JP2007215803A - 円筒体 - Google Patents

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【課題】本発明の課題は、人工生体材料となるチューブとして有効な、柔軟性がありかつ圧縮強度を満たす基材を提供することである。
【解決手段】平均繊維径が0.05〜50μmの脂肪族ポリエステル繊維からなり、軸方向に連続する山部および谷部を有する蛇腹状の円筒体であり、円筒体の目付け量が50超〜200g/m、膜厚が0.05mm〜1mm、かつ外径は0.5mm〜50mmであり、蛇腹の間隔が2mm以下でかつ蛇腹の深さが0.01mm〜10mmである円筒体。
【選択図】なし

Description

人工生体材料となるチューブとして有用であり、柔軟性がありかつ圧縮強度を満たす、平均繊維径が0.05〜50μmの脂肪族ポリエステル繊維からなり、軸方向に連続する山部および谷部を有する蛇腹状の円筒体に関する。
近年、大きく損傷したりまたは失われた生体組織と臓器の治療法の1つとして、細胞の分化、増殖能を利用し元の生体組織及び臓器に再構築する技術である再生医療の研究が活発になってきている。神経再生もそのひとつであり、神経組織が切断された患者の神経欠損部に人工材料からなるチューブで断端間を架橋し、神経組織を誘導する研究が行われている。チューブとしては、シリコン、ポリウレタン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリカプロラクトン、その共重合体または複合体からなり、その内面にコラーゲンやラミニンをコーティングしたものが用いられている。
また血管再生においては、人工材料チューブとして、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエステル、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリカプロラクトン、その共重合体または複合体からなり、その内面にゼラチン、アルブミン、コラーゲン、ラミニンをコーティングしたものが用いられている。
しかし、これらのチューブはいずれも柔軟性に欠け、負荷が掛かると折れ曲がってしまい再生した神経や血管の機能が損なわれるおそれがある。そこで、我々は生体吸収性ポリマーの繊維構造体からなり、かつ蛇腹構造を有するチューブの開発を行いこれらの課題を解決してきた(特許文献1)。しかし、骨・軟骨といった硬組織で使用する場合、非常に高い負荷が掛かるため、さらなるチューブの強度改良が求められていた。
WO2004/087012号公報
本発明の課題は、人工生体材料となるチューブとして有効な、柔軟性がありかつ圧縮強度を満たす基材を提供することである。
本発明の発明者は前記課題を解決するために、平均繊維径が0.05〜50μmの脂肪族ポリエステル繊維からなり、軸方向に連続する山部および谷部を有する蛇腹状の円筒体であり、円筒体の目付け量が50超〜200g/m、膜厚が0.05mm〜1mm、かつ外径は0.5mm〜50mmであり、蛇腹の間隔が2mm以下でかつ蛇腹の深さが0.01mm〜10mmである円筒体を開発するに至った。
本発明は、以下の通りである。
1.平均繊維径が0.05〜50μmの脂肪族ポリエステル繊維からなり、軸方向に連続する山部および谷部を有する蛇腹状の円筒体であり、円筒体の目付け量が50超〜200g/m、膜厚が0.05mm〜1mm、かつ外径は0.5mm〜50mmであり、蛇腹の間隔が2mm以下でかつ蛇腹の深さが0.01mm〜10mmである円筒体。
2.該繊維構造体の平均繊維径が、0.2〜10μmであることを特徴とする1に記載の円筒体。
3.該繊維構造体の蛇腹の深さが、0.01〜1mmであることを特徴とする1に記載の円筒体。
4.円筒体の膜厚の厚みムラがn=50において、膜厚に対して10%以下である1〜3のいずれかに記載の円筒体。
5.前記脂肪族ポリエステルが、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリカプロラクトンおよびそれらの共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする1〜4のいずれかに記載の円筒体。
