JP2007216842A - 車両および駆動装置並びにこれらの制御方法 - Google Patents

車両および駆動装置並びにこれらの制御方法 Download PDF

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Akihiro Yamanaka
章弘 山中
Kensuke Uechi
健介 上地
Masaya Yamamoto
雅哉 山本
Tsuyoshi Aoki
剛志 青木
Yoichi Tajima
陽一 田島
Kazuomi Okasaka
和臣 岡坂
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Abstract

【課題】電動機の動力を変速して出力側に伝達する変速装置の変速時に生じ得るトルクショックを低減する。
【解決手段】モータMG2の動力を前輪に伝達する変速機をアップシフトする際には、変速をトルク相とイナーシャ相の2相を伴って行ない、トルク相においてはブレーキB2のブレーキ圧Pb2に基づいて車両を加速する方向のトルクとして補正トルクTchgを設定し(S340、S350)、イナーシャ相においてはモータMG2の回転子を含む回転系の慣性モーメントIにモータMG2の回転数Nm2の変化(回転数変化)ΔNを乗じて車両を減速する方向のトルクとして補正トルクTchgを設定する(S380〜S400)。そして、設定した補正トルクTchgを後輪に動力を出力するモータMG3から出力する。これにより変速の際に生じ得るトルクショックを低減することができる。
【選択図】図5

Description

本発明は、車両および駆動装置並びにこれらの制御方法に関する。
従来、この種の車両としては、エンジンと、エンジンの出力軸に動力を入出力する発電電動機と、エンジンや発電電動機からの動力を車軸側に変速して伝達する自動変速機とを備え、自動変速機の変速時に車軸側に生じるトルク変動が抑制されるよう発電電動機を制御するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この車両では、アップシフトする際のエンジンの回転数の減少に伴うイナーシャ相でのトルクの増加を発電電動機によって打ち消すよう制御している。
特開2000−115912号公報
上述した車両のように、自動変速機の入力側にエンジンと発電電動機とが取り付けられている場合には、自動変速機の変速時に生じ得る出力側のトルク変動を発電電動機によって打ち消すことができるが、自動変速機の入力側に電動機だけが取り付けられているときには、自動変速機の変速時に生じ得る出力側のトルク変動を電動機によって打ち消すことができない。また、自動変速機の変速時には、回転数の増減に伴うイナーシャ相によるトルクの変動だけでなく、クラッチの掴み変えや滑りによるトルク容量が変化するトルク相でもトルク変動が生じ、これを抑制する必要もある。
本発明の車両および駆動装置並びにこれらの制御方法は、電動機の動力を変速して出力側に伝達する変速装置の変速時に生じ得るトルクショックを低減することを目的とする。
本発明の車両および駆動装置並びにこれらの制御方法は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の車両は、
動力を入出力可能な第1電動機と、
車両のいずれかの車軸と前記第1電動機の回転軸とに接続されて複数の変速段をもって変速する変速手段と、
前記車軸または該車軸とは異なる車軸に動力を入出力可能な第2電動機と、
前記第1電動機および前記第2電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、
走行に要求される要求駆動力に基づいて前記第1電動機から前記変速手段を介して出力すべき第1目標駆動力と前記第2電動機から出力すべき第2目標駆動力とを設定する目標駆動力設定手段と、
前記変速手段の変速段を変速しないときには前記設定した第1目標駆動力が前記変速手段を介して前記第1電動機から出力されると共に前記設定した第2目標駆動力が前記第2電動機から出力されるよう前記第1電動機と前記第2電動機と前記変速手段とを制御し、前記変速手段の変速段を変速するときには該変速段の変速の最中でも前記設定した第1目標駆動力が前記変速手段を介して前記第1電動機から出力されるよう該第1電動機と前記変速手段とを制御すると共に前記設定した第2目標駆動力と前記変速段の変速に伴って生じる駆動力の変動の少なくとも一部を打ち消す変動抑制用駆動力との和の駆動力が前記第2電動機から出力されるよう該第2電動機を制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の車両では、車両のいずれかの車軸と第1電動機の回転軸とに接続されて複数の変速段をもって変速する変速手段の変速段を変速しないときには、走行に要求される要求駆動力に基づいて第1電動機から変速手段を介して出力すべきとして設定された第1目標駆動力が変速手段を介して第1電動機から出力されると共に走行に要求される要求駆動力に基づいて第2電動機から出力すべきとして設定された第2目標駆動力が第2電動機から出力されるよう第1電動機と第2電動機と変速手段とを制御する。一方、変速手段の変速段を変速するときには変速段の変速の最中でも第1目標駆動力が変速手段を介して第1電動機から出力されるよう第1電動機と変速手段とを制御すると共に第2目標駆動力と変速段の変速に伴って生じる駆動力の変動の少なくとも一部を打ち消す変動抑制用駆動力との和の駆動力が第2電動機から出力されるよう第2電動機を制御する。即ち、変速手段の変速段を変速するときには、第1電動機から出力されるよう第1電動機と変速手段とを制御しているにも拘わらず変速段の変速に伴って駆動軸に生じる駆動力の変動を第2電動機からの駆動力により打ち消すのである。この結果、変速手段の変速段の変速の際に生じ得る駆動力の変動(トルクショック)を抑制することができる。
こうした本発明の車両において、前記制御手段は、前記変速手段の変速段を変速するときには、前記変速段の変速がトルクの伝達を変速後の変速段による伝達に変更するトルク相と前記電動機の回転数を変速後の変速段に応じた回転数に変更するイナーシャ相との2相によって行なわれるよう前記第1電動機と前記変速手段とを制御し、前記トルク相では伝達されるトルクの変化を打ち消す方向の第1の駆動力を前記変動抑制用駆動力として前記第2電動機を制御し、前記イナーシャ相では前記第1の駆動力とは逆方向の第2の駆動力を前記変動抑制用駆動力として前記第2電動機を制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、トルク相におけるトルクの変化を抑制することができると共にイナーシャ相における駆動力の変化を抑制することができる。
このトルク相とイナーシャ相との2相によって変速を行なう態様の本発明の車両において、前記制御手段は、前記変速手段の変速段をアップシフトするときには、前記トルク相では車両が加速するトルクを前記第1の駆動力として制御し、前記イナーシャ相では車両を減速するトルクを前記第2の駆動力として制御する手段であるものとすることもできる。
また、トルク相とイナーシャ相との2相によって変速を行なう態様の本発明の車両において、前記第1電動機の回転数を検出する回転数検出手段を備え、前記変速手段は複数のクラッチの係合状態を変更することにより変速段を変速する手段であり、前記制御手段は、前記トルク相では前記複数のクラッチのうちトルクを伝達するクラッチの状態に基づいて前記第1の駆動力を設定すると共に該設定した第1の駆動力を用いて前記第2電動機を制御し、前記イナーシャ相では前記検出された回転数に基づいて前記第2の駆動力を設定すると共に該設定した第2の駆動力を用いて前記第2電動機を制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、より適正に変速段の変速の際に生じ得る駆動力の変化を抑制することができる。
