JP6934435B2 - センタリング装置、センタリング方法、基板処理装置、および基板処理方法 - Google Patents

センタリング装置、センタリング方法、基板処理装置、および基板処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、基板の中心を基板の回転中心に近づけるセンタリング装置およびセンタリング方法に関する。本発明は、また、センタリング装置を備える基板処理装置およびセンタリング方法を含む基板処理方法に関する。処理対象の基板には、たとえば、半導体ウエハ、液晶表示装置用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、セラミック基板、太陽電池用基板、有機EL(electroluminescence)表示装置などのFPD(Flat Panel Display)用基板などが含まれる。
特許文献1には、基板を一枚ずつ処理する枚葉式の基板処理システムが開示されている。この基板処理システムは、ベベル処理を行うベベル処理装置と基板の位置決めを行う基板位置決め装置とが組み込まれた基板処理ユニットを備えている。ベベル処理装置は、真空チャック部が設けられた回転部と、ベベル処理に用いられた処理液を受け、ベベル処理装置の外部に排出するためのドレインカップとを含む。
特許文献1に記載の基板位置決め装置は、基板の側面と接触する第1の基準部を基板の半径方向に直線的に移動させることのできる第1の駆動部と、基板の側面と接触する第2の基準部を基板の半径方向に直線的に移動させることのできる第2の駆動部とを有している。第1および第2の駆動部は、ドレインカップよりも下方に配置されている。これらの一部は、ドレインカップの外周面よりも外側に配置されている。
基板位置決め装置の第1および第2の基準部は、水平に対向している。基板が第1および第2の基準部の間に配置されると、基板が真空チャック部に吸着されていない状態で、第1および第2の基準部が基板の方に駆動され、基板の側面に接触する。これにより、基板が第1および第2の基準部に水平に挟まれる。この状態で、第1および第2の基準部が基板とともに水平に移動し、基板の位置決めが行われる。
特許第5449239号公報
しかしながら、特許文献1に記載の基板処理システムでは、基板が真空チャック部に吸着されていない状態で、第1および第2の基準部が、真空チャック部上の基板に接触する。そのため、第1および第2の基準部と基板との接触によって基板が動き、基板が想定される位置からずれた状態で第1および第2の基準部に挟まれる場合がある。この場合、基板がずれた状態で位置決めが行われるので、位置決め精度が低下してしまう。
そこで、本発明の目的の一つは、より高い精度で基板をセンタリングできるセンタリング装置、センタリング方法、基板処理装置、および基板処理方法を提供することである。
前記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、円板状の基板の下方に配置され、前記基板を水平に支持するスピンベースと、前記スピンベース上の前記基板を前記スピンベースに吸着させる吸着力を発生することにより、前記基板を前記スピンベースに固定する吸着装置と、前記基板が前記スピンベースに固定されている状態で、前記基板の中央部を通る鉛直な回転軸線まわりに前記スピンベースを回転させるスピンモータと、前記スピンベース上の前記基板を押すことにより前記スピンベースに対して前記基板を水平に移動させるプッシャーと、前記プッシャーが前記スピンベース上の前記基板から離れた非接触位置と、前記プッシャーが前記スピンベース上の前記基板の外周部に接触しており、前記スピンベースに対する前記基板の移動が完了したセンタリング位置と、の間で、前記プッシャーを移動させるセンタリングアクチュエータと、前記非接触位置と前記センタリング位置との間の位置であって、前記プッシャーが前記基板から離れた非接触状態から前記プッシャーが前記基板の外周部に接触した接触状態に前記プッシャーが切り替わる接触位置に到達したことを確認する接触確認ユニットと、前記吸着装置に前記吸着力を発生させて、前記基板を前記スピンベースに固定する固定実行工程と、前記吸着装置の吸着力で前記基板が前記スピンベースに固定されている状態で、前記センタリングアクチュエータが前記プッシャーを前記非接触位置から前記接触位置に移動させるように、前記吸着装置およびセンタリングアクチュエータを制御する接触工程と、前記接触工程において前記プッシャーが前記接触位置に到達したことを前記接触確認ユニットが確認した後に、前記スピンベースに対する前記基板の固定を前記吸着装置に解除させる固定解除工程と、前記スピンベースに対する前記基板の固定が解除されている状態で、前記センタリングアクチュエータが前記プッシャーを前記センタリング位置に移動させるように、前記吸着装置およびセンタリングアクチュエータを制御し、前記基板を前記スピンベースに対して水平に移動させて、前記回転軸線に対する前記基板の偏心量を減少させるプッシュ工程と、を実行する制御装置と、を備える、センタリング装置である。
この構成によれば、プッシャーが非接触位置から接触位置に移動し、スピンベース上の基板の外周部に接触する。その後、基板がプッシャーによって押され、スピンベースに対して水平に移動する。これにより、回転軸線に相当する基板の回転中心に基板の中心が近づく。プッシャーがセンタリング位置に到達すると、プッシャーが静止し、スピンベースに対する基板の移動が完了する。このようにして、基板の中心が基板の回転中心に近づけられ、回転軸線に対する基板の偏心量が減少する。
プッシャーが接触位置に到達し、スピンベース上の基板に接触するとき、基板はスピンベースに固定されている。したがって、プッシャーが基板に接触しても、基板はスピンベースに対して動かない。スピンベースに対する基板の固定は、プッシャーが基板に接触した後に解除される。その後、プッシャーがセンタリング位置に配置され、基板の中心が基板の回転中心に近づけられる。したがって、プッシャーと基板との接触によって発生する基板の位置ずれを防止でき、基板のセンタリング精度を高めることができる。
前記センタリングアクチュエータは、前記プッシャーを水平に直線移動させるリニアアクチュエータであってもよいし、前記プッシャーを水平に直線移動させるロータリーアクチュエータであってもよい。前記プッシャーの位置を高精度で制御できるため、前記センタリングアクチュエータは、電動アクチュエータであることが好ましい。前記センタリングアクチュエータがロータリーアクチュエータである場合、前記プッシャーを水平に直線移動させるときは、前記ロータリーアクチュエータの回転を前記プッシャーの直線運動に変換する変換機構(たとえばボールねじ機構)を設ければよい。
請求項2に記載の発明は、前記センタリングアクチュエータは、前記プッシャーに加わる推力を制御しながら前記プッシャーを移動させ続ける推力制御モードと、予め定められた設定位置まで前記プッシャーを移動させる位置決めモードと、を含む複数のモードに切り替え可能であり、前記制御装置は、前記センタリングアクチュエータを前記推力制御モードに設定しながら前記接触工程を実行し、前記センタリングアクチュエータを前記位置決めモードに設定しながら前記プッシュ工程を実行する、請求項1に記載のセンタリング装置である。
この構成によれば、非接触位置から接触位置までは、推力制御モードでセンタリングアクチュエータが駆動される。接触位置からセンタリング位置までは、位置決めモードでセンタリングアクチュエータが駆動される。推力制御モードでは、センタリングアクチュエータがプッシャーに加わる推力を制御しながらプッシャーを移動させ続ける。したがって、プッシャーが基板に接触したときに、プッシャーから基板に加わる力を軽減できる。位置決めモードでは、センタリングアクチュエータが、予め定められた設定位置、つまり、センタリング位置までプッシャーを移動させる。したがって、より高い精度でプッシャーをセンタリング位置に位置させることができる。
推力制御モードは、一定の推力をプッシャーに加えながらプッシャーを移動させ続けるモードであってもよいし、プッシャーに加わる推力を変化させながらプッシャーを移動させ続けるモードであってもよい。同様に、位置決めモードは、一定の推力をプッシャーに加えながら設定位置までプッシャーを移動させるモードであってもよいし、プッシャーに加わる推力を変化させながら設定位置までプッシャーを移動させるモードであってもよい。センタリングアクチュエータが推力制御モードのときに、センタリングアクチュエータからプッシャーに加わる推力は、センタリングアクチュエータが位置決めモードのときに、センタリングアクチュエータからプッシャーに加わる推力より大きいまたは小さくてもよいし、等しくてもよい。
請求項3に記載の発明は、前記制御装置は、前記接触工程において前記センタリングアクチュエータから前記プッシャーに加えられる推力が、前記プッシュ工程において前記センタリングアクチュエータから前記プッシャーに加えられる推力よりも小さくなるように、前記センタリングアクチュエータを制御する、請求項1または2に記載のセンタリング装置である。
この構成によれば、プッシャーが非接触位置から接触位置に移動しているときにプッシャーに加わる推力が、プッシャーが接触位置からセンタリング位置に移動しているときにプッシャーに加わる推力よりも小さい。したがって、小さい推力がプッシャーに加わっている状態で、プッシャーがスピンベース上の基板に接触する。そのため、プッシャーと基板との接触によって発生する衝撃を軽減でき、プッシャーおよび基板の弾性変形量を減らすことができる。プッシャーおよび基板の弾性変形量が小さければ、プッシャーが基板に接触している状態でスピンベースに対する基板の固定を解除したとしても、基板は大きな移動量でスピンベースに対して移動しない。したがって、基板のセンタリング精度を高めることができる。
プッシャーが非接触位置から接触位置に移動しているときにプッシャーに加わる推力は、一定であってもよいし、変更されてもよい。同様に、プッシャーが接触位置からセンタリング位置に移動しているときにプッシャーに加わる推力は、一定であってもよいし、変更されてもよい。推力が変更される場合、プッシャーが接触位置に到達したときにプッシャーに加わる推力が、プッシャーが接触位置からセンタリング位置に移動しているときにプッシャーに加わる推力の最大値より小さければよい。
請求項4に記載の発明は、前記センタリングアクチュエータは、前記プッシャーを水平に直線移動させるリニアモータである、請求項1〜3のいずれか一項に記載のセンタリング装置である。
