JP2007219196A - プリズムおよびプリズムの製造方法 - Google Patents

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【課題】内部反射が極めて少なく且つ接合部分の信頼性の高い、色分解プリズムなどのプリズムを提供する。
【解決手段】略三角柱形状の一対のプリズムガラス1,2のうち、一方のプリズムガラス1の接合面Aには、誘電体多層膜3a〜3dから成る多層膜フィルタ3を形成した後、その最上層にSiO2膜10を例えばスパッタリングにより形成する。他方のプリズムガラス2の接合面BにはSiO2膜20を例えばスパッタリングにより形成する。SiO2膜10、20によって面形態のばらつきが低減されるので、プリズムガラス1,2をオプティカルコンタクトにより接合した際、接合強度が増す。
【選択図】図1

Description

本発明は、波長分離や偏光分離などに用いられ、略三角柱形状のガラスや結晶を互いに貼り合わせてなるプリズムおよびその製造方法に関する。
略三角形状からなるガラスや結晶を互いに貼り合わせてなるプリズムは、機能光部品として広く用いられている。ガラスの各面には反射防止、偏光分離、波長分離などの誘電体多層膜からなるコーティングが適時なされ、貼り合わせはエポキシ樹脂やアクリル樹脂を主成分とする光学接着剤によってなされる場合が多い。プリズムがエキシマレーザ光など紫外高出力光に対して使用される場合や、接合後に高温処理(>300℃)が必要となる場合にも耐久性や信頼性の問題から接着剤を使用することができない。
こうしたプリズムのうち、撮像光学系の色分解を行うプリズムでは、ゴーストやフレアの原因となるためプリズム内部での反射や散乱を限界まで低減することが必要となる。散乱についてはプリズム壁面や端部稜線が原因となるためプリズム周囲を黒色の吸収材料で被覆するなどの対策が採られる。
反射については、撮像素子からの戻り光を除けば接着剤による接合面が第一の内部反射要因になるため、接合面に多層膜を形成して接着面での反射が生じないようにしているが、〜0.2%程度の反射は生じうる。
また、この種のプリズムでは撮像素子とプリズムが強固に固定され各色チャンネルの撮像素子の相対位置関係(レジストレーション)のズレが生じないようにするが、接着剤の信頼性によっては使用中の環境変化によって接着部分の微妙な変形を生じ、これが上記レジストレーションのズレを引き起こすことがあった。
従って、この場合固着材料に対しては、(1)貼り合わせるガラスの屈折率と近い屈折率をもつこと、(2)可視光域で吸収がないこと、(3)熱膨張率がガラスに近いこと、(4)低温で固着できることなどの要求があった。接着剤の場合は弾性が比較的大きいため前記(3)の要求は緩和される。
接着剤以外のガラス同士の接合手段としては、一般に例えば下記特許文献1,2に開示されているように、低融点ガラスを用いるものがある。低融点ガラスはシリケート等のガラス主成分に鉛等の金属イオンを添加したものであるが、軟化温度を下げるための添加物が同時に屈折率や熱膨張率を変化させることとなるため上記複数の条件を同時に満足することはきわめて難しくなる。また低融点ガラスの軟化温度がプリズム硝材のそれに近くなると高温高圧プレス時にプリズムガラス自体が変形を起こす場合もあった。
一方、接合材自体を使用しない手段として、例えば下記特許文献3〜6に記載のようにオプティカルコンタクト(光学接合)によるものがある。またオプティカルコンタクトにおける接合強度を高める方法としては、例えば下記特許文献7および下記非特許文献1に記載の方法がある。
特開平7−110961号公報 特開昭63−299591号公報 特開平9−5518号公報 特開平9−221342号公報 特開2004−279495号公報 特開2001−4815号公報 特開2004−125476号公報 マイクロ化学チップの技術と利用、北森 武彦(編集)、馬場 嘉信(編集)、庄子 習一(編集)、藤田 博之(編集)、化学とマイクロナノシステム研究会、丸善、2004/09
前記オプティカルコンタクトは、両方の接合面を高精度に研磨し互いに密着させて押圧、加熱することによって原子レベルで両面が結合されるものである。しかしながら結合状態は、接合面の表面状態に大きく依存し特許文献4に示されるように研磨や洗浄の状態、あるいはガラス材料の種類によって結合状態が大きく変化し、実用的な量産性や強度信頼性を得ることが難しいという問題があった。
この他にも特許文献5のように表面の水酸基が結合に大きく関連している場合もあり、特許文献3に示されているように、多層膜をその表面に有する場合には膜の充填率が大きくないためにさらに接合が難しくなるという問題もあった。
そこで本発明の目的は、内部反射が極めて少なく且つ接合部分の信頼性の高い、色分解プリズムなどのプリズムおよびプリズムの製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明のプリズムは、複数の光学部材をオプティカルコンタクトによって接合して構成されたプリズムにおいて、前記各光学部材の接合面を薄膜で各々被覆したことを特徴としている。
また前記複数の光学部材のうち、少なくとも一方の光学部材の接合面に誘電体膜が形成され、該誘電体膜は前記薄膜によって被覆されていることを特徴としている。