本発明の車両において、内燃機関と、前記内燃機関の出力軸と前記変速手段が接続された車軸とに連結され、電力と動力の入出力を伴って前記出力軸と前記車軸とに動力を入出力する電力動力入出力手段と、を備え、前記制御手段は、前記要求駆動力に基づく駆動力によって走行するよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記第1電動機と前記第2電動機と前記変速手段とを制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、要求駆動力に基づく駆動力によって車両を走行させることができる。この場合、前記電力動力入出力手段は、前記内燃機関の出力軸と前記変速手段が接続された車軸と第3の軸との3軸に連結されて該3軸のうちのいずれか2軸に入出力された動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記第3の軸に動力を入出力可能な発電機と、を備える手段であるものとすることもできる。
本発明の駆動装置は、
駆動軸を駆動する駆動装置であって、
動力を入出力可能な第1電動機と、
前記駆動軸と前記第1電動機の回転軸とに接続されて複数の変速段をもって変速する変速手段と、
前記駆動軸に直接又は間接に動力を入出力可能な第2電動機と、
前記駆動軸に要求される要求駆動力に基づいて前記第1電動機から前記変速手段を介して出力すべき第1目標駆動力と前記第2電動機から出力すべき第2目標駆動力とを設定する目標駆動力設定手段と、
前記変速手段の変速段を変速しないときには前記設定した第1目標駆動力が前記変速手段を介して前記第1電動機から出力されると共に前記設定した第2目標駆動力が前記第2電動機から出力されるよう前記第1電動機と前記第2電動機と前記変速手段とを制御し、前記変速手段の変速段を変速するときには該変速段の変速の最中でも前記設定した第1目標駆動力が前記変速手段を介して前記第1電動機から出力されるよう該第1電動機と前記変速手段とを制御すると共に前記設定した第2目標駆動力と前記変速段の変速に伴って生じる駆動力の変動の少なくとも一部を打ち消す変動抑制用駆動力との和の駆動力が前記第2電動機から出力されるよう該第2電動機を制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の駆動装置では、駆動軸と第1電動機の回転軸とに接続されて複数の変速段をもって変速する変速手段の変速段を変速しないときには、駆動軸に要求される要求駆動力に基づいて第1電動機から変速手段を介して出力すべきとして設定された第1目標駆動力が変速手段を介して第1電動機から出力されると共に駆動軸に要求される要求駆動力に基づいて第2電動機から出力すべきとして設定された第2目標駆動力が第2電動機から出力されるよう第1電動機と第2電動機と変速手段とを制御する。一方、変速手段の変速段を変速するときには変速段の変速の最中でも第1目標駆動力が変速手段を介して第1電動機から出力されるよう第1電動機と変速手段とを制御すると共に第2目標駆動力と変速段の変速に伴って生じる駆動力の変動の少なくとも一部を打ち消す変動抑制用駆動力との和の駆動力が第2電動機から出力されるよう第2電動機を制御する。即ち、変速手段の変速段を変速するときには、第1電動機から出力されるよう第1電動機と変速手段とを制御しているにも拘わらず変速段の変速に伴って駆動軸に生じる駆動力の変動を第2電動機からの駆動力により打ち消すのである。この結果、変速手段の変速段の変速の際に生じ得る駆動力の変動(トルクショック)を抑制することができる。
こうした本発明の駆動装置において、内燃機関と共に用いられ、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸とに連結されて電力と動力の入出力を伴って前記出力軸と前記駆動軸とに動力を入出力する電力動力入出力手段を備え、前記制御手段は、前記内燃機関の制御と共に前記要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記電力動力入出力手段と前記第1電動機と前記第2電動機と前記変速手段とを制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、要求駆動力に基づく駆動力を駆動軸に出力することができる。
本発明の車両の制御方法は、
動力を入出力可能な第1電動機と、車両のいずれかの車軸と前記第1電動機の回転軸とに接続されて複数の変速段をもって変速する変速手段と、前記車軸または該車軸とは異なる車軸に動力を入出力可能な第2電動機と、前記第1電動機および前記第2電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、を備える車両の制御方法であって、
走行に要求される要求駆動力に基づいて前記第1電動機から前記変速手段を介して出力すべき第1目標駆動力と前記第2電動機から出力すべき第2目標駆動力とを設定し、
前記変速手段の変速段を変速しないときには前記設定した第1目標駆動力が前記変速手段を介して前記第1電動機から出力されると共に前記設定した第2目標駆動力が前記第2電動機から出力されるよう前記第1電動機と前記第2電動機と前記変速手段とを制御し、前記変速手段の変速段を変速するときには該変速段の変速の最中でも前記設定した第1目標駆動力が前記変速手段を介して前記第1電動機から出力されるよう該第1電動機と前記変速手段とを制御すると共に前記設定した第2目標駆動力と前記変速段の変速に伴って生じる駆動力の変動の少なくとも一部を打ち消す変動抑制用駆動力との和の駆動力が前記第2電動機から出力されるよう該第2電動機を制御する、
ことを要旨とする。
この本発明の車両の制御方法では、車両のいずれかの車軸と第1電動機の回転軸とに接続されて複数の変速段をもって変速する変速手段の変速段を変速しないときには、走行に要求される要求駆動力に基づいて第1電動機から変速手段を介して出力すべきとして設定された第1目標駆動力が変速手段を介して第1電動機から出力されると共に走行に要求される要求駆動力に基づいて第2電動機から出力すべきとして設定された第2目標駆動力が第2電動機から出力されるよう第1電動機と第2電動機と変速手段とを制御する。一方、変速手段の変速段を変速するときには変速段の変速の最中でも第1目標駆動力が変速手段を介して第1電動機から出力されるよう第1電動機と変速手段とを制御すると共に第2目標駆動力と変速段の変速に伴って生じる駆動力の変動の少なくとも一部を打ち消す変動抑制用駆動力との和の駆動力が第2電動機から出力されるよう第2電動機を制御する。即ち、変速手段の変速段を変速するときには、第1電動機から出力されるよう第1電動機と変速手段とを制御しているにも拘わらず変速段の変速に伴って駆動軸に生じる駆動力の変動を第2電動機からの駆動力により打ち消すのである。この結果、変速手段の変速段の変速の際に生じ得る駆動力の変動(トルクショック)を抑制することができる。
本発明の駆動装置の制御方法は、
動力を入出力可能な第1電動機と、駆動軸と前記第1電動機の回転軸とに接続されて複数の変速段をもって変速する変速手段と、前記駆動軸に直接又は間接に動力を入出力可能な第2電動機と、を備える駆動装置の制御方法であって、
