JP2007221070A - 基板位置決め方法、基板位置決め装置および基板処理装置 - Google Patents

基板位置決め方法、基板位置決め装置および基板処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007221070A
JP2007221070A JP2006042958A JP2006042958A JP2007221070A JP 2007221070 A JP2007221070 A JP 2007221070A JP 2006042958 A JP2006042958 A JP 2006042958A JP 2006042958 A JP2006042958 A JP 2006042958A JP 2007221070 A JP2007221070 A JP 2007221070A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
positioning
rotation
rotation center
diameter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2006042958A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Higuchi
隆司 火口
Katsuhiko Miya
勝彦 宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd filed Critical Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2006042958A priority Critical patent/JP2007221070A/ja
Publication of JP2007221070A publication Critical patent/JP2007221070A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】基板を簡素な構成で、精度良く位置決めすることができる基板位置決め方法、基板位置決め装置および基板処理装置を提供する。
【解決手段】第1支持ピンにより滑動自在に支持された基板Wの端面のうち回転中心A0から最も離れた最大偏心部位を検出して、最大偏心部位を回転中心に向けて水平方向に押動して基板を水平方向に位置決め(位置決め動作を実行)するとき、基板W1に対して位置決め動作を実行して基板W1の偏心量が目標精度内となるように位置決めするとともに、最大偏心部位が押し込まれた位置を基準押し込み位置P11Aとして設定する。そして、基板W1と異なる基板W2に対して位置決め動作を実行する際に、基板W1と基板W2との基板径の差に応じて基準押し込み位置P11Aを補正して補正押し込み位置P11Bを求めた後、補正押し込み位置P11Bまで最大偏心部位PA2を回転中心A0に向けて水平方向に押動する。
【選択図】図20

Description

この発明は、半導体ウエハ等の基板の位置決め方法、基板位置決め装置および基板処理装置に関する。
半導体ウエハ等の基板の一連の処理工程においては、基板の表面にフォトレジスト等の薄膜を形成するための成膜工程を複数工程有しているが、この成膜工程では基板裏面あるいは基板表面の周縁部にも成膜されることがある。しかしながら、一般的には基板において成膜が必要なのは基板表面の中央部のデバイス形成領域のみであり、基板表面の周縁部に成膜されてしまうと、成膜工程の後工程において、他の装置との接触により基板表面の周縁部に形成された薄膜が剥がれたりすることがあり、これが原因となって歩留まりの低下や基板処理装置自体のトラブルが起こることがある。
そこで、基板表面の周縁部に形成された薄膜を除去するために、基板を水平姿勢で回転させながら基板表面の周縁部に処理液を供給して該薄膜をエッチング除去することが行われている。このとき基板の物理的な中心(以下単に「基板の中心」という)と基板の回転中心が偏心(位置ずれ)していると、基板の端面から内側に向かって薄膜がエッチング除去される幅が均一にならないといった問題が発生する。このため、かかる偏心を極力少なくするよう基板の水平位置を正確に位置決めすることが重要となっている。
そこで、基板の水平位置を位置決めするために次のような装置が提案されている。例えば、特許文献1に記載の装置では、基板を所定位置に移送してセットする際に、基板の偏心を修正しながら基板を所定位置に移送するようにして基板の位置決めを行っている。具体的には、移送装置は所定位置への基板の搬送に先立って、回転テーブル(回転部材)に基板を載置する。そして、回転テーブルが回転される。このとき回転テーブルに対応して設けられたセンサが基板の周縁部を検出するとともに、センサの信号により計測された基板の偏心量(回転テーブルの回転中心に対する基板の中心の偏心量)と回転テーブルの回転角度が偏心量計数手段に記憶される。その後に、移送装置は基板を保持し、偏心量計数手段に記憶されたデータに基づいて基板の偏心を修正しながら基板を所定位置に移送している。
ところで、上記特許文献1に記載の装置では、所定位置への基板の搬送に先立って基板の偏心を修正しているが、基板を所定位置に移送した後に基板の偏心を修正することも考えられる。このように基板の搬送後に基板を位置決めするものとして、例えば特許文献2に記載の装置がある。この特許文献2に記載の装置では、センタリング機構を設けることによって基板の中心と吸着ステージ(回転部材)の回転中心とを一致させている。詳しくは、基板の外径よりも大きな形状を有するセンタリング機構を閉じることによって基板の外径を挟み込み、基板の中心と吸着ステージの回転中心とを一致させている。そして、吸着ステージは吸着動作を行うことでステージ面に基板を固定し、基板の位置ずれを防止している。
特開平5−256743号公報(図1) 特開平7−7069号公報(図2)
ところで、特許文献1に記載の装置では、移送装置等の基板搬送手段によって基板を回転テーブルに搬送する際に基板の偏心を修正しているが、搬送中に基板の偏心が修正されたとしても、基板を回転テーブルに載置したときに基板の偏心(位置ずれ)が生じることがあった。しかしながら、このように基板を回転テーブルに載置したときの偏心については十分に考慮されておらず、基板の偏心が処理の均一性を劣化させるなどプロセス性能を劣化させていた。
また、特許文献2に記載の装置のように、基板を回転テーブルに載置した後に、センタリング機構によって基板の中心と回転テーブルの回転中心とを一致させる場合には、次のような問題があった。すなわち、基板の外径を挟み込むという機構上、センタリング機構が複雑となり、しかも構造的に大型化してしまう。このため、センタリング機構を配置するために比較的大きな空間を装置内に確保する必要があることから装置全体が大型化し、省スペース、省コストの要請に反する。特に、基板を処理する処理チャンバー等の処理部内にセンタリング機構を配置する際には、配置スペースに大きな制約を伴う。
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、基板を簡素な構成で、精度良く位置決めすることができる基板位置決め方法、基板位置決め装置および基板処理装置を提供することを目的とする。
この発明は、基板の水平位置を位置決めする基板位置決め方法および基板位置決め装置であって、上記目的を達成するため、次のように構成している。この発明にかかる基板位置決め方法は、基板回転機構により水平方向に滑動自在に支持された基板の端面のうち基板回転機構の回転中心から最も離れた最大偏心部位を検出して最大偏心部位を基板回転機構の回転中心に向けて水平方向に押動して基板を水平方向に位置決めする動作を位置決め動作としたとき、第1の基板に対して最大偏心部位が押し込まれた位置を基準押し込み位置として設定する第1工程と、第1の基板と異なる第2の基板に対して位置決め動作を実行する第2工程とを備え、第2工程は、第1の基板と第2の基板との基板径の差に応じて基準押し込み位置を補正して補正押し込み位置を求める補正工程と、補正押し込み位置まで最大偏心部位を基板回転機構の回転中心に向けて水平方向に押動する押動工程とを有することを特徴としている。
また、この発明にかかる基板位置決め装置は、基板を水平方向に滑動自在に支持しながらも基板を所定の回転中心回りに回転させる基板回転機構と、基板の端面のうち基板回転機構の回転中心から最も離れた最大偏心部位を検出する検出手段と、最大偏心部位を基板回転機構の回転中心に向けて水平方向に押動して基板を水平方向に位置決めする位置決め機構と、第1の基板および第2の基板の径データを取得する取得手段と、位置決め機構による基板の位置決め動作において第1の基板に対して最大偏心部位が押し込まれた位置を基準押し込み位置として設定する設定手段と、第1の基板と異なる第2の基板に対して位置決め機構による位置決め動作を実行するに際し、第1の基板と第2の基板との基板径の差に応じて基準押し込み位置を補正して補正押し込み位置を求め、該補正押し込み位置まで最大偏心部位を基板回転機構の回転中心に向けて水平方向に押動する補正手段とを備えたことを特徴としている。
このように構成された発明(基板位置決め方法および装置)では、基板回転機構により水平方向に滑動自在に支持された基板の端面のうち基板回転機構の回転中心から最も離れた最大偏心部位を検出して、最大偏心部位を基板回転機構の回転中心に向けて水平方向に押動して基板を水平方向に位置決めする動作(位置決め動作)を実行することで、基板回転機構の回転中心に対する基板の中心の偏心量を所定の目標精度内となるように基板を位置決めしている。このように、基板を基板回転機構により滑動自在に支持した状態で一方向に(基板回転機構の回転中心に向けて)押動することで位置決めしているので、基板の外径を両側から挟み込むようなセンタリング機構等の大がかりな機構を必要とせず、簡素な構成で、基板を位置決めすることができる。
さらに、本発明によれば基板径を利用して基板の位置決めを実行しているので、基板径のばらつきにかかわらず、精度良く基板を位置決めすることができる。すなわち、基板径が一定であれば、押し込み位置を定位置(基板回転機構の回転中心から押し込み位置までの距離が一定)として、最大偏心部位が該押し込み位置に一致するまで基板を押動することにより、基板回転機構の回転中心に対する基板の中心の偏心量を所定の目標精度内とすることも可能である。しかしながら、基板径は必ずしも一律ではなく、公差範囲内でばらついて個体差を有しているのが実情である。このため、押し込み位置を定位置とした場合には、各基板ごとに正確に位置決めすることができなくなってしまう。
そこで、本発明では、第1の基板を用いて、次のようにして第1の基板と異なる第2の基板の位置決めを行っている。すなわち、第1の基板に対して最大偏心部位が押し込まれ基板が位置決めされた位置を基準押し込み位置として設定する。そして、第1の基板の径と第2の基板の基板径との差に応じて基準押し込み位置を補正して補正押し込み位置を求めた後、第2の基板の上記位置決め動作を実行する際に補正押し込み位置まで最大偏心部位を基板回転機構の回転中心に向けて水平方向に押動することで第2の基板を位置決めしている。このため、第1の基板と第2の基板の基板径が互いに異なる場合であっても、第1の基板の径と第2の基板の径との差に応じて押し込み位置が適宜設定されることにより、基板回転機構の回転中心に対する第2の基板の中心の偏心量を所定の目標精度内に正確に位置決めすることができる。つまり、基板(第2の基板)の径の個体差にかかわらず、基板を精度良く位置決めすることができる。
しかも、本発明によれば、基板回転機構の回転中心に対する第1の基板の中心の偏心量を所定の目標精度内に位置決めできる状態として、第1の基板の径と第2の基板の径との相対差に基づいて第2の基板の位置決めを実行している。このため、各基板ごとに直接に位置決めする場合に比べて、位置決め動作にかかわる構成部材に対して絶対的な位置精度が要求されることがなく、基板の位置決めを容易としながらも位置決め精度を向上させることができる。具体的には、例えば位置決め動作にかかわる絶対的な押し込み位置(絶対位置)に誤差が含まれる場合であっても、本発明によれば、第1の基板の径と第2の基板の径との相対差のみによって位置決め精度が決定されるため、このような誤差は位置決め精度に影響することがなく、簡易かつ高精度に位置決めを行うことができる。
なお、第1および第2の基板は共に所定の処理が施される被処理基板としてもよいし、第2の基板を被処理基板として、第1の基板は較正用基板として被処理基板とは別に専用に用意するようにしてもよい。
ここで、第1の基板と第2の基板の基板径との差の半分に相当する距離だけ基準押し込み位置から変更した位置を補正押し込み位置として設定することにより、基板回転機構の回転中心に対する第2の基板の中心の偏心量を、基板回転機構の回転中心に対する第1の基板の中心の偏心量と同じようにして、所定の目標精度内に正確に位置決めすることができる。このため、基板(第2の基板)の径の個体差にかかわらず、基板を精度良く位置決めすることができる。
また、第1および第2の基板の径データを取得する場合には、次のようにして基板の径データを取得することができる。例えば、ロットに付与されたロットIDに基板の径データが含まれる場合には、ロットIDから基板の径データを取得するようにしてもよい。通常、同一ロットに含まれる基板の特性は基板径も含めて同一とみなすことができる。また、半導体デバイス等の製造工程においては、通常、ロットに付与されたロットIDを管理した状態で行われることから、ロットIDが有するデータに基板の径データを入れておくことで、簡便にロットに含まれる基板の径データを取得することができる。このとき、第2の基板を被処理基板とする場合には、第2の基板から構成されるロットに付与されたロットIDから第2の基板の径データを取得すればよい。その一方で、第1および第2の基板を被処理基板とする場合には、第1の基板を含むロットに付与されたロットIDから第1の基板の径データを取得するとともに、第2の基板を含むロットに付与されたロットIDから第2の基板の径データを取得すればよい。なお、このようなロットIDは、外部から装置への通信により入手したり、オペレータから装置への入力により入手することができる。
また、基板の径データは、基板端面までの距離を測定することで最大偏心部位を検出するセンサから得られる情報をもとに取得するようにしてもよい。この構成によれば、最大偏心部位を検出すると同時に基板の径データを直接に取得することができる。すなわち、センサと基板の端面との間の距離と基板径とは比例関係にあることから、これらの関係を予め定義付けておくことにより、センサと基板端面との間の距離から基板径を一義的に求めることができる。このとき、第2の基板を被処理基板とする場合には、センサと第2の基板の端面との間の距離から第2の基板の径データを取得すればよい。その一方で、第1および第2の基板を被処理基板とする場合には、センサと第1の基板の端面との間の距離から第1の基板の径データを取得するとともに、センサと第2の基板の端面との間の距離から第2の基板の径データを取得すればよい。
