JP2007215539A - 冷凍食品及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】水を含浸した例えば杉のスライス板、竹皮の天然素材包装体を用いて、固形あるいはゾル状ゲル状の調理済み食品を包装し、さらにこれをプラスチックフィルム製の袋に入れて減圧包装して冷凍保存しその内容量が300g以下であることを特徴とす、一体として冷凍し電子レンジで加熱することができる冷凍食品及びその製造方法。
【選択図】図1
Description
マイクロウエーブの照射深度が通常2cmであること等を鑑みると2cm以下であるのが好ましく、より好ましくは0,5〜2cm、さらに好ましくは1〜2cmの範囲である。また蓋部に収容される冷凍米飯の厚さも同様の理由から少なくとも4cm未満にするのが好ましく、より好ましくは2cm程度である。
本発明において冷凍米飯を収容する蓋底部すなわち蓋の空間部側にはすくなくとも1個の微細孔を設けることができる。
微細孔を設けることにより、蓋部内に蒸気を供給し、冷凍米飯の調理時間を短縮することができる。微細孔の数を多くするほど、また孔径が大きいほどその効果が大きくなるが、汁物の匂いが米飯に移ったり、解凍前に蓋部の冷凍米飯が容器本体にこぼれる等の問題が生じるため適宜選定するのが好ましく、例えば0,1〜2mm程度の数個の微細孔が設けられる。
本発明に用いられる麺類としては、ラーメン等の中華麺、かけ蕎麦等の蕎麦類、うどん類等を挙げられる。これらの麺類を冷凍する方法には特に制限はないが、湯で揚げた麺類の粗熱をとって冷凍する際にレシチン液やゼラチン液を吹き付けて冷凍することが好ましい
このような方法によれば、粗熱をとった後の麺同士の粘着が防止され、冷凍麺中の氷結部分を少なくできるため、解凍時の過熱の時間が短縮でき、かつコシのある麺類を得ることができる(特許文献1の段落番号第0010段から第0010段落)。」の記載がある。
「そこで冷凍材料の容積よりも、大きめのサイズの袋に冷凍材料を密閉して、この袋のままチンしても適度の蒸気量と蒸気圧が袋内に充満して、残りの余分な蒸気、水分と余分な圧力は加熱スタート時から袋の外に出るようにすればよい。
それも、冷凍材料を密閉した袋を置いた状態で、袋のおもて面の一番、高い部分に圧力調節ピンホールをつけることで、調理時に蒸気はエントツ効果でこの一番、高い部分からスムーズに外に出て行く。エントツ効果で蒸気が結露しにくいのである。もちろん、冷凍材料の形、柔らかさ、硬さにあわせて、圧力調節ピンホールの位置を変更する。例えば、ようかんゼリー状の材料だと、加熱で膨張して、圧力調節ピンホールをふさいでしまう可能性がある。この場合は、材料の膨張範囲外に圧力調節ピンホールをつけなければならない。」
さらに発明の効果に以下の記載がある。
「冷凍状態の蒸かし菓子でも、常温の蒸かし菓子でも、魚の酒蒸しでも、せいろで、蒸した状態に調理できる。液体が入っていても、冷凍状態だと、圧力調節ピンホールから液体がもれる心配がない。特殊な袋でなくても、最初から、圧力調節ピンホールをつけておけばよい。もともと、ごみになる袋である。そんなものにコストをかける必要はない。袋のおもて面にしか圧力調節ピンホールが付いていないから、袋のままチンしても、解けた液体は袋の内側にたまり、こぼれることはない。例えば、山陰で有名な松葉がにを、生のまま、一人前づつの量を、この袋に詰めて冷凍して流通すれば、消費者は電子レンジで袋のまま、蒸しがにを、大変便利においしく食べられる。これにより、冬場のかにすき、だけの料理だけでなく、夏場でも消費拡大につながる。また、例えば、離島の魚介類は、輸送の問題で、鮮魚は出荷できないが、この加工形態だと、めずらしい魚を、一人前づつ、この袋に挿入し冷凍して消費地に送ることができる。冷凍した魚介類もこの形態の効果で、味を損なうことなく旬のまま食べられる。これにより、離島の活性化につながればよい。それくらい、この形態の調理は一般に受ける簡単、便利で、おいしい袋のまんまチンで冷凍食品をよりおいしくするのである。」