前記駆動軸に要求される要求駆動力に基づいて前記第1電動機から前記変速手段を介して出力すべき第1目標駆動力と前記第2電動機から出力すべき第2目標駆動力とを設定し、
前記変速手段の変速段を変速しないときには前記設定した第1目標駆動力が前記変速手段を介して前記第1電動機から出力されると共に前記設定した第2目標駆動力が前記第2電動機から出力されるよう前記第1電動機と前記第2電動機と前記変速手段とを制御し、前記変速手段の変速段を変速するときには該変速段の変速の最中でも前記設定した第1目標駆動力が前記変速手段を介して前記第1電動機から出力されるよう該第1電動機と前記変速手段とを制御すると共に前記設定した第2目標駆動力と前記変速段の変速に伴って生じる駆動力の変動の少なくとも一部を打ち消す変動抑制用駆動力との和の駆動力が前記第2電動機から出力されるよう該第2電動機を制御する、
ことを要旨とする。
この本発明の駆動装置の制御方法では、駆動軸と第1電動機の回転軸とに接続されて複数の変速段をもって変速する変速手段の変速段を変速しないときには、駆動軸に要求される要求駆動力に基づいて第1電動機から変速手段を介して出力すべきとして設定された第1目標駆動力が変速手段を介して第1電動機から出力されると共に駆動軸に要求される要求駆動力に基づいて第2電動機から出力すべきとして設定された第2目標駆動力が第2電動機から出力されるよう第1電動機と第2電動機と変速手段とを制御する。一方、変速手段の変速段を変速するときには変速段の変速の最中でも第1目標駆動力が変速手段を介して第1電動機から出力されるよう第1電動機と変速手段とを制御すると共に第2目標駆動力と変速段の変速に伴って生じる駆動力の変動の少なくとも一部を打ち消す変動抑制用駆動力との和の駆動力が第2電動機から出力されるよう第2電動機を制御する。即ち、変速手段の変速段を変速するときには、第1電動機から出力されるよう第1電動機と変速手段とを制御しているにも拘わらず変速段の変速に伴って駆動軸に生じる駆動力の変動を第2電動機からの駆動力により打ち消すのである。この結果、変速手段の変速段の変速の際に生じ得る駆動力の変動(トルクショック)を抑制することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、図1は本発明の一実施例であるハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、変速機60を介して動力分配統合機構30に接続されると共にギヤ機構35およびデファレンシャルギヤ36を介して前輪38a,38bに接続されたモータMG2と、デファレンシャルギヤ37を介して後輪39a,39bに接続されたモータMG3と、車両全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、図示しないクランクポジションセンサなどのエンジン22の運転状態を検出する各種センサから信号を入力するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32には駆動軸としてのリングギヤ軸32aと変速機60とを介してモータMG2がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構35およびデファレンシャルギヤ36を介して、最終的には車両の前輪38a,38bに出力される。
モータMG1,モータMG2,モータMG3は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42,43を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42,43とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42,43が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2,MG3のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2,MG3から生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1,MG2,MG3により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2,MG3は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2,MG3を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2,MG3の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ44,45,46からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2,MG3に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42,43へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、回転位置検出センサ44,45,46から入力した信号に基づいて図示しない回転数算出ルーチンによりモータMG1,MG2,MG3の回転子の回転数Nm1,Nm2,Nm3を計算している。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2,MG3を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
変速機60は、モータMG2の回転軸48とリングギヤ軸32aとの接続および接続の解除を行なうと共に両軸の接続をモータMG2の回転軸48の回転数を2段に減速してリングギヤ軸32aに伝達するように構成されている。変速機60の構成の一例を図2に示す。この図2に示す変速機60は、ダブルピニオンの遊星歯車機構60aとシングルピニオンの遊星歯車機構60bと二つのブレーキB1,B2とにより構成されている。ダブルピニオンの遊星歯車機構60aは、外歯歯車のサンギヤ61と、このサンギヤ61と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ62と、サンギヤ61に噛合する複数の第1ピニオンギヤ63aと、この第1ピニオンギヤ63aに噛合すると共にリングギヤ62に噛合する複数の第2ピニオンギヤ63bと、複数の第1ピニオンギヤ63aおよび複数の第2ピニオンギヤ63bを連結して自転かつ公転自在に保持するキャリア64とを備えており、サンギヤ61はブレーキB1のオンオフによりその回転を自由に開始または停止できるようになっている。シングルピニオンの遊星歯車機構60bは、外歯歯車のサンギヤ65と、このサンギヤ65と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ66と、サンギヤ65に噛合すると共にリングギヤ66に噛合する複数のピニオンギヤ67と、複数のピニオンギヤ67を自転かつ公転自在に保持するキャリア68とを備えており、サンギヤ65はモータMG2の回転軸48に、キャリア68はリングギヤ軸32aにそれぞれ連結されていると共にリングギヤ66はブレーキB2のオンオフによりその回転が自由に開始または停止できるようになっている。ダブルピニオンの遊星歯車機構60aとシングルピニオンの遊星歯車機構60bとは、リングギヤ62とリングギヤ66、キャリア64とキャリア68とによりそれぞれ連結されている。変速機60は、ブレーキB1,B2を共にオフとすることによりモータMG2の回転軸48をリングギヤ軸32aから切り離すことができ、ブレーキB1をオフとすると共にブレーキB2をオンとしてモータMG2の回転軸48の回転を比較的大きな減速比で減速してリングギヤ軸32aに伝達し(以下、この状態をLoギヤの状態という)、ブレーキB1をオンとすると共にブレーキB2をオフ状態としてモータMG2の回転軸48の回転を比較的小さな減速比で減速してリングギヤ軸32aに伝達する(以下、この状態をHiギヤの状態という)。なお、ブレーキB1,B2を共にオンとする状態は回転軸48やリングギヤ軸32aの回転を禁止するものとなる。