ここで、基板回転機構は、回転中心回りに回転自在に設けられた回転部材と、該回転部材を回転させる回転手段と、回転部材から上方に向けて突設され、基板の下面に当接して該基板を水平方向に滑動自在に支持しながらも基板の下面との間で発生する摩擦力で基板を回転部材に保持可能な支持手段とを備えるように構成すると、基板は支持手段により回転部材から離間した状態で保持されるので、基板が回転部材に当接して支持された場合に生じる基板の下面の損傷や汚染を避けることができる。
また、位置決め機構は、基板と当接可能な当接部位を有し、該当接部位を基板の端面に当接させて基板を水平方向に押圧可能な押圧部材と、押し込み位置と基板から離間した離間位置との間で押圧部材を移動させる駆動手段とを備え、駆動手段は押圧部材を離間位置から押し込み位置に移動させることで、押し込み位置まで最大偏心部位を基板回転機構の回転中心に向けて水平方向に基板を押動するようにしてもよい。このような構成によれば、基板回転機構に滑動自在に支持された基板は、その最大偏心部位が押し込み位置に一致するまで押圧部材により押動されることにより、基板の中心が基板回転機構の回転中心から所定の目標範囲内に位置決めされる。このため、簡素な構成で精度良く位置決めすることができる。
また、押圧部材の形状は任意であり、基板の円周方向に沿って基板端面と当接部位とが線接触するように押圧部材を構成してもよいし、基板端面と当接部位とが点接触するように押圧部材を構成してもよい。但し、後者のように構成することで、基板との接触面積をより小さくして基板と当接する位置を制御することが容易となる。基板端面と当接部位とが点接触する形態としては、例えば押圧部材の横断面形状を基板との当接点を中心として基板端面から離れるように曲率を有する形状、例えば円弧としてもよい。
また、基板に対して所定の処理を施す基板処理装置において、第2の基板を被処理基板とする場合には、上記した基板位置決め装置と同一構成を有する位置決めユニットと、該位置決めユニットにより位置決めされた第2の基板に対して処理を施す処理ユニットとを備えるようにすればよい。その一方で、第1および第2の基板を被処理基板とする場合には、上記した基板位置決め装置と同一構成を有する位置決めユニットと、該位置決めユニットにより位置決めされた第1および第2の基板に対して処理を施す処理ユニットとを備えるようにすればよい。このような基板処理装置によれば、従来装置にあるようなセンタリング機構等の大がかりな機構を必要とせず、簡素な構成で基板を精度良く位置決めしながらも、装置全体をコンパクトに構成することができる。
この発明によれば、基板回転機構により水平方向に滑動自在に支持された基板の端面のうち基板回転機構の回転中心から最も離れた最大偏心部位を検出して、最大偏心部位を基板回転機構の回転中心に向けて水平方向に押動して基板を水平方向に位置決め(位置決め動作を実行)しているので、簡素な構成で、基板を位置決めすることができる。さらに、第1の基板に対して最大偏心部位が押し込まれた位置を基準押し込み位置として設定している。そして、第1の基板と異なる第2の基板に対して位置決め動作を実行する際に、第1の基板と第2の基板との基板径の差に応じて基準押し込み位置を補正して補正押し込み位置を求めた後、補正押し込み位置まで第2の基板の最大偏心部位を基板回転機構の回転中心に向けて水平方向に押動している。このため、基板(第2の基板)の径の個体差にかかわらず、基板を精度良く位置決めすることができる。
<第1実施形態>
図1は、本発明にかかる基板処理装置の第1実施形態を示す図である。また、図2は図1の基板処理装置の制御構成を示すブロック図である。この基板処理装置は、半導体ウエハ等の円形基板Wからメタル層やフォトレジスト層などの薄膜をエッチング除去する装置である。具体的には、その表面Wf(デバイス形成面)に薄膜が形成された基板Wの周縁部TRに対して化学薬品または有機溶剤等の薬液や純水またはDIW等のリンス液(以下「処理液」という)を供給することで該表面周縁部TRから薄膜をエッチング除去するとともに、基板裏面Wbに処理液を供給して裏面Wb全体を洗浄する装置である。
この基板処理装置は、基板Wをその表面Wfを上方に向けた状態で水平に保持して回転させるスピンチャック1(基板回転機構)と、スピンチャック1に保持された基板Wの下面(裏面Wb)の中央部に向けて処理液(薬液やリンス液)を供給する下面処理ノズル15と、スピンチャック1に保持された基板Wの上面に対向配置される遮断板5と、スピンチャック1に保持された基板Wの表面周縁部TRに処理液を供給する周縁処理ノズル3を備えている。さらに、この基板処理装置には、基板Wの水平方向の位置を位置決めするための位置決めユニット40が本発明の「基板位置決め装置」として配設されている。
スピンチャック1は、中空の回転支柱11がモータを含むチャック回転駆動機構12の回転軸に連結されており、チャック回転駆動機構12の駆動により鉛直方向に伸びる回転軸J回りに所定の回転速度で回転可能となっている。この回転支柱11の上端部には、スピンベース13が一体的にネジなどの締結部品によって連結されている。したがって、装置全体を制御する制御ユニット4からの動作指令に応じてチャック回転駆動機構12を駆動させることによりスピンベース13が回転軸J回りに回転する。このように、この実施形態では、チャック回転駆動機構12が本発明の「回転手段」に、スピンベース13が本発明の「回転部材」に相当している。
チャック回転駆動機構12にはロータリーエンコーダ等の回転位置(回転角度)検出計が内蔵されており、スピンベース13の所定の基準位置からの回転位置を検出して制御ユニット4に送出する。また、制御ユニット4は回転位置検出計から送出された信号に基づいてチャック回転駆動機構12を駆動させてスピンベース13を所望の回転位置に位置決めすることが可能となっている。
制御ユニット4は、コンピュータによって構成されており、その本体部であって演算処理を行うCPU4aと、制御用ソフトウェアやデータなどを記憶しておく記憶部4bと、基板処理装置の外部に設けられているホストコンピュータ等と通信を行う通信部4cを備えている。CPU4aは、基板Wに対する処理条件を規定するレシピのほか、被処理対象となる基板Wの径データ等を含む各種データを基板処理装置の操作パネル6からオペレータによって設定入力されることで記憶部4bに格納する。また、CPU4aは、基板処理装置外のホストコンピュータから通信部4cを介してレシピ、基板Wの径データ等を含む各種データを記憶部4bに格納するようにしてもよい。そして、CPU4aは、記憶部4bからレシピ、基板Wの径データ等の各種データを読み出して装置各部を制御する。
制御ユニット4のCPU4aは、例えば次のようにして基板Wの径データを取得する。基板Wが半導体ウエハの場合、当該ウエハ自体に付与されたウエハID、あるいは当該ウエハを含むロットに付与されたロットIDに基板Wの径データが含まれていれば、CPU4aはこれらのIDを記憶部4bに格納するとともに、必要に応じて読み出すことで基板Wの径データを取得することができる。
中空の回転支柱11には、処理液供給管14が挿通されており、その上端に下面処理ノズル15が結合されている。処理液供給管14は薬液供給ユニット16およびリンス液供給ユニット17と接続されており、薬液またはリンス液が選択的に供給される。このように、この実施形態では、基板Wの下面(裏面Wb)を洗浄するために裏面Wbに処理液を供給する、処理液供給管14および下面処理ノズル15が本発明の「処理ユニット」として機能する。
また、回転支柱11の内壁面と処理液供給管14の外壁面の隙間は、円筒状のガス供給路19を形成している。このガス供給路19はガス供給ユニット18(ガス供給部)と接続されており、基板Wの下面とスピンベース13の対向面との間に形成される空間に窒素ガスを供給することができる。なお、この実施形態では、ガス供給ユニット18から窒素ガスを供給しているが、空気や他の不活性ガスなどを吐出するように構成してもよい。
図3はスピンベース13を上方から見た平面図である。スピンベース13には、その中心部に開口が設けられるとともに、その周縁部付近には複数個(この実施形態では12個)の第1支持ピンF1〜F12と、複数個(この実施形態では12個)の第2支持ピンS1〜S12が鉛直方向に昇降自在に設けられている。第1支持ピンF1〜F12は、回転中心A0を中心として放射状に略等角度間隔でスピンベース13から上方に向けて突出して設けられるとともに、第2支持ピンS1〜S12は、円周方向に沿って各第1支持ピンF1〜F12の間に位置するように、回転中心A0を中心として放射状に略等角度間隔でスピンベース13から上方に向けて突出して設けられている。つまり、第1および第2支持ピンからなる一対の支持ピンが円周方向に沿って回転中心A0を中心として放射状に12対、スピンベース13の周縁部に上方に向けて設けられている。
第1支持ピンF1〜F12および第2支持ピンS1〜S12の各々は、基板裏面Wbと当接することによって、スピンベース13から所定距離だけ上方に離間させた状態で基板Wを略水平姿勢で支持可能となっている。これらのうち、周方向に沿って1つ置きに配置された12個の第1支持ピンF1〜F12は、第1支持ピン群を構成し、これらは連動して基板Wを支持し、または基板Wの裏面Wbから離間してその支持を解除するように動作する。一方で、残る12個の第2支持ピンS1〜S12は、第2支持ピン群を構成し、これらは連動して基板Wを支持し、または基板Wの裏面Wbから離間してその支持を解除するように動作する。なお、基板Wを水平に支持するためには、各支持ピン群が有する支持ピンの個数は少なくとも3個以上であればよいが、各支持ピン群が有する支持ピンの個数を12個とすることにより安定して基板Wを支持することができる。このように、基板Wをスピンベース13から離間させることにより、基板Wがスピンベース13に当接して支持された場合に生じる基板下面(裏面Wb)の損傷や汚染を避けることができる。
また、第1支持ピン群を構成する第1支持ピンの個数と第2支持ピン群を構成する第2支持ピンの個数とを同数としていることから、第1支持ピン群と第2支持ピン群との間で基板Wの支持状態の切り換え(基板の支持/支持の解除)を行う際にも、基板の支持状態の安定性を損なうことなく切り換えを実行することができる。
図4および図5は、スピンチャック1に関連する構成を説明するための断面図(図10のA−A’線断面)である。図4は、支持ピンが上昇した状態を示し、図5は、支持ピンが下降した状態を示す。また、図6は、スピンベース13内に備えられた動作伝達機構の構成を説明するための平面図である。図4および図5では、第1支持ピンが連動して昇降する様子のみが図示されているが、第2支持ピンも第1支持ピンと同様に連動して昇降可能となっている。
スピンチャック1には、第1支持ピンF1〜F12を連動して昇降動作させるための第1動作伝達機構FT1と、第2支持ピンS1〜S12を連動して昇降動作させるための第2動作伝達機構FT2とが設けられている。第1動作伝達機構FT1は、図6(a)に示すように、第1支持ピンF1〜F12をそれぞれ作動させるための12個の上下アーム71と、これらの上下アーム71を連動して昇降させるための第1上下リング72とを備えている。上下アーム71の各々は、回転中心A0を中心として互いに等角度(30°)間隔で放射状に径方向に伸びるようにして、第1上下リング72にネジなどの締結部品によって連結されており、各上下アーム71の先端部には、第1支持ピンF1〜F12が立設される。同様に、第2動作伝達機構FT2は、図6(b)に示すように、第2支持ピンS1〜S12をそれぞれ作動させるための12個の上下アーム73と、これらの上下アーム73を連動して昇降させるための第2上下リング74とを備えている。上下アーム73の各々は、回転中心A0を中心として互いに等角度(30°)間隔で放射状に径方向に伸びるようにして、第2上下リング74にネジなどの締結部品によって連結されており、各上下アーム73の先端部には、第2支持ピンS1〜S12が立設される。
第1上下リング72および第2上下リング74は、スピンベース13の回転中心A0に対して同心に配置されたほぼ円環状の部材であり、第2上下リング74は、その中央に設けられた開口部74aを大きくすることより、開口部74aに第1上下リング72の一部を包囲しながら、第1上下リング72の上方に配置されている(図4および図5)。これらの第1および第2上下リング72,74は、スピンベース13の回転軸J(鉛直軸)に沿って昇降可能となっており、第1上下リング72を昇降させることによって、第1支持ピンF1〜F12を一体的に昇降させることができ、第2上下リング74を昇降させることによって、第2支持ピンS1〜S12を一体的に昇降させることができる。
スピンベース13は、上板131と下板132とをボルトで固定して構成されており、上板131の周縁部には、第1支持ピンF1〜F12および第2支持ピンS1〜S12を昇降自在に配設するために貫通孔131aが形成されている。また、上板131と下板132との間に第1および第2動作伝達機構FT1,FT2を収容する収容空間が形成されている。上板131および下板132の中央部には、スピンベース13を貫通する貫通孔133が形成されている。この貫通孔133を通り、さらに、スピンチャック1の回転支柱11を挿通するように、処理液供給管14が配置されている。この処理液供給管14の上端には、スピンチャック1に保持された基板Wの下面中央に対向する下面処理ノズル15が固定されている。
図7は、スピンベース13を背面から見たときの平面図である。第1および第2上下リング72,74はそれぞれ、第1および第2上下リング72,74を昇降させるための第1および第2連動リング75、76と係合している。第1および第2連動リング75、76は、回転中心A0に対して同心に配置された円環状の部材であり、第2連動リング76は、第1連動リング75よりも外側に配置されている。第1および第2連動リング75、76はそれぞれ、スピンベース13の下板132に形成された貫通孔134,135を介して下板132に対して上下方向に伸びるように形成され、それらの上方端が第1および第2上下リング72、74と係合している。これらの第1および第2連動リング75、76は、スピンベース13の回転軸Jに沿って昇降可能となっており、第1連動リング75を昇降させることによって、第1上下リング72を介して第1支持ピンF1〜F12を昇降させることができ、第2連動リング76を昇降させることによって、第2上下リング74を介して第2支持ピンS1〜S12を昇降させることができる。
次に、図8および図9を用いて第1支持ピンF1〜F12と第2支持ピンS1〜S12の構成について説明する。図8は、第1支持ピンの構成を示す図である。なお、第1支持ピンF1〜F12はいずれも同一構成を有しているため、ここでは1つの第1支持ピンの構成について説明する。第1支持ピンF1は、上下アーム71の上に立設された可動本体部材101と、可動本体部材101上に設けられ基板Wの下面周縁部と当接して基板Wを支持可能に構成された支持部材102と、可動本体部材101を取り囲むようにスピンベース13の上板131に嵌挿されたベローズ103と、ベローズ103の上方に取り付けられ、その上面に支持部材102を載置可能に構成されたリング部材105とを備えている。
