JP2007215626A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板ケースの封止機構を成形しやすい簡単な構造とし、遊技機の製造コストを抑制すること。
【解決手段】回路基板と第1ケース及び第2ケースを有して内部に回路基板が設けられた基板ユニットを備えた遊技機において、前記第1封止部と第2封止部に夫々挿通孔が設けられ、前記封止部材は、前記挿通孔に挿通されるものであって、塑性変形可能な素材により筒状部を有すると共に前記第1又は第2ケース側に接当するフランジを前記筒状部の一端側に備え、その他端側に螺合部を備えており、前記螺合部に対する螺合手段の螺合によって前記筒状部の一部を塑性変形させて変形部を形成することにより該変形部と前記フランジとによって前記第1封止部と第2封止部とを連結固定してある。
【選択図】図21

Description

本発明は、パチンコ機やスロットマシンに代表される遊技機に関し、より詳しくは、制御基板を収容可能な基板ケースを備えた遊技機に関するものである。
従来の遊技機には、遊技に関わる種々の制御を司る制御基板を基板ケースに収容したものがある(例えば、特許文献1,2参照)。この種の基板ケースは、複数の封止機構が設けられ、それらを順次利用して封止される。即ち、監督官庁等の検査機関による検査の際には、現在封止されている封止機構を破壊して基板ケースを開封すると共に、検査後に未使用の封止機構を用いて基板ケースを再度封止する。そして、検査回数を履歴として残すようにし、検査回数と破壊された封止機構の数とを照合することにより、不正行為によって封止機構が破壊されたことがあるか否かを判定する。なお、不正行為は、正規な制御プログラムが格納されているROMを不正な制御プログラムが格納されているROMに交換すること等を目的としてなされる。
特開2005−102834号公報 特開2005−152297号公報
しかしながら、従来の遊技機は、封止機構が破壊されたことがあるか否かを容易に判定できる一方、破壊された封止機構を容易に復元できないようにするという観点から、基板ケースの封止機構の構造が上記特許文献に示されているように複雑になっていた。このため、基板ケースを成形しづらく製造コストが嵩むという問題があった。
本発明は斯かる課題に鑑み創案されたものであって、その目的は、基板ケースの封止のための構造が簡単で成形しやすく、製造コストを抑制できると共に封止のための作業も簡単に行い得るところの遊技機を提供することにある。
下記課題を解決するための手段を説明するにあたり、名称の意味合いを定義しておく。
本発明に言う「第1ケースと第2ケース」とは、2つ割りの何れを第1とし、第2とするかは相対的なものであり、何れの側を第1ケースと第2ケースと呼称しても差し支えないが、本発明では、総括して第1ケースと第2ケースと呼称し、封止部材を挿通させて受け止める側を第1ケースと呼称している。
また、第1ケースと第2ケースは、互いに面或いは段部の突合せ状態で合わせてケースを構成するタイプも、一方を他方に蓋のように被せて嵌合させてケースを構成するタイプも含まれる。
そして、封止部材が「筒状」に構成される点について、その断面が円形でなくともよく、例えば、正方形、矩形、三角形、楕円、長円のもの等も含まれ、中空形状のものを意味する。又、この場合、筒状の軸線に対応するのは、夫々の中心を通る中心線、即ち、正方形、矩形であればその対角線の交わる点、三角形の場合には各辺の中間点から伸ばした垂線の交点、楕円の場合は、焦点の中間点、長円の場合は、長径線と短径線の交点、を通る封止部材の長手方向の線を言う。
同様に、封止部材のフランジについても、その平面視が、円形のみならず、正方形、矩形、三角形、楕円、長円のもの等も含まれる。
その他、具体的には、以下の実施例において詳細に言及している。
本発明にかかる遊技機は、上記目的を達成するために、手段1として、回路基板と第1ケース及び第2ケースを有して内部に回路基板が設けられた基板ユニットであって、前記第1ケース側に設けられる第1封止部と、前記第2ケース側に設けられる第2封止部と、その第1封止部と第2封止部とを連結する封止部材とを有し、その封止部材によって前記第1封止部と第2封止部とが連結されている場合に前記回路基板を取り出すときには基板ユニットを破壊するか或いは所定の部位を切断することを必要とする基板ユニットを備えた遊技機において
前記第1封止部と第2封止部に夫々挿通孔が設けられ、
前記封止部材は、前記挿通孔に挿通されるものであって、塑性変形可能な素材により筒状部を有すると共に前記第1又は第2ケース側に接当するフランジを前記筒状部の一端側に備え、その他端側に螺合部を備えており、
前記螺合部に対する螺合手段の螺合によって前記筒状部の一部を塑性変形させて変形部を形成することにより該変形部と前記フランジとによって前記第1封止部と第2封止部とを連結固定してある、
ことを特徴とする。
前記第1封止部と第2ケース封止部とを合わせて第1又は第2封止部の挿通孔から第1封止部に向けて封止部材を挿通し、螺合手段を封止部材のフランジ側から先端側、即ち螺合部に向けて筒状部内に挿入し、前記フランジを前記第2封止部に接当させて該封止部材を回転させない状態にしておいて、螺合部に螺合させて行く。所定の螺合が進行した状態で、前記螺合手段の位置を固定(例えば、螺合手段がボルト(ネジ)の場合は、そのボルトの頭が封止部材のフランジの上面に圧接して必然的に固定される)して螺合回転を続行させると、前記螺合部を前記フランジ側に向け引っ張る軸線方向の力が、圧縮力として封止部材の筒状部に作用する。
この際、前記筒状部の主要部、即ち、前記第1封止部と第2封止部の挿通孔内に収まっている部分については、前記圧縮力によって変形しようとしても前記挿通孔内面で規制されるが、前記第1封止部から突出している一部分については、前記圧縮力を支持するものがなく、その結果、この部分が拡径状態に塑性変形(座屈)されることになる。これにより変形された変形部が、第1封止部の挿通孔の周囲を押圧することになり、該変形部と前記フランジとによって前記第1封止部と第2封止部とが連結固定されるのである。
手段2:手段1の遊技機において、
前記封止部材の螺合部の外径が筒状部の外径よりも小径に構成されていることを特徴とする。
このように構成することで、上述したように螺合部に対して螺合手段が作用した際、前記筒状部に対して作用する軸線方向の圧縮力を、該螺合部よりも外側に位置する部分がある筒状部を内側から外側に向けて拡径させる方向に作用させ易くなり、拡径方向での座屈を確実なものとすることができて、変形部の形成をカシメ作用が十分に発揮できる鍔状にすることができる。
手段3:手段1又は手段2の遊技機において、
前記封止部材の筒状部の内径よりも小径の連通孔が筒状部から螺合部の先端に開通されていることを特徴とする。
このように螺合部に連通孔を予め形成することにより、前記封止部材のフランジ側から差し込む螺合手段を螺合部に切り込みながら螺合させる場合、その螺進の力が少なくて済み、同時に、筒状部の内径が螺合部の内径よりも大径となるものであるから、両者の内径の段差によって、上述した圧縮力が螺合部から軸線方向に作用した際に、前記連通孔よりも半径方向の外側に位置することになる大径の筒状部に対して、これを確実に拡径させる方向に伝達することができ、これによって、変形部を確実に外向きに変形させてカシメ機能を良好に発揮できる鍔状体を形成し、以って、第1封止部と第2封止部との連結封止を良好に行うことができる。
手段4:手段1又は手段2の遊技機において、
前記封止部材の筒状部を有底の筒状体に構成して、その有底部分を螺合部に構成してあることを特徴とする。
このように、螺合部を中実に構成しておいて、これに螺合手段を切り込みながら螺進させるように構成すると、螺合手段のねじ切りドリル、或いはボルトが螺子部に密着状態で螺合できることになり、螺合手段による圧縮力発生を確実に螺合部から筒状部へと伝達できる。従って、予め上述した如き連通孔が形成されている場合には、使用する螺合手段のねじ切りドリル、或いはボルト(ネジ)をその連通孔に比べて僅かに大径であるものを選択すると、螺合部に対する切込み深さが浅くなって、螺合部分でネジ山が崩れて強力な螺合状態が得られなくなるという虞があるが、この手段によれば、適当な外径のねじ切りドリル、或いはボルト(ネジ)を使用しても、発生する圧縮力を確実に伝達してカシメ作用を行うことができる。
手段5:手段1又は手段2の遊技機において、
前記封止部材の螺合部に、前記筒状部の軸線と同心状のネジ孔が予め形成されていることを特徴とする。前記筒状部の軸線とは上記の定義の通りである。
このように、予めネジ孔が形成されていることによって、このネジ孔に合致するボルト或いはネジを利用して、電動或いは手動のドライバーで、上述した如き切り込み抵抗のない状態で螺合させて行き、その後、ボルト或いはネジの頭が前記フランジ部に接当した状態で、更に強制回動させることで圧縮力を発生させて筒状部を塑性変形させることができ、汎用性のあるネジ、ボルトを準備しておけば、容易にカシメ作業を行い得る。
手段6:手段1乃至手段5に記載の遊技機において、
前記第1封止部及び第2封止部の少なくとも一方に封止部材の相対回転を規制する係合部を設けたことを特徴とする。
これにより、螺合手段の回転操作のみで基板ケースを封印できる。すなわち、第1封止部及び第2封止部と封止部材との相対回転を工具等で規制する必要がなく、基板ケースの封印操作が極めて容易になる。
手段7:手段1乃至手段5に記載の遊技機において、
前記封止部材のフランジを多角形状とし、第1封止部の内周部を封止部材のフランジに対応する略角形孔状としたことを特徴とする。
このように、封止部材の相対回動を阻止する手段として、封止部材のフランジと第1封止部の内周部の形状を特異な形状とする構造的対処法を採ることで、格別の相対回動阻止手段を導入することなく実施できる。
手段8:手段1乃至手段7に記載の遊技機において、
前記封止部材の筒状部の外形を多角形状とし、第1封止部の挿通孔及び第2封止部の挿通孔の少なくとも一方を封止部材の筒状部の外形に対応する多角形状としたことを特徴とする。
このように、封止部材の相対回動を阻止する手段として、封止部材の筒状部と第1封止部の挿通孔及び第2封止部の挿通孔の少なくとも一方の形状を特異な形状とする構造的対処法を採ることで、格別の相対回動阻止手段を導入することなく実施できる。
手段9:手段1乃至手段5に記載の遊技機において、
前記封止部材のフランジと第1側封止部との接触部の摩擦係数を高くして封止部材と第1封止部の相対回転を規制したことを特徴とする。
このように、封止部材の相対回動を阻止する手段として、例えば、封止部材のフランジの周面にローレット仕上げ(メッシュの刻設)を施す等の摩擦係数を高くする手段を用いることで、両者の接触部の構造的な対処法を利用して、格別の部材を備えることなく、或いは、相対回動阻止手段を用いることなく、封止部材の回動規制の目的を達成できる。
手段10:手段1乃至手段5に記載の遊技機において、
