JP4295772B2 - 積層成形体 - Google Patents
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Description
上記予熱温度は、該熱可塑性ポリエステル系樹脂のガラス転移温度−20℃〜該熱可塑性ポリエステル系樹脂のガラス転移温度+10℃の温度が好ましい。
予熱温度が低すぎても高すぎても樹脂シートが所定の温度にならないことがあるからである。
また、上記延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートにたいして、耐熱性やさらなる強度を付与するために一軸延伸処理をおこなうことができる。
尚、本発明における融点とは、示差走査熱量計で昇温速度10℃/minで測定した示差走査熱量曲線での結晶化ピークの立ち上がり温度を意味する。
(2)延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの両面に熱可塑性樹脂シートを熱プレスにより融着して積層する方法。
(a)延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの表面を削って、表面に凹凸を形成し、熱可塑性樹脂を押出被覆するか、熱可塑性樹脂シートを押し付け、アンカー効果により積層する方法。
(b)延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートに多数の貫通孔を形成し、熱可塑性樹脂を押出被覆するか、熱可塑性樹脂シートを押し付け、貫通孔を通じて両面の熱可塑性樹脂シートを融着して積層する方法。
尚、この方法においては、前述の超音波ウエルダーにより融着するのが好ましい。
厚さ1mmのポリエチレンテレフタレートシート(帝人化成社製、商品名「A−PETシートFR」:極限粘度0.7、結晶化度4%)を延伸装置(協和エンジニアリング社製)に供給し、75℃に予熱した後、70℃に加熱された一対のロール(ロール間隔0.2mm)間を2m/minの速度で引き抜き、延伸倍率が約5倍の延伸ポリエチレンテレフタレートシートを得た。
(1)線膨張係数 JIS K 7197に準拠して測定した。線膨張係数は、得られた延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートを0℃、50%RHで24時間保持した後、その長さをマイクロメータで測定し、次に60℃、50%RHで24時間保持した後、その長さをマイクロメータで測定し、その差から計算した。
(2)落球衝撃試験 得られた積層成形体から75mm×75mmの試験片を切り出し、その中心に1.3mの高さから1kgの鉄球を落下し、割れや亀裂発生の有無を観察した。尚、測定温度は0℃であった。
実施例1で得られた延伸ポリエチレンテレフタレートシートに、ポリエステル系ホットメルト型接着剤(東洋紡績社製、商品名「バイロンGM−920」、融点107℃)を0.03mmの厚さで溶融押出コーティングし、次に、実施例1で得られた延伸ポリエチレンテレフタレートシートを延伸方向を合わせて、コーティングされたポリエステル系ホットメルト型接着剤をはさむように積層し、150℃の熱ロールプレスの間を通過させて、ポリエチレンテレフタレート積層体を得た。
ポリエチレンテレフタレート(ユニチカ社製、商品名「NEH−2070」:極限粘度0.88)を溶融押出して得られた厚さ2.5mmのポリエチレンテレフタレートシート(結晶化度1.3%)を延伸装置(協和エンジニアリング社製)に供給し、80℃に予熱した後、74℃に加熱された一対のロール(ロール間隔0.6mm)間を2m/minの速度で引き抜き、延伸倍率が約5倍の延伸ポリエチレンテレフタレートシートを得た。
(4)引張弾性率 JIS K 7113に準拠して23℃、50%RHで測定した。
ポリエステル長繊維不織布として、スパーンレース処理されたポリエステル長繊維不織布(シンワ社製、商品名「ポリエステル長繊維不織布7860A」、目付量60g/m2 、融点230℃)を使用した以外は実施例2で行ったと同様にして複合積層成形体を得た。
ポリエステル長繊維不織布として、スパンボンド法により得られたポリエステル長繊維不織布(東洋紡績社製、商品名「エクーレ3501A」、目付量50g/m2 、融点230℃)を使用した以外は実施例2で行ったと同様にして複合積層成形体を得た。
2 熱可塑性ポリエステル系樹脂製不織布
3 ホーン
4 ローレット
5 融着部位
10 積層体
11 積層成形体
Claims (24)
- 非晶状態の熱可塑性ポリエステル系樹脂シートを、該熱可塑性ポリエステル系樹脂のガラス転移温度−20℃〜該熱可塑性ポリエステル系樹脂のガラス転移温度+20℃の温度で引抜延伸した複数の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの間に熱可塑性ポリエステル系樹脂製織布及び/又は不織布が積層・融着されている積層成形体の両面に熱可塑性樹脂シートが積層されていることを特徴とする複合積層成形体。
- 非晶状態の熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの、示差走査熱量計で測定した結晶化度が10%未満あることを特徴とする請求項1記載の複合積層成形体。
- 引抜延伸を、上記温度に設定された一対のロール間を通して行うことを特徴とする請求項1又は2記載の複合積層成形体。
- 非晶状態の熱可塑性ポリエステル系樹脂シートを、該熱可塑性ポリエステル系樹脂のガラス転移温度−20℃〜該熱可塑性ポリエステル系樹脂のガラス転移温度+10℃の温度で予熱した後、一対のロール間を通すことを特徴とする請求項3記載の複合積層成形体。
- 上記シートを、同一条件の引抜速度でロールが回転していない状態で引き抜いた際の送り速度と実質的に同一速度以下の速度で該ロールを引抜方向に回転させることを特徴とする請求項3又は4記載の複合積層成形体。