可動本体部材101の頂部には支持部材102を装着可能なネジ孔101aが形成されており、ネジ孔101aに支持部材102を嵌挿させることで可動本体部材101上に支持部材102を立設する。支持部材102は、ネジ形状の部材であり、上部のネジ頭部(ネジ山)が支持部位102aとして基板Wの下面に当接して基板Wを支持可能に構成されるとともに、下部のネジ部が可動本体部材101のネジ孔101aと螺合可能に構成されている。ベローズ103の上端部103aは、可動本体部材101の頂部(ネジ孔101aの周縁部)を覆うようにして可動本体部材101と係合することにより、可動本体部材101を保護するとともに、貫通孔131aからスピンベース13内部に液が侵入するのを防止している。ベローズ103は、例えばPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)より形成され、薬液等により基板Wを処理する際に、ステンレス鋼(SUS)またはアルミニウム等から形成される可動本体部材101を保護する。また、スピンベース13の上板131とベローズ103の端部材との間には、シール部材201が配設され、スピンベース13の内部空間を外部雰囲気から遮断している。
リング部材105は、支持部材102のネジ部の径に合わせて開口した円環状の部材であり、ベローズ103の上端部103aの上に載置され、支持部材102が可動本体部材101のネジ孔101aにねじ込まれることで固定される。支持部材102のネジ部とリング部材105との間にはシール部材104が配置され、支持部材102とリング部材105との間から可動本体部材101のネジ孔101aに液が侵入するのを防止している。支持部材102およびリング部材105は、耐薬性を考慮して、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)で形成されるのが好ましい。一方、耐薬性を考慮する必要がない場合には、ゴム系材質で形成するようにしてもよい。
第1支持ピンF1の下方には、圧縮コイルばね202をその伸縮方向を鉛直方向に沿って配置するとともに収容したばねケース203がスピンベース13の下板132に設置されている。これにより、第1支持ピンF1は、上下アーム71を介して上方に向かって付勢されており、その結果として、図4に示すように、第1支持ピンF1は、支持部位102aが、基板Wの下面に当接して基板Wを支持する支持位置PSに位置決めされる。なお、このような第1支持ピンF1の高さ位置は、スピンベース13内部に固定配置されたストッパー204が可動本体部材101の下端のフランジ部101bに係合することによって第1支持ピンF1の上限位置が規定される。一方、図5に示すように、後述するようにして第1支持ピンF1が下降された場合には、ばねケース203の上端面203aがストッパーの役割を果たし、上下アーム71の下方端がばねケース203の上端面203aに係合することによって第1支持ピンF1の下限位置が規定される。
図9は、第2支持ピンの構成を示す図である。第1支持ピンF1〜F12と第2支持ピンS1〜S12とは、基板Wの下面に当接して基板Wを支持可能に構成されている点において共通する。その一方で、第2支持ピンS1〜S12は、支持部位102aに支持された基板Wが水平方向に移動した際に、当該移動を規制することが可能となっている点で相違する。そのため、第2支持ピンS1〜S12については、第1支持ピンF1〜F12との相違点についてのみ説明することとし、第1支持ピンF1〜F12と同一の構成については、同一符号を付して説明を省略する。なお、各第2支持ピンS1〜S12はいずれも同一構成を有している。
第2支持ピンS1〜S12は、ベローズ103(上端部103a)と支持部材102との間に介装されるリング部材106が、基板Wの端面に当接可能に仕上げられている。つまり、リング部材106は、支持部材102に対して基板Wの周縁側に配置された規制部位106aを有し、規制部位106aによって基板Wが水平方向に移動した際に、基板Wの端面に当接して基板Wの水平方向の移動を規制することが可能となっている。そして、このような規制部位106aが第2支持ピンS1〜S12の各々に設けられることで、支持部位102aに支持された基板Wが水平方向においてどのように移動したとしても基板Wの端面が規制部位106aに当接して、基板Wの径方向外側への飛び出しを防止することが可能となっている。
各第2支持ピンS1〜S12の規制部位106aは、支持部位102aに支持された基板Wの端面と対向しながら該基板端面から所定の間隙を隔てるようにして設けられている。具体的には、各第2支持ピンS1〜S12の規制部位106aをそれぞれ結んで描かれる仮想円VC(図3参照)の直径が、基板Wの直径に対して若干大きくなるように、規制部位106aが設けられている。したがって、第2支持ピンS1〜S12により基板Wを支持させるためには、後述する基板位置決め処理において、基板Wの水平位置を上記した仮想円VCの内側に位置決めしておく必要がある。
また、図9(b)に示すように、規制部位106aの高さは、支持部位102aによって支持された基板Wの上面の高さ位置WTよりも低くなるように形成されている。このように構成することで、後述する遮断板5が基板Wの上面(表面Wf)に対向しながら近接配置される場合であっても、遮断板5と規制部位106aとが接触するのを防止できる。また、基板Wに処理液を供給する際に、基板Wの径方向外側に流れ基板上から排出される処理液が基板Wに向けて跳ね返るのを抑制することができる。
なお、その他の第2支持ピンの構成は第1支持ピンの構成と同様である。ここで、各第2支持ピンS1〜S12は、上下アーム73の先端部に立設されているが、上下アーム73が上昇した際に当接するストッパー204の高さ位置は、第1支持ピンF1の下方に配置されるストッパー204の高さ位置と同一である。そのため、第2支持ピンS1〜S12は、第1支持ピンF1〜F12と同一の支持位置PSで基板Wの下面に当接して基板Wを支持可能となっている。
図4および図5に戻って説明を続ける。回転支柱11はチャック回転駆動機構12のモータの駆動軸と一体化しており、チャック回転駆動機構12を貫通して設けられている。チャック回転駆動機構12を包囲するようにケーシング21が配置されており、このケーシング21は、さらに、筒状のカバー部材22によって包囲されている。カバー部材22の上端はスピンベース13の下面近傍にまで及んでおり、その上端付近の内面にはシール機構23が配置されている。このシール機構23はスピンベース13の下面に固定されたシール部材24に摺接するようになっており、これにより、シール機構23と回転支柱11との間には、外部雰囲気から遮断された機構部収容空間MSが形成されている。
また、図1に示すように、カバー部材22の周囲には、受け部材25が固定的に取り付けられている。カバー部材22の外壁面と受け部材25の内壁面との間の空間は排液槽26を構成しており、排液槽26の底部には、回収ドレイン27に連通接続された排液口26aが設けられている。そして、回収ドレイン27から排液された処理液(薬液およびリンス液)は必要に応じて再利用または廃棄される。
また、排液槽26の上方には、スピンチャック1及び該スピンチャック1に保持された基板Wを包囲するように筒状の飛散防止カップ28が昇降自在に設けられている。この飛散防止カップ28は、基板Wに供給され該基板から除去された処理液が飛散するのを防止するために設けられており、制御ユニット4からの動作指令に応じてカップ昇降駆動機構29を駆動させることで回転軸Jに沿って昇降する。すなわち、飛散防止カップ28を上方位置(図1の実線で示す位置)に位置させることでスピンチャック1及び該スピンチャック1に保持された基板Wを側方位置から取り囲み、基板Wに供給され飛散する処理液を捕集可能となっている。一方で、図示していない搬送手段が未処理の基板Wをスピンベース13上の支持ピンに載置したり、処理済の基板Wを支持ピンから受け取る際には、下方位置(図1の破線で示す位置)に駆動される。
図10は、第1および第2支持ピンを駆動するための駆動機構の構成を説明するための平面図である。機構部収容空間MS内において、ケーシング21の上蓋部21a上には、回転支柱11を取り囲むほぼ円環状のギヤケース61が取り付けられている。ギヤケース61上には、図10の平面図に示すように、第1モータM1および第2モータM2が、回転支柱11に対して対称な位置に固定されている。ギヤケース61の内部には、図4および図5に示されているように、その内壁面の内周側および外周側にそれぞれベアリング62,63が圧入されている。ベアリング62,63は回転支柱11に対して同軸に配置されている。内側のベアリング62の回転側リングには、回転支柱11を包囲するリング状の第1ギヤ64が固定されており、外側のベアリング63の回転側リングには回転支柱11を包囲するリング状の第2ギヤ65が固定されている。したがって、ギヤケース61内において、第1ギヤ64および第2ギヤ65は回転支柱11に対して同軸的に回転可能であり、第2ギヤ65は第1ギヤ64よりも外側に位置している。第1ギヤ64は、外周側にギヤ歯を有し、第2ギヤ65は、内周側にギヤ歯を有している。
第1モータM1の駆動軸に固定されたピニオン66は、第1ギヤ64と第2ギヤ65との間に入り込み、内側に配置された第1ギヤ64に噛合している。同様に、図10に示されているとおり、第2モータM2の駆動軸に固定されたピニオン67は、第1ギヤ64と第2ギヤ65との間に位置し、外側に配置された第2ギヤ65に噛合している。ギヤケース61上にはさらに、モータM1,M2を回避した位置に、一対の第1ボールねじ機構81が回転支柱11を挟んで対向する位置(すなわち、回転支柱11の側方)に配置されている。さらに、ギヤケース61上には、モータM1,M2および第1ボールねじ機構81を回避した位置に、他の一対の第2ボールねじ機構82が、回転支柱11を挟んで対向するように位置(すなわち、回転支柱11の側方)に配置されている。
第1ボールねじ機構81は、図4および図5に示されているように、回転支柱11と平行に配置されたねじ軸83と、このねじ軸83に螺合するボールナット84とを備えている。ねじ軸83は、ギヤケース61の上蓋部に軸受け部85を介して取り付けられており、その下端は、ギヤケース61の内部に及んでいる。このねじ軸83の下端には、ギヤ86が固定されており、このギヤ86は第1ギヤ64と第2ギヤ65との間に入り込み、内側に配置された第1ギヤ64に噛合している。
一方、ボールナット84には第1非回転側可動部材88が取り付けられている。この第1非回転側可動部材88は、回転支柱11を取り囲む環状の部材であって、その内周面には、回転支柱11を取り囲むように設けられた第1ベアリング77の非回転側リング77fが固定されている。第1ベアリング77の回転側リング77rは非回転側リング77fよりも回転支柱11に対して内方側に配置されている。この回転側リング77rは、回転支柱11を取り囲む環状の第1回転側可動部材89の外周面側に固定されている。第1回転側可動部材89は、回転支柱11の外周面に突出して設けられた案内レール90に係合している。この案内レール90は、回転支柱11に平行な方向に沿って形成されており、これにより、第1回転側可動部材89は、回転支柱11に沿う方向に案内されて移動可能な状態で、回転支柱11に結合されている。
第1モータM1を駆動してピニオン66を回転させると、この回転は第1ギヤ64に伝達される。これによって、第1ギヤ64に噛合しているギヤ86が回転して、第1ボールねじ機構81のねじ軸83が回転する。これによって、ボールナット84およびこれに結合された第1非回転側可動部材88が回転支柱11に沿って昇降することになる。回転支柱11とともに回転することになる第1回転側可動部材89は、第1ベアリング77を介して第1非回転側可動部材88に結合されているから、この第1非回転側可動部材88の昇降により、回転支柱11の回転中であっても、案内レール90に沿って昇降されることになる。
第1ボールねじ機構81によって昇降されるリング状の第1非回転側可動部材88の外方には、別のリング状の第2非回転側可動部材91が配置されている。第2ボールねじ機構82は、上記第1ボールねじ機構81と同様な構成を有しているが、そのねじ軸の下端に設けられたギヤは、ギヤケース61内の第1ギヤ64と第2ギヤ65との間において、第2ギヤ65に内側から噛合している。したがって、同じく第2ギヤ65に噛合しているピニオン67を第2モータM2によって駆動すれば、第2ボールねじ機構82のボールナット(図示せず)が昇降することになる。このボールナットが、第2非回転側可動部材91に結合されている。
第2非回転側可動部材91の外周面には、回転支柱11を取り囲むように設けられた第2ベアリング78の非回転側リング78fが固定されている。この第2ベアリング78の回転側リング78rは、回転支柱11を取り囲むリング状の第2回転側可動部材92の内周面に固定されている。第2回転側可動部材92の上面には、回転伝達ピン93が回転支柱11に沿う鉛直方向に2本、回転支柱11を挟んで回転支柱11を中心として略対称な位置に挿入されている(図7)。回転伝達ピン93は、スピンベース13の上板131および下板132を貫通するようにしてスピンベース13に固定されており、その下端が第2回転側可動部材92を昇降自在にしながら第2回転側可動部材92と係合している。そして、第2ボールねじ機構82のボールナットとともに第2非回転側可動部材91が昇降するとき、第2ベアリング78を介して結合された第2回転側可動部材92も同時に昇降する。第2回転側可動部材92は昇降可能な状態で回転伝達ピン93を介してスピンベース13に結合されているからスピンベース13とともに(すなわち回転支柱11とともに)回転されるが、この回転中であっても、第2ボールねじ機構82からの駆動力を得て、昇降が可能である。
第1回転側可動部材89には、その上方側に鉛直方向に伸びて第1連動リング75と係合する上下駆動ピン891が4本設けられている。具体的には、第1連動リング75には、図7に示すように、上下駆動ピン891の各々に対応して上下駆動ピン891に係合可能な切欠部751が形成されており、各切欠部751に上下駆動ピン891が挿入されている。そして、図5に示すように、第1回転側可動部材89が下降されることで、上下駆動ピン891の肩部891aが第1連動リング75に係合して、つまり4本の上下駆動ピン891が第1連動リング75を下方に引き下げるようにして、第1連動リング75を降下させる。これにより、上下アーム71の下方に配置された圧縮コイルばね202の付勢力に抗して、第1連動リング75に係合する第1上下リング72および第1上下リング72に連結された上下アーム71を一体的に降下させて上下アーム71の各々に立設された第1支持ピンF1〜F12を降下させることができる。
