JP2007216424A - 凹部を有する延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シート及びその積層シート - Google Patents

凹部を有する延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シート及びその積層シート Download PDF

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Abstract

【課題】熱可塑性樹脂との接着性、引張強度、引張弾性率及び耐熱性の優れた延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シート及びそれを用い、線膨張係数が低く、軽量で、耐衝撃性、耐久性、作業性、生産性等が優れている積層シート、特に、雨樋等の外装建材として好適に使用できる積層シートを提供する。
【解決手段】非晶状態の熱可塑性ポリエステル系樹脂シートを、該熱可塑性ポリエステル系樹脂のガラス転移温度−20℃〜該熱可塑性ポリエステル系樹脂のガラス転移温度+20℃の温度の一対のロール間を通して引抜いて引抜延伸した後、該ロールの温度より高い温度で一軸延伸した延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの少なくとも一面に凹部が穿設されていることを特徴とする凹部を有する延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シート。
【選択図】 図1

Description

本発明は、引張強度、引張弾性率及び耐熱性の優れた延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シート及びそれを用いた外装建材として好適に使用できる積層シートに関する。
従来より、引抜成形により、平滑な表面を持つ、透明で、強度と弾性率の高い結晶性高分子シートを製造する方法が検討されており、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアセタール樹脂、ナイロン等の結晶性高分子原反シートを、そのシートに10MPaの荷重をかけて10℃/分の昇温速度で昇温した時の変形開始温度以上で示差走査熱量測定融解曲線の立ち上がり温度を超えない温度に加熱した一対のローラーを通じて、少なくとも延伸比2.5倍以上に引き抜くことを特徴とする結晶性高分子シートの製造方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開昭60−15120号公報
しかしながら、上記結晶性高分子シートの製造方法でポリエステル系樹脂を延伸するには、ポリエステル系樹脂は低温では硬すぎて延伸に必要な柔軟性が不足し、高温では配向の緩和が支配的になるので、強度及び弾性率の優れた延伸シートを得るには、ポリエステル系樹脂のガラス転移温度−20℃〜ガラス転移温度+20℃の温度範囲で引抜成形する必要があるが、引抜成形された延伸ポリエステル系樹脂シートはガラス転移温度以上に加熱されると弾性率が急激に低下するという欠点があった。
一方、塩化ビニル系樹脂は耐水性、難燃性、機械的特性等が優れ、且つ価格が比較的安価であるので、建築部材の材料として広く使用されている。例えば、雨樋は、一般的に硬質塩化ビニル系樹脂を押出成形により成形している。
しかし、硬質塩化ビニル系樹脂成形体の線膨張係数は7.0×10-5(1/℃)と大きいので、硬質塩化ビニル系樹脂製雨樋を設置する際には、雨樋の伸縮を吸収しうる継手で接続したり、端部をフリーにしたりする必要があったが、施工される雨樋の長さが長くなると、継手や落とし口が多くなり、外観が悪いという欠点があった。
そのため、線膨張係数の低い雨樋の検討が種々なされている。例えば、塩化ビニル樹脂100重量部に対して、マイカ20〜35重量部と、炭酸カルシウム20〜40重量部と、加工助剤5〜15重量部とを添加した塩化ビニル系樹脂組成物からなることを特徴とする塩化ビニル系樹脂製雨樋(例えば、特許文献2参照。)が提案されている。
特許第2905260号公報
上記雨樋は、塩化ビニル系樹脂にマイカと炭酸カルシウムを添加し雨樋の線膨張係数を低くしているが、塩化ビニル系樹脂を主体とするものであり、マイカと炭酸カルシウムの添加量が少ないと線膨張係数が依然として高く、添加量を多くすると雨樋の耐衝撃性、耐久性が低下するという欠点があった。
又、補強材としてガラス繊維を含浸したり、金属薄板を積層したりした雨樋も提案されている。例えば、熱可塑性樹脂と強化繊維とからなる複合シートが所要断面形状に賦形され、かつ、その表面に熱可塑性樹脂が押出被覆されているとともに、上記複合シートは、少なくともその賦形部分に強化短繊維がランダム配向していることを特徴とする複合成形品(例えば、特許文献3参照。)、金属薄板を芯材とし、この芯材両面に合成樹脂を被覆してシート材を形成し、このシート材に折曲治具先端部を押し当てて断面略コ字型に折曲形成して成る雨樋において、内面側となる前記合成樹脂の折曲位置に、折曲治具先端部がガイドされる凹溝を設けて成ることを特徴とする雨樋(例えば、特許文献4参照。)等が提案されている。
特開平11−19998号公報 特開平9−279783号公報
しかしながら、前者の雨樋は熱可塑性樹脂と強化繊維とからなり、短繊維がランダムに配向した複合シートを作成し、所要断面形状に賦形した後に、その表面に熱可塑性樹脂を押出被覆しなければならず、その製造が困難であり、廃棄する際に問題があった。
後者の雨樋は、金属薄板が芯材として積層されているので、重量が重くなり、切断作業が困難であり、且つ、雨樋の端部に金属薄板が露出するので経時により錆が発生し、腐食により耐久性が低下するという欠点があった。
