figure 0005363587
このヒストグラムの作成は、他のエリア(preIndex[1]〜preIndex[5])についても同様に行われる。
次に、以上のようにして求められたインデックスpreIndex3_1[m][n]{m=0〜5,n=0〜35}から、それらの総和(ALLcnt1)が求められ、各要素を総和で割り算し、比率を算出することで、正規化を行う。
たとえば、第1の分割パターンP1の1番目のエリアに関する湾曲36方向成分のインデックスは、下記の式(15)によって求められる。
Index3_P1[0][36]=preIndex3_1[0][0]/Allcnt1,preIndex3_1[0][1]/ALLcnt1,..,preIndex3_1[0][35]/ALLcnt1 (15)
第1の分割パターンP1の2番目のエリアに関する湾曲36方向成分のインデックスは、下記の式(16)によって求められる。
Index3_P1[1][36]=preIndex3_1[1][0]/Allcnt1,preIndex3_1[1][1]/ALLcnt1,..,preIndex3_1[1][35]/ALLcnt1 (16)
同様にして、第1の分割パターンP1の6番目のエリアに関する湾曲36方向成分のインデックスは、下記の式(17)によって求められる。
Index3_P1[5][36]=preIndex3_1[5][0]/Allcnt1,preIndex3_1[5][1]/ALLcnt1,..,preIndex3_1[5][35]/ALLcnt1 (17)
もう1つの第2の分割パターンP2についても、上記と同様に、静脈セグメントの分割、湾曲方向の算出、および湾曲方向ヒストグラムの作成の処理を行ない、以下の正規化を行なう。ここでは、以上の処理で求められたインデックスpreIndex3_2[m][n]{m=0〜5,n=0〜35}の総和をALLcnt2とする。
たとえば、第2の分割パターンP2の1番目のエリアに関する湾曲36方向成分のインデックスは、下記の式(18)によって求められる。
Index3_P2[0][36]=preIndex3_2[0][0]/Allcnt2,preIndex3_2[0][1]/ALLcnt2,..,preIndex3_2[0][35]/ALLcnt2 (18)
第2の分割パターンP2の2番目のエリアに関する湾曲36方向成分のインデックスは、下記の式(19)によって求められる。
Index3_P2[1][36]=preIndex3_2[1][0]/Allcnt2,preIndex3_2[1][1]/ALLcnt2,..,preIndex3_2[1][35]/ALLcnt2 (19)
同様にして、第2の分割パターンP2の6番目のエリアに関する湾曲36方向成分のインデックスは、下記の式(20)によって求められる。
Index3_P2[5][36]=preIndex3_2[5][0]/Allcnt2,preIndex3_2[5][1]/ALLcnt2,..,preIndex3_2[5][35]/ALLcnt2 (20)
図14は第4静脈特徴量のセグメント方向の定義を説明する図、図15はセグメント方向の算出対象となる静脈セグメントを説明するための図であって、(A)はベクトル化された静脈セグメントを示し、(B)は最初に算出対象となる静脈セグメントを示し、(C)は次に算出対象となる静脈セグメントを示している。
第4静脈特徴量V4は、静脈データから分割された静脈セグメントの方向(傾き)を特徴量としている。このセグメント方向成分の算出は、第3静脈特徴量の算出と同様、静脈像を幾つかに分割し、その分割エリアごとに行っている。その分割パターンは、図11に示したものと同じで、静脈像を6エリアに等分割したものを2パターン用意し、それぞれのエリアで、ヒストグラムを算出することになる。
ここで、セグメント方向の定義をしておく。図14に示したように、ベクトル化された静脈セグメントがあって、それらのセグメントのうち、ある2点のベクトル点の座標を結ぶ直線ABの傾きをセグメント方向と定義している。
次に、セグメント方向の算出を行うには、繋がっている静脈セグメントを分割し、そこから算出対象の静脈セグメントを決定し、決定された静脈セグメントに対してセグメント方向の算出を実行する。