さらに、第2支持ピンS1〜S12の降下動作についても、第1支持ピンF1〜F12の降下動作とほぼ同様である。すなわち、第2連動リング76には、第2回転側可動部材92が有する上下駆動ピン(図示せず)の各々に対応して上下駆動ピンに係合可能な挿入孔761が形成されており、各挿入孔761に上下駆動ピンが挿入される。そして、第2回転側可動部材92が下降することで、上下駆動ピンが第2連動リング76に係合して、第2連動リング76を降下させる。これにより、上下アーム73の下方に配置された圧縮コイルばね202の付勢力に抗して、第2連動リング76に係合する第2上下リング74および第2上下リング74に連結された上下アーム73を一体的に降下させて上下アーム73の各々に立設された第2支持ピンS1〜S12を降下させることができる。
したがって、制御ユニット4の動作指令に応じて第1および第2モータM1、M2を回転駆動させることで、第1支持ピンF1〜F12からなる第1支持ピン群と、第2支持ピンS1〜S12からなる第2支持ピン群とを同時に、または独立して昇降させることが可能となっている。これにより、次に示す3種類の態様で基板Wを支持することができる。すなわち、第1および第2モータM1、M2を駆動させない状態では、第1および第2支持ピンF1〜F12、S1〜S12の全ての支持ピンが支持位置PSに位置して基板Wを第1支持ピン群と第2支持ピン群とで支持することができる。また、第1モータM1を駆動させることで第1支持ピンF1〜F12を降下させて該第1支持ピンF1〜F12を基板Wの下面から離間させ、第2支持ピンS1〜S12のみにより基板Wを支持することができる。その一方で、第2モータM2を駆動させることで第2支持ピンS1〜S12を降下させて該第2支持ピンS1〜S12を基板Wの下面から離間させ、第1支持ピンF1〜F12のみにより基板Wを支持することができる。
図1に戻って説明を続ける。スピンチャック1の上方には、スピンベース13に対向する円盤状の遮断板5が水平に配設されている。この遮断板5は、スピンチャック1の回転支柱11と同軸上に配置された回転支柱51の下端部に一体回転可能に取り付けられている。この回転支柱51には、遮断板回転駆動機構52が連結されており、制御ユニット4からの動作指令に応じて遮断板回転駆動機構52のモータを駆動させることにより遮断板5を回転軸J回りに回転させる。制御ユニット4は、遮断板回転駆動機構52のモータをチャック回転駆動機構12のモータと同期するように制御することで、スピンチャック1と同じ回転方向および同じ回転速度で遮断板5を回転駆動させることができる。
また、遮断板5は、遮断板昇降駆動機構53と接続され、遮断板昇降駆動機構53の昇降駆動用アクチェータ(例えばエアシリンダーなど)を作動させることで、遮断板5をスピンベース13に近接して対向させたり、逆に離間させることが可能となっている。具体的には、制御ユニット4は遮断板昇降駆動機構53を作動させることで、基板処理装置に対して基板Wを搬入出、あるいは後述する位置決めユニット40により基板Wの位置決めを行う際には、スピンチャック1の上方の退避位置に遮断板5を上昇させる。その一方で、基板Wをスピンベース13から所定距離だけ上方に離間した基板処理位置(支持位置PSに位置決めされた支持ピンにより支持された基板Wの高さ位置)で該基板に対して処理を施す際には、スピンチャック1に保持された基板Wの表面Wfのごく近傍に設定された所定の対向位置(図1に示す位置)まで遮断板5を下降させる。これにより、遮断板5の下面(対向面501)と基板表面Wfとが近接した状態で離間して対向配置される。
遮断板5の中心の開口および回転支軸51の中空部は、ガス供給路54を形成している。このガス供給路54はガス供給ユニット18と接続されており、基板Wの上面(表面Wf)と遮断板5の対向面501との間に形成される空間SPに窒素ガスを供給することができる。
図11は遮断板5の底面図である。遮断板5は、その下面(底面)が基板Wの上面(表面Wf)と略平行に対向する対向面501となっており、その平面サイズは基板Wの直径と同等以上の大きさに形成されている。このため遮断板5が対向位置に配置されると基板Wの表面全体を覆って基板表面Wf上の雰囲気を外部雰囲気から遮断することが可能となっている。また、遮断板5の周縁部には遮断板5を上下方向(鉛直軸方向)に貫通する、略円筒状の内部空間を有する貫通孔502が形成されており、後述する周縁処理ノズル3が挿入可能となっている。この貫通孔502はスピンチャック1に保持される基板Wの表面周縁部TRに対向する位置に形成されているため、周縁処理ノズル3を貫通孔502に挿入させることで周縁処理ノズル3を表面周縁部TRに対向して配置させることができる。
また、対向面501には複数のガス噴出口506が開口している。複数のガス噴出口506はスピンチャック1に保持される基板Wの表面中央部の非処理領域NTRに対向する位置に、回転中心A0を中心とする円周に沿って等角度間隔に形成されている。これらのガス噴出口506は、遮断板5の内部のガス流通空間505に連通しており、ガス流通空間505に窒素ガスが供給されると、ガス噴出口506を介して窒素ガスが空間SPに供給される。なお、ガス噴出口は複数の開口に限らず、単一の開口、例えば、回転中心A0を中心として全周にわたってリング状に開口したものであってもよい。但し、複数のガス噴出口とした方が、ガス噴出圧の均一性を得る点で有利である。
そして、この空間SPに窒素ガスが供給されることで空間SPの内部圧力を高めて基板Wをその下面に当接する支持ピン(第1支持ピンF1〜F12および/または第2支持ピンS1〜S12)に押圧させることができる。これによって、支持ピンに押圧された基板Wは、チャック回転駆動機構12がスピンベース13を回転させることで基板Wの下面と支持ピンとの間に発生する摩擦力によって支持ピンに支持されながらスピンベース13とともに回転する。なお、供給された窒素ガスは空間SPを基板Wの中心付近から径方向外側へと流れていく。
したがって、制御ユニット4が、ガス供給ユニット18を制御して空間SPに窒素ガスを供給しながら、第1および第2モータM1、M2を回転駆動させることにより、次の3種類の保持モードで基板Wを保持可能としながら、該3種類の保持モードの間で保持モードを選択的に切り換えることができる。すなわち、制御ユニット4は、
(1)第2支持ピンS1〜S12を下降させて第1支持ピンF1〜F12(第1支持ピン群)で基板Wを支持しながら、空間SPに供給される窒素ガスによって基板Wを第1支持ピンF1〜F12に向けて押圧してスピンベース13に保持させる第1保持モード、
(2)第1支持ピンF1〜F12を下降させて第2支持ピンS1〜S12(第2支持ピン群)で基板Wを支持しながら、空間SPに供給される窒素ガスによって基板Wを第2支持ピンS1〜S12に向けて押圧してスピンベース13に保持させる第2保持モード、
(3)第1および第2支持ピンF1〜F12、S1〜S12(第1および第2支持ピン群)で基板Wを支持しながら、空間SPに供給される窒素ガスによって基板Wを第2支持ピンS1〜S12に向けて押圧してスピンベース13に保持させる第3保持モード
とに保持モードを選択的に切り換え可能となっている。
次に、周縁処理ノズル3について説明する。周縁処理ノズル3は、ノズルアーム31の一方端に固着されている。ノズルアーム31の他方端はアーム軸32により軸支され、アーム軸32が回動することで周縁処理ノズル3がアーム軸32を中心として所定の角度範囲で揺動可能となっている。また、アーム軸32には、ノズルアーム31と該ノズルアーム31に固着された周縁処理ノズル3とを一体的に駆動させるノズル移動機構33が連結されている。このノズル移動機構33は、周縁処理ノズル3とノズルアーム31とを揺動させるモータ等の揺動駆動源331と、周縁処理ノズル3とノズルアーム31とを上下方向に昇降させるシリンダ等の昇降駆動源332とを備えている。これらの構成により、周縁処理ノズル3を、揺動駆動源331により基板表面Wfに平行に水平移動させるとともに、昇降駆動源332により上下移動させることが可能となっている。このため、制御ユニット4からの動作指令に応じてノズル移動機構33が駆動されることで、周縁処理ノズル3を遮断板5の貫通孔502に挿入させて表面周縁部TRに処理液を供給可能な処理位置P1(図1の実線で示す位置)と、周縁処理ノズル3を表面周縁部TRから離間した離間位置P2(図1の破線で示す位置)とに移動させることができる。
周縁処理ノズル3はノズル後端部においてチューブ等を介して薬液供給ユニット16およびリンス液供給ユニット17と接続されており、薬液またはリンス液が供給される。このため、例えば制御ユニット4からの動作指令に応じて薬液供給ユニット16から薬液が圧送されると、周縁処理ノズル3の吐出口から薬液が吐出され、表面周縁部TRに供給されるとともに、基板Wの径方向外側に向かって流れ、基板外に排出される。したがって、薬液の供給位置よりも基板内周側の非処理領域NTRには薬液は供給されず、その結果、基板表面Wfの周縁部は基板Wの端面から内側に向かって一定の幅(周縁エッチング幅)で薄膜がエッチング除去される。また、制御ユニット4からの動作指令に応じてリンス液供給ユニット17からリンス液が圧送されると、周縁処理ノズル3の吐出口からリンス液が吐出され、表面周縁部TRに供給されるとともに、基板Wの径方向外側に向かって流れ、基板外に排出される。このように、この実施形態では、基板Wの表面周縁部TRから薄膜をエッチング除去するために該表面周縁部TRに処理液を供給する、周縁処理ノズル3および該周縁処理ノズル3を駆動するノズル移動機構33等が本発明の「処理ユニット」として機能する。
また、遮断板5の貫通孔502の内壁には、ガス導入部504が開口されており、ガス導入部504から貫通孔502の内部空間に窒素ガスを供給することが可能となっている。ガス導入部504は遮断板5の内部に形成されたガス流通空間505を介してガス供給ユニット18に連通している。したがって、制御ユニット4からの動作指令に応じてガス供給ユニット18から窒素ガスが圧送されると、貫通孔502の内部空間に窒素ガスが供給され、周縁処理ノズル3が離間位置P2(図1の破線で示す位置)に移動された状態、すなわち、周縁処理ノズル3が貫通孔502に挿入されていない状態では、貫通孔502の上下双方の開口から窒素ガスが噴出される。
周縁処理ノズル3が処理位置P1に位置決めされた際に、周縁処理ノズル3の段差面と貫通孔502の内壁の当接面とが当接することにより基板W側へのガス流路が塞がれ、窒素ガスが当接部分を越えて貫通孔502から基板表面Wfと対向面501とで挟まれた空間SPに噴出するのが防止される。なお、ガス導入部504を介して貫通孔502に導入された窒素ガスは貫通孔502の上方、つまり基板Wの反対側の開口から排出される。
次に、図12および図13を用いて、本発明の「基板位置決め装置」として基板処理装置内に装備された位置決めユニット40について説明する。基板Wの端面から内側に向かってエッチング除去される幅(周縁エッチング幅)を正確にコントロールするためには、スピンベース13の回転中心A0と基板Wの中心W0とを一致させることが重要となっている。基板中心W0とスピンベース13の回転中心とが位置ずれ(偏心)していると、周縁エッチング幅を均一にして処理することができなくなるからである。ここで、例えば基板Wの周縁を挟持するチャックピン等の挟持部材を3個以上設けた場合には、各挟持部材が基板Wの端面に当接して基板Wを保持することで、スピンベース13等の回転部材の回転中心と基板中心とを所定の範囲に位置決めすることが可能である。その一方で、本発明のように挟持部材がない状態では、基板Wが装置内に搬入され支持ピンに載置された後、スピンベース13の回転中心A0に対する基板中心W0の偏心量(スピンベース13の回転中心A0と基板中心W0との間の距離)を測定するとともに、基板Wが偏心している場合には基板Wの水平位置を補正する必要がある。そこで、位置決めユニット40により、次のようにしてスピンベース13の回転中心A0と基板中心W0とを一致させている。
図12は、位置決めユニットの構成を示す図である。位置決めユニット40は、スピンチャック1と、スピンチャック1の側方に配設され、基板Wを回転中心A0に向けて水平方向に押動して基板Wを水平方向に位置決め可能な位置決め機構400を備える。この位置決め機構400は、支持ピンに滑動自在に支持された基板Wの端面に当接して該基板Wを水平方向に押圧する押圧ブロック41と、押圧ブロック41を支持するロッド42と、該ロッド42に接続され、押圧ブロック41をスピンベース13の回転中心A0を通る線上(スピンベース13の径方向)に沿って水平方向に移動させるブロック移動機構43と、基板Wの周縁に配置されて該基板Wの端面位置を検出するセンサ44とを有している。
ここで、上記したように、基板Wは第1および第2支持ピンF1〜F12、S1〜S12により支持可能に構成されており、基板Wの位置決めを行う際には、制御ユニット4は、第2支持ピンS1〜S12を基板Wの下面から離間させて第1支持ピンF1〜F12のみにより、又は逆に第1支持ピンF1〜F12を基板Wの下面から離間させて第2支持ピンS1〜S12のみにより、あるいは第1支持ピンF1〜F12及び第2支持ピンS1〜S12により基板Wを支持させる。このように、第1支持ピンF1〜F12からなる第1支持ピン群、第2支持ピンS1〜S12からなる第2支持ピン群が、本発明の「支持手段」として機能する。ここで、第2支持ピンS1〜S12は規制部位106aを有しているが、その位置は基板Wの端面より離れているので位置決め作用を有しておらず、「支持手段」として用いてもよいが、以下の実施形態では第1支持ピン群のみにより基板Wを支持させる形態について説明する。
押圧ブロック41は円筒形状をなしており、その上面にロッド42が固着されている。そのため、ブロック移動機構43がロッド42を水平方向に駆動させることで、押圧ブロック41の側面41aを基板Wの端面に当接させつつ基板Wを水平方向に押動することが可能となっている。具体的には、押圧ブロック41の側面41a(本発明の「当接部位」に相当)が、第1支持ピンF1〜F12に滑動自在に支持された基板Wに当接しつつ押圧することで、基板裏面Wb(下面)と第1支持ピンF1〜F12との間に発生する摩擦力よりも大きな力を作用させて基板Wを第1支持ピンF1〜F12上で滑動させて押圧方向に基板Wを移動させることが可能となっている。このように、この実施形態では、押圧ブロック41が本発明の「押圧部材」として機能している。
押圧ブロック41の横断面形状は円形であり、押圧ブロック41が基板Wと当接する際に側面41aと基板Wの端面とが点接触するように構成されている。このように基板Wと当接可能に押圧ブロック41を構成することで、基板Wとの接触面積を小さくして基板Wと当接する位置を制御することが容易となる。
また、ロッド42とセンサ44とは、図示省略するブラケット等の取付け具を介して連結されている。このため、制御ユニット4からの動作指令に応じてブロック移動機構43が作動することで、1つの駆動系で押圧ブロック41とセンサ44とが一体的に駆動するように構成されている。
図13は、図12の位置決めユニットの動作を説明するための図である。ブロック移動機構43は、ロッド42(およびセンサ44)を駆動させることで、押圧ブロック41の側面41aを押し込み位置P11(図13の破線位置)と、基板Wから側方に離間した離間位置P12(図13の実線位置)との間で移動可能に構成されている。具体的には、ブロック移動機構43は、押圧ブロック41を離間位置P12から押し込み位置P11まで移動させることで、押圧ブロック41の側面41aと基板Wの端面とを当接させながら回転中心A0に向けて水平方向に基板Wを押動可能となっている。このように、この実施形態では、ブロック移動機構43が本発明の「駆動手段」として機能している。