この構成によれば、プッシャーが水平に直線移動するので、プッシャーが通過する空間の体積を減らすことができる。さらに、リニアモータの直線運動をプッシャーに伝達すれば、プッシャーが直線移動するので、リニアモータの直線運動を変換する機構を設けなくてもよい。これにより、センタリング装置を小型化することができる。しかも、電動アクチュエータの一例であるリニアモータがプッシャーを移動させるので、プッシャーの位置を高精度で制御できる。
請求項5に記載の発明は、前記センタリング装置は、前記スピンベース上の前記基板に接触せずに前記回転軸線に対する前記基板の偏心量を検出する偏心量検出ユニットをさらに備え、
前記センタリング位置は、前記偏心量検出ユニットの検出値に基づいて設定される、請求項1〜4のいずれか一項に記載のセンタリング装置である。
この構成によれば、回転軸線に対する基板の偏心量、つまり、回転軸線から基板の中心までの最短距離が検出される。その後、センタリングアクチュエータが、偏心量検出ユニットの検出値に基づく移動量で基板をスピンベースに対して水平に移動させる。これにより、基板がセンタリングされる。さらに、基板に非接触で偏心量が検出されるので、偏心量の検出中や検出後に基板がスピンベースに対して移動し難い。そのため、より高い精度で基板の偏心量を検出できる。
請求項6に記載の発明は、前記接触確認ユニットは、前記プッシャーの位置を検出する位置センサーを含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載のセンタリング装置である。
この構成によれば、プッシャーの位置が検出される。プッシャーが移動しているときは、プッシャーの位置が時間の経過に伴って変化する。プッシャーが移動していなければ、プッシャーの位置は変化しない。プッシャーが接触位置に向かって移動しているときは、基板がスピンベースに固定されているので、プッシャーが接触位置に到達すると、プッシャーは接触位置で静止する。したがって、プッシャーの位置を検出することにより、プッシャーが接触位置に位置していることを直接的に確認できる。
請求項7に記載の発明は、前記接触確認ユニットは、前記センタリングアクチュエータが前記非接触位置に位置する前記プッシャーに推力を加え始めた時点からの経過時間を測定するタイマーを含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載のセンタリング装置である。
この構成によれば、プッシャーが接触位置の方へ移動し始めると、その時点からの経過時間が測定される。プッシャーが接触位置に到達したときは、基板がスピンベースに固定されているので、ある程度の時間が経過した後は、プッシャーが接触位置で静止しているはずである。したがって、プッシャーが移動し始めた時点からの経過時間を測定すれば、プッシャー自体の位置を検出しなくても、プッシャーが接触位置に到達しており、その位置で静止していると判断できる。
請求項8に記載の発明は、前記制御装置は、前記接触工程が行われた後であって前記固定解除工程が行われる前に、前記接触位置と前記非接触位置との間の位置であって前記プッシャーが前記スピンベース上の前記基板から離れた後退位置に前記プッシャーが後退するように、前記センタリングアクチュエータを制御する後退工程をさらに実行する、請求項1〜7のいずれか一項に記載のセンタリング装置である。
この構成によれば、基板がスピンベースに固定されている状態で、プッシャーが基板の外周部に接触する。その後、プッシャーが後退し基板から離れる。この状態で、スピンベースに対する基板の固定が解除される。プッシャーと基板との接触によって基板内に応力が生じている状態で、スピンベースに対する基板の固定を解除すると、僅かではあるが、基板がスピンベースに対して動く場合がある。プッシャーが基板から離れた状態で基板の固定を解除すれば、このような基板の移動を防止できる。さらに、後退位置から接触位置までの距離が、非接触位置から接触位置までの距離よりも短いので、プッシャーが再び基板に接触したときに、基板の位置ずれが発生し難い。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のいずれか一項に記載のセンタリング装置と、前記スピンベース上の前記基板に処理液を供給する処理液供給手段と、を備える、基板処理装置である。
この構成によれば、スピンベース上の基板がセンタリングされ、回転軸線に相当する基板の回転中心に基板の中心が近づけられる。その後、処理液がスピンベース上の基板に供給される。これにより、センタリングされた基板を処理液で処理できる。そのため、基板の外周部だけを処理液で処理するベベル処理や、基板の上面または下面の全域を処理液で処理する全面処理の均一性を高めることができる。
請求項10に記載の発明は、前記基板処理装置は、前記スピンベースを取り囲んでおり、前記スピンベース上の前記基板から外方に飛散した処理液を受け止める筒状のガードを備え、前記センタリングアクチュエータの少なくとも一部は、平面視で前記ガードに重なるように前記ガードの上方に配置されている、請求項9に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、スピンベース上の基板から外方に飛散した処理液が、スピンベースを取り囲むガードに受け止められる。センタリングアクチュエータの少なくとも一部は、ガードの上方に配置されており、平面視でガードに重なっている。したがって、センタリングアクチュエータの全体がガードのまわりに配置されている場合やガードの下方に配置されている場合と比較して、基板処理装置を小型化できる。これにより、基板処理装置の大型化を抑制しながら、処理液の供給とセンタリングとを行うことができる。
請求項11に記載の発明は、鉛直な回転軸線まわりに回転するスピンベースの上方で水平に配置された円板状の基板の中心を前記回転軸線に近づけるセンタリング方法であって、吸着装置に吸着力を発生させて、前記基板を前記スピンベースに固定する固定実行工程と、前記吸着装置の吸着力で前記基板が前記スピンベースに固定されている状態で、プッシャーが前記スピンベース上の前記基板から離れた非接触位置から、前記プッシャーが前記基板から離れた非接触状態から前記プッシャーが前記基板の外周部に接触した接触状態に切り替わる接触位置に、前記プッシャーを移動させる接触工程と、前記接触工程において前記プッシャーが前記接触位置に到達したことを接触確認ユニットが確認した後に、前記スピンベースに対する前記基板の固定を前記吸着装置に解除させる固定解除工程と前記スピンベースに対する前記基板の固定が解除されている状態で、前記プッシャーが前記スピンベース上の前記基板の外周部に接触しており、前記スピンベースに対する前記基板の移動が完了したセンタリング位置に、前記プッシャーを移動させることにより、前記基板を前記スピンベースに対して水平に移動させて、前記回転軸線に対する前記基板の偏心量を減少させるプッシュ工程と、を含む、センタリング方法である。この方法によれば、前述の効果と同様な効果を奏することができる。
請求項12に記載の発明は、前記接触工程は、前記非接触位置と前記センタリング位置との間で前記プッシャーを移動させるセンタリングアクチュエータが、前記プッシャーに加わる推力を制御しながら前記プッシャーを移動させ続ける推力制御モードに設定されている状態で実行され、前記プッシュ工程は、前記センタリングアクチュエータが、予め定められた設定位置まで前記プッシャーを移動させる位置決めモードに設定されている状態で実行される、請求項11に記載のセンタリング方法である。この方法によれば、前述の効果と同様な効果を奏することができる。
請求項13に記載の発明は、前記プッシャーを移動させるセンタリングアクチュエータが前記接触工程において前記プッシャーに加える推力は、前記プッシュ工程において前記センタリングアクチュエータが前記プッシャーに加える推力よりも小さい、請求項11または12に記載のセンタリング方法である。この方法によれば、前述の効果と同様な効果を奏することができる。
請求項14に記載の発明は、前記接触工程およびプッシュ工程は、リニアモータに前記プッシャーを水平に直線移動させる工程である、請求項11〜13のいずれか一項に記載のセンタリング方法である。この方法によれば、前述の効果と同様な効果を奏することができる。
請求項15に記載の発明は、前記センタリング方法は、前記スピンベース上の前記基板に接触せずに前記回転軸線に対する前記基板の偏心量を検出する偏心量検出工程をさらに含み、前記センタリング位置は、前記偏心量検出工程で検出された値に基づいて設定される、請求項11〜14のいずれか一項に記載のセンタリング方法である。この方法によれば、前述の効果と同様な効果を奏することができる。
請求項16に記載の発明は、前記プッシャーの位置を検出する位置センサーの検出値に基づいて前記プッシャーが前記接触位置に到達したことを確認する接触確認工程をさらに含む、請求項11〜15のいずれか一項に記載のセンタリング方法である。この方法によれば、前述の効果と同様な効果を奏することができる。
請求項17に記載の発明は、前記プッシャーが前記接触位置の方へ移動し始めた時点からの経過時間に基づいて前記プッシャーが前記接触位置に到達したことを確認する接触確認工程をさらに含む、請求項11〜16のいずれか一項に記載のセンタリング方法である。この方法によれば、前述の効果と同様な効果を奏することができる。
請求項18に記載の発明は、前記接触工程が行われた後であって前記固定解除工程が行われる前に、前記接触位置と前記非接触位置との間の位置であって前記プッシャーが前記スピンベース上の前記基板から離れた後退位置に前記プッシャーを後退させる後退工程をさらに含む、請求項11〜17のいずれか一項に記載のセンタリング方法である。この方法によれば、前述の効果と同様な効果を奏することができる。
請求項19に記載の発明は、請求項11〜18のいずれか一項に記載のセンタリング方法と、前記センタリング方法が行われた後に、前記スピンベース上の前記基板に処理液を供給する処理液供給工程と、を含む、基板処理方法である。この方法によれば、前述の効果と同様な効果を奏することができる。
請求項20に記載の発明は、前記基板処理方法は、前記処理液供給工程と並行して、前記スピンベースを取り囲む筒状のガードに前記スピンベース上の前記基板から外方に飛散した処理液を受け止めさせる処理液捕獲工程をさらに含み、前記接触工程およびプッシュ工程は、少なくとも一部が平面視で前記ガードに重なるように前記ガードの上方に配置されたセンタリングアクチュエータに前記プッシャーを移動させる工程である、請求項19に記載の基板処理方法である。この方法によれば、前述の効果と同様な効果を奏することができる。
