JP2007220607A - 電球点灯回路及び放電灯点灯装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電源整流回路1は、交流電源ACから交流電圧を入力し、全波整流して脈流電圧を生成し、出力する。スイッチング回路210は、電源整流回路1が出力した脈流電圧を降圧回路211が抵抗分圧により降圧する。降圧回路211が降圧した電圧は、電球300と直列に接続したFETQ23のゲート端子に入力する。電源整流回路1が出力した脈流電圧が所定の電圧を超えた場合に、FETQ23がオンとなり、電球300に電圧が印加されて、電球300が点灯する。
【選択図】図3
Description
ノッチング現象は、フィラメント内のイオン移動により生じることが知られており、イオンの移動方向が一定である直流点灯の場合に、特に、電球の寿命が短くなる。
放電灯点灯装置内には、交流電源から入力した交流電圧、交流電圧を全波整流した脈流電圧、脈流電圧を昇圧した直流電圧など、さまざまな電圧が存在している。
近年、放電灯点灯装置の制御にマイクロコンピュータが用いられるようになってきており、したがって、電球の点灯制御もマイクロコンピュータにより行われる場合がある。
しかし、電球を交流点灯すると、マイクロコンピュータによる点灯制御が難しくなり、回路構成が複雑化するので、製造コストが高くなるという課題がある。
交流電圧を全波整流した脈流電圧を電球に印加すれば、電流の方向が一定なので、マイクロコンピュータによる制御が容易である。
しかし、交流電圧を全波整流する電源整流回路の次段にあるアクティブフィルタ回路は、通常、入力段に平滑コンデンサを有するため、電源整流回路が出力する電圧は、0電位まで下がることはない。
したがって、電源整流回路が出力する脈流電圧をそのまま電球に印加したのでは、印加する電圧が0になる期間がなく、電球寿命の短縮を抑えることができない。
交流電圧を入力し、入力した上記交流電圧を全波整流し、全波整流した電圧を出力して、入力段に平滑コンデンサを有する負荷回路に電力を供給する電源整流回路と、
上記電源整流回路が出力した電圧を入力電圧として入力し、入力した上記入力電圧が所定の電圧より高い場合に、上記電源整流回路が出力した電圧を、電球に印加して、上記電球を点灯させるスイッチング回路と、
を有することを特徴とする。
実施の形態1を、図1〜図4を用いて説明する。
放電灯点灯装置100は、電源整流回路1、アクティブフィルタ回路2、インバータ回路3、マイクロコンピュータ6、電球点灯回路200を有する。
電源整流回路1(整流回路部ともいう)は、電源電圧の整流、及び、ノイズの除去を行う回路である。電源整流回路1は、例えば、ダイオードブリッジにより構成する。
電源整流回路1は、交流電源ACから交流電圧を入力し、入力した交流電圧を全波整流して脈流電圧を生成し、生成した脈流電圧を出力する。
アクティブフィルタ回路2は、電源整流回路1から脈流電圧を入力し、直流電圧を出力する。
アクティブフィルタ回路2は、入力する脈流電圧を安定させるため、入力段に平滑コンデンサC2を有する。
インバータ回路3は、ドライブ回路5、FET(電界効果型トランジスタ)Q1,Q2を有する。
ドライブ回路5は、マイクロコンピュータ6が出力するドライブ信号を入力し、入力したドライブ信号を増幅して、FETQ1及びQ2をスイッチングする信号を生成する。
FETQ1及びQ2は、ドライブ回路5から出力された信号を入力し、スイッチング動作を行う。ここで、FETQ1に入力する信号と、FETQ2に入力する信号とは、逆極性の電圧を有するので、FETQ1と、FETQ2とは、交互にスイッチングする。これにより、インバータ回路3は、高周波電圧を発生させる。
マイクロコンピュータ6は、また、電球点灯回路200に対して、電球300を点灯するか否かを示す信号を出力する。マイクロコンピュータ6は、例えば、放電灯LAを点灯中は、電球300を消灯し、異常検出などにより放電灯LAを消灯した場合に、電球300を点灯するよう、電球点灯回路200を制御する信号を出力する。
図2は、この実施の形態における電源整流回路1が出力する脈流電圧を示す図である。
なお、横軸は時刻を示し、縦軸は電圧を示す。
しかし、負荷回路の入力段に平滑コンデンサC2があるので、脈流電圧v1の波形は、0電位に達せず、VDまでしか下がらない。
したがって、これをそのまま電球300に印加すると、常に一定方向の直流電圧が電球300に印加されることになり、ノッチング現象によって電球300の寿命が短くなってしまう。
