JP2007210502A - 動力出力装置およびその制御方法や駆動装置並びに車両 - Google Patents

動力出力装置およびその制御方法や駆動装置並びに車両 Download PDF

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政史 吉見
Kazuo Kawaguchi
一夫 河口
Shinobu Nishiyama
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Yoichi Tajima
陽一 田島
Kazuomi Okasaka
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Abstract

【課題】二つの変速段の変速を伴ってモータからの動力を駆動軸に伝達する変速機において、全ての変速段を形成できない異常が発生したときに適切に対処する。
【解決手段】変速機がLoギヤの状態を形成できないときには(ステップS100〜120)、変速機をHiギヤの状態に変速する処理を行ない(ステップS130)、更に、変速機がHiギヤの状態も形成できないときには(ステップS140,S150)、変速機に全ての変速状態を形成できない異常が生じていると判断して、モータの駆動を禁止する(ステップS170)。モータの駆動を禁止することにより、モータが過回転になるのを回避することができ、変速機が変速段の全てを形成できない異常に適切に対処することができる。
【選択図】図5

Description

本発明は、動力出力装置およびその制御方法や駆動装置並びに車両に関する。
従来、この種の動力出力装置としては、エンジンと、エンジンの出力軸にキャリアが接続されると共に駆動軸にリングギヤが接続された遊星歯車機構と、遊星歯車機構のサンギヤに動力を入出力する第1モータと、動力を入出力可能な第2モータと、油圧式のアクチュエータによりブレーキやクラッチをオンオフすることにより第2モータからの動力を2段階に変速して駆動軸に伝達する変速機とを備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、変速機の油圧式のアクチュエータに油圧の異常が生じときに変速機を変速比の低い状態に固定するフェールセーフバルブを設けているから、油圧の異常が生じても駆動軸に動力を出力することができる。
特開2004−278713号公報
上述の動力出力装置では、変速機のアクチュエータに油圧を発生させる油圧ポンプなどに異常が生じると変速機をいずれの変速状態にも固定できず、第2モータの出力軸が駆動軸から切り離された状態になることがある。このような状態で第2モータを駆動すると、第2モータが過回転になる可能性がある。また、このような動力出力装置では、いずれの変速状態に固定できないときでも駆動軸に要求される駆動力を出力することが望ましい。
本発明の動力出力装置およびその制御方法や駆動装置並びに車両は、変速段の変速を伴って電動機からの動力を駆動軸に伝達する変速機に複数の変速段の全てを形成できない異常が生じたときにより適正に対処することを目的の一つとする。また、本発明の動力出力装置およびその制御方法や駆動装置並びに車両は、変速機に複数の変速段の全てを形成できない異常が生じたときに駆動軸に要求される要求駆動力に基づく駆動力を出力することを目的の一つとする。
本発明の動力出力装置およびその制御方法や駆動装置並びに車両は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
本発明の動力出力装置は、
駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
内燃機関と、
該内燃機関の出力軸と前記駆動軸とに接続され、電力と動力との入出力を伴って前記出力軸と前記駆動軸とに動力を入出力する電力動力入出力手段と、
動力を入出力可能な電動機と、
複数のクラッチの係合状態を変更することにより、複数の変速段の変更を伴って前記電動機の回転軸の動力を前記駆動軸に伝達する変速手段と、
前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力のやり取りを行なう蓄電手段と、
前記変速手段が前記複数の変速段の全てを形成できない変速段形成異常を検出する異常検出手段と、
前記駆動軸に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、
前記異常検出手段により変速段形成異常が検出されないときには形成可能な変速段の範囲内における変速段の変更を伴って前記設定された要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機と前記変速手段とを制御し、前記異常検出手段により変速段形成異常が検出されたときには前記電動機から駆動力を出力せずに前記要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の動力出力装置では、変速手段が複数の変速段の全てを形成できない変速段形成異常が検出されないときには形成可能な変速段の範囲内における変速段の変更を伴って設定された要求駆動力に基づく駆動力が駆動軸に出力されるよう内燃機関と電力動力入出力手段と電動機と変速手段とを制御する。これにより、形成可能な変速段の範囲内における変速段の変更を伴って要求駆動力に基づく駆動力を駆動軸に出力することができる。一方、変速手段が複数の変速段の全てを形成できない変速段形成異常が検出されたときには、電動機から駆動力を出力せずに要求駆動力に基づく駆動力が駆動軸に出力されるよう内燃機関と電力動力入出力手段と電動機とを制御する。これにより、電動機が過回転になることを抑制することができ、複数の変速段の全てを形成できない異常が生じたときにより適切に対処することができる。また、要求駆動力に基づく駆動力を駆動軸に出力するから、複数の変速段の全てを形成できない異常が生じたときに要求駆動力に基づく駆動力を駆動軸に出力することができる。
こうした本発明の動力出力装置において、前記制御手段は、前記異常検出手段により変速段形成異常が検出されない場合において、前記複数の変速段の全ての変速段が形成可能であるときには全ての変速段の変更を伴って前記要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機と前記変速手段とを制御し、前記複数の変速段のいずれかに変速段が形成できないときには形成可能な変速段を用いて前記要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機と前記変速手段とを制御する制御手段であるものとすることもできる。こうすれば、複数の変速段の全ての変速段が形成可能であるときには全ての変速段の変更を伴って要求駆動力に基づく駆動力を駆動軸に出力することができ、複数の変速段のいずれかに変速段が形成できないときには形成可能な変速段を用いて要求駆動力に基づく駆動力を駆動軸に出力することができる。
また、本発明の動力出力装置において、前記複数のクラッチは、所定の油圧を形成可能な油圧回路により作動して係合状態が変更されるものであり、前記異常検出手段は、前記油圧回路が前記複数のクラッチの全てに前記所定の油圧を作用させることができないときに前記変速段形成異常を検出する手段であるものとすることもできる。こうすれば、油圧回路が複数のクラッチの全てに所定の油圧を作用させることができないために電動機が過回転になるのを回避することができる。
