JP2007217753A - 横照射型レーザーチップの製造方法および横照射型レーザーチップ - Google Patents

横照射型レーザーチップの製造方法および横照射型レーザーチップ Download PDF

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Abstract

【課題】基端側から他端側へ向けて細くなった管形状の高品質の横照射型レーザーチップを製造する。
【解決手段】先端近傍の周面にマスキング材(Q)を貼着した斜め先端母型部(H)の表面に内面被覆材を電解めっきし内面被覆(1)を形成し、内面被覆(1)の表面に芯材をめっきし芯(2)を形成し、斜め先端母型部(H)を引き抜き、マスキング材(Q)を除去し、芯(2)の表面に外面被覆材をめっきし外面被覆を形成する。
【効果】基端側から他端側へ向けて細くなった管形状の高品質の横照射型レーザーチップを製造できる。
【選択図】図7

Description

本発明は、横照射型レーザーチップの製造方法および横照射型レーザーチップに関し、さらに詳しくは、細く且つ高品質の横照射型レーザーチップを容易に製造できる横照射型レーザーチップの製造方法および基端側から先端側まで適正な強度を有する横照射型レーザーチップに関する。
従来、導光路となる金属パイプの先端に、斜め反射ミラーを持つミラー保持スリーブを取り付けた横照射型レーザーチップ(またはレーザープローブ)が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
他方、電鋳めっき法による細管の製造方法が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2003−310639号公報 特許第3517232号公報
従来の横照射型レーザーチップでは、斜め反射ミラーを持つミラー保持スリーブの構造が複雑であり、金属パイプが細くなると、製造が難しくなる。このため、細く且つ高品質の横照射型レーザーチップを製造しにくい問題点があった。
他方、従来の横照射型レーザーチップでは、金属パイプの厚さが基端側から先端側まで均等になっている。そして、例えば歯科医が用いるレーザーチップでは、先端が歯にぶつかっても耐えられる強度の厚さになっている。このため、先端側ほどの強度が必要ない基端側では、強度が過剰になっている問題点があった。
そこで、本発明の目的は、細く且つ高品質の横照射型レーザーチップを容易に製造できる横照射型レーザーチップの製造方法および基端側から先端側まで適正な強度を有するレーザーチップを提供することにある。
第1の観点では、本発明は、基端側から先端側へ向けて細くなり且つ先端に斜面を有する母型の先端近傍の周面の少なくとも1カ所にマスキング材を貼着するマスキング材貼着工程と、前記マスキング材を貼着した母型の表面に内面被覆材を電解めっきし内面被覆を形成する内面被覆形成工程と、前記内面被覆の表面に芯材をめっきし少なくとも1層の芯を形成する芯形成工程と、前記母型を引き抜くと共に前記マスキング材を除去して前記内面被覆および芯を分離する分離工程と、前記芯の表面に外面被覆材をめっきし外面被覆を形成する外面被覆形成工程とを有することを特徴とする横照射型レーザーチップの製造方法を提供する。
上記第1の観点による横照射型レーザーチップの製造方法では、先端に斜面を有する母型を用いて内側被覆および芯を電解めっきで作製し、母型およびマスキング材を外してから芯の表面に外側被覆をめっきすることで、斜面に対応した内側被覆で反射したレーザ光を横向きのレーザ出射口から横向きに出射する横照射型レーザーチップを製造できる。そして、母型を細くすることで、細い横照射型レーザーチップを製造できる。よって、細く且つ高品質の横照射型レーザーチップを容易に製造できる。なお、従来の金属パイプでは形状の自由度が低いのに対して、本発明では、母型の形状の自由度が高いため、横照射型レーザーチップの形状の自由度が高くなる利点もある。