ブレーキB1,B2は、図3に例示する油圧回路100からの油圧によりオンオフされる。油圧回路100は、図示するように、エンジン22からの動力によりオイルを圧送する機械式ポンプ102と、内蔵されたモータ103からの動力によりオイルを圧送する電動ポンプ104と、機械式ポンプ102や電動ポンプ104から圧送されたオイルの圧力(ライン圧)の高低を切替可能な3ウェイソレノイド105およびプレッシャーコントロールバルブ106と、ライン圧を調節可能な圧力をもってブレーキB1,B2側に個別に供給可能なリニアソレノイド110,111およびコントロールバルブ112,113と、ライン圧を降圧して3ウェイソレノイド105やリニアソレノイド110,111の入力ポートに供給するモジュレータバルブ108と、コントロールバルブ112,113とブレーキB1,B2との間の油路に各々設けられコントロールバルブ112,113のいずれか一方から油圧が供給されるときには対応するブレーキへの油路を開放すると共に他方のブレーキへの油路を遮断しコントロールバルブ112,113の両方から油圧が供給される異常時にはブレーキB1,B2への油路の両方を遮断するフェールセーフバルブ114,115と、フェールセーフバルブ114,115とブレーキB1,B2との間の油路に設けられたアキュムレータ116,117と、から構成されている。なお、実施例では、ライン圧としては3ウェイソレノイド105およびプレッシャーコントロールバルブ106により高低二つの圧力(以下、高圧系,低圧系という)を調整してブレーキB1,B2のオンオフ状態を形成する。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば,バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた図示しない温度センサからの電池温度などが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、バッテリECU52では、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)も演算している。
前輪38a,38bおよび後輪39a,39bには、ブレーキアクチュエータ94からの油圧により作動する油圧ブレーキ90a,90b,92a,92bが取り付けられている。ブレーキアクチュエータ94は、油圧ブレーキ90a,90b,92a,92bの作動状態を検出する各種センサからの信号などを入力するブレーキ用電子制御ユニット(以下、ブレーキECUという)96によって駆動制御されている。ブレーキECU96は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりブレーキアクチュエータ94を駆動制御すると共に必要に応じて油圧ブレーキ90a,90b,92a,92bの作動状態などに関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。また、ハイブリッド用電子制御ユニット70からは、変速機60のブレーキB1,B2の図示しないアクチュエータに駆動信号などが出力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52,ブレーキECU96と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52,ブレーキECU96と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて車両から出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力が出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とモータMG3とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2とモータMG3との運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2およびモータMG3の一方または両方とによってトルク変換されて出力されるようモータMG1,MG2,MG3を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2およびモータMG3の一方または両方とによるトルク変換を伴って要求動力が出力されるようモータMG1,MG2,MG3を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2およびモータMG3の一方または両方から要求動力に見合う動力が出力されるよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
次に、実施例のハイブリッド自動車20の動作、特に変速機60をアップシフトする際の際の動作について説明する。図4は実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートであり、図5は変速機60がアップシフトされるときにハイブリッド用電子制御ユニット70により実行されるLo−Hi変速処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。まず、駆動制御による動作について説明し、その後、アップシフトの際の動作について説明する。なお、図4の駆動制御ルーチンは、所定時間毎(例えば、数msec毎)に繰り返し実行される。
駆動制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ88からの車速V,モータMG1,MG2,MG3の回転数Nm1,Nm2,Nm3,バッテリ50の入出力制限Win,Woutなど制御に必要なデータを入力する(ステップS100)。ここで、モータMG1,MG2,MG3の回転数Nm1,Nm2,Nm3は、回転位置検出センサ44,45,46からのモータMG1,MG2,MG3の回転子の回転位置に基づいて演算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。また、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、図示しない温度センサにより検出されたバッテリ50の電池温度Tbとバッテリ50の残容量(SOC)とに基づいて設定されたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて車両に要求される要求トルクTr*とエンジン22に要求される要求パワーPe*とを設定する(ステップS110)。要求トルクTr*は、実施例では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する要求トルクTr*を導出して設定するものとした。図6に要求トルク設定用マップの一例を示す。要求パワーPe*は、設定した要求トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じたものとバッテリ50が要求する充放電要求パワーPb*とロスLossとの和として計算することができる。なお、リングギヤ軸32aの回転数Nrは、車速Vに換算係数kを乗じることによって求めたり、モータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで割ることによって求めることができる。