本発明の円筒体は、細胞培養基材として好適な空間体積を有し、さらに蛇腹構造による伸縮性を有するため、医療用素材として好適に用いられる。円筒体の厚みを増すことで圧縮強度に優れ、さらなる効果として厚みムラも少なくなり負荷を均一に分散させることが可能となるため、円筒体が折れ曲がるなどの不具合が生じ難くなる。
以下、本発明について詳述する。なお、これらの実施例等および説明は本発明を例示するものであり、本発明の範囲を制限するものではない。本発明の趣旨に合致する限り他の実施の形態も本発明の範疇に属し得ることは言うまでもない。
本発明の円筒体は、脂肪族ポリエステル繊維からなる。円筒体は、単数または複数の脂肪族ポリエステル繊維が積層され、集積されて形成された3次元の構造体である。脂肪族ポリエステル繊維の平均繊維径は0.05〜50μm、好ましくは0.2〜10μmである。平均繊維径が0.05μmよりも小さいと円筒体の強度が保てないため好ましくない。また平均繊維径が50μmよりも高いと円筒体の比表面積が小さく生着する細胞数が少なくなるため好ましくない。さらに好ましくは平均繊維径が0.2〜10μmである。平均繊維径は、光学顕微鏡による画像から20箇所における繊維径を測定した平均値である。
本発明の円筒体は蛇腹の間隔が2mm以下でかつ蛇腹の深さが0.01〜10mmである。蛇腹の間隔が2mm以上あると円筒体に成型した際、伸縮性を損なうため好ましくない。より好ましい蛇腹の間隔は1mm以下であり、下限は実質200μmである。また、蛇腹の深さは好ましくは0.01〜1mmである。
本発明の円筒体は、目付け量が、50超〜200g/mである。50g/m以下だと、とくに高い負荷が掛かったときの圧縮に対して円筒体が潰れる可能性がある。また、200g/mより高いと円筒体を成型した際、伸縮性を損なうことがあり好ましくない。より好ましい目付け量は50超〜150g/mである。目付け量は、円筒体を切り開き、長さ5cm、幅1cmの試料を調製し、重量を測り、(試料の重量)÷(試料の面積)より算出できる。
本発明の円筒体の膜厚は、0.05〜1mmであり、より好ましくは0.1〜0.5mmである。円筒体の膜厚の厚みムラは好ましくはn=50において、膜厚に対して10%以下であることが好ましい。厚みムラが少ないことから生体に埋め込んだ場合等にその箇所にかかる負荷を均一に分散させることが可能となるため、円筒体が折れ曲がるなどの不具合が生じ難くなる。厚みは、円筒体を切り開き、長さ5cm、幅1cmの試料を調製し、マイクロメーターにより10箇所測定を行った際の、測定値の最小値と最大値の範囲で表す。
円筒体の軸方向に平行な面の中心の断面図の一例を図3に示す。図3に示すように、円筒体は軸方向に連続する山部(13)および谷部(14)を有するが、山部(13)および谷部(14)の形状、大きさは不規則である場合がある。
円筒体の外径(9)は、好ましくは0.5〜50mm、より好ましくは1〜20mmである。外径は、マイクロメーターにより10箇所測定を行い、測定値の最小値と最大値の範囲で表す。円筒体は、蛇腹の深さ(10)は谷部の深さで表され、好ましくは0.1〜10mmである。蛇腹の深さは、例えば光学顕微鏡により10箇所測定を行い、測定値の範囲より求めることができる。
円筒体は、蛇腹の間隔(11)は山部の間隔で表され、好ましくは2mm以下である。蛇腹の間隔が2mmよりも大きいと伸縮性が低減し弾性率を損なう場合がある。蛇腹の間隔は、例えば光学顕微鏡により10箇所測定を行い、測定値の最小値と最大値の範囲で表す。
また円筒体は、脂肪族ポリエステル繊維が円筒体の軸を中心として、渦巻き状に巻き付けられたものであることが好ましい。
また、円筒体は単層でも多層でもどちらでも良い。細胞接着性、機械強度などの条件に応じて適宜決めることが好ましい。