更に、金属薄板からなる芯材やガラス繊維を使用せず、線膨張係数の低い雨樋として、例えば、20〜80℃の平均線膨張率が5×10-5(1/℃)以下であるポリオレフィン延伸材料の表面に、該ポリオレフィンを溶解する低分子化合物を付着させた後、加圧・加熱により前記ポリオレフィン延伸材料を接着した、20〜80℃の平均線膨張率が5×10-5(1/℃)以下であるポリオレフィン成形体(例えば、特許文献5参照。)、熱可塑性樹脂を押し出し成形した後、更に、この押し出し成形したものを延伸して引き延ばすことで分子を一方向に配向し、熱可塑性合成樹脂の線膨張係数が6×10-5/℃以下で且つ厚みが0.5mmより厚いことを特徴とする合成樹脂雨樋(例えば、特許文献6参照。)等が提案されている。
特開平10−291250号公報 特開2002−285685号公報
しかしながら、前者の雨樋はポリオレフィン延伸材料を20〜40倍と高度に延伸したシートであり、延伸方向に沿って割れやすく耐衝撃性が悪いという欠点を有しており、これを防ぐために硬質塩化ビニル系樹脂、AES樹脂等と積層しようとすると、ポリオレフィンはこれらの樹脂より融点が低いためポリオレフィンの延伸状態が崩れ、線膨張係数が高くなるという欠点があった。
更に、後者の雨樋は押し出し成形した雨樋を単に延伸したものなので、延伸方向に沿って割れやすく耐衝撃性が悪いという欠点を有していた。
これらの欠点を解消しうる材料を種々検討したところ、特定の条件で引抜延伸した後一軸延伸した延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートが引張強度、引張弾性率、耐熱性等が優れていることを見出した。しかしながら、延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートと熱可塑性樹脂との接着性は低く、強固に接着した積層シートを得ることができなかった。
本発明の目的は、上記欠点に鑑み、熱可塑性樹脂との接着性、引張強度、引張弾性率及び耐熱性の優れた延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートを提供することにある。
本発明の異なる目的は、上記延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートを用い、線膨張係数が低く、軽量で、耐衝撃性、耐久性、作業性、生産性等が優れている積層シート、特に、雨樋等の外装建材として好適に使用できる積層シートを提供することにある。
請求項1記載の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートは、非晶状態の熱可塑性ポリエステル系樹脂シートを、該熱可塑性ポリエステル系樹脂のガラス転移温度−20℃〜該熱可塑性ポリエステル系樹脂のガラス転移温度+20℃の温度の一対のロール間を通して引抜いて引抜延伸した後、該ロールの温度より高い温度で一軸延伸した延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの少なくとも一面に凹部が穿設されていることを特徴とする凹部を有する延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートである。
本発明で使用される熱可塑性ポリエステル系樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリグリコール酸、ポリ(L−乳酸)、ポリ(3−ヒドロキシブチレート)、ポリ(3−ヒドロキシブチレート/ヒドロキシバリレート)、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネートアジペート、ポリブチレンサクシネート/乳酸、ポリブチレンサクシネート/カーボネート、ポリブチレンサクシネート/テレフタレート、ポリブチレンアジペート/テレフタレート、ポリテトラメチレナジペート/テレフタレート、ポリブチレンサクシネート/アジペート/テレフタレート等が挙げられ、耐熱性の優れたポリエチレンテレフタレートが好ましい。
上記熱可塑性ポリエステル系樹脂の極限粘度は、低すぎるとシート作成時にドローダウンを起こしやすく、高すぎると、延伸しても機械的強度(特に弾性率)が上昇しないので、0.6〜1.0が好ましい。
熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの厚みは特に限定されないが、0.5〜4mmが好ましい。0.5mm未満では、延伸後のシート厚みが薄くなりすぎ、取扱いに際しての強度が十分な大きさとならないことがあり、4mmを超えると延伸が困難となることがある。
上記熱可塑性ポリエステル系樹脂シートは非晶状態である。熱可塑性ポリエステル系樹脂シートは非晶状態であればよく、その結晶化度は特に限定されるものではないが、示差走査熱量計で測定した結晶化度が10%未満あることが好ましく、より好ましくは5%未満である。
本発明においては、上記非晶状態の熱可塑性ポリエステル系樹脂シートを、一対のロール間を通して引抜いて引抜延伸する。引抜延伸する際の熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの温度は特に限定されるものではないが、ガラス転移温度付近の温度に加熱されているのが好ましい。
上記引抜延伸する際の一対のロールの温度は、低温であると熱可塑性ポリエステル系樹脂シートが硬すぎて引抜くことができず、高温になると熱可塑性ポリエステル系樹脂シートが柔らかくなりシートを引抜く張力により熱可塑性ポリエステル系樹脂シートが切断されるので、該熱可塑性ポリエステル系樹脂のガラス転移温度−20℃〜該熱可塑性ポリエステル系樹脂のガラス転移温度+20℃の温度範囲であり、好ましくは該熱可塑性ポリエステル系樹脂のガラス転移温度〜該熱可塑性ポリエステル系樹脂のガラス転移温度+10℃の温度範囲である。