続いて、設定した要求パワーPe*に基づいてエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する(ステップS120)。この設定は、エンジン22を効率よく動作させる動作ラインと要求パワーPe*とに基づいて行なわれる。エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する様子を図7に示す。図示するように、目標回転数Ne*と目標トルクTe*は、動作ラインと要求パワーPe*(Ne*×Te*)が一定の曲線との交点により求めることができる。
次に、設定した目標回転数Ne*とリングギヤ軸32aの回転数Nr(Nm2/Gr)と動力分配統合機構30のギヤ比ρとを用いて次式(1)によりモータMG1の目標回転数Nm1*を計算すると共に計算した目標回転数Nm1*と現在の回転数Nm1とに基づいて式(2)によりモータMG1のトルク指令Tm1*を計算する(ステップS130)。ここで、式(1)は、動力分配統合機構30の回転要素に対する力学的な関係式である。動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図を図8に示す。図中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1であるサンギヤ31の回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neであるキャリア34の回転数を示し、R軸はモータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで除したリングギヤ32の回転数Nrを示す。式(1)は、この共線図を用いれば容易に導くことができる。なお、R軸上の2つの太線矢印は、モータMG1から出力されたトルクTm1がリングギヤ軸32aに作用するトルクと、モータMG2から出力されるトルクTm2が減速ギヤ35を介してリングギヤ軸32aに作用するトルクとを示す。また、式(2)は、モータMG1を目標回転数Nm1*で回転させるためのフィードバック制御における関係式であり、式(2)中、右辺第2項の「k1」は比例項のゲインであり、右辺第3項の「k2」は積分項のゲインである。
Nm1*=Ne*・(1+ρ)/ρ-Nm2/(Gr・ρ) (1)
Tm1*=前回Tm1*+k1(Nm1*-Nm1)+k2∫(Nm1*-Nm1)dt (2)
そして、要求トルクTr*の前後分配比kを設定し(ステップS140)、次式(3)により要求トルクTr*に対して(1−k)の分配に相当するトルクと補正トルクTchgとの和としてモータMG3のトルク指令Tm3*を設定する(ステップS150)。ここで、前後分配比kは、通常は前輪駆動となるよう値1が設定され、車両の発進時やスリップが生じているときなどに4輪駆動により車両の安定性を確保するために値1より小さな値が設定される。いま、通常時を考えているから、前後分配比kは値1と考えればよい。式(3)の右辺第1項は、こうした前後分配比kによって要求トルクTr*から導かれるトルクである。補正トルクTchgは、変速機60の変速時に生じ得るトルク変動を抑制するためのトルクであり、詳細については後述する。式(3)中、G3は、リングギヤ軸32aの回転数NrをモータMG3の回転数Nm3に換算する換算係数である。
Tm3*=G3・(1-k)・Tr*+Tchg (3)
モータMG3のトルク指令Tm*を設定すると、バッテリ50の入出力制限Win,Woutと計算したモータMG1のトルク指令Tm1*に現在のモータMG1の回転数Nm1を乗じて得られるモータMG1の消費電力(発電電力)との偏差をモータMG2の回転数Nm2で割ることによりモータMG2から出力してもよいトルクの上下限としてのトルク制限Tmin,Tmaxを次式(4)および式(5)により計算すると共に(ステップS160)、前後分配比kを乗じた要求トルクTr*とトルク指令Tm1*と動力分配統合機構30のギヤ比ρを用いてモータMG2から出力すべきトルクとしての仮モータトルクTm2tmpを式(6)により計算し(ステップS170)、計算したトルク制限Tmin,Tmaxで仮モータトルクTm2tmpを制限した値としてモータMG2のトルク指令Tm2*を設定する(ステップS180)。このようにモータMG2のトルク指令Tm2*を設定することにより、駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するトルク(k・Tr*)を、バッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で制限したトルクとして設定することができる。なお、式(5)は、前述した図8の共線図から容易に導き出すことができる。
Tmin=(Win-Tm1*・Nm1)/Nm2 (4)
Tmax=(Wout-Tm1*・Nm1)/Nm2 (5)
Tm2tmp=(k・Tr*+Tm1*/ρ)/Gr (6)
こうしてエンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*,モータMG1,MG2,MG3のトルク指令Tm1*,Tm2*,Tm3*を設定すると、エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*についてはエンジンECU24に、モータMG1,MG2,MG3のトルク指令Tm1*,Tm2*,Tm3*についてはモータECU40にそれぞれ送信して(ステップS190)、駆動制御ルーチンを終了する。目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24は、エンジン22が目標回転数Ne*と目標トルクTe*とによって示される運転ポイントで運転されるようにエンジン22における燃料噴射制御や点火制御などの制御を行なう。また、トルク指令Tm1*,Tm2*,Tm3*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動され、且つ、トルク指令Tm3*でモータMG3が駆動されるようインバータ41,42,43のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。
次に、変速機60をアップシフトする際の動作、即ち、変速機60のギヤの状態をLoギヤの状態からHiギヤの状態に変更するLo−Hi変速の際の動作について説明する。Lo−Hi変速は、変速機60がLoギヤの状態のときに要求トルクTr*と車速Vとによって設定されたLo−Hi変速線を超えるときに行なわれる。なお、変速機60がHiギヤの状態で要求トルクTr*と車速Vとによって設定されたHi−Lo変速線を下回るときには変速機60のギヤの状態をHiギヤの状態からLoギヤの状態に変更するHi−Lo変速が行なわれる。Lo−Hi変速について図5のLo−Hi変速処理ルーチンに基づいて説明する。