なお、芯材を1種とし1層の芯としてもよいが、用途に合わせて芯材を2種以上とし2層以上の芯としてもよい。
第2の観点では、本発明は、基端側から先端側へ向けて細くなり且つ先端に斜面を有する母型の先端近傍の周面の少なくとも1カ所にマスキング材を貼着するマスキング材貼着工程と、前記マスキング材を貼着した母型の表面に内面被覆材を電解めっきし内面被覆を形成する内面被覆形成工程と、前記内面被覆の表面に芯材をめっきし少なくとも1層の芯を形成する芯形成工程と、前記母型を引き抜くと共に前記マスキング材を除去して前記内面被覆および芯を分離する分離工程と、前記内面被覆および芯の先端側に開口を形成する開口形成工程と、前記芯の表面に外面被覆材をめっきし外面被覆を形成する外面被覆形成工程とを有することを特徴とする横照射型レーザーチップの製造方法を提供する。
上記第2の観点による横照射型レーザーチップの製造方法では、先端に斜面を有する母型を用いて内側被覆および芯を電解めっきで作製し、母型およびマスキング材を外し、先端に開口を設けてから芯の表面に外側被覆をめっきすることで、開口から前向きにレーザ光を出射し且つ斜面に対応した内側被覆で反射したレーザ光を横向きのレーザ出射口から横向きに出射する横照射型レーザーチップを製造できる。そして、母型を細くすることで、細い横照射型レーザーチップを製造できる。よって、細く且つ高品質の横照射型レーザーチップを容易に製造できる。
第3の観点では、本発明は、基端側から先端側へ向けて細くなり且つ先端近傍の周面に1個の孔が少なくとも開いている管形状の芯と、前記芯の全面を覆う被覆とからなる横照射型レーザーチップであって、前記芯の厚さは基端側から先端側へ向けて厚くなっていることを特徴とする横照射型レーザーチップを提供する。
上記第3の観点による横照射型レーザーチップでは、基端側から先端側へ向けて細くなった管形状の芯の厚さを基端側から先端側へ向けて厚くしているため、基端側から先端側まで過不足のない適正な強度になる。
本発明の横照射型レーザーチップの製造方法によれば、細く且つ高品質の横照射型レーザーチップを容易に製造できる。
本発明の横照射型レーザーチップによれば、基端側から先端側まで過不足のない適正な強度になる。
以下、図に示す実施の形態により本発明をさらに詳細に説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
図1は、実施例1にかかる横照射型レーザーチップの製造方法を示す工程フロー図である。
ステップS1では、図2に示すごとき母型治具Mの斜め先端母型部Hの表面粗さを調整する。例えば、粗面にしたい場合は、リン酸100%、無水クロム酸100g/L、液温70℃、電流密度20A/dm2で数十秒間〜数分間、陽極電解処理する電解研磨、または、塩酸、硝酸、硫酸などを適当な濃度で配合した溶液に数分浸漬する化学研磨、または、回転する斜め先端母型部Hに粒径10μmの研磨紙を当てる研磨により粗面加工する。一方、鏡面にしたい場合は、電解研磨または化学研磨により鏡面加工する。なお、斜め先端母型部Hの基端側の表面と先端側の表面で粗さを変えてもよい。
図2に示すように、斜め先端母型部Hは、基端側から先端側へ直線的に細くなった円錐形であり、且つ、先端が斜めにカットされている。つまり、先端に斜面を有している。
斜め先端母型部Hの材料は、ステンレスや黄銅のような加工性に優れた金属や、導電性を付与した絶縁材料を用いることが出来る。
基部Bは、斜め先端母型部Hと同一材料でもよく、別の材料でもよい。
ステップS2では、斜め先端母型部Hの脱脂および酸活性を行う。例えば、60℃のアルカリ脱脂液に120秒間浸漬し、30℃の10%塩酸水溶液に60秒間浸漬する。
