JP2007217629A - 高反射性白色粉体塗料及びその塗料を用いた照明器具用反射板 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐光性、耐熱性が高く、高反射率の塗膜が得られる粉体塗料を提供すること。
【解決手段】酸価20〜200の酸基含有ポリエステル樹脂を95〜25重量部とエポキシ当量200〜1000のグリシジル基含有アクリル樹脂を5〜75重量部とを必須の成分とする基本樹脂100重量部に対し、屈折率2.7以上で平均粒径が0.2〜0.3μmの酸化チタンを50〜200重量部含む粉体塗料を構成し、照明器具の反射板に塗着焼成して平均全反射率90%以上の塗膜を形成する。この塗膜により耐光性、耐熱性が高い反射板が得られる。
【選択図】 図3

Description

本発明は水銀灯などに用いられる、耐熱、耐光性反射板に使用する平均全反射率90%以上の高反射率の粉体塗料に関するものである。
たとえば蛍光放電灯などの照明器具では、蛍光ランプの背面などに可視光を反射する反射板を設け、蛍光ランプから放射した光を所望の方向に反射させるようにしている。このような反射板は、一般に所望の形状に加工した金属板の光反射面となる表面に白色の塗装を施して形成されている。
従来のこの塗装膜を粉体塗料で形成している場合がある。粉体塗料であると1度の塗着焼成で隠蔽性の高い厚みの塗装膜が形成でき、反射板の製造が簡便で都合が良い。なかでも焼成に対して黄変を防ぐことのできる粉体塗料が開発されており、斯かる粉体塗料では製造後の反射板の白色のバラツキがなく、かつ高反射率の反射板が得られる。
特開2004−67708号公報
しかし、反射板を温度が高い雰囲気に晒しておくと、熱により塗膜面が黄色に変色するという欠点を有し、また、紫外線が多く放出する水銀灯に使用すると、その紫外線により黄色に変色するという欠点を有し、このような場合、黄変によって波長430nm〜550nm部の反射率を低減するという問題があった。
本発明が解決しようとする課題は、耐光性、耐熱性が高く、高反射率の塗膜が得られる粉体塗料を提供し、斯かる問題を解消する点にある。
本発明は、酸価20〜200の酸基含有ポリエステル樹脂を95〜25重量部とエポキシ当量200〜1000のグリシジル基含有アクリル樹脂を5〜75重量部とを必須の成分とする基本樹脂100重量部に対し、屈折率2.7以上で平均粒径が0.2〜0.3μmの酸化チタンを50〜200重量部含んでなる平均全反射率90%以上の塗膜を与える可視光線反射用粉体塗料とすることを主な特徴とする。
本発明による塗料の塗装面を反射面とする反射板は、可視光線の波長430nm〜700nmの全範囲における反射率が一層高く、光源から放射する光を照明のためにより効果的に利用することができ、更に耐熱性、耐光性、耐食性(腐食防止性)が極めて優れ、美麗で且つ反射率が高い表面外観を長期にわたり十分に発揮できる耐久性に優れた反射板として有用である。また、揮発成分が極めて少ないので、ガス焼付炉の有効な利用が図れ、塗装に要する生産コストの低減が図れるとともに、かつ製品間にバラツキが少なく常に安定した白色の塗装面が得られるため信頼性の高い反射板を得ることができる。
耐光性、耐熱性の高く、高反射率の塗膜が得られる粉体塗料を提供する目的で、発明者等は鋭意研究した結果、それぞれ、特定の酸基含有ポリエステル樹脂(A)と特定のグリシジル基含有アクリル樹脂(B)を含んでなる基本樹脂に特定の酸化チタンを特定量含有する粉体塗料が、上述した目的に合致することを見出し、本発明を完成するに到った。
即ち本発明は、 酸価20〜200の酸基含有ポリエステル樹脂(A)を95〜25重量部、好ましくは80〜40重両部とエポキシ当量200〜1000のグリシジル基含有アクリル樹脂(B)を5〜75重量部、好ましくは20〜60重量部とを必須の成分とし、これら基本樹脂100重量部に対し、屈折率2.7以上平均粒径が0.2〜0.3μmの酸化チタンを50〜200重量部、好ましくは60〜150重両部含んでなる粉体塗料を提供し、その塗装被膜は耐光性、耐熱性に優れることから高度の全反射率を有する塗膜を提供しようとするものである。
本発明に係る粉体塗料用樹脂組成物の、第一の必須構成成分たる、前記した酸基含有ポリエステル樹脂(A)とは、主として、多価アルコールと、多塩基酸との脱水縮合反応により生成する樹脂を指し、特に、末端官能基として酸基を含むという形の樹脂を指すものである。