センサ44は、基板Wの側方に配置され、スピンベース13を回転させることでスピンベース13上に支持された基板Wの端面位置を検知することでセンサ44から基板Wの端面までの距離を検出する。ここで、センサ44とスピンベース13の回転中心A0との間の相対距離は一定であるので、基板中心W0がスピンベース13の回転中心A0から偏心している場合には、センサ44から基板Wの端面までの距離が基板Wの回転に伴って変動する。このため、基板Wを回転させながらセンサ44が基板Wの端面までの距離を検出することで、回転中心A0から最も離れた端面(以下「最大偏心部位」という)を知ることができる。
なお、センサ44には例えば投光部と受光部とを備え、反射光の位置から三角測量法により距離を測定する光学式距離センサ、あるいは測定対象物との間の容量を検出することにより距離(または距離の変位量)を測定する静電容量式の近接覚センサなどを用いることができる。このように、この実施形態では、センサ44が本発明の「検出手段」として機能している。
次に、上記のように構成された基板処理装置の動作について図14ないし図23を参照しつつ詳述する。図14は、図1の基板処理装置の動作を示すフローチャートである。この基板処理装置では、基板Wの表面Wfにメタル層などの薄膜TFが形成された基板Wを薄膜形成面を上方に向けた状態で搬入させ、基板Wの水平位置を位置決めする位置決め処理を実行した後、位置決めされた基板Wに対して本発明の「所定の処理」としてベベルエッチング処理および裏面洗浄処理を実行する。
制御ユニット4は、基板位置決め処理に先立って飛散防止カップ28を下方位置(図1の破線で示す位置)に位置させて、スピンチャック1を飛散防止カップ28の上方から突出させるとともに、遮断板5をスピンチャック1の上方の退避位置に位置させて、遮断板5とスピンチャック1との間隔を広げる。また、第1支持ピンF1〜F12からなる第1支持ピン群のみにより基板Wを支持させるように、第2支持ピンS1〜S12を降下させておく。これにより、第2支持ピンS1〜S12に設けられた規制部位106aがセンサ44と基板端面との間を遮ったり、押圧ブロック41を基板端面に当接させて押し込む際に、規制部位106aと接触するのを回避することができる。そして、制御ユニット4は図15のフローチャートに示す一連の基板位置決め処理を実行する(ステップS1)。なお、第2支持ピンS1〜S12からなる第2支持ピン群による基板Wの支持の場合であっても、センサ44による検出の際に規制部位106aの検出値を特定することでサンプリングから除去したり、サンプリング周期で規制部位106a位置を飛ばすことで同様の処理を行うことができる。
図15は基板位置決め処理を示すフローチャートである。先ず、制御ユニット4は、被処理基板Wの搬入に先立って、装置のキャリブレーションが必要か否かを判断する(ステップS101)。具体的には、基板径が明らかな基板Wを第1支持ピンF1〜F12上に支持させた状態で後述する位置決め動作を実行する際に、最大偏心部位を所定の押し込み位置に押し込んだとき回転中心A0に対する基板中心W0の偏心量が所定の目標精度内の位置決め位置になるような状態になっているか否かにより、キャリブレーションの要否を判断する。例えば装置の電源投入時、あるいは所定枚数以上の基板処理が実行されたときに、キャリブレーションを実行させるようにしてもよい。そして、制御ユニット4は、キャリブレーションが必要であると判断した場合(ステップS101でYES)には、図16に示すキャリブレーション処理を実行する(ステップS102)。
図16は図15のキャリブレーション処理を示すフローチャートである。先ず、制御ユニット4は、ベベルエッチング処理および裏面洗浄処理が施される被処理基板W2(本発明の「第2の基板」に相当)とは別に、較正用基板W1(本発明の「第1の基板」に相当)を搬送手段(図示せず)により装置内に搬入し、第1支持ピンF1〜F12に支持させる(ステップS501)。このとき、基板Wとの干渉を避けるため押圧ブロック41を離間位置P12に退避させた状態とする。なお、このような較正用基板W1は、例えば図17に示すように、被処理基板W2が収容されるカセット(図示せず)とは別に設けられた較正用基板収容部7から位置決めユニット40に向けて搬入出することができる。
続いて、基板W1の径データを取得する(ステップS502;取得工程)。具体的には、本発明の「取得手段」として機能する制御ユニット4のCPU4aが記憶部4bに格納されている基板W1の径データを読み込む。そして、押圧ブロック41の押し込み位置P11をデフォルトで設定する(ステップS503)。例えば、制御ユニット4は、回転中心A0から水平方向に基板W1の半径だけ離れた位置を押し込み位置P11として初期設定する。次に、制御ユニット4は、基板W1に対して位置決め動作を実行する。
図18は、基板の位置決め動作を説明するための図である。先ず、センサ44による基板W1の端面までの距離の検出(サンプリング)を開始する。サンプリング周期としては、例えば0.1secに設定する。そして、センサ44による検出動作を実行した状態で、制御ユニット4はチャック回転駆動機構12を作動させて基板W1を低速(例えば12rpm)で回転方向Aに回転させる。このとき、基板W1は裏面Wbと第1支持ピンF1〜F12との間に発生する摩擦力で第1支持ピンF1〜F12に保持されながら回転中心A0回りに回転する。ここで、スピンベース13の回転位置はチャック回転駆動機構12に内蔵された回転位置検出計により検出され、制御ユニット4に送出される。その結果、基板Wの周方向位置と基板W1の端面までの距離について基板W1の全周を計測することで、図19に示すような計測結果を得ることができる。
図19はセンサによる検出結果を示すグラフである。具体的には基板W1を略一周回転させた際に得られる、基板Wの周方向位置に対するセンサ44から基板端面までの距離を示すグラフである。図19に示すように、回転中心A0と基板中心W0とがずれている(偏心している)場合には、センサ44から基板W1の端面までの距離が変化して、当該距離が最小となる極小点PAと当該距離が最大となる極大点PBとが検出される。また、得られた波形は基本的にサインカーブに近似することができるが、そのサインカーブから極端に基板端面までの距離が外れた位置が現れ、当該位置がノッチNTの位置として検出される。
ここで、図18(a)に示すように、極小点PAは回転中心A0から最も離れた端面(最大偏心部位)、すなわち回転中心A0から基板中心W0の方向(偏心方向)に伸びる仮想線PL1を想定した場合に該仮想線PL1と基板Wの外径とが交わる位置に相当する。そして、制御ユニット4は、回転位置検出計から送出される信号とセンサ44からの検出信号に基づいて円周方向における最大偏心部位PA(回転方向の位置)を検出する(ステップS504)。なお、極小点PAと極大点PBとの間の距離は、基板W1の偏心量(基板中心W0と回転中心A0との間の距離)の2倍に相当する。
次に、制御ユニット4は最大偏心部位PAが押圧ブロック41と対向する対向位置(図18(b)の実線で示す基板Wの位置)に位置するように基板W1を回転させる(ステップS505)。このとき、制御ユニット4は、最大偏心部位PAにノッチNTが位置する場合には、ノッチNTの幅に相当する長さだけ回転方向Aに基板Wを回転させて基板Wの端面位置を変更することが望ましい。これにより、次ステップ(ステップS506)において、ノッチNTの影響による位置ずれを回避することができる。
続いて、ブロック移動機構43の作動により押圧ブロック41を駆動させて最大偏心部位PAをステップS502にてデフォルトで設定された押し込み位置P11まで回転中心A0に向けて水平方向に移動させる。このとき基板W1は第1支持ピンF1〜F12に滑動自在に支持されているので、押圧ブロック41が基板W1の下面と第1支持ピンF1〜F12との間に発生する摩擦力よりも大きな力で基板W1を押圧することで、基板W1が押圧ブロック41に当接しつつ第1支持ピンF1〜F12上を水平方向に滑動する。その結果、最大偏心部位PAがデフォルトで設定された押し込み位置P11まで押動される(ステップS506)。その後、制御ユニット4はブロック移動機構43を駆動させて押圧ブロック41(およびセンサ44)を離間位置P12に退避させる(ステップS507)。このように、この実施形態では、ステップS504からステップS507に対応する動作が、本発明の「位置決め動作」に相当している。
その後、回転中心A0に対する基板中心W0の偏心量(基板中心W0と回転中心A0との間の距離)を測定する(ステップS508)。具体的には、ステップS502と同様な手順により、極小点(最大偏心部位)PAと極大点PBとを検出することにより、偏心量(極小点PAと極大点PBとの間の距離の半分に相当)を算出する。制御ユニット4は、偏心量が目標精度TA内となっているかどうかを判断して(ステップS509)、偏心量が目標精度TA内にない場合(ステップS509でNO)には、デフォルトで設定された押し込み位置P11を変更する(ステップS510)。そして、上記したステップS504からステップS507に対応する動作(位置決め動作)を再度実行して、偏心量が目標精度TA内となっているかどうかを確認する。
このように、基板W1に対して位置決め動作を少なくとも1回以上実行して、偏心量が目標精度TA内となるように位置決めを行う。その結果、偏心量が目標精度TA内となった場合(ステップS509でYES)には、制御ユニット4は、最後の位置決め動作において最大偏心部位PAが押し込まれた位置を基準押し込み位置P11Aとして設定して、制御ユニット4の記憶部4bに格納する(ステップS511;第1工程)。こうして、基準押し込み位置P11Aが設定されると、較正用基板Wを装置から搬送手段(図示せず)により搬出する(ステップS512)。これにより、キャリブレーション処理が完了する。つまり、基板W1に対して位置決め動作を実行させると、偏心量が目標精度TA内となるように、装置が位置決め可能な状態とされる。このように、この実施形態では、制御ユニット4のCPU4aが本発明の「設定手段」として機能する。
続いて、搬送手段(図示せず)が未処理の被処理基板W(W2)を装置内に搬入する(ステップS103)。この装置では、基板W2の表面Wfにメタル層などの薄膜TFが形成された基板Wを薄膜形成面を上方に向けた状態で搬入させ、基板W2に対する位置決め動作を実行する(第2工程)。
その一方で、キャリブレーションが必要でないと判断した場合(ステップS101でNO)には、キャリブレーション処理を行うことなく、装置に被処理基板W2を搬入する。つまり、較正用基板W1に対して基準押し込み位置P11Aが設定されていれば、較正用基板W1を搬入出させることなく、装置に被処理基板W2をそのまま搬入して被処理基板W2に対する位置決め動作を実行する。
制御ユニット4は、位置決め動作に先立って、基板W2の径データを取得する(ステップS104;取得工程)。具体的には、制御ユニット4のCPU4aが記憶部4bに格納されている基板W2の径データを読み込む。そして、基板を回転させながらセンサ44による基板W2の端面までの距離を測定することで、当該距離が最小となる極小点(最大偏心部位)PAと当該距離が最大となる極大点PAを検出する(ステップS105)。なお、極小点PAと極大点PBとの間の距離は、回転中心A0に対する基板中心W0の偏心量(基板中心W0と回転中心A0との間の距離)の2倍に相当する。
そして、制御ユニット4は、基板Wの偏心量に対する位置決め目標精度をTAとしたとき、極小点(最大偏心部位)PAと極大点PBとの間の距離が2×TAの範囲内にあるか否かを判断して(ステップS106)、目標精度2×TAの範囲内にある場合(ステップS106でYES)には基板W2の位置決めをすることなく、そのまま処理を終了する。一方、目標精度2×TAの範囲内にない場合(ステップS106でNO)には基板Wの位置決めを実行する。
ここで、基板W2の位置決めを実行する場合(ステップS106でNO)、制御ユニット4は最大偏心部位PAが押圧ブロック41と対向する対向位置に位置するように基板W2を回転させる(ステップS107)。そして、制御ユニット4は、基板W2の基板径がキャリブレーション処理時の基板径と差があるか、つまり基板W1の基板径と基板W2の基板径に差があるかどうかを判断する(ステップS108)。具体的には、制御ユニット4のCPU4aは、記憶部4bから取得した基板W1の径データと基板W2の径データとを比較する。その結果、基板径に差がある場合(ステップS108でYES)には、基板W1と基板W2との基板径の差に応じて、次のようにして基準押し込み位置P11Aを補正する。
図20は、基準押し込み位置の補正動作を説明するための図である。ここでは、基板W2の径D2が基板W1の径D1よりも大きな場合を例に基準押し込み位置の補正動作について説明する。このように、基板W2の径D2が基板W1の径D1よりも大きな場合には、基板W2の位置決めを実行する際に、押圧ブロック41により基準押し込み位置P11Aまで基板W2の最大偏心部位PA(PA2)を押動すると、図20(a)に示すように、基板W1の径D1と基板W2の径D2の差に応じて基板W2が過剰に押し込まれてしまう。その結果、回転中心A0に対する基板W2の基板中心WO(WO2)を所定の目標精度内とすることができなくなる。
そこで、制御ユニット4は、基板W1と基板W2との基板径の差に応じて、基準押し込み位置P11Aを補正する(ステップS109;補正工程)。具体的には、制御ユニット4のCPU4aは、基板W1の径D1と基板W2の径D2の差の半分に相当する距離DBだけ基準押し込み位置P11Aを補正して補正押し込み位置P11Bを求める。この例では、基板W2の径D2が基板W1の径D1よりも大きいことから回転中心A0から離れる方向に距離DBだけ基準押し込み位置P11Aから変更した位置を補正押し込み位置P11Bに設定する。その一方で、基板W2の径D2が基板W1の径D1よりも小さい場合には、回転中心A0に向けて距離DBだけ基準押し込み位置P11Aから変更した位置を補正押し込み位置P11Bに設定する。このように、この実施形態では、制御ユニット4のCPU4aが本発明の「補正手段」として機能する。
続いて、図20(b)に示すように、制御ユニット4は押圧ブロック41により、上記のように設定された補正押し込み位置P11Bまで最大偏心部位PA2を回転中心A0に向けて水平方向に押動する(ステップS110;押動工程)。これにより、回転中心A0に対する基板W2の偏心量を、基板W1の偏心量と同じようにして、目標精度TA内に正確に位置決めすることができる。
その一方で、制御ユニット4は、基板W1の基板径と基板W2の基板径に差がないと判断した場合(ステップS108でNO)には、基準押し込み位置P11Aまで基板W2の最大偏心部位を回転中心A0に向けて水平方向に押動することで(ステップS111)、回転中心A0に対する基板W2の偏心量を、目標精度TA内に正確に位置決めすることができる。