又、非晶状態の熱可塑性ポリエステル系樹脂シートを引抜く際に、ロールは必ずしも回転する必要はないが、温度分布を均一にするために引抜き方向にわずかに回転していてもよい。
ロールの回転速度が遅いとロールに熱可塑性ポリエステル系樹脂シートが摩擦され、摩擦熱が発生し、ロール温度が上昇して、加熱された熱可塑性ポリエステル系樹脂を冷却する効果が低下し、逆にロールの回転速度が早くなると、熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの表面の熱可塑性ポリエステル系樹脂のみが流動し、均一に引抜延伸できなくなり、得られた引抜延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの弾性率が低下する。
従って、ロールの回転速度は熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの引抜速度と実質的に同一又はそれ以下の速度が好ましく、より好ましくは熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの引抜速度の50〜100%の速度である。
又、熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの厚さが厚い場合は、ロールによる冷却効果が小さくなるのでロールの回転速度は熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの引抜速度と実質的に同一に近い速度が好ましく、熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの厚さが薄い場合は、ロールによる冷却効果が大きいのでロールの回転速度は遅くてもよい。
上記引抜延伸の延伸倍率は、特に限定されるものではないが、延伸倍率が低いと、引張強度、引張弾性率に優れたシートが得られず、高くなると延伸時にシートの破断が生じやすくなるので、2〜9倍が好ましく、さらに好ましくは4〜8倍である。
本発明においては、引抜延伸された熱可塑性ポリエステル系樹脂シートを該ロールの温度より高い温度で一軸延伸する。
引抜延伸された熱可塑性ポリエステル系樹脂シートのポリエステル系樹脂は、延伸の阻害要因となる熱による等方的な結晶化及び配向が抑えられた状態で分子鎖は高度に配向しているので強度及び弾性率が優れているが、結晶化度は低いので加熱されると配向は容易に緩和され弾性率は低下してしまうという欠点を有している。
しかし、この引抜延伸された熱可塑性ポリエステル系樹脂シートを、該ロールの温度より高い温度で一軸延伸することにより配向が緩和されることなく結晶化度が上昇し、加熱されても配向が容易に緩和されない耐熱性の優れた延伸シートが得られる。
上記一軸延伸する方法としてはロール延伸法が好適に用いられる。ロール延伸法とは、速度の異なる2対のロール間に延伸原反を挟み、延伸原反を加熱しつつ引っ張る方法であり、一軸方向のみに強く分子配向させることができる。この場合、2対のロールの速度比が延伸倍率となる。
上記一軸延伸する際の温度は、引抜延伸する際の一対のロールの温度より高い温度であればよいが、高すぎると引抜延伸された熱可塑性ポリエステル系樹脂シートが溶融して切断されるので、昇温速度10℃/minで測定した示差走査熱量曲線での熱可塑性ポリエステル系樹脂の結晶化ピークの立ち上がり温度〜融解ピークの立ち上がり温度の温度範囲が好ましい。
尚、ポリエチレンテレフタレートの結晶化ピークの立ち上がり温度は約120℃であり、融解ピークの立ち上がり温度は約230℃である。従って、ポリエチレンテレフタレートシートを一軸延伸する際は約120℃〜約230℃で一軸延伸するのが好ましい。
上記一軸延伸の延伸倍率は、特に限定されるものではないが、延伸倍率が低いと、引張強度、引張弾性率に優れたシートが得られず、高くなると延伸時にシートの破断が生じやすくなるので、1.1〜3倍が好ましく、さらに好ましくは1.2〜2倍である。又、引抜延伸と一軸延伸の合計延伸倍率は、同様の理由で、2.5〜10倍が好ましい。
一軸延伸された延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートは、耐熱性を向上させるために熱固定されるのが好ましい。
熱固定温度は、一軸延伸温度より低いと熱可塑性ポリエステル系樹脂の結晶化が進まないので耐熱性が向上せず、昇温速度10℃/minで測定した示差走査熱量曲線での熱可塑性ポリエステル系樹脂の融解ピークの立ち上がり温度より高くなると熱可塑性ポリエステル系樹脂が溶解して延伸(配向)が消滅し引張弾性率、引張強度等が低下するので、一軸延伸温度〜昇温速度10℃/minで測定した示差走査熱量曲線での熱可塑性ポリエステル系樹脂の融解ピークの立ち上がり温度が好ましい。
又、熱固定する際に、延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートに大きな張力がかかっていると延伸され、張力がかかっていないか、非常に小さい状態では収縮するので、延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの長さが実質的に変化しない状態で行うことが好ましく、延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートに圧力もかかっていないのが好ましい。
即ち、熱固定された延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの長さが、熱固定前の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの長さの0.95〜1.1になるように熱固定するのが好ましい。