ところで、粉体塗料用として実用に供する場合における、当該ポリエステル樹脂としては、就中、酸価が20〜200(mgKOH/g;以下同様)なる範囲内であることが望ましい。酸価が20よりも小さい場合には、反応性が劣るほか、得られる塗膜の、とりわけ、機械的物性などが非常に劣るものとなり易いし、一方、200よりも大きい場合には反応速度が早くなり、塗膜の、とりわけ、平滑性などが極めて劣悪なものとなり易くなるので、いずれの場合も好ましくない。
また、当該酸基含有ポリエステル樹脂(A)の構造は、上述したような樹脂諸特性値の範囲内であれば、特に制限されるものではなく、分岐構造のものでも、線状構造のものでもよいが、塗膜外観、即ち塗膜の平滑性などを考えた場合には、線状構造のもの、つまり、分子鎖の末端部位ないしは中間部位に、若干の分岐構造の部分が存在しているようなものでも、全体として、実質的に線状のものであると見られるような範囲までをも含めた形の、そうした、いわゆる線状構造と呼び得るようなものの使用が望ましい。
当該酸基含有ポリエステル樹脂(A)の調製方法については、特に制限はなく、公知慣用の種々の方法が利用し適用できるし、その際の原料として使用し得る多価アルコールならびに多塩基酸もまた、公知慣用の種々の化合物が使用できる。
まず、上記した多価アルコールとして特に代表的なもののみを挙げるにとどめれば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ビス−ヒドロキシエチル・テレフタレート、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、水添ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、2,2,4−トリメチルペンタン−1,3−ジオールなどであり、これらの、モノエポキシ化合物もまた、多価アルコール成分として使用することが出来る。
他方、上記した多塩基酸として特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、メチルテレフタル酸またはトリメリット酸あるいは其れ等の無水物;ピロメリット酸あるいは其の無水物;アジピン酸、セバチン酸またはコハク酸あるいは其れ等の無水物;マレイン酸あるいは其の無水物;フマル酸またはテトラヒドロフタル酸あるいは其れ等の無水物;メチルテトラヒドロフタル酸あるいは其の無水物;ヘキサヒドロフタル酸あるいは其の無水物;さらには、メチルヘキサヒドロフタル酸あるいは其の無水物などである。
次いで、本発明に係る粉体塗料用樹脂組成物の、第二の必須構成成分たる、前記したグリシジル基含有アクリル樹脂(B)とは、主として、分子の末端または側鎖に、グリシジル基を有するビニル系共重合体をさすものである。
本発明においては、それぞれ、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、β−メチルグリシジルアクリレートおよびβ−メチルグリシジルメタクリレートよりなる群から選ばれる、少なくとも1種の化合物を、単独使用または2種以上の併用により、あるいは此等の化合物と共重合可能なる其の他のビニル系単量体類をも併用して、共重合せしめるということによって得られる共重合体が、好適に使用できる。
ところで、粉体塗料用として実用に供する場合における、当該アクリル樹脂としては、エポキシ当量が200−1000のグリシジル基の範囲内であることが望ましい。 エポキシ当量が200よりも小さい場合は反応性が早すぎて、とりわけ、平滑性などが劣り、機械的物性や貯蔵安定性も劣ることになる。一方、1000よりも大きい場合は、反応速度が遅くなり、機械的物性も低下する。また、軟化点が90℃より低いと粉体塗料のブロッキング性等、貯蔵時の安定性が低下し、130℃より高くなるとポリエステル樹脂と十分相溶せず高い光沢値の塗膜が得られない。
当該グリシジル基含有アクリル共重合体(B)を調製する際に使用できる其の他のビニル単量体類として特に代表的なもののみを挙げるにとどめれば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレートもしくはシクロヘキシルアクリレートの如き、各種のアクリル酸エステル類;メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−、iso−ないしはtert−ブチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレートもしくはベンジルメタクリレートの如き、各種のメタクリル酸エステル類;(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸もしくはフマル酸の如き、各種のカルボキシル基含有単量体類;イタコン酸、マレイン酸