そして、本発明の動力出力装置において、前記電力動力入出力手段は、前記内燃機関と前記駆動軸と回転軸との3軸に接続され該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記回転軸に動力を入出力する発電機とを備える手段であるものとすることもできる。
本発明の車両は、上述したいずれかの態様の本発明の動力出力装置、即ち、基本的には、駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、内燃機関と、該内燃機関の出力軸と前記駆動軸とに接続され、電力と動力との入出力を伴って前記出力軸と前記駆動軸とに動力を入出力する電力動力入出力手段と、動力を入出力可能な電動機と、複数のクラッチの係合状態を変更することにより、複数の変速段の変更を伴って前記電動機の回転軸の動力を前記駆動軸に伝達する変速手段と、前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力のやり取りを行なう蓄電手段と、前記変速手段が前記複数の変速段の全てを形成できない変速段形成異常を検出する異常検出手段と、前記駆動軸に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、前記異常検出手段により変速段形成異常が検出されないときには形成可能な変速段の範囲内における変速段の変更を伴って前記設定された要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機と前記変速手段とを制御し、前記異常検出手段により変速段形成異常が検出されたときには前記電動機から駆動力を出力せずに前記要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する制御手段と、を備える動力出力装置を搭載し、車軸が前記駆動軸に接続されてなることを要旨とする。
本発明の車両は、上述したいずれかの態様の本発明の動力出力装置を搭載するから、本発明の動力出力装置が奏する効果、例えば、変速段形成異常が検出されないときには形成可能な変速段の範囲内における変速段の変更を伴って要求駆動力に基づく駆動力を駆動軸に出力することができる効果や複数の変速段の全てを形成できない異常が生じたときにより適切に対処することができる効果、複数の変速段の全てを形成できない異常が生じたときに要求駆動力に基づく駆動力を駆動軸に出力することができる効果などと同様の効果を奏することができる。
本発明の駆動装置は、
内燃機関および蓄電手段と共に駆動軸に動力を出力する動力出力装置に組み込まれる駆動装置であって、
前記蓄電手段と電力のやり取りが可能に接続されると共に前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸とに接続されて電力と動力との入出力を伴って前記出力軸と前記駆動軸とに動力を入出力する電力動力入出力手段と、
動力を入出力可能な電動機と、
複数のクラッチの係合状態を変更することにより、複数の変速段の変更を伴って前記電動機の回転軸の動力を前記駆動軸に伝達する変速手段と、
前記変速手段が前記複数の変速段の全てを形成できない変速段形成異常を検出する異常検出手段と、
前記異常検出手段により変速段形成異常が検出されないときには形成可能な変速段の範囲内における変速段の変更を伴って前記駆動軸に要求される要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関の制御と共に前記電力動力入出力手段と前記電動機と前記変速手段とを制御し、前記異常検出手段により変速段形成異常が検出されたときには前記電動機から駆動力を出力せずに前記要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関の制御と共に前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の駆動装置では、変速手段が複数の変速段の全てを形成できない変速段形成異常が検出されないときには形成可能な変速段の範囲内における変速段の変更を伴って設定された要求駆動力に基づく駆動力が駆動軸に出力されるよう内燃機関の制御と共に電力動力入出力手段と電動機と変速手段とを制御する。これにより、形成可能な変速段の範囲内における変速段の変更を伴って要求駆動力に基づく駆動力を駆動軸に出力することができる。一方、変速手段が複数の変速段の全てを形成できない変速段形成異常が検出されたときには、電動機から駆動力を出力せずに要求駆動力に基づく駆動力が駆動軸に出力されるよう内燃機関の制御と共に電力動力入出力手段と電動機とを制御する。これにより、電動機が過回転になることを抑制することができ、複数の変速段の全てを形成できない異常が生じたときにより適切に対処することができる。また、要求駆動力に基づく駆動力を駆動軸に出力するから、複数の変速段の全てを形成できない異常が生じたときに要求駆動力に基づく駆動力を駆動軸に出力することができる。
こうした本発明の駆動装置において、前記制御手段は、前記異常検出手段により変速段形成異常が検出されない場合において、前記複数の変速段の全ての変速段が形成可能であるときには前記変速段の変更を伴って前記要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関の制御と共に前記電力動力入出力手段と前記電動機と前記変速手段とを制御し、前記複数の変速段のいずれかに変速段が形成できないときには形成可能な変速段を用いて前記要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関の制御と共に前記電力動力入出力手段と前記電動機と前記変速手段とを制御する制御手段であるものとすることもできる。こうすれば、複数の変速段の全ての変速段が形成可能であるときには全ての変速段の変更を伴って要求駆動力に基づく駆動力を駆動軸に出力することができ、複数の変速段のいずれかに変速段が形成できないときには形成可能な変速段を用いて要求駆動力に基づく駆動力を駆動軸に出力することができる。
本発明の動力出力装置の制御方法は、
内燃機関と、該内燃機関の出力軸と駆動軸とに接続され電力と動力との入出力を伴って前記出力軸と前記駆動軸とに動力を入出力する電力動力入出力手段と、動力を入出力可能な電動機と、複数のクラッチの係合状態を変更することにより複数の変速段の変更を伴って前記電動機の回転軸の動力を前記駆動軸に伝達する変速手段と、前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力のやり取りを行なう蓄電手段と、を備える動力出力装置の制御方法であって、
前記変速手段が前記複数の変速段の少なくとも一つを形成可能なときには形成可能な変速段の範囲内における変速段の変更を伴って前記駆動軸に要求される要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機と前記変速手段とを制御し、前記変速手段が前記複数の変速段の全てを形成できないときには前記電動機から駆動力を出力せずに前記要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する