本発明の第1実施形態に係る基板処理装置に備えられた処理ユニットの内部を水平に見た模式図である。 基板処理装置に備えられた制御装置のハードウェアおよび機能ブロックを示すブロック図である。 基板処理装置によって行われる基板の処理の一例を説明するための工程図である。 基板の回転中心に対する基板の偏心量を減少させるセンタリング装置を水平に見た模式図である。 センタリング装置に備えられたセンタリングユニットを上から見た模式図である。 センタリングユニットの鉛直断面を示す模式図である。 図6Aの一部を拡大した図である。 リニアモータの鉛直断面を示す模式図である。 センタリングユニットを昇降させるセンタリング用昇降ユニットの鉛直断面を示す模式図である。 図7に示す矢印VIIIの方向にセンタリング用昇降ユニットを見た模式図である。 センタリング装置によって行われるセンタリング処理の一例について説明するためのフローチャートである。 図9に示すセンタリング処理の一例が行われているときの基板およびセンタリングユニットの動作の一例を示す模式図である。 図9に示すセンタリング処理の一例が行われているときの基板およびセンタリングユニットの動作の一例を示す模式図である。 図9に示すセンタリング処理の一例が行われているときの基板およびセンタリングユニットの動作の一例を示す模式図である。 図9に示すセンタリング処理の一例が行われているときの基板およびセンタリングユニットの動作の一例を示す模式図である。 図9に示すセンタリング処理の一例が行われているときの基板およびセンタリングユニットの動作の一例を示す模式図である。 図9に示すセンタリング処理の一例が行われているときの基板およびセンタリングユニットの動作の一例を示す模式図である。 本発明の他の実施形態に係るセンタリング処理の一例が行われているときの基板およびセンタリングユニットの動作の一例を示す模式図である。 本発明の他の実施形態に係るセンタリング処理の一例が行われているときの基板およびセンタリングユニットの動作の一例を示す模式図である。 本発明の他の実施形態に係るセンタリング処理の一例が行われているときの基板およびセンタリングユニットの動作の一例を示す模式図である。
以下では、本発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る基板処理装置1に備えられた処理ユニット2の内部を水平に見た模式図である。
基板処理装置1は、半導体ウエハなどの円板状の基板Wを一枚ずつ処理する枚葉式の装置である。基板処理装置1は、処理液や処理ガスなどの処理流体で基板Wを処理する処理ユニット2と、処理ユニット2に基板Wを搬送する搬送ロボットR1と、基板処理装置1を制御する制御装置3とを含む。また、基板処理装置1はセンタリング装置40を備えるが、図1ではその図示を省略している。センタリング装置40については図4等を用いて後に説明する。
処理ユニット2は、内部空間を有する箱形のチャンバー4と、一枚の基板Wをチャンバー4内で水平に保持しながら基板Wの中央部を通る鉛直な回転軸線A1まわりに回転させるスピンチャック9と、スピンチャック9から外方に排出された処理液を受け止める筒状の処理カップ17とを含む。
チャンバー4は、基板Wが通過する搬入搬出口6bが設けられた箱型の隔壁6と、搬入搬出口6bを開閉するシャッター7とを含む。チャンバー4は、さらに、隔壁6の天井面で開口する送風口6aから隔壁6内にクリーンエアー(フィルターによってろ過された空気)を下方に送るFFU5(ファン・フィルタ・ユニット)と、FFU5によって隔壁6内に送られたクリーンエアーを整流する整流板8とを含む。
整流板8は、隔壁6の内部を整流板8の上方の上方空間と整流板8の下方の下方空間とに仕切っている。隔壁6の天井面と整流板8の上面との間の上方空間は、クリーンエアーが拡散する拡散空間である。整流板8の下面と隔壁6の床面との間の下方空間は、基板Wの処理が行われる処理空間である。スピンチャック9や処理カップ17は、下方空間に配置されている。
送風口6aから上方空間に供給されたクリーンエアーは、整流板8に当たって上方空間を拡散する。上方空間内のクリーンエアーは、整流板8を上下方向に貫通する複数の貫通孔を通過し、整流板8の全域から下方に流れる。下方空間に供給されたクリーンエアーは、チャンバー4の底部から排出される。これにより、整流板8の全域から下方に流れる均一なクリーンエアーの流れ(ダウンフロー)が、常時、下方空間に形成される。
スピンチャック9は、基板Wよりも外径が小さい円板状のスピンベース10と、スピンベース10上の基板Wの下面(裏面)をスピンベース10に吸着させることによりスピンベース10に基板Wを水平に保持させる吸引ポンプ16と、吸引ポンプ16の吸引力をスピンベース10に伝達する吸引配管14と、吸引配管14を開閉する吸引バルブ15とを含む。スピンチャック9は、さらに、スピンベース10の中央部から下方に延びるスピン軸11と、スピン軸11およびスピンベース10を回転軸線A1まわりに回転させるスピンモータ12と、スピンモータ12を収容するモータハウジング13とを含む。
処理カップ17は、基板Wから外方に排出された処理液を受け止める筒状のガード20と、ガード20によって下方に案内された処理液を受け止めるカップ19と、ガード20およびカップ19を取り囲む外周リング18とを含む。ガード20は、スピンチャック9を取り囲む筒状部20bと、筒状部20bの上端部から回転軸線A1に向かって斜め上に延びる円環状の天井部20aとを含む。天井部20aの円環状の上端は、ガード20の上端20xに相当する。ガード20の上端20xは、平面視で基板Wおよびスピンベース10を取り囲んでいる(図5参照)。カップ19は、天井部20aの下方に配置されている。カップ19は、上向きに開いた環状の受液溝19aを形成している。
ガード20は、チャンバー4の底部に対して鉛直に移動可能である。カップ19は、チャンバー4の底部に固定されている。処理ユニット2は、ガード20を昇降させるガード昇降ユニット21を含む。ガード昇降ユニット21は、上位置(二点鎖線で示す位置)と下位置(実線で示す位置)との間でガード20を鉛直に昇降させ、上位置から下位置までの任意の位置でガード20を静止させる。上位置は、スピンチャック9に支持されている基板Wが配置される支持位置(図1に示す基板Wの位置)よりもガード20の上端20xが上方に位置する位置である。下位置は、ガード20の上端20xが支持位置よりも下方に位置する位置である。
スピンチャック9が基板Wを回転させている状態で、処理液が基板Wに供給されると、基板Wに供給された処理液が基板Wの周囲に振り切られる。処理液が基板Wに供給されるとき、ガード20の上端20xは、基板Wよりも上方に配置される。したがって、基板Wの周囲に排出された薬液やリンス液などの処理液は、ガード20に受け止められ、カップ19に案内される。
処理ユニット2は、基板Wの上面に向けて薬液を下方に吐出する薬液ノズル22を含む。薬液ノズル22は、薬液を案内する薬液配管23に接続されている。薬液配管23に介装された薬液バルブ24が開かれると、薬液が、薬液ノズル22の吐出口から下方に連続的に吐出される。薬液ノズル22から吐出される薬液は、硫酸、硝酸、塩酸、フッ酸、リン酸、酢酸、アンモニア水、過酸化水素水、有機酸(たとえばクエン酸、蓚酸など)、有機アルカリ(たとえば、TMAH:テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドなど)、界面活性剤、および腐食防止剤の少なくとも1つを含む液であってもよいし、これ以外の液体であってもよい。
図示はしないが、薬液バルブ24は、流路を形成するバルブボディと、流路内に配置された弁体と、弁体を移動させるアクチュエータとを含む。他のバルブについても同様である。アクチュエータは、空圧アクチュエータまたは電動アクチュエータであってもよいし、これら以外のアクチュエータであってもよい。制御装置3は、アクチュエータを制御することにより、薬液バルブ24の開度を変更する。
薬液ノズル22は、チャンバー4内で移動可能なスキャンノズルである。薬液ノズル22は、薬液ノズル22を鉛直方向および水平方向の少なくとも一方に移動させるノズル移動ユニット25に接続されている。ノズル移動ユニット25は、薬液ノズル22から吐出された薬液が基板Wの上面に着液する処理位置と、平面視で薬液ノズル22が処理カップ17のまわりに位置する待機位置との間で、薬液ノズル22を水平に移動させる。図1は、ノズル移動ユニット25が、処理カップ17のまわりで鉛直に延びるノズル回動軸線A2まわりに薬液ノズル22を水平に移動させる旋回ユニットである例を示している。
ノズル移動ユニット25は、薬液ノズル22を保持するノズルアーム25aと、ノズルアーム25aを移動させることにより薬液ノズル22を水平に移動させる駆動ユニット25bとを含む。薬液ノズル22は、水平に延びるノズルアーム25aの先端部から下方に延びている。薬液ノズル22が処理位置に配置されると、ノズルアーム25aは、平面視でスピンチャック9上の基板Wに重なる。薬液ノズル22が待機位置に配置されると、ノズルアーム25aは、平面視でスピンチャック9上の基板Wのまわりに配置される。
処理ユニット2は、さらに、基板Wの上面に向けてリンス液を下方に吐出するリンス液ノズル26を含む。リンス液ノズル26は、リンス液を案内するリンス液配管27に接続されている。リンス液配管27に介装されたリンス液バルブ28が開かれると、リンス液が、リンス液ノズル26の吐出口から下方に連続的に吐出される。リンス液は、たとえば、純水(脱イオン水:DIW(Deionized water))である。リンス液は、純水に限らず、IPA(イソプロピルアルコール)、電解イオン水、水素水、オゾン水、および希釈濃度(たとえば、10〜100ppm程度)の塩酸水のいずれかであってもよいし、これら以外の液体であってもよい。
リンス液ノズル26は、スキャンノズルである。リンス液ノズル26は、チャンバー4の底部に対して固定された固定ノズルであってもよい。リンス液ノズル26は、リンス液ノズル26を鉛直方向および水平方向の少なくとも一方に移動させるノズル移動ユニット29に接続されている。ノズル移動ユニット29は、リンス液ノズル26から吐出されたリンス液が基板Wの上面に着液する処理位置と、平面視でリンス液ノズル26がスピンチャック9のまわりに位置する待機位置との間で、リンス液ノズル26を水平に移動させる。
処理ユニット2は、スピンベース10上の基板Wを加熱するヒータ30を備えていてもよい。ヒータ30は、スピンベース10に支持されている基板Wの下方に配置される。ヒータ30は、スピンベース10を取り囲んでいる。ヒータ30の外径は、ガード20の上端20xの内径よりも小さい。ヒータ30の内径は、スピンベース10の外径よりも大きい。ヒータ30は、モータハウジング13の上方に配置されており、モータハウジング13に支持されている。スピンベース10が回転したとしても、ヒータ30は回転しない。