特開2000−201661号(以下特許文献3という)に、「冷凍食品の対象となる食品11は、その種類や製法に特に限定はなく、一般に冷凍食品として流通している各種食品
例えば、白飯、ぴらふ、おにぎり、オムライスのような米飯類、ハンバーグ、ミートボールのようなハンバーグ類、焼売、肉まん、焼きそば、たこ焼き、各種惣菜、コロッケ、白身魚フライ、から揚げ、春巻き、ドーナツのようなフライ類、ドリア、グラタン、ホットケーキ類の各種食品を対象とすることができ、その大きさや形状にも限定はない(段落番号0011)。
また、冷凍処理は、食品の種類により、ひねり包装を行う前あるいは後のいずれでも可能であるが、一般的には、食品を凍結処理してからひねり包装することが、工業的にこのましい。さらに、冷凍食品の解凍方法も任意であり、電子レンジ回答、自然解凍、蒸気解凍等の周知の解凍方法で解凍や加熱を行うことができるが、特に、上述のひねり包装冷凍食包材10としては、包装する食品の種類や状態に応じて、各種食品用包材として用いられ手に入る各種の素材を使用することができ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビリニデンのような合成樹脂フィルムまたはシート、紙、合成樹脂製不織布等を使用することができる(段落番号0013)。
冷凍食品の周囲ながさ(周長)に対する割合では、周長の2/3〜1/20の範囲、好ましくは1/2〜1/10の範囲、特に、1/3から1/10の範囲が最適である。重なり代の割合が2/3を超えると蒸気が逃げ難くなり、食品も取り出し難くなる。また、1/20未満だとひねり包装が緩んで中味の食品が露出したり、飛出したりするおそれがある(段落番号0015)。
一方、具体的な重なり代Rの寸法は、食品の大きさや柔らかさなどにもよるが、一般的に
市場に流通している冷凍食品の大きさ及び形状においては、その中央部の最小の重なり代が3〜100mm、好ましくは10〜60mm、さらに好ましくは15〜40mmであり、前記割合の範囲でこの寸法範囲に設定することが好ましい、この場合も、重なり代が3mm未満では食品が露出したり、飛出したりするおそれがあり、100mmを超えると食品を取り出し難くなる(段落番号0016)。」の記載がある。
特開2005−58150号(以下特許文献4という)に、「マイクロ波の照射による解凍は、一般家庭でも電子レンジ解凍として知られ利用されているが、マイクロ波が食品の内部にまで浸透してここで発熱することから、食品内部からの急速な解凍が可能になる。
しかしながら、マイクロ波の特異な吸収特性により、食品内の温度分布が不均一になり易いという欠点がある。すなわち、マイクロ波は食品の内部にまで浸透して主に水分子に吸収されるが、冷凍状態では大部分の水が氷状態にあり、マイクロ波の吸収が極端に小さくなっている。ここで食品の一部が解凍状態になって水が存在するようになると、マイクロ波は集中的にこの解凍部分に吸収され、ここを加熱することになるから、食品内で著しい温度ムラを生じる場合があった。特に冷凍食品がマグロのような水分の多い生魚の場合、
従来の電子レンジでは、放射されたマイクロ波を受けると同時に常温状態の庫内壁からの放射熱、伝導熱も受けて食品の表面が最初に解凍され、特にその先端部分はマイクロ波を集中的に受け解凍され易いという特性を有する。その結果、先に解凍された末端部分に上記の通りマイクロ波の吸収が集中的に生じて、末端部分が過加熱(いわゆる端煮え)と状態となり易いものであった。」の記載がある。