基板W2を位置決めした後、制御ユニット4は押圧ブロック41を離間位置P12に退避させる(ステップS112)。その後、基板W2の偏心量を測定する(ステップS113)。具体的には、ステップS105と同様な手順により、極小点(最大偏心部位)PAと極大点PBとを検出することにより、基板W2の偏心量(極小点PAと極大点PBとの間の距離の半分に相当)を算出する。制御ユニット4は、基板W2の偏心量が目標精度TA内となっているかどうかを判断して(ステップS114)、基板W2の偏心量が目標精度TA内にある場合(ステップS114でYES)には、続いてベベルエッチング処理および裏面洗浄処理を実行する。その一方で、基板W2の偏心量が目標精度TA内にない場合(ステップS114でNO)には、再度、ステップS113の偏心量の測定にもとづいてステップS107に戻り基板W2の位置決めを実行する。
こうして、基板位置決め処理が完了すると、制御ユニット4は第1支持ピンF1〜F12のみによる基板支持を継続させたまま、飛散防止カップ28を上方位置(図1の実線で示す位置)に位置させることでスピンベース13および第1支持ピンF1〜F12で支持された基板Wを側方位置から取り囲み、後述するベベルエッチング処理および裏面洗浄処理において飛散する処理液を捕集可能な状態とする。そして、装置各部を以下のように制御して基板W(W2)に対してベベルエッチング処理および裏面洗浄処理(エッチング工程+リンス工程+乾燥工程)を実行する(ステップS2)。より具体的には、制御ユニット4は、図21のフローチャートに示す一連の処理を実行する。
図21はベベルエッチング処理および裏面洗浄処理の動作を示すフローチャートである。また、図22は支持ピンの動作を示すタイミングチャートである。さらに、図23は周縁処理ノズルの動作を示す模式図である。なお、図22において、第1および第2支持ピンF1〜F12、S1〜S12について、「ON」とあるのは、支持ピンが基板Wの下面(裏面Wb)に当接して基板Wを支持している状態を表す一方で、「OFF」とあるのは、支持ピンが降下され基板Wの下面(裏面Wb)から離間している状態を表す。
制御ユニット4は遮断板5を対向位置まで降下させて、第1支持ピンF1〜F12に支持された基板Wに近接して対向配置させる(ステップS21)。そして、ガス噴出口506から窒素ガスを吐出させるとともに、ガス供給路54から基板表面Wfの中央部に向けて窒素ガスを供給する(ステップS22)。つまり、制御ユニット4は保持モードを第1保持モードに設定する。これによって、遮断板5の対向面501と基板表面Wfとの間に形成される空間SPの内部圧力が高められ、基板Wはその下面(裏面Wb)に当接する第1支持ピンF1〜F12に向けて押圧されスピンベース13に保持される。また、基板表面Wfは遮断板5の対向面501にごく近接した状態で覆われることによって、基板Wの周辺の外部雰囲気から確実に遮断される。
次に、制御ユニット4はノズル移動機構33を作動させることで周縁処理ノズル3を離間位置P2から処理位置P1に移動させる(ステップS23)。具体的には、揺動駆動源331の作動により周縁処理ノズル3が水平方向に沿って遮断板5の貫通孔502の上方位置に移動するとともに、昇降駆動源332の作動により周縁処理ノズル3が降下してノズル先端面が遮断板5の対向面501と面一となる位置まで貫通孔502に挿入される。このとき、周縁処理ノズル3の外形部分に形成された段差面と、貫通孔502の内壁に形成された当接面とが当接して、周縁処理ノズル3が遮断板5(段差部503)に基板Wに向かって、つまり鉛直方向下向きに押し付けられる。これによって、周縁処理ノズル3が遮断板5に当接固定され、処理位置P1に安定して位置決めされる。
それに続いて、制御ユニット4は遮断板5を停止させた状態で、チャック回転駆動機構12を駆動してスピンベース13を回転させることにより、基板Wを回転させる(ステップS24)。具体的には、制御ユニット4はスピンベース13を比較的低速(例えば600rpm)の第1回転速度V1で回転させる。このとき、第2支持ピンS1〜S12もONとされ第1支持ピンF1〜F12と第2支持ピンS1〜S12に押圧された基板Wは第1および第2支持ピンF1〜F12、S1〜S12と基板Wの下面との間に発生する摩擦力でスピンベース15に保持されながら、スピンベース15とともに回転することとなる。このように低速の第1回転速度V1で回転させているときは、基板Wに作用する遠心力は比較的小さいため、基板Wを確実に保持することができる。
基板表面Wfと対向面501とで挟まれた空間SPに供給された窒素ガスは、基板Wの回転に伴う遠心力によって回転軸Jを中心として径方向外側に均等に流れ、基板外に排出されていく。ここで、ガス導入部504を介して貫通孔502にも窒素ガスが流れ込むが、基板W側への流路は周縁処理ノズル3の段差面と貫通孔502の内壁に形成された当接面との当接により塞がれており、貫通孔502から窒素ガスが空間SPに入り込むことがなく、貫通孔502の内壁と周縁処理ノズル3(ノズル後端側の胴部)の隙間から遮断板5の上方から抜けていく。このため、遮断板5の周縁部に形成された1つの貫通孔502から空間SPに回転軸Jに対して不均一に窒素ガスが入り込み、回転中心A0を中心として径方向外側に均等に流れていく気流を乱すのを防止することができる。
この状態で、薬液供給ユニット16からエッチング処理に適した薬液が周縁処理ノズル3に圧送されて、表面周縁部TRに処理液として薬液が供給される(図23(a))。基板Wの径方向外側に向けて吐出された薬液は基板Wの回転による遠心力を受けて基板Wの周縁に向かって流れ、基板の端面を伝って流下する。これにより、表面周縁部TRの全体に薬液が供給されて該表面周縁部TRがエッチング処理される。このとき、周縁処理ノズル3は遮断板5の段差部503に押し当てられた状態で処理位置P1に位置決めされているので、遮断板5に対して周縁処理ノズル3が固定され、ノズル位置、特に上下方向(高さ方向)の位置が正確に定まる。このため、基板Wの回転に伴う気流や振動等の影響により周縁処理ノズル3からの吐出位置が不安定になるのを防止できる。すなわち、樹脂等の剛性が比較的低い材質で形成されたノズルアーム31およびこれに固着された小径の周縁処理ノズル3は気流や振動等の影響を受け易いが、これらに比べて物理的(体積および質量、配置条件等)に振動等の影響を受けにくい遮断板5に周縁処理ノズル3が押し付けられることで、吐出位置が変動するのが防止される。
特に、この実施形態では、薬液を鉛直方向ではなく、基板Wの径方向外側に向けて斜めに吐出させているので、基板Wと周縁処理ノズル3との間の距離が一定とされることで、周縁エッチング幅EHが変動するのを防止することができる。また、ノズル先端面が対向面501よりも上方に位置ずれした際に、周縁処理ノズル3から吐出された薬液が貫通孔502の内壁に当たって跳ね返りが発生するのを防止することができる。その結果、表面周縁部TR以外の非処理領域NTRがエッチングされてしまうのを回避することができる。
また、保持モードを第3保持モードに設定して、基板Wを第1支持ピンF1〜F12と第2支持ピンS1〜S12により支持しているため、基板Wの反りが防止される。つまり、第3保持モードで基板Wが保持された状態では、基板Wの反りが抑えられることから、表面周縁部TRから不要物(薄膜TF)が一定の周縁エッチング幅EHで全周にわたって均一にエッチング除去される(ステップS25−1)。
さらに、周縁処理ノズル3は遮断板5の貫通孔502に挿入されるため、薬液が飛散して周縁処理ノズル3に向けて跳ね返ってくるような場合でも薬液は遮断板5の対向面501に遮られ、周縁処理ノズル3の周囲(側面)に薬液が付着するようなことがない。
表面周縁部TRに対するエッチング処理が終了すると、リンス液が周縁処理ノズル3に圧送されて、表面周縁部TRにリンス液が供給される。これにより、基板Wの表面周縁部TRに付着している薬液がリンス液によって洗い流される(ステップS25−2)。
こうして、表面周縁部TRに対するリンス処理が終了すると、制御ユニット4は周縁処理ノズル3へのリンス液の圧送を停止して、周縁処理ノズル3を貫通孔502から抜き出して表面周縁部TRから離間した離間位置P2に移動させる(ステップS26)。このとき、ガス導入部504から貫通孔502に導入される窒素ガスが遮断板5の上下の開口から貫通孔502の上下方向に噴出する(図23(b))。このため、周縁処理ノズル3が貫通孔502から抜き出された状態であっても、処理液が貫通孔502に入り込み基板表面Wfに向けて跳ね返るのが抑制される。
続いて、制御ユニット4は遮断板回転駆動機構52を制御してスピンベース13の回転数とほぼ同一の回転数で同一方向に遮断板5を回転させる(ステップS27)。その後、下面処理ノズル15からスピンベース13とともに回転される基板Wの裏面Wbに処理液が供給され、裏面Wbに対して裏面洗浄処理が実行される。具体的には、下面処理ノズル15から基板裏面Wbの中央部に向けて処理液として薬液とリンス液とが順次供給されることにより、裏面全体と裏面Wbに連なる基板端面部分に対してエッチング処理(ステップS28―1)とリンス処理(ステップS28―2)が実行される。このとき、基板Wとともに遮断板5を回転させることで、遮断板5に付着する処理液がプロセスに悪影響を及ぼすのを防止するとともに、基板Wと遮断板5との間に回転に伴う余分な気流が発生するのを抑制して基板表面Wfへの処理液の巻き込みを防止することができる。
ここで、制御ユニット4は、裏面Wbに対する洗浄処理が実行される間に、保持モードの切り換えを行う。すなわち、図22に示すように、裏面Wbに対するエッチング処理にあたって第2支持ピンS1〜S12を裏面Wbから離間させる(第1保持モードに設定)とともに離間させた第2支持ピンS1〜S12をエッチング処理中にタイミングT1で上昇させて第1および第2支持ピンF1〜F12、S1〜S12とで基板Wを支持した状態(第3保持モードに設定)に切り換えた後、タイミングT2で第1支持ピンF1〜F12を下降させて第2支持ピンS1〜S12のみで基板Wを支持した状態(第2保持モードに設定)に切り換える。これにより、第1および第2支持ピンと基板裏面Wbとの当接部分にも薬液を回り込ませて当該部分をエッチング処理することができる。こうして、基板Wの裏面全体と裏面Wbに連なる基板端面部分のエッチング処理が完了すると、薬液の供給を停止させる。
その後、タイミングT3で第1支持ピンF1〜F12を上昇させ、第1および第2支持ピンF1〜F12、S1〜S12とで基板Wを支持した状態(第3保持モードに設定)に移行させた後、リンス液を下面処理ノズル15に圧送して裏面Wbに供給する。そして、タイミングT4で第2支持ピンS1〜S12を下降させて第1支持ピンF1〜F12のみで基板Wを支持した状態(第1保持モードに設定)に切り換える。続いて、タイミングT5で第1および第2支持ピンF1〜F12、S1〜S12とで基板Wを支持した状態(第3保持モードに設定)に移行させた後、タイミングT6で第1支持ピンF1〜F12を下降させて第2支持ピンS1〜S12のみで基板Wを支持した状態(第2保持モードに設定)に切り換える。そして、タイミングT7で第1および第2支持ピンF1〜F12、S1〜S12とで基板Wを支持した状態(第3保持モードに設定)に最終的に移行させる。こうして、第1および第2支持ピンF1〜F12、S1〜S12と基板裏面Wbとの当接部分にもリンス液を回り込ませながら、基板Wの裏面全体と裏面Wbに連なる基板端面部分のリンス処理が完了する。
裏面Wbに対するリンス処理が終了すると、制御ユニット4は基板Wの回転を継続したまま下面処理ノズル15へのリンス液の圧送を停止して、基板Wに残留する液体成分を振り切り、基板外に排出する(ステップS29)。
続いて、制御ユニット4はチャック回転駆動機構12および遮断板回転駆動機構52のモータの回転速度を高めて基板Wおよび遮断板5を高速回転させる。具体的には、制御ユニット4はスピンベース13を第1回転速度V1から該第1回転速度V1よりも高速の第2回転速度V2(例えば1500rpm)で回転させる。これにより、基板Wの乾燥(スピンドライ処理)が実行される(ステップS30)。また、上記した基板表面Wfへの窒素ガス供給と併せて、ガス供給路19からも窒素ガスを供給することで、基板Wの表裏面に窒素ガスを供給させる。これにより、基板Wの表裏面の乾燥が促進される。
このとき、回転速度の増大により基板Wに作用する遠心力が増大するため、該遠心力により基板Wが水平移動する可能性が高まる。しかしながら、第2支持ピンS1〜S12の各々に設けられた規制部位106aが基板Wの水平移動を確実に規制することにより、基板Wの破損などを未然に防止することができる。また、第1および第2支持ピンF1〜F12、S1〜S12のすべての支持ピンで支持した状態(第3保持モードに設定)となっていることから、基板Wの下面を支持する支持ピンの個数が第1および第2保持モードよりも多くなり、基板Wの反りを防止するとともに、支持ピンと基板Wとの間に発生する摩擦力を高めて、基板Wをより確実に保持すること可能となっている。
こうして、基板Wのスピンドライ処理が終了すると、制御ユニット4は遮断板回転駆動機構52のモータを制御して遮断板5の回転を停止させるとともに(ステップS31)、チャック回転駆動機構12を制御して基板Wの回転を停止させる(ステップS32)。そして、ガス供給路54およびガス噴出口506からの窒素ガスの供給が停止され、基板Wの第1および第2支持ピンF1〜F12,S1〜S12への押圧保持が解除される(ステップS33)。
その後、制御ユニット4は、遮断板5をスピンチャック1の上方の退避位置に上昇させるとともに、飛散防止カップ28を下方位置(図1の破線で示す位置)に位置させて、スピンチャック1を飛散防止カップ28の上方から突出させる。この状態で搬送手段(図示せず)が処理済の基板Wを装置から搬出して、1枚の基板Wに対するベベルエッチング処理および裏面洗浄処理が終了する(ステップS35)。
そして、連続して基板Wを処理する場合には、別の被処理基板W(W2)が、装置内に搬入され、該基板W2に対して基板位置決め処理が実行される。このとき、新たに基板W2について取得された基板W2の径と基板W1の径との差に応じて基準押し込み位置P11Aが補正され補正押し込み位置P11Bが設定される。そして、補正押し込み位置P11Bまで基板W2を押動することにより、簡易かつ正確に基板W2が位置決めされる。
以上のように、この実施形態によれば、基板Wを第1支持ピンF1〜F12により滑動自在に支持しながらも基板Wの下面と第1支持ピンF1〜F12との間に発生する摩擦力により基板Wを保持して回転させている。そして、基板Wが回転する間にスピンベース13の回転中心A0から最も離れた基板Wの端面(最大偏心部位)PAを検出して、最大偏心部位PAを回転中心A0に向けて水平方向に押動することで、回転中心A0に対する基板中心W0の偏心量が所定の目標精度内となるように基板Wを位置決めしている。このように、基板Wを滑動自在に支持した状態で一方向に(回転中心A0に向けて)押動することで位置決めしているので、基板の外径を両側から挟み込むようなセンタリング機構等の大がかりな機構を必要とせず、簡素な構成で、基板を位置決めすることができる。