図2は、基板処理装置1に備えられた制御装置3のハードウェアおよび機能ブロックを示すブロック図である。図2に示す回転角制御部38は、制御装置3にインストールされたプログラムPをCPU31が実行することにより実現される機能ブロックである。
制御装置3は、コンピュータ本体3aと、コンピュータ本体3aに接続された周辺装置3bとを含む。コンピュータ本体3aは、各種の命令を実行するCPU31(central processing unit:中央処理装置)と、情報を記憶する主記憶装置32とを含む。周辺装置3bは、プログラムP等の情報を記憶する補助記憶装置33と、リムーバブルメディアMから情報を読み取る読取装置34と、ホストコンピュータHC等の制御装置3以外の装置と通信する通信装置35とを含む。制御装置3は、時間を測定するタイマー39を備えていてもよい。
制御装置3は、入力装置36および表示装置37に接続されている。入力装置36は、ユーザーやメンテナンス担当者などの操作者が基板処理装置1に情報を入力するときに操作される。情報は、表示装置37の画面に表示される。入力装置36は、キーボード、ポインティングデバイス、およびタッチパネルのいずれかであってもよいし、これら以外の装置であってもよい。入力装置36および表示装置37を兼ねるタッチパネルディスプレイが基板処理装置1に設けられていてもよい。
CPU31は、補助記憶装置33に記憶されたプログラムPを実行する。補助記憶装置33内のプログラムPは、制御装置3に予めインストールされたものであってもよいし、読取装置34を通じてリムーバブルメディアMから補助記憶装置33に送られたものであってもよいし、ホストコンピュータHCなどの外部装置から通信装置35を通じて補助記憶装置33に送られたものであってもよい。
補助記憶装置33およびリムーバブルメディアMは、電力が供給されていなくても記憶を保持する不揮発性メモリーである。補助記憶装置33は、たとえば、ハードディスクドライブ等の磁気記憶装置である。リムーバブルメディアMは、たとえば、コンパクトディスクなどの光ディスクまたはメモリーカードなどの半導体メモリーである。リムーバブルメディアMは、プログラムPが記録されたコンピュータ読取可能な記録媒体の一例である。
制御装置3は、スピンモータ12の回転角を制御する回転角制御部38を含む。スピンモータ12がステッピングモーターの場合、回転角制御部38は、スピンモータ12に供給される駆動パルスの数を調整することにより、スピンベース10を任意の回転角で停止させる。スピンモータ12がステッピングモーター以外のロータリーモータの場合、スピンモータ12の回転角は、エンコーダーなどの回転角センサーによって検出される。回転角制御部38は、スピンモータ12に電力が供給される通電時間等を回転角センサーの検出値に基づいて調整することにより、スピンベース10を任意の回転角で停止させる。
制御装置3は、ホストコンピュータHCによって指定されたレシピにしたがって基板Wが処理されるように基板処理装置1を制御する。補助記憶装置33は、複数のレシピを記憶している。レシピは、基板Wの処理内容、処理条件、および処理手順を規定する情報である。複数のレシピは、基板Wの処理内容、処理条件、および処理手順の少なくとも一つにおいて互いに異なる。以下の各工程は、制御装置3が基板処理装置1を制御することにより実行される。言い換えると、制御装置3は、以下の各工程を実行するようにプログラムされている。
次に、基板Wの処理の一例について説明する。
図3は、基板処理装置1によって行われる基板Wの処理の一例を説明するための工程図である。以下では、図1および図3を参照する。
基板Wの処理の一例は、基板Wのベベル領域だけに薬液を供給するベベル処理である。ベベル領域は、基板Wの上面外周部に位置するベベル部(傾斜部)を含む環状の領域である。ベベル領域の内周縁は、薬液の着液位置に概ね一致する。ベベル領域の幅(基板Wの外周縁からベベル領域の内周縁までの径方向の距離)は、基板Wの中心C1からベベル領域の内周縁までの径方向の距離よりも短い。ベベル領域の幅は、数ミリメートル〜数十ミリメートル程度であってもよいし、1ミリメートル以下であってもよい。
基板処理装置1で基板Wを処理するときは、チャンバー4内に基板Wを搬入する搬入工程(図3に示すステップS1)が行われる。
具体的には、薬液ノズル22がスピンチャック9の上方から退避しており、ガード20が下位置に位置している状態で、搬送ロボットR1が、基板WをハンドH1で支持しながら、ハンドH1をチャンバー4内に進入させる。その後、搬送ロボットR1は、基板Wの表面が上に向けられた状態でハンドH1上の基板Wをスピンベース10の上に置き、ハンドH1をチャンバー4の内部から退避させる。その後、基板Wの中心C1を回転軸線A1上またはその近傍に配置するセンタリング処理(図3に示すステップS2)が行われる。センタリング処理については後述する。
センタリング処理が行われた後は、薬液を基板Wに供給する薬液供給工程(図3に示すステップS3)が行われる。
具体的には、吸引ポンプ16の吸引力で基板Wがスピンベース10に固定されている状態で、スピンモータ12が基板Wおよびスピンベース10を回転させる。これにより、基板Wの回転が開始される。さらに、ノズル移動ユニット25が、薬液ノズル22を処理位置に移動させ、ガード昇降ユニット21が、ガード20を上位置に位置させる。これにより、薬液ノズル22が基板Wの外周部の上方に配置され、ガード20の上端20xが基板Wよりも上方に配置される。
その後、薬液バルブ24が開かれ、薬液ノズル22が薬液の吐出を開始する。薬液ノズル22が薬液を吐出しているとき、ノズル移動ユニット25は、薬液の着液位置がベベル領域内で径方向に移動するように薬液ノズル22を移動させてもよいし、薬液ノズル22を静止させてもよい。また、ヒータ30は、薬液と基板Wとの反応を促進するために、薬液ノズル22が薬液を吐出している期間の少なくとも一部において、基板Wおよび基板W上の薬液を加熱してもよい。
薬液ノズル22から吐出された薬液は、基板Wのベベル領域に着液した後、ベベル領域に沿って外方に流れる。これにより、ベベル領域だけに薬液が供給され、ベベル領域が薬液で処理される。特に、ノズル移動ユニット25が薬液の着液位置をベベル領域内で移動させる場合は、ベベル領域が薬液の着液位置で走査されるので、薬液がベベル領域に均一に供給される。薬液バルブ24が開かれてから所定時間が経過すると、薬液バルブ24が閉じられ、薬液ノズル22からの薬液の吐出が停止される。その後、ノズル移動ユニット25が薬液ノズル22を待機位置に移動させる。
次に、リンス液の一例である純水を基板Wの上面に供給するリンス液供給工程が行われる(図3に示すステップS4)。
具体的には、ノズル移動ユニット29が、リンス液ノズル26を処理位置に移動させる。これにより、リンス液ノズル26が基板Wの外周部の上方に配置される。その後、リンス液バルブ28が開かれ、リンス液ノズル26が純水の吐出を開始する。リンス液ノズル26が純水を吐出しているとき、ノズル移動ユニット29は、純水の着液位置がベベル領域内で径方向に移動するようにリンス液ノズル26を移動させてもよいし、リンス液ノズル26を静止させてもよい。また、ヒータ30は、純水と基板Wとの反応を促進するために、リンス液ノズル26が純水を吐出している期間の少なくとも一部において、基板Wおよび基板W上の純水を加熱してもよい。
リンス液ノズル26から吐出された純水は、基板Wのベベル領域に着液した後、ベベル領域に沿って外方に流れる。これにより、ベベル領域だけに純水が供給され、ベベル領域上の薬液が洗い流される。特に、ノズル移動ユニット29が純水の着液位置をベベル領域内で移動させる場合は、ベベル領域が純水の着液位置で走査されるので、純水がベベル領域に均一に供給される。リンス液バルブ28が開かれてから所定時間が経過すると、リンス液バルブ28が閉じられ、リンス液ノズル26からの純水の吐出が停止される。その後、ノズル移動ユニット29がリンス液ノズル26を待機位置に移動させる。
次に、基板Wの高速回転によって基板Wを乾燥させる乾燥工程(スピンドライ工程)が行われる(図3に示すステップS5)。
具体的には、スピンモータ12が基板Wを回転方向に加速させ、これまでの基板Wの回転速度よりも大きい高回転速度(たとえば数千rpm)で基板Wを回転させる。これにより、液体が基板Wから除去され、基板Wが乾燥する。基板Wの高速回転が開始されてから所定時間が経過すると、スピンモータ12が回転を停止する。これにより、基板Wの回転が停止される。
次に、基板Wをチャンバー4から搬出する搬出工程が行われる(図3に示すステップS6)。
具体的には、ガード昇降ユニット21が、ガード20を下位置まで下降させる。その後、搬送ロボットR1が、ハンドH1をチャンバー4内に進入させる。搬送ロボットR1は、吸引バルブ15が閉じられ、スピンベース10に対する基板Wの保持が解除された後、スピンベース10上の基板WをハンドH1で支持する。その後、搬送ロボットR1は、基板WをハンドH1で支持しながら、ハンドH1をチャンバー4の内部から退避させる。これにより、処理済みの基板Wがチャンバー4から搬出される。
次に、基板処理装置1に設けられたセンタリング装置40について説明する。
図4は、基板Wの回転中心に対する基板Wの偏心量を減少させるセンタリング装置40を水平に見た模式図である。図5は、センタリング装置40に備えられたセンタリングユニット45を上から見た模式図である。図6Aは、センタリングユニット45の鉛直断面を示す模式図である。図6Bは、図6Aの一部を拡大した図である。図6Cは、リニアモータ49の鉛直断面を示す模式図である。図4、図5、図6A、および図6Bは、プッシャー46が原点位置に配置されている状態を示している。
図4に示すように、基板処理装置1は、回転軸線A1に対する基板Wの偏心量、つまり、回転軸線A1から基板Wの中心C1までの最短距離を減少させるセンタリング装置40を備えている。センタリング装置40は、スピンベース10上の基板Wに接触せずにスピンベース10上の基板Wの偏心量を検出する偏心量検出ユニット41を含む。
偏心量検出ユニット41は、基板Wの外周縁の位置だけを検出することにより基板Wの偏心量を検出する外周検出ユニットであってもよいし、スピンベース10上に位置する基板Wの画像に基づいて基板Wの偏心量を検出する撮影ユニットであってもよい。また、偏心量検出ユニット41は、回転軸線A1に対する基板Wの偏心量に加えて、回転軸線A1に対する基板Wの中心C1の位置(回転軸線A1まわりの角度)を検出してもよい。図4は、偏心量検出ユニット41が外周検出ユニットであり、基板Wの偏心量と基板Wの中心C1の位置の両方を検出する例を示している。