すなわち、図15の(A)に示す静脈セグメントに対してそのベクトル点の座標を求める。次に、図15の(B)に示したように、静脈セグメントの開始座標A1と、それからある長さ分離れた座標B1とからこれらを両端とする分割セグメントを求める。ここでは、静脈セグメントの開始座標A1から2つ飛びのベクトル点を座標B1としている。なお、傾きを求めるための分割セグメントの長さは、実験結果に基づいて決められる。
次の分割セグメントは、座標A1,B1から1座標ずらして得られる座標A2,B2が両端座標となる。このようにして算出対象となる分割セグメントの決定は、座標を1座標ずつずらしながら順次行われて、セグメントの終了座標まで続けられる。
次に、分割セグメントの傾きの算出について説明する。ここでは、分割セグメントの両端座標をA,Bとしたときの分割セグメントの傾きの角度を下記の式(21)を用いて算出する。
すなわち、分割セグメントの両端におけるA,Bの座標をそれぞれA(xa,ya)、B(xb,yb)とすると、セグメント方向は、
セグメント方向=atan2(yb−ya,xb−xa)*(180/π) (21)
によって求めることができる。ただし、角度がマイナスの場合は、180度を加算し、180度以上の場合は、180度を減算する。これは、たとえば、270度やマイナス90度の直線の傾きが90度と同じと見做すためである。
以上のようにして、すべてのセグメント方向の算出が終了すると、すべての分割セグメントについてのセグメント方向のヒストグラム(segdir[θ])が第1および第2の分割パターンP1,P2のエリアごとに作成される。ここでは、180度を10度単位で区切った18個の角度領域を設定し、セグメント方向が算出されると、その方向を含む角度領域の値がインクリメントされるようにすることで、セグメント方向のヒストグラム(segdir[θ])を生成する。このヒストグラム(segdir[θ])は、インデックスpreIndex4として使用され、たとえば第1の分割パターンP1の第1のエリアに関するセグメント18方向成分のインデックスは、下記の式(22)のようになる。
preIndex4_1[0][18]={sgdir(0),segdir(1),..,segdir(17)} (22)
ここで、たとえば、segdir(0)については、0度から9度までのセグメント方向が積算された値を示しており、下記の式(23)によって算出されたものである。
Figure 0005363587
このヒストグラムの作成は、他のエリア(preIndex4_1[1]〜preIndex4_1[5])についても同様に行われる。
次に、以上のようにして求められたインデックスpreIndex4_1[m][n]{m=0〜5, n=0〜17}から、それらの総和(ALLcnt1)が求められ、各要素を総和で割り算し、比率を算出することにより、正規化を行う。
たとえば、第1の分割パターンP1の1番目のエリアに関するセグメント18方向成分のインデックスは、下記の式(24)によって求められる。
Index4_P1[0][18]=preIndex4_1[0][0]/Allcnt1,preIndex4_1[0][1]/ALLcnt1,..,preIndex4_1[0][17]/ALLcnt1 (24)
第1の分割パターンP1の2番目のエリアに関するセグメント18方向成分のインデックスは、下記の式(25)によって求められる。
Index4_P1[1][18]=preIndex4_1[1][0]/Allcnt1,preIndex4_1[1][1]/ALLcnt1,..,preIndex4_1[1][17]/ALLcnt1 (25)
同様にして、第1の分割パターンP1の6番目のエリアに関するセグメント18方向成分のインデックスは、下記の式(26)によって求められる。
Index4_P1[5][18]=preIndex4_1[5][0]/Allcnt1,preIndex4_1[5][1]/ALLcnt1,..,preIndex4_1[5][17]/ALLcnt1 (26)
もう1つの第2の分割パターンP2についても、上記と同様に、静脈セグメントの分割、分割セグメントの傾きの算出、およびヒストグラムの作成の処理を行ない、以下の正規化を行なう。ここでは、以上の処理で求められたインデックスpreIndex4_2[m][n]{m=0〜5,n=0〜17}の総和をALLcnt2とする。