また前記薄膜はSiO2を主成分としていることを特徴としている。
また前記薄膜はスパッタリングによって形成されていることを特徴としている。
また前記プリズムは色分離機能を有することを特徴としている。
また、本発明のプリズムの製造方法は、複数の光学部材をオプティカルコンタクトによって接合してプリズムを製造するプリズムの製造方法において、前記各光学部材の接合面を薄膜で各々被覆する被覆工程と、前記被覆された薄膜表面をフッ酸処理する工程とを行うことを特徴としている。
また前記複数の光学部材のうち、少なくとも一方の光学部材の接合面に誘電体膜を形成した後、前記被覆工程を行うことを特徴としている。
より具体的には、接合するガラス表面を、SiO2を主成分とする薄膜で覆う構造とすることで、接合阻害要因となるガラス界面に存在する添加物イオンや及びガラス表面の加工変質層に起因する接合強度のバラツキを低減し、このSiO2膜同士を密着結合させることで信頼性の高い光学接合を得ることができる。
また所望の光学特性を得る目的でガラス表面に誘電体多層膜が形成されている場合には、接合する両ガラスの多層膜最上層を、SiO2を主成分とする構成にすることで、安定した接合強度を得ることができる。SiO2膜は他の薄膜に比べて緻密な構造が得やすく好適である。また当該SiO2膜はスパッタリングによって成膜することでさらに緻密性が増し接合強度を増すことができる。
(1)請求項1〜6に記載の発明によれば、光学部材であるガラスの表面形態のばらつきやガラスに添加された金属イオンなどによる影響が低減され、内部反射を極めて少なくし且つ接合の信頼性を高めることができる。
(2)請求項7、8に記載の発明によれば、光学部材であるガラスの表面形態のばらつきやガラスに添加された金属イオンなどによる影響が低減され、内部反射を極めて少なくし且つ接合の信頼性を高めたプリズムを製造することができる。
(3)請求項3、4に記載の発明によれば、光学部材の接合面をより緻密な構造とすることができ、接合の信頼性をより高めることができる。
(4)請求項5に記載の発明によれば、光学部材の接合面の緻密性が更に増し、接合強度を増すことができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明するが、本発明は下記の実施形態例に限定されるものではない。図1は本発明の実施形態例におけるプリズムの構成を示している。略三角柱形状の一対のプリズムガラス(光学部材)1、2の各接合面A,B(斜面)には各々SiO2膜(薄膜)10、20が形成されている。
本実施形態例では、一方のプリズムガラス1の接合面Aに、所望の光学特性(波長分離、偏光分離、反射防止などの特性)を得るための、誘電体多層膜3a〜3dから成る多層膜フィルタ(ダイクロイックフィルタ)3が形成され、その最上層にSiO2膜10を形成している。
尚、多層膜フィルタ3はプリズムガラス2の接合面Bか、又は接合面A,B両方に形成しても良い。
このように接合するガラス表面をSiO2を主成分とする薄膜で覆っているので、面形態のばらつきが低減され、SiO2膜10、20どうしを密着結合させることで信頼性の高い光学接合を得ることができる。
尚SiO2膜10、20は、例えばスパッタリング法によって成膜すれば、緻密性が更に向上して接合強度が増す。
光学接合の場合、接合時の加熱温度を低減したり接合強度を高めたりするためにいくつかの方法が提案されている。例えば非特許文献1では、互いに密接させてガラス基板間に希フッ酸を滴下しガラス表面にアモルファス層を形成し、それを接着層として両方のガラスを結合させるという技術が示され、また特許文献7では、フッ酸処理に加えてアルカリ処理を加えることによって接合強度が改善されることが示されている。これらの方法を適宣利用することでより安定な強度を得ることができる。
尚本実施形態例によるプリズムは、例えば色分離機能を有した色分解プリズムなどに適用される。
(実施例)
より具体的な実施例として、光学ガラス硝材にフリントガラスを用いた例を記載する。プリズムは、入射光の波長に応じて、貼り合わせる一方のガラスの接合面にダイクロイック膜を形成し、他方のガラスの接合面にはSiO2単層膜を形成した。成膜には高速堆積で緻密な膜形成が可能なラジカルアシステッドスパッタリング法を用いた。
比較のために、従来例として貼り合わせる一方のガラスの接合面にはダイクロイック膜を、他方のガラスの接合面には何も形成されていないものを準備した。
そしてプレス温度300℃、プレス圧力1MPaとして、両ガラス面を密着させ接合を行った。使用したフリントガラスのガラス転移温度は600℃でありこの温度では変形は生じていない。
各サンプルについて高温試験、低温試験、高温高湿度試験、振動試験を行った結果を表1に示す。
Figure 2007219196
表1の各数値は、各接合形態による試験結果の不良数を示している。表1から明らかなように、本発明のように両接合面にSiO2を主成分とする膜を形成した場合に、接合部分の信頼性は、何も形成しない場合や片側だけ形成した場合に比べて大きく改善されていることがわかる。
本発明の実施形態例におけるプリズムの構成図。
符号の説明
1、2…プリズムガラス、3…多層膜フィルタ、10、20…SiO2膜。