偏心量検出ユニット41は、スピンベース10上の基板Wの外周部に向けて光を発する発光ユニット42と、発光ユニット42から放出された光を受ける受光ユニット43とを含む。発光ユニット42および受光ユニット43の一方は、基板Wの支持位置の上方に配置されており、発光ユニット42および受光ユニット43の他方は、支持位置の下方に配置されている。図4は、発光ユニット42が支持位置の下方に配置されており、受光ユニット43が支持位置の上方に配置されている例を示している。
発光ユニット42は、スピンチャック9のモータハウジング13の中に配置されている。発光ユニット42は、光源を含む発光部を備えている。発光ユニット42の発光部は、モータハウジング13を上下方向に貫通する透過穴の下方に配置されている。モータハウジング13の透過穴は、発光部の光を透過する透過部材で覆われている。発光ユニット42の光は、透明部材を通じてモータハウジング13の外に放出される。
受光ユニット43は、チャンバー4内に配置されたセンサーハウジング44の中に配置されている。受光ユニット43は、発光部の光を受ける受光部を含む。受光ユニット43の受光部は、センサーハウジング44を上下方向に貫通する透過穴の上方に配置されている。センサーハウジング44の透過穴は、発光部の光を透過する透明部材で塞がれている。発光ユニット42の光は、透明部材を通じてセンサーハウジング44の中に入り、受光部に照射される。
スピンベース10上に基板Wがない場合、発光ユニット42の光は、ガード20およびヒータ30を上から見たときにガード20の上端20x部の内周面とヒータ30の外周面との間に形成される環状の空間SP1(図5参照)を上下方向に通り、ガード20およびヒータ30に遮られることなく受光ユニット43に到達する。スピンベース10上に基板Wがある場合、発光ユニット42から放出された光の一部は基板Wの外周部で遮られる。したがって、制御装置3は、受光ユニット43の検出値に基づいて、スピンベース10上に基板Wがあるか否かを検出できる。
スピンベース10上の基板Wが回転軸線A1に対して偏心していない場合、基板Wを回転させても、受光ユニット43に入射する光の幅が変化しない。基板Wが回転軸線A1に対して偏心している場合、基板Wを回転させると、受光ユニット43に入射する光の幅が変化する。したがって、制御装置3は、発光ユニット42に光を放出させながら、基板Wを360度またはそれに近い角度で回転させることにより、回転軸線A1に対する基板Wの偏心量と回転軸線A1に対する基板Wの中心C1の位置とを、受光ユニット43の検出値に基づいて検出できる。
センタリング装置40は、偏心量検出ユニット41の検出値に基づいて基板Wの中心C1を回転軸線A1の方に移動させるセンタリングユニット45を含む。図4に示すように、センタリングユニット45は、整流板8とガード20との間に配置されている。薬液ノズル22を保持するノズルアーム25a(図1参照)は、センタリングユニット45よりも上方に配置されている。図5に示すように、センタリングユニット45は、薬液ノズル22およびノズルアーム25aが通過する通過領域(ハッチングされた領域)よりも下方に配置されている。後述するユニットハウジング56は、通過領域よりも下方に配置されており、平面視で通過領域に重なっている。
図6Aに示すように、センタリングユニット45は、スピンベース10上の基板Wに接触するプッシャー46と、プッシャー46を水平に移動させるリニアモータ49とを含む。センタリングユニット45は、さらに、リニアモータ49を支持するメインベース52と、メインベース52を支持するベースリング54と、メインベース52とベースリング54との間に介在するスペーサー53とを含む。
プッシャー46は、リニアモータ49に支持されている。リニアモータ49は、メインベース52上に配置されている。メインベース52は、リニアモータ49とガード20との間に配置されている。メインベース52は、スペーサー53を介してベースリング54に支持されている。メインベース52は、ベースリング54に固定されている。図5に示すように、ベースリング54は、平面視で回転軸線A1を取り囲む環状である。ベースリング54の少なくとも一部は、ガード20の上方に配置されており、平面視でガード20に重なっている。
リニアモータ49は、接触部の一例であるプッシャー46を水平な直線方向に移動させることにより、スピンチャック9に対して基板Wを水平に移動させるセンタリングアクチュエータの一例である。図6Cに示すように、リニアモータ49は、メインベース52に固定された固定部材50と、固定部材50に対して直線方向に移動可能な可動部材51と、可動部材51とともに直線方向に移動する永久磁石49mと、永久磁石49mとともに可動部材51を直線方向に移動させる磁界を形成するコイル49cとを含む。リニアモータ49は、さらに、可動部材51とともに直線方向に移動するスケール49sと、直線方向へのスケール49sの移動量を検出するヘッド49hとを含む。ヘッド49hの検出値は、制御装置3に入力される。制御装置3は、ヘッド49hの検出値に基づいてプッシャー46の移動を検出する。スケール49sおよびヘッド49hは、プッシャー46の位置を検出する位置センサーに含まれる。
可動部材51は、固定部材50の上方に配置されている。永久磁石49mおよびコイル49cは、固定部材50と可動部材51との間に配置されている。プッシャー46は、可動部材51に取り付けられている。プッシャー46は、可動部材51とともに固定部材50に対して移動する。プッシャー46および可動部材51の移動方向は、回転軸線A1を通る鉛直な平面である基準面P1(図5参照)に沿って水平に延びる方向である。プッシャー46および可動部材51の移動方向は、後述するセンタリング工程において基板Wが移動する方向であるセンタリング方向Dcと同じ方向である。
リニアモータ49は、固定部材50に対して可動部材51を水平に移動させることにより、原点位置およびエンド位置の間でプッシャー46を基板Wの径方向(回転軸線A1に直交する方向)に直線移動させる。原点位置およびエンド位置は、プッシャー46が通過する直線経路の両端の位置である。原点位置およびエンド位置は、固定された位置である。制御装置3は、リニアモータ49を制御することにより、原点位置からエンド位置までの任意の位置でプッシャー46を静止させる。
原点位置は、エンド位置よりも外側、つまり、エンド位置に対して基板Wの回転軸線A1とは反対側の位置である。原点位置は、プッシャー46の内端がガード20の上端20xよりも外側に配置される位置である。エンド位置は、プッシャー46の内端がガード20の上端20xよりも内側に配置される位置である。エンド位置は、スピンベース10上の基板Wがどのような偏心量で回転軸線A1に対して偏心していてもプッシャー46が基板Wに当たるように設定されている。
プッシャー46は、スピンベース10上の基板Wに接触する接触部の一例である。図5および図6Aに示すように、プッシャー46は、スピンベース10上の基板Wに接触するハンド部47と、ハンド部47から外方に延びるアーム部48とを含む。ハンド部47は、アーム部48を介してリニアモータ49に支持されている。ハンド部47およびアーム部48は、ガード20の上端20xよりも上方に配置されている。ハンド部47は、基板Wに接触する接触面46aを備えていてもよいし、基板Wに接触する2つの接触突起を備えていてもよい。図5は、接触面46aがハンド部47に設けられている例を示している。
プッシャー46の接触面46aの水平断面は、基板Wの方に開いたV字であってもよいし、基板Wの方に開いており基板Wよりも曲率半径が小さい円弧であってもよいし、これら以外の形状であってもよい。接触面46aがV字または円弧である場合、接触面46aの両端は、それぞれ、基準面P1に関して対称な2つの位置に配置される。同様に、接触面46aの代わりに2つの接触突起がハンド部47に設けられている場合、2つの接触突起は、それぞれ、基準面P1に関して対称な2つの位置に配置される。そのため、プッシャー46は、基準面P1に関して対称な2つの位置で基板Wに接触する。
図6Bに示すように、センタリング装置40は、センタリングユニット45を収容する収容室55をガード20とともに形成するユニットハウジング56を含む。リニアモータ49は、ユニットハウジング56に収容されている。ユニットハウジング56は、リニアモータ49を取り囲むケース57と、リニアモータ49の上方に配置された蓋58とを含む。ケース57は、収容室55の周壁を形成しており、蓋58は、収容室55の上壁を形成している。ガード20は、収容室55の底の少なくとも一部を形成している。
ケース57は、ガード20に固定されている。ケース57の上端部に設けられた開口部は、蓋58で塞がれている。ケース57と蓋58との間の隙間は、シール部材SL1で密閉されている。蓋58は、複数のボルトB1によって取り外し可能にケース57に取り付けられている。ボルトB1を外せば、蓋58をケース57から外して、ケース57の内部にアクセスすることができる。したがって、センタリングユニット45のメンテナンスや部品の交換が容易である。
プッシャー46のアーム部48は、プッシャー46の移動方向にケース57を貫通する挿入穴56aに挿入されている。プッシャー46のハンド部47は、ユニットハウジング56の外に配置されている。同様に、アーム部48を取り囲む筒状のベローズ59は、ユニットハウジング56の外に配置されている。ベローズ59の一端部は、プッシャー46に固定されており、ベローズ59の他端部は、ケース57に固定されている。ベローズ59は、プッシャー46の移動に伴ってプッシャー46の移動方向に伸縮する。挿入穴56aを介したユニットハウジング56内への液体の浸入は、ベローズ59によって防止される。
図5に示すように、リニアモータ49の全部または一部は、ガード20の上方に配置されており、平面視でガード20に重なっている。プッシャー46が原点位置に配置されているとき、プッシャー46の全体が、ガード20の上方に配置されており、平面視でガード20に重なる。このとき、リニアモータ49およびプッシャー46は、平面視でガード20の上端20xのまわりに配置されており、ガード20の上端20xに重なっていない。
図7は、センタリングユニット45を昇降させるセンタリング用昇降ユニット61の鉛直断面を示す模式図である。図8は、図7に示す矢印VIIIの方向にセンタリング用昇降ユニット61を見た模式図である。
図7および図8に示すように、センタリング装置40は、プッシャー46およびリニアモータ49を含むセンタリングユニット45を昇降させるセンタリング用昇降ユニット61を含む。センタリング用昇降ユニット61は、ガード昇降ユニット21を兼ねる。つまり、センタリング用昇降ユニット61は、センタリングユニット45を昇降させるとともに、ガード20を昇降させる。