特開2001−342354号(以下特許文献5という)の課題を解決するための手段に「上記の目的を達成するために、この発明は、形成品、食品容器、トレイ、鉢を少なくとも、こんにゃく粉と、植物性繊維の粉末と、水分からなる素材を使う」の記載がある。
特許文献3においても、「さらに好ましくは15〜40mmである。」としている。
特許文献3には、電子レンジで加熱して解凍調理するときに水分保持が求められる食品の場合は、前記包材として蒸気不透過性の包材である合成樹脂フィルムまたはシート、紙、合成樹脂製不織布等を使用するとしている。
特許文献4に末端部分が過加熱(いわゆる端煮え)状態となり易いとあるように、揚げ物
炒め物、焼き魚などといった油脂分含有食材を、常温または冷凍状態で、長期保存可能にした油脂含有保存食品は、電子レンジで加熱すると、食材に含まれる水分(遊離水)が食材表面に付着して食感を低下(べトついた食感になる)する。
本発明は水を含浸した天然素材で食品を包装し長期保存ができ、いつでも、火も、水も、鍋も、皿も使わず電子レンジだけで簡単に短時間で調理ができ、食後の片付け、ゴミ捨てが容易で環境負荷の少ない良質な冷凍食品及びその製法を提供することにある。
包装体が良く水を含むこと、木質容器の場合電子レンジのマイクロ波の通過を妨げないこと、水を含んでも形を維持できること、マイクロ波を反射する金具を使わないこと、接着剤を使わないこと、木材の匂いを除くこと、板の重なりを少なくすること、圧力を受けても形が崩れないこと、衝撃に耐えること。主食材の厚みが4cm以上でも容易に家庭用電子レンジでも加熱解凍できること、副食材を載置した密接部分に氷結が生じないこと、食材の食感が低下しないこと、過剰に食材が乾燥しないこと、過剰に食材が水分を吸着しないこと、食材が硬くならないこと、食材が端焼けをおこさないこと、冷凍食品の加熱時間の曖昧さをなくし目で見てできあがりを確認できることの課題を解決しようとするものである。
すなわちマイクロウエーブの照射による加熱と共に、天然素材の含水が蒸発し、昇温により膨張する袋の圧力などにより、短時間での加熱調理が可能になり食材の食感が低下する前に調理を終えることができる。
さらに、主食材を高次構造の形態に形成すること、すなわち、主食材で少塊を造り、これらを天然素材包装体の中で嵩張るように高次構造に積み重ね、空隙のある低密度の形態とし空隙を発散する蒸気により加熱を速めることができる。
本発明でいう高次構造の形態とは、穀物類の一粒を一次構造とし、30〜40粒の、長径5〜20mmの不定形の形状の小塊として、これらの小塊を積み重ねて空隙の多い形態を形成したものである。
さらに、上記製造方法により主食材にうなぎの蒲焼、豚の角煮、ホタテ、鯛の酒蒸し等の副食材を載置した冷凍食品ができる。
さらに、天然素材包装体として木材のスライス板を使用し、水を含んで柔らかくなっても食材を入れたとき歪まない、袋に入れて減圧包装しても形が崩れない、衝撃に耐える、レンジのマイクロウエーブの通過を妨げにくい0,7〜1,5mmの木材のスライス板を噛み合わせて接着剤や留め具を使わず、加熱時の刺激臭を取り除いた包装体を用いることができる。
竹皮が柔らかくなるまで水を含ませることにより、包装体として使える。
本発明で使用する調理済み食品は固形あるいはゾル状ゲル状であり、動物性タンパク質を有する食物、あるいは海藻、野菜類、豆類、穀物類の加工品などの単品調理品あるいは混合調理品である。
本発明で使用する主食材は、穀物類をむし飯、炊飯したものであり、具体的には、米飯、餅米飯、おこわ、麦飯、混ぜ飯、あるいはこれらの飯(蒸炊飯ともいう。)に油脂入りのタレを混ぜ合せたもの(タレ飯ともいう。)である。
本発明で使用する天然素材包装体は、木材から製造した容器、具体的には、粘りがあり曲げに強く、−40〜+120度Cの温度に耐える木材を0,7mm〜1,5mmにスライスし、含水させ切込みを入れ(図8〜10)接着剤や留め具を使わずに部材を噛み合わせ(図11)水を含んでも圧縮包装に耐え形を崩すことがないワッパ容器、マダケ属の皮であり、モウソウダケの皮、マダケの皮が挙げられる。