- 延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの延伸倍率が2〜9倍であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の複合積層成形体。
- 複数の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートが、延伸方向が略同一方向になるように積層されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の複合積層成形体。
- 熱可塑性ポリエステル系樹脂製織布及び/又は不織布の融点が、延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの融点同じ、もしくは、より低い融点であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の複合積層成形体。
- 熱可塑性ポリエステル系樹脂製不織布が、ニードルパンチ不織布又はスパンレース不織布であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項記載の複合積層成形体。
- 超音波ウエルダーにより、延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートが、熱可塑性ポリエステル系樹脂製織布及び/又は不織布により融着されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項記載の複合積層成形体。
- 延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートと熱可塑性樹脂シートが、該熱可塑性ポリエステル系樹脂及び熱可塑性樹脂の融点より低い融点を有するホットメルト型接着剤で融着されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項記載の複合積層成形体。
- ホットメルト型接着剤が、超音波ウエルダーにより、融着されていることを特徴とする請求項11記載の複合積層成形体。
- 延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートと熱可塑性樹脂シートが、反応性接着剤、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤、ポリエステル系接着剤及びゴム系接着剤よりなる群から選ばれた1種類又は2種類以上の接着剤で接着されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項記載の複合積層成形体。
- 延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートと熱可塑性樹脂シートの間に、織布及び/又は不織布が積層されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項記載の複合積層成形体。
- 不織布が、ニードルパンチ不織布又はスパンレース不織布であることを特徴とする請求項14記載の複合積層成形体。
- 織布及び/又は不織布が、熱可塑性ポリエステル系樹脂製織布及び/又は不織布であることを特徴とする請求項14又は15記載の複合積層成形体。
- 熱可塑性ポリエステル系樹脂製織布及び/又は不織布の融点が、延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シート及び熱可塑性樹脂シートの融点と同じ、もしくは、より低い融点であることを特徴とする請求項16記載の複合積層成形体。
- 延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シート及び熱可塑性樹脂シートが、超音波ウエルダーにより、熱可塑性ポリエステル系樹脂製織布及び/又は不織布で融着されていることを特徴とする請求項17記載の複合積層成形体。
- 延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートと熱可塑性樹脂シートの間に、該熱可塑性ポリエステル系樹脂及び熱可塑性樹脂の融点より低い融点を有するホットメルト型接着剤が含浸している織布及び/又は不織布が積層・融着されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項記載の複合積層成形体。
- 不織布が、ニードルパンチ不織布又はスパンレース不織布であることを特徴とする請求項19記載の複合積層成形体。
- 延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シート及び熱可塑性樹脂シートが、超音波ウエルダーにより、ホットメルト型接着剤で融着されていることを特徴とする請求項19又は20記載の複合積層成形体。
- 延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートと熱可塑性樹脂シートの間に、反応性接着剤、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤、ポリエステル系接着剤及びゴム系接着剤よりなる群から選ばれた1種類又は2種類以上の接着剤が含浸している織布及び/又は不織布が積層・接着されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項記載の複合積層成形体。
- 不織布が、ニードルパンチ不織布又はスパンレース不織布であることを特徴とする請求項22記載の複合積層成形体。
- 複合積層成形体が、外装建材であることを特徴とする請求項1〜23のいずれか1項記載の複合積層成形体。
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