JP2007219159A - 芯調整装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】軸部材の芯調整が容易であり、その構成も簡単である芯調整装置を提供する。
【解決手段】レンズ鏡筒の芯調整装置30は、レンズの光軸調整のためにガイド軸33の位置調整を行う装置であり、ガイド軸33は、その前方側が偏心軸端部33aと偏心軸受34により支持され、後方側が軸端部33bを介して内偏心軸受35および外偏心軸受36により支持されている。ガイド軸33の前側軸心位置は、ガイド軸33の両方向の回転操作により偏心軸受34と偏心軸端部33aとをそれぞれ回転位置決めすることで位置調整を行い、ガイド軸33の後側軸心位置は、内偏心軸受35の両方向の回転操作によって、内偏心軸受35と外偏心軸受36とをそれぞれ回転位置決めして位置調整を行うことができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、軸部材の軸心の位置調整を行うための芯調整装置に関する。
従来の軸部材の軸心の位置調整を行うための芯調整装置は、偏心軸、および/または、偏心スリーブを適用するものが一般的である。例えば、特許文献1に開示されたレンズ鏡筒に適用したレンズ芯調整機構は、レンズ枠支持用軸部材の一端部に配される偏心軸部をさらに偏心スリーブの偏心穴に嵌入させ、該偏心スリーブを装置本体の支持穴に装着して構成されるものである。本装置においては、上記軸部材の偏心軸部および偏心スリーブの偏心穴の回転位置調整を行うことにより軸部材の装置本体に対する軸心位置調整が行われる。
特開2004−287279号公報
上述した特許文献1のレンズ芯調整機構においては、上記軸部材の軸心位置調整を行う場合、上記軸部材の一端部側から上記偏心スリーブの回転位置調整を行い、上記軸部材の他端側、すなわち、逆側から上記軸部材の回転位置調整を行う必要があり、上記軸部材と上記偏心スリーブの2つの部材を位置調整しなければならない。また、その2つの部材の位置調整は、交互に行う必要があって、調整操作が煩わしいといった問題がある。
本発明は、上述の問題を解決するためになされたものであり、軸部材の芯調整が容易であり、その構成も簡単である芯調整装置を提供することを目的とする。
本発明の請求項1記載の芯調整装置は、芯調整の対象となる軸部材と、上記軸部材と嵌合し、上記軸部材と回転可能に嵌合する第一の嵌合部を有し、該第一の嵌合部に対し相対的に偏心した第一の回転軸を有する第一の軸受手段と、上記第一の回転軸と回転可能に嵌合する第二の嵌合部と、該第二の嵌合部に対し相対的に偏心した第二の回転軸を有する第二の軸受手段と、上記第一の軸受手段と上記第二の軸受手段との間に設けられ、上記第一の軸受手段と上記第二の軸受手段のうち、一方を他方に対して一方向に相対回転させようとするとき、上記第一の軸受手段と上記第二の軸受手段との間で相対回転を生じさせ、上記第一の軸受手段と上記第二の軸受手段のうち一方を他方に対して他方向に回転させようとするときは、上記第一の軸受手段と上記第二の軸受手段とが一体に回転するクラッチ手段とを有する。
本発明の請求項2記載の芯調整装置は、芯調整の対象となる軸部を有し、該軸部の軸に対し偏心した偏心軸を有する軸部材と、上記偏心軸と嵌合する嵌合部と、該嵌合部と偏心した回転軸とを有した軸受手段と、上記軸部材と上記軸受手段との間に設けられ、上記軸受手段と上記軸部材のうちの一方を他方に対して一方向に回転させようとするとき、上記軸受手段と上記軸部材との間で相対回転を生じさせ、上記軸受手段と上記軸部材のうちの一方を他方に対して他方向に回転させようとするときは、上記軸部材と上記軸受手段とが一体に回転するクラッチ手段とを有する。
本発明の請求項3記載の芯調整装置は、請求項2記載の芯調整装置において、上記クラッチ手段は、環状の一部にて、軸心方向にせん断され、互いに軸心方向にずれた対向する一対の面を有する環状部材と、上記軸部材に設けられ、上記一対の面の一つと係合する上記軸部材円周方向に垂直な第一の係合面と、上記軸受手段に設けられ、上記一対の面の他方と係合する上記回転軸円周方向に垂直な第二の係合面とを有する。