本発明に使用される脂肪族ポリエステルとしては、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリカプロラクトン、ポリジオキサノン、トリメチレンカーボネート、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート及びこれらの共重合体などが挙げられる。これらのうち、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリカプロラクトン、及びその共重合体が好ましい。
本発明の脂肪族ポリエステル繊維には、生体吸収性ポリマー以外の第2成分をさらに含有しても良い。該成分としては、リン脂質類、糖質類、糖脂質類、ステロイド類、ポリアミノ酸類、タンパク質類、およびポリオキシアルキレン類からなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。具体的な第2成分としては、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロールなどのリン脂質類および/またはポリガラクチュロン酸、ヘパリン、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、デルマタン硫酸、コンドロイチン、デキストラン硫酸、硫酸化セルロース、アルギン酸、デキストラン、カルボキシメチルキチン、ガラクトマンナン、アラビアガム、トラガントガム、ジェランガム、硫酸化ジェラン、カラヤガム、カラギーナン、寒天、キサンタンガム、カードラン、プルラン、セルロース、デンプン、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、グルコマンナン、キチン、キトサン、キシログルカン、レンチナンなどの糖質類および/またはガラクトセレブロシド、グルコセレブロシド、グロボシド、ラクトシルセラミド、トリヘキソシルセラミド、パラグロボシド、ガラクトシルジアシルグリセロール、スルホキノボシルジアシルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、グリコシルポリプレノールリン酸などの糖脂質類および/またはコレステロール、コール酸、サポゲニン、ジギトキシンなどのステロイド類および/またはポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸、ポリリジンなどのポリアミノ酸類および/またはコラーゲン、ゼラチン、フィブロネクチン、フィブリン、ラミニン、カゼイン、ケラチン、セリシン、トロンビンなどのタンパク質類および/またはポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンエーテルなどのポリオキシアルキレン類、FGF(繊維芽細胞増殖因子)、EGF(上皮増殖因子)、PDGF(血小板由来増殖因子)、TGF−β(β型形質転換増殖因子)、NGF(神経増殖因子)、HGF(肝細胞増殖因子)、BMP(骨形成因子)などの細胞増殖因子などが挙げられる。
円筒体は、静電紡糸法、スパンボンド法、メルトブロー法、フラッシュ紡糸法等により製造することができる。その中でも、静電紡糸法が好ましい。静電紡糸法は、脂肪族ポリエステルを揮発性溶媒に溶解したドープを電極間で形成された静電場中に吐出し、ドープを電極に向けて曵糸し、形成される繊維状物質を捕集する方法である。繊維状物質とはドープ中の溶媒が留去され、繊維状になっている状態のみならず、溶媒を含んでいる状態も包含する。
ドープ中の脂肪族ポリエステルの濃度は、好ましくは1〜30重量%、より好ましくは2〜20重量%である。脂肪族ポリエステルの濃度が1重量%より小さいと、濃度が低すぎるため円筒体を形成することが困難となることがある。また、30重量%より大きいと得られる繊維の平均繊維径が大きくなりすぎる場合がある。
揮発性溶媒とは、常圧での沸点が200℃以下であり、27℃で液体である物質であることが好ましい。揮発性溶媒は脂肪族ポリエステルを溶解すれば特に限定されることはない。揮発性溶媒として、例えば塩化メチレン、クロロホルム、アセトン、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、トルエン、テトラヒドロフラン、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロパノール、水、1,4−ジオキサン、四塩化炭素、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリルなどが挙げられる。これらのうち、脂肪族ポリエステルの溶解性等から、塩化メチレン、クロロホルム、アセトンが特に好ましい。これらの溶媒は単独で用いても良く、複数の溶媒を組み合わせても良い。また、本発明においては、本目的を損なわない範囲で、他の溶媒を併用しても良い。