ステップS3では、斜め先端母型部Hの表面にめっき処理を行う。例えば、粗面にしたい場合は、半光沢ニッケルめっき又は無光沢ニッケルめっきを行う。一方、鏡面にしたい場合は、光沢ニッケルめっきを行う。なお、ステップS1の加工で十分な場合は、このステップS3を省略してもよい。
ステップS4では、斜め先端母型部Hの表面に離型処理を行う。例えば、10%水酸化ナトリウム溶液中で、6V、30秒間、逆電流処理を行う。
ステップS5では、図3に示すように斜め先端母型部Hの先端近傍の周面にマスキング材Qを貼着する。
マスキング材Qは、例えば絶縁テープである。マスキング材Qの形状は、図3では長円形であるが、円形や四角形や三角形でもよい。また、複数個を配列させて貼着してもよい。
ステップS6では、図4に示すように斜め先端母型部Hに内面被覆材を電解めっきし、内面被覆1を形成する。例えば1A/dm2で20分間の電解金めっきを行う。斜め先端母型部Hが基端側から先端側へ直線的に細くなった円錐形であるため、電解めっきすると、内面被覆1の厚さは、基端側から先端側へ向けて厚くなる。内面被覆1の厚さは、基端側で例えば2μmとする。
内面被覆材としては、金、銀、ロジウム、白金、銅、アルミニウム、ニッケル、コバルト、鉄またはそれらの合金を用いる。好適なのは、レーザーの反射率が良い金属、例えば金、銀、ロジウムまたはそれらの合金である。特に、耐食性に優れ、傷付きにくい硬質金合金、例えば金/コバルト、金/ニッケル、金/鉄が好ましい。
ステップS7では、図5に示すように内面被覆1に第1の芯材を電解めっきし、芯第1層21を形成する。芯材としては例えばニッケルを用いる。次に、図6に示すように芯第1層21に第2の芯材を電解めっきし、芯第2層22を形成する。芯材としては例えば銅を用いる。次に、図7に示すように芯第2層22に第3の芯材を電解めっきし、芯第3層23を形成する。芯材としては例えばニッケルを用いる。かくして、3層の芯2を形成する。
斜め先端母型部Hが基端側から先端側へ直線的に細くなった円錐形であるため、電解めっきすると、芯2の厚さは、基端側から先端側へ向けて厚くなる。芯2の厚さは、例えば基端側で50μm〜100μmとする。
芯材としては、ニッケル、銅、鉄、コバルト、モリブデン、タングステンまたはそれらの合金を用いる(但し、被覆材より硬い材料を用いる)。
なお、芯2を1層としてもよい。例えばニッケルのみを厚く電解めっきしてもよい。
ステップS8では、図8に示すように母型治具Mを引き抜く。引き抜いた母型治具Mは、ステップS1に戻って繰り返し再使用する。
ステップS9では、マスキング材Qを除去し、図9に示すように内面被覆1および芯2だけ残す。
ステップS10では、図10に示すように芯2に外面被覆材をめっきし、外面被覆3を形成する。例えば金を無電解めっきする。外面被覆3の厚さは、例えば0.05μm以上とする。なお、置換金めっきを用いてもよい。
外面被覆材は、耐食性に優れ、傷付きにくい材料が好ましく、例えば金、白金、ロジウム、パラジウムまたはそれらの合金を用いる。
以上により製造された横照射型レーザーチップ100のレーザ出射口xの幅および長さは例えば0.005mmから2.0mmであり、レーザ入射口nの径は例えば0.5mm以上である。
図11は、横照射型レーザーチップ100を示す上面図である。
レーザ出射口xの大きさ・形状は、マスキング材Qの大きさ・形状により変えることが出来る。
実施例1の横照射型レーザーチップの製造方法によれば、細く且つ高品質の横照射型レーザーチップ100を容易に製造できる。なお、従来の金属パイプでは形状の自由度が低いのに対して、本発明では、斜め先端母型部Hの形状の自由度が高いため、横照射型レーザーチップ100の形状の自由度が高くなる利点もある。