本発明の請求項4記載の芯調整装置は、請求項2記載の芯調整装置において、上記軸部材は、上記軸部材の一端にて回転駆動される。
本発明の請求項5記載の芯調整装置は、請求項2記載の芯調整装置において、更に、上記軸受手段で上記軸部材を軸受けるほかに、上記軸部材を軸受ける別の軸受手段と、上記軸部材を外部より回転するための係合部位とを有し、上記別の軸受手段を上記軸受手段と上記係合部位とで挟んだ位置に配置する。
本発明によれば、軸部材の芯調整が容易であり、その構成も簡単である芯調整装置を提供することができる。
以下、図を用いて本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の第一の実施形態である芯調整装置を内蔵するレンズ鏡筒の繰り出し状態での光軸に沿った断面図である。図2は、上記レンズ鏡筒における第一群枠軸支部である芯調整装置の断面図である。図3は、上記芯調整装置の分解斜視図である。図4は、上記芯調整装置におけるガイド軸の前側の軸端部と軸受との分解斜視図である。
本実施形態のレンズ鏡筒20は、図1に示すようにカメラ本体に固定支持される固定枠1と、固定枠1の内側部に回転,進退可能に支持される回転枠2と、回転枠2に相対回転可能、かつ、光軸O0 方向に一体の状態で進退するフロートキー6と、回転枠2により進退可能に支持されるズーム枠3および第二群レンズ22・シャッタ枠7を保持する第二群枠5と、ズーム枠3内に進退可能に支持され、第一群レンズ21を保持する第一群枠4と、CCDユニットとを有している。
レンズ鏡筒20は、撮影レンズ光軸として光軸O0 を有しているが、この光軸O0 は、組み付け状態の第二群レンズ22の光軸であり、第二群レンズ22の前方に配される第一群レンズ21の光軸O1 は、第一群枠軸支部である後述の芯調整装置30により位置調整を行うことにより上記光軸O0 に合わせ込まれる(図1)。なお、以下、光軸方向の被写体側を前方とし、結像側を後方とし、回転方向は後方側から見たときの回転方向で示す。
固定枠1は、カメラ本体(図示せず)に固定支持される。固定枠1の後端部にはCCDホルダ9を介してCCD基板10に実装されたCCD12と光学フィルタ11よりなるCCDユニットが取り付けれる。なお、固定枠1には回転枠2を回転駆動するためのズーム駆動ギヤ(図示せず)が組み込まれている。
回転枠2は、円筒枠部材からなり、外周後端部にギヤ部2aを有している。この回転枠2は、ギヤ部2aを介して上記ズーム駆動ギヤにより回転駆動されると、固定枠1のヘリコイドネジ1bにより光軸O0 方向に回転しながら繰り出される。回転枠2は、固定枠1内の沈胴位置から撮影可能な位置(図1の状態)に繰り出された後、ズーミング駆動時には、固定枠1の円周ガイド溝1cにより光軸O0 方向に進退することなく回転駆動される。
フロートキー6は、ガイド突起部6aを固定枠1の直進ガイド溝1bに嵌入させ、固定枠1に対して回転規制された状態で、回転枠2に対して相対回転可能、かつ、光軸O0 方向には一体で進退移動可能に支持されている。
ズーム枠3は、樹脂製円筒枠部材からなり、カムフォロア15を回転枠2の内周カム溝2bに摺動可能に係合させた状態で回転枠2の内周部に嵌合し、また、フロートキー6の直進キー部6bにより回転規制された状態で支持されている。したがって、ズーム枠3は、回転枠2の回転に伴って光軸O0 方向に移動し、回転枠2から突出したズーム位置(図1)に繰り出される。
また、ズーム枠3の内部には芯調整装置30を介して第一群枠4が進退可能に支持されており、また、第一群枠4を光軸O0 方向に進退駆動するためのフォーカス駆動機構およびフォーカス駆動モータが内蔵されている。
第一群枠4は、光軸O1 を有する第一群レンズ21を保持しており、外方部にはガイド軸33が摺動可能に嵌合するガイドスリーブ8が接着固定されている。ガイドスリーブ8は、光軸調整治具(図示しない)を用いて第一群枠4に対して光軸O1 と平行に保持された状態で第一群枠4のスリーブ穴4aに接着固定される。
