JP4240029B2 - 車両およびその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、車両およびその制御方法に関する。
従来、この種の車両としては、エンジンと、このエンジンのクランクシャフトをキャリアに接続すると共に車軸に機械的にリングギヤを接続した遊星歯車機構と、この遊星歯車機構のサンギヤに動力を入出力する第1モータと、車軸に連結された2段変速の変速機と、この変速機に動力を入出力する第2モータと、第1モータおよび第2モータと電力のやりとりを行なう蓄電装置と、を備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この車両では、蓄電装置の入出力制限が大きく制限されるときには変速機の変速を低負荷側に変更することにより、変速に伴うショックを防止している。
特開2004−204957号公報
上述の車両のように2段変速の変速機を搭載する場合には、変速機を変速するときに駆動力の落ち込みが生じたりトルクショックが生じたりするのを抑制することや高車速での走行を行なわないときに変速機の変速が頻繁に行なわれないようにすることから、変速機の増速側の変速段への変速は比較的車速が大きいところで行なわれることが多いが、車両の燃費や動力性能を考慮すると、こうした変速を行なわない方がよい場合もある。
本発明の車両およびその制御方法は、内燃機関からの動力と電動機から2段変速の変速機を介して出力される動力とにより走行する車両において、変速機の変速を頻繁に行なうことなく車両の燃費を向上させることを目的の一つとする。また、本発明の車両およびその制御方法は、内燃機関からの動力と電動機から2段変速の変速機を介して出力される動力とにより走行する車両において、車両の動力特性を保持することを目的の一つとする。
本発明の車両およびその制御方法は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
本発明の車両は、
内燃機関と、
前記内燃機関の出力軸と第1の車軸とに連結され、電力と動力の入出力を伴って前記出力軸側および前記第1の車軸側に動力を入出力する電力動力入出力手段と、
動力を入出力可能な電動機と、
前記第1の車軸または該第1の車軸とは異なる車軸のいずれかである第2の車軸と前記電動機の回転軸とに接続される2段変速の変速手段と、
前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、
車速を検出する車速検出手段と、
前記検出された車速が前記変速手段を増速側の変速段で走行可能な下限車速より大きな所定車速以上のときに所定の変速条件が成立した所定変速成立状態ではないときには車速と変速段との関係である第1の車速変速関係と前記検出された車速とに基づいて前記変速手段の変速段を変速し、前記所定変速成立状態であるときには前記第1の車速変速関係より低車速で増速側の変速段となる第2の車速変速関係と前記検出された車速とに基づいて前記変速手段の変速段を変速する変速制御手段と、
走行に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、
前記設定された要求駆動力に基づく駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の車両では、車速が変速手段を増速側の変速段で走行可能な下限車速より大きな所定車速以上のときに所定の変速条件が成立した所定変速成立状態ではないときには、車速と変速段との関係である第1の車速変速関係と車速とに基づいて変速手段の変速段を変速すると共に走行に要求される要求駆動力に基づく駆動力により走行するよう内燃機関と電力動力入出力手段と電動機と変速手段とを制御し、所定変速成立状態であるときには、第1の車速変速関係より低車速で増速側の変速段となる第2の車速変速関係と車速とに基づいて変速手段の変速段を変速すると共に走行に要求される要求駆動力に基づく駆動力により走行するよう内燃機関と電力動力入出力手段と電動機と変速手段とを制御する。即ち、所定変速成立状態のときには通常時より低車速で変速手段の変速段を増速側の変速段に変速するのである。これにより、電動機の回転数が小さくなってモータ損失が小さくなると共に変速手段の伝達損失も小さくすることができる。この結果、頻繁な変速を行なうことなく、車両の燃費を向上させることができる。また、変速手段を増速側の変速段で走行可能な下限車速より大きな所定車速以上のときに変速するから、車両の動力特性を保持することができる。
こうした本発明の車両において、前記所定の変速条件は、前記所定車速以上の車速で所定時間以上に亘って走行する条件であるものとすることもできるし、前記所定車速以上の車速で所定時間以上に亘っての走行が予測される条件であるものとすることもできるし、車速が前記所定車速以上となってから車速が大きいほど小さな傾向の待ち時間が経過する条件であるものとすることもできる。また、前記所定の変速条件は、前記検出された車速と前記第1の車速変速関係とに基づいて前記変速手段を増速側の変速段に変速しない条件であるものとすることもできる。