さらに、この実施形態によれば、基板径を利用して基板の位置決めを実行しているので、基板径のばらつきにかかわらず、精度良く基板Wを位置決めすることができる。すなわち、基板径が一定であれば、押し込み位置P11を定位置(回転中心A0から押し込み位置P11までの距離が一定)として、最大偏心部位PAが該押し込み位置P11に一致するまで基板Wを押動することにより、回転中心A0に対する基板中心W0の偏心量を目標精度TA内とすることも可能である。しかしながら、基板径は必ずしも一律ではなく、公差範囲内でばらついて個体差を有しており、押し込み位置P11を定位置とした場合には、各基板Wごとに正確に位置決めすることができなくなってしまう。
しかしながら、この実施形態によれば、基板W1を用いて基板W1と異なる基板W2の位置決めを次のようにして行うことにより、基板W2を精度良く位置決めすることができる。すなわち、基板W1に対して少なくとも1回以上、位置決め動作を実行して回転中心A0に対する基板W1の中心の偏心量が目標精度TA内となるように、基板W1の位置決めを行うとともに、最後の位置決め動作において最大偏心部位PAが押し込まれた位置を基準押し込み位置P11Aとして設定している。そして、基板W1の径D1と基板W2の径D2の差の半分に相当する距離DBだけ基準押し込み位置P11Aを補正して補正押し込み位置P11Bを求めた後、基板W2の位置決め動作を実行する際に補正押し込み位置P11Bまで最大偏心部位PA(PA2)を回転中心A0に向けて水平方向に押動することで基板W2を位置決めしている。このため、基板W1と基板W2の基板径が互いに異なる場合であっても、基板W1の径D1と基板W2の径D2との差に応じて押し込み位置P11が適宜設定されることにより、基板W2偏心量を目標精度TA内に正確に位置決めすることができる。つまり、基板W2の径D2の個体差にかかわらず、基板W2を精度良く位置決めすることができる。
しかも、この実施形態によれば、基板W1の偏心量を目標精度TA内に位置決めできる状態として、基板W1の径D1と基板W2の径D2との相対差に基づいて基板W2の位置決めを実行している。このため、基板W2について各基板ごとに直接に位置決めする場合に比べて、位置決め動作にかかわる構成部材に対して絶対的な位置精度が要求されることがなく、基板W2の位置決めを容易としながらも位置決め精度を向上させることができる。具体的には、例えば位置決め動作にかかわる絶対的な押し込み位置(絶対位置)に誤差が含まれる場合であっても、基板W1の径D1と基板W2の径D2との相対差のみによって位置決め精度が決定されるため、このような誤差は位置決め精度に影響することがなく、簡易かつ高精度に位置決めを行うことができる。その結果、基板W2の径D2が公差範囲内でばらつくような場合であっても、基板W2の個体差にかかわらず、周縁エッチング幅EHを均一にして処理することができる。さらに、このように基板W2を位置決めすることで、基板W2の位置決めに要する時間を短縮して、装置のスループットを向上させることができる。
<第2実施形態>
上記第1実施形態では、ベベルエッチング処理および裏面洗浄処理が施される被処理基板W2とは別に、較正用基板W1を用いてキャリブレーション処理(ステップS102)を実行した後に、被処理基板W2を搬入して該基板W2に対して位置決めを実行している。しかしながら、較正用専用に基板Wを用意することなく、被処理基板Wの位置決めを行うことも可能である。そこで、この実施形態では、本発明の「第1の基板」に相当する基板W1および本発明の「第2の基板」に相当する基板W2を共に被処理基板Wとして次のようにして、被処理基板Wの位置決めを実行している。なお、その他の構成および動作は第1実施形態のそれらと同一であり、以下においては相違点を中心に説明する。
図24は、本発明の第2実施形態にかかる基板位置決め処理を示すフローチャートである。被処理基板W(W1またはW2)が装置内に搬入されると(ステップS201)、該基板Wの径データを取得する(ステップS202)。そして、制御ユニット4は、第1実施形態と同様にしてキャリブレーションが必要か否かを判断して(ステップS203)、キャリブレーションが必要であると判断した場合(ステップS203でYES)には、被処理基板Wに対して図25に示すキャリブレーション処理を実行する(ステップS204)。
図25は、図24のキャリブレーション処理を示すフローチャートである。先ず、押圧ブロック41の押し込み位置P11をデフォルトで設定する(ステップS601)。続いて、基板Wに対して位置決め動作を少なくとも1回以上実行して、偏心量が目標精度TA内となるように位置決めを行う(ステップS602〜S608)。その結果、偏心量が目標精度TA内となった場合(ステップS607でYES)には、最後の位置決め動作において最大偏心部位PAが押し込まれた位置を基準押し込み位置P11Aとして設定する(第1工程)。なお、これらステップS601からステップS609の動作は、第1実施形態におけるステップS503からステップS511の動作(図16)と同様である。そして、このように位置決めされた基板Wに対して、続いてベベルエッチング処理および裏面洗浄処理が実行される(ステップS2)。このように、この実施形態では、第1工程が実行される被処理基板Wが、本発明の「第1の基板」(W1)に相当する。
その一方で、キャリブレーションが必要でないと判断された場合(ステップS203でNO)には、被処理基板Wに対して位置決め動作を実行する。すなわち、位置決め対象となる基板径がキャリブレーション処理時の基板径と差があるか、つまり位置決め対象となる基板径と基板W1の基板径に差があるかどうかが判断され(ステップS208)、基板径に差がある場合(ステップS208でYES)には、位置決め対象となる基板と基板W1との基板径の差に応じて、補正押し込み位置P11Bが設定される。そして、補正押し込み位置P11Bまで最大偏心部位PA(PA2)が回転中心A0に向けて水平方向に押動されることで(ステップS210)、基板W2が位置決めされる(第2工程)。こうして、基板W2の偏心量が所定の目標精度内に位置決めされると、該基板W2に対してベベルエッチング処理および裏面洗浄処理が実行される(ステップS2)。なお、これらステップS205からステップS214の動作は、第1実施形態におけるステップS105からステップS114の動作(図15)と同様である。このように、この実施形態では、第2工程が実行される被処理基板Wが、本発明の「第2の基板」(W2)に相当する。
以上のように、この第2実施形態によれば、基板W2の位置決め動作を実行する際に、基板W1から設定された基準押し込み位置P11Aを基板W1と基板W2の基板径の差に応じて補正した補正押し込み位置P11Bまで、最大偏心部位PA(PA2)を回転中心A0に向けて水平方向に押動することで基板W2を位置決めしている。このため、第1実施形態と同様な作用効果を得ることができる。
さらに、この第2実施形態では、被処理基板Wとは別に較正用基板Wを新たに用意する必要はないことから、較正用基板Wを収容する較正用基板収容部7等が不要となり、装置をより簡素に構成することができる。
<第3実施形態>
上記第1および第2実施形態では、基板W(W1,W2)ごとに径データを取得していたが、同一径を有する複数枚の基板Wを一単位とし、各単位ごとに基板位置決め処理を切り換えてもよい。というのも、基板処理プロセスでは、ほぼ同一径を有する基板Wを複数枚まとめて「ロット」という一単位で種々の基板処理装置の間に搬送し、各基板処理装置がロットを構成する各基板Wに対して同一の処理を施すからである。また、そのロットを特定するための識別コードとして「ロットID」が設けられており、該ロットIDを参照することで基板Wの径データを容易に、しかも正確に取得することができる。そこで、各ロットごとに基板位置決め処理を切り換えることができる。例えば、あるロット(以下「先行ロット」という)に対してベベルエッチング処理などを実行する際に基準押し込み位置が未設定であるという状況下で、先行ロットの各基板Wに対して基板位置決め処理、ベベルエッチング処理および裏面洗浄処理を実行するのに続いて、別のロット(以下「後続ロット」という)の基板Wについても基板位置決め処理、ベベルエッチング処理および裏面洗浄処理を実行する場合、以下に説明するように、ロットごとに基板位置決め処理を切り換えるのが望ましい。
まず、先行ロットから最初の基板(先頭基板)Wを図1の基板処理装置に搬送して一連の処理を実行する際には、基板搬入後にロットIDから基板Wの径データを取得する。そして、この時点では基準押し込み位置が未設定であることから、第2実施形態のキャリブレーション処理(ステップS204)と同様の処理を行って該先頭基板Wの位置決めを行うとともに、基準押し込み位置P11Aを設定する。その後でベベルエッチング処理および裏面洗浄処理を実行する。なお、先行ロット中の2枚目以降の基板Wについては、上記のようにして設定された基準押し込み位置P11Aに基づき位置決め動作を実行することができ、1回の位置決め動作により基板Wを正確に位置決めすることができる。そして、その位置決めに続いてベベルエッチング処理および裏面洗浄処理を実行することができる。
一方、後続ロットに切り替わる際には、押し込み位置を補正する必要がある。というのも、ロットが異なることにより基板径が先行ロットの基板径と相違することがあるからである。そこで、後続ロットを構成する基板Wに対して一連の処理を実行する際には、先行ロットと異なる基板位置決め処理を行うことができる。すなわち、後続ロットから最初の基板(先頭基板)Wを図1の基板処理装置に搬送して一連の処理を実行する際には、基板搬入後にロットIDから基板Wの径データを取得する。そして、この時点では上記のようにして基準押し込み位置P11Aが既に設定されていることから、キャリブレーション処理(ステップS204)を行わず、第2実施形態のステップS205〜S214と同様の位置決め動作を行って基板Wを位置決めすることができる。このように1回の位置決め動作により基板Wを正確に位置決めすることができる。そして、その位置決めに続いてベベルエッチング処理および裏面洗浄処理を実行することができる。なお、後続ロット中の2枚目以降の基板Wについては、先頭基板Wと同様の位置決め動作を行ったり、あるいは先頭基板Wの位置決め動作中に得られる補正押し込み位置P11Bに基づき位置決め動作を行うことができる。これらいずれの位置決め動作を行うにしても、1回の位置決め動作により基板Wを正確に位置決めすることができる。
このように、この第3実施形態では、先行ロットの先頭基板Wが本発明の「第1の基板」に該当し、後続ロットの基板Wが本発明の「第2の基板」に該当しており、先行ロットと後続ロットとで基板径がばらついたとしても、第2実施形態と同様に、精度良く基板Wを位置決めすることができる。また、同一ロットに含まれる基板Wについては押圧ブロック41を同一の押し込み位置に移動させていることができ、基板径の差を検討することなく、制御ステップを簡素化することができる。さらに、ロットに含まれる被処理基板Wを本発明の「第2の基板」として、ロットIDから被処理基板Wの径データを取得するとともに、較正用基板Wを本発明の「第1の基板」として、図15に示す基板位置決め処理を実行するようにしてもよい。
<その他>
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば上記実施形態では、ウエハIDやロットIDを基板処理装置の操作パネル6からオペレータによって設定入力されることで記憶部4bに格納したり、基板処理装置外のホストコンピュータから通信部4cを介して記憶部4bに格納することで、CPU4aがこれらIDに含まれる基板Wの径データを取得するようにしているが、これに限定されない。例えば、センサ44と基板Wの端面との間の距離から基板Wの径データを取得するようにしてもよい(第4実施形態)。
図26は、本発明の第4実施形態にかかる基板位置決め処理を示すフローチャートである。例えば第2実施形態では、ステップS202(図24)で被処理基板W(W2)の径データを取得していたが、図26に示すように、最大偏心部位PAの検出と同時に基板径を直接に取得するようにしてもよい(ステップS205A)。
図27は、基板径の算出を説明するための図である。図27(a)で、センサ44と基板Wの端面との間の距離xと基板径yとは比例関係にあることから、これらの関係をセンサ44のセットアップ時に予め定義づけておけば、距離xから基板径yを一義的に算出することができる。例えば、距離xがL(mm)のとき基板径yがD(mm)となるように設定しておけば、距離xがL−0.05(mm)のとき基板径yがD+0.1(mm)となる。なお、図27(b)に示すように、距離Lは基板Wの回転中心A0からの偏心により基板Wの回転に伴って変動するが、基板Wを1回転させたとき(1周期分)の距離xの平均値を求めることにより、該距離x(平均値)と基板径とを関係付けておけばよい。これにより、センサ44と基板Wの端面との間の距離x(平均値)から基板径を求めることができる。また、同様にしてキャリブレーション処理(ステップS204)においても、センサ44と基板Wの端面との間の距離xから基板Wの径データを取得するようにしてもよい。
さらに、第1実施形態においても、ステップS104(図15)において被処理基板W(W2)の径データを取得する代わりに、ステップS105において最大偏心部位PAの検出と同時に基板径を直接に取得するようにしてもよい。
また、上記実施形態では押圧ブロック41の横断面形状を円形状として、押圧ブロック41の側面41aと基板Wの端面とを点接触させているが、押圧ブロック41の横断面形状はこれに限定されない。すなわち、押圧ブロック41の横断面形状を、基板Wとの当接点を中心として基板端面から離れるように曲率を有する任意の形状とすることができる。また、図28に示すように、押圧ブロック41の横断面形状を角型形状として、押圧ブロック45の側面45aをフラットにしてもよい。さらに、押圧ブロック41の側面41aと基板Wの端面との接触形態は点接触に限定されず、線接触させるようにしてもよい。但し、線接触させるように構成した場合には、本来的に基板Wの端面と当接させる必要があるポイント以外の位置で基板Wと押圧ブロック41とが当接する可能性が高まるため、点接触させるように構成する方が好ましい。
また、上記実施形態では、基板Wに対する所定の処理として基板Wの表面周縁部TRに形成されている不要な薄膜TFをエッチング除去するベベルエッチング処理と裏面Wbを洗浄する裏面洗浄処理を実行しているが、ベベルエッチング処理のみ、あるいは裏面洗浄処理のみ実行する基板処理装置にも適用可能である。また、裏面Wbから処理液を供給して表面周縁部TRに回り込ませて該表面周縁部TRを処理する基板処理装置にも適用可能である。
この発明は、半導体ウエハ等の基板の水平位置を位置決めする基板位置決め方法、基板位置決め装置および該基板位置決め装置を備えた基板処理装置に適用することができる。