前記封止部材のフランジと第1封止部との接触部のいずれか一方側に凹部を設け、他方側に前記凹部に嵌合する凸部を設けたことを特徴とする。
このように、封止部材の相対回動を阻止する手段として、両者の接触部に凹凸部を形成するという簡単な構造的対処法を採ることによって、格別の部材を備えることなく、或いは、相対回動阻止手段を用いることなく、回動阻止を行い得る。
手段11:手段1乃至手段5に記載の遊技機において、
前記封止部材の筒状部と第1封止部の挿通孔及び第2封止部の挿通孔の少なくとも一方に凹部を設け、他方に前記凹部に嵌合する凸部を設けたことを特徴とする。
このように、封止部材の相対回動を阻止する手段として、筒状部と第1封止部の挿通孔及び第2封止部の挿通孔の少なくとも一方に凹凸部を形成するという簡単な構造的対処法を採ることによって、格別の部材を備えることなく、或いは、相対回動阻止手段を用いることなく、回動阻止を行い得る。
手段12:手段1乃至手段11の何れかに記載の遊技機において、
前記第1封止部と第2封止部が、複数個対を成して設けられ、各第2封止部に封止部材を備えるための保持部を設けたことを特徴とする。
このように、第1封止部と第2封止部を複数対設け、夫々に封止部材を備えておくことで、例えば、監督官庁等の検査機関による開封検査があった場合に、その後すぐに、未使用の第1封止部及び第2封止部並びに封止部材を用いて基板ケースを再度封止できる。また、封止部材が保持部に保持されている場合には、基板ケースの封印に使用されたことがないと一見して判断できるので、不使用の封止部材数と正規の検査回数との比較によって不正開封が成されたどうかが容易に判別できる。
手段13:手段12に記載の遊技機において、
前記保持部が、第2封止部の底部側を自由端とし、開口部側を基端とした弾性変形可能な舌片を有し、該舌片及び該舌片に対向する部位の各々に、該保持部の中心に向けて先細りの縦断面テーパー状の弾性変形可能な爪部を上下二段に配設したことを特徴とする。
前記第1封止部に上段の爪部の自由端に沿って封止部材を差し込むと、舌片がその基端側から自由端に向かうほど大きく弾性変形して舌片及び該舌片に対向する部位が拡開し、同時に弾性変形可能な爪部も弾性変形して拡開し、封止部材が上下段の爪部で構成される保持部に仮留めされる。そして、封止を行う際には、保持部に保持された封止部材をさらに押し込む。すると、舌片が再度弾性変形して広がり、まや、舌片及び該舌片に対向する部位に設けた下段の爪部が弾性変形してその相互間距離が広がり、封止部材が保持部よりも奥に押し込まれ、封止開始位置に至る。これにより、保持部に保持された封止部材を基板ケースの封印に使用することができる。
手段14:手段12に記載の遊技機において、
前記保持部が、第2封止部の底部側を自由端とし、開口部側を基端とした弾性変形可能でかつ互いに対向する一対の舌片を有し、各舌片に、該保持部の中心に向けて先細りの縦断面テーパー状の弾性変形可能な爪部を所定の間隔を隔てて上下二段に配設したことを特徴とする。
従って、保持部に保持された封止部材を押し込むと、各舌片が弾性変形して封止部材の保持位置から封止位置への下降を許容するが、その際、変形容易な爪部の変形によって其の下降を容易にすることができるので、各舌片の変形量を低減することができて、舌片の破損を抑制することができる。
また、舌片よりも変形容易な爪部を縦列2段に配設して封止部材を保持する構造であるので、封止部材を外方から保持部に挿入設置する場合にも、その上方の爪部を容易に変形させて押し込むことで簡単に上下の爪部間にセットできる。
手段15:手段1乃至手段14の何れかに記載の遊技機において、
第1封止部が透明な素材で中空状に形成され、該第1封止部にて封止部材の係止部を被覆したことを特徴とする。
前記封止部材の係止部を第1封止部で被覆することにより、係止部の安易な切断や研削を不能とし、基板ケースの不正な開封を防止したものである。
また、主ケース側封止部の近傍を破壊しないで基板ケースの不正な開封を目的とした場合、例えば、第1封止部と第2封止部との接触面間に刃物等を差し込むなどして封止部材を切断して基板ケースを開封する等の方法が採られた場合でも、塑性変形により形成された係止部が、第1封止部の挿通孔よりも大径であるため、封止部材の切断された先端部分(係止部及び螺合部)が第1封止部の中に残されて取り出すことができない。したがって、第1封止部の内部に封止部材の切断片があるか否かを透かして見ることで、前述した如き外観上の破壊を伴わない基板ケースの不正な開封を容易に見破ることができる。
手段16:手段1乃至15の何れかに記載の遊技機において、
前記封止部材が展性の高い軟性金属材料からなることを特徴とする。
前記封止部材の材料は、少なくとも螺合手段に使用される材料よりも展性に優れた材料であればよく、例えば、アルミニウム、銅、黄銅などが好ましい。
これにより、螺合手段の回転操作により封止部材を塑性変形させるに、容易に座屈変形を行うことができて、ネジとドライバー等の人力でも楽に封止作業を行うことができる。
手段17:手段1乃至手段3及び手段5乃至手段15の何れかに記載の遊技機において、
前記封止部材の螺合部の肉厚を筒状部の肉厚よりも厚くしたことを特徴とする。
これにより螺合部の強度が向上し、これに螺合する螺合手段を強力なものであっても、例えば、電動式のドライバー、ネジ立等であっても螺合部が損壊する虞がなく、圧縮変形のための推力を確実に筒状部に伝達でき、筒状部の塑性変形をもたらすことができる。そして、この肉厚の差により、前記塑性変形の推力が生じた時に、螺合部に対する筒状部の塑性変形が相対的に引き起こし易くなり、筒状部の係止部成形を容易なものとすることができる。
手段18:手段1〜17の何れかに記載の遊技機において、
前記封止部材の筒状部のうち第1封止部から突出する部分を外径側に膨らませて形成したことを特徴とする。
つまり、この封止部材は、封止部材の筒状部の一部を予め膨らませてあるので、封止部材の螺合部から軸方向の圧縮力が筒状部に伝達されると、当該筒状部の一部が簡単に塑性変形するから係止部をより一層形成しやすくなる。
手段19:手段1〜17の何れかに記載の遊技機において、
前記封止部材の筒状部のうち第1封止部から突出する部分の内周部に環状溝を形成したことを特徴とする。
つまり、この封止部材は、手段18と同様に、封止部材に軸方向の圧縮力を付与すると、封止部材の環状溝を形成した部分が簡単に塑性変形するから係止部をより一層形成しやすくなる。
手段20:遊技機の製造方法として、
本発明に係る遊技機の製造方法は、上記目的を達成するために、
第1ケースと第2ケースを封止部において連結封止するように構成した二つ割り方式の基板ケースを備えた遊技機の製造方法であって、
第1封止部と第2封止部に夫々挿通孔が設けられ、
封止部材を、塑性変形可能な素材により筒状部を有すると共に前記第2ケース側に接当するフランジをその一端に備え、他端に螺合部を備えるように形成し、
前記封止部材を、前記第2封止部の挿通孔から第1封止部の挿通孔に挿通し、
前記ネジを封止部材の筒状部内に進行させると共に回動手段を用いて、その螺合部に螺合させ、
更に、前記ネジの頭部を、前記封止部材のフランジ面に接当させて、該封止部材に対して該ネジの軸線方向の相対位置を固定した状態において、更に回転手段を回動させることによって前記螺合部に、前記フランジ方向に向けた軸力を生じせしめ、以って、前記第1封止部から突出した筒状部の一部を塑性変形させ、これによって形成された係止部と前記フランジとによって前記第1封止部と第2封止部とを連結固定するようにしたことを特徴とする。
ここに言うネジは、ボルトと均等物であり、螺合対象物(ネジの有無に関係なく)に対して螺進できるネジ部を備えているものを意味する。
また、ここに言う回動手段は、通常の手操作するドライバー、電動式、ネジ切り用、穿孔ドリル等の電動工具を含むものである。
この製造方法によれば、螺合手段(ネジやボルトと、手動ドライバー或いはネジを備えた電動ドライバー等)による回転操作という極めて簡単な作業で、封止部材の一部の塑性変形によるカシメによって基板ケースを封印することができ、しかも封止ための構造の単純化を図ることができるので、遊技機の製造コストを抑制することが可能となる。
また、この方法の場合、前記ネジは封止部材の内部に残っているので、第1封止部と第2封止部を破壊しようとしての不正開封においては、この残留ネジが剛性を高めて抵抗部材となり、容易な破壊を阻止することができる。
手段21:手段20の遊技機の製造方法において、
前記ネジの回動操作による筒状部の一部の塑性変形が行われて係止部が形成された後に前記ネジを逆回転させて、前記封止部材から取り外すことを特徴とする。
このように、ネジを除去することにより、外観上(特に透明ケースでない場合)、複数対存在する第1封止部と第2封止部の何れの対が現在有効に封止機能を果たしているのか判別し難く、不正開封に際して破壊対象を絞り難くできる結果、全体破壊という外観上目立つ破壊を誘導することになって、不正開封を発見し易くすることができる。
本発明によれば、上述の如く、第1ケースの第1封止部と第2ケースの第2封止部とを封止連結する封止部材が単一部品で、且つ、簡単な構造のものでありながら、その一部の塑性変形を利用するだけであるので、封止部材の成形が容易となる結果、製造コストを抑制することができる利点があると共にその封止作業も簡単に行い得る利点がある。
また、封止連結が、封止部材の一部の塑性変形によるカシメで行われるものであるから、前記第1封止部と第2封止部の構造も簡単で済むので(連結要部は少なくとも一枚板同士が重ねられれば足りる)、第1ケース及び第2ケースの成形が容易で製造コストを抑制することができる。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る遊技機の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態では、便宜上、パチンコ機を挙げて説明するが、本発明は、パチンコ機以外の弾球遊技機(例えばアレンジボール機や雀球遊技機など)、スロットマシン、パチンコ機とスロットマシンとを融合させた融合機(例えば遊技媒体として遊技球を使用するスロットマシン)、その他種々の遊技機(例えばゲームセンタに設置されるいわゆるアーケードゲーム機など)に適用することができる。
(パチンコ機の正面構成)
図1は本実施形態のパチンコ機10の正面図であり、図2は外枠11に対して内枠12と前面枠セット14とを開放した状態を示す斜視図である。但し、図2では便宜上、下皿ユニット13が内枠12から取り外された状態を示している。
