JP2007224308A - 樹脂微粒子分散液 - Google Patents

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明史 根本
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Abstract

【課題】水性インク等に適した、再生紙上での滲みや、水の透過がない自己組織化現象を発現する樹脂微粒子分散液を提供する。
【解決手段】体積平均粒径(D)が5nm以上70nm以下であり、且つ、1≦D/D≦1.3である樹脂微粒子が、界面活性剤の存在下、水または水を主体とする液中に分散してなる樹脂微粒子分散液。
【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂微粒子分散液及びその製造方法に関する。更に詳しくは、水性インクに用いることができる、紙を透過しない樹脂微粒子分散液及びその製造方法に関する。
従来より、樹脂微粒子は、塗料、接着剤、表面処理剤、トナーその他の用途として広く利用されている。また、樹脂微粒子の製造方法としては、樹脂を粉砕して分級する方法と、単量体を分散液の状態で重合させて得る方法に大別される。このうち、重合によって樹脂微粒子を得る方法は、円形度(球形度)が高く、粒度分布のシャープな樹脂微粒子が得られる。
重合による樹脂微粒子の製造は、さらに、懸濁重合法と乳化重合法に分けることができる。懸濁重合法も乳化重合法も、水または水を主体とする液中に、界面活性剤の存在下、モノマーを分散させてこれを重合させるものであるが、懸濁重合法では、油溶性の重合開始剤を使用するので、分散液中のモノマーからなる油滴が、その大きさと形状のまま重合反応が起こる。従って、懸濁重合法では、樹脂微粒子の粒径の制御は、モノマー分散液を作成するときの機械的な力が主な要素となる。
これに対し、乳化重合法では、水溶性重合開始剤を使用するので、モノマーからなる油滴から僅かに水に溶けだしたモノマーが重合し、これが、付近に存在する界面活性剤によってできたミセルに順次入り込むことによって樹脂微粒子が形成する。従って、樹脂微粒子の粒径は、主にミセルの数(即ち、界面活性剤の種類と量)により制御される。
懸濁重合法は、従来よりミクロンサイズの粒径の樹脂微粒子を作成するのに用いられていた。しかしながら、粒径を機械的な力によって制御しているため、粒度分布がシャープな樹脂微粒子を作成するのは困難であった。一方、乳化重合法は、ミセルに順次重合物が入る形で樹脂微粒子が形成されるが、確率的に、どのミセルにも均等に重合物が入ることとなるので、樹脂微粒子の粒御分布は、懸濁重合法による場合よりもシャープなものが得られる。例えば、特開平8−160660号公報には、ビニル単量体等を乳化して粒度分布がシャープなエマルジョンを得て、これを重合して樹脂微粒子を得ることが開示されているが、具体的には全て体積平均粒径90nm以上の粒子しか得られていなかった。
特開平8−160660号公報
従来、インクジェット用インク等の着色水性インクは特別な処理をしていない紙にのせたときに滲んだり、紙を通過していた。水、界面活性剤および着色剤が紙を拡散及び浸透するために生ずる現象である。鮮明な画像や文字を得るためには、水性インキを紙にのせたときに、滲まず、かつ紙を透過しない様にすることが必要である。これまでは、その問題を充分に解決する技術が知られておらず、開発が求められていた。
そこで、本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、粒径が小さくかつ粒度分布のシャープな樹脂微粒子により水性分散液が紙を透過しないことを見出して、本発明に至った。
即ち、本発明の要旨は、体積平均粒径(D)が5nm以上70nm以下であり、且つ、1≦D/D≦1.3である樹脂微粒子が界面活性剤の存在下、水または水を主体とする液中に分散してなる樹脂微粒子分散液に存する。
本発明により、自己組織を発現する樹脂微粒子分散液及びその製造方法を提供することができる。本発明の樹脂微粒子分散液は、紙上で滲まず、かつ紙を透過しないので、水性インク、その他種々の用途に用いることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の樹脂微粒子分散液は、体積平均粒径(D)が5nm以上70nm以下であり、且つ、体積平均粒径(D)と個数平均粒径(D)との関係が、1≦D/D≦1.3である樹脂微粒子が、界面活性剤の存在下、水または水を主体とする液中に分散してなる樹脂微粒子分散液である。また、本発明の樹脂微粒子分散液は、6枚重ねた再生紙(コクヨ(株) 品番「ヒ−501N」)の上に該樹脂微粒子分散液0.5mlを滴下し、5分間経過した後の該再生紙を透過した水分量が1mg以下である特性を有している。