本発明で使用するプラスチックフィルム製の袋は、気体透過率の小さいプラスチックのフィルムから造られた袋であって、ヒートシールできるものであり、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリ乳酸から造られた袋、あるいはラミネートフィルムから造られた袋が挙げられる。
本発明の冷凍食品の製造方法は、固形あるいはゾル状、ゲル状の調理済み食品を、水を含浸した天然素材包装体を用いて包装し、包装体が食品と一体として冷凍され、さらにこれをプラスチックフィルム製の袋に入れて減圧包装して冷凍保存しその内容量が300g以下であることを特徴とするものである。
本発明の冷凍食品は、高次構造の形態を形成した主食材が、上記製造方法で作られ、主食材の相対密度比率Djが65〜85であることを特徴とするものである。
本発明の冷凍食品は、高次構造の形態を形成した主食材に副食材を載置したものが、上記製造方法でつくられ、主食材の相対密度比率がDj65〜85であることを特徴とするものである。
本発明の冷凍食品は、調理済み食材が肉類、魚介類、野菜類、豆類、海藻類であり、または穀類の加工品であり、上記製造方法でつくられたものである
本発明の冷凍食品は天然素材包装体が杉のスライス板で側板と底板を噛み合わせた形態に加工され組み立てられた容器であって、上記記載の製造方法でつくられた上記記載の冷凍食品である。
本発明の冷凍食品は天然素材包装体が竹皮であって、上記記載の製造方法でつくられた上記記載の冷凍食品である。
天然素材包装体の含水量を調節することで加熱後の食品の水分量を調節できる、
米飯等を高次構造の形態に形成することで、その厚さが4cm以下の制限を受けることなく、米飯を使った冷凍食品を提供できる。
米飯に様々な副食材を容易に載置することができる。
水を含浸した天然素材包装体であるワッパ容器に入れられ高次構造の形態を形成した主食材の上に、適当量の副食材を載置し蓋をする、容器の乾燥を防ぐためラップフィルムで包み冷凍する。冷凍後、所定のプラスチックフィルム製の袋に入れる。この袋の容積からワッパ容器の容量を差し引いた容積の50〜20%を減圧しながらヒートシールして密封する。予め袋が風船状に脹れた時に主食材が最適温度約70度Cになるように、減圧量を設定する。これを再び−20度C以下で冷凍保存する。食するときは、袋ごと電子レンジ(500W以上)に入れて加熱昇温する。加熱昇温中に風船状に脹れた時を目視して電子レンジのスイッチを切る。
一方、竹皮で包装した冷凍食品の製造方法では、高次構造の形態を形成する温度が10〜20度Cであるので、次の点を考慮しながら、製造する。
温度を10〜20度Cにした、高次構造の形態を形成した主食材(例えば、米飯)に、3〜5度Cにした適当量の副食材(例えば、うなぎの蒲焼き)を載置する。素早く、水を
含む竹皮で図4〜6に示すような手順で包装する。これを所定のプラスチックフィルム製の袋に入れ、減圧しながらヒートシールして密封する。予め袋が風船状に脹れた時に主食材が最適温度約70度Cになるように、減圧量を設定する。これを−20度C以下で冷凍保存する。
蒸したまま、炊いたまま、またはタレをまぶした主食材を厚さ5〜30mmのシート状に成形し、冷却または冷凍する。これを不定形に砕く。圧搾空気、アイススティックを用いることができる。穀物類の種類により穀物の粒の大きさが異なるけれども、3〜40粒で、長径5〜20mmの、不定形の形状の、主食材の小塊をつくる。
また、タレ混ぜ飯の小塊の作り方を、米飯を例にして述べる。まんべんなく米飯の米粒にタレをまぶす。目視により、米飯の米粒にタレが覆うまで行う。