Lo−Hi変速処理ルーチンが実行されると、まず、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72はモータMG2の回転数Nm2を入力すると共に(ステップS300)、入力したモータMG2の回転数Nm2と変速機60のギヤ比Glo,Ghiとにより次式(7)を用いて変速後のモータMG2の回転数Nm2*を計算し(ステップS310)、油圧回路100の油圧シーケンスを開始してブレーキB2の油圧指令をトルク伝達可能圧力に変更すると共にブレーキB1のファストフィルを行なう(ステップS320)。Lo−Hi変速およびHi−Lo変速の際の変速機60の共線図の一例を図9に示し、Lo−Hi変速の油圧シーケンスの一例を図10に示す。図9中、S1軸はダブルピニオンの遊星歯車機構60aのサンギヤ61の回転数を示し、R1,R2軸はダブルピニオンの遊星歯車機構60aおよびシングルピニオンの遊星歯車機構60bのリングギヤ62,66の回転数を示し、C1,C2軸はリングギヤ軸32aの回転数であるダブルピニオンの遊星歯車機構60aおよびシングルピニオンの遊星歯車機構60bのキャリア64,68の回転数を示し、S2軸はモータMG2の回転数であるシングルピニオンの遊星歯車機構60bのサンギヤ65の回転数を示す。図示するように、Loギヤの状態では、ブレーキB2がオンでブレーキB1がオフとされている。Lo−Hi変速は、基本的にはブレーキB2をオフしてブレーキB1をオンすることによって行なわれるが、変速機60によりモータMG2からのトルクを伝達しながら変速すると共に変速時のトルクショックを低減することを考えると、単純にブレーキB2をオフしてブレーキB1をオンすることはできない。そのため、実施例では、まず、ブレーキB2の油圧指令をトルク伝達が可能な圧力にすると共にブレーキB1へのファストフィルを行なうのである。図10では、時間T1の直後にブレーキB1へのファストフィルが行なわれている。
Nm2*=Nm2・Ghi/Glo (7)
ファストフィルが略終了すると、ブレーキB2の油圧指令を徐々に減少する除減を開始すると共にブレーキB1を低圧で待機させ(ステップS330)、油圧スイッチ123からのブレーキ圧Pb2を入力すると共に入力したブレーキ圧Pb2に基づいてトルク伝達容量の減少分を補正トルクTchgとして設定する処理(ステップS340,S350)を所定時間経過するかイナーシャ相が開始されるまで繰り返す(ステップS360)。このように設定した補正トルクTchgは、図4に示した駆動制御ルーチンのステップS150でモータMG3のトルク指令Tm3*の設定に用いられるから、ブレーキB2の油圧指令を除減することにより変速機60のトルク伝達容量が低下する分をモータMG3から出力することができる。なお、補正トルクTchgは、トルク伝達容量の減少分を補うように設定するから、車両を加速する側のトルクとして計算されることになる。実施例では、ブレーキ圧Pb2と補正トルクTchgとの関係を予め求めて補正トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、ブレーキ圧Pb2が与えられるとマップから対応する補正トルクTchgを導出するものとした。また、所定時間は、ブレーキB2の油圧指令を除減するのに必要な時間として設定されるものであり、油圧回路100の性能などによって定めることができる。このように、ブレーキB2の油圧指令を除減することに伴って変速機60のトルク伝達容量が低下する状態を実施例ではトルク相と称している。また、イナーシャ相は、モータMG2の回転数Nm2の変化に伴ってリングギヤ軸32aにトルクが出力される状態であり、その開始は、変速前のモータMG2の回転数Nm2と現在の回転数Nm2とに差が生じたのを検出することにより判定することができる。図10では、時間T2から時間T3までがトルク相となる。
ブレーキB2の油圧指令の除減を開始してから所定時間経過するかイナーシャ相が開始されると、ブレーキB1の油圧指令を徐々に増加する除増を開始し(ステップS370)、モータMG2の回転数Nm2が変速後の回転数Nm2*近傍に至るまで、モータMG2の回転数Nm2を入力すると共にモータMG2の回転数Nm2から前回の回転数Nm2を減じて回転数変化ΔNを計算し、モータMG2の回転子を含む回転系の慣性モーメントIに回転数変化ΔNを乗じて補正トルクTchgを設定する処理(ステップS380〜S400)を繰り返す。ここで、補正トルクTchgは、モータMG2の回転子を含む回転系の回転数が変化することよってリングギヤ軸32aに生じるトルク変動を打ち消す方向に設定される。Lo−Hi変速では、モータMG2の回転数Nm2が減少するのに伴ってリングギヤ軸32aに車両を加速する方向のトルクが出力されるから、補正トルクTchgは車両を減速させる方向のトルクとして設定されることになる。このように設定した補正トルクTchgは、図4に示した駆動制御ルーチンのステップS150でモータMG3のトルク指令Tm3*の設定に用いられるから、モータMG2の回転数の急減に伴ってリングギヤ軸32aに出力されるトルクの増加をモータMG3からのトルクによって打ち消すことができる。上述したように、実施例のハイブリッド自動車20では、変速機60の変速段の変速は、図10に示すように時間T2〜T3のトルク相と時間T3〜T4のイナーシャ相との2相を伴って行なわれる。
そして、モータMG2の回転数Nm2が変速後の回転数Nm2*近傍に至ると(ステップS410)、ブレーキB1を完全にオンとして油圧シーケンスを終了すると共に(ステップS420)、駆動制御で用いる変速機60のギヤ比GrにHiギヤのギヤ比Ghiを設定し(ステップS430)、補正トルクTchgに値0を設定して(ステップS440)、Lo−Hi変速処理ルーチンを終了する。このように変速機60の変速段の変速が終了すると補正トルクTchgには値0が設定されるから、モータMG3は前後分配比kに基づくトルクを出力するよう制御されることになる。
以上説明した実施例の実施例のハイブリッド自動車20によれば、変速機60をLo−Hi変速する際には、Lo−Hi変速の際にリングギヤ軸32aに生じるトルク変動を打ち消すトルクとして補正トルクTchgを設定すると共にこの補正トルクTchgをモータMG3から出力するから、変速機60のLo−Hi変速の際に生じ得るトルク変動(トルクショック)を抑制することができる。しかも、変速機60のLo−Hi変速をトルク相とイナーシャ相の2相を伴って行なうものとし、トルク相においてはブレーキB2のブレーキ圧Pb2に基づいて車両を加速する方向のトルクとして補正トルクTchgを設定し、イナーシャ相においてはモータMG2の回転子を含む回転系の慣性モーメントにモータMG2の回転数Nm2の変化(回転数変化)ΔNを乗じて車両を減速する方向のトルクとして補正トルクTchgを設定するから、より適正な補正トルクTchgを設定することができ、変速機60をLo−Hi変速する際に生じ得るトルクショックをより適正に低減することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、変速機60をLo−Hi変速する際にリングギヤ軸32aに生じるトルク変動を打ち消すトルクとして補正トルクTchgを設定すると共にこの補正トルクTchgをモータMG3から出力するものとしたが、変速機60をHi−Lo変速する際にもリングギヤ軸32aに生じるトルク変動を打ち消すトルクとして補正トルクTchgを設定すると共にこの補正トルクTchgをモータMG3から出力するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、変速機60のLo−Hi変速をトルク相とイナーシャ相の2相を伴って行なうものとしたが、こうしたトルク相とイナーシャ相とを混在して変速機60のLo−Hi変速を行なうものとしてもよい。