ことを要旨とする。
本発明の動力出力装置の制御方法では、変速手段が複数の変速段の少なくとも一つを形成可能なときには形成可能な変速段の範囲内における変速段の変更を伴って設定された要求駆動力に基づく駆動力が駆動軸に出力されるよう内燃機関と電力動力入出力手段と電動機と変速手段とを制御する。これにより、形成可能な変速段の範囲内における変速段の変更を伴って要求駆動力に基づく駆動力を駆動軸に出力することができる。一方、変速手段が複数の変速段の全てを形成できないときには、電動機から駆動力を出力せずに要求駆動力に基づく駆動力が駆動軸に出力されるよう内燃機関と電力動力入出力手段と電動機とを制御する。これにより、電動機が過回転になることを抑制することができ、複数の変速段の全てを形成できないときにより適切に対処することができる。また、要求駆動力に基づく駆動力を駆動軸に出力するから、複数の変速段の全てを形成できないときに要求駆動力に基づく駆動力を駆動軸に出力することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としての動力出力装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、変速機60を介して動力分配統合機構30に接続されたモータMG2と、車両の駆動系全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン22の運転状態を検出する各種センサから信号を入力するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32には変速機60を介してモータMG2がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力とを統合してリングギヤ32に出力する。リングギヤ32は、ギヤ機構37,デファレンシャルギヤ38を介して駆動輪39a,39bに機械的に接続されている。したがって、リングギヤ32に出力された動力は、ギヤ機構37,デファレンシャルギヤ38を介して駆動輪39a,39bに出力されることになる。
モータMG1およびモータMG2は、共に発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2の一方で発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2から生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1とモータMG2とにより電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、共にモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、回転位置検出センサ43,44から入力した信号に基づいて図示しない回転数算出ルーチンによりモータMG1,MG2の回転子の回転数Nm1,Nm2を計算している。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
変速機60は、モータMG2の回転軸48とリングギヤ軸32aとの接続および接続の解除を行なうと共に両軸の接続をモータMG2の回転軸48の回転数を2段に減速してリングギヤ軸32aに伝達可能に構成されている。変速機60の構成の一例を図2に示す。この図2に示す変速機60は、ダブルピニオンの遊星歯車機構60aとシングルピニオンの遊星歯車機構60bと二つのブレーキB1,B2とにより構成されている。ダブルピニオンの遊星歯車機構60aは、外歯歯車のサンギヤ61と、このサンギヤ61と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ62と、サンギヤ61に噛合する複数の第1ピニオンギヤ63aと、この第1ピニオンギヤ63aに噛合すると共にリングギヤ62に噛合する複数の第2ピニオンギヤ63bと、複数の第1ピニオンギヤ63aおよび複数の第2ピニオンギヤ63bを連結して自転かつ公転自在に保持するキャリア64とを備えており、サンギヤ61はブレーキB1のオンオフによりその回転を自由にまたは停止できるようになっている。シングルピニオンの遊星歯車機構60bは、外歯歯車のサンギヤ65と、このサンギヤ65と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ66と、サンギヤ65に噛合すると共にリングギヤ66に噛合する複数のピニオンギヤ67と、複数のピニオンギヤ67を自転かつ公転自在に保持するキャリア68とを備えており、サンギヤ65はモータMG2の回転軸48に、キャリア68はリングギヤ軸32aにそれぞれ連結されていると共にリングギヤ66はブレーキB2のオンオフによりその回転が自由にまたは停止できるようになっている。ダブルピニオンの遊星歯車機構60aとシングルピニオンの遊星歯車機構60bとは、リングギヤ62とリングギヤ66、キャリア64とキャリア68とによりそれぞれ連結されている。変速機60は、ブレーキB1,B2を共にオフとすることによりモータMG2の回転軸48をリングギヤ軸32aから切り離すことができ、ブレーキB1をオフとすると共にブレーキB2をオンとしてモータMG2の回転軸48の回転を比較的大きな減速比で減速してリングギヤ軸32aに伝達し(以下、この状態をLoギヤの状態という)、ブレーキB1をオンとすると共にブレーキB2をオフ状態としてモータMG2の回転軸48の回転を比較的小さな減速比で減速してリングギヤ軸32aに伝達する(以下、この状態をHiギヤの状態という)。なお、ブレーキB1,B2を共にオンとする状態は回転軸48やリングギヤ軸32aの回転を禁止するものとなる。
ブレーキB1,B2は、図3に例示する油圧回路100からの油圧によりオンオフされる。油圧回路100は、図示するように、エンジン22からの動力によりオイルを圧送する機械式ポンプ102と、内蔵されたモータ103からの動力によりオイルを圧送する電動ポンプ104と、機械式ポンプ102や電動ポンプ104から圧送されたオイルの圧力(ライン圧)の高低を切替可能な3ウェイソレノイド105およびプレッシャーコントロールバルブ106と、ライン圧を調節可能な圧力をもってブレーキB1,B2側に個別に供給可能なリニアソレノイド110,111およびコントロールバルブ112,113と、ライン圧を降圧して3ウェイソレノイド105やリニアソレノイド110,111の入力ポートに供給するモジュレータバルブ108と、コントロールバルブ112,113とブレーキB1,B2との間の油路に各々設けられコントロールバルブ112,113のいずれか一方から油圧が供給されるときには対応するブレーキへの油路を開放すると共に他方のブレーキへの油路を遮断しコントロールバルブ112,113の両方から油圧が供給される異常時にはブレーキB1,B2への油路の両方を遮断するフェールセーフバルブ114,115と、フェールセーフバルブ114,115とブレーキB1,B2との間の油路に設けられたアキュムレータ116,117とから構成されている。なお、実施例では、ライン圧としては3ウェイソレノイド105およびプレッシャーコントロールバルブ106により高低二つの圧力を調整してブレーキB1,B2のオンオフ状態を形成する。