たとえば、第2の分割パターンP2の1番目のエリアに関するセグメント18方向成分のインデックスは、下記の式(27)によって求められる。
Index4_P2[0][18]=preIndex4_2[0][0]/Allcnt2,preIndex4_2[0][1]/ALLcnt2,..,preIndex4_2[0][17]/ALLcnt2 (27)
第2の分割パターンP2の2番目のエリアに関するセグメント18方向成分のインデックスは、下記の式(28)によって求められる。
Index4_P2[1][18]=preIndex4_2[1][0]/Allcnt2,preIndex4_2[1][1]/ALLcnt2,..,preIndex4_2[1][17]/ALLcnt2 (28)
同様にして、第2の分割パターンP2の6番目のエリアに関するセグメント18方向成分のインデックスは、下記の式(29)によって求められる。
Index4_P2[5][18]=preIndex4_2[5][0]/Allcnt2,preIndex4_2[5][1]/ALLcnt2,..,preIndex4_2[5][17]/ALLcnt2 (29)
図16は第5静脈特徴量の算出エリアを示す図であって、(A)は第1の分割パターンを示し、(B)は第2の分割パターンを示す図である。
第5静脈特徴量V5は、静脈データに含まれる静脈の量を特徴量とし、それをインデックスとして利用するものである。静脈量は、静脈像を幾つかに分割し、その分割エリアごとに算出する。ここでは、第1の分割パターンP1aとして、7x7の49エリアに分割したパターンを用意し、第2の分割パターンP2aとしては、8x8の64エリアに分割したパターンを用意している。
静脈量は、各エリアにおける静脈の疎密を意味し、したがって、それぞれのエリア中に静脈像の画素が幾つあるかをカウントすることによって算出される。この静脈量の算出は、第1の分割パターンP1aの49エリアおよび第2の分割パターンP2aの64エリアのすべてのエリアについて行われ、ヒストグラム(seghist1[n])が作成される。このヒストグラム(seghist1[n])は、インデックスpreIndex5として使用され、たとえば第1の分割パターンP1aのすべてのエリアに関する静脈量のインデックスは、下記の式(30)のようになる。
preIndex5_1[49]={seghist1[0],seghist1[1],..,seghist1[48]} (30)
次に、このようにして求められたインデックスpreIndex5からpreIndex5_1[n]{n=0〜48}の総和(ALLcnt1)が求められ、各要素を総和で割り算し、比率を算出することで、正規化が行われる。
たとえば、第1の分割パターンP1aの49エリアに関する静脈量のインデックスは、下記の式(31)によって正規化される。
Index5_P1a[49]=preIndex5_1[0]/Allcnt1,preIndex5_1[1]/ALLcnt1,..,preIndex5_1[48]/ALLcnt1 (31)
もう1つの第2の分割パターンP2aについても、同様に、すべてのエリアのヒストグラムを作成する。そのときの64エリアに関する静脈量のインデックスpreIndex5_2[n]{n=0〜63}の総和をALLcnt2とし、下記の式(32)によって正規化が行われる。
Index5_P2a[64]=preIndex5_2[0]/Allcnt2,preIndex5_2[1]/ALLcnt2,..,preIndex5_2[63]/ALLcnt2 (32)
次に、以上のようにして求められた静脈の5種類の静脈特徴量は、静脈データ登録処理のときは、静脈データベース3に格納され、静脈データ識別処理のときは、登録データと照合される照合データとなる。次に、その静脈データ識別処理において行われる静脈特徴量のスコア算出および照合順序決定処理について説明する。
[静脈特徴量のスコア算出]
照合データとしての第1ないし第5静脈特徴量V1−V5が算出されると、次に、静脈データベース3から全登録レコードの特徴量が取得され、静脈特徴量に関する両者の類似度を見るためのスコアが算出される。