また、本発明の車両において前記電力動力入出力手段は、前記第1の車軸と前記内燃機関の出力軸と回転可能な第3軸の3軸に接続され該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記第3軸に動力を入出力可能な発電機と、を備える手段であるものとすることもできる。
本発明の車両の制御方法は、
内燃機関と、前記内燃機関の出力軸と第1の車軸とに連結され電力と動力の入出力を伴って前記出力軸側および前記第1の車軸側に動力を入出力する電力動力入出力手段と、動力を入出力可能な電動機と、前記第1の車軸または該第1の車軸とは異なる車軸のいずれかである第2の車軸と前記電動機の回転軸とに接続される複数の変速段を有する変速手段と、前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、を備える車両の制御方法であって、
(a)車速が前記変速手段の複数の変速段のうち最増速側の変速段で走行可能な下限車速より大きな所定車速以上のときに所定の変速条件が成立した所定変速成立状態ではないときには、車速と変速段との関係である第1の車速変速関係と車速とに基づいて前記変速手段の変速段を変速すると共に走行に要求される要求駆動力に基づく駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機と前記変速手段とを制御し、
(b)前記所定変速成立状態であるときには、前記第1の車速変速関係より低車速で増速側の変速段となる第2の車速変速関係と車速とに基づいて前記変速手段の変速段を変速すると共に走行に要求される要求駆動力に基づく駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機と前記変速手段とを制御する、
ことを要旨とする。
この本発明の車両の制御方法では、車速が変速手段を増速側の変速段で走行可能な下限車速より大きな所定車速以上のときに所定の変速条件が成立した所定変速成立状態ではないときには、車速と変速段との関係である第1の車速変速関係と車速とに基づいて変速手段の変速段を変速すると共に走行に要求される要求駆動力に基づく駆動力により走行するよう内燃機関と電力動力入出力手段と電動機と変速手段とを制御し、所定変速成立状態であるときには、第1の車速変速関係より低車速で増速側の変速段となる第2の車速変速関係と車速とに基づいて変速手段の変速段を変速すると共に走行に要求される要求駆動力に基づく駆動力により走行するよう内燃機関と電力動力入出力手段と電動機と変速手段とを制御する。即ち、所定変速成立状態のときには通常時より低車速で変速手段の変速段を増速側の変速段に変速するのである。これにより、電動機の回転数が小さくなってモータ損失が小さくなると共に変速手段の伝達損失も小さくすることができる。この結果、頻繁な変速を行なうことなく、車両の燃費を向上させることができる。また、変速手段を増速側の変速段で走行可能な下限車速より大きな所定車速以上のときに変速するから、車両の動力特性を保持することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としての駆動装置や動力出力装置を搭載するハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、変速機60を介して動力分配統合機構30に接続されたモータMG2と、車両の駆動系全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン22の運転状態を検出する各種センサから信号を入力するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32には変速機60を介してモータMG2がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32に出力する。リングギヤ32は、ギヤ機構37およびデファレンシャルギヤ38を介して車両前輪の駆動輪39a,39bに機械的に接続されている。したがって、リングギヤ32に出力された動力は、ギヤ機構37およびデファレンシャルギヤ38を介して駆動輪39a,39bに出力されることになる。なお、駆動系として見たときの動力分配統合機構30に接続される3軸は、キャリア34に接続されたエンジン22の出力軸であるクランクシャフト26,サンギヤ31に接続されモータMG1の回転軸となるサンギヤ軸31aおよびリングギヤ32に接続されると共に駆動輪39a,39bに機械的に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aとなる。
モータMG1およびモータMG2は、共に発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2の一方で発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。モータMG1,MG2は、共にモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、回転位置検出センサ43,44から入力した信号に基づいて図示しない回転数算出ルーチンによりモータMG1,MG2の回転子の回転数Nm1,Nm2を計算している。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