ここで、電球とは、フィラメントを有し、通電することにより、発光する素子をいう。ここでは特に、ノッチング現象による寿命短縮が問題となるものを電球300として放電灯点灯装置100に接続した場合について説明する。
スイッチング回路210は、マイクロコンピュータ6から信号を入力し、入力した信号に基づいて、電球300に電圧を供給し、または、供給を停止する。
また、スイッチング回路210は、所定の間隔で、電球300に電圧を印加しない期間を生成する。これにより、ノッチング現象による電球300の寿命短縮を防ぐことができる。
スイッチング回路210が、電源整流回路1が出力した電圧を入力し、入力した電圧から、電圧値が0になる期間のある電圧を生成し、生成した電圧を電球300に印加する処理は、電球電圧生成処理の一例である。
スイッチング回路210は、抵抗R21,R22,R25、FETQ23、NPNトランジスタQ24を有する。
接続点aには、電源整流回路1から入力した脈流電圧が印加される。
例えば、抵抗R21の抵抗値と抵抗R22の抵抗値との比が、33:1であれば、電源整流回路1から入力した脈流電圧の1/34倍の電圧が、接続点bに発生する。
FETQ23は、降圧回路211が出力した電圧を、ゲート端子に入力し、入力した電圧が所定の電圧より高い場合に、オンとなる。
FETQ23は、スイッチング素子の一例である。
なお、FETQ23が、降圧回路が出力した電圧を入力し、入力した電圧が所定の電圧よりも高い場合に、オンとなり、電球300に電圧を印加する処理を、電圧印加処理と呼ぶ。
マイクロコンピュータ6の出力端子の電位が高電位の場合、抵抗R25を流れる電流がトランジスタQ24のベース端子に入力し、トランジスタQ24がオンになる。すると、抵抗R22を流れていた電流が、トランジスタQ24を流れるようになり、抵抗R22による電圧降下がなくなるので、降圧回路211が出力する電圧は、ほぼ0になる。したがって、FETQ23はオフになる。
FETQ23は、電球300と直列に接続しているので、FETQ23がオンの場合、電球300に電源整流回路1が出力した脈流電圧が印加され、電球300が点灯する。
FETQ23がオフの場合、電球300に電圧が印加されず、電球300は点灯しない。
マイクロコンピュータ6から入力した信号が高電位の場合、上述したようにFETQ23がオフになるので、電球300は点灯しない。
例えば、FETQ23のオン電圧が3V、降圧回路211が、入力した脈流電圧の1/34倍の電圧を出力する場合、FETQ23は、脈流電圧が102(3×34)V以上になるとオンとなり、脈流電圧が102V未満の場合はオフとなる。
したがって、脈流電圧が102V以上の場合、電球300が点灯し、102V未満の場合、電球300が点灯しない。
なお、横軸は時刻を示し、縦軸は電圧を示す。
脈流電圧v1は、電源整流回路1が出力した脈流電圧であり、接続点aの電位である。
電球電圧v2は、電球300に印加される電圧であり、FETQ23がオンの場合は、脈流電圧v1にほぼ等しい。また、FETQ23がオフの場合は、ほぼ0となる。
例として、FETQ23のオン電圧が3V、抵抗R21と抵抗R22との分圧比(抵抗値の比)が、33:1の場合を説明する。
すると、電球300に脈流電圧v1とほぼ等しい電圧が印加され、電球300が点灯する。
すると、電球300に電圧が印加されず、電球300は消灯する。
電球300が点灯している時間の割合が低いほど、電球300の寿命が延びるので、好ましい。
しかし、電球300が点灯している時間の割合があまり低いと、見た目にちらつきが感じられるようになり、好ましくない。
したがって、電球300が点灯している時間の割合は、50%〜80%程度とすることが好ましく、特に50%程度とするのが最も好ましい。
図5は、この実施の形態におけるスイッチング回路210の回路構成の別の例を示す回路図である。
図3のスイッチング回路210と比較して、降圧回路211の入力である抵抗R21の一端が、交流電源ACから電源整流回路1が交流電圧を入力する入力端子の一方に接続している点が異なる。
したがって、降圧回路211に入力する電圧は、交流電源ACを半波整流した電圧となる。
商用電源(交流電源AC)を全波整流して得られる脈流電圧v1を昇圧または降圧して得られる直流電源回路と、
前記直流電源から供給される直流を高周波電流に変換するインバータ回路3と、
上記インバータ回路3に接続されるチョークコイル(インダクタL1)、放電灯LA及び結合コンデンサCよりなる放電灯負荷回路と、
放電灯の異常を検出する保護検出回路と、
電球点灯制御を行う点灯回路とを有する放電灯点灯装置100において、
上記点灯回路が、
商用電源を全波整流して得られる脈流電圧を昇圧または降圧させて電球300に印加させ、