この第一群枠4は、ズーム枠3側のガイド軸33にガイドスリーブ8を介して光軸O0 方向(芯調整後の光軸)に摺動可能に支持され、さらに、第一群枠4のガイド凸部4bがガイド軸33に対して光軸O0 の反対側に配されるズーム枠3のガイド溝3cに摺動可能に嵌入し、光軸O0 まわりの回動が規制される。したがって、上記フォーカス駆動モータを駆動した場合、フォーカス駆動機構により第一群枠4が光軸O0 方向に進退し、各フォーカシング位置に位置決めされる。
第二群枠5は、光軸O0 を有する第二群レンズ22を保持しており、カムフォロア16を回転枠2の内周カム溝2cに摺動可能に係合させた状態で回転枠2の内周部に嵌合し、また、フロートキー6の直進キー部6bにより回転規制された状態で支持されている。したがって、第二群枠5は、回転枠2の回転に伴って光軸O0 方向のズーム位置に相対移動する。
シャッタ枠7は、第二群枠5に固定支持されており、内部に開閉可能なシャッタ羽根(図示せず)およびシャッタ駆動用アクチュエータ(図示せず)を内蔵している。
芯調整装置30は、ガイド軸33を支持し、その軸心位置を調整するための装置であって、図2,3に示すようにガイド軸33と、その両端に配される前軸受部31と、後軸受部32と、E型止め輪39と、E型止め輪39を介してガイド軸33を前方向に付勢するための付勢バネ40とからなり、ズーム枠3の前,後軸支穴3a,3bにより支持されている。
ガイド軸33は、中央部に芯調整の対象となる軸部33hと、第一の場所である前端部に配され、軸部33hに対して偏心量δ3 だけ偏心した偏心軸である外周球面を有する偏心軸端部33aと、該偏心軸端部33aと同一軸心でその後方側に配される軸部33cと、後端部に軸部33hと同一軸心で外周球面をもつ軸端部33bとを有し、また、軸部33hの前端部にクラッチ環37と係合可能な第一の係合面をもつ切り欠き33dが設けられる。さらに、第二の場所となる軸端部33bの端部に係合手段としてのすり割33fが設けられている。なお、軸部33hおよび軸端部33bの径をD0 とし、その軸心をS0 とする。偏心軸端部33aの径をD3 とし、その軸心をS3 とする。
後軸受部32は、第一の軸受手段である内偏心軸受35と、第二の軸受手段である外偏心軸受36と、クラッチ手段であるクラッチ環38とを有している。
内偏心軸受35には、第三の場所にて軸端部33bに嵌合する第一の嵌合部である軸穴部35bと、軸穴部35bに対して偏心量δ1 だけ偏心した第一の回転軸部である軸部35aと、前端側に切り欠き35cを有する鍔部35dと、後端側にすり割35eとが設けられている。なお、軸部35aの径をD1 とし、その軸心をS1 とする。軸穴35bの径はD0 であり、その軸心はS0 と一致する。
外偏心軸受36には、内偏心軸受35の軸部35aと嵌合する第二の嵌合部である軸穴部36bと、軸穴部36bに対して偏心量δ2 だけ偏心し、ズーム枠3の後軸支穴3bに圧入状態で嵌合可能な第二の回転軸部である軸部36aと、前端側にV字状切り欠き36cを有する鍔部36dと、後端側にすり割36eを有する段部36fが設けられている。なお、軸部36aの径をD2 とし、その軸心をS2 とする。軸穴36bの径はD1 であり、その軸心はS1 と一致する。
クラッチ環38は、リング形状の部材の一箇所を剪断し、その切断面であるガイド軸円周方向に垂直な一対の係合面38a,38bを軸方向にずれた位置まで変形させた環状部材である。このクラッチ環38は、内偏心軸受35の軸部35aに回転可能な状態で嵌入して装着され、係合面38a,38bが外偏心軸受36の切り欠き36c、内偏心軸受35の切り欠き35cにそれぞれ当接可能である。
前軸受部31は、偏心軸受34と、クラッチ手段であるクラッチ環37とからなる。
偏心軸受34は、ガイド軸33の偏心軸端部33aに嵌合する第三の嵌合部である軸穴34bと、軸穴34bに対して偏心量δ4 だけ偏心し、ズーム枠3の前軸支穴3aに圧入状態で嵌合可能な第三の回転軸である軸部34aとを有しており、さらに、後端側にクラッチ環37と係合可能な第二の係合面となる切り欠き34cを有する鍔部34dが設けられている。なお、軸部34aの径をD4 とし、その軸心をS4 とする。軸穴34bの径はD3 であり、その軸心はS3 と一致する。