変速機60は、モータMG2の回転軸48とリングギヤ軸32aとの接続および接続の解除を行なうと共に両軸の接続をモータMG2の回転軸48の回転数を2段に減速してリングギヤ軸32aに伝達するよう構成されている。変速機60の構成の一例を図2に示す。この図2に示す変速機60は、ダブルピニオンの遊星歯車機構60aとシングルピニオンの遊星歯車機構60bと二つのブレーキB1,B2とにより構成されている。ダブルピニオンの遊星歯車機構60aは、外歯歯車のサンギヤ61と、このサンギヤ61と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ62と、サンギヤ61に噛合する複数の第1ピニオンギヤ63aと、この第1ピニオンギヤ63aに噛合すると共にリングギヤ62に噛合する複数の第2ピニオンギヤ63bと、複数の第1ピニオンギヤ63aおよび複数の第2ピニオンギヤ63bを連結して自転かつ公転自在に保持するキャリア64とを備えており、サンギヤ61はブレーキB1のオンオフによりその回転を自由にまたは停止できるようになっている。シングルピニオンの遊星歯車機構60bは、外歯歯車のサンギヤ65と、このサンギヤ65と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ66と、サンギヤ65に噛合すると共にリングギヤ66に噛合する複数のピニオンギヤ67と、複数のピニオンギヤ67を自転かつ公転自在に保持するキャリア68とを備えており、サンギヤ65はモータMG2の回転軸48に、キャリア68はリングギヤ軸32aにそれぞれ連結されていると共にリングギヤ66はブレーキB2のオンオフによりその回転が自由にまたは停止できるようになっている。ダブルピニオンの遊星歯車機構60aとシングルピニオンの遊星歯車機構60bとは、リングギヤ62とリングギヤ66、キャリア64とキャリア68とによりそれぞれ連結されている。変速機60は、ブレーキB1,B2を共にオフとすることによりモータMG2の回転軸48をリングギヤ軸32aから切り離すことができ、ブレーキB1をオフとすると共にブレーキB2をオンとしてモータMG2の回転軸48の回転を比較的大きな減速比で減速してリングギヤ軸32aに伝達し(以下、この状態をLoギヤの状態という)、ブレーキB1をオンとすると共にブレーキB2をオフ状態としてモータMG2の回転軸48の回転を比較的小さな減速比で減速してリングギヤ軸32aに伝達する(以下、この状態をHiギヤの状態という)。なお、ブレーキB1,B2を共にオンとする状態は回転軸48やリングギヤ軸32aの回転を禁止するものとなる。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば,バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた図示しない温度センサからの電池温度などが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、バッテリECU52では、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)も演算している。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量に対応したアクセル開度Adrvを検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Adrv,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。また、ハイブリッド用電子制御ユニット70からは、変速機60のブレーキB1,B2の図示しないアクチュエータへの駆動信号やなどが出力ポートを介して出力されている。なお、ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
次に、実施例のハイブリッド自動車20の動作、特に変速機60の変速を伴って走行する際の動作について説明する。図3は、実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば、数msec毎)に繰り返し実行される。
駆動制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ88からの車速V,モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,充放電要求電力Pb*,バッテリ50の入出力制限Win,Woutなど制御に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ43,44により検出されるモータMG1,MG2の回転子の回転位置に基づいて計算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。