図1には、本発明の樹脂微粒子分散液の存在状態の模式図を示す。樹脂微粒子の体積平均粒径は、樹脂の周りに存在する界面活性剤の層を含めて70nm以下であり、好ましくは60nm以下である。体積平均粒径が上記範囲より大きいと自己組織化が発現しにくくなる。樹脂微粒子の体積平均粒径の下限は、界面活性剤の層が存在することから考えて通常5nmであるが、体積平均粒径が著しく小さいと、分散液中の樹脂を使用する目的の場合に樹脂の割合が少なくなりすぎるので、10nm以上が好ましい。なお、平均粒径は、樹脂微粒子を透過型電子顕微鏡(TEM)(例えば、日立H−9000NA)で撮影し、その写真を画像解析することにより測定することができる。
また、自己組織化の発現を容易にするためには、粒度分布が小さく、かつ粒子の形が同じであることが好ましいので、樹脂微粒子の体積平均粒径(D)と個数平均粒径(D)との関係が、1≦D/D≦1.25であることが好ましく、1≦D/D≦1.2であることが更に好ましい。また、樹脂微粒子の円形度は0.95〜1であることが好ましく、0.96〜1であることが更に好ましく、0.97〜1であることが特に好ましい。
本発明の樹脂微粒子分散液は、乳化重合法、懸濁重合法等の分散重合法により製造することができるが、粒度分布の制御の容易さから乳化重合法で製造する方が好ましい。乳化重合法で本発明の樹脂微粒子分散液を製造するには、典型的には、モノマー(混合物でもよい)を界面活性剤の存在下、水または水を主体とする液中に分散し、これに水溶性の重合開始剤を加えて重合を行う。
本発明の樹脂粒子分散液に含有されるラテックス樹脂は、従来より乳化重合で得られた樹脂が使用できるが、好ましいものとしては、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類の単独重合体又は共重合体(スチレン系樹脂);アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のビニル基を有するエステル類の単独重合体又は共重合体(ビニル系樹脂);アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類の単独重合体又は共重合体(ビニル系樹脂);ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類の単独重合体又は共重合体(ビニル系樹脂);ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類の単独重合体又は共重合体(ビニル系樹脂);エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィン類の単独重合体又は共重合体(オレフィン系樹脂);エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂等の非ビニル縮合系樹脂、及びこれらの非ビニル縮合系樹脂とビニル系単量体とのグラフト重合体などが挙げられる。これらの樹脂は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの樹脂の中でも、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、オレフィン系樹脂が好ましく、スチレンとアクリル酸ブチルとの共重合体、アクリル酸ブチル、ビスフェノールA・フマル酸共重合体、スチレンとオレフィンとの共重合体が特に好ましい。本発明の樹脂微粒子を製造するにあたっては、上記樹脂を構成するモノマーを、乳化剤の存在下で乳化し、重合開始剤を添加して、定法に従って重合する。
乳化剤は、公知のカチオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤の中から選ばれ、2種以上を併用してもよい。カチオン界面活性剤の具体例としては、ドデシルアンモニウムクロライド、ドデシルアンモニウムブロマイド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ドデシルピリジニウムクロライド、ドデシルピリジニウムブロマイド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、等があげられる。
また、アニオン界面活性剤の具体例としては、ステアリン酸ナトリウム、ドデカン酸ナトリウム、等の脂肪酸石けん、硫酸ドデシルナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム等があげられる。さらに、ノニオン界面活性剤の具体例としては、ドデシルポリオキシエチレンエーテル、ヘキサデシルポリオキシエチレンエーテル、ノニルフェニルポリオキシエチレンエーテル、ラウリルポリオキシエチレンエーテル、ソルビタンモノオレアートポリオキシエチレンエーテル、モノデカノイルショ糖、等があげられる。これらのうち、炭素数6〜20のアルキル基を有するベンゼンスルホン酸のアルカリ金属塩が好ましい。さらに好ましくは、アルキル基が直鎖のものである。またアルカリ金属の中ではナトリウムが好ましい。最も好ましいものはドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムである。