クラッチ環37は、それぞれガイド軸33の軸部33cに回転可能な状態で嵌入するリング形状の部材であって、その一箇所を剪断し、その切断面であるガイド軸円周方向に垂直な一対の係合面37a,37bを軸方向にずれた位置まで変形させている。このクラッチ環37は、軸部33cに回転可能な状態で嵌入して装着され、係合面37a,37bがガイド軸33の切り欠き33d、偏心軸受34の切り欠き34cにそれぞれ当接可能である。
上述した構成を有する芯調整装置30における調整方法について、図2,3の他、図5〜7を用いて説明する。
図5は、上記芯調整装置にて軸心S0 の調整可動範囲を示す斜視図である。図6,7は、ガイド軸の両端面上での軸心S0 の調整範囲を示す模式図である。
芯調整装置30において、ズーム枠3の軸支穴3a,3bに圧入、かつ回転可能な状態で偏心軸受34および外偏心軸受36が装着される。外偏心軸受36は、後軸支穴3bに対して鍔部36d,段部36fにより軸方向が位置決められる。外偏心軸受36の軸穴36bには、クラッチ環38を軸部35aに装着した状態の内偏心軸受35が回転可能な状態で嵌入される。さらに、ガイド軸33は、クラッチ環37を装着し状態の偏心軸端部33a側を偏心軸受34の軸穴34bに嵌入させ、かつ、軸端部33b側を内偏心軸受35の軸穴35bに嵌入させて取り付けられる。また、ガイド軸33は、リング溝33eに装着されたE型止め輪を付勢バネ40により後方に付勢されている。
上述したガイド軸33の装着状態で内偏心軸受35を時計回り/反時計回りに回転操作し、また、ガイド軸33を後端側から時計回り/反時計回りに回転操作することによって図5に示すガイド軸33の軸端部33bの位置を後面調整領域B1 の範囲、また、偏心軸端部33aの位置を前面調整領域B2 の範囲でそれぞれ移動調整し、調整されるべきガイド軸33の軸心S0 を立体領域A0 内で傾きを含めた位置調整をすることができる。
調整動作をさらに詳しく説明すると、ガイド軸33の一方の端部である後端側の位置調整は、内偏心軸受35のすり割35eを後端側から回転操作して行う。まず、第一段階目として、すり割35eにより内偏心軸受35を反時計回りに回転させると切り欠き35cとクラッチ環38の係合面38bとが当接し、クラッチ環38が内偏心軸受35とともに一体的に回転する。続いて、クラッチ環38の係合面38aが切り欠き36cと当接して外偏心軸受36を圧入保持力に抗して反時計回りに内偏心軸受35,クラッチ環38,外偏心受36と一体の状態で回転させることになる。
詳しくは、クラッチ環38の係合面38bおよび38aが内偏心軸受35の切り欠き35cと外偏心軸受36の切り欠き36cとにそれぞれ当接、係合するまでは、ガイド軸33の軸心S0 は、内偏心軸受35の軸心S1 まわりの半径δ1 の円軌跡である回転軌跡T1 上を移動する。上記当接、係合後は、外偏心軸受36が回転し、外偏心軸受36の軸心S2 まわりに半径δ2 とする円軌跡である回転軌跡T2上を内偏心受35の軸心S1 が移動する。そのとき、ガイド軸33の軸心S0 は、内偏心軸受35の回転とともに移動する(図7)。言い換えれば、軸心S0 は、回転軌跡T1 上のどこかにあり、さらにこの回転軌跡T1 が回転軌跡T2 により回転させられているので軸心S0は後面調整領域B1 内のどこかに存在することになる。この第一段階目の調整はおおまかな調整であり、強いて言えば、軸心S2を中心とした後面調整領域B1 の円周方向における軸心S0の位置を仮におおまかに決めるものである。これらの調整及び後述する調整は光学的な公知の装置によりレンズの芯を見ながら行えばよい。