商用電源または全波整流した脈流電圧に対応した電圧で点灯する手段を具備したことを特徴とする。
電球と直列に接続したスイッチング素子を、商用電源の電圧が所定値以下でオフさせて、電球に0電位をクロスする電圧を印加する手段を具備したことを特徴とする。
FETQ23を駆動するゲート端子には、脈流電圧と同期した電圧と、スイッチング素子(トランジスタQ24)が接続されている。
電球300の点灯は、トランジスタQ24のオン/オフによって制御する。
電球300を点灯しないときは、トランジスタQ24はオン状態としておき、FETQ23は、ゲートに電圧が印加されず動作しない。
電球300を点灯させるためには、トランジスタQ24をオフさせる。このとき、FETQ23のゲートには、脈流に同期した信号が印加される。
FETQ23のゲート端子に印加される電圧で、脈流電圧の位相で電圧が低い時には、FETQ23はオンせず、電球に電圧は印加されない。
その結果、電球には、0電位をクロスする電圧が印加される。
なお、ここで「0電位をクロスする」とは、必ずしも0電位を横切ることを意味せず、0電位になる瞬間があればよい。
これにより、ノッチング現象による電球300の寿命の短縮を抑えることができる。
実施の形態2を、図6及び図7を用いて説明する。
この実施の形態における放電灯点灯装置100の全体構成は、実施の形態1で図1を用いて説明したものと同様なので、ここでは説明を省略する。
スイッチング回路210は、ツェナーダイオードZD31(スイッチング素子)、FETQ32を有する。
ツェナーダイオードZD31の陽極には、電源整流回路1が出力した脈流電圧が印加される。
電源整流回路1が出力する脈流電圧は、常に0以上である。
電源整流回路1が出力する脈流電圧がツェナーダイオードZD31のツェナー電圧VZを超えると、ツェナーダイオードZD31はオンになり、電流が流れる。
電源整流回路1が出力する脈流電圧がツェナーダイオードZD31のツェナー電圧VZより低いと、ツェナーダイオードZD31はオフになり、電流が流れない。
電源整流回路1から入力した電圧が所定の電圧より高い場合にツェナーダイオードZD31がオンとなり、電源整流回路1が出力した電圧を、電球300に印加する処理は、電球電圧生成処理の一例である。
マイクロコンピュータ6の出力端子の電位が高電位の場合、FETQ32はオンになり、ドレイン−ソース間に電流が流れる。
マイクロコンピュータ6の出力端子の電位が低電位の場合、FETQ32はオフになり。ドレイン−ソース間に電流が流れない。
なお、横軸は時刻を示し、縦軸は電圧を示す。
脈流電圧v1は、電源整流回路1が出力した脈流電圧である。
電球電圧v2は、電球300に印加される電圧であり、ツェナーダイオードZD31及びFETQ32がオンの場合は、脈流電圧v1からツェナー電圧VZを減じた電圧(v1−VZ)にほぼ等しい。また、ツェナーダイオードZD31及びFETQ32のどちらかがオフの場合は、ほぼ0となる。
電球300と直列に定電圧ダイオード(ツェナーダイオードZD31)を接続し、全波整流して得られる脈流電圧が所定値以下である場合は、電球300に電圧を印加させない手段を具備したことを特徴とする。
また、電球300には、定電圧ダイオード(ツェナーダイオードZD31)が接続されている。
電球300の点灯はFETQ32が電球点灯信号を受けて行い、FETQ32がオンで脈流電圧が電球300に印加される。
脈流電圧には、前述したようにアクティブフィルタ回路2に含まれるコンデンサ(平滑コンデンサC2)が接続され、平滑コンデンサC2に充電された直流成分が重畳されている。
しかしながら、電球300に接続された定電圧ダイオード(ツェナーダイオードZD31)で上記直流成分をカットする。
結果、電球300には、0電位をクロスする電圧が印加される。
これにより、ノッチング現象による電球300の寿命の短縮を抑えることができる。
実施の形態3を、図8〜図11を用いて説明する。
図8は、この実施の形態における放電灯点灯装置100の全体構成を示す全体構成図である。
なお、実施の形態1で図1を用いて説明した放電灯点灯装置100と共通する部分については、共通の符号を付し、説明を省略する。
電球整流回路220は、入力した交流電圧から、電球300を点灯するための電圧を生成し、生成した電圧を電球300に供給する。
また、電球整流回路220は、マイクロコンピュータ6から信号を入力し、入力した信号に基づいて、電球300に電圧を供給し、または、供給を停止する。
電球整流回路220は、ダイオードD41,D42、FETQ43を有する。