図8に示すように、センタリング用昇降ユニット61は、センタリングユニット45を昇降させる動力を発生する昇降アクチュエータ62と、昇降アクチュエータ62の動力をセンタリングユニット45に伝達する伝達機構63とを含む。昇降アクチュエータ62は、たとえば、電動モータなどのロータリーアクチュエータである。この場合、伝達機構63は、昇降アクチュエータ62から伝達された回転を直線運動に変換するボールネジ機構を含む。昇降アクチュエータ62は、エアシリンダなどのリニアアクチュエータであってもよい。
図7に示すように、伝達機構63は、ベースリング54から下方に延びる支柱64と、支柱64に連結された昇降ベース66とを含む。伝達機構63は、さらに、ガード20から昇降ベース66に延びる昇降ブラケット65を含む。支柱64および昇降ブラケット65は、昇降ベース66に固定されている。支柱64は、ガード20を上下方向に貫通する貫通穴20yに挿入されている。昇降ベース66は、ガード20の下方に配置されている。昇降アクチュエータ62が動力を発生すると、昇降ベース66が鉛直に移動し、センタリングユニット45およびガード20が、昇降ベース66と同じ方向、速度、および移動量で鉛直に移動する。
制御装置3は、昇降アクチュエータ62を制御することにより、上位置から下位置までの任意の高さに、センタリングユニット45およびガード20を位置させる。基板Wのセンタリングを行う場合、制御装置3は、センタリングユニット45およびガード20をセンタリング高さに位置させる。これにより、プッシャー46がスピンベース10上の基板Wの外周面に水平に対向する。このような高さであれば、センタリング高さは、上位置または下位置であってもよいいし、上位置および下位置の間の位置であってもよい。
次に、センタリング処理の一例について説明する。
以下の各工程は、制御装置3が基板処理装置1を制御することにより実行される。
図9は、センタリング装置40によって行われるセンタリング処理の一例について説明するためのフローチャートである。この図9では、図3に示すセンタリング工程(ステップS2)の詳細を示している。図9中のステップS11からステップS19までの工程が、図3に示すセンタリング工程(ステップS2)に対応している。図10A〜図10Fは、図9に示すセンタリング処理の一例が行われているときの基板Wおよびセンタリングユニット45の動作の一例を示す模式図である。
図9および図10A〜図10Fにおいて、チャックONは、吸引ポンプ16の吸着力で基板Wがスピンベース10に固定されている状態を意味しており、チャックOFFは、スピンベース10に対する基板Wの固定が解除されている状態を意味している。以下では、図4および図9を参照する。図10A〜図10Fについては適宜参照する。
基板Wのセンタリングを行うときは、回転軸線A1に対する基板Wの偏心量と回転軸線A1に対する基板Wの中心C1の位置とを測定する測定工程が行われる。
具体的には、前述の搬入工程(図9および図3のステップS1)において基板Wがスピンベース10の上に置かれた後、制御装置3が吸引バルブ15を開き、基板Wをスピンベース10に吸着させる(図9のステップS11)。さらに、制御装置3は、基板Wの外周部に向けて発光ユニット42に光を放出させる。この状態で、スピンモータ12は、基板Wおよびスピンベース10を360度回転させた後、その場で静止させる。このとき、プッシャー46が基板Wの邪魔にならなければ、ガード20およびセンタリングユニット45はいずれの高さに配置されていてもよい。発光ユニット42の発光は、基板Wの回転が停止された後に停止される。
図10Aに示すように、発光ユニット42の光の一部は、スピンベース10上の基板Wの外周部で遮られ、残りの光は、受光ユニット43に入射する。発光ユニット42が光を放出している状態で、基板Wを回転させると、基板Wに対する光の照射位置が、基板Wの外周部に沿って基板Wの回転方向に移動する。基板Wが回転軸線A1に対して偏心していると、基板Wを回転させたときに受光ユニット43に入射する光の幅が変化する。制御装置3は、受光ユニット43の検出値に基づいて、回転軸線A1から基板Wの中心C1までの最短距離と回転軸線A1に対する基板Wの中心C1の位置とを検出する。これにより、回転軸線A1に対する基板Wの偏心量が検出される(図9のステップS12)。
回転軸線A1に対する基板Wの偏心量を検出した後は、回転軸線A1に対する基板Wの偏心量が許容範囲内であるか否かを判定する偏心量判定工程が行われる(図9のステップS13)。偏心量が許容範囲内である場合(図9のステップS13でYes)、基板Wの中心C1を回転軸線A1の方に移動させるセンタリング工程が行われずに、前述の薬液供給工程(図9および図3のステップS3)とそれ以降の工程とが行われる。偏心量が許容範囲外である場合(図9のステップS13でNo)、センタリング工程において基板Wが配置される準備位置に基板Wが位置しているか否かを確認する位置確認工程が行われる(図9のステップS14)。
具体的には、測定工程が行われた後は、回転軸線A1に対する基板Wの中心C1の位置(回転軸線A1まわりの角度と回転軸線A1からの最短距離)が分かっている。制御装置3は、受光ユニット43の検出値に基づいて基板Wが準備位置に位置しているか否かを確認する。準備位置は、基板Wの中心C1が基準面P1に重なり且つ平面視でプッシャー46と基板Wの回転軸線A1との間に位置する回転角である。図10Bは、基板Wの中心C1が基準面P1に重なっていない状態を示している。
基板Wが準備位置に位置している場合(図9のステップS14でYes)、スピンモータ12は、基板Wおよびスピンベース10を回転させずにその場で静止させる。基板Wが準備位置に位置していない場合(図9のステップS14でNo)、スピンモータ12は、基板Wおよびスピンベース10を準備位置まで回転させて、準備位置で静止させる(準備工程 図9のステップS15)。たとえば基板Wが図10Bに示す状態にある場合、スピンモータ12は、基板Wおよびスピンベース10を時計回りに90度回転させる。これにより、図10Cに示すように、基板Wの中心C1が基準面P1に重なり、基板Wが準備位置に配置される。
次に、プッシャー46で基板Wを水平に押すことにより、基板Wの中心C1を回転軸線A1の方に移動させるセンタリング工程(図9のステップS18)が行われる。
具体的には、基板Wが準備位置に位置しており、プッシャー46が原点位置に位置している状態で、ガード昇降ユニット21を兼ねるセンタリング用昇降ユニット61が、ガード20とともにセンタリングユニット45をセンタリング高さまで上昇させる。センタリング高さは、プッシャー46がスピンベース10上に位置する基板Wの外周部と等しい高さに配置される高さである。したがって、センタリングユニット45がセンタリング高さに配置されると、プッシャー46が基板Wの外周部に水平に対向する。
センタリングユニット45がセンタリング高さに配置された後は、基板Wがスピンベース10に固定された状態(チャックONの状態)で、リニアモータ49が、プッシャー46を原点位置から接触位置まで移動させる。原点位置は、プッシャー46がスピンベース10上の基板Wから離れた非接触位置の一例である。接触位置は、プッシャー46が基板Wから離れた非接触状態からプッシャー46が基板Wの外周部に接触した接触状態に切り替わる位置である。したがって、プッシャー46が接触位置に到達すると、プッシャー46は、スピンベース10上の基板Wの外周部に接触する。図10Dは、プッシャー46が接触位置に位置している状態を示している。
プッシャー46が原点位置から接触位置まで移動するとき、基板Wは、吸引ポンプ16の吸着力でスピンベース10に固定されている。したがって、プッシャー46が接触位置に到達したとき、基板Wはスピンベース10に対して動かず、プッシャー46は接触位置で静止する。プッシャー46が静止しているか否かは、スケール49sおよびヘッド49h(図6C参照)を含む位置センサーの検出値に基づいて判断される。したがって、制御装置3は、位置センサーの検出値に基づいてプッシャー46が接触位置に位置しているか否かを判断できる。
プッシャー46が接触位置に到達した後は、吸引バルブ15が閉じられ、スピンベース10に対する基板Wの固定が解除される(チャックOFF、図9のステップS17)。この状態で、リニアモータ49は、プッシャー46を接触位置からセンタリング位置(図10Eに示す位置)まで水平に移動させる(図9のステップS18)。センタリング位置は、回転軸線A1に対する基板Wの偏心量が許容範囲内の値まで減少する位置であり、測定工程で測定された基板Wの偏心量に基づいて設定される。つまり、測定工程で測定された基板Wの偏心量が異なれば、センタリング位置も異なる。センタリング位置は、接触位置とエンド位置との間の位置であってもよいし、エンド位置であってもよい。
プッシャー46は、基板Wを回転軸線A1の方に押しながらセンタリング位置の方に移動しようとする。プッシャー46が基板Wを押しているときはスピンベース10に対する基板Wの固定が解除されている。したがって、基板Wはスピンベース10に接触した状態でスピンモータ12に対して水平に移動する。これにより、プッシャー46の移動方向と同じ方向であるセンタリング方向Dcに基板Wが移動し、基板Wの中心C1が回転軸線A1に近づく。図10Eに示すように、プッシャー46がセンタリング位置に到達すると、回転軸線A1に対する基板Wの偏心量が許容範囲内の値まで減少する。
図10Dに示すように、原点位置から接触位置までは、推力制御モードでリニアモータ49が駆動される。推力制御モードは、リニアモータ49が一定の推力をプッシャー46に加えながらプッシャー46を移動させ続けるモードである。リニアモータ49が推力制御モードで駆動されているときにプッシャー46の移動経路に障害物がなければ、プッシャー46は、エンド位置まで移動し続ける。換言すれば、推力制御モードにおいては、プッシャー46の移動経路に障害物である基板Wがあると、プッシャー46は、エンド位置に到達せずに移動を停止する。
また、図10Eに示すように、接触位置からセンタリング位置までは、位置決めモードでリニアモータ49が駆動される。位置決めモードは、リニアモータ49が予め定められた設定位置、つまり、センタリング位置までプッシャー46を移動させるモードである。プッシャー46の移動量は、たとえば、リニアモータ49に入力される駆動パルス数により制御される。換言すれば、位置決めモードにおいては、プッシャー46の移動経路に障害物である基板Wがあったとしても、リニアモータ49は推力を増加させて、センタリング位置までプッシャー46を移動させる。このように、リニアモータ49が位置決めモードで駆動されているとき、プッシャー46に加わる推力は、必要に応じて変更される。リニアモータ49が推力制御モードのときにプッシャー46に加わる推力は、リニアモータ49が位置決めモードのときにプッシャー46に加わる推力よりも小さい。