本発明にかかる基板処理装置の第1実施形態を示す図である。 図1の基板処理装置の制御構成を示すブロック図である。 スピンベースを上方から見た平面図である。 スピンチャックに関連する構成を説明するための断面図であって、支持ピンが上昇した状態を示す図である。 スピンチャックに関連する構成を説明するための断面図であって、支持ピンが下降した状態を示す図である。 スピンベース内に備えられた動作伝達機構の構成を説明するための平面図である。 スピンベースを背面から見たときの平面図である。 第1支持ピンの構成を示す図である。 第2支持ピンの構成を示す図である。 第1および第2支持ピンを駆動するための駆動機構の構成を説明するための平面図である。 遮断板の底面図である。 位置決めユニットの構成を示す図である。 図12の位置決めユニットの動作を説明するための図である。 図1の基板処理装置の動作を示すフローチャートである。 基板位置決め処理を示すフローチャートである。 図15のキャリブレーション処理を示すフローチャートである。 位置決めユニットと較正用基板収容部のレイアウト図である。 基板の位置決め動作を説明するための図である。 センサによる検出結果を示すグラフである。 基準押し込み位置の補正動作を説明するための図である。 ベベルエッチング処理および裏面洗浄処理の動作を示すフローチャートである。 支持ピンの動作を示すタイミングチャートである。 周縁処理ノズルの動作を示す模式図である。 本発明の第2実施形態にかかる基板位置決め処理を示すフローチャートである。 図24のキャリブレーション処理を示すフローチャートである。 本発明の第4実施形態にかかる基板位置決め処理を示すフローチャートである。 基板径の算出を説明するための図である。 押圧ブロックの変形態様を示す図である。
符号の説明
1…スピンチャック(基板回転機構)
3…周縁処理ノズル(処理ユニット)
4a…(制御ユニットの)CPU(取得手段、設定手段、補正手段)
12…チャック回転駆動機構(回転手段)
13…スピンベース(回転部材)
14…処理液供給管(処理ユニット)
15…下面処理ノズル(処理ユニット)
33…ノズル移動機構(処理ユニット)
40…位置決めユニット
41,45…押圧ブロック(押圧部材)
41a,45a…押圧ブロックの側面(当接部位)
43…ブロック移動機構(駆動手段)
44…センサ(検出手段)
400…位置決め機構
F1〜F12…第1支持ピン群(支持手段)
P11A…基準押し込み位置
P11B…補正押し込み位置
P12…離間位置
PA…最大偏心部位
TA…目標精度
W…基板

Claims (13)

  1. 基板の水平位置を位置決めする基板位置決め方法において、
    基板回転機構により水平方向に滑動自在に支持された基板の端面のうち前記基板回転機構の回転中心から最も離れた最大偏心部位を検出して前記最大偏心部位を前記基板回転機構の回転中心に向けて水平方向に押動して前記基板を水平方向に位置決めする動作を位置決め動作としたとき、
    第1の基板に対して前記最大偏心部位が押し込まれた位置を基準押し込み位置として設定する第1工程と、
    前記第1の基板と異なる第2の基板に対して前記位置決め動作を実行する第2工程とを備え、
    前記第2工程は、
    前記第1の基板と前記第2の基板との基板径の差に応じて前記基準押し込み位置を補正して補正押し込み位置を求める補正工程と、
    前記補正押し込み位置まで前記最大偏心部位を前記基板回転機構の回転中心に向けて水平方向に押動する押動工程と
    を有することを特徴とする基板位置決め方法。
  2. 前記補正工程では、前記第1の基板と前記第2の基板との基板径との差の半分に相当する距離だけ前記基準押し込み位置から変更した位置を前記補正押し込み位置として設定する請求項1記載の基板位置決め方法。
  3. 前記第2工程は、前記第1および前記第2の基板の径データを取得する取得工程をさらに有する請求項1または2記載の基板位置決め方法。
  4. 前記第2の基板を所定の処理が施される被処理基板とするとき、
    前記取得工程では、前記第2の基板から構成されるロットに付与されたロットIDから前記第2の基板の径データを取得する請求項3記載の基板位置決め方法。
  5. 前記第1および前記第2の基板を所定の処理が施される被処理基板とするとき、
    前記取得工程では、前記第1の基板を含むロットに付与されたロットIDから前記第1の基板の径データを取得するとともに、前記第2の基板を含むロットに付与されたロットIDから前記第2の基板の径データを取得する請求項3記載の基板位置決め方法。
  6. センサを用いて該センサと基板端面までの距離を測定することで前記最大偏心部位を検出する請求項3記載の基板位置決め方法であって、
    前記第2の基板を所定の処理が施される被処理基板とするとき、
    前記取得工程では、前記センサと前記第2の基板の端面との間の距離から前記第2の基板の径データを取得する基板位置決め方法。
  7. センサを用いて該センサと基板端面までの距離を測定することで前記最大偏心部位を検出する請求項3記載の基板位置決め方法であって、
    前記第1および前記第2の基板を所定の処理が施される被処理基板とするとき、
    前記取得工程では、前記センサと前記第1の基板の端面との間の距離から前記第1の基板の径データを取得するとともに、前記センサと前記第2の基板の端面との間の距離から前記第2の基板の径データを取得する基板位置決め方法。
  8. 基板の水平位置を位置決めする基板位置決め装置において、
    基板を水平方向に滑動自在に支持しながらも前記基板を所定の回転中心回りに回転させる基板回転機構と、
    前記基板の端面のうち前記基板回転機構の回転中心から最も離れた最大偏心部位を検出する検出手段と、
    前記最大偏心部位を前記基板回転機構の回転中心に向けて水平方向に押動して前記基板を水平方向に位置決めする位置決め機構と、
    第1の基板および第2の基板の径データを取得する取得手段と、
    前記位置決め機構による基板の位置決め動作において第1の基板に対して前記最大偏心部位が押し込まれた位置を基準押し込み位置として設定する設定手段と、
    前記第1の基板と異なる第2の基板に対して前記位置決め機構による位置決め動作を実行するに際し、前記第1の基板と前記第2の基板との基板径の差に応じて前記基準押し込み位置を補正して補正押し込み位置を求め、該補正押し込み位置まで前記最大偏心部位を前記基板回転機構の回転中心に向けて水平方向に押動する補正手段と
    を備えたことを特徴とする基板位置決め装置。
  9. 前記基板回転機構は、前記回転中心回りに回転自在に設けられた回転部材と、該回転部材を回転させる回転手段と、前記回転部材から上方に向けて突設され、前記基板の下面に当接して該基板を水平方向に滑動自在に支持しながらも前記基板の下面との間で発生する摩擦力で前記基板を前記回転部材に保持可能な支持手段とを有する請求項8記載の基板位置決め装置。
  10. 前記位置決め機構は、前記基板と当接可能な当接部位を有し、該当接部位を前記基板の端面に当接させて前記基板を水平方向に押圧可能な押圧部材と、前記押し込み位置と前記基板から離間した離間位置との間で前記押圧部材を移動させる駆動手段とを備え、
    前記駆動手段は前記押圧部材を前記離間位置から前記押し込み位置に移動させることで、前記押し込み位置まで前記最大偏心部位を前記基板回転機構の回転中心に向けて水平方向に前記基板を押動する請求項8または9記載の基板位置決め装置。
  11. 前記当接部位は、前記基板の端面と点接触する請求項10記載の基板位置決め装置。
  12. 基板に対して所定の処理を施す基板処理装置において、
    請求項8ないし11のいずれかに記載の基板位置決め装置と同一構成を有する位置決めユニットと、
    前記位置決めユニットにより位置決めされた前記第2の基板に対して前記処理を施す処理ユニットと
    を備えたことを特徴とする基板処理装置。
  13. 基板に対して所定の処理を施す基板処理装置において、
    請求項8ないし11のいずれかに記載の基板位置決め装置と同一構成を有する位置決めユニットと、
    前記位置決めユニットにより位置決めされた前記第1および第2の基板に対して前記処理を施す処理ユニットと
    を備えたことを特徴とする基板処理装置。
JP2006042958A 2006-02-20 2006-02-20 基板位置決め方法、基板位置決め装置および基板処理装置 Withdrawn JP2007221070A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006042958A JP2007221070A (ja) 2006-02-20 2006-02-20 基板位置決め方法、基板位置決め装置および基板処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006042958A JP2007221070A (ja) 2006-02-20 2006-02-20 基板位置決め方法、基板位置決め装置および基板処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007221070A true JP2007221070A (ja) 2007-08-30

Family

ID=38497979

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006042958A Withdrawn JP2007221070A (ja) 2006-02-20 2006-02-20 基板位置決め方法、基板位置決め装置および基板処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007221070A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105446131A (zh) * 2015-12-18 2016-03-30 武汉华威科智能技术有限公司 一种wafer取片防撞控制方法及系统
US9508573B2 (en) 2011-09-29 2016-11-29 Screen Semiconductor Solutions Co., Ltd. Substrate processing apparatus and substrate processing method
CN108666244A (zh) * 2018-05-15 2018-10-16 长江存储科技有限责任公司 斜面刻蚀装置及晶圆刻蚀方法
CN110832633A (zh) * 2017-06-30 2020-02-21 东芝三菱电机产业系统株式会社 基板定位装置及基板定位方法
JP2023070516A (ja) * 2021-11-09 2023-05-19 三益半導体工業株式会社 ウェーハ及びウェーハ積層体兼用のウェーハ保持構造並びに保持方法
WO2024004348A1 (ja) * 2022-06-29 2024-01-04 株式会社Screenホールディングス センタリング装置、センタリング方法および基板処理装置

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9508573B2 (en) 2011-09-29 2016-11-29 Screen Semiconductor Solutions Co., Ltd. Substrate processing apparatus and substrate processing method
CN105446131A (zh) * 2015-12-18 2016-03-30 武汉华威科智能技术有限公司 一种wafer取片防撞控制方法及系统
CN105446131B (zh) * 2015-12-18 2018-07-31 武汉华威科智能技术有限公司 一种wafer取片防撞控制方法及系统
CN110832633A (zh) * 2017-06-30 2020-02-21 东芝三菱电机产业系统株式会社 基板定位装置及基板定位方法
CN110832633B (zh) * 2017-06-30 2023-06-02 东芝三菱电机产业系统株式会社 基板定位装置及基板定位方法
CN108666244A (zh) * 2018-05-15 2018-10-16 长江存储科技有限责任公司 斜面刻蚀装置及晶圆刻蚀方法
JP2023070516A (ja) * 2021-11-09 2023-05-19 三益半導体工業株式会社 ウェーハ及びウェーハ積層体兼用のウェーハ保持構造並びに保持方法
JP7376555B2 (ja) 2021-11-09 2023-11-08 三益半導体工業株式会社 ウェーハ及びウェーハ積層体兼用のウェーハ保持構造並びに保持方法
WO2024004348A1 (ja) * 2022-06-29 2024-01-04 株式会社Screenホールディングス センタリング装置、センタリング方法および基板処理装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4698407B2 (ja) 基板処理装置および基板処理方法
KR102461723B1 (ko) 제어 장치
US7547181B2 (en) Substrate position correcting method and apparatus using either substrate radius or center of rotation correction adjustment sum
KR101591478B1 (ko) 기판 휨 제거 장치, 기판 휨 제거 방법 및 기억 매체
JP4657090B2 (ja) 基板処理装置
JP4222997B2 (ja) 基板処理装置
JP2007221070A (ja) 基板位置決め方法、基板位置決め装置および基板処理装置
JP4619144B2 (ja) 基板処理装置
JP4841451B2 (ja) 基板処理装置および基板処理方法
JP4467379B2 (ja) 基板処理装置
US20060272561A1 (en) Deposition apparatus
JP5480617B2 (ja) 基板処理装置
JP2007220952A (ja) 基板位置決め方法、基板位置決め装置および基板処理装置
JP6934435B2 (ja) センタリング装置、センタリング方法、基板処理装置、および基板処理方法
JP6949510B2 (ja) 基板処理装置および基板処理方法
JP7426808B2 (ja) 基板処理装置
JP2008177454A (ja) 基板処理装置および基板処理方法
JP6949508B2 (ja) 基板処理装置および基板処理方法
JP2017011052A (ja) 基板処理装置および基板処理方法
JP2007142076A (ja) 基板処理装置
US11300880B2 (en) Coating system and calibration method thereof
KR102643412B1 (ko) 기판 처리 방법
JP5706981B2 (ja) 基板処理装置
WO2018110182A1 (ja) 基板処理装置および基板処理方法
JP2016225428A (ja) 基板処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20090512