静脈特徴量のスコアは、レコードごとに登録データ照合データとの差分の絶対値の総和によって算出される。すなわち、第1静脈特徴量V1のスコアは、下記の式(33)によって算出される。
score1=|登録Index1[0]−照合Index1[0]|
+|登録Index1[1]−照合Index1[1]|

+|登録Index1[35]−照合Index1[35]| (33)
第2静脈特徴量V2のスコアは、下記の式(34)によって算出される。
score2=|登録Index2[0]−照合Index2[0]|
+|登録Index2[1]−照合Index2[1]|

+|登録Index2[35]−照合Index2[35]| (34)
第3静脈特徴量V3(第1の分割パターンP1)のスコアは、下記の式(35)によって算出される。
score3_P1=|登録Index3_P1[0][0]−照合Index3_P1[0][0]|
+|登録Index3_P1[0][2]−照合Index3_P1[0][2]|

+|登録Index3_P1[0][35]−照合Index3_P1[0][35]| (35)
第3静脈特徴量V3(第2の分割パターンP2)のスコアは、下記の式(36)によって算出される。
score3_P2=|登録Index3_P2[0][0]−照合Index3_P2[0][0]|
+|登録Index3_P2[0][2]−照合Index3_P2[0][2]|

+|登録Index3_P2[0][35]−照合Index3_P2[0][35]| (36)
以下、同様にして、第4静脈特徴量V4(第1の分割パターンP1)のスコアscore4_P1、第4静脈特徴量V4(第2の分割パターンP2)のスコアscore4_P2、第5静脈特徴量V5(第1の分割パターンP1a)のスコアscore5_P1a、および第5静脈特徴量V5(第2の分割パターンP2a)のスコアscore5_P2が算出される。この静脈特徴量のスコアの算出は、登録されているすべてのレコードについて行われる。
[照合順序決定処理]
次に、以上のようにして算出された静脈特徴量のスコアは、レコードごとのトータルスコアの算出に使用される。トータルスコアtotal[N](Nはレコード番号)は、下記の式(37)によって算出される。
total[N]=α・score1
+β・score2
+γ・(score3_P1+score3_P2)
+δ・(score4_P1+score4_P2)
+ε・(score5_P1a+score5_P2a) (37)
ここで、α,β,γ,δ,εは重み係数である。
なお、静脈データ登録処理において、登録が複数回行なわれている場合は、それぞれの撮影単位でトータルスコアを算出し、合算する。
このようにして算出されたトータルスコアtotal[N]は、降順でソートされる。このソート結果が照合順序となり、照合処理を行うときは、その照合順序に従って照合が行われることになる。
次に、以上の照合順序決定処理の技術を適用して、1対Nの識別処理を行う例について説明する。
図17は1対N識別処理の流れを説明する図である。
すべてのレコードのトータルスコアが算出されると、1対N識別処理が開始される(S21)。まず、すべてのレコードは、トータルスコアで降順にソートされる(S22)。その結果、すべてのレコードは、トータルスコアの大きい順に並び替えられる。
ここでは、照合データはすべての登録データと照合するのではなく、トータルスコアの上位m%のレコードだけに照合対象を絞るようにしている(S23)。図示の例では、上位3件のレコードに絞り込まれた状態を示している。
照合処理では、照合データの静脈データと、絞り込まれた上位3件のレコードの静脈データとの照合が行われる(S24)。このとき、照合データと登録データ群との間の類似度が算出され、類似度が所定の値を超えたレコードが認証OKとなる。図示の例では、「レコード7」が類似度「0」なので、認証NGとなる。
次に、認証OKとなったレコードは、類似度で降順にソートされる(S25)。そして、このソートの結果、最も類似度の高いレコードの利用者識別番号(ID)がこの照合処理の結果として出力され、たとえば入退室のログファイルに日付および時刻とともに記録される。