実施例1の横照射型レーザーチップ100によれば、内側被覆1および芯2の厚さを基端側から先端側へ向けて厚くしているため、基端側から先端側まで過不足のない適正な強度になる。また、芯第2層22を銅にしているため、ニッケルだけで芯2を構成する場合より柔らかくすることが出来る。また、芯第1層21および芯第2層23をニッケルにしているから内側被覆1および外側被覆3の金との密着性が良好になる。
図12は、実施例2にかかる横照射型レーザーチップの製造方法を示す工程フロー図である。
ステップR1では、図13に示すごとき母型治具Mの漏斗先端母型部Hrの表面粗さを調整する。例えば、粗面にしたい場合は、リン酸100%、無水クロム酸100g/L、液温70℃、電流密度20A/dm2で数十秒間〜数分間、陽極電解処理する電解研磨、または、塩酸、硝酸、硫酸などを適当な濃度で配合した溶液に数分浸漬する化学研磨、または、回転する斜め先端母型部Hに粒径10μmの研磨紙を当てる研磨により粗面加工する。一方、鏡面にしたい場合は、電解研磨または化学研磨により鏡面加工する。なお、漏斗先端母型部Hrの基端側の表面と先端側の表面で粗さを変えてもよい。
図13に示すように、漏斗先端母型部Hrは、基端側から先端側へ直線的に細くなった円錐形であり、且つ、先端が漏斗状に窪んでいる。つまり、先端に漏斗状の斜面を有している。
漏斗先端母型部Hrの材料は、ステンレスや黄銅のような加工性に優れた金属や、導電性を付与した絶縁材料を用いることが出来る。
基部Bは、漏斗先端母型部Hrと同一材料でもよく、別の材料でもよい。
ステップR2では、漏斗先端母型部Hrの脱脂および酸活性を行う。例えば、60℃のアルカリ脱脂液に120秒間浸漬し、30℃の10%塩酸水溶液に60秒間浸漬する。
ステップR3では、斜め先端母型部Hの表面にめっき処理を行う。例えば、粗面にしたい場合は、半光沢ニッケルめっき又は無光沢ニッケルめっきを行う。一方、鏡面にしたい場合は、光沢ニッケルめっきを行う。なお、ステップR1の加工で十分な場合は、このステップR3を省略してもよい。
ステップR4では、漏斗先端母型部Hrの表面に離型処理を行う。例えば、10%水酸化ナトリウム溶液中で、6V、30秒間、逆電流処理を行う。
ステップR5では、図14に示すように漏斗先端母型部Hrの先端近傍の周面にマスキング材Q1〜Q6を配列させて貼着する。
マスキング材Q1〜Q6は、例えば絶縁テープである。マスキング材Q1〜Q6の形状は、図14では長円形であるが、円形や四角形や三角形でもよい。
ステップR6では、図15に示すように漏斗先端母型部Hrに内面被覆材を電解めっきし、内面被覆1を形成する。例えば1A/dm2で20分間の電解金めっきを行う。漏斗先端母型部Hrが基端側から先端側へ直線的に細くなった円錐形であるため、電解めっきすると、内面被覆1の厚さは、基端側から先端側へ向けて厚くなる。内面被覆1の厚さは、基端側で例えば2μmとする。
内面被覆材としては、金、銀、ロジウム、白金、銅、アルミニウム、ニッケル、コバルト、鉄またはそれらの合金を用いる。好適なのは、レーザーの反射率が良い金属、例えば金、銀、ロジウムまたはそれらの合金である。特に、耐食性に優れ、傷付きにくい硬質金合金、例えば金/コバルト、金/ニッケル、金/鉄が好ましい。
ステップR7では、図16に示すように内面被覆1に第1の芯材を電解めっきし、芯第1層21を形成する。芯材としては例えばニッケルを用いる。次に、図17に示すように芯第1層21に第2の芯材を電解めっきし、芯第2層22を形成する。芯材としては例えば銅を用いる。次に、図18に示すように芯第2層22に第3の芯材を電解めっきし、芯第3層23を形成する。芯材としては例えばニッケルを用いる。かくして、3層の芯2を形成する。
漏斗先端母型部Hrが基端側から先端側へ直線的に細くなった円錐形であるため、電解めっきすると、芯2の厚さは、基端側から先端側へ向けて厚くなる。芯2の厚さは、例えば基端側で50μm〜100μmとする。
芯材としては、ニッケル、銅、鉄、コバルト、モリブデン、タングステンまたはそれらの合金を用いる(但し、被覆材より硬い材料を用いる)。