図4は、フェールセーフバルブ114,115の動作の一例を示す説明図である。図4(a)はコントロールバルブ112から油圧が供給されると共にコントロールバルブ113からの油圧の供給が遮断される正常時の動作を示し、図4(b)はコントロールバルブ112,113の両方から油圧が供給される異常時の動作を示す。フェールセーフバルブ114,115は、図示するように、スプリング114a,115aによりスプール114b,115bが図中下方に付勢されており、スプール114b,115bを図中上方に移動させる方向にモジュレータバルブ108からの油圧が導入され、スプール114bを図中下方に移動させる方向にコントロールバルブ113からの油圧が導入され、スプール115bを図中下方に移動させる方向にコントロールバルブ112からの油圧が導入されるようになっている。したがって、コントロールバルブ112から油圧が供給されると共にコントロールバルブ113からの油圧の供給が遮断されるときには、図4(a)に示すように、フェールセーフバルブ114ではモジュレータバルブ108からの油圧がスプリング114aの付勢力に打ち勝ってスプール114bを図中上方に移動させてコントロールバルブ112とブレーキB1との間の油路を開放し、フェールセーフバルブ115ではコントロールバルブ112からの油圧とスプリング115aの付勢力とによりモジュレータバルブ108からの油圧に打ち勝ってスプール115bを図中下方に移動させてコントロールバルブ113とブレーキB2との間の油路を遮断する。同様に、コントロールバルブ112からの油圧の供給が遮断されると共にコントロールバルブ113からの油圧が供給されるときには、フェールセーフバルブ114ではコントロールバルブ112とブレーキB1との間の油路を遮断し、フェールセーフバルブ115ではコントロールバルブ113とブレーキB2との間の油路を開放する。一方、コントロールバルブ112,113の両方から油圧が供給される異常が発生すると、図4(b)に示すように、フェールセーフバルブ114ではコントロールバルブ113からの油圧によりスプール114bを図中下方に移動させてコントロールバルブ112とブレーキB1との油路を遮断すると共にフェールセーフバルブ115ではコントロールバルブ112からの油圧によりスプール115bを図中下方に移動させてコントロールバルブ113とブレーキB2との油路を遮断する。これにより、ブレーキB1,B2が共にオフとされてモータMG2の回転軸48とリングギヤ軸32aとが切り離されることになる。前述したように、ブレーキB1,B2が共にオンとされる状態はモータMG2の回転軸48やリングギヤ軸32aの回転を禁止するものとなりこれが走行しているときに発生すると車両に大きなショックが生じたりブレーキB1,B2に焼き付きを生じさせたりするから、何らかの異常によりコントロールバルブ112,113の両方から油圧が供給されるときでもフェールセーフバルブ114,115によりブレーキB1,B2が共にオンされるのを防止しているのである。なお、コントロールバルブ112,113の両方から油圧の供給が遮断される異常が発生したときには、ライン圧PLはコントロールバルブ112,113で遮断されるから、この場合もブレーキB1,B2が共にオフとされることになる。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば,バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた図示しない温度センサからの電池温度などが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、バッテリECU52では、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)も演算している。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速V,油圧回路100におけるライン圧によりオンオフする油圧スイッチ120からのライン圧PL,機械式ポンプ102や電動ポンプ104により圧送されたオイルの温度を検出する温度センサ121からの油温To,ブレーキB1に作用する油圧によりオンオフする油圧スイッチ122からのブレーキ圧Pb1,ブレーキB2に作用する油圧によりオンオフする油圧スイッチ123からのブレーキ圧Pb2,リングギヤ軸32aに取り付けられた回転数センサ32bからの駆動軸回転数Nrなどが入力ポートを介して入力されている。また、ハイブリッド用電子制御ユニット70からは、3ウェイソレノイド105やリニアソレノイド110,111への駆動信号などが出力されている。なお、ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
次に、実施例のハイブリッド自動車20の動作、特に、走行している最中に変速機60に異常が発生したときの動作について説明する。図5は実施例のハイブリッド自動車20のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される変速機異常判定処理ルーチンの一例を示すフローチャートであり、図6は同じく実施例のハイブリッド自動車20のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。まず、変速機60の異常を判定する際の処理について図5の変速機異常判定処理ルーチンを用いて説明し、その後、この変速機60の異常判定の結果に基づいてエンジン22やモータMG1,MG2を駆動する際の制御について図6の駆動制御ルーチンを用いて説明する。
変速機異常判定処理ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、油圧スイッチ122,123からのブレーキ圧Pb1,Pb2,変速機60の変速状態フラグFなどのデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、変速状態フラグFは、変速機60の状態、即ち、Loギヤの状態にあるかHiギヤの状態にあるかを示すフラグであり、変速機60のギヤの状態を変更する図示しない変速処理で設定されたものを入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、変速状態フラグFに基づいて変速機60の状態がLoギヤの状態であるか否かを判定する(ステップS110)。変速機60がLoギヤの状態であるときには、続いて、ブレーキ圧Pb2に基づいてブレーキB2がオフであるか否かを判定する(ステップS120)。変速機60がLoギヤの状態であってブレーキB2がオンであるときには、コントロールバルブ112やコントロールバルブ113からフェールセーフバルブ115に油圧が適切に供給されていて変速機60がLoギヤの状態を形成でていて異常が生じていないと判断して、変速機異常判定処理ルーチンを終了する。ここで、ブレーキB1のオンオフについて判定することなくブレーキB2がオンであるときに変速機60に異常が生じていないと判断するのは、フェールセーフバルブ114,115によりブレーキB1,B2が共にオンとなることが防止されており、ブレーキB2がオンであるときにはブレーキB1はオフであるからである。