図1,2に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11の一側部に開閉可能に支持された内枠12とを備えている。外枠11は、木製の板材により全体として矩形状に構成され、小ネジ等の離脱可能な締結具により各板材が組み付けられている。なお、外枠11は、軽量化を図るために、樹脂やアルミニウム等の軽金属により構成されていてもよい。内枠12の開閉軸線はパチンコ機10の正面からみて遊技球発射ハンドル18の設置箇所の反対側(図1のパチンコ機10の左側)で上下に延びるように設定されており、この開閉軸線を軸心にして内枠12が前方側に十分に開放できるようになっている。また、内枠12は合成樹脂、具体的にはABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂から成る。こうすることで、粘性が高く衝撃に強くでき、低コストで製造できるという利点が発揮される。
内枠12の構成を、図3も用いて詳細に説明する。図3は、パチンコ機10から前面枠セット14を取り外した状態を示す正面図である(但し、図3では便宜上、遊技盤30面上の遊技領城内の構成〔釘、センター役物等〕を空白で示している)。
内枠12は、大別すると、その最下部に取り付けられた下皿ユニット13と、この下皿ユニット13よりも上側の範囲で内枠12の左側の上下方向の開閉軸線を軸心にして開閉自在に取り付けられた前面枠セット14と、後述する樹脂ベース20と、この樹脂ベース20の後側に取り付けられる遊技盤30とを備えている。
下皿ユニット13は、内枠12に対してネジ等の締結具により固定されている。この下皿ユニット13の前面側には、下皿15と球抜きレバー17と遊技球発射ハンドル18と灰皿22と音出力口24が設けられている。球受皿としての下皿15は、下皿ユニット13のほぼ中央部に設けられており、後述の上皿19が満タンになった場合等に排出口16より排出される遊技球を停留する役割がある。球抜きレバー17は、下皿15内の遊技球を抜くためのものであり、この球抜きレバー17を図1で左側に移動させることにより、下皿15の底面の所定箇所が開口され、下皿15内に停留された遊技球を下皿15の底面の開口部分を通して遊技者の持球貯留箱(ドル箱)に排出することができる。遊技球発射ハンドル18は、下皿15よりも右方で手前側に突出するように配設されている。遊技者による遊技球発射ハンドル18の操作に応じて、遊技球発射装置38(図6参照)によって遊技球が遊技盤30の方へ打ち込まれるようになっている。遊技球発射装置38は、遊技球発射ハンドル18と後述するセットハンドル228と発射モータ229(図6参照)などで構成されている。音出力口24は、下皿ユニット13内あるいは背面に設けられたスピーカ(図示略)からの音を出力するための出力口である。また、灰皿22は下皿15の左方に設けられている。灰皿22は左右方向(水平方向)の軸線を軸心にして回動(例えば前方側に向けて前回り)するように、その右側が下皿15に片待ち支持されている。
なお、下皿ユニット13はその大部分が内枠12と同様、ABS樹脂にて成形されている。こうすることで、粘性が高く衝撃に強くでき、低コストで製造できる。特に、下皿15を形成する表面層と下皿15の奥方の前面パネル部分とを難燃性のABS樹脂にて成形している。このため、この部分は燃えにくくなっている。
また、前面枠セット14は、図2に示すように、内枠12に対して開閉可能に取り付けられており、内枠12と同様、パチンコ機10の正面からみて左側に上下に延びる開閉軸線を軸心にして前方側に開放できるようになっている。しかも前面枠セット14は内枠12の外側壁(リブ)12b(図3参照)内に嵌まり込むようにして取り付けられている。つまり、この前面枠セット14の側面の少なくとも一部が内枠12の外側壁(リブ)12b内に嵌まり込むようにして取り付けられているので、内枠12と前面枠セット14との隙間から異物(針状あるいは薄板状等のものであって、具体的には針金、ピアノ線、セルロイド板等)を差し入れるなどの不正行為を防止できるようになっている。また、前面枠セット14は、内枠12と同様に、合成樹脂、具体的にはABS樹脂により構成されているので、粘性が高く衝撃に強くでき、低コストで製造できる。
一方、前面枠セット14の下部(上述の下皿15の上方位置)には、遊技球の受皿としての上皿19(図1参照)が前面枠セット14と一体的に設けられている。この上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射装置38の方へ導出するための球受皿である。この上皿19も下皿15と同様、表面層が難燃性のABS樹脂にて成形される構成となっている。
図3に示すように、内枠12は、外形が矩形状の樹脂ベース20を主体に構成されており、樹脂ベース20の中央部には略円形状の窓孔21が形成されている。樹脂ベース20の後側には遊技盤30が着脱可能に装着されている。遊技盤30は四角形状の合板よりなり、その周縁部が樹脂ベース20(内枠12)の裏側に当接した状態で取着されている。従って、遊技盤30の前面部の略中央部分が樹脂ベース20の窓孔21を通じて内枠12の前面側に露出した状態となっている。
次に、図4を用いて遊技盤30の構成を説明する。図4は遊技盤30の構成を示す正面図である。遊技盤30は、天入賞口610、一般入賞口600、左右1対の第1始動口601、これら第1始動口601の変形部であって第1始動口601より若干下方に設けられた第2始動口602、遊技領域の略中央に設けられた電動役物ユニット(センター役物)603等を備えている。これらの一般入賞口600、第1始動口601、第2始動口602、電動役物ユニット603等は、遊技盤30における、ルータ加工によって形成された各貫通穴にそれぞれに配設され、遊技盤30前面側から木ネジ等により取り付けられている。前述の天入賞口610、一般入賞口600、第1の始動口601、第2の始動口602に対応する部位には、それぞれ、天入賞口入球センサ609、一般入賞口入球センサ607、第1始動口入球センサ605、第2始動口入球センサ606が設けられており、これらセンサは、図示しない電気配線を通じて後述する主制御基板(主制御装置)に接続されている。そして、天入賞口610、一般入賞口600、第1始動口601、第2始動口602および電動役物ユニット603に遊技球が入球した場合には、上記各検出センサで検出され、この検出センサの出力に基づいて、上皿19(または下皿15)へ所定数の賞品球が払い出される。
尚、上記入賞感知機構にて各々検出された検出結果は、後述する主制御基板に取り込まれ、該主制御基板よりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御基板に送信される。そして、該払出制御基板の出力により所定数の遊技球の払出が実施される。かかる場合、各種入賞口に入賞した遊技球を入賞球処理装置に一旦集め、その入賞球処理装置で入賞球の存在を1つずつ順番に確認した上で払出を行う従来方式(いわゆる証拠球方式)とは異なり、本実施の形態のパチンコ機10では、各種入賞口毎に遊技球の入賞を電気的に感知して払出が直ちに行われる(すなわち、本パチンコ機10では入賞球処理装置を廃止している)。故に、払い出す遊技球が多量にあっても、その払出をいち早く実施することが可能となる。但し、本発明に従来の「証拠球方式」を適用してもよい。
その他に、遊技盤30の左右端には、上記一般入賞口600を備えた装飾部材630が設けられる一方、遊技盤30の下方には、上記第1始動口601、第2始動口602を備えた補助ユニット608が設けられている。また、遊技盤30にはアウト口36が設けられており、各種入賞装置等に入球しなかった遊技球はこのアウト口36を通って図示しない球排出路の方へと案内されるようになっている。さらに、遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、同様の機能を有する風車が配設されている。
また、遊技盤30には、遊技球発射装置38から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するためのレールユニット50が取り付けられており、遊技球発射ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球はレールユニット50を通じて所定の遊技領域に案内されるようになっている。レールユニット50はリング状をなす樹脂成型品(例えば、フッ素樹脂が添加されて成形されたもの)にて構成されており、内外二重に一体形成された内レール51と外レール52とを有する。なお、レールユニット50はフッ素樹脂を添加して成形されているので、図3に示す奥面50aについての遊技球の摩擦抵抗を少なくできる。内レール51は上方の約1/4ほどを除いて略円環状に形成され、一部(主に左側部)か内レール51に向かい合うようにして外レール52が形成されている。かかる場合、内レール51と外レール52とにより誘導レールが構成され、これら各レール51、52が所定間隔を隔てて並行する部分(向かって左側の部分)により球案内通路が形成されている。なお、球案内通路は、遊技盤30との当接面を有した溝状、すなわち手前側を開放した溝状に形成されている。
内レール51の先端部分(図4の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、内レール51および外レール52間の球案内通路から遊技盤30の上部へと案内された遊技球が再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止されるようになっている。また、外レール52には、遊技球の最大飛翔部分に対応する位置(図4の右上部:外レール52の先端部に相当する部位)に返しゴム54が取着されている。従って、所定以上の勢いで発射された遊技球は、返しゴム54に当たって跳ね返さわるようになっている。外レール52の内側面には、遊技球の飛翔をより滑らかなものとするべく、つまり遊技球の摩擦抵抗を少なくするべく、長尺状をなすステンレス製の金属帯としての摺動プレート55(図3参照)が取着されている。
また、レールユニット50の外周部には、外方へ張り出した円弧状のフランジ56が形成されている。フランジ56は、遊技盤30に対する取付面を構成する。レールユニット50が遊技盤30に取り付けられる際には、遊技盤30上にフランジ56が当接され、その状態で、当該フランジ56に形成された複数の透孔にネジ等が挿通されて遊技盤30に対するレールユニット50の締結がなされるようになっている。本実施形態では、レールユニット50の少なくとも左側を遊技盤30に強固に締結するために、レールユニット50の左側はその右側よりも多いネジで遊技盤30に締結されているので、レールユニット50の左側についての遊技盤30への密着性を上げることかでき、遊技球の球飛びを良くすることができる。レールユニット50の左側が遊技盤30に対してぐらついているとこのレールユニット50に出射された遊技球の勢いが当該ぐらつきにより吸収されてしまうからである。
さらに本実施形態では、正面から見てレールユニット50の上下左右の各端部は略直線状に(平坦に)形成されている。つまり、レールユニット50の上下左右の各端部においてはフランジ56が切り落とされ、パチンコ機10における有限の領域にてレール径の拡張、すなわち遊技盤30上の遊技領域の拡張が図られるようになっている。