静電紡糸法は、例えば図1に示す装置を用いて行うことができる。図1は、吐出側電極(4)を取り付けたノズル(1)および保持槽(3)を有する注射器、捕集側電極(5)、並びに高電圧発生器(6)により構成される静電紡糸装置を示す。吐出側電極(4)と捕集側電極(5)との間には、高電圧発生器(6)により所定の電圧が付与される。
図1に示される装置において、ドープ(2)を保持槽(3)に充填し、ノズル(1)を通じて静電場中に吐出させ、電界によって曳糸して繊維化させ、捕集側電極(5)に集めることにより円筒体を得ることができる。
電極は吐出側電極(4)と捕集側電極(5)からなる。これらの電極は、金属、無機物または有機物のいかなるものでも導電性を示しさえすれば良い。また、絶縁物上に導電性を示す金属、無機物または有機物の薄膜を持つものであっても良い。静電場は一対又は複数の電極間で形成されており、いずれの電極に高電圧を印加しても良い。これは例えば電圧値が異なる高電圧の電極が2つ(例えば15kVと10kV)と、アースにつながった電極の合計3つの電極を用いる場合も含み、または3本を超える数の電極を使う場合も含む。
ドープを捕集側電極(5)に向けて曳糸する間に、条件に応じて溶媒が蒸発して繊維状物質が形成される。通常の室温であれば捕集側電極(5)に捕集されるまでの間に溶媒は完全に蒸発するが、もし溶媒蒸発が不十分な場合は減圧条件下で曳糸しても良い。
すなわちドープを静電紡糸法にて紡糸し捕集側電極(5)上に巻き取る。捕集側電極(5)として鏡面仕上げされていない心棒を用いると、円筒体を簡便に製造することが出来る。静電紡糸法により心棒上に所定の目付け量となるまで繊維を捕集し、適度な摩擦を維持しながら心棒から円筒体を取り外すことにより、蛇腹状の円筒体を簡便に得ることが出来る。心棒の表面粗さは好ましくは0.2−S以上であり、より好ましくは1.5〜400−Sである。このように適度な表面粗さを有する心棒から円筒体を取り外すとき、円筒体の一端のみに応力をかけることが好ましい。円筒体の一端を固定しておき、心棒をその固定端の方向に引き抜くことで一端のみに応力をかけることが出来る。また、厚みムラをより少なくするためにはコレクタである心棒の偏心回転を抑えることが好ましい。
より高い目付け量の円筒体を作製する場合、ノズル(1)と捕集側電極(5)の間に静電除去器(8)を使用するのが好ましい。より高い目付け量としては150g/m以上を指す。
静電紡糸法により心棒上に円筒体を形成する際、心棒を円周方向に回転させることが好ましい。回転させることにより、均質な厚さの円筒体を形成することができる。
電極間の距離は、帯電量、ノズル寸法、ドープ吐出量、ドープ濃度等に依存するが、10kV程度のときには5〜20cmの距離が適当である。また、印加される静電気電位は、好ましくは3〜100kV、より好ましくは5〜50kV、さらに好ましくは5〜30kVである。ドープをノズルから静電場中に供給する場合、数個のノズルを用いて繊維状物質の生産速度を上げることもできる。ノズルの内径は好ましくは0.1〜5mm、より好ましくは0.1〜2mmである。また、厚みムラをより少なくするためにはノズルをトラバースに設置することが好ましい。
吐出側電極(4)と捕集側電極(5)との間に、別途、コレクタ(7)を設置して、繊維状物質を巻き取って捕集してもよい。コレクタは、上述した捕集側電極(5)に用いる心棒と同程度の表面粗さを有するものが好ましい。曳糸する温度は溶媒の蒸発挙動や紡糸液の粘度に依存するが、通常は0〜50℃である。
図2は、注射器の代わりに、ノズル(1)を有する保持槽(3)中に吐出側電極(4)を挿入した装置である。この装置では、ドープを注射器で吐出する代わりに、ノズル(1)と捕集側電極(5)との距離を調整して、ドープをノズル(1)から捕集側電極(5)に飛散させるものである。