また、充放電要求電力Pb*は、バッテリ50の残容量(SOC)などに基づいてバッテリECU52によりバッテリ50を充放電すべき電力として設定されるものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、バッテリ50の温度Tbやバッテリ50の残容量(SOC)に基づいて設定されたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて車両に要求されるトルクとして駆動輪39a,39bに連結された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*と車両に要求される要求パワーPe*とを設定する(ステップS110)。要求トルクTr*は、実施例では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する要求トルクTr*を導出して設定するものとした。図4に要求トルク設定用マップの一例を示す。要求パワーP*は、設定した要求トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じたものと充放電要求電力Pb*とロスLossとの和として計算することができる。なお、リングギヤ軸32aの回転数Nrは、車速Vに換算係数kを乗じることによって求めたり、モータMG2の回転数Nm2を変速機60のギヤ比Grで割ることによって求めることができる。
続いて、設定した要求パワーPe*に基づいてエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する(ステップS120)。この設定は、エンジン22を効率よく動作させる動作ラインと要求パワーPe*とに基づいて目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する。エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する様子を図5に示す。図示するように、目標回転数Ne*と目標トルクTe*は、動作ラインと要求パワーPe*(Ne*×Te*)が一定の曲線との交点により求めることができる。
次に、設定した目標回転数Ne*とリングギヤ軸32aの回転数Nr(Nm2/Gr)と動力分配統合機構30のギヤ比ρとを用いて次式(1)によりモータMG1の目標回転数Nm1*を計算すると共に計算した目標回転数Nm1*と現在の回転数Nm1とに基づいて式(2)によりモータMG1のトルク指令Tm1*を計算する(ステップS130)。ここで、式(1)は、動力分配統合機構30の回転要素に対する力学的な関係式である。動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図を図6に示す。図中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1であるサンギヤ31の回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neであるキャリア34の回転数を示し、R軸はモータMG2の回転数Nm2に変速機60のギヤ比Grを乗じたリングギヤ32の回転数Nrを示す。式(1)は、この共線図を用いれば容易に導くことができる。なお、R軸上の2つの太線矢印は、エンジン22を目標回転数Ne*および目標トルクTe*の運転ポイントで定常運転したときにエンジン22から出力されるトルクTe*がリングギヤ軸32aに伝達されるトルクと、モータMG2から出力されるトルクTm2*が変速機60を介してリングギヤ軸32aに作用するトルクとを示す。また、式(2)は、モータMG1を目標回転数Nm1*で回転させるためのフィードバック制御における関係式であり、式(2)中、右辺第2項の「k1」は比例項のゲインであり、右辺第3項の「k2」は積分項のゲインである。
Nm1*=Ne*・(1+ρ)/ρ−Nm2/(Gr・ρ) (1)
Tm1*=前回Tm1*+k1(Nm1*−Nm1)+k2∫(Nm1*−Nm1)dt (2)
次に、バッテリ50の入出力制限Win,Woutと計算したモータMG1のトルク指令Tm1*に現在のモータMG1の回転数Nm1を乗じて得られるモータMG1の消費電力(発電電力)との偏差をモータMG2の回転数Nm2で割ることによりモータMG2から出力してもよいトルクの上下限としてのトルク制限Tmin,Tmaxを次式(3)および式(4)により計算すると共に(ステップS140)、要求トルクTr*とトルク指令Tm1*と動力分配統合機構30のギヤ比ρを用いてモータMG2から出力すべきトルクとしての仮モータトルクTm2tmpを式(5)により計算し(ステップS150)、計算したトルク制限Tmin,Tmaxで仮モータトルクTm2tmpとを制限したものをモータMG2のトルク指令Tm2*に設定する(ステップS160)。このようにモータMG2のトルク指令Tm2*を設定することにより、駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力する要求トルクTr*を、バッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で制限したトルクとして設定することができる。なお、式(5)は、前述した図6の共線図から容易に導き出すことができる。
Tmin=(Win−Tm1*・Nm1)/Nm2 (3)
Tmax=(Wout−Tm1*・Nm1)/Nm2 (4)
Tm2tmp=(Tr*+Tm1*/ρ)/Gr (5)
こうしてエンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*,モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定すると、エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*についてはエンジンECU24に、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*についてはモータECU40にそれぞれ送信する(ステップS170)。目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24は、エンジン22が目標回転数Ne*と目標トルクTe*とによって示される運転ポイントで運転されるようにエンジン22における燃料噴射制御や点火制御などの制御を行なう。また、トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。
次に、変速機60がLoギヤの状態であるか否か(ステップS180)、車速Vが所定車速Vset以上であるか否か(ステップS190)、そして、車速Vが所定車速Vsetに至ってから継続して所定時間経過したか否か(ステップS200)、を判定する。変速機60がLoギヤの状態であるか否かの判定は、後述する変速処理で変速機60をLoギヤの状態からHiギヤの状態に変速するLo−Hi変速を行なったか否かや変速機60をHiギヤの状態からLoギヤの状態に変速するHi−Lo変速を行なったか否かによって判定することもできるし、変速機60のギヤ比GrにLoギヤの状態のときのギヤ比Gloが設定されているかやHiギヤの状態のときのギヤ比Ghiが設定されているかによっても判定することもできる。所定車速Vsetは、変速機60をHiギヤの状態として走行する際の下限車速より大きな車速であると共に変速機60をLo−Hi変速する車速より小さな車速であり、且つ、変速機60をHi−Lo変速する車速より大きな車速として設定されている。変速機60の変速を行なう際の変速マップの一例を図7に示す。図7の例では、変速機60がLoギヤの状態で車速VがLo−Hi変速線Vhiを越えて大きくなったときに変速機60をLoギヤの状態からHiギヤの状態に変更し、変速機60がHiギヤの状態で車速VがHi−Lo変速線Vloを越えて小さくなったときに変速機60をHiギヤの状態からLoギヤの状態に変更する。したがって、所定車速Vsetは、Hi−Lo変速線Vloより大きくLo−Hi変速線Vhiより小さな車速となる。車速Vが所定車速Vsetに至ってから継続して所定時間経過したか否かの判定は、実施例では、Lo−Hi変速線Vhiを越えないが所定車速Vset以上の車速Vで継続して走行するか否かを判定することを意味する。したがって、所定時間としては、所定車速Vset以上で継続して走行するのを判定できる程度の時間、例えば、10秒や20秒,30秒などを用いることができる。
変速機60がHiギヤの状態のときや変速機60がLoギヤの状態であっても車速Vが所定車速Vset未満のとき、あるいは、変速機60がLoギヤの状態で車速Vが所定車速Vset以上であっても車速Vが所定車速Vsetに至ってから継続して所定時間経過していないときには、図7の変速マップを用いて変速機60の変速段の変速の判定を行ない(ステップS210)、変速機60がLoギヤの状態で車速VがLo−Hi変速線Vhiを越えて大きくなったときにはLo−Hi変速を行なう処理を実行し(ステップS230)、変速機60がHiギヤの状態で車速VがHi−Lo変速線Vloを越えて小さくなったときにはHi−Lo変速を行なう処理を実行し(ステップS230)、その何れでもないときには、60の変速段を変速することなく、本ルーチンを終了する。Lo−Hi変速やHi−Lo変速の変速処理は、実施例では、図8に例示する変速処理ルーチンを実行することにより行なわれる。以下、簡単に変速処理について説明する。
この変速処理ルーチンでは、まず、変速機60の変速段の変速がLoギヤの状態からHiギヤの状態に変更するLo−Hi変速かHiギヤの状態からLoギヤの状態に変更するHi−Lo変速のいずれであるかを判定する(ステップS500)。Lo−Hi変速のときには、Lo−Hi変速の前に前処理が必要なときにはLo−Hi前処理を実行する(ステップS510,S520)。ここで、Lo−Hi前処理としては、モータMG2から出力しているトルクが大きいためにLo−Hi変速の際に変速ショックを生じたりHi−Lo変速をスムーズに行なうことができないときにはモータMG2から出力しているトルクをLo−Hi変速をスムーズに行なうことができる程度のトルクまで減少させるトルクダウン処理などを挙げることができる。Lo−Hi前処理が必要ないときやLo−Hi前処理を行なった後は、現在のモータMG2の回転数Nm2と変速機60のギヤ比Glo,Ghiとにより次式(6)を用いて変速後のモータMG2の回転数Nm2*を計算する(ステップS530)。そして、変速機60のブレーキB1をフリクション係合を伴ってオンとすると共にブレーキB2をオフとするために変速機60の図示しない油圧駆動のアクチュエータに対する油圧シーケンスを開始する(ステップS540)。