従って、延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートをピンチロール等のロールで加熱室内を移動しながら連続的に熱固定する場合は、入口側と出口側の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの送り速度比を0.95〜1.1になるように設定して熱固定するのが好ましい。
又、短尺シートを熱固定する際には、荷重がかからない状態で両端部を固定して行うのが好ましい。
熱固定する際の加熱方法は、特に限定されるものではなく、例えば、熱風、ヒーター等で加熱する方法があげられる。
熱固定する時間は、特に限定されず、延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの厚さや熱固定温度により異なるが、一般に10秒〜10分が好ましい。
更に、上記熱固定された延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートは、ガラス転移温度〜昇温速度10℃/minで測定した示差走査熱量曲線での熱可塑性ポリエステル系樹脂の結晶化ピークの立ち上がり温度の範囲で、実質的に張力がかからない状態でアニールされるのが好ましい。
上記アニールすることにより、延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートは弾性率等の力学的物性が良好であって、ガラス転移温度以上の温度に加熱されても弾性率等の力学的物性が低下することがなく、且つ、収縮率を低く抑えることができる。
又、アニールする際に、延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートに大きな張力がかかっていると延伸されるので、延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートに実質的に張力がかからない状態でアニールするのが好ましい。
即ち、アニールされた延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの長さが、アニール前の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの長さの1.0以下になるようにアニールするのが好ましい。
従って、延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートをピンチロール等のロールで加熱室内を移動しながら連続的にアニールする場合は、入口側と出口側の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの送り速度比を1.0以下になるように設定してアニールするのが好ましい。
又、短尺シートをアニールする際には、荷重がかからないよう両端部を開放して行うのが好ましい。
アニールする際の加熱方法は、特に限定されるものではなく、例えば、熱風、ヒーター等で加熱する方法があげられる。
アニールする時間は、特に限定されず、延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの厚さやアニール温度により異なるが、一般に10秒以上が好ましく、より好ましくは30秒〜5分であり、更に好ましくは1〜2分である。
本発明の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートは、少なくとも一面に凹部が穿設されている。凹部が延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの両面に穿設されていてもよいことは言うまでもない。
凹部の形状は、特に限定されるものではなく、その表面形状としては、例えば、円形、楕円形、瓢箪形、三角形、四角形、五角形、六角形、七角形、八角形、星形等が挙げられ、溝状であってもよいし、図1に示したように特定の形状であってもよい。
又、厚さ方向への形状も、特に限定されるものではなく、例えば、断面形状が略同一の筒状、図2に示したような断面積が次第に小さくなるようにテーパー部を有する形状、図3に示したように断面積が次第に大きくなるように逆テーパー部を有する形状等が挙げられる。
凹部の深さは、浅いと延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートと熱可塑性樹脂層の接着力の向上効果が低下する傾向にあり、深すぎると延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの機械的強度が低下する傾向があるので、延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの厚さの1/3〜2/3が好ましい。
又、凹部の幅は、狭すぎると熱可塑性樹脂が侵入しにくくなり延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートと熱可塑性樹脂層の接着力の向上効果が低下する傾向にあり、広すぎると熱可塑性樹脂が侵入して延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートに食い込む効果が低下する傾向があり、延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートと熱可塑性樹脂層の接着力の向上効果が低下する傾向があるので、2〜5mmが好ましい。
凹部と凹部の間隔は、必要に応じて適宜決定されればよいが、凹部の数が少なくなると延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートと熱可塑性樹脂層の接着力の向上効果が低下する傾向があり、多くなると延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの機械的強度が低下する傾向があるので、5〜10mmが好ましい。