一方、ブレーキB2がオフであるときには(ステップS120)、何らかの異常によりコントロールバルブ112やコントロールバルブ113からフェールセーフバルブ115に油圧が適切に供給されていないためブレーキB2がオフになっており、変速機60がLoギヤの状態を形成できなくなっていると判断して、続いて、変速機60のギヤの状態がHiギヤの状態になるよう変速段の切換処理を実行する(ステップS130)。変速段の切換処理は、図示しない切換処理ルーチンにより、ブレーキB1がオンにされた状態に切り換えられるよう油圧のアクチュエータが駆動制御されることにより実行される。
変速段の切換処理が実行されると(ステップS130)、続いて、ブレーキ圧Pb1を入力する処理を実行して(ステップS140)、ブレーキ圧Pb1に基づいてブレーキB1がオフであるか否かを判定する(ステップS150)。ここで、ブレーキB1がオンであると判定されたときには、変速機60がHiギヤの状態を形成できていると判断して、変速状態をHiギヤの状態に固定して(ステップS160)、本ルーチンを終了する。ステップS160の処理を実行して以降、変速機60をLoギヤの状態に切り換えるよう切換指示がなされても、変速機60の変速状態は、切り換えられることなくHiギヤの状態、すなわち、ブレーキB1がオンにされた状態で固定される。ここで、変速状態をHiギヤの状態に固定するのは、変速機60がLoギヤの状態が形成できなくともハイブリッド自動車20の走行を継続させるためである。
一方、ブレーキB1がオフであるときには(ステップS150)、何らかの異常によりコントロールバルブ112やコントロールバルブ113からフェールセーフバルブ114に油圧が適切に供給されていないためブレーキB1がオフになっており、変速機60がHiギヤの状態も形成できなくなっていると判断して、モータMG2の駆動を禁止するためモータMG2からのトルクの出力を禁止して(ステップS170)、本ルーチンを終了する。このように、変速機60が形成可能な二つの変速状態,Loギヤの状態,Hiギヤの状態の双方を形成できないときにモータMG2の駆動を禁止するのは、ブレーキB1およびブレーキB2がオフとなっているときにはモータMG2が無負荷となるから、モータMG2を駆動する必要がないと共にモータMG2を駆動すると過回転となる可能性があるからである。
変速機60の状態がHiギヤの状態であるときには(ステップS110)ブレーキ圧Pb1に基づいてブレーキB1がオフであるか否かを判定し(ステップS180)、ブレーキB1がオンであるときには、コントロールバルブ112やコントロールバルブ113からフェールセーフバルブ114に油圧が適切に供給されていて変速機60がHiギヤの状態を形成できていると判断して、本ルーチンを終了する。ここで、ブレーキ圧Pb2について判定することなく変速機60に異常が生じていないと判断するのは、フェールセーフバルブ114,115によりブレーキB1,B2が共にオンとなることが防止されており、ブレーキB1がオンであるときにはブレーキB2はオフであるからである。
一方、ブレーキB1がオフであるときには(ステップS180)、何らかの異常によりコントロールバルブ112やコントロールバルブ113からフェールセーフバルブ114に油圧が適切に供給されていないためブレーキB1がオフになっており、変速機60がHiギヤの状態を形成できなくなっていると判断して、続いて、変速機60のギヤの状態がLoギヤの状態になるよう変速段の切換処理を実行する(ステップS190)。変速段の切換処理は、図示しない切換処理ルーチンにより、ブレーキB2がオンにされた状態に切り換えられるよう油圧のアクチュエータが駆動制御されることにより実行される。
変速段の切換処理が実行されると(ステップS190)、続いて、ブレーキ圧Pb2を入力する処理を実行して(ステップS200)、ブレーキ圧Pb2に基づいてブレーキB2がオフであるか否かを判定する(ステップS210)。ここで、ブレーキB2がオンであると判定されたときには、変速機60がLoギヤの状態を形成できていると判断して、変速状態をLoギヤの状態に固定して(ステップS220)、本ルーチンを終了する。ステップS220の処理を実行して以降、変速機60をHiギヤの状態に切り換えるよう切換指示がなされても、変速機60の変速状態は、切り換えられることなくLoギヤの状態、すなわち、ブレーキB2がオンにされた状態で固定される。ここで、変速状態をLoギヤの状態に固定するのは、変速機60がHiギヤの状態が形成できなくともハイブリッド自動車20の走行を継続させるためである。
一方、ブレーキB2がオフであるときには(ステップS210)、何らかの異常によりコントロールバルブ112やコントロールバルブ113からフェールセーフバルブ114に油圧が適切に供給されていないためブレーキB2がオフになっておりLoギヤの状態が形成されていない、すなわち、変速機60がLoギヤの状態もHiギヤの状態も形成できないと判断して、ステップS170の処理に進み、モータMG2からのトルクの出力を禁止して(ステップS170)、本ルーチンを終了する。
図6の駆動制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ88からの車速V,モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,エンジン22の回転数Ne,バッテリ50の入出力制限Win,Wout,モータMG2の駆動条件など制御に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS300)。ここで、エンジン22の回転数Neはクランクシャフト26に取り付けられた図示しないクランクポジションセンサからの信号に基づいて計算されたものをエンジンECU24から通信により入力するものとした。また、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ43,44により検出されるモータMG1,MG2の回転子の回転位置に基づいて計算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。さらに、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、温度センサ51により検出されたバッテリ50の電池温度Tbとバッテリ50の残容量(SOC)とに基づいて設定されたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。モータMG2の駆動条件は、図5の変速機異常判定処理ルーチンにより設定されたモータMG2の駆動禁止の指示を入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて車両に要求されるトルクとして駆動輪63a,63bに連結された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*とエンジン22に要求される要求パワーPe*とを設定する(ステップS310)。要求トルクTr*は、実施例では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する要求トルクTr*を導出して設定するものとした。図7に要求トルク設定用マップの一例を示す。要求パワーPe*は、設定した要求トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じたものとバッテリ50が要求する充放電要求パワーPb*とロスLossとの和として計算することができる。なお、リングギヤ軸32aの回転数Nrは、車速Vに換算係数kを乗じることによって求めたり、モータMG2の回転数Nm2を変速機60のギヤ比Grで割ることによって求めることができる。