界面活性剤の量は、モノマーの合計量に対して、5〜50重量%が好ましく、10〜40重量%が更に好ましく、15〜35重量%が最も好ましい。上記範囲であれば5〜70nmのサイズになるよう制御し易くなる。重合開始剤は、乳化重合を行う場合には、水溶性のものを用いる。例えば、アスコルビン酸と過酸化水素を組み合わせたレドックス系の重合開始剤が好ましい。
本発明の樹脂微粒子は、油溶性の着色剤を溶解させることにより、着色された樹脂微粒子を得ることができる。ここで油溶性とは、樹脂微粒子を構成するモノマーに対する溶解度のほうが水に対する溶解度よりも大きいことを意味する。着色剤の含有量は、用いる油溶性着色剤の色の濃さにもよるが、バインダー樹脂100重量部に対して通常1〜100重量部、好ましくは3〜50重量部となるように用いられる。これらの着色剤は、乳化重合の工程において乳化剤の存在下で水中に分散させたモノマーの油滴中に溶解して用いることにより、乳化重合により生成した重合体一次粒子に溶解される。
乳化重合の工程において、着色剤が重合体とともにミセル内へ移動することを考慮すると、僅かに水に対して溶解した方が良いので、着色剤の水に対する溶解度は0.0001〜10g/lが好ましく、0.001〜5g/lが更に好ましい。また、乳化重合工程において、着色剤はモノマーの油滴中に溶解したほうが良いので、スチレンに対する溶解度は10〜無限g/lが好ましく、20〜1000g/lが更に好ましく、30〜300g/lが特に好ましい。
こうして得られた分散液の固形分濃度は好ましくは1〜50重量%であり、更に好ましくは10〜40重量%である。上記範囲であれば分散液中の樹脂微粒子の自己組織化が発現し易く、また、分散液の安定性が高い。本発明における樹脂微粒子の自己組織化現象のメカニズムは明らかではないが、再生紙上で樹脂微粒子分散液がにじむこともなく、再生紙を通過して下方へ漏れたりすることもないことには自己組織化現象が深く関係していると推定している。再生紙の繊維の隙間は本微粒子より大きいので、通常は水とともに微粒子は拡散や浸透するはずである。しかし、本分散液では、その過程で多くの微粒子による自己組織化がおきて、長距離秩序を有する微粒子集合体が再生紙繊維表面上に発生し、これが再生紙内部への拡散、浸透を防止しているものと推定している。
このことは、本発明の樹脂微粒子分散液(肉眼で観察しやすいように、樹脂微粒子を油溶性着色剤で着色したもの)は、ガラス製のサンプル瓶中では、均一な分散液の状態を保っているが、数mlの樹脂微粒子分散液をパルプ紙上に載せ、これをスパチュラ等でいくつかの方向に散在せしめると、分散液中の樹脂微粒子同士が集まってくる様子が観測できることからも推定される。
本発明の樹脂微粒子分散液は、 6枚重ねた再生紙(コクヨ(株) 品番「ヒ−501N」)の上に、樹脂微粒子分散液を0.5mlを滴下し、5分間経過した後の透過する水分量が1mg以下であることが好ましい。本発明の樹脂微粒子分散液は、樹脂微粒子中に油溶性染料を含有させると、プリンター用、水系塗料用等のインク、微小構造物のコーティング等に使用することができる。含有させる油溶性染料は、重合禁止作用を示さないものを使用することが好ましい。すなわち、油溶性染料を含有させて本発明の樹脂微粒子分散液を製造するにあたっては、油溶性染料を重合性単量体に溶解せしめた状態で重合反応を進行させるが、重合反応進行を顕著に阻害しうるほど油溶性染料が重合反応の反応性部位を補足しうる電子構造を有することは望ましくない。具体的には、油溶性染料としては、実際に用いる比率で混合した、重合性単量体と該染料の混合物に重合開始剤を用いて150℃で90分加熱重合して得られた固形物の重量が、重合性単量体単独を加熱重合した場合の重量を100として、理論的には100が最善であるが、30以上となるものを用いることが好ましく、45以上が更に好ましく、60以上が特に好ましい。なお、後述する実施例で用いた油溶性染料は、全て固形物の重量が70以上となるものである。
その他本発明の分散液は微粒子の粒度分布がシャープであるため、顔料分散剤、塗料添加剤、酵素用担体、化粧品基材等への利用が可能である。また、本発明の樹脂微粒子分散液は、微粒子中に種々の物質を含有させることにより種々の用途に用いることが可能となり、例えば、薬剤を含有させる利用や、発光物質、蛍光物質、放射性同位体等を含有させた診断薬や検査薬、各種添加剤を含有させたコーティング材等への利用が考えられる。更に、分散液中の樹脂微粒子の自己組織化現象を利用して、凝集剤、紙処理剤、微小構造体(ナノマシン、マイクロマシン等)の構成部品製造等への応用が考えられる。