以下の実施例により、本発明の詳細をより具体的に説明する。しかし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
本実施例に使用したポリ乳酸(Lacty9031)は島津製作所(株)、塩化メチレン(特級)は和光純薬工業(株)製を使用した。
[実施例1]
ポリ乳酸1gに塩化メチレン9gを加え、室温(25℃)で混合し濃度10%のドープ溶液を調整した。図2に示す装置を用いて、該溶液を毎分100回転する繊維状物質捕集電極(5)(ステンレス棒:直径5mm、長さ30cm、表面粗さ70−S)に10分間吐出した。噴出ノズル(1)の内径は1.2mm、電圧は15kV、噴出ノズル(1)から繊維状物質捕集電極(5)までの距離は20cmであった。繊維状物質捕集電極(5)上に捕集した繊維構造体の一端を指で抑えて固定し、繊維状物質捕集電極(5)を指で抑えて固定した側に引き抜くことでポリ乳酸円筒体を得た。繊維径、蛇腹の間隔及び蛇腹の深さについては、デジタルマイクロスコープVHX(KEYENCE)により測定を行った。外径については、マイクロメーター(株式会社ミツトヨ)により10箇所測定を行いその平均を外径とした。厚みの測定については、チューブを切り開き長さ10cm、幅1cmになるように試料を調整し、マイクロメーターにより10箇所測定を行いその平均を厚みとした。同様に円筒体の厚みムラは標準偏差より求めた。
得られた成型体については、テンシロン装置(EZTest、島津製作所(株))を用いて圧縮強度の測定を行った。試験条件としては標点距離10 mm、試験速度1mm/分で行い、試験後圧縮強度として上降伏点-応力(MPa)を求めた。また、得られた成型体の柔軟性については折れ曲げ試験を行った。その詳細は、成型体を90度になるように曲げ、キンキング(折れ曲がり)の有・無を確認した(表1参照)。
[実施例2]
吐出時間20分で目付け量148g/mのポリ乳酸チューブを作製した以外、実施例1と同様に円筒体を得て物性を測定した。
[比較例1]
吐出時間5分間で目付け量37g/mのポリ乳酸チューブを作製した以外、実施例1と同様に円筒体を得て物性を測定した。
Figure 2007215803
本発明の円筒体は、細胞培養基材として好適な空間体積を有しさらに細胞の浸潤性に優れ、医療用素材として好適に用いられ、血管、循環器、神経、感覚器、骨、軟骨、消化器、泌尿器のための医療材料としての利用が挙げられる。
静電紡糸法に用いる装置の一例である。 静電紡糸法で用いる装置の一例である。 実施例で得られた円筒体の断面形状を示す略図である。
符号の説明
1.ノズル
2.ドープ
3.保持槽
4.吐出側電極
5.捕集側電極
6.高電圧発生器
7.コレクタ
8.静電除去器
9.外径
10.蛇腹の深さ
11.蛇腹の間隔
12.厚さ
13.山部
14.谷部

Claims (5)

  1. 平均繊維径が0.05〜50μmの脂肪族ポリエステル繊維からなり、軸方向に連続する山部および谷部を有する蛇腹状の円筒体であり、円筒体の目付け量が50超〜200g/m、膜厚が0.05mm〜1mm、かつ外径は0.5mm〜50mmであり、蛇腹の間隔が2mm以下でかつ蛇腹の深さが0.01mm〜10mmである円筒体。
  2. 該繊維構造体の平均繊維径が、0.2〜10μmであることを特徴とする請求項1に記載の円筒体。
  3. 該繊維構造体の蛇腹の深さが、0.01〜1mmであることを特徴とする1に記載の円筒体。
  4. 円筒体の膜厚の厚みムラがn=50において、膜厚に対して10%以下である請求項1〜3のいずれかに記載の円筒体。
  5. 前記脂肪族ポリエステルが、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリカプロラクトン、およびそれらの共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の円筒体。
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