なお、芯2を1層としてもよい。例えばニッケルのみを厚く電解めっきしてもよい。
ステップR8では、図19に示すように母型治具Mを引き抜く。引き抜いた母型治具Mは、ステップR1に戻って繰り返し再使用する。
ステップR9では、マスキング材Q1〜Q6を除去し、図20に示すように内面被覆1および芯2だけ残す。
ステップR10では、図21に示すように芯2に外面被覆材をめっきし、外面被覆3を形成する。例えば金を無電解めっきする。外面被覆3の厚さは、例えば0.05μm以上とする。なお、置換金めっきを用いてもよい。
外面被覆材は、耐食性に優れ、傷付きにくい材料が好ましく、例えば金、白金、ロジウム、パラジウムまたはそれらの合金を用いる。
図22は、横照射型レーザーチップ200を示す側面図である。
レーザ出射口x1〜x6の大きさ・形状は、マスキング材Q1〜Q6の大きさ・形状により変えることが出来る。
実施例2の横照射型レーザーチップの製造方法によれば、細く且つ高品質の横照射型レーザーチップ200を容易に製造できる。なお、従来の金属パイプでは形状の自由度が低いのに対して、本発明では、漏斗先端母型部Hrの形状の自由度が高いため、横照射型レーザーチップ200の形状の自由度が高くなる利点もある。
実施例2の横照射型レーザーチップ200によれば、内側被覆1および芯2の厚さを基端側から先端側へ向けて厚くしているため、基端側から先端側まで過不足のない適正な強度になる。また、芯第2層22を銅にしているため、ニッケルだけで芯2を構成する場合より柔らかくすることが出来る。また、芯第1層21および芯第2層23をニッケルにしているから内側被覆1および外側被覆3の金との密着性が良好になる。
図23は、実施例3にかかる横照射型レーザーチップの製造方法を示す工程フロー図である。
ステップC1では、図24に示すごとき母型治具Mの錐形先端母型部Hcの表面粗さを調整する。例えば、粗面にしたい場合は、リン酸100%、無水クロム酸100g/L、液温70℃、電流密度20A/dm2で数十秒間〜数分間、陽極電解処理する電解研磨、または、塩酸、硝酸、硫酸などを適当な濃度で配合した溶液に数分浸漬する化学研磨、または、回転する斜め先端母型部Hに粒径10μmの研磨紙を当てる研磨により粗面加工する。一方、鏡面にしたい場合は、電解研磨または化学研磨により鏡面加工する。なお、錐形先端母型部Hcの基端側の表面と先端側の表面で粗さを変えてもよい。
図24に示すように、錐形先端母型部Hcは、基端側から先端側へ直線的に細くなった円錐形であり、且つ、先端が円錐形に尖っている。つまり、先端に円錐状の斜面を有している。
錐形先端母型部Hcの材料は、ステンレスや黄銅のような加工性に優れた金属や、導電性を付与した絶縁材料を用いることが出来る。
基部Bは、錐形先端母型部Hcと同一材料でもよく、別の材料でもよい。
ステップC2では、錐形先端母型部Hcの脱脂および酸活性を行う。例えば、60℃のアルカリ脱脂液に120秒間浸漬し、30℃の10%塩酸水溶液に60秒間浸漬する。
ステップC3では、斜め先端母型部Hの表面にめっき処理を行う。例えば、粗面にしたい場合は、半光沢ニッケルめっき又は無光沢ニッケルめっきを行う。一方、鏡面にしたい場合は、光沢ニッケルめっきを行う。なお、ステップC1の加工で十分な場合は、このステップC3を省略してもよい。
ステップC4では、錐形先端母型部Hcの表面に離型処理を行う。例えば、10%水酸化ナトリウム溶液中で、6V、30秒間、逆電流処理を行う。
ステップC5では、図25に示すように錐形先端母型部Hcの先端近傍の周面にマスキング材Q1〜Q6を配列させて貼着する。
マスキング材Q1〜Q6は、例えば絶縁テープである。マスキング材Q1〜Q6の形状は、図25では長円形であるが、円形や四角形や三角形でもよい。