上述のように、静脈データの照合処理の前処理である静脈特徴量算出にて5種類の静脈特徴量を使用したことにより、特徴量の精度が上がり、それをソートしたときに類似度の高いレコードが上位にくる確率が高くなる。そのため、レコードを絞り込むときにも照合対象にすべき割合を少なくすることができる。たとえば、背景技術で述べた3種類の静脈特徴量を使用する生体認証装置では、上位30%に絞り込んでいたものが、本実施の形態では、上位6%まで絞り込むことができ、これによって、照合対象のレコードが少なくなるので、照合処理を高速化することができる。そして、照合処理を高速化することができることから、静脈データの最大登録件数を大幅に拡大することが可能になる。また、静脈特徴量として、5種類のデータを8つ使用しているが、何れも、照合処理に比較して大幅にデータ量が小さいので、静脈特徴量算出から照合順序決定処理までにかかる時間が長くなることもない。
図18は静脈データ登録処理および静脈データ識別処理を実現するコンピュータのハードウェア構成の例を示す図である。
コンピュータ20は、装置全体を制御するCPU(Central Processing Unit)21を備えている。CPU21は、バス22を介して、RAM(Random Access Memory)23、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)24、画像処理部25、および入出力インタフェース26に接続されている。
RAM23には、CPU21に実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、RAM23には、CPU21による処理に必要な各種データやパラメータが格納される。ハードディスクドライブ24には、OSや認証処理を行うアプリケーションプログラムが格納される。
画像処理部25には、モニタ27が接続され、CPU21からの命令に従って画像をモニタ27の画面に表示させる。入出力インタフェース26には、キーボード28、マウス29、電気錠30および撮像装置1が接続されている。キーボード28およびマウス29から出力される信号は、入出力インタフェース26にて受けられ、バス22を介してCPU21に送信される。撮像装置1から出力される手のひら静脈の撮像画像の信号は、入出力インタフェース26にて受けられ、バス22を介してRAM23またはハードディスクドライブ24に転送される。電気錠30は、ドアに設置されていて、認証処理を行うアプリケーションプログラムの実行結果が入出力インタフェース26を介して受けられ、個人認証がOKか否かに応じて施錠または解錠の動作を行う。
以上のようなハードウェア構成によって、本実施の形態の1対N識別処理機能を実現することができる。
上記については単に本発明の原理を示すものである。さらに、多数の変形、変更が当業者にとって可能であり、本発明は上記に示し、説明した正確な構成および応用例に限定されるものではなく、対応するすべての変形例および均等物は、添付の請求項およびその均等物による本発明の範囲とみなされる。
1 撮像装置
2 認証処理装置
3 静脈データベース
4 施錠・解錠部
5 手
6 ガイド
7 センサユニット
8 赤外センサ
9 距離センサ
10 近赤外線発光素子
11 距離/手輪郭検出部
12 誘導メッセージ出力部
13 データ抽出部
14 データ登録部
15 照合順序決定部
16 照合処理部
17 データ取得部
20 コンピュータ
21 CPU
22 バス
23 RAM
24 ハードディスクドライブ
25 画像処理部
26 入出力インタフェース
27 モニタ
28 キーボード
29 マウス
30 電気錠

Claims (10)

  1. 利用者の生体情報を登録する生体情報登録方法において、
    コンピュータが、
    撮像装置により撮影された前記生体情報である撮像画像から静脈データおよび特徴量を抽出し、
    抽出された前記静脈データおよび前記特徴量を静脈データベースに登録する生体情報登録方法であって、
    前記特徴量は、
    前記静脈データを縮小した静脈像に対してフーリエ変換により静脈の周期性を特徴化した周波数成分である第1静脈特徴量と、
    前記静脈像に対してフーリエ変換により静脈の方向性を特徴化した角度成分である第2静脈特徴量と、
    前記静脈像に対して静脈の湾曲の向きを特徴化した湾曲方向成分である第3静脈特徴量と、