この場合、トルク相におけるブレーキB2の油圧指令に基づく補正トルクTchgとイナーシャ相における慣性モーメントIとモータMG2の回転数変化ΔNとによる補正トルクTchgとを重ね合わせるものとすればよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、Hi,Loの2段の変速段をもって変速可能な変速機60を用いるものとしたが、変速機60の変速段は2段に限られるものではなく、3段以上の変速段としてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG3を後輪39a,39bに動力を出力する用取り付けるものとしたが、モータMG3も前輪38a,38bに動力を出力するよう取り付けるものとしても構わない。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22と動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2と変速機60とからなる駆動系を前輪38a,38bに取り付けると共にモータMG3を後輪39a,39bに取り付けるものとしたが、エンジン22と動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2と変速機60とからなる駆動系を後輪39a,39bに取り付けると共にモータMG3を前輪38a,38bに取り付けるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の動力を変速機60により変速してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図11の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力を変速機60により変速してリングギヤ軸32aが接続された前輪38a,38bとは異なる後輪39a,39bに接続し、モータMG3を前輪38a,38bに接続するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の動力を動力分配統合機構30を介して前輪38a,38bに接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図12の変形例のハイブリッド自動車220に例示するように、エンジン22のクランクシャフト26に接続されたインナーロータ232と前輪38a,38bに動力を出力する駆動軸に接続されたアウターロータ234とを有し、エンジン22の動力の一部を駆動軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230を備えるものとしてもよい。
実施例では、ハイブリッド自動車20の形態として説明したが、変速機を介して駆動軸に動力を出力する第1電動機と直接又は間接に駆動軸に動力を出力する第2電動機とを備える駆動装置の形態としてもよい。また、ハイブリッド自動車20などの車両の制御方法や駆動装置の制御方法の形態としてもよい。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、車両や駆動装置の製造産業などに利用可能である。
本発明の一実施形態としての動力出力装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 変速機60の構成の概略を示す構成図である。 油圧回路100の構成の概略を示す構成図である。 実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行されるLo−Hi変速処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*および目標トルクTe*を設定する様子を示す説明図である。 動力分配統合機構30の回転要素を力学的に説明するための共線図の一例を示す説明図である。 Lo−Hi変速およびHi−Lo変速の際の変速機60の共線図の一例を示す説明図である。 Lo−Hi変速の際の変速機60のブレーキB1,B2を駆動制御する油圧回路における油圧シーケンスの一例を示す説明図である。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車220の構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
20 ハイブリッド車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35 ギヤ機構、36,37 デファレンシャルギヤ、38a,38b 前輪、39a,39b 後輪、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42,43 インバータ、44,45,46 回転位置検出センサ、50 バッテリ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 変速機、60a ダブルピニオンの遊星歯車機構、60b シングルピニオンの遊星歯車機構、61 サンギヤ、62 リングギヤ、63a 第1ピニオンギヤ、63b 第2ピニオンギヤ、64キャリア、65 サンギヤ、66 リングギヤ、67 ピニオンギヤ、68 キャリア、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、90a,90b,92a,92b 油圧ブレーキ、94 ブレーキアクチュエータ、96 ブレーキ用電子制御ユニット(ブレーキECU)、100 油圧回路、102 機械式ポンプ、103 モータ、104 電動ポンプ、105 3ウェイソレノイド、106 プレッシャコントロールバルブ、108 モジュレータバルブ、110,111 リニアソレノイド、112,113 コントロールバルブ、114,115 フェールセーフバルブ、116,117 アキュムレータ、121 温度センサ、120,122,123 油圧スイッチ、MG1,MG2,MG3 モータ、B1,B2 ブレーキ。

Claims (10)

  1. 動力を入出力可能な第1電動機と、
    車両のいずれかの車軸と前記第1電動機の回転軸とに接続されて複数の変速段をもって変速する変速手段と、
    前記車軸または該車軸とは異なる車軸に動力を入出力可能な第2電動機と、
    前記第1電動機および前記第2電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、
    走行に要求される要求駆動力に基づいて前記第1電動機から前記変速手段を介して出力すべき第1目標駆動力と前記第2電動機から出力すべき第2目標駆動力とを設定する目標駆動力設定手段と、
    前記変速手段の変速段を変速しないときには前記設定した第1目標駆動力が前記変速手段を介して前記第1電動機から出力されると共に前記設定した第2目標駆動力が前記第2電動機から出力されるよう前記第1電動機と前記第2電動機と前記変速手段とを制御し、前記変速手段の変速段を変速するときには該変速段の変速の最中でも前記設定した第1目標駆動力が前記変速手段を介して前記第1電動機から出力されるよう該第1電動機と前記変速手段とを制御すると共に前記設定した第2目標駆動力と前記変速段の変速に伴って生じる駆動力の変動の少なくとも一部を打ち消す変動抑制用駆動力との和の駆動力が前記第2電動機から出力されるよう該第2電動機を制御する制御手段と、