ステップC6では、図26に示すように錐形先端母型部Hcに内面被覆材を電解めっきし、内面被覆1を形成する。例えば1A/dm2で20分間の電解金めっきを行う。錐形先端母型部Hcが基端側から先端側へ直線的に細くなった円錐形であるため、電解めっきすると、内面被覆1の厚さは、基端側から先端側へ向けて厚くなる。内面被覆1の厚さは、基端側で例えば2μmとする。
内面被覆材としては、金、銀、ロジウム、白金、銅、アルミニウム、ニッケル、コバルト、鉄またはそれらの合金を用いる。好適なのは、レーザーの反射率が良い金属、例えば金、銀、ロジウムまたはそれらの合金である。特に、耐食性に優れ、傷付きにくい硬質金合金、例えば金/コバルト、金/ニッケル、金/鉄が好ましい。
ステップC7では、図27に示すように内面被覆1に第1の芯材を電解めっきし、芯第1層21を形成する。芯材としては例えばニッケルを用いる。次に、図28に示すように芯第1層21に第2の芯材を電解めっきし、芯第2層22を形成する。芯材としては例えば銅を用いる。次に、図29に示すように芯第2層22に第3の芯材を電解めっきし、芯第3層23を形成する。芯材としては例えばニッケルを用いる。かくして、3層の芯2を形成する。
錐形先端母型部Hcが基端側から先端側へ直線的に細くなった円錐形であるため、電解めっきすると、芯2の厚さは、基端側から先端側へ向けて厚くなる。芯2の厚さは、例えば基端側で50μm〜100μmとする。
芯材としては、ニッケル、銅、鉄、コバルト、モリブデン、タングステンまたはそれらの合金を用いる(但し、被覆材より硬い材料を用いる)。
なお、芯2を1層としてもよい。例えばニッケルのみを厚く電解めっきしてもよい。
ステップC8では、図30に示すように母型治具Mを引き抜く。引き抜いた母型治具Mは、ステップC1に戻って繰り返し再使用する。
ステップC9では、マスキング材Q1〜Q6を除去し、図31に示すように内面被覆1および芯2だけ残す。
ステップC10では、図32に示すように内面被覆1および芯2の頭部hを研磨し、レーザ出射口x0を開口する。
ステップC11では、図33に示すように芯2に外面被覆材をめっきし、外面被覆3を形成する。例えば金を無電解めっきする。外面被覆3の厚さは、例えば0.05μm以上とする。なお、置換金めっきを用いてもよい。
外面被覆材は、耐食性に優れ、傷付きにくい材料が好ましく、例えば金、白金、ロジウム、パラジウムまたはそれらの合金を用いる。
図34は、横照射型レーザーチップ300を示す側面図である。
レーザ出射口x1〜x6の大きさ・形状は、マスキング材Q1〜Q6の大きさ・形状により変えることが出来る。
実施例3の横照射型レーザーチップの製造方法によれば、細く且つ高品質の横照射型レーザーチップ300を容易に製造できる。なお、従来の金属パイプでは形状の自由度が低いのに対して、本発明では、錐形先端母型部Hcの形状の自由度が高いため、横照射型レーザーチップ300の形状の自由度が高くなる利点もある。
実施例3の横照射型レーザーチップ300によれば、内側被覆1および芯2の厚さを基端側から先端側へ向けて厚くしているため、基端側から先端側まで過不足のない適正な強度になる。また、芯第2層22を銅にしているため、ニッケルだけで芯2を構成する場合より柔らかくすることが出来る。また、芯第1層21および芯第2層23をニッケルにしているから内側被覆1および外側被覆3の金との密着性が良好になる。
本発明の横照射型レーザーチップの製造方法および横照射型レーザーチップは、医科医・歯科医等で使用されるレーザーメスに利用できる。