    前記静脈像に対して静脈を分割した静脈セグメントの方向を特徴化したセグメント方向成分である第4静脈特徴量と、
    前記静脈像に含まれる静脈の量を特徴化した静脈量である第5静脈特徴量と、
    を有し
    前記第3静脈特徴量は、前記静脈像を分割位置の異なる2種類の分割パターンに従って複数のエリアに分割し、前記エリアごとに、前記静脈像をベクトル化してベクトル点で屈曲された直線のセグメントからなる静脈セグメントを求め、ある長さ分離れたベクトル点の座標を両端とする隣接する2つの静脈セグメントの湾曲の向きを算出してヒストグラムを生成することにより求められるセグメント湾曲方向成分の分布であり、
    前記第4静脈特徴量は、前記静脈像を分割位置の異なる2種類の分割パターンに従って複数のエリアに分割し、前記エリアごとに、前記静脈像をベクトル化してベクトル点で屈曲された直線のセグメントからなる静脈セグメントを求め、それぞれの静脈セグメントの傾きを算出してヒストグラムを生成することにより求められるセグメント方向成分の分布であり、
    前記第5静脈特徴量は、前記静脈像における静脈の画素数を算出してヒストグラムを生成することにより求められる静脈量の分布であることを特徴とする生体情報登録方法。
  2. 生体情報から利用者を認証する生体認証方法において、
    コンピュータが、
    撮像装置により撮影された前記生体情報である撮像画像から静脈データおよび特徴量を抽出し、
    静脈データベースに登録されたそれぞれのレコードの登録静脈データおよび登録特徴量を取得し、
    抽出された前記特徴量と取得された前記登録特徴量とから大まかな類似度を表すスコアを求め、
    前記スコアのソート結果により照合順序を決定し、
    決定された前記照合順序に従って前記静脈データと前記登録静脈データとを照合する生体認証方法であって、
    前記特徴量および前記登録特徴量は、
    前記静脈データを縮小した静脈像に対してフーリエ変換により静脈の周期性を特徴化した周波数成分である第1静脈特徴量と、
    前記静脈像に対してフーリエ変換により静脈の方向性を特徴化した角度成分である第2静脈特徴量と、
    前記静脈像に対して静脈の湾曲の向きを特徴化した湾曲方向成分である第3静脈特徴量と、
    前記静脈像に対して静脈を分割した静脈セグメントの方向を特徴化したセグメント方向成分である第4静脈特徴量と、
    前記静脈像に含まれる静脈の量を特徴化した静脈量である第5静脈特徴量と、
    を有し
    前記第3静脈特徴量は、前記静脈像を分割位置の異なる2種類の分割パターンに従って複数のエリアに分割し、前記エリアごとに、前記静脈像をベクトル化してベクトル点で屈曲された直線のセグメントからなる静脈セグメントを求め、ある長さ分離れたベクトル点の座標を両端とする隣接する2つの静脈セグメントの湾曲の向きを算出してヒストグラムを生成することにより求められるセグメント湾曲方向成分の分布であり、
    前記第4静脈特徴量は、前記静脈像を分割位置の異なる2種類の分割パターンに従って複数のエリアに分割し、前記エリアごとに、前記静脈像をベクトル化してベクトル点で屈曲された直線のセグメントからなる静脈セグメントを求め、それぞれの静脈セグメントの傾きを算出してヒストグラムを生成することにより求められるセグメント方向成分の分布であり、
    前記第5静脈特徴量は、前記静脈像における静脈の画素数を算出してヒストグラムを生成することにより求められる静脈量の分布であることを特徴とする生体認証方法。
  3. 前記スコアは、前記第1ないし第5静脈特徴量に関して、抽出された前記特徴量と取得された前記登録特徴量との差の総和をそれぞれ求め、さらに前記第1ないし第5静脈特徴量のスコアの総和を求めることによって得られるトータルスコアであることを特徴とする請求項2記載の生体認証方法。
  4. 前記照合順序は、前記静脈データベースに登録されたレコードを前記トータルスコアでソートすることにより決定されることを特徴とする請求項3記載の生体認証方法。
  5. 前記静脈データと前記登録静脈データとの照合は、前記スコアのソート結果により決定された照合順序の上位の一部に絞り込まれたものに対して行われることを特徴とする請求項2記載の生体認証方法。