続いて、モータMG2の駆動条件としてモータMG2の駆動禁止の指示がなされているか否かを判定する(ステップS320)、モータMG2の駆動禁止の指示がなされていないときには、続いて、設定した要求パワーPe*に基づいてエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する(ステップS330)。この設定は、エンジン22を効率よく動作させる動作ラインと要求パワーPe*とに基づいて行なわれる。エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する様子を図8に示す。図示するように、目標回転数Ne*と目標トルクTe*は、動作ラインと要求パワーPe*(Ne*×Te*)が一定の曲線との交点により求めることができる。
次に、設定した目標回転数Ne*とリングギヤ軸32aの回転数Nr(Nm2/Gr)と動力分配統合機構30のギヤ比ρとを用いて次式(1)によりモータMG1の目標回転数Nm1*を計算すると共に計算した目標回転数Nm1*と現在の回転数Nm1とに基づいて式(2)によりモータMG1のトルク指令Tm1*を計算する(ステップS340)。ここで、式(1)は、動力分配統合機構30の回転要素に対する力学的な関係式である。動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図を図9に示す。図中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1であるサンギヤ31の回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neであるキャリア34の回転数を示し、R軸はモータMG2の回転数Nm2を変速機60のギヤ比Grで除したリングギヤ32の回転数Nrを示す。式(1)は、この共線図を用いれば容易に導くことができる。なお、R軸上の2つの太線矢印は、モータMG1から出力されたトルクTm1がリングギヤ軸32aに作用するトルクと、モータMG2から出力されるトルクTm2が変速機60を介してリングギヤ軸32aに作用するトルクとを示す。また、式(2)は、モータMG1を目標回転数Nm1*で回転させるためのフィードバック制御における関係式であり、式(2)中、右辺第2項の「k1」は比例項のゲインであり、右辺第3項の「k2」は積分項のゲインである。
Nm1*=Ne*・(1+ρ)/ρ-Nm2/(Gr・ρ) (1)
Tm1*=前回Tm1*+k1(Nm1*-Nm1)+k2∫(Nm1*-Nm1)dt (2)
こうしてモータMG1の目標回転数Nm1*とトルク指令Tm1*とを計算すると、バッテリ50の入出力制限Win,Woutと計算したモータMG1のトルク指令Tm1*に現在のモータMG1の回転数Nm1を乗じて得られるモータMG1の消費電力(発電電力)との偏差をモータMG2の回転数Nm2で割ることによりモータMG2から出力してもよいトルクの上下限としてのトルク制限Tmin,Tmaxを次式(3)および式(4)により計算すると共に(ステップS350)、要求トルクTr*とトルク指令Tm1*と動力分配統合機構30のギヤ比ρを用いてモータMG2から出力すべきトルクとしての仮モータトルクTm2tmpを式(5)により計算し(ステップS360)、計算したトルク制限Tmin,Tmaxで仮モータトルクTm2tmpを制限した値としてモータMG2のトルク指令Tm2*を設定する(ステップS370)。このようにモータMG2のトルク指令Tm2*を設定することにより、駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力する要求トルクTr*を、バッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で制限したトルクとして設定することができる。なお、式(5)は、前述した図9の共線図から容易に導き出すことができる。
Tmin=(Win-Tm1*・Nm1)/Nm2 (3)
Tmax=(Wout-Tm1*・Nm1)/Nm2 (4)
Tm2tmp=(Tr*+Tm1*/ρ)/Gr (5)
こうしてエンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*,モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定すると、エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*についてはエンジンECU24に、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*についてはモータECU40にそれぞれ送信して(ステップS410)、駆動制御ルーチンを終了する。目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24は、エンジン22が目標回転数Ne*と目標トルクTe*とによって示される運転ポイントで運転されるようにエンジン22における燃料噴射制御や点火制御などの制御を行なう。また、トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。このように、図5に示した変速機異常判定処理ルーチンによりモータの駆動禁止がなされていないときには、要求パワーPe*に基づく駆動力を駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力することができる。
一方、モータMG2の駆動禁止の指示がなされているときには(ステップS320)、ステップS310の処理で設定され要求トルクTr*と動力分配統合機構30のギヤ比ρとを用いてエンジン22の目標トルクTe*を次式(6)により計算すると共に計算した目標トルクTe*と要求パワーPe*とに基づいて式(7)によりエンジン22の目標回転数Ne*を計算し(ステップS380)、設定した目標回転数Ne*とリングギヤ軸32aの回転数Nr(Nm2/Gr)と動力分配統合機構30のギヤ比ρとを用いて前述した(1)によりモータMG1の目標回転数Nm1*を計算すると共に計算した目標回転数Nm1*と現在の回転数Nm1とに基づいて前述した式(2)によりモータMG1のトルク指令Tm1*を計算し(ステップS390)、モータトルク指令Tm2*に値ゼロを設定し(ステップS400)、エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*,モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*をエンジンECU24,モータECU40にそれぞれ送信して(ステップS410)、本ルーチンを終了する。このように、図5に示した変速機異常判定処理ルーチンによりモータの駆動禁止がなされているときには、モータMG2からトルク出力をすることなく要求パワーPe*に基づく駆動力を駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力することができる。