    を備える車両。
  2. 前記制御手段は、前記変速手段の変速段を変速するときには、前記変速段の変速がトルクの伝達を変速後の変速段による伝達に変更するトルク相と前記電動機の回転数を変速後の変速段に応じた回転数に変更するイナーシャ相との2相によって行なわれるよう前記第1電動機と前記変速手段とを制御し、前記トルク相では伝達されるトルクの変化を打ち消す方向の第1の駆動力を前記変動抑制用駆動力として前記第2電動機を制御し、前記イナーシャ相では前記第1の駆動力とは逆方向の第2の駆動力を前記変動抑制用駆動力として前記第2電動機を制御する手段である請求項1記載の車両。
  3. 前記制御手段は、前記変速手段の変速段をアップシフトするときには、前記トルク相では車両が加速するトルクを前記第1の駆動力として制御し、前記イナーシャ相では車両を減速するトルクを前記第2の駆動力として制御する手段である請求項2記載の車両。
  4. 請求項2または3記載の車両であって、
    前記第1電動機の回転数を検出する回転数検出手段を備え、
    前記変速手段は、複数のクラッチの係合状態を変更することにより変速段を変速する手段であり、
    前記制御手段は、前記トルク相では前記複数のクラッチのうちトルクを伝達するクラッチの状態に基づいて前記第1の駆動力を設定すると共に該設定した第1の駆動力を用いて前記第2電動機を制御し、前記イナーシャ相では前記検出された回転数に基づいて前記第2の駆動力を設定すると共に該設定した第2の駆動力を用いて前記第2電動機を制御する手段である
    車両。
  5. 請求項1ないし4いずれか記載の車両であって、
    内燃機関と、
    前記内燃機関の出力軸と前記変速手段が接続された車軸とに連結され、電力と動力の入出力を伴って前記出力軸と前記車軸とに動力を入出力する電力動力入出力手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記要求駆動力に基づく駆動力によって走行するよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記第1電動機と前記第2電動機と前記変速手段とを制御する手段である
    車両。
  6. 前記電力動力入出力手段は、前記内燃機関の出力軸と前記変速手段が接続された車軸と第3の軸との3軸に連結されて該3軸のうちのいずれか2軸に入出力された動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記第3の軸に動力を入出力可能な発電機と、を備える手段である請求項5記載の車両。
  7. 駆動軸を駆動する駆動装置であって、
    動力を入出力可能な第1電動機と、
    前記駆動軸と前記第1電動機の回転軸とに接続されて複数の変速段をもって変速する変速手段と、
    前記駆動軸に直接又は間接に動力を入出力可能な第2電動機と、
    前記駆動軸に要求される要求駆動力に基づいて前記第1電動機から前記変速手段を介して出力すべき第1目標駆動力と前記第2電動機から出力すべき第2目標駆動力とを設定する目標駆動力設定手段と、
    前記変速手段の変速段を変速しないときには前記設定した第1目標駆動力が前記変速手段を介して前記第1電動機から出力されると共に前記設定した第2目標駆動力が前記第2電動機から出力されるよう前記第1電動機と前記第2電動機と前記変速手段とを制御し、前記変速手段の変速段を変速するときには該変速段の変速の最中でも前記設定した第1目標駆動力が前記変速手段を介して前記第1電動機から出力されるよう該第1電動機と前記変速手段とを制御すると共に前記設定した第2目標駆動力と前記変速段の変速に伴って生じる駆動力の変動の少なくとも一部を打ち消す変動抑制用駆動力との和の駆動力が前記第2電動機から出力されるよう該第2電動機を制御する制御手段と、
    を備える駆動装置。
  8. 内燃機関と共に用いられる請求項7記載の駆動装置であって、
    前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸とに連結されて電力と動力の入出力を伴って前記出力軸と前記駆動軸とに動力を入出力する電力動力入出力手段を備え、
    前記制御手段は、前記内燃機関の制御と共に前記要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記電力動力入出力手段と前記第1電動機と前記第2電動機と前記変速手段とを制御する手段である
    駆動装置。
  9. 動力を入出力可能な第1電動機と、車両のいずれかの車軸と前記第1電動機の回転軸とに接続されて複数の変速段をもって変速する変速手段と、前記車軸または該車軸とは異なる車軸に動力を入出力可能な第2電動機と、前記第1電動機および前記第2電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、を備える車両の制御方法であって、
    走行に要求される要求駆動力に基づいて前記第1電動機から前記変速手段を介して出力すべき第1目標駆動力と前記第2電動機から出力すべき第2目標駆動力とを設定し、
    前記変速手段の変速段を変速しないときには前記設定した第1目標駆動力が前記変速手段を介して前記第1電動機から出力されると共に前記設定した第2目標駆動力が前記第2電動機から出力されるよう前記第1電動機と前記第2電動機と前記変速手段とを制御し、前記変速手段の変速段を変速するときには該変速段の変速の最中でも前記設定した第1目標駆動力が前記変速手段を介して前記第1電動機から出力されるよう該第1電動機と前記変速手段とを制御すると共に前記設定した第2目標駆動力と前記変速段の変速に伴って生じる駆動力の変動の少なくとも一部を打ち消す変動抑制用駆動力との和の駆動力が前記第2電動機から出力されるよう該第2電動機を制御する、
    車両の制御方法。
  10. 動力を入出力可能な第1電動機と、駆動軸と前記第1電動機の回転軸とに接続されて複数の変速段をもって変速する変速手段と、前記駆動軸に直接又は間接に動力を入出力可能な第2電動機と、を備える駆動装置の制御方法であって、
    前記駆動軸に要求される要求駆動力に基づいて前記第1電動機から前記変速手段を介して出力すべき第1目標駆動力と前記第2電動機から出力すべき第2目標駆動力とを設定し、
    前記変速手段の変速段を変速しないときには前記設定した第1目標駆動力が前記変速手段を介して前記第1電動機から出力されると共に前記設定した第2目標駆動力が前記第2電動機から出力されるよう前記第1電動機と前記第2電動機と前記変速手段とを制御し、前記変速手段の変速段を変速するときには該変速段の変速の最中でも前記設定した第1目標駆動力が前記変速手段を介して前記第1電動機から出力されるよう該第1電動機と前記変速手段とを制御すると共に前記設定した第2目標駆動力と前記変速段の変速に伴って生じる駆動力の変動の少なくとも一部を打ち消す変動抑制用駆動力との和の駆動力が前記第2電動機から出力されるよう該第2電動機を制御する、
    駆動装置の制御方法。
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JP2009227051A (ja) * 2008-03-21 2009-10-08 Toyota Motor Corp ハイブリッド車の制御装置

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