Lo−Hi変速およびHi−Lo変速の際の変速機60の共線図の一例を図9に示し、Lo−Hi変速の油圧シーケンスの一例を図10に示す。図9中、S1軸はダブルピニオンの遊星歯車機構60aのサンギヤ61の回転数を示し、R1,R2軸はダブルピニオンの遊星歯車機構60aおよびシングルピニオンの遊星歯車機構60bのリングギヤ62,66の回転数を示し、C1,C2軸はリングギヤ軸32aの回転数であるダブルピニオンの遊星歯車機構60aおよびシングルピニオンの遊星歯車機構60bのキャリア64,68の回転数を示し、S2軸はモータMG2の回転数であるシングルピニオンの遊星歯車機構60bのサンギヤ65の回転数を示す。図示するように、Loギヤの状態では、ブレーキB2がオンでブレーキB1がオフとされている。この状態からブレーキB2をオフすると、モータMG2はリングギヤ軸32aから切り離された状態となり、電動機として機能するモータMG2から正のトルクが出力されていることから、その回転数は増加しようとする。ここで、ブレーキB1をフリクション係合させると、モータMG2の回転数Nm2は減少する。そして、モータMG2の回転数Nm2がHiギヤの状態の回転数Nm2*近傍になったときにブレーキB1をフリクション係合から完全にオンとすることにより、Hiギヤの状態に切り替えることができる。また、図10中、ブレーキB1の油圧指令がシーケンスの開始直後に大きいのは、ブレーキB1に係合力が作用するまでにシリンダにオイルを詰め込むためのファストフィルである。そして、モータMG2の回転数Nm2が変速後の回転数Nm2*近傍に至るのを待って(ステップS550,S560)、ブレーキB1を完全にオンとして油圧シーケンスを終了すると共に(ステップS570)、駆動制御で用いる変速機60のギヤ比GrにHiギヤのギヤ比Ghiを設定し(ステップS580)、Lo−Hi前処理を行なったときにはその逆の戻し処理としてのLo−Hi戻し処理を行なって(ステップS590,S600)、変速処理を終了する。
Nm2*=Nm2・Ghi/Glo (6)
ステップS500でHi−Lo変速であると判定されると、Hi−Lo変速の前に前処理が必要なときにはHi−Lo前処理を実行する(ステップS610,S620)。ここで、Hi−Lo前処理としては、モータMG2から出力している制動トルクやモータMG1によりエンジン22をモータリングすることにより車両に作用させている制動力をブレーキホイールシリンダ96a〜96dにより駆動輪39a,39bや従動輪に作用させるブレーキトルクに置き換えるトルク置き換え処理などを挙げることができる。Hi−Lo前処理が必要ないときやHi−Lo前処理を行なった後は、現在のモータMG2の回転数Nm2と変速機60のLoギヤの状態のときのギヤ比GloとHiギヤの状態のときのギヤ比Ghiとを用いて変速して変速機60をHiギヤの状態からLoギヤの状態としたときのモータMG2の回転数としての目標回転数Nm2*を次式(7)により計算し(ステップS630)、変速機60のブレーキB1をオフとすると共にブレーキB2をオンとするために変速機60の油圧駆動のアクチュエータに対する油圧シーケンスを開始する(ステップS640)。変速機60をHiギヤの状態からLoギヤの状態に変速するときの油圧シーケンスの一例を図11に示す。図中、ブレーキB2の油圧指令がシーケンスの開始直後に大きいのは、ブレーキB2に係合力が作用するまでにシリンダにオイルを詰め込むためのファストフィルである。そして、モータMG2の回転数Nm2が変速後の回転数(目標回転数)Nm2*に同期するのを待って(ステップS650,S660)、ブレーキB2を完全にオンとして油圧シーケンスを終了すると共に(ステップS670)、変速機60のギヤ比GrにLoギヤの状態のギヤ比Gloを設定し(ステップS680)、Hi−Lo前処理を行なったときにはその逆の戻し処理としてのHi−Lo戻し処理を行なって(ステップS690,S700)、変速処理を終了する。なお、Hi−Lo変速では、油圧シーケンスを開始した後は、モータMG2についてはその回転数Nm2が変速後の回転数(目標回転数)Nm2*になるよう回転数制御を行なうが、この処理については図示及び説明については省略した。
Nm2*=Nm2・Glo/Ghi (7)
図3の駆動制御ルーチンに戻って、ステップS180〜S200で変速機60がLoギヤの状態であると共に車速Vが所定車速Vset以上であり、且つ、車速Vが所定車速Vsetに至ってから継続して所定時間経過しているときには、Lo−Hi変速線Vhiを越えない範囲で且つ所定車速Vset以上の車速Vで継続して走行すると判断し、図7の変速マップを用いて変速機60の変速段の変速の判定を行なうことなく、Lo−Hi変速の処理を実行して(ステップS230)、本ルーチンを終了する。このように、Lo−Hi変速線Vhiを越えない範囲で所定車速Vset以上の車速Vで継続して走行するときにLo−Hi変速を行なうのは、変速機60はHiギヤの状態の方がLoギヤの状態のときより伝達効率が高く、車両の燃費を向上させるためである。また、前述したように、Lo−Hi変速線Vhiは、変速機60の変速を頻繁に行なわないよう設定されているから、所定車速Vset以上の車速Vでは変速機60をHiギヤの状態としても十分な動力特性を得ることもできる。