以下、本発明を実施例により、更に詳しく説明するが、本発明はその要旨を超えない限りこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1(樹脂微粒子分散液の作成)
攪拌装置、加熱冷却装置、濃縮装置、及び各原料・助剤仕込み装置を備えたガラス製反応器に以下の量の10%N−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(S−DBS)水溶液12部、脱塩水385部を仕込み、窒素気流下で90℃に昇温した。
その後、下記のモノマー類を乳化剤水溶液に分散した。そして、90℃に昇温した乳化液に重合開始剤を添加し、6.5時間乳化重合を行った。
(モノマー類)
スチレン 79部
アクリル酸ブチル 21部
アクリル酸 3部
トリクロロブロモメタン(TCBM) 0.5部
メルカプトエタノール(MPE) 0.01部
(乳化剤水溶液)
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム10%水溶液 8部
脱塩水 18部
(重合開始剤)
8%過酸化水素水溶液 10.6部
8%アスコルビン酸水溶液 10.6部
重合反応終了後冷却し、白色の重合体分散液を得た。固形分濃度は19%であり、収率は95%であった。得られた樹脂微粒子の重量平均分子量は約5万だった。この樹脂微粒子を透過型電子顕微鏡(日立Hー9000NA)で直接倍率51000倍にて12視野撮影した後、その写真をスキャナーから入力、画像処理ソフトMINS(登録商標)を使用し、微粒子を輝度に従い2値化したのちに球形粒子の分離処理を行った。
この結果、体積平均粒子径は36nm、D/D=1.1であった。 この樹脂微粒子分散液0.5mlを6枚重ねた再生紙(コクヨ(株) 品番「ヒ−501N」)上にピペットで置き、5分間放置したが、滲むこともなく、樹脂微粒子中の水はパルプ紙を透過しなかった。
実施例2(染料内包樹脂微粒子分散液の作製)
攪拌装置、加熱冷却装置、濃縮装置、及び各原料・助剤仕込み装置を備えたガラス製反応器に以下の量の10%N−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(S−DBS)水溶液 12部、脱塩水 383部を仕込み、窒素気流下で90℃に昇温した。
その後、下記のモノマー類に油溶性染料(ダイアレジン Yellow L3G(三菱化学製))を溶解し、乳化剤水溶液に分散した。そして、90℃に昇温した乳化液に重合開始剤を添加し、6.5時間乳化重合を行った。
(モノマー類)
スチレン 79部
アクリル酸ブチル 21部
アクリル酸 3部
トリクロロブロモメタン(TCBM) 0.5部
メルカプトエタノール(MPE) 0.01部
(油溶性染料)
Yellow L3G 下記化合物 2部
(乳化剤水溶液)
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム10%水溶液 8部
脱塩水 18部
(重合開始剤)
8%過酸化水素水溶液 10.6部
8%アスコルビン酸水溶液 10.6部
Figure 2007224308
重合反応終了後冷却し、黄色の重合体分散液を得た。得られた重合体分散液の固形分濃度は19%であり、収率は95%であった。得られた樹脂微粒子の重量平均分子量は約5万だった。この樹脂微粒子を透過型電子顕微鏡(日立Hー9000NA)で直接倍率51,000倍にて12視野撮影した後、その写真をスキャナーから入力、画像処理ソフトMINSを使用し、微粒子を輝度に従い2値化したのちに球形粒子の分離処理を行った。図2に、画像処理した樹脂微粒子の写真を示す。樹脂微粒子の直径は、ほぼ30〜40nmの範囲に分布しており、その形状もほぼ球形(円形)であることがわかる。
この結果、体積平均粒子径は36nm、D/D=1.1であった。 この樹脂微粒子分散液0.5mlを6枚重ねた再生紙(コクヨ(株) 品番「ヒ−501N」)上にピペットで置き、5分間放置したが、滲むこともなく、かつ上から2枚目の紙に黄色が着色することもなく、樹脂微粒子中の水は再生紙を透過しなかった。
比較例1
水溶性染料( C.I.Food Black 2)とN−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムをそれぞれが0.4重量%と0.1重量%になるように脱塩水に溶解し、黒色の水溶液を調整した。この水溶液0.5mlを6枚重ねた再生紙(コクヨ(株) 品番「ヒ−501N」)上にピペットで置き、5分間放置した。本水溶液は紙上を滲み、上から2枚目以降の紙に黒色が激しく着色した。2枚目以降の5枚分の再生紙の重量は0.14g増加した。