実施例1にかかる横照射型レーザーチップの製造方法を示す工程フロー図である。 実施例1にかかる母型治具の一例を示す正面図、側面図および底面図である。 マスキング材貼着工程後の母型治具を示す上面図及び側面図である。 内面被覆形成工程後の状態を示す一部断面側面図である。 芯第1層形成工程後の状態を示す一部断面側面図である。 芯第2層形成工程後の状態を示す一部断面側面図である。 芯第3層形成工程後の状態を示す一部断面側面図である。 母材治具の引き抜き後の状態を示す一部断面側面図である。 マスキング材除去後の状態を示す一部断面側面図である。 外面被覆形成工程後の状態を示す一部断面側面図である。 実施例1にかかる横照射型レーザーチップを示す上面図である。 実施例2にかかる横照射型レーザーチップの製造方法を示す工程フロー図である。 実施例2にかかる母型治具の一例を示す正面図および側面図である。 マスキング材貼着工程後の母型治具を示す正面図および側面図である。 内面被覆形成工程後の状態を示す一部断面側面図である。 芯第1層形成工程後の状態を示す一部断面側面図である。 芯第2層形成工程後の状態を示す一部断面側面図である。 芯第3層形成工程後の状態を示す一部断面側面図である。 母材治具の引き抜き後の状態を示す一部断面側面図である。 マスキング材除去後の状態を示す一部断面側面図である。 外面被覆形成工程後の状態を示す一部断面側面図である。 実施例2にかかる横照射型レーザーチップを示す側面図である。 実施例3にかかる横照射型レーザーチップの製造方法を示す工程フロー図である。 実施例3にかかる母型治具の一例を示す正面図および側面図である。 マスキング材貼着工程後の母型治具を示す正面図および側面図である。 内面被覆形成工程後の状態を示す一部断面側面図である。 芯第1層形成工程後の状態を示す一部断面側面図である。 芯第2層形成工程後の状態を示す一部断面側面図である。 芯第3層形成工程後の状態を示す一部断面側面図である。 母材治具の引き抜き後の状態を示す一部断面側面図である。 マスキング材除去後の状態を示す一部断面側面図である。 開口形成後の状態を示す一部断面側面図である。 外面被覆形成工程後の状態を示す一部断面側面図である。 実施例3にかかる横照射型レーザーチップを示す側面図である。
符号の説明
1 内面被覆
2 芯
3 外面被覆
21 芯第1層
22 芯第2層
23 芯第3層
100,200,300 横照射型レーザーチップ
H 斜め先端母型部
Hr 漏斗先端母型部
Hc 錐形先端母型部
M 母型治具

Claims (3)

  1. 基端側から先端側へ向けて細くなり且つ先端に斜面を有する母型の先端近傍の周面の少なくとも1カ所にマスキング材を貼着するマスキング材貼着工程と、前記マスキング材を貼着した母型の表面に内面被覆材を電解めっきし内面被覆を形成する内面被覆形成工程と、前記内面被覆の表面に芯材をめっきし少なくとも1層の芯を形成する芯形成工程と、前記母型を引き抜くと共に前記マスキング材を除去して前記内面被覆および芯を分離する分離工程と、前記芯の表面に外面被覆材をめっきし外面被覆を形成する外面被覆形成工程とを有することを特徴とする横照射型レーザーチップの製造方法。
  2. 基端側から先端側へ向けて細くなり且つ先端に斜面を有する母型の先端近傍の周面の少なくとも1カ所にマスキング材を貼着するマスキング材貼着工程と、前記マスキング材を貼着した母型の表面に内面被覆材を電解めっきし内面被覆を形成する内面被覆形成工程と、前記内面被覆の表面に芯材をめっきし少なくとも1層の芯を形成する芯形成工程と、前記母型を引き抜くと共に前記マスキング材を除去して前記内面被覆および芯を分離する分離工程と、前記内面被覆および芯の先端側に開口を形成する開口形成工程と、前記芯の表面に外面被覆材をめっきし外面被覆を形成する外面被覆形成工程とを有することを特徴とする横照射型レーザーチップの製造方法。
  3. 基端側から先端側へ向けて細くなり且つ先端近傍の周面に1個の孔が少なくとも開いている管形状の芯と、前記芯の全面を覆う被覆とからなる横照射型レーザーチップであって、前記芯の厚さは基端側から先端側へ向けて厚くなっていることを特徴とする横照射型レーザーチップ。
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