Claims (8)

  1. 複数の光学部材をオプティカルコンタクトによって接合して構成されたプリズムにおいて、
    前記各光学部材の接合面を薄膜で各々被覆したことを特徴とするプリズム。
  2. 前記複数の光学部材のうち、少なくとも一方の光学部材の接合面に誘電体膜が形成され、該誘電体膜は前記薄膜によって被覆されていることを特徴とする請求項1に記載のプリズム。
  3. 前記薄膜はSiO2を主成分としていることを特徴とする請求項1に記載のプリズム。
  4. 前記薄膜はSiO2を主成分としていることを特徴とする請求項2に記載のプリズム。
  5. 前記薄膜はスパッタリングによって形成されていることを特徴とする請求項1に記載のプリズム。
  6. 前記プリズムは色分離機能を有することを特徴とする請求項1に記載のプリズム。
  7. 複数の光学部材をオプティカルコンタクトによって接合してプリズムを製造するプリズムの製造方法において、
    前記各光学部材の接合面を薄膜で各々被覆する被覆工程と、
    前記被覆された薄膜表面をフッ酸処理する工程とを行うことを特徴とするプリズムの製造方法。
  8. 前記複数の光学部材のうち、少なくとも一方の光学部材の接合面に誘電体膜を形成した後、前記被覆工程を行うことを特徴とする請求項7に記載のプリズムの製造方法。
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