内レール51および外レール52間の球案内通路の入口には、同球案内通路の一部を閉鎖するようにして凸部57が形成されている。この凸部57は、内レール51からレールユニット50下端部にかけて略鉛直方向に設けられ、遊技領域まで至らず球案内通路内を逆流してくるファール球をファール球通路63(図3参照)に導くための役目をなす。なお、遊技盤30の右下隅部および左下隅部は、証紙(例えば製造番号が記載されている)等のシール(図4のS1,S2)やプレートを貼着するためのスペースとなっており、この貼着スペースを確保するために、フランジ56に切欠58,59が形成されている。遊技盤30の右下隅部や左下隅部に、証紙等のシール(図4のS1,S2)を貼着することで、遊技盤30と証紙との一義性を持たせることができる。
次に、遊技領域について説明する。遊技領域は、レールユニット50の内周部(内外レール)により略円形状に区画形成されている。本実施形態では、遊技領域を、パチンコ機10の正面から見て、内レール51および外レール52によって囲まれる領域のうち、内外レール51,52の並行部分である誘導レールの領域を除いた領域としている。従って、遊技領域と言った場合には誘導レール部分は含まないため、遊技領域の向かって左側限界位置は外レール52によってではなく内レール51によって特定される。同様に、遊技領域の向かって右側限界位置は内レール51によって特定される。また、遊技領城の下側限界位置は遊技盤30の下端位置によって特定される。また、遊技領域の上側限界位置は外レール52によって特定される。
図3の説明に戻り、前記樹脂ベース20において、窓孔21(遊技盤30)の下方には、遊技球発射装置38より発射された直後に遊技球を案内するための発射レール61が取り付けられている。発射レール61は、その後方の金属板62を介して樹脂ベース20に取付固定されており、所定の発射角度(打ち出し角度)にて直線的に延びるよう構成されている。従って、遊技球発射ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球は、まずは発射レール61に沿って斜め上方に打ち出され、その後前述した通りレールユニット50の球案内通路を通じて所定の遊技領域に案内されるようになっている。
また、発射レール61とレールユニット50(誘導レール)との間には所定間隔の隙間があり、この隙間より下方にファール球通路63が形成されている。従って、仮に、遊技球発射装置38から発射された遊技球が戻り球防止部材53まで至らずファール球として誘導レール内を逆戻りする場合には、そのファール球がファール球通路63を介して下皿15に排出される。
ファール球が誘導レール内を逆流してくる際、その多くは外レール52に沿って流れ、外レール52の下端部に到達した時点で下方に落下するが、一部のファール球は誘導レール内で暴れ、内レール51側へ跳ね上がるものもある。この際、跳ね上がったファール球は、球案内通路入口の前記凸部57に当たり、ファール球通路63に誘導される、これにより、ファール球の全てがファール球通路63に確実に案内されるようになり、ファール球と次に発射される遊技球との干渉が抑制される。
なお、詳しい図面の開示は省略するが、遊技球発射装置38には、前面枠セット14側の球出口(上皿19の最下流部より通じる球出口)から遊技球が1つずつ供給される。また、遊技球発射装置38には打球槌が設けられ、軸部を中心とする打球槌の回動に伴い遊技球が発射される。
図3中の符号67は上皿19に通ずる排出口であり、この排出口67を介して遊技球が上皿19に排出される。排出口67には、略水平方向の回転軸を軸心として略水平状態と略垂直状態とに変位する開閉式のシャッタ68が取り付けられている、前面枠セット14を内枠12から開放した状能(図3の状態)では、バネ等の付勢力によりシャッタ68が略水平状態から略垂直状態となり、排出口67から遊技球がこぼれ落ちないようにこの排出口67を閉鎖する。また、前面枠セット14を閉鎖した状態では、当該前面枠セット14の裏面に設けられた球通路樋69(図2参照)によりシャッタ68が押し開けられて略水平状態になり、排出口67の方へ排出された遊技球はもれなく球通路樋69を通って上皿19に排出されるようになる。従って、本パチンコ機10においては、前面枠セット14の開放に際し払出通路内等の遊技球がパチンコ機10外にこぼれ落ちてしまうといった不都合が防止できるようになっている。
図3に示すように、樹脂ベース20には、窓孔21の右下部に略四角形状の小窓71が設けられている。従って、遊技盤30の右下隅部に張られた証紙などのシール(図4のS1)は、この小窓71を通じて視認できるようになっている。また、この小窓71からシール等を貼り付けることも可能となっている。
また、図3に示すように、内枠12の左端部には、前面枠セット14の支持機構として、支持金具81,82が取り付けられている。上側の支持金具81には図の手前側に切欠を有する支持孔83が設けられ、下側の支持金具82には鉛直方向に突出した突起軸84が設けられている。
図3に示すように、内枠12の上側には、前面枠セット14が内枠12に対して開かれたことを検出する前面枠セット開検出スイッチ90が設けられている。前面枠セット14が開かれると、前面枠セット開検出スイッチ90からホール内(パテンコ店内)用コンピュータヘ出力されるようになっている。また、前面枠セット14が閉じられると、図5に示す前面枠セット14の金属製の補強板131,132が図3に示す内枠12の一対の金具92に接触するようになっており、前面枠セット14のアースが確保されている。
ここで、前述した前面枠セット14について、図1,図5を参照しつつより詳細に説明する。図5は、前面枠セット14の背面図である。前面枠セット14には前記遊技領域のほとんどを外部から視認することができるよう略楕円形状の窓部101が形成されている。詳しくは、窓部101は、その左右側の略中央部が、上下側に比べて比較的緩やかに湾曲した形状となっている。なお、前記略中央部が直線状になるようにしてもよい。
また、パチンコ機10の正面から見て窓部101の左端と前面枠セット14の左端との間の最短距離(いわゆる左側部フレーム部分の左右幅:図5では右側に示されている)、すなわち開閉軸線側のフレーム幅は、前面枠セット14自体の強度および支持強度を高めるために比較的大きく設定されている。この場合、図1および図3を相互に比較すると明らかなように、前面枠セット14が閉じられた状態において、外レール52の左端部はもちろん、内レール51の左端部も前記左側部フレーム部分によって覆い隠される。つまり、誘導レールの少なくとも一部が、パチンコ機10の正面からみて前面枠セット14の左側部フレーム部分と重複し覆い隠される。このように遊技球が一時的に視認困難となったとしても、それは、遊技球が遊技領域に案内される通過点に過ぎず、遊技者が主として遊技を楽しむ遊技領城において遊技球が視認困難となるわけではない。そのため、実際の遊技に際しては何ら支障が生じない。また、このような支障が生じない一方で、前面枠セット14の十分な強度および支持強度が確保可能となっている。
加えて、前面枠セット14にはその周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり遊技状態時や羽根開放時等における遊技状態の変化に応じて点灯、点滅のように発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。例えば、窓部101の周縁には、LED等の発光手段を内蔵した環状電飾部102が左右対称に設けられ、該環状電飾部102の中央であってパチンコ機10の最上部には、同じくLED等の発光手段を内蔵した中央電飾部103が設けられている。本パチンコ機10では、中央電飾部103が大当たりランプとして機能し、大当たり遊技状態時に点灯や点滅を行うことにより、大当たり遊技状態中であることを報知する。さらに、上皿19周りにも、同じくLED等の発光手段を内蔵した上皿電飾部104が設けられている。その他、中央電飾部103の左右側方には、賞球払出し中に点灯する賞球ランプ105と所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ106とが設けられている。また、環状電飾部102の下端部に隣接するようにして、内枠12表面や遊技盤30表面等の一部を視認できるよう透明樹脂からなる小窓107が設けられている。この小窓107の所定箇所を平面状としているので、遊技盤30の右下隅部に貼り付けられた証紙などを、小窓107の当該平面状箇所から機械で好適に読み取ることができる。
また、窓部101の下方には貸球操作部120が配設されており、貸球操作部120には球貸しボタン121と、返却ボタン122と、度数表示部123とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置された図示しないカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で貸球操作部120が操作されると、その操作に応じて遊技球の貸出が行われる。球貸しボタン121は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿19に供給される。返却ボタン122は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。度数表示部123はカード等の残額情報を表示するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置部から上皿に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部120が不要となる。故に、貸球操作部120の設置部分に、飾りシール等が付されるようになっている。これにより、カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との貸球操作部の共通化が図れる。
また、図1に示すように、前面枠セット14の左側の小窓107付近を前面側(図1の紙面手前側)に必要以上に突出しないようにしている。こうすることで、パチンコ機10の左側に設けられたカードサンドの球貸し装置から直接に上皿19に遊技球を貸し出す際に、当該球貸し装置のノーズ部(いわゆる象の鼻)の先端排出口を好適に上皿19の上方位置に位置させることができ、当該球貸し装置のノーズ部から貸し出される遊技球を上皿19で受けることかできる。