図10Fに示すように、プッシャー46がセンタリング位置に到達した後は、リニアモータ49がプッシャー46を原点位置に戻す。この間に、プッシャー46が基板Wから離れる。吸引バルブ15は、プッシャー46がセンタリング位置から移動する前または後に開かれてもよいし、プッシャー46がセンタリング位置から移動するのと同時に開かれてもよい。いずれの場合でも、スピンベース10に対する基板Wの固定が再開され(チャックON、図9のステップS19)、スピンベース10に対する基板Wの移動が防止される。そのため、回転軸線A1に対して基板Wがセンタリングされた状態を維持できる。
プッシャー46が原点位置に戻り、スピンベース10に対する基板Wの固定が再開された後は、測定工程を行ってもよいし(図9のステップS12に戻る)、2回目の測定工程を行わずに前述の薬液供給工程(図9のステップS3)とそれ以降の工程とを行ってもよい。測定工程を再び行う場合、基板Wが確実にセンタリングされた状態で、薬液供給工程とそれ以降の工程とを行うことができる。
以上のように本実施形態では、プッシャー46が原点位置から接触位置に移動し、スピンベース10上の基板Wの外周部に接触する。その後、基板Wがプッシャー46によって押され、スピンベース10に対して水平に移動する。これにより、回転軸線A1に相当する基板Wの回転中心に基板Wの中心C1が近づく。プッシャー46がセンタリング位置に到達すると、プッシャー46が静止し、スピンベース10に対する基板Wの移動が完了する。このようにして、基板Wの中心C1が基板Wの回転中心に近づけられ、回転軸線A1に対する基板Wの偏心量が減少する。
プッシャー46が接触位置に到達し、スピンベース10上の基板Wに接触するとき、基板Wはスピンベース10に固定されている。したがって、プッシャー46が基板Wに接触しても、基板Wはスピンベース10に対して動かない。スピンベース10に対する基板Wの固定は、プッシャー46が基板Wに接触した後に解除される。その後、プッシャー46がセンタリング位置に配置され、基板Wの中心C1が基板Wの回転中心に近づけられる。したがって、プッシャー46と基板Wとの接触によって発生する基板Wの位置ずれを防止でき、基板Wのセンタリング精度を高めることができる。
本実施形態では、原点位置から接触位置までは、推力制御モードでリニアモータ49が駆動される。接触位置からセンタリング位置までは、位置決めモードでリニアモータ49が駆動される。推力制御モードでは、リニアモータ49がプッシャー46に加わる推力を制御しながらプッシャー46を移動させ続ける。したがって、プッシャー46が基板Wに接触したときに、プッシャー46から基板Wに加わる力を軽減できる。位置決めモードでは、リニアモータ49が、予め定められた設定位置、つまり、センタリング位置までプッシャー46を移動させる。したがって、より高い精度でプッシャー46をセンタリング位置に位置させることができる。
本実施形態では、プッシャー46が原点位置から接触位置に移動しているときにプッシャー46に加わる推力が、プッシャー46が接触位置からセンタリング位置に移動しているときにプッシャー46に加わる推力よりも小さい。したがって、小さい推力がプッシャー46に加わっている状態で、プッシャー46がスピンベース10上の基板Wに接触する。そのため、プッシャー46と基板Wとの接触によって発生する衝撃を軽減でき、プッシャー46および基板Wの弾性変形量を減らすことができる。プッシャー46および基板Wの弾性変形量が小さければ、プッシャー46が基板Wに接触している状態でスピンベース10に対する基板Wの固定を解除したとしても、基板Wは大きな移動量でスピンベース10に対して移動しない。したがって、基板Wのセンタリング精度を高めることができる。
本実施形態では、プッシャー46が水平に直線移動するので、プッシャー46が通過する空間の体積を減らすことができる。さらに、リニアモータ49の直線運動をプッシャー46に伝達すれば、プッシャー46が直線移動するので、リニアモータ49の直線運動を変換する機構を設けなくてもよい。これにより、センタリング装置40を小型化することができる。しかも、電動アクチュエータの一例であるリニアモータ49がプッシャー46を移動させるので、プッシャー46の位置を高精度で制御できる。
本実施形態では、回転軸線A1に対する基板Wの偏心量、つまり、回転軸線A1から基板Wの中心C1までの最短距離が検出される。その後、リニアモータ49が、偏心量検出ユニット41の検出値に基づく移動量で基板Wをスピンベース10に対して水平に移動させる。これにより、基板Wがセンタリングされる。さらに、基板Wに非接触で偏心量が検出されるので、偏心量の検出中や検出後に基板Wがスピンベース10に対して移動し難い。そのため、より高い精度で基板Wの偏心量を検出できる。
本実施形態では、プッシャー46の位置が検出される。プッシャー46が移動しているときは、プッシャー46の位置が時間の経過に伴って変化する。プッシャー46が移動していなければ、プッシャー46の位置は変化しない。プッシャー46が接触位置に向かって移動しているときは、基板Wがスピンベース10に固定されているので、プッシャー46が接触位置に到達すると、プッシャー46は接触位置で静止する。したがって、プッシャー46の位置を検出することにより、プッシャー46が接触位置に位置していることを直接的に確認できる。
本実施形態では、スピンベース10上の基板Wがセンタリングされ、回転軸線A1に相当する基板Wの回転中心に基板Wの中心C1が近づけられる。その後、処理液がスピンベース10上の基板Wに供給される。これにより、センタリングされた基板Wを処理液で処理できる。そのため、基板Wの外周部だけを処理液で処理するベベル処理の均一性を高めることができる。
本実施形態では、スピンベース10上の基板Wから外方に飛散した処理液が、スピンベース10を取り囲むガード20に受け止められる。リニアモータ49の少なくとも一部は、ガード20の上方に配置されており、平面視でガード20に重なっている。したがって、リニアモータ49の全体がガード20のまわりに配置されている場合やガード20の下方に配置されている場合と比較して、基板処理装置1を小型化できる。これにより、基板処理装置1の大型化を抑制しながら、処理液の供給とセンタリングとを行うことができる。
他の実施形態
本発明は、前述の実施形態の内容に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
たとえば、ベルヌーイの定理により基板Wをスピンベース10の上面に引き付ける吸着力を発生させて、基板Wをスピンベース10に固定するベルヌーイ装置が吸引ポンプ16の代わりに設けられていてもよい。つまり、スピンチャック9は、バキュームチャックではなく、ベルヌーイチャックであってもよい。もしくは、スピンチャック9は、基板Wをスピンベース10の上面に静電吸着させる静電チャックであってもよい。つまり、スピンチャック9は、吸引ポンプ16の代わりに、電圧が印可される電極を備えていてもよい。吸引ポンプ16、ベルヌーイ装置、および電極は、いずれも、吸着装置の一例である。
プッシャー46が接触位置に到達した後に、リニアモータ49のモードを推力制御モードから位置決めモードに切り替えなくてもよい。たとえば、リニアモータ49を位置決めモードに設定したまま、プッシャー46を接触位置まで移動させ、その後、センタリング位置まで移動させてもよい。
プッシャー46が原点位置から接触位置に移動しているときにリニアモータ49からプッシャー46に加わる推力は、プッシャー46が接触位置からセンタリング位置に移動しているときにリニアモータ49からプッシャー46に加わる推力より大きくてもよいし、等しくてもよい。
偏心量検出ユニット41は、スピンベース10上の基板Wに接触しながら回転軸線A1に対する基板Wの偏心量を検出してもよい。
制御装置3は、位置センサー以外の装置を用いてプッシャー46が接触位置に位置していることを確認してもよい。たとえば、タイマー39(図2参照)を用いてもよいし、プッシャー46および基板Wを上方から撮影するカメラを用いてもよい。タイマー39等と位置センサーとを併用してもよい。
タイマー39を用いる場合、プッシャー46が接触位置の方へ移動し始めると、制御装置3は、その時点からの経過時間をタイマー39に測定させる。プッシャー46が接触位置に到達したときは、基板Wがスピンベース10に固定されているので、ある程度の時間が経過した後は、プッシャー46が接触位置で静止しているはずである。したがって、プッシャー46が移動し始めた時点からの経過時間を測定すれば、プッシャー46自体の位置を検出しなくても、プッシャー46が接触位置に到達しており、その位置で静止していると判断できる。
図11Aは、プッシャー46が接触位置に位置している状態を示している。図11Bに示すように、制御装置3は、プッシャー46を接触位置からセンタリング位置まで移動させるのではなく、プッシャー46を接触位置から後退位置まで原点位置の方に後退させて、プッシャー46を基板Wから離してもよい。図11Cに示すように、制御装置3は、プッシャー46が基板Wから離れた後にスピンベース10に対する基板Wの固定を解除し、プッシャー46を後退位置からセンタリング位置まで移動させてもよい。後退位置は、接触位置と原点位置との中間よりも接触位置側の位置であり、プッシャー46が基板Wから離れた状態で基板Wの外周部に近接する位置である。後退位置に位置するプッシャー46から基板Wの外周部までのセンタリング方向Dcの距離は、たとえば、0を超える5mm以下の値である。
プッシャー46と基板Wとの接触によって基板W内に応力が生じている状態で、スピンベース10に対する基板Wの固定を解除すると、僅かではあるが、基板Wがスピンベース10に対して動く場合がある。前述のように、プッシャー46が基板Wから離れた状態で基板Wの固定を解除すれば、このような基板Wの移動を防止できる。さらに、後退位置から接触位置までの距離が、原点位置から接触位置までの距離よりも短いので、プッシャー46が再び基板Wに接触したときに、基板Wの位置ずれが発生し難い。
リニアモータ49の少なくとも一部は、ガード20の上方ではなく、ガード20の下方に配置されていてもよい。また、リニアモータ49の少なくとも一部は、平面視で、ガード20のまわりに配置されていてもよい。
処理カップ17は、複数のガード20を備えていてもよい。この場合、複数の天井部20aは、上下方向に重ねられ、複数の筒状部20bは、同心円状に配置される。センタリングユニット45は、最も上に位置する天井部20aを備えるガード20に設けられる。
センタリング用昇降ユニット61の支柱64は、ガード20の貫通穴20y(図7参照)内ではなく、ガード20のまわりに配置されていてもよい。センタリング用昇降ユニット61は、ガード20を昇降させるガード昇降ユニット21とは別のユニットであってもよい。後者の場合、ガード20の昇降とは独立してセンタリングユニット45を昇降させることができる。さらに、ガード昇降ユニット21がガード20およびセンタリングユニット45の両方を昇降させる場合と比べて、ガード昇降ユニット21を小型化できる。