同時に扇風機や団扇などの風により冷却を行い、米飯の米粒に付着したタレの油脂が固まって、タレが粘着材の作用をして、米飯全体に粘性がでてきたら団子塊状にする。この米飯を直径40cmのアルミ製の容器に分ける。1つの大きな団子塊状の米飯をしゃもじ等を使って一人前に分ける。これをさらに刃で切るようにして、長径5〜20mmの、不定形の形状の、米飯の小塊をつくる。これらを図1(A)、(B),(C),に示す。
これら主食材の小塊を嵩張るように、できるだけ空隙ができるように、使用目的に応じた容器(容量VO,重量WO)に積み上げて、米粒の高次構造の形態を形成する。図2に示す。この形態の重量(Wj)を測定し、見かけの密度djを計算する。
併せて、炊きたての、もしくはタレをまぶしたままの主食材を同じ容器に入れて、重量(Wk)を測定し、見かけの密度dkを計算する。相対密度比率をDjとすると、次の関係式となる。
dj=(Wj−WO)/VO
dk=(Wk−WO)/VO
Dj=100*dj/dk=100*(Wj−WO)/(Wk−WO)
炊き立ての、タレをまぶした、もしくは具を混ぜた主食材、または使用目的によって選択されるものであるが、少なくとも40mmの厚みを必要とする場合には、65<Dj<85が好ましい。たとえば、米飯で厚み70mmのとき、Djが約75であれば、電子レンジ(500W)で約5分間の加熱で解凍できる。
また、L11cmxW7cmxH7cmの容器に入れたときの重さは米飯粒にタレをまぶしたままの状態の米飯のとき400gであり、塊にした状態の米飯は300gである。相対密度比率Djは75である。
副食材を蒸す、煮る、焼く、揚げる、炒めるなどして、タレを付けて、低温(5〜−40度C)で保存する。副食材の厚みは2〜10mmが好ましい。
うなぎの蒲焼きを例に作成方法を述べる。
生きた健康なうなぎを、目打ち釘を刺し、背割り、または腹割りする。うなぎの背皮に縫い針のように竹串を刺す。
耐熱ガラスを熱して遠赤外線をだすLPガス使用の焼付器(コンロ)の網にのせて焼き、白焼きをつくる。
白焼きにしたうなぎにタレを付けて、網焼きすることを数回繰り返して、蒲焼をつくる。
使用目的に応じた大きさに切り分ける。
アルミ製のトレイに入れて、ラップフィルムで全体を覆い、2〜5度Cに設定された冷蔵庫に入れて冷却し保存する。または、蒲焼きを急速冷凍して、乾燥しないように冷凍保存する。
杉の薄板から作成されたワッパ容器を脱臭後2〜8時間水に浸して、その表面を水切りする。これを乾燥しないようにプラスチックフィルム製の袋を用いて冷蔵あるいは冷凍保管する。また、竹皮は良く乾燥した竹皮を購入する。破損したものや、汚れが付いたものをよく選別して取り除く。竹皮の厚み、長さ、幅を揃えておく。酸性水を貯めた水槽に浸して消毒をする。消毒をした後は、水道水で塩分を洗い流す。その後水槽に貯めた水道水に、10〜48時間浸す。そして十分竹皮に水分を含ませる。竹皮を水槽より取り出し、水切りをして、十分水分を含み柔らかくなったことを確認する。そして竹皮の元の硬く水を含みにくい部分を切除して、40〜50cmの長さの竹皮を得る。更に選別をして、包装用竹皮と結束用竹皮に分ける。包装用竹皮は冷凍庫にいれ、凍らせる。結束用竹皮は細く、5mm幅程度に竹串を用いて裂く。
この蒸気が米飯の空隙を充満し、米飯の加熱時間を短縮することができる。また表面が乾燥した米飯に水分を取り戻す役割をする。一方これらの水分を少なくすると、例えば焼いて冷凍したアジの干物の場合、加熱後干物の上に浮いた水分をこれらが吸着して干物を乾燥した状態にする。
また、別々の温度(5度C以上の温度差)のご飯とうなぎを一体で冷却すれば、加熱時に間に薄い氷は残らない。
これらのことから冷凍食品の調理加熱が、2分、あるいは、2分30秒程度の加熱などあいまいでなく、ハッキリと目で見てでき上がりがわかる冷凍食品ができる。