ダイオードD41の陰極とダイオードD42の陰極とは、互いに接続し、更に、電球300に接続する。
マイクロコンピュータ6の出力端子の電位が高電位の場合、FETQ43はオンになり、ドレイン−ソース間に電流が流れる。
マイクロコンピュータ6の出力端子の電位が低電位の場合、FETQ43はオフになり、ドレイン−ソース間に電流が流れない。
FETQ43がオンの場合、FETQ43の両端電圧は無視できるので、電球300には、ダイオードD41,D42の接続点と、接地との間に生じる電圧が印加される。
なお、横軸は時刻を示し、縦軸は電圧を示す。
これにより、電球300のフィラメント内部におけるイオンの移動が抑制されるため、ノッチング現象が抑えられ、電球300の寿命が短縮することを防ぐことができる。
なお、電球点灯回路200が、交流電源から交流電圧を入力し、入力した交流電圧を全波整流し、全波整流した電圧を電球300に印加する処理は、電球電圧生成処理の一例である。
しかし、まったく独立にダイオードブリッジを設けるには、ダイオードを4つ増やす必要がある。
この実施の形態における電球点灯回路200は、ダイオードを2つ増やすだけで、独立したダイオードブリッジを設けるのと同じように、電源整流回路1と独立した全波整流電圧を得ることができる。
すなわち、2つのダイオードブリッジで、陰極側の2つのダイオードを共有とすることにより、部品点数を減らすことができ、電球点灯回路200の製造コストを抑えることができる。
電球整流回路220は、FETQ43を有する。
マイクロコンピュータ6の出力端子の電位が高電位の場合、FETQ43はオンになり、ドレイン−ソース間に電流が流れる。
マイクロコンピュータ6の出力端子の電位が低電位の場合、FETQ43はオフになり、ドレイン−ソース間に電流が流れない。
ここで説明した放電灯点灯装置100は、
上記インバータ回路3に電源を供給させるための直流電源回路の整流素子(電源整流回路1)とは別に、上記電球回路(電球300)に電源を供給する脈流電圧を得るための整流素子(ダイオードD41,D42)を接続し、インバータ回路部のGND側整流素子(ダイオードD11,D12)を電球回路と共通して使用する手段を具備したことを特徴とする。
電球回路のグランドは、ダイオードブリッジDB(電源整流回路1)と共通である。
これより、電球300には、ダイオードD41、ダイオードD42、ダイオードブリッジDB(電源整流回路1)のグランド部の整流素子(ダイオードD11,D12)により、全波整流された脈流電圧が印加される。
上記脈流電圧には、前述しているコンデンサ成分(平滑コンデンサC2)を含んでいない。
結果、電球には、0電位をクロスする脈流電圧が印加される。
これにより、ノッチング現象による電球300の寿命の短縮を抑えることができる。
Claims (6)
- 交流電圧を入力し、入力した上記交流電圧を全波整流し、全波整流した電圧を出力して、入力段に平滑コンデンサを有する負荷回路に電力を供給する電源整流回路と、
上記電源整流回路が出力した電圧を入力電圧として入力し、入力した上記入力電圧が所定の電圧より高い場合に、上記電源整流回路が出力した電圧を、電球に印加して、上記電球を点灯させるスイッチング回路と、
を有することを特徴とする電球点灯回路。 - 上記スイッチング回路は、
入力した上記入力電圧を降圧し、降圧した電圧を出力する降圧回路と、
上記電球と直列に接続し、上記降圧回路が出力した電圧により制御されるスイッチング素子と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の電球点灯回路。 - 上記スイッチング回路は、
上記電球と直列に接続した定電圧ダイオード
であることを特徴とする請求項1に記載の電球点灯回路。 - 交流電圧を入力し、入力した上記交流電圧を全波整流し、全波整流した電圧を出力して、入力段に平滑コンデンサを有する負荷回路に電力を供給する電源整流回路と、
上記電源整流回路が交流電圧を入力する2つの入力端子それぞれに陽極を接続し、陰極を互いに接続した2つの整流素子と、
を有し、
上記2つの整流素子の陰極と、上記電源整流回路の陰極側出力との間に生じる電圧を電球に印加して、上記電球を点灯させる
ことを特徴とする電球点灯回路。 - 交流電圧を入力し、入力した上記交流電圧から、電圧値が0となる期間のある電圧を生成し、生成した電圧を電球に印加して、上記電球を点灯させる
ことを特徴とする電球点灯回路。 - 請求項1または請求項4に記載の電球点灯回路を有することを特徴とする放電灯点灯装置。
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