続いて、第二段階目として、同じく、すり割35eにより内偏心軸受35を時計回りに回転させると、切り欠き35cとクラッチ環38の係合面38bとの係合が解け、内偏心軸受35のみが外偏心軸受36に対して相対回転することになる。そして、内偏心軸受35の軸心S1 まわりの回転軌跡T1の上にのみ軸端部33bの軸心S0 (ガイド軸33の軸心)が移動するので、外偏心軸受36、即ち、軸端部33bの軸心S2から半径方向に所望の位置に近い位置に内偏心軸受35軸心S0を位置させられる。このように調整した後、再度、第一段階目の調整、第二段階目の調整を必要に応じ繰り返し行い軸心S0を所望の位置へと正確に位置決めする。このとき、外偏心軸受36は、ガイド軸33が付勢バネ40に押圧された状態で軸方向に逃げ、クラッチ環38の係合面38aと係合せず、圧入保持力により調整位置に止まっている。このように内偏心軸受35の反時計回り/時計回りの回転操作により図6に示すガイド軸33の軸心S0 の後端側を回転軌跡T1 ,T2 をむ包絡線E1 で囲まれる後面調整領域B1 内の任意の調整位置に移動させることができる。包絡線E1 の半径は、偏心量δ1 とδ2 とを加算した値となる。なお、外偏心軸受36の内偏心軸受35に対する一体回転および相対回転の回転位置調整は、すり割36eにより直接的に行うことも可能である。
さらに、ガイド軸33の他方の端部である前端側の位置調整は、ガイド軸33の後側の軸端部33bに設けられるすり割33fを後端側から回転操作して行う。まず、第三段階目としてすり割33fを介してガイド軸33を反時計回りに回転させる。この回転によりクラッチ環37の係合面37aと切り欠き33dとが当接して、クラッチ環37とガイド軸33とが一体的に回転する。続いて、クラッチ環37の係合面37bと切り欠き34cとが係合(当接)して偏心軸受34を圧入保持力に抗してクラッチ環37とガイド軸33とともに反時計回りに一体的に回転させることになる。
詳しくは、クラッチ環37の係合面37aおよび37bがガイド軸33の切り欠き33dと偏心軸34の受切り欠き34cとにそれぞれ当接、係合するまでは、ガイド軸33の軸心S0 は、偏心軸受34の軸心S3 まわりの半径δ3 の円軌跡である回転軌跡T3 上を移動する。上記当接、係合後は、偏心軸受34が回転し、偏心軸受34の軸心S4 まわりに半径δ4 とする円軌跡である回転軌跡T4上を偏心軸端部33aの軸心S3 が移動する。このとき、ガイド軸33の軸心S0 は、偏心軸受34の回転とともに移動する(図7)。言い換えれば、軸心S0 は回転軌跡T3 上のどこかに有り、さらにこの回転軌跡T3 が回転軌跡T4 により回転させられているので軸心S0 は前面調整領域B2 内のどこかに存在することになる。この第三段階目の調整はおおまかな調整であり、強いて言えば、軸心S4 を中心とした前面調整領域B2 の円周方向における軸心S0 の位置をおおまかに仮に決めるものである。
続いて、第四段階目として、すり割33fによりガイド軸33を時計回りに回転させると、クラッチ環37の係合面37aと切り欠き33dとの係合が解け、ガイド軸33のみが偏心軸受34に対して相対回転することになる。そして偏心軸端部33aの軸心S3 まわりの回転軌跡T3上にのみガイド軸33の軸心S0 が移動する。偏心軸受34の軸心、即ち、軸端部33aの軸心S4 から半径方向の所望の位置に近い位置に軸心S0 を位置させることができる。このように調整した後、再度、第三段階目の調整、第四段階目の調整を必要に応じ繰り返し行い、軸心S0を所望の位置へと正確に位置決めする。このとき、偏心軸受34は、圧入保持力により調整位置に止まっている。このようにしてガイド軸33の反時計回り/時計回りの回転操作により図6に示すガイド軸33の軸心S0 の前端側を回転軌跡T4 ,T3 を含む包絡線E2 で囲まれる前面調整領域B2 内の任意の位置に調整移動させることができる。包絡線E2 の半径は、偏心量δ3 とδ4 とを加算した値となる。
なお、クラッチ環38,39をばね性材料で作り、上記ガイド軸の軸方向にばね性を持たせるようにすれば、上述の付勢バネ40は必ずしも必要ではない。さらに、クラッチ環38,39をCの字状に形成し、その両端面をガイド軸33の軸方向に互いにずらした形にしたものであってもよい。