冷凍食品は70度Cが丁度良い食べごろである。風船状になった時加熱を停止した。目で見て調理が完結したことを確認できた。加熱不足も過剰過熱もなく、温度ムラはなく、食感の低下もなかった。調理時間も短縮できた。 袋の減圧の程度を調節して加熱調理の時間を設定することができた。中心部まで熱が行渡り美味しく食べることができた。
同様の方法で鶏のから揚げをワッパの水分を少なく調節して加熱した、やはり乾燥して美味しく、ベトベトした食感はなかった。天然素材包装体の水分含浸量を調節することで容器内の食品に天然素材包装体が水分を補給したり吸着したりすることができた。
〔比較例1〕
〔比較例2〕
〔比較例3〕
約3度Cに冷やした油脂を含むタレを、米飯800gに対して60CCを
かけて撹拌混合して、さらに冷却した。そしてまんべんなく米粒にタレをまぶした。目視により、米粒にタレが覆うまで行なった。同時に扇風機や団扇などの風により冷却を行い、表面を乾燥させた。
厚み70mmの米飯を形成して冷凍しても、容易に冷凍できた。
厚さ0、7ミリメートルの板を、ハサミを用いて扇形に切り側板を作り、側板を噛み合わせるため切り込みを入れた、さらに底板を止めるためカッターナイフを用いて穴をつくった(図8)。
厚さ1,5ミリメートルの板を、側板と噛み合わせるためイボ付き歯車形に加工し底板にした(図9)。
厚さ1,5ミリメートルの板を、円盤形に加工し、蓋をつくった(図10)。天然素材の杉のスライス板だけで接着剤や留め具を使わずに噛み合わせだけでワッパ容器をつくった(底辺87mmx上辺120mmx高さ70mm)(図11)。電子レンジ加熱の場合、マイクロウエーブの通過を妨げないように、板を薄く、板の重なりを少なくした。水を含み板が柔らかく食材を入れたとき形状を維持しにくい歪みが出る、袋にいれて圧縮したとき形が崩れる、冷凍したとき衝撃に弱い、強度不足を解決する方法として蓋を、落し蓋にして強度をあげた(図13)。十分水を含み、薄く、強度のあるワッパ容器ができた。
〔比較例4〕
〔比較例5〕
〔比較例6〕
(符号T2)竹皮の元部。
(符号T3)水を含浸した竹皮。
(符号T4)高次構造の形態に形成された米飯。
(符号T5)米飯に載置されたうなぎの蒲焼き。
(符号T6)竹皮でつくった結束用の紐。
(符号T7)結束用の紐の結び目。
(符号T8)側板の噛み合わせの雌部。
(符号T9)底板と側板の噛み合わせの雌部。
(符号T10)側板の噛み合わせの雄部。
(符号T11)底板と側板の噛み合わせの雄部。
(符号T12)竹紐を穴に通してつくる、蓋の取手用の穴。
(符号T13)高次構造の形態に形成された米飯。
(符号T14)米飯に載置されたうなぎの蒲焼き。
(符号T15)落し蓋の取手。
Claims (6)
- 固形あるいはゾル状ゲル状の調理済み食品であって、水を含浸した天然素材包装体を用いて包装し、包装体が食品と一体として冷凍され、さらにこれをプラスチックフィルム製の袋に入れて減圧包装して冷凍保存しその内容量が300g以下であることを特徴とする冷凍食品の製造方法。
- 高次構造の形態を形成した主食材が、請求項1記載の方法でつくられ、主食材の相対密度比率Djが65〜85であることを特徴とする冷凍食品。
- 高次構造の形態を形成した主食材に副食材を載置したものが、請求項1記載の方法でつくられ主食材の相対密度比率Djが65〜85であることを特徴とする冷凍食品。
- 調理済み食材が肉類、魚介類、野菜類、豆類、海藻類であり又穀類の加工品であり、請求項1記載の方法で作られた冷凍食品。
- 天然素材包装体が杉のスライス板で、側板と底板を噛み合わせた形態に加工され組み立てられた容器であって、請求項1記載の方法でつくられた請求項2〜4記載の冷凍食品。
- 天然素材包装体が竹皮であって、請求項1記載の方法でつくられた請求項2〜4記載の冷凍食品。
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