前面枠セット14の裏側には、窓部101を囲むようにして金属製の各種補強部材が設けられている。詳しくは、図5に示すように、前面枠セット14の裏側にあって窓部101の上下左右の外側にはそれぞれ補強板131,132,133,134が取り付けられている。これら補強板131〜134は相互に接触して連結されているが、図の左側および上側の補強板132,133の連結部には直接の接触を避けるための樹脂パーツ135が介在されている。このように補強板132,133の連結部に樹脂パーツ135を介在させているので、ノイズが補強板131〜134でループすることを防止できる。また、図5の右側の補強板131にはその中間位置にフック状をなす係合爪131aが設けられており、この係合爪131aは、前面枠セット14を閉じた状態で内枠12の孔部12a(図3参照)に係合されるように構成されている。この構成により、上皿19を含む形態で前面枠セット14が構成され、その上下の軸支位置が延長されたとしても、中間位置における前面枠セット14の浮き上がりが防止できる。それ故、前面枠セット14を浮かしての不正行為等が抑制されるようになっている。
また、下側の補強板134には、前記発射レール61(図3参照)に対向する位置に樹脂製のレール側壁部材136が設けられている。このレール側壁部材136は、前面枠セット14を閉じた際に発射レール61の側壁となる。故に、発射レール61から遊技球がこぼれ落ちないようになっている。
上述した補強板131〜134はガラス支持用の金枠としての機能も兼ね備えており、これら補強板131〜134の一部が後方に折り返されてガラス保持溝が形成されている。このガラス保持溝は前後に2列形成されており、矩形状をなす前後一対のガラス137が各ガラス保持溝にて保持される。これにより、2枚のガラス137が前後に所定間隔を隔てて取着されるようになっている。
また、前面枠セット14の図5の右端部(パチンコ機10正面から見ると左端部)には、内枠12の支持機構として、支持金具151,152が取り付けられている。従って、内枠12側の支持金具81,82(図3参照)に対して前面枠セット14側の支持金具151,152を組み付けることで、内枠12に対して前面枠セット14が開閉可能に装着されるようになる。
(パチンコ機の背面構成)
次に、パチンコ機10の背面の構成を詳しく説明する。図6はパチンコ機10の背面図であり、図7はパチンコ機10の背面構成を主要部品毎に分解して示す分解斜視図である。先ず、パチンコ機10の背面構成について全体の概要を説明する。パチンコ機10にはその背面(実際には内枠12および遊技盤30の背面)において、各種制御基板が上下左右に並べられるようにしてまたは前後に重ねられるようにして配置されており、さらに、遊技球を供給するための遊技球供給装置(払出機構)や樹脂製の保護カバー等が取り付けられている。本実施形態では、各種制御基板を2つの取付台に分けて搭載して2つの制御基板ユニットを構成し、それら制御基板ユニットを個別に内枠12または遊技盤30の裏面に装着するようにしている。この場合、主制御基板と音声ランプ制御基板とを一方の取付台に搭載してユニット化すると共に、払出制御基板、発射制御基板および電源基板を他方の取付台に搭載してユニット化している。ここでは便宜上、前者のユニットを「第1制御基板ユニット201」と称し、後者のユニットを「第2制御基板ユニット202」と称することとする。
また、払出機構および保護カバーも1ユニットとして一体化されており、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。各ユニット201〜203の詳細な構成については後述する。
第1制御基板ユニット201、第2制御基板ユニット202および裏パックユニット203は、ユニット単位で何ら工具等を用いずに着脱できるよう構成されており、さらにこれに加え、一部に支軸部を設けて内枠12または遊技盤30の裏面に対して開閉できる構成となっている。これは、各ユニット201〜203やその他構成が前後に重ねて配置されても、隠れた構成等を容易に確認することを可能とするための工夫でもある。
一方、図8は、内枠12に遊技盤30を組み付けた状態でその構成を示す背面図であり、図9は内枠12を後方より見た斜視図である。ここでは図8および図9を用いて内枠12および遊技盤30の裏面構成を説明する。
遊技盤30は、樹脂ベース20に囲まれた四角枠状の設置領域に設置され、内枠12に設けられた複数(本実施形態では4カ所)の係止固定具211,212によって脱落しないように固定されている。係止固定具211,212は手動で回動でき、固定位置(ロック位置)と固定解除位置(アンロック位置)とを切り換えることができるよう構成されており、図8にはロック状態を示す。遊技盤30の左右3ヵ所の係止固定具211は金属片を折り曲げ形成したL型の金具であり、遊技盤30の固定状態で内枠外方へ張り出さないよう構成されている。なお、遊技盤30の下部1カ所の係止固定具212は樹脂製のI型の留め具である。
遊技盤30の中央には電動役物ユニット603が配置されている一方、電動役物ユニット603の下側には第1始動口601および第2始動口602を備えた補助ユニット608が配置されている。遊技盤30の裏面には、電動役物ユニット603、補助ユニット608、および、装飾部材630を取り囲むようにして、遊技球回収機構を備えた裏枠セット(図示せず)が取り付けられている。また、遊技盤30の下方には、内枠12に樹脂製(例えばポリカーボネート樹脂製)の排出通路盤217が取り付けられており、該排出通路盤217には、排出球をパチンコ機10外部へ案内するための排出通路218が形成されている。従って、一般入賞口600等に入賞した遊技球は何れも前記裏枠セットの回収通路を介して集合し、さらに排出通路盤217の排出通路218を介してパチンコ機10外部に排出される。なお、アウト口36(図3参照)も同様に排出通路218に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球も排出通路218を介してパチンコ機10外部に排出される。
なお、排出通路盤217は、パチンコ機前面の上皿19の丁度裏側辺りに設けられており、上皿19に至る球排出口(図2の球通路樋69)より針金等を差し込み、さらにその針金等を内枠12と排出通路盤217との隙間を通じて遊技領域側に侵入させるといった不正行為が考えられる。そこで本パチンコ機10では、排出通路盤217の上皿19の丁度裏側辺りに、内枠12にほぼ一体的に重なり合うようにしてパチンコ機前方に延びるプレート219が設けられている。従って、内枠12と排出通路盤217との隙間から針金等を侵入させようとしてもそれがプレート219にて阻害され、遊技領域にまで針金等を侵入させることが非常に困難となるので、不正行為を防止することができる。なお、図9において符号228は打球槌等を備えるセットハンドルであり、符号229は発射モータである。
また、内枠12の裏面には、第2制御基板ユニット202や裏パックユニット203を取り付けるための取付機構が設けられている。具体的には、内枠12にはその右端部に長尺状の支持金具235が取り付けられており、その構成を図10に示す。図10に示すように、支持金具235は長尺板状の金具本体236を有し、その金具本体236より起立させるようにして、下方2カ所に第2制御基板ユニット用の支持孔部237が形成されると共に、上方2ヵ所に裏パックユニット用の支持孔部238が形成されている。それら支持孔部237,238にはそれぞれ同軸の支持孔が形成されている。その他、第2制御基板ユニット用の取付機構として、内枠12には、遊技盤設置領域よりも下方左端部に上下一対の被締結孔(ナイラッチ孔)239が設けられている。また、裏パックユニット用の取付機構として、内枠12には、遊技盤設置領域の左端部に上下一対の被締結孔(ナイラッチ孔)240が設けられている。但し、第2制御基板ユニット用の支持金具と裏パックユニット用の支持金具とを各々個別の部材で設けることも可能である。符号241,242,243は、遊技盤30との間に裏パックユニット203を挾み込んで支持するための回動式の固定具である。
その他、内枠12の背面構成において、遊技盤30の右下部には、後述する払出機構部352より払い出される遊技球を上皿19、下皿15、または排出通路218の何れかに振り分けるための遊技球分配部245が設けられている。すなわち、遊技球分配部245の開口部245aは上皿19に通じ、開口部245bは下皿15に通じ、開口部245cは排出通路218に通じる構成となっている。図8に示すように、遊技球分配部245は、その上方位置に位置する後述の払出機構部352(図18参照)とは別体としている。図8に示すように、遊技球分配部245は、内枠12にネジで締結固定されており、パチンコ機10の上皿19の排出口67(図3参照)から異物を挿入操作するなどしても動かない、つまり遊技球分配部245が奥側に押されて遊技球分配部245と内枠12との間に隙間が空くようなことが無いし、この隙間に異物を押入するなどによる不正を防止できる。
また、内枠12の下端部には、下皿15に設置されたスピーカの背後を囲むための樹脂製のスピーカボックス246が取り付けられており、このスピーカボックス246により低音域の音質改善が図られている。
次に、第1制御基板ユニット201を、図11〜図14を用いて説明する。図11は第1制御基板ユニット201の正面図、図12は同ユニット201の斜視図、図13は同ユニット201の分解斜視図、図14は同ユニット201を裏面から見た分解斜視図である。
第1制御基板ユニット201は略L字状をなす取付台251を有し、この取付台251に主制御装置261と音声ランプ制御装置262とが搭載されている。ここで、主制御装置261は、主たる制御を司るCPU、遊技プログラムを記憶したROM、遊技の進行に応じた必要なデータを記憶するRAM、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等を含む主制御基板を具備しており、この主制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ケース263に収容された構成とされる。
また、音声ランプ制御装置262は、例えば主制御装置261(主制御基板)または図示しない表示制御装置からの指示に従い音声やランプ表示の制御を司るCPUや、その他ROM、RAM、各種ポート等を含む音声ランプ制御基板を具備しており、この音声ランプ制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ケース265に収容されて構成されている。音声ランプ制御装置262上には電源中継基板266が搭載されており、後述する電源基板より供給される電源がこの電源中継基板266を介して前記表示制御装置および音声ランプ制御装置262に出力されるようになっている。
取付台251は、有色(例えば緑、青等)の樹脂材料(例えばポリカーボネート樹脂製)にて成形され、その表面に平坦状をなす2つの基板搭載面252,253が設けられている。これら基板搭載面252,253は直交する向きに延び、前後方向に段差をもって形成されている。但し、取付台251は無色透明または半透明の樹脂成型品であっても良い。