もしくはフマル酸のなどのような種々の多価カルボキシル基含有単量体と、炭素数が1〜18なるモノアルキルアルコールとのモノ−またはジエステル類;2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、3−ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルビニルエーテル、5−ヒドロキシペンチルビニルエーテルもしくは6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテルなどのような種々の水酸基を有するビニルエーテル類;または此等の、上掲したような種々のビニルエーテルと、ε−カプロラクトンとの付加反応生成物;2−ヒドロキシエチル(メタ)アリルエーテル、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アリルエーテル、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アリルエーテル、4−ヒドロキシブチル(メタ)アリルエーテル、3−ヒドロキシブチル(メタ)アリルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル(メタ)アリルエーテル、5−ヒドロキシペンチル(メタ)アリルエーテルもしくは6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アリルエーテルの如き、各種の水酸基含有アリルエーテル;または此等の、上掲したような各種のアリルエーテルと、ε−カプロラクトンとの付加反応生成物;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートもしくはポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレートの如き、各種の水酸基含有(メタ)アクリレート類;また此等の、上掲したような各種の(メタ)アクリレートと、ε−カプロラクトンの付加反応主成分(付加反応物を構成する主成分)などであるし、N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドもしくはN−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドの如き、各種のアミノ基含有アミド系不飽和単量体;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートもしくはジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートの如き、各種のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート類tert−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、tert−ブチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、アジリジニルエチル(メタ)アクリレート、ピロリジニルエチル(メタ)アクリレートもしくはピペリジニルエチル(メタ)アクリレートの如き、各種のアミノ基含有単量体;エチレン、プロピレンもしくはブテン−1の如き、各種のα−オレフィン類;塩化ビニルもしくは塩化ビニリデンの如き、フルオロオレフィンを除く、各種のハロゲン化オレフィン類(ハロ・オレフィン類);スチレン、α−メチルスチレンもしくはビニルトルエンの如き、各種の芳香族ビニル単量体;γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシランもしくはγ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシランの如き、各種の加水分解性シリル基含有単量体;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ(iso−)酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、C9 なる分岐状(分枝状)脂肪族カルボン酸ビニル、C10なる分岐状脂肪族カルボン酸ビニル、C11なる分岐脂肪族カルボン酸ビニルもしくはステアリン酸ビニルの如き、各種の脂肪族カルボン酸ビニル類;シクロヘキサンカルボン酸ビニル、メチルシクロヘキサンカルボン酸ビニル、安息香酸ビニルもしくはp−tert−ブチル安息香酸ビニルの如き、環状構造を有するカルボン酸の、各種のビニルエステル類などである。