凹部の穿設方法は、特に限定されるものではなく、従来公知の任意の穿設方法が採用されてよく、例えば、ボール盤等の切削機やドリル等の穿孔機で穿設する方法が挙げられる。
本発明の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートは、線膨張係数が−1.5×10-5/℃より小さい延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートを製造するには、製造に必要なエネルギーが大きく経済的に非効率となり、0/℃以上であると延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの少なくとも一面に熱可塑性樹脂層を積層した積層シートの線膨張係数が大きくなるので、延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの線膨張係数は−1.5×10-5/℃以上、0/℃未満が好ましい。
熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの引張弾性率が8GPaを下回ると、延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの両面に熱可塑性樹脂層を積層した積層成形体の線膨張係数が大きくなり、15GPaを上回ると積層成形体の耐衝撃性が低下するので、延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの引張弾性率は8〜15GPaが好ましい。
請求項15に記載の積層シートは、請求項1〜14のいずれか1項に記載の凹部を有する延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの凹部を有する面に、熱可塑性樹脂が凹部を埋めるように熱可塑性樹脂層が積層されていることを特徴とする。
上記熱可塑性樹脂は、延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートに積層され、延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートが衝撃により延伸方向に沿って割れや亀裂が発生しないように保護すると共に、ポリエステル系樹脂が直接雨水や太陽光線に曝されて加水分解や劣化を受け耐久性が低下することを防ぐものである。
熱可塑性樹脂を溶融して延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートに積層するのが好ましいが、熱可塑性樹脂の融点が熱可塑性ポリエステル系樹脂の融点より高いと、延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの結晶が緩和され線膨張係数が高くなるので、熱可塑性樹脂は熱可塑性ポリエステル系樹脂より融点の低い樹脂が好ましい。
上記熱可塑性樹脂としては、例えば、硬質塩化ビニル樹脂、塩素化塩化ビニル樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、ABS樹脂、AES樹脂、スチレン樹脂、AS樹脂、メチルメタクリレート樹脂、エチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等が挙げられる。
上記熱可塑性樹脂の厚みは、特に限定されず、その用途により適宜決定されればよいが、薄すぎると上記保護効果が低下し、厚くなると重くなると共に延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの低線膨張係数の効果が減少されるので0.1〜3mmが好ましい。
延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートに熱可塑性樹脂層を積層する方法は、特に限定されず、従来公知の任意の積層方法が採用されてよいが、延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの凹部を有する面に溶融した熱可塑性樹脂を塗布することにより、凹部に熱可塑性樹脂を埋め、熱可塑性樹脂層を積層する方法が好ましい。
請求項17記載の積層シートは、 請求項1〜14のいずれか1項に記載の凹部を有する延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの凹部を有する面に、凹部を埋めるように積層された接着剤層を介して、熱可塑性樹脂層が積層されていることを特徴とする。
上記接着剤としては、従来公知の任意の接着剤が使用可能であり、例えば、反応性接着剤、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤、ポリエステル系接着剤、及びゴム系接着剤よりなる群から選らばれた1種類又は2種類以上の液状接着剤が挙げられる。
液状接着剤で積層する場合は、延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの凹部を有する面に、凹部を埋めるように液状接着剤を塗布積層し、その上に熱可塑性樹脂層を積層接着すればよい。
又、接着剤としてホットメルト型接着剤も好適に使用できる。ホットメルト型接着剤としては、熱可塑性ポリエステル系樹脂の融点より低い融点を有するポリエステル系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系等のホットメルト型接着剤が好適に使用できる。
ホットメルト型接着剤で接着積層する方法は、特に限定されるものではなく、従来公知の任意の方法が採用されてよく、例えば、延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの凹部を有する面に、溶融されたホットメルト型接着剤を押出塗工し、ホットメルト型接着剤で凹部を埋めると共にホットメルト型接着剤層を積層し、その上に熱可塑性樹脂層を接着積層する方法が挙げられる。