そして、一方の基板搭載面252上に主制御装置261(主制御基板)が横長の向きに配置されると共に、他方の基板搭載面253上に音声ランプ制御装置262(音声ランプ制御基板)が縦長の向きに配置されるようになっている。特に、主制御装置261は、パチンコ機10裏面から見て手前側に配置され、音声ランプ制御装置262はその奥側に配置される。この場合、基板搭載面252,253が前後方向に段差をもって形成されているため、これら基板搭載面252,253に主制御装置261および音声ランプ制御装置262を搭載した状態において各制御装置261,262はその一部を前後に重ねて配置されるようになる。つまり、図12等にも見られるように、主制御装置261はその一部(本実施の形態では1/3程度)が浮いた状態で配置されるようになる。故に、主制御装置261に重なる領域まで音声ランプ制御装置262を拡張することが可能となり、当該制御基板の大型化にも良好に対処できる。また、各制御装置が効率良く設置できるようになる。また、第1制御基板ユニット201を遊技盤30に装着した状態では、基板搭載面252の後方にスペースが確保され、電動役物ユニット603やその電気配線等が無理なく設置できるようになっている。
図13および図14に示すように、主制御基板用の基板搭載面252には、左右2ヵ所に横長形状の貫通孔254が形成されている。これに対応して、主制御装置261の基板ケース263には、その裏面の左右2ヵ所に回動式の固定具267が設けられている。主制御装置261を基板搭載面252に搭載する際には、基板搭載面252の貫通孔254に固定具267が通され、その状態で固定具267が回動されて主制御装置261がロックされる。従って、上述の通り主制御装置261はその一部が浮いた状態で配置されるとしても、当該主制御装置261の脱落等の不都合が回避できる。また、主制御装置261は、裏パックユニット203の軸線を軸心として開き、第1制御基板ユニット201を軸線を軸心として開いた後に、この第1制御基板ユニット201(基板搭載面252)の裏面側から固定具267をロック解除しなければ、取り外しできないため、基板取り外し等の不正行為に対して抑止効果が期待できる。主制御基板用の基板搭載面252にはその裏面に格子状のリブ255が設けられている。
取付台251には、図12等の左端面に上下一対の支軸256が設けられており、この支軸256を図8等に示す支持金具231に取り付けることで、第1制御基板ユニット201が遊技盤30に対して開閉可能に支持される。また、取付台251には、右端部に締結具として上下一対のナイラッチ257が設けられると共に上端部に長孔258が設けられており、ナイラッチ257を図8等に示す被締結孔232にはめ込むこと等により、第1制御基板ユニット201が遊技盤30に固定されるようになる。
次に、第2制御基板ユニット202を、図15〜図17を用いて説明する。図15は第2制御基板ユニット202の正面図、図16は同ユニット202の斜視図、図17は同ユニット202の分解斜視図である。但し、図16では便宜上、カードユニット接続基板314が取付台301から取り外された状態を示している。
第2制御基板ユニット202は横長形状をなす取付台301を有し、この取付台301に払出制御装置311、発射制御装置312、電源制御装置313およびカードユニット接続基板314が搭載されている。払出制御装置311、発射制御装置312および電源制御装置313は周知の通り制御の中枢をなすCPUや、その他ROM、RAM、各種ポート等を含む制御基板を具備しており、払出制御装置311により、賞品球や貸出球の払出が制御される。また、発射制御装置312により、遊技者による遊技球発射ハンドル18の操作に従い発射モータ229の制御が行われ、電源制御装置313により、各種制御装置等で要する所定の電源電圧が生成され出力される。カードユニット接続基板314は、パチンコ機前面の貸球操作部120(図1参照)および図示しないカードユニットに電気的に接続され、遊技者による球貸し操作の指令を取り込んでそれを払出制御装置311に出力するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿19に遊技球が直接貸し出される現金機では、カードユニット接続基板314は不要である。
上記払出制御装置311、発射制御装置312、電源制御装置313およびカードユニット接続基板314は、透明樹脂材料等よりなる基板ケース315,316,317,318にそれぞれ収容された構成とされる。
払出制御装置311には状態復帰スイッチ321が設けられている。例えば、払出モータ部の球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られるようになっている。
また、電源制御装置313にはRAM消去スイッチ323が設けられている。
取付台301は例えば無色透明な樹脂成型品よりなり、その表面に平坦状をなす基板搭載面302が設けられている。この場合、発射制御装置312、電源制御装置313およびカードユニット接続基板314は取付台301の基板搭載面302に横並びの状態で直接搭載され、電源制御装置313の基板ケース317上に払出制御装置311が搭載されている。
また、取付台301には、図15等の右端部に上下一対の支軸305が設けられており、この支軸305を図9等に示す支持孔部237に上方から挿通させることで、第2制御基板ユニット202が内枠12に対して開閉可能に支持される。また、取付台301には、左端部に締結具として上下一対のナイラッチ306が設けられており、ナイラッチ306を図9等に示す被締結孔239にはめ込むことで、第2制御基板ユニット202が内枠12に開閉不能に固定されるようになる。
次に、裏パックユニット203の構成を説明する。裏パックユニット203は、樹脂成形された裏パック351と遊技球の払出機構部352とを一体化したものであり、裏パックユニット203の正面図を図18に示し、分解斜視図を図19に示す。
裏パック351は例えばABS樹脂により一体成型されており、略平坦状のベース部353と、パチンコ機後方に突出し横長の略直方体形状をなす保護カバー部354とを有する。保護カバー部354は左右側面および上面が閉鎖されかつ下面のみが開放された形状をなし、少なくとも電動役物ユニット(センター役物)603を囲むのに十分な大きさを有する(但し、本実施形態では、前述の音声ランプ制御装置262も合わせて囲む構成となっている)。保護カバー部354の背面には多数の通気孔354aが設けられている。この通気孔354aは各々が長孔状をなし、それぞれの通気孔354aが比較的近い位置で隣り合うよう設けられている。従って、隣り合う通気孔354a間にある樹脂部分を切断することにより、裏パック351の背面を容易に開口させることができる。つまり、通気孔354a間の樹脂部分を切断してその内部の前記表示制御装置等を露出させることで、所定の検定等を容易に実施することができる。
また、ベース部353には、保護カバー部354を迂回するようにして払出機構部352が配設されている。すなわち、裏パック351の最上部には上方に開口したタンク355が設けられており、このタンク355には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列(2条)の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール356が連結され、さらにタンクレール356の下流側には縦向きにケースレール357が連結されている。払出装置358はケースレール357の最下流部に設けられ、払出モータ等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払い出された遊技球は図19に示す払出通路359等を通じて上皿19に供給される。
タンクレール356と、当該タンクレール356に振動を付加するためのバイブレータ360とが一体化となるようにユニット化されている。つまり、バイブレータ360が例えば2本のネジでタンクレール356に締結されて取り付けられるようになっている。さらに、バイブレータ360は、タンクレール356に面接触するのではなく、当該2本のネジの部分で接触するようになっており、バイブレータ360による振動がより効果的にタンクレール356に伝わるようになっている。従って、仮にタンクレール356付近で球詰まりが生じた際、バイブレータ360が駆動されることで球詰まりが解消されるようになっている。
払出機構部352には、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板381が設置されると共に、外部より主電源を取り込むための電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24Vの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ONまたは電源OFFとされるようになっている。
タンク355から払出通路359に至るまでの払出機構部352は何れも導電性を有する樹脂材料(例えば導電性ポリカーボネート樹脂)にて成形され、その一部にてアースされている。これにより、遊技球の帯電によるノイズの発生が抑制されるようになっている。
また、裏パック351には、図18等の右端部に上下一対の支軸385が設けられており、この支軸385を図8等に示す支持孔部238に上方から挿通させることで、裏パックユニット203が内枠12に対して開閉可能に支持される。また、裏パック351には、左端部に締結具として上下一対のナイラッチ386が設けられると共に、上端部に係止孔387が設けられており、ナイラッチ386を図8等に示す被締結孔240にはめ込むと共に、係止孔387に図8等に示す固定具242を係止させることで、裏パックユニット203が内枠12に開閉不能に固定されるようになる。このとき、図8等に示す固定具241,243によっても裏パックユニット203が内枠12に固定される。
なお、図6,図18に示すように、内枠12の右上側には、内枠12が外枠11に対して開かれたことを検出する内枠開検出スイッチ388が設けられている。内枠12が開かれると、内枠開検出スイッチ388からホール内(パチンコ店内)用コンピュータヘ出力されるようになっている。
なお、図8に示すように、裏パックユニット203は、被締結孔240およびナイラッチ386と、固定具241とによって、内枠12の裏面に着脱自在に取り付けられている。このように固定具241も用いているので、タンク355に供給される遊技球の重みで裏パックユニット203が内枠12から外れてしまうことを防止している。
以上、パチンコ機の正面側及び背面側の構成につき説明したが、次に、本発明に関する最も重要な部分、即ち基板ケース263について詳述する。なお、本発明は主制御装置261の基板ケース263のみならず、副制御装置(例えば前記表示制御装置、音声ランプ制御装置262、払出制御装置311、発射制御装置312、電源制御装置313など)の基板ケース315〜318(例えば図15〜17に示す封止機構319)にも適用できるが、説明が重複するので、便宜上、以下の実施形態では主制御装置261の基板ケース263(図11乃至図13に示す封止機構264)に適用した場合についてのみ説明する。