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、変速機60がLoギヤの状態であると共に車速Vが所定車速Vset以上であり、且つ、車速Vが所定車速Vsetに至ってから継続して所定時間経過しているときには、変速マップの拘わらず、Lo−Hi変速を行なうことにより、変速機60の変速を頻繁に行なうことなく、変速機60の伝達効率を向上させて、車両の燃費を向上させることができる。しかも、所定車速Vsetは、変速機60をHiギヤの状態として走行する際の下限車速より大きな車速であるから、変速機60をLo−Hi変速しても車両の動力特性を低下させることはない。したがって、車両の動力特性を保持することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、変速機60がLoギヤの状態であると共に車速Vが所定車速Vset以上であり、且つ、車速Vが所定車速Vsetに至ってから継続して所定時間経過しているときにLo−Hi変速を行なうものとしたが、車速Vが所定車速Vsetに至ってからの経過時間を所定時間に限定せず、車速Vに応じて可変とするものとしてもよい。例えば、車速Vが大きくなるほど小さな経過時間を用いるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、変速機60がLoギヤの状態であると共に車速Vが所定車速Vset以上であり、且つ、車速Vが所定車速Vsetに至ってから継続して所定時間経過しているときにLo−Hi変速を行なうものとしたが、変速機60がLoギヤの状態であると共に所定車速Vset以上でLo−Hi変速線Vhi未満の車速Vで継続して走行するのを予測したときにLo−Hi変速を行なうものとしてもよい。この場合、過去の走行履歴やナビゲーションシステムによる走行予定経路などを用いて変速機60がLoギヤの状態であると共に所定車速Vset以上でLo−Hi変速線Vhi未満の車速Vで継続して走行するのを予測するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の動力を変速機60により変速してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図12の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力を変速機60により変速してリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪39a,39bが接続された車軸)とは異なる車軸(図12における車輪39c,39dに接続された車軸)に接続するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の動力を動力分配統合機構30を介して駆動輪39a,39bに接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図13の変形例のハイブリッド自動車220に例示するように、エンジン22のクランクシャフト26に接続されたインナーロータ232と駆動輪39a,39bに動力を出力する駆動軸に接続されたアウターロータ234とを有し、エンジン22の動力の一部を駆動軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230を備えるものとしてもよい。
実施例では、エンジン22や動力分配統合機構30,モータMG1,MG2,バッテリ50,ハイブリッド用電子制御ユニット70などを備えるハイブリッド自動車20の形態として説明したが、こうしたハイブリッド自動車20の制御方法の形態としてもよい。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、車両の製造産業などに利用可能である。
本発明の一実施例としての駆動装置や動力出力装置を搭載するハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 変速機60の構成の一例を示す説明図である。 実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する様子の一例を示す説明図である。 動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を示す説明図である。 変速マップの一例を示す説明図である。 変速処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。 Lo−Hi変速およびHi−Lo変速の際の変速機60の共線図の一例を示す説明図である。 Lo−Hi変速の際の変速機60のブレーキB1,B2を駆動制御する油圧回路における油圧シーケンスの一例を示す説明図である。 Hi−Lo変速の際の変速機60のブレーキB1,B2を駆動制御する油圧回路における油圧シーケンスの一例を示す説明図である。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車220の構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