実施例3(染料内包樹脂微粒子分散液の作成)
攪拌装置、加熱冷却装置、濃縮装置、及び各原料・助剤仕込み装置を備えたガラス製反応器に以下の量の10%n−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(S−DBS)水溶液12部、脱塩水383部を仕込み、窒素気流下で90℃に昇温した。
その後、下記のモノマー類に油溶性染料(Solvent Blue 63(三菱化学製))を溶解し、乳化剤水溶液に分散した。そして、90℃に昇温した乳化液に重合開始剤を添加し、6.5時間乳化重合を行った。
(モノマー類)
スチレン 79部
アクリル酸ブチル 21部
アクリル酸 3部
トリクロロブロモメタン(TCBM) 0.5部
メルカプトエタノール(MPE) 0.01部
(油溶性染料)
Solvent Blue 63(下記化合物) 6部
(乳化剤水溶液)
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム10%水溶液 8部
脱塩水 18部
(重合開始剤)
8%過酸化水素水溶液 10.6部
8%アスコルビン酸水溶液 10.6部
Figure 2007224308
重合反応終了後冷却し、青色の重合体分散液を得た。得られた重合体分散液の固形分濃度は17%であり、収率は85%であった。得られた樹脂微粒子の重量平均分子量は約5万だった。この結果、体積平均粒子径は20nm、D/D=1.2であった。この樹脂微粒子分散液0.5mlを6枚重ねた再生紙(コクヨ(株) 品番「ヒ−501N」)上にピペットで置き、5分間放置したが、滲むこともなく、かつ上から2枚目の紙に青色が着色することもなく、樹脂微粒子中の水は再生紙を透過しなかった。
実施例4(染料内包樹脂微粒子分散液の作成)
攪拌装置、加熱冷却装置、濃縮装置、及び各原料・助剤仕込み装置を備えたガラス製反応器に以下の量の10%n−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(S−DBS)水溶液12部、脱塩水383部を仕込み、窒素気流下で90℃に昇温した。
その後、下記のモノマー類に油溶性染料(PTR−63(三菱化学製))を溶解し、乳化剤水溶液に分散した。そして、90℃に昇温した乳化液に重合開始剤を添加し、6.5時間乳化重合を行った。
(モノマー類)
スチレン 79部
アクリル酸ブチル 21部
アクリル酸 3部
トリクロロブロモメタン(TCBM) 0.5部
メルカプトエタノール(MPE) 0.01部
(油溶性染料)
PTR−63(下記化合物) 10部
(乳化剤水溶液)
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム10%水溶液 8部
脱塩水 18部
(重合開始剤)
8%過酸化水素水溶液 10.6部
8%アスコルビン酸水溶液 10.6部
Figure 2007224308
重合反応終了後冷却し、赤色の重合体分散液を得た。得られた重合体分散液の固形分濃度は18%であり、収率は90%であった。得られた樹脂微粒子の重量平均分子量は約5万だった。この結果、体積平均粒子径は20nm、D/D=1.3であった。この樹脂微粒子分散液0.5mlを6枚重ねた再生紙(コクヨ(株) 品番「ヒ−501N」)上にピペットで置き、5分間放置したが、滲むこともなく、かつ上から2枚目の紙の赤色が着色することもなく、樹脂微粒子中の水は再生紙を透過しなかった。
本発明の樹脂微粒子分散液の存在状態を表す模式図である。 実施例2で製造された、本発明の樹脂微粒子分散液中の樹脂微粒子の透過型電子顕微鏡写真である。
符号の説明
1 樹脂
2 樹脂表面の界面活性剤の疎水性部位
3 樹脂表面の界面活性剤の親水性部位
4 油溶性着色剤(樹脂に溶解している)
5 水または水を主体とする液体

Claims (5)

  1. 体積平均粒径(D)が5nm以上70nm以下であり、且つ、体積平均粒径(D)と個数平均粒径(D)との関係が、1≦D/D≦1.3である樹脂微粒子が、界面活性剤の存在下、水または水を主体とする液中に分散してなる樹脂微粒子分散液。
  2. 樹脂微粒子の50%円形度が0.95〜1である請求項1に記載の樹脂微粒子分散液。
  3. 固形分濃度が1〜50%である請求項1又は2に記載の樹脂微粒子分散液。
  4. 界面活性剤が炭素数6〜20の直鎖アルキル基を有するベンゼンスルホン酸のアルカリ金属塩を含む請求項1乃至3のいずれかに記載の樹脂微粒子分散液。
  5. 樹脂微粒子が油溶性染料を含有する請求項1乃至4のいずれかに記載の樹脂微粒子分散液。
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