図20は基板ケース263の概略分解斜視図である。基板ケース263は、図20に示すように、複数(例えば第1から第5)の主ケース側封止部501,501,…を有する主ケース部分500と、複数(例えば第1から第5)の副ケース側封止部401,401,…を有する副ケース部分400と、主ケース部分500及び副ケース部分400とを組み付けて主制御基板11を収容可能な収容空間を形成し、かつ、前記収容空間を形成した状態で所定の主ケース側封止部501と該所定の主ケース側封止部501に整合する副ケース側封止部401とを不可逆的に連結封止する封止部材700とからなる。
主ケース部分500と副ケース部分400は、ともに箱状に形成され、互いにスライド嵌合により組み付ける構成とされる。この実施形態では、主ケース部分500の開口両縁部に凹溝部502,502を形成し、副ケース部分400の開口両縁部に突条402,402を形成し、突条402,402と凹溝部502,502とをスライド嵌合できるように構成してある。
主ケース部分500の嵌合始端側には複数の主ケース側封止部501,501,…が設けられ、副ケース部分400の嵌合終端側には各主ケース側封止部401と対応するように複数の副ケース側封止部401,401,…が設けられている。
図21(A)〜(C)に示すように、各主ケース側封止部501は、主ケース部分500の底面側に相当する側を開口させた略有底角筒状とされ、主ケース部分500の開口側に相当する底部に封止部材700を挿し通すための挿通孔503を形成した構成とされる。挿通孔503の両側には切り欠きを設けて軽量化及び材料費の抑制を図っている。また、各副ケース側封止部401は、対向する一対の側壁に切り欠きを設けて一対の舌片404,404を形成してある。各舌片404の内面側には、封止部材700を仮留めするための保持部405を設けてある。保持部405は、各舌片404の内面側に縦列に配設した、保持部405の中心に向かって先細りの断面テーパー状の爪部405a,405aから成る。また、本実施形態では、各副ケース側封止部401を互いに第1のリブ406にて連結すると共に、第2のリブ407により副ケース部分400の外壁と一体的に形成してある。各リブ406,407は、所望の外力を付与することで割れやすくなっている。
各主ケース側封止部501は、中空の略直方体形状とされ、副ケース部分400の開口側の面(主ケース側封止部501の底部と対向する面)に封止部材700を挿し通すための挿通孔503を形成した構成とされる。また、本実施形態では、各主ケース側封止部501を互いにリブ504にて連結してある。
封止部材700は、展性に優れた軟性金属材料(例えばアルミニウムや銅など)からなる管状の部材である。図21(A)〜(C)に示すように、封止部材700は、基端側から順に、副ケース側封止部401に係止させるフランジ701と、前記各挿通孔403,503に挿し通す円筒状の筒状部702を有し、封止部材700の基端側から挿入したネジ800を螺合させる螺合部703を有する。フランジ701は、副ケース側封止部401の内形に対応する略矩形状とされる。つまり、副ケース側封止部401の内周部は、封止部材700のフランジ701を相対回転不能に係合させる係合部408となっている。筒状部702は、主ケース側封止部501の挿通孔503と略同径とされる。筒状部702の長さは、フランジ701の先端側の面を副ケース側封止部401の底壁面に接触させた状態で、筒状部702の一部(先端部)が主ケース側封止部501の挿通孔503から突出する長さとされる。螺合部703の内外径はともに、筒状部702の内外径よりも小径に形成してある。また、封止部材700の肉厚は、筒状部702も螺合部703もほぼ同じ厚さとされる。また、封止部材700の長さは、フランジ701を副ケース側封止部401の保持部405に仮留めした状態で、螺合部703の先端部が副ケース側封止部401の挿通孔403に届かない長さとされる。封止部材700を保持部405に仮留めした状態で、主ケース部分500と副ケース部分400の相対移動を許容するためである。
次に、図22を参照して上記基板ケース263を封止する工程について説明する。図22(A)〜(E)は、上記基板ケース263の主ケース側封止部501,副ケース側封止部401及び封止部材700からなる封止機構264の断面図である。図23(A)〜(C)は、その工程の一部を示す斜視図である。
図22(A)は、封止部材700が副ケース側封止部401の保持部405に仮留めされた状態を示している。この状態から爪部405a,405aの傾斜に沿って封止部材700を押し込むと、舌片404,404が徐々に拡開して、封止部材700が副ケース側封止部401の奥に押し込まれる。副ケース側封止部401の内周形状を封止部材700のフランジ701の輪郭形状に対応させて形成してあるので、封止部材700は副ケース側封止部401の内周面に沿って案内され、筒状部702が副ケース側封止部401及び主ケース側封止部501の挿通孔403,503に差し込まれる。
図22(B)は、封止部材700を副ケース側封止部401の奥に押し込んで挿通孔403,及び主ケース側封止部501の挿通孔503に挿し通した状態を示している。同図(B)の状態で、封止部材700の基端側から軸力発生手段の一部としてのネジ800を差し込む。ネジ800の外径は、螺合部703の内径よりも若干大径とされる。このため、同図(B)のようにネジ800を封止部材700に差し込んだだけでは、ネジ800の先端が螺合部703の内周側上端位置に形成される段部に担持されるだけの状態となる。
図22(C)は、同図(B)の状態から封止部材700の螺合部703にネジ800を、ドライバーを用いてねじ込んで螺合させた状態を示している。この実施形態では、同図(A)(B)に示すように、螺合部703の内径面に予めねじ切り加工を施していない。つまり、同図(C)のように、螺合部703の内径よりも外径の大きいネジ800をねじ込むことで螺合部703の内面がねじ切り加工されながらネジ800が螺進する(図22(E)参照)。
図22(D)は、同図(C)の状態からさらにネジ800をねじ込んで締め付けた状態を示している。ネジ頭801(鍔部)がフランジ701に接触した状態でネジ800を締め付けると、ネジ800の軸線方向の移動が阻止された状態で回動されるので、螺進方向とは逆向きで、封止部材700の筒状部702に軸方向の大きな圧縮力が付与され、封止部材700の筒状部702が、拡径方向に塑性変形を来たして座屈し、カシメが行われる。つまり、封止部材700の筒状部702は螺合部703よりも大径であるので、軸方向の剛性が螺合部703よりも小さい。このため、ネジ800の締め付けにより螺合部703が基端側に引き寄せられると、筒状部702が圧縮されて主ケース側封止部501の挿通孔503から突出した部分が塑性変形を来たして拡径し、主ケース側封止部501に係止させる係止部704が形成される。係止部704が形成されたのちネジ800は封止部材700に取り付けたままでも取り外してもどちらでも構わないが、通常は取り外す。ネジ800を取り付けたままにしておくと、基板ケース263を検査等で開封して再度他の封止部で封印を行うときに、これを抜いて用いれば、わざわざ別のネジを用意する必要がなく便利である。さらに、封止部材700のせん断力に対する剛性が高められるという利点もある。なお、図22(E)は、係止部704が形成されたのちネジ800を封止部材700から取り外した状態を示している。
以上の図22(A)〜(E)の工程により基板ケース263は封印される。封止機構264による封印処理は、その封印後の不正な開封を防止し、また万一不正開封が行われてもそのような事態を早期にかつ容易に発見可能とするものであって、一旦開封した後でも再度開封・封印処理を行うこと自体は可能である。すなわち、複数の封止機構264のうち一つの封止機構264を使用することにより基板ケース263の封印処理が行われる。そして、収容した主制御基板の不具合などにより基板ケース263を開封する場合には、封印に供されている封止機構264を破壊する。
詳しくは、図24に示すように、副ケース側封止部401(第1又は第2封止部)のリブ406,407を切断する。そうすると、図24のように、当該主ケース側封止部501(第1又は第2封止部)が封止部材700にて副ケース側封止部401と連結された状態であっても、主ケース部分500(第1ケース又は第2ケース)と副ケース部分400(第2ケース又は第2ケース)の相対移動が可能になる。その後、再度封印処理する場合は、封印に使用されていない他の一つの封止機構264に対して図22(A)〜(E)に示した各工程を行う。破壊された封止機構264の個数により基板ケース263の開封を行った旨の履歴が残され、基板ケース263を見ることで不正な開封が行われた旨を容易に発見できる。
本発明を適用したパチンコ機10は、上述の如く、ネジ800の回転操作という簡単な操作で基板ケース263を封印でき、しかも封止機構264の構造が極めて簡単で成形しやすく、パチンコ機10の製造コストを抑制することができるという効果が得られる。また、基板ケース263の不正開封を目的として、主ケース側封止部501と副ケース側封止部401との接触面間に刃物等を差し込むなどして封止部材700を切断したと仮定すると、封止部材700の係止部704が副ケース側封止部401の挿通孔403よりも大径であるため、封止部材700の切断された先端部が主ケース側封止部501の中に残されて取り出すことができない。したがって、基板ケース263の不正な開封を見破ることが容易である。
以上、本発明の一実施形態につき説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることなくその要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、基板ケース263が複数の封止機構264を有するので、各副ケース側封止部401(第1又は第2封止部)に保持部405を設けてあるが、基板ケース263が1つの封止機構264しか有さない場合には副ケース側封止部401に保持部405を設ける必要性は大幅に低下する。つまり、基板ケース263の開封を必要としない遊技機(例えばゲームセンタに設置されるいわゆるアーケードゲーム機など)に本発明を適用する場合は、副ケース部分400に1つの主ケース側封止部401を設ければよい。この場合、副ケース側封止部401に封止部材700を仮留めしておく必要がないので、保持部405を設けなくてもよい。
また、上記実施形態では、主ケース側封止部501(第1又は第2封止部)を中空の略直方体形状としているが、主ケース側封止部501は、図25に示すように、挿通孔503を有する板状であっても構わない。この場合、封止部材700の係止部704が外部に露出されることになる。仮に、係止部704が削られるなどして基板ケース263が不正に開封されたとしても、本発明では、上述の如く特殊なカシメを行う封止部材700を使用しているので、元の封印状態に復元することが困難であり、不正な開封を見破ることが容易である。