当該グリシジル基含有アクリル共重合体(B)の調製方法については、特に制限はなく、公知慣用の種々の方法が利用し適用できるけれども、とりわけ、上掲したような種々の単量体類を、溶液中で、ラジカル重合反応せしめたのちに、脱溶剤せしめるということによって、目的とする重合体を得るというような方法によるのが、分子量の調節が容易であるという面で、特に推奨することが出来る。
酸化チタンについては、最高の反射率を得るための酸化チタンの種類と量が必要である。すなわち、屈折率2.7以上、球形結晶構造で、アルミナおよびシリカ、またはアルミナ、シリカ、およびジルコニアからなる不活性無機酸化物含有被覆層を有し、平均粒径0.2〜0.3μmの酸化チタンを樹脂100重量部に対し、50〜200重量部含ませることが必要である。
また、硬化触媒及び酸化防止剤として燐系の添加剤を、それぞれ0.02〜1重量%を含有させることにより、焼付け時の色焼けを大幅に低減することができる。
以上までに掲げて来たような、各必須構成成分から、目的とする粉体塗料を調製する方法としては、公知慣用の種々の方法が用いられるが、それらのうちでも特に代表的なる方法としては、まず、そうした各必須構成成分に着色顔料や流展剤などを混合せしめ、さらに、かくして得られる混合物を溶融混練せしめ、次いで、微粉砕工程、そして、分級工程を経て、粉体塗料と為すという、いわゆる機械的粉砕方式などがある。
ここにおいて、かくして得られる、本発明に係る粉体塗料用樹脂組成物を、粉体塗料として利用し適用する際に用いられる、いわゆる被塗物基材として特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、アルミニウム、ステンレス・スチール、クロム・メッキ、トタン板またはブリキ板の如き、各種の金属素材または金属製品類;ガラス類などであり、具体的には、高天井照明器具、投光器等の反射板であり、種々の鉄または非鉄金属類、及びガラス板等の諸素材類ないしは諸製品類などである。
かくして得られる、本発明の粉体塗料用樹脂組成物は、常法により、上掲したような種々の被塗物基材類に塗布され、次いで、常法に従って、焼き付け乾燥せしめるということによって、塗膜の、とりわけ、全反射率が高く硬化性、外観、ならびに機械的物性などに優れた塗膜を与えることが出来るものである。
次に、本発明を、実施例および比較例により、一層、具体的に説明することにするが、本発明は、決して、これらの例示例のみに限定されるものではない。以下において、部および%は、特に断りの無い限り、すべて重量基準であるものとする。
ポリエステル樹脂[CC2630−2(注1)] 42.00
アクリル樹脂[ファインディックA261(注2)] 12.40
顔料[タイペークCR90(注3)] 45.00
レベリング剤[BYK360P(注4)] 1.00
ベンゾイン 0.30
酸化防止剤[SANDOSTAB P−EPQ POWDER(注5)] 0.5
注1:ダイセル・サイテック社製ポリエステル樹脂
注2:大日本インキ化学工業社製アクリル樹脂
注3:石原産業株式会社製酸化チタン
注4:ビックケミー株式会社製レベリング剤
注5:クラリアントジャパン社製、燐系酸化防止剤
以上の塗料配合組成比で以って、まず、各成分をヘンシェルミキサー(三井三池製作所製)にて予備混合し、ついでそれぞれの混合物を、「PCM30型」(池貝鉄工製)なる型式の二軸混練機によって加熱混練せしめた。かくして得られた混練物を粗粉砕せしめたのち、サンプルミル(ダルトン社製)にて微粉砕せしめるということによって、平均粒径が30〜40マイクロメーター(μm)なる粉体塗料を調製せしめた。
しかる後その粉体塗料を、0.8mm厚の燐酸亜鉛処理鋼板上に静電粉体塗装せしめ、さらに、180℃の温度で、20分間の焼き付けを行なうということによって、塗装膜厚70μmである粉体硬化塗膜を得た。
ポリエステル樹脂[CC2630−2(注1)] 42.00
アクリル樹脂[SYNTHACRYL 710(注6)] 18.00
顔料[タイペークCR90(注3)] 45.00
レベリング剤[BYK360P(注4)] 1.00
ベンゾイン 0.30
酸化防止剤[SANDOSTAB P−EPQ POWDER(注5)] 0.5
注6:ダイセル・サイテック社製アクリル樹脂
以上の塗料配合組成比で以って、実施例1と同方法で塗装膜厚70μmである各種の粉体硬化塗膜を得た。
比較例1
エポキシ樹脂[エピクロン AM020P(注7)] 16.50
ポリエステル樹脂[CC1701−0(注8)]
38.50
顔料[タイペークCR90(注3)] 43.50