Te*=Tr*・(1+ρ) (6)
Ne*=Pe*/Te* (7)
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、変速機60がLoギヤの状態もHiギヤの状態も形成できないときには、モータMG2の駆動を禁止するから、モータMG2が過回転になるのを回避することができ、このような変速段の全てを形成できない異常に適切に対処することができる。また、モータMG2の駆動を禁止しているときでも、エンジン22を運転して動力を出力することにより、駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求パワーPe*に基づく駆動力を出力することができる。また、変速機60でLoギヤの状態およびHiギヤの状態のいずれかが形成できるときには変速機60を形成できるギヤの状態に固定することによりモータMG2を駆動しながら駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求パワーPe*に基づく動力を出力することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、変速機60が2つの変速状態の一方を形成できないときには一旦変速機60を他方の変速状態に変速する処理を行い、他方の変速状態を形成できないときに変速機60が全ての変速状態を形成することができないと判断してモータMG2の駆動を禁止するものとしたが、変速機60が一方の変速状態を形成できないときに他方の変速状態も形成できない方式のものであるときには、一方の変速状態を形成できないときに全ての変速状態を形成することができないと判断してモータMG2の駆動を禁止するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、変速機60のブレーキ圧Pb1,Pb2に基づいて変速機60が変速段を形成できない異常を判定するものとしたが、変速機60の異常を判定するのはブレーキ圧Pb1,Pb2に限定したものではなく、例えば、油圧スイッチ120からのライン圧PLなど他の状態値に基づいて異常を判定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、Hi,Loの2段の変速段をもって変速可能な変速機60を用いるものとしたが、変速機60の変速段は2段に限られるものではなく、3段以上の変速段としてもよい。変速機60が3段以上の変速段をもって変速可能である場合において、2段以上の変速段を形成可能であるときには形成可能な変速段の間での変速段の変更を伴って要求パワーPe*に基づく駆動力を駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するものとしたり、全ての変速段が形成可能なときには全ての変速段の変更を伴って要求パワーPe*に基づく駆動力を駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の動力を変速機60により変速してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図10の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪39a,39bが接続された車軸)とは異なる車軸(図10における車輪39c,39dに接続された車軸)に接続するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の動力を動力分配統合機構30を介して駆動輪39a,39bに接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図11の変形例のハイブリッド自動車220に例示するように、エンジン22のクランクシャフト26に接続されたインナーロータ232と駆動輪39a,39bに動力を出力する駆動軸に接続されたアウターロータ234とを有し、エンジン22の動力の一部を駆動軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230を備えるものとしてもよい。
実施例では、内燃機関からの動力と電動機からの動力とを駆動軸に出力可能なハイブリッド自動車に適用したが、こうしたハイブリッド自動車に限定されるものではなく、内燃機関からの動力と電動機からの動力とを駆動軸に出力する動力出力装置を自動車以外の車両や航空機,船舶などに搭載するものとしてもよいし、動力出力装置の形態や動力出力装置の制御方法の形態としてもよい。また、内燃機関や二次電池などの蓄電装置と共に組み込まれる駆動装置の形態や駆動装置の制御方法の形態としてもよい。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、動力出力装置や駆動装置,車両の製造産業などに利用可能である。
本発明の一実施形態としての動力出力装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 変速機60の構成の概略を示す構成図である。 油圧回路100の構成の概略を示す構成図である。 フェールセーフバルブ114,115の作動の一例を示す説明図である。 実施例のハイブリッド自動車20のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される変速機異常判定処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。 実施例のハイブリッド自動車20のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*および目標トルクTe*を設定する様子を示す説明図である。 動力分配統合機構30の回転要素を力学的に説明するための共線図の一例を示す説明図である。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車220の構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
20,120,220 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、32b 回転数センサ、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、37 ギヤ機構、38 デファレンシャルギヤ、39a,39b 駆動輪、39c,39d 車輪、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 変速機、60a ダブルピニオンの遊星歯車機構、60b シングルピニオンの遊星歯車機構、61 サンギヤ、62 リングギヤ、63a 第1ピニオンギヤ、63b 第2ピニオンギヤ、64 キャリア、65 サンギヤ、66 リングギヤ、67 ピニオンギヤ、68 キャリア、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、100 油圧回路、102 機械式ポンプ、103 モータ、104 電動ポンプ、105 3ウェイソレノイド、106 プレッシャコントロールバルブ、108 モジュレータバルブ、110,111 リニアソレノイド、112,113 コントロールバルブ、114,115 フェールセーフバルブ、116,117 アキュムレータ、121 温度センサ、120,122,123 油圧スイッチ、MG1,MG2 モータ、B1,B2 ブレーキ。