又、延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの凹部を有する面に、ホットメルト型接着剤層及び熱可塑性樹脂層を順次積層し、加熱加圧することにより、ホットメルト型接着剤を溶融し、ホットメルト型接着剤を凹部に侵入させ、延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートと熱可塑性樹脂層を接着積層してもよい。
上記の加熱加圧方法としては、超音波ウエルダーが好ましい。上記超音波ウエルダーにより融着する方法は、従来公知の任意の方法が採用されてよく、例えば、上記延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シート、ホットメルト型接着剤、及び熱可塑性樹脂層を積層し、15〜40kHzの周波数で加振したホーンとローレットの間を通過させる方法があげられる。
図4は、超音波ウエルダーによりする方法の一例を示す説明図である。図中1は延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートであり、延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シート1の凹部を有する面にホットメルト型接着剤シート2が積層され、更に、その上に熱可塑性樹脂層3が積層されて積層体10が形成されている。
積層体10はホーン4とローレット5で押圧された状態で移送すると共に、ホーン4から15〜40kHzの周波数で加振することにより、ホーン4から伝えられた超音波振動による摩擦熱により瞬時にホットメルト型接着剤シート2が加熱溶融して延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シート1と熱可塑性樹脂層3が接着され積層シート11が得られる。
この際、ホーン4とローレット5の間隔は積層体10の厚みより狭く設定し、積層体10をホーン4とローレット5で加圧しながら融着する。加圧するには、ホーン4にエアシリンダ、油圧シリンダ等を連設し、ホーン4を積層体10を介してローレット5に押圧すればよい。
又、ローレット5表面には図示しない突起部が形成されており、より効率よく融着することができ、突起部の配列や形状を変化することにより、融着部位の配列や形状のパターンを変化することができる。
又、超音波ウエルダーにより融着する際には、延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シート1の配向状態が緩和されるのを抑制するために、積層体10(延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シート1)に張力を負荷しておくのが好ましい。
上記積層シートは、異型成形、曲げ加工等の成形方法により所定形状に成形することができ、所定形状の積層成形シートが得られる。積層成形シートの耐候性や意匠性を向上させるために、熱可塑性樹脂層の表面に異なる樹脂層を積層したり、塗料を塗装したりしてもよい。
本発明の積層成形シートは、外装建材として、特に雨樋として好適に用いられる。
本発明の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの製造方法の構成は上述の通りであり、得られた延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートは引張強度、引張弾性率及び耐熱性が優れている。特に、一軸延伸後熱固定した延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シート及び更にアニールした延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートはより耐熱性が優れている。
又、本発明の積層シートは上記延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートに熱可塑性樹脂が積層されているので、線膨張係数が低く、軽量で、耐衝撃性、耐久性、作業性、生産性等が優れている。従って、雨樋等の外装建材として好適に使用できる。
次に本発明の実施例を説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
ポリエチレンテレフタレート(ユニチカ社製、商品名「NEH−2070」、極限粘度0.88)を溶融押出成形後急冷して得られた結晶化度1.3%、厚さ2.5mmのポリエチレンテレフタレートシートを延伸装置(協和エンジニアリング社製)に供給し、80℃に予熱した後、74℃に加熱された一対のロール(ロール間隔0.6mm)間を2m/minの速度で引抜いて引抜延伸し、更に熱風加熱槽中でポリエチレンテレフタレートシート表面温度を180℃に加熱し、出口速度2.5m/minに設定してロール一軸延伸をして、延伸倍率が約5倍、厚さ0.6mmの延伸ポリエチレンテレフタレートシートを得た。
尚、上記ポリエチレンテレフタレートシートのガラス転移温度は76.7℃、昇温速度10℃/minで測定した示差走査熱量曲線での結晶化ピークの立ち上がり温度は139.8℃であり、融解ピークの立ち上がり温度は234℃であった。
得られた延伸ポリエチレンテレフタレートシートの両面にドリルで円筒状の凹部を多数穿設した。凹部の直径は3mm、深さは0.4mmであり、延伸方向は10mm間隔、延伸方向と直角方向は5mm間隔に穿設した。又、一方の面の凹部と他面の凹部はそれぞれの凹部の中間に位置するように穿設した。