基板Wの処理は、基板Wの外周部だけに処理液を供給するベベル処理ではなく、基板Wの上面または下面の全域に処理液を供給する全面処理であってもよい。
前述の全ての構成の2つ以上が組み合わされてもよい。前述の全ての工程の2つ以上が組み合わされてもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 :基板処理装置
3 :制御装置
9 :スピンチャック
10 :スピンベース
12 :スピンモータ
16 :吸引ポンプ
17 :処理カップ
19 :カップ
20 :ガード
22 :薬液ノズル(処理液供給手段)
26 :リンス液ノズル(処理液供給手段)
39 :タイマー(接触確認ユニット)
40 :センタリング装置
41 :偏心量検出ユニット
42 :発光ユニット
43 :受光ユニット
46 :プッシャー
49 :リニアモータ(センタリングアクチュエータ)
49s :位置センサーのスケール(接触確認ユニット)
49h :位置センサーのヘッド(接触確認ユニット)
A1 :回転軸線
C1 :基板の中心
W :基板

Claims (20)

  1. 円板状の基板の下方に配置され、前記基板を水平に支持するスピンベースと、
    前記スピンベース上の前記基板を前記スピンベースに吸着させる吸着力を発生することにより、前記基板を前記スピンベースに固定する吸着装置と、
    前記基板が前記スピンベースに固定されている状態で、前記基板の中央部を通る鉛直な回転軸線まわりに前記スピンベースを回転させるスピンモータと、
    前記スピンベース上の前記基板を押すことにより前記スピンベースに対して前記基板を水平に移動させるプッシャーと、
    前記プッシャーが前記スピンベース上の前記基板から離れた非接触位置と、前記プッシャーが前記スピンベース上の前記基板の外周部に接触しており、前記スピンベースに対する前記基板の移動が完了したセンタリング位置と、の間で、前記プッシャーを移動させるセンタリングアクチュエータと、
    前記非接触位置と前記センタリング位置との間の位置であって、前記プッシャーが前記基板から離れた非接触状態から前記プッシャーが前記基板の外周部に接触した接触状態に前記プッシャーが切り替わる接触位置に到達したことを確認する接触確認ユニットと、
    前記吸着装置に前記吸着力を発生させて、前記基板を前記スピンベースに固定する固定実行工程と、前記吸着装置の吸着力で前記基板が前記スピンベースに固定されている状態で、前記センタリングアクチュエータが前記プッシャーを前記非接触位置から前記接触位置に移動させるように、前記吸着装置およびセンタリングアクチュエータを制御する接触工程と、前記接触工程において前記プッシャーが前記接触位置に到達したことを前記接触確認ユニットが確認した後に、前記スピンベースに対する前記基板の固定を前記吸着装置に解除させる固定解除工程と、前記スピンベースに対する前記基板の固定が解除されている状態で、前記センタリングアクチュエータが前記プッシャーを前記センタリング位置に移動させるように、前記吸着装置およびセンタリングアクチュエータを制御し、前記基板を前記スピンベースに対して水平に移動させて、前記回転軸線に対する前記基板の偏心量を減少させるプッシュ工程と、を実行する制御装置と、を備える、センタリング装置。
  2. 前記センタリングアクチュエータは、前記プッシャーに加わる推力を制御しながら前記プッシャーを移動させ続ける推力制御モードと、予め定められた設定位置まで前記プッシャーを移動させる位置決めモードと、を含む複数のモードに切り替え可能であり、
    前記制御装置は、前記センタリングアクチュエータを前記推力制御モードに設定しながら前記接触工程を実行し、前記センタリングアクチュエータを前記位置決めモードに設定しながら前記プッシュ工程を実行する、請求項1に記載のセンタリング装置。
  3. 前記制御装置は、前記接触工程において前記センタリングアクチュエータから前記プッシャーに加えられる推力が、前記プッシュ工程において前記センタリングアクチュエータから前記プッシャーに加えられる推力よりも小さくなるように、前記センタリングアクチュエータを制御する、請求項1または2に記載のセンタリング装置。
  4. 前記センタリングアクチュエータは、前記プッシャーを水平に直線移動させるリニアモータである、請求項1〜3のいずれか一項に記載のセンタリング装置。
  5. 前記センタリング装置は、前記スピンベース上の前記基板に接触せずに前記回転軸線に対する前記基板の偏心量を検出する偏心量検出ユニットをさらに備え、
    前記センタリング位置は、前記偏心量検出ユニットの検出値に基づいて設定される、請求項1〜4のいずれか一項に記載のセンタリング装置。
  6. 前記接触確認ユニットは、前記プッシャーの位置を検出する位置センサーを含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載のセンタリング装置。
  7. 前記接触確認ユニットは、前記センタリングアクチュエータが前記非接触位置に位置する前記プッシャーに推力を加え始めた時点からの経過時間を測定するタイマーを含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載のセンタリング装置。
  8. 前記制御装置は、前記接触工程が行われた後であって前記固定解除工程が行われる前に、前記接触位置と前記非接触位置との間の位置であって前記プッシャーが前記スピンベース上の前記基板から離れた後退位置に前記プッシャーが後退するように、前記センタリングアクチュエータを制御する後退工程をさらに実行する、請求項1〜7のいずれか一項に記載のセンタリング装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のセンタリング装置と、
    前記スピンベース上の前記基板に処理液を供給する処理液供給手段と、を備える、基板処理装置。
  10. 前記基板処理装置は、前記スピンベースを取り囲んでおり、前記スピンベース上の前記基板から外方に飛散した処理液を受け止める筒状のガードを備え、
    前記センタリングアクチュエータの少なくとも一部は、平面視で前記ガードに重なるように前記ガードの上方に配置されている、請求項9に記載の基板処理装置。
  11. 鉛直な回転軸線まわりに回転するスピンベースの上方で水平に配置された円板状の基板の中心を前記回転軸線に近づけるセンタリング方法であって、
    吸着装置に吸着力を発生させて、前記基板を前記スピンベースに固定する固定実行工程と、
    前記吸着装置の吸着力で前記基板が前記スピンベースに固定されている状態で、プッシャーが前記スピンベース上の前記基板から離れた非接触位置から、前記プッシャーが前記基板から離れた非接触状態から前記プッシャーが前記基板の外周部に接触した接触状態に切り替わる接触位置に、前記プッシャーを移動させる接触工程と、
    前記接触工程において前記プッシャーが前記接触位置に到達したことを接触確認ユニットが確認した後に、前記スピンベースに対する前記基板の固定を前記吸着装置に解除させる固定解除工程と
    前記スピンベースに対する前記基板の固定が解除されている状態で、前記プッシャーが前記スピンベース上の前記基板の外周部に接触しており、前記スピンベースに対する前記基板の移動が完了したセンタリング位置に、前記プッシャーを移動させることにより、前記基板を前記スピンベースに対して水平に移動させて、前記回転軸線に対する前記基板の偏心量を減少させるプッシュ工程と、を含む、センタリング方法。
  12. 前記接触工程は、前記非接触位置と前記センタリング位置との間で前記プッシャーを移動させるセンタリングアクチュエータが、前記プッシャーに加わる推力を制御しながら前記プッシャーを移動させ続ける推力制御モードに設定されている状態で実行され、
    前記プッシュ工程は、前記センタリングアクチュエータが、予め定められた設定位置まで前記プッシャーを移動させる位置決めモードに設定されている状態で実行される、請求項11に記載のセンタリング方法。
  13. 前記プッシャーを移動させるセンタリングアクチュエータが前記接触工程において前記プッシャーに加える推力は、前記プッシュ工程において前記センタリングアクチュエータが前記プッシャーに加える推力よりも小さい、請求項11または12に記載のセンタリング方法。
  14. 前記接触工程およびプッシュ工程は、リニアモータに前記プッシャーを水平に直線移動させる工程である、請求項11〜13のいずれか一項に記載のセンタリング方法。
  15. 前記センタリング方法は、前記スピンベース上の前記基板に接触せずに前記回転軸線に対する前記基板の偏心量を検出する偏心量検出工程をさらに含み、
    前記センタリング位置は、前記偏心量検出工程で検出された値に基づいて設定される、請求項11〜14のいずれか一項に記載のセンタリング方法。
  16. 前記プッシャーの位置を検出する位置センサーの検出値に基づいて前記プッシャーが前記接触位置に到達したことを確認する接触確認工程をさらに含む、請求項11〜15のいずれか一項に記載のセンタリング方法。
  17. 前記プッシャーが前記接触位置の方へ移動し始めた時点からの経過時間に基づいて前記プッシャーが前記接触位置に到達したことを確認する接触確認工程をさらに含む、請求項11〜16のいずれか一項に記載のセンタリング方法。
  18. 前記接触工程が行われた後であって前記固定解除工程が行われる前に、前記接触位置と前記非接触位置との間の位置であって前記プッシャーが前記スピンベース上の前記基板から離れた後退位置に前記プッシャーを後退させる後退工程をさらに含む、請求項11〜17のいずれか一項に記載のセンタリング方法。
  19. 請求項11〜18のいずれか一項に記載のセンタリング方法と、
    前記センタリング方法が行われた後に、前記スピンベース上の前記基板に処理液を供給する処理液供給工程と、を含む、基板処理方法。
  20. 前記基板処理方法は、前記処理液供給工程と並行して、前記スピンベースを取り囲む筒状のガードに前記スピンベース上の前記基板から外方に飛散した処理液を受け止めさせる処理液捕獲工程をさらに含み、
    前記接触工程およびプッシュ工程は、少なくとも一部が平面視で前記ガードに重なるように前記ガードの上方に配置されたセンタリングアクチュエータに前記プッシャーを移動させる工程である、請求項19に記載の基板処理方法。
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