20,120,220 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、31a サンギヤ軸、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、37 ギヤ機構、38 デファレンシャルギヤ、39a,39b 駆動輪、39c,39d 車輪、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、 48 回転軸、50 バッテリ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 変速機、60a ダブルピニオンの遊星歯車機構、60b シングルピニオンの遊星歯車機構、61,65 サンギヤ、62,66 リングギヤ、63a 第1ピニオンギヤ、63b 第2ピニオンギヤ、64,68 キャリア、67 ピニオンギヤ、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、230 対ロータ電動機、232 インナーロータ 234 アウターロータ、MG1,MG2 モータ、B1,B2 ブレーキ。

Claims (4)

  1. 内燃機関と、
    前記内燃機関の出力軸と第1の車軸とに連結され、電力と動力の入出力を伴って前記出力軸側および前記第1の車軸側に動力を入出力する電力動力入出力手段と、
    動力を入出力可能な電動機と、
    前記第1の車軸または該第1の車軸とは異なる車軸のいずれかである第2の車軸と前記電動機の回転軸とに接続され、低車速側の低変速段と高車速側の高変速段の2段変速の変速手段と、
    前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、
    車速を検出する車速検出手段と、
    前記変速手段を前記低変速段として走行しているときに前記検出された車速が前記低変速段から前記高変速段に変更するために予め設定された低高変速車速以上に至ったときには前記変速手段を前記高変速段として走行するよう前記変速手段の変速段を変速し、前記変速手段を前記高変速段として走行しているときに前記検出された車速が前記低高変速車速より小さく前記高変速段から前記低変速段に変更するために予め設定された高低変速車速未満に至ったときには前記変速手段を前記低変速段として走行するよう前記変速手段の変速段を変速し、前記変速手段を前記低変速段として走行しているときに前記検出された車速が前記高低変速車速より大きく前記低高変速車速より小さい所定車速以上且つ前記低高変速車速未満となる状態で所定時間経過したときには前記変速手段を前記高変速段として走行するよう前記変速手段の変速段を変速する変速制御手段と、
    走行に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、
    前記設定された要求駆動力に基づく駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する制御手段と、
    を備える車両。
  2. 前記所定時間は、車速が前記所定車速以上となってから車速が大きいほど小さな傾向の待ち時間である請求項1記載の車両。
  3. 前記電力動力入出力手段は、前記第1の車軸と前記内燃機関の出力軸と回転可能な第3軸の3軸に接続され該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記第3軸に動力を入出力可能な発電機と、を備える手段である請求項1または2記載の車両。
  4. 内燃機関と、前記内燃機関の出力軸と第1の車軸とに連結され電力と動力の入出力を伴って前記出力軸側および前記第1の車軸側に動力を入出力する電力動力入出力手段と、動力を入出力可能な電動機と、前記第1の車軸または該第1の車軸とは異なる車軸のいずれかである第2の車軸と前記電動機の回転軸とに接続される2段変速の変速手段と、前記電力動力入出力手段および前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、を備える車両の制御方法であって、
    (a)前記変速手段を低変速段として走行しているときに車速が前記低変速段から高変速段に変更するために予め設定された低高変速車速以上に至ったときには前記変速手段を前記高変速段として走行するよう前記変速手段の変速段を変速し、前記変速手段を前記高変速段として走行しているときに車速が前記低高変速車速より小さく前記高変速段から前記低変速段に変更するために予め設定された高低変速車速未満に至ったときには前記変速手段を前記低変速段として走行するよう前記変速手段の変速段を変速し、前記変速手段を前記低変速段として走行しているときに車速が前記高低変速車速より大きく前記低高変速車速より小さい所定車速以上且つ前記低高変速車速未満となる状態で所定時間経過したときには前記変速手段を前記高変速段として走行するよう前記変速手段の変速段を変速し、
    (b)走行に要求される要求駆動力に基づく駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する、
    車両の制御方法。
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