凹部の穿設された延伸ポリエチレンテレフタレートシートの両面にポリウレタン系ホットメルト型接着剤(積水フラー社製、商品名「エスダイン9615W」)を120℃で溶融し、リバースコーター(松下工業社製)で0.04mmの厚さに塗布し、40℃で養生してポリウレタン系ホットメルト型接着剤が200℃で溶融しなくなるまで湿気硬化させて接着剤積層延伸ポリエチレンテレフタレートシートを得た。尚、各凹部にはポリウレタン系ホットメルト型接着剤が侵入し、埋まっていた。
得られた接着剤積層延伸ポリエチレンテレフタレートシートの両面に塩化ビニル樹脂(徳山積水社製、「TS1000R」)を200℃で押出被覆して、両面に厚さ0.4mmの塩化ビニル樹脂層が積層された積層シートを得た。
(実施例2)
実施例1で得られた凹部の穿設された延伸ポリエチレンテレフタレートシートの両面にポリエステル系ホットメルト型接着剤(東洋紡績社製、商品名バイロンGM−913」)を溶融し成形した厚さ0.04mmホットメルト型接着剤シート及び塩化ビニル樹脂(徳山積水社製、「TS1000R」)を溶融し成形した厚さ0.4mm塩化ビニル樹脂シートを積層し、200℃のプレスで30秒間加圧して、両面に塩化ビニル樹脂層が積層された積層シートを得た。尚、得られた積層シートの塩化ビニル樹脂層を剥離して目視したところ、各凹部にはポリエステル系ホットメルト型接着剤が侵入し、埋まっていた。
(比較例1)
実施例1で得られた延伸ポリエチレンテレフタレートシートの両面に実施例1で行ったと同様にしてポリウレタン系ホットメルト型接着剤を積層し、次いで塩化ビニル樹脂を押出被覆して、両面に塩化ビニル樹脂層が積層された積層シートを得た。
(比較例2)
実施例2で得られた延伸ポリエチレンテレフタレートシートの両面に実施例1で行ったと同様にしてポリエステル系ホットメルト型接着剤シートと塩化ビニル樹脂シートを積層しプレスして、両面に塩化ビニル樹脂層が積層された積層シートを得た。
得られた延伸ポリエチレンテレフタレートシート、凹部の穿設された延伸ポリエチレンテレフタレートシート及び積層シートの物性を以下の評価法にて評価した。延伸ポリエチレンテレフタレートシート及び凹部の穿設された延伸ポリエチレンテレフタレートシートの引張強度、引張弾性率、線膨張係数を表1に示した。又、積層シートの引張強度、引張弾性率、線膨張係数、シャルピー衝撃値及び剥離強度を表2に示した。
(1)引張強度、引張弾性率
JIS K 7113の引張試験方法に準拠して測定した。
(2)線膨張係数
得られた延伸ポリエチレンテレフタレートシートをJIS K 7197に準拠して測定した。
(3)シャルピー衝撃値
得られた積層成形体から長さ80mm、幅10mm(幅方向が延伸ポリエチレンテレフタレートシートの延伸方向)を切り出し、Vノッチ (深さ2mm)加工して、JIS K−7111に準拠してシャルピー衝撃値を測定した。
(4)剥離強度
幅25mmの試験片を作成し、JIS K 6854準拠して、剥離速度100mm/分の速度でT型ピーリング試験を行った。但し、接着剤積層延伸ポリエチレンテレフタレートシートを接着層と見なして試験片を作成した。
Figure 2007216424
Figure 2007216424
凹部の平面形状の例を示す説明図である。 凹部の断面形状の例を示す説明図である。 凹部の断面形状の例を示す説明図である。 延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートと熱可塑性樹脂層をホットメルト型接着剤で超音波ウエルダーによりする方法の一例を示す説明図である。
符号の説明
1 延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シート
2 ホットメルト型接着剤シート
3 熱可塑性樹脂層
4 ホーン
5 ローレット
10 積層体
11 積層シート

Claims (22)

  1. 非晶状態の熱可塑性ポリエステル系樹脂シートを、該熱可塑性ポリエステル系樹脂のガラス転移温度−20℃〜該熱可塑性ポリエステル系樹脂のガラス転移温度+20℃の温度の一対のロール間を通して引抜いて引抜延伸した後、該ロールの温度より高い温度で一軸延伸した延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの少なくとも一面に凹部が穿設されていることを特徴とする凹部を有する延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シート。
  2. 非晶状態の熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの、示差走査熱量計で測定した結晶化度が10%未満であることを特徴とする請求項1記載の凹部を有する延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シート。
  3. 一軸延伸温度が、昇温速度10℃/minで測定した示差走査熱量曲線での熱可塑性ポリエステル系樹脂の結晶化ピークの立ち上がり温度〜融解ピークの立ち上がり温度であることを特徴とする請求項1又は2記載の凹部を有する延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シート。
  4. 一軸延伸された延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートが、一軸延伸温度より高い温度で熱固定されていることを特徴とする請求項1、2又は3記載の凹部を有する延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シート。
  5. 延伸倍率が3〜8倍であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の凹部を有する延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シート。