上述した調整が完了した後、ズーム枠3の軸支穴3a,3bに偏心軸受34の外周,外偏心軸受36の外周をそれぞれ接着固定し、さらに、内偏心軸受35の外周を外偏心軸受36に接着固定する。ガイド軸33の軸端部をそれぞれ偏心軸受34,内偏心軸受35に接着固定してもよい。
上述したガイド軸33の軸心S0 の立体領域A0 内で傾きを含めた位置調整によって、ガイド軸33で進退可能に支持される第一群枠4により保持されている第一群レンズ21の光軸O1 を第二群レンズ22の光軸O0 (撮影レンズ光軸)に完全に一致させることができる(図1)。なお、調整時の軸心の位置検出は、レンズの光軸をレーザ光位置検出装置により検出することができる。
上述したように本実施形態のレンズ鏡筒20においては、芯調整装置30を適用することにより、第一群枠4を支持するガイド軸33の傾斜を含む軸心S0 の位置調整をズーム枠3の一方側である後方側からのみの回動操作で行うことができる。さらに、ガイド軸33の前端面側、あるいは、後端面側を通る軸心S0 の位置調整がそれぞれ1つの部材の回動操作で行うことができる。すなわち、前端面側は、ガイド軸33の後端の軸端部33bに設けられるすり割33fを反時計回り/時計回りの双方向の回転操作で位置調整することができる。同様に後端面側は、ガイド軸33の後端側に配される内偏心軸受35に設けられるすり割35eを反時計回り/時計回りの双方向の回転操作で位置調整することができる。したがって、簡単な構成の軸支持機構を用いながら軸心の位置調整作業がやりやすく、かつ、光軸位置を高い精度で調整することができる。
なお、上述したレンズ鏡筒20においては、ガイド軸33の両端の軸端部33aおよび33bは、ともに、球面を有する軸端部を適用したが、これに代えて比較的長さの短い円柱軸部を採用することも可能である。さらに、係合手段であるすり割33fや35eには、十字穴,レンチ穴,六角穴等を適用することも可能である。
また、ガイド軸33のすり割33fに代えてガイド軸33の軸部33h上に係合部位となるカット面を配し、該カット面を所定の工具で挟んで回動駆動することによりガイド軸33を回転させて前端側の軸心S0 の回転位置調整を行うことも可能である。
また、すり割り33fを軸端部33aに設ければ、前軸受部31に関しては軸支穴3aの前側からでもガイド軸33と偏心軸受34との相対回転で調整ができる。
また、本発明の説明にあたり芯調整装置30には前軸受部31、後軸受部32の両方をレンズ鏡筒30に適用し説明したが、前軸受部31、後軸受部32のどちらか一方のみをガイド軸の一端に適用し、前述した特許文献1のようにガイド軸の他端は、その近傍に上述のようなE型止め輪を設け、ガイド軸支持穴とE型止め輪との間にばねワッシャのような部材を設け、ガイド軸の他端を、緩めの支持穴内で揺動できるようにしておいても、上述と同様なガイド軸の調整が可能である。
クラッチ環37に代えてガイド軸33、または、偏心軸受34に切り欠き33d、34c、あるいは、係合突起を設け、他方側の偏心軸受34、または、ガイド軸33の対向部に該切り欠き、または、該係合突起に係合可能な係合ピンを設け、それぞれを係合させて回転操作することによって略同様の芯調整を行うことも可能である。この場合、付勢バネ40は不要となる。
偏心軸受34、または、外偏心軸受36にその円環部に軸方向に沿ったスリットを入れた形状を採用することによって偏心軸受34、または、外偏心軸受36の軸支穴3a,3bへの圧入状態での保持力を安定させ、芯調整作業を容易に行うことも可能である。
前述した本実施形態の芯調整装置30は、ガイド軸33の位置調整を行ってレンズ鏡筒の光軸調整を行うためのものであったが、本発明の芯調整装置は、これに限らず他の軸支持機構の軸芯位置調整装置としても適用することができ、また、軸の両端ではなく片方の軸端位置のみの調整にも適用することができる。
この発明は、上記各実施の形態に限ることなく、その他、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を実施し得ることが可能である。さらに、上記各実施形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組合せにより種々の発明が抽出され得る。