また、上記実施形態では、封止部材700を異径円管状に形成してあるが、図26に示すように、角管状に形成しても構わない。同図では、封止部材700の外形を角柱状とし、内形を円形孔状としている。この場合、主ケース側封止部501の挿通孔503または副ケース側封止部401の挿通孔403の少なくともいずれか一方を封止部材700に係合する角形孔とすることで、主ケース側封止部501及び副ケース側封止部401に対する封止部材700の回転を規制することができる。つまり、上記実施形態では、副ケース側封止部401の内周部が封止部材700の回転を規制する係合部408になっているが、図26に示すような場合には、挿通孔403及び/又は503そのものを係合部とすることも可能である。なお、図26では、封止部材700の全体を角管状としているが、少なくとも筒状部702を角管状としてあれば、図26の場合と同様の作用効果を享受できる。すなわち、筒状部702が角管状であれば、螺合部703は円筒状であってもよい。
さらに、封止部材700のフランジ701と副ケース側封止部401との接触部の摩擦係数を高くして、例えば、フランジ701の周面にロ−レット仕上げを行う、等して封止部材700と副ケース側封止部401の相対回転を規制するようにしてもよい。この場合、封止部材700のフランジ701に対する副ケース側封止部401の接触部が係合部となる。
また、封止部材700のフランジ701と副ケース側封止部401との接触部のいずれか一方側に凹部を設け、他方側に前記凹部に嵌合する凸部を設けることによっても、封止部材700と副ケース側封止部401の相対回転を規制することができる。図27(A)はフランジ701の先端側の面に凸部706を設ける一方、副ケース側封止部401の内側底面に凹部409を設けた例を示す図で、同図(B)はフランジ701の先端側の面に凹部707を設ける一方、主ケース側封止部401の内側底面に凸部410を設けた例を示す図である。これらの場合、凹部409又は凸部410が封止部材700の相対回転を規制する係合部となる。
さらに、封止部材700の筒状部702と副ケース側封止部401の挿通孔403及び/又は主ケース側封止部501の挿通孔503とのいずれか一方側に凹部を設け、他方側に前記凹部に嵌合する凸部を設けることによっても、封止部材700と副ケース側封止部401の相対回転を規制することができる。図28(A)は封止部材700の筒状部702が円筒状であって、筒状部702の外周面に凸部708を設ける一方、副ケース側封止部401の挿通孔403又は主ケース側封止部501の挿通孔503の内周面に凹部411又は511を設けた例を示す図で、同図(B)は封止部材700の筒状部702が円筒状であって、筒状部702の外周面に凹部709を設ける一方、副ケース側封止部401の挿通孔403又は主ケース側封止部501の挿通孔503の内周面に凸部412又は512を設けた例を示す図である。これらの場合、凹部411,511又は凸部412,512が封止部材700の相対回転を規制する係合部となる。
また、上記実施形態では、封止部材700の肉厚をほぼ一様に形成してあるが、封止部材700の肉厚は部位によって相違させてもよい。
例えば、図29(A)に示す封止部材700は、螺合部703の外径が筒状部702と同径になっている点で、上記実施形態と相違している。また、同図(B)に示す封止部材700は、螺合部703の外径が筒状部702よりも大径になっている点で、上記実施形態と相違している。いずれの場合も封止部材700の内周面形状は、上記実施形態とほぼ同じである。このため、螺合部703の肉厚が筒状部702よりも厚くなっている。同図(A)(B)の封止部材700はいずれも、螺合部703とネジ800の螺合強度が高く、副ケース側封止部401の挿通孔503から突出する封止部材700の筒状部702が軸方向の圧縮力により塑性変形(拡径)しやすくなる。
図30(A)に示す封止部材700は、封止部材700の筒状部702のうち主ケース側封止部501(第1又は第2封止部)の挿通孔503から突出する部分(以下、変形部705という。)を外径側に膨らませて形成してある。当該封止部材700の肉厚は、螺合部703、筒状部702、変形部705の順に薄くなっている。また、同図(B)に示す封止部材700は、同図(A)と同様、封止部材700の変形部705を外径側に膨らませて形成してあるが、封止部材700の肉厚が筒状部702、螺合部703、変形部705の順に薄くなっている点で同図(A)の封止部材700と相違している。いずれの封止部材700も変形部705が最も塑性変形しやすい構成とされるが、筒状部702の強度が相違している。同図(A)の封止部材700は、主ケース側封止部501及び副ケース側封止部401(第1又は第2封止部)の挿通孔503,403に挿し通した際に、筒状部702の一部(変形部705よりも基端側の部分)が主ケース側封止部501の挿通孔503から突出している場合に好適である。変形部705が拡径して係止部704が形成されたのち、主ケース側封止部501の挿通孔503から突出した筒状部702の一部が圧縮されて係止部704が主ケース側封止部501に接触するからである。同図(B)の封止部材700は、主ケース側封止部501及び副ケース側封止部401の挿通孔503,403に挿し通した際に、変形部705が主ケース側封止部501の挿通孔503に近接している場合に好適である。変形部705が拡径して係止部704が形成されるとすぐに、係止部704が主ケース側封止部501に接触するからである。なお、同図(A)(B)では、封止部材700の変形部705を外径側に膨らませた形状として断面コ字状のものを示したが、断面が例えば円弧のような曲線状や三角形状(いずれも図示略)などであってもほぼ同様の作用効果を享受できる。
また、上記実施形態では、筒状部702の肉厚を一様にしているが、図31に示すように、変形部705の内周面に環状溝710を形成して筒状部702よりも変形部705を薄く形成してもよい。この場合も、封止部材700の薄肉の変形部705が軸方向の圧縮力により拡径しやすくなる。
このほか、封止部材700を部位ごとに相違する材料で構成することもできる。例えば、筒状部702の材料として螺合部703及び変形部705の材料よりも硬いもの(塑性変形しにくいもの)を使用する。相違する材料同士は圧着等により接合する。
パチンコ機の正面図である。 外枠に対して内枠と前面枠セットとを開放した状態を示す斜視図である。 パチンコ機から前面枠セットを取り外した状態を示す正面図である。 遊技盤の構成を示す正面図である。 前面枠セットの背面図である。 パチンコ機の背面図である。 パチンコ機の背面構成を主要部品毎に分解して示す分解斜視図である。 内枠に遊技盤を組み付けた状態でその構成を示す背面図である。 内枠を後方より見た斜視図である。 支持金具の構成を示す斜視図である。 第1制御基板ユニットの正面図である。 第1制御基板ユニットの斜視図である。 第1制御基板ユニットの分解斜視図である。 第1制御基板ユニットを裏面から見た分解斜視図である。 第2制御基板ユニットの正直図である。 第2制御基板ユニットの斜視図である。 第2制御基板ユニットの分解斜視図である。 裏パックユニットの正面図である。 裏パックユニットの分解斜視図である。 基板ケースの分解斜視図である。 (A)図乃至(C)図は基板ケースの封印工程を示す要部拡大断面図で、(A)図は封止部材が基板ケースの封印に使用されず仮留めされている状態を、(B)図は封止部材を主ケース側封止部及び副ケース側封止部の各挿通孔に挿し通した状態を、(C)図は挿通孔に挿し通した封止部材にネジをねじ込んだ状態をそれぞれ示す図である。 (A)図乃至(E)図は基板ケースの封印工程を示す要部拡大断面図で、(A)図は封止部材が基板ケースの封印に使用されず仮留めされている状態を、(B)図は封止部材を主ケース側封止部及び副ケース側封止部の各挿通孔に挿し通しネジをねじ込んだ状態を、(C)図はネジを進行させた状態を、(D)図はネジの回転により封止部材を加締めた状態を、(E)図はネジを抜いた状態をそれぞれ示す図である。 (A)図乃至(C)図は、基板ケースの封印工程を示す要部の斜視図で、封止部材及びネジを挿通する前工程の状態、(B)図 は、封止部材を挿通した状態、(C)図は、封止部材を挿通した状態を別の角度から見た状態を夫々示す。 封印された基板ケースを開封した状態を示す斜視図である。 副ケース側封止部を板状とした副ケース部分の斜視図である。 角管状に形成した封止部材の斜視図である。 (A)図は封止部材のフランジに凸部を設けると共に副ケース側封止部に凹部を設けた状態を示す縦断面図で、(B)図は封止部材のフランジに凹部を設けると共に副ケース側封止部に凸部を設けた状態を示す縦断面図である。 (A)図は封止部材の筒状部の外側面に凸部を設けると共に主ケース側封止部及び/又は副ケース側封止部の挿通孔に凹部を設けた状態を示す横断面図で、(B)図は封止部材の筒状部の外側面に凹部を設けると共に主ケース側封止部及び/又は副ケース側封止部の挿通孔に凸部を設けた状態を示す横断面図である。 (A)図は螺合部と基端側部分の外径が同じ封止部材を示す図で、(B)図は螺合部の外径が基端側部分よりも大径の封止部材を示す図である。 (A)図及び(B)図はともに変形部が膨らんだ封止部材の例を示す図である。 変形部の内径面に環状溝を形成した封止部材の一例を示す図である。
符号の説明
261 主制御装置
263 基板ケース
264 封止機構
400 主ケース部分(第1ケース)
401 主ケース側封止部(第1封止部)
403 挿通孔
404 舌片
405 保持部
405a 爪部
408 係合部
500 副ケース部分(第2ケース)
501 副ケース側封止部(第2封止部)
503 挿通孔
700 封止部材
701 フランジ
702 筒状部
703 螺合部
704 係止部
705 変形部
800 ネジ(軸力発生手段)
801 ネジ頭(鍔部)

Claims (1)

  1. 回路基板と第1ケース及び第2ケースを有して内部に回路基板が設けられた基板ユニットであって、前記第1ケース側に設けられる第1封止部と、前記第2ケース側に設けられる第2封止部と、その第1封止部と第2封止部とを連結する封止部材とを有し、その封止部材によって前記第1封止部と第2封止部とが連結されている場合に前記回路基板を取り出すときには基板ユニットを破壊するか或いは所定の部位を切断することを必要とする基板ユニットを備えた遊技機において
    前記第1封止部と第2封止部に夫々挿通孔が設けられ、
    前記封止部材は、前記挿通孔に挿通されるものであって、塑性変形可能な素材により筒状部を有すると共に前記第1又は第2ケース側に接当するフランジを前記筒状部の一端側に備え、その他端側に螺合部を備えており、
    前記螺合部に対する螺合手段の螺合によって前記筒状部の一部を塑性変形させて変形部を形成することにより該変形部と前記フランジとによって前記第1封止部と第2封止部とを連結固定してあることを特徴とする遊技機。
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