レベリング剤[BYK360P(注4)] 1.00
ベンゾイン 0.50
酸化防止剤[SANDOSTAB P−EPQ POWDER(注5)] 0.5
注7:大日本インキ化学工業社製エポキシ樹脂
注8:ダイセル・サイテック社製ポリエステル樹脂
以上の塗料配合組成比で以って、実施例1と同方法で塗装膜厚70μmである各種の粉体硬化塗膜を得た。
比較例2
ポリエステル樹脂[CC2630−2 ] 42.00
架橋剤[Primid XL552(注9)] 1.20
アクリル樹脂[SYNTHACRYL 710(注6)] 14.80
顔料[タイペークCR90(注3)] 48.00
レベリング剤[BYK360P(注4)] 1.00
ベンゾイン 0.30
酸化防止剤[SANDOSTAB P−EPQ POWDER(注5)] 0.5
注9:エムス社製β―ヒドロキシアルキルアミド
以上の塗料配合組成比で以って、実施例1と同方法で塗装膜厚70μmである各種の粉体硬化塗膜を得た。
比較例3
ポリエステル樹脂[CC2630−2 ] 57.00
架橋剤[Primid XL552(注9)] 2.70
顔料[タイペークCR90(注3)] 45.00
レベリング剤[BYK360P(注4)] 1.00
ベンゾイン 0.30
酸化防止剤[SANDOSTAB P−EPQ POWDER(注5)] 0.5
以上の塗料配合組成比で以って、実施例1と同方法で塗装膜厚70μmである各種の粉体硬化塗膜を得た。
次に、それぞれの実施例1および2、比較例1〜3の塗板を、諸性能の評価判定試験に供したが、それらの評価判定試験の結果は、まとめて、下記表1に示す。なお、この評価判定試験の要領は、次の通りである。
(1)鏡面光沢度:JIS K5600−4−7(60度/60度法)
(2)耐光性:恒温槽内に水銀灯を垂直に設置し、水銀灯の中心から半径240mmのドラムを設け2回転/分で回転させ、試験塗膜をドラムに設置し照射するようにする。その恒温槽内の雰囲気温度が90℃又は120℃、140℃にて塗膜に対する水銀灯照射を168時間行なった。評価は、試験前(未試験塗膜)と試験後の塗膜の色差(ΔE)の測定によって行なった。このΔEの値が小さいほど耐光性が良好である事を意味する。
(3)耐熱性:160℃又は180℃の恒温槽に塗膜を168時間放置。試験前(未試験塗膜)と試験後の塗膜の色差(ΔE)の測定によって評価を行なった。このΔEの値が小さいほど耐熱性が良好である事を意味する。
(4)全反射率:コニカミノルタ社製CM−2500d(積分球使用、拡散照明8°方向受光)を用い、波長560nmでの正反射光を含む反射率をMgO白板を100とした時の百分率で表した。
Figure 2007217629
また、実施例1と比較例1の耐熱性、耐光性について、試験前後の反射率の変化度合を図1〜図3に示す。すなわち、試験前の全反射率は図1に示すように可視光線の全波長の範囲において実施例1と比較例1ともに90%以上の反射率を呈し、波長450nmの前後で実施例1の反射率が僅かに高い。耐熱性180℃で168時間後および耐光性140℃+UV168時間後では比較例1では図2に示すように、波長が短くなるにしたがい大幅に反射率は低下するが、実施例1では図3に示すようにその低下は見られない。以上の表1および図1〜図3で明らかなように、実施例1および2の塗板は、比較例の塗板に比し、耐光性、耐熱性においてきわめて優れていることが分かる。
実施例と比較例について試験前の反射率を示す図である。 比較例について試験後の反射率の変化を示す図である。 実施例について試験後の反射率を示す図である。

Claims (4)

  1. 酸価20〜200の酸基含有ポリエステル樹脂を95〜25重量部とエポキシ当量200〜1000のグリシジル基含有アクリル樹脂を5〜75重量部とを必須の成分とする基本樹脂100重量部に対し、屈折率2.7以上で平均粒径が0.2〜0.3μmの酸化チタンを50〜200重量部含んでなる平均全反射率90%以上の塗膜を与える高反射性白色粉体塗料。
  2. 硬化触媒及び酸化防止剤として燐系の添加剤を、それぞれ0.02〜1重量%を含有してなる請求項1記載の高反射性白色粉体塗料。
  3. 不活性無機酸化物含有被覆層がアルミナおよびシリカ、または、アルミナ、シリカおよびジルコニアからなる酸化チタンである請求項1記載の高反射性白色粉体塗料。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の粉体塗料組成物を塗装し、平均全反射率90%以上の塗膜を形成した照明器具用反射板。
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