  6. 前記照合により得られた類似度から所定値以上の類似度のレコードに対して前記類似度でソートし、最上位のレコードを、静脈が撮影された利用者のレコードであると判断するようにしたことを特徴とする請求項2記載の生体認証方法。
  7. 前記第1静脈特徴量は、前記静脈像を二次元高速フーリエ変換して空間周波数成分を求め、前記空間周波数成分からパワースペクトルを求め、前記パワースペクトルを極座標形式にして原点を中心としたドーナツ型領域内のエネルギを求めることにより、静脈が周期的に現われる特性を算出して求めた周波数成分であることを特徴とする請求項2記載の生体認証方法。
  8. 前記第2静脈特徴量は、前記静脈像を二次元高速フーリエ変換して空間周波数成分を求め、前記空間周波数成分からパワースペクトルを求め、前記パワースペクトルを極座標形式にして所定の角度範囲内のエネルギを求めることにより、静脈が延びている方向を算出して求めた方向成分であることを特徴とする請求項2記載の生体認証方法。
  9. 前記第5静脈特徴量は、前記静脈像を分割数の異なる2種類の分割パターンに従って複数のエリアに分割し、前記エリアごとに静脈の画素数のヒストグラムを生成するようにしたことを特徴とする請求項1記載の生体認証方法。
  10. 生体情報から利用者の生体認証を行う生体認証装置において、
    利用者の静脈を撮影する撮像装置と、
    前記撮像装置により撮影された前記生体情報である撮像画像から静脈データおよび特徴量を抽出するデータ抽出部と、
    前記データ抽出部により抽出された前記静脈データおよび前記特徴量を登録静脈データおよび登録特徴量として格納する静脈データベースと、
    前記データ抽出部により抽出された前記静脈データおよび前記特徴量を前記登録静脈データおよび前記登録特徴量として前記静脈データベースに登録するデータ登録部と、
    前記静脈データベースから前記登録静脈データおよび前記登録特徴量を取得するデータ取得部と、
    前記データ抽出部により抽出された前記特徴量と前記データ取得部により取得された前記登録特徴量とから大まかな類似度を表すスコアを求め、前記スコアのソート結果に応じて照合順序を決定する照合順序決定部と、
    前記照合順序決定部によって決定された照合順序に従って前記データ抽出部により抽出された前記静脈データと前記データ取得部により取得された前記登録静脈データとを照合する照合処理部と、
    を備え、前記データ抽出部によって抽出される前記特徴量は、
    前記静脈データを縮小した静脈像に対してフーリエ変換により静脈の周期性を特徴化した周波数成分である第1静脈特徴量と、
    前記静脈像に対してフーリエ変換により静脈の方向性を特徴化した角度成分である第2静脈特徴量と、
    前記静脈像に対して静脈の湾曲の向きを特徴化した湾曲方向成分である第3静脈特徴量と、
    前記静脈像に対して静脈を分割した静脈セグメントの方向を特徴化したセグメント方向成分である第4静脈特徴量と、
    前記静脈像に含まれる静脈の量を特徴化した静脈量である第5静脈特徴量と、
    を有し、
    前記第3静脈特徴量は、前記静脈像を分割位置の異なる2種類の分割パターンに従って複数のエリアに分割し、前記エリアごとに、前記静脈像をベクトル化してベクトル点で屈曲された直線のセグメントからなる静脈セグメントを求め、ある長さ分離れたベクトル点の座標を両端とする隣接する2つの静脈セグメントの湾曲の向きを算出してヒストグラムを生成することにより求められるセグメント湾曲方向成分の分布であり、
    前記第4静脈特徴量は、前記静脈像を分割位置の異なる2種類の分割パターンに従って複数のエリアに分割し、前記エリアごとに、前記静脈像をベクトル化してベクトル点で屈曲された直線のセグメントからなる静脈セグメントを求め、それぞれの静脈セグメントの傾きを算出してヒストグラムを生成することにより求められるセグメント方向成分の分布であり、
    前記第5静脈特徴量は、前記静脈像における静脈の画素数を算出してヒストグラムを生成することにより求められる静脈量の分布であることを特徴とする生体認証装置。
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