Claims (8)

  1. 駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
    内燃機関と、
    該内燃機関の出力軸と前記駆動軸とに接続され、電力と動力との入出力を伴って前記出力軸と前記駆動軸とに動力を入出力する電力動力入出力手段と、
    動力を入出力可能な電動機と、
    複数のクラッチの係合状態を変更することにより、複数の変速段の変更を伴って前記電動機の回転軸の動力を前記駆動軸に伝達する変速手段と、
    前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力のやり取りを行なう蓄電手段と、
    前記変速手段が前記複数の変速段の全てを形成できない変速段形成異常を検出する異常検出手段と、
    前記駆動軸に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、
    前記異常検出手段により変速段形成異常が検出されないときには形成可能な変速段の範囲内における変速段の変更を伴って前記設定された要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機と前記変速手段とを制御し、前記異常検出手段により変速段形成異常が検出されたときには前記電動機から駆動力を出力せずに前記要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する制御手段と、
    を備える動力出力装置。
  2. 前記制御手段は、前記異常検出手段により変速段形成異常が検出されない場合において、前記複数の変速段の全ての変速段が形成可能であるときには全ての変速段の変更を伴って前記要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機と前記変速手段とを制御し、前記複数の変速段のいずれかに変速段が形成できないときには形成可能な変速段を用いて前記要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機と前記変速手段とを制御する制御手段である請求項1記載の動力出力装置。
  3. 請求項1または2記載の動力出力装置であって、
    前記複数のクラッチは、所定の油圧を形成可能な油圧回路により作動して係合状態が変更されるものであり、
    前記異常検出手段は、前記油圧回路が前記複数のクラッチの全てに前記所定の油圧を作用させることができないときに前記変速段形成異常を検出する手段である
    動力出力装置。
  4. 前記電力動力入出力手段は、前記内燃機関と前記駆動軸と回転軸との3軸に接続され該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記回転軸に動力を入出力する発電機とを備える手段である請求項1ないし3いずれか記載の動力出力装置。
  5. 請求項1ないし4いずれか記載の動力出力装置を搭載し、車軸が前記駆動軸に接続されてなる車両。
  6. 内燃機関および蓄電手段と共に駆動軸に動力を出力する動力出力装置に組み込まれる駆動装置であって、
    前記蓄電手段と電力のやり取りが可能に接続されると共に前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸とに接続されて電力と動力との入出力を伴って前記出力軸と前記駆動軸とに動力を入出力する電力動力入出力手段と、
    動力を入出力可能な電動機と、
    複数のクラッチの係合状態を変更することにより、複数の変速段の変更を伴って前記電動機の回転軸の動力を前記駆動軸に伝達する変速手段と、
    前記変速手段が前記複数の変速段の全てを形成できない変速段形成異常を検出する異常検出手段と、
    前記異常検出手段により変速段形成異常が検出されないときには形成可能な変速段の範囲内における変速段の変更を伴って前記駆動軸に要求される要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関の制御と共に前記電力動力入出力手段と前記電動機と前記変速手段とを制御し、前記異常検出手段により変速段形成異常が検出されたときには前記電動機から駆動力を出力せずに前記要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関の制御と共に前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する制御手段と、
    を備える駆動装置。
  7. 前記制御手段は、前記異常検出手段により変速段形成異常が検出されない場合において、前記複数の変速段の全ての変速段が形成可能であるときには前記変速段の変更を伴って前記要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関の制御と共に前記電力動力入出力手段と前記電動機と前記変速手段とを制御し、前記複数の変速段のいずれかに変速段が形成できないときには形成可能な変速段を用いて前記要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関の制御と共に前記電力動力入出力手段と前記電動機と前記変速手段とを制御する制御手段である請求項6記載の駆動装置。
  8. 内燃機関と、該内燃機関の出力軸と駆動軸とに接続され電力と動力との入出力を伴って前記出力軸と前記駆動軸とに動力を入出力する電力動力入出力手段と、動力を入出力可能な電動機と、複数のクラッチの係合状態を変更することにより複数の変速段の変更を伴って前記電動機の回転軸の動力を前記駆動軸に伝達する変速手段と、前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力のやり取りを行なう蓄電手段と、を備える動力出力装置の制御方法であって、
    前記変速手段が前記複数の変速段の少なくとも一つを形成可能なときには形成可能な変速段の範囲内における変速段の変更を伴って前記駆動軸に要求される要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機と前記変速手段とを制御し、前記変速手段が前記複数の変速段の全てを形成できないときには前記電動機から駆動力を出力せずに前記要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する
    動力出力装置の制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013001185A (ja) * 2011-06-14 2013-01-07 Denso Corp 回転機の減磁検出装置
JP2018043582A (ja) * 2016-09-13 2018-03-22 スズキ株式会社 ハイブリッド車両の制御装置

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