  6. 延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートが、一軸延伸温度よりも高い温度で熱固定されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の凹部を有する延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シート。
  7. 熱固定温度が、一軸延伸温度〜昇温速度10℃/minで測定した示差走査熱量曲線での熱可塑性ポリエステル系樹脂の融解ピークの立ち上がり温度であることを特徴とする請求項6記載の凹部を有する延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シート。
  8. 熱固定が、一軸延伸された延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの長さが実質的に変化しない状態で行われることを特徴とする請求項6又は7記載の凹部を有する延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シート。
  9. 熱固定された、一軸延伸された延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの長さが、熱固定前の一軸延伸された延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの長さの0.95〜1.1であることを特徴とする請求項8記載の凹部を有する延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シート。
  10. 熱固定時間が10秒〜10分であることを特徴とする請求項6〜9のいずれか1項に記載の凹部を有する延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シート。
  11. 熱固定された延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートが、ガラス転移温度〜昇温速度10℃/minで測定した示差走査熱量曲線での熱可塑性ポリエステル系樹脂の結晶化ピークの立ち上がり温度の範囲で、実質的に張力がかからない状態でアニールされていることを特徴とする請求項6〜10のいずれか1項に記載の凹部を有する延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シート。
  12. アニール時間が10秒以上であることを特徴とする請求項11記載の凹部を有する延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シート。
  13. 凹部の深さが延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの厚さの1/3〜2/3であることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の凹部を有する延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シート。
  14. 線膨張率が−1.5×10-5/℃以上、0/℃未満であり、引張弾性率が8〜15GPaであることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の凹部を有する延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シート。
  15. 請求項1〜14のいずれか1項に記載の凹部を有する延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの凹部を有する面に、熱可塑性樹脂が凹部を埋めるように熱可塑性樹脂層が積層されていることを特徴とする積層シート。
  16. 溶融した熱可塑性樹脂を延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの凹部を有する面に塗布することにより、熱可塑性樹脂層が積層されていることを特徴とする請求項15記載の積層シート。
  17. 請求項1〜14のいずれか1項に記載の凹部を有する延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの凹部を有する面に、凹部を埋めるように積層された接着剤層を介して、熱可塑性樹脂層が積層されていることを特徴とする積層シート。
  18. 延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの凹部を有する面に、液状の接着剤を塗布し、凹部を埋めるように接着剤層を積層し、その上に熱可塑性樹脂層が積層されていることを特徴とする請求項17記載の積層シート。
  19. 液状の接着剤が、反応性接着剤、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤、ポリエステル系接着剤及びゴム系接着剤よりなる群から選ばれた1種類又は2種類以上の接着剤でることを特徴とする請求項18記載の積層シート。
  20. 延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの凹部を有する面に、ホットメルト型接着剤と熱可塑性樹脂層を積層し、超音波ウエルダーにより加圧しながら融着されていることを特徴とする請求項17記載の積層シート。
  21. ホットメルト型接着剤の融点が、熱可塑性ポリエステル系樹脂及び熱可塑性樹脂の融点より低いことを特徴とする請求項20記載の積層シート。
  22. 積層シートが、外装建材であることを特徴とする請求項15〜22のいずれか1項記載の積層シート。
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