本発明による芯調整装置は、軸部材の芯調整が容易であり、その構成も簡単な芯調整装置として利用可能である。
本発明の第一の実施形態である芯調整装置を内蔵するレンズ鏡筒の繰り出し状態での光軸に沿った断面図である。 図1のレンズ鏡筒の第一群枠軸支部である芯調整装置の断面図である。 図2の芯調整装置の分解斜視図である。 図2の芯調整装置におけるガイド軸の前側の軸端部と軸受との分解斜視図である。 図2の芯調整装置にてガイド軸の軸心の調整可動範囲を示す斜視図である。 図2の芯調整装置におけるガイド軸の後側端面上での軸心の調整範囲を示す模式図である。 図2の芯調整装置におけるガイド軸の後側端面上での軸心の調整範囲を示す模式図である。
符号の説明
33 …ガイド軸(軸部材)
33a…偏心軸端部(偏心軸)
33d…切り欠き(第一の係合面)
33f,35e
…すり割(係合手段)
33h…軸部(芯調整の対象)
34 …偏心軸受(第三の軸受手段)
34a…軸部(第三の回転軸)
34b…軸穴(第三の嵌合部)
34c…切り欠き(第二の係合面)
35 …内偏心軸受(第一の軸受手段)
35a…軸部(第一の回転軸)
35b…軸穴部(第一の嵌合部)
36 …外偏心軸受(第二の軸受手段)
36a…軸部(第二の回転軸)
36b…軸穴部(第二の嵌合部)
37,38
…クラッチ環(クラッチ手段,環状部材)
37a,37b,38a,38b
…一対の係合面

Claims (5)

  1. 芯調整の対象となる軸部材と、
    上記軸部材と嵌合し、上記軸部材と回転可能に嵌合する第一の嵌合部を有し、該第一の嵌合部に対し相対的に偏心した第一の回転軸を有する第一の軸受手段と、
    上記第一の回転軸と回転可能に嵌合する第二の嵌合部と、該第二の嵌合部に対し相対的に偏心した第二の回転軸を有する第二の軸受手段と、
    上記第一の軸受手段と上記第二の軸受手段との間に設けられ、上記第一の軸受手段と上記第二の軸受手段のうち、一方を他方に対して一方向に相対回転させようとするとき、上記第一の軸受手段と上記第二の軸受手段との間で相対回転を生じさせ、上記第一の軸受手段と上記第二の軸受手段のうち一方を他方に対して他方向に回転させようとするときは、上記第一の軸受手段と上記第二の軸受手段とが一体に回転するクラッチ手段と、
    を有することを特徴とする芯調整装置。
  2. 芯調整の対象となる軸部を有し、該軸部の軸に対し偏心した偏心軸を有する軸部材と、
    上記偏心軸と嵌合する嵌合部と、該嵌合部と偏心した回転軸とを有した軸受手段と、
    上記軸部材と上記軸受手段との間に設けられ、上記軸受手段と上記軸部材のうちの一方を他方に対して一方向に回転させようとするとき、上記軸受手段と上記軸部材との間で相対回転を生じさせ、上記軸受手段と上記軸部材のうちの一方を他方に対して他方向に回転させようとするときは、上記軸部材と上記軸受手段とが一体に回転するクラッチ手段と、
    を有することを特徴とする芯調整装置。
  3. 上記クラッチ手段は、環状の一部において、軸心方向にせん断され、互いに軸心方向にずれて対向する一対の面を有する環状部材と、上記軸部材に設けられ、上記一対の面の一つと係合する上記軸部材円周方向に垂直な第一の係合面と、上記軸受手段に設けられ、上記一対の面の他方と係合する上記回転軸円周方向に垂直な第二の係合面とを有することを特徴とする請求項2記載の芯調整装置。
  4. 上記軸部材は、上記軸部材の一端にて回転駆動されることを特徴とする請求項2記載の芯調整装置。
  5. 更に、上記軸受手段で上記軸部材を軸受けるほかに、上記軸部材を軸受ける別の軸受手段と、
    上記軸部材を外部より回転するための係合部位と、
    を有し、上記別の軸受手段を上記軸受手段と上記係合部位とで挟んだ位置に配置したことを特徴とする請求項2記載の芯調整装置。
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