JP2007213910A - 機能基板の製造方法及びそれに用いる製造装置 - Google Patents

機能基板の製造方法及びそれに用いる製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】安定して安価且つ高品位な機能基板を製造することができる製造方法及びそれに用いる製造装置を提供する
【解決手段】基板本体3に対して複数のノズル組31a〜31fのうちのいずれかひとつを選択して使用して各凹部19aにインクを吐出し、その吐出したインクを乾燥させて有機層16を形成する形成工程を備え、1又は複数の有機EL基板1毎に使用するノズル組31を順に変更しながら形成工程を行うことを特徴とする。
【選択図】図5

Description

本発明は、例えば、カラーフィルタ基板や有機エレクトロルミネッセンス基板等の機能基板の製造方法及びそれに用いる製造装置に関する。
従来、例えば、カラーフィルタや有機エレクトロルミネッセンス基板(以下、「有機EL基板」とすることがある。)等の機能基板は、マスク蒸着法、スピンコート法フォトリソグラフィー法、電着法等を用いて製造されるのが一般的であった。
近年、それらの機能基板の製造方法にかわる方法としてインクジェット法が提案されている。インクジェット法には、比較的表面積の大きな機能基板を容易に製造できる、材料の使用効率が高い、マスク等を必要としない、といった種々のメリットがある。また、インクジェット法は、機能基板の製造のみならず、プリンタ等の様々な分野に応用されてきている。このため、インクジェット法に使用するインクジェット装置(吐出装置)の研究開発が盛んに行われている(特許文献1、2等)
特開2003−326683号公報 特開2004−284226号公報
インクジェット法を用いて機能基板を製造する場合、ノズルの目詰まり、各ノズルからの吐出量の不安定、吐出角度のばらつき等に起因する着弾精度の悪化等といった吐出不良の発生が大きな問題となる。吐出不良が発生した場合、製造される機能基板の品位が低下すると共に、製造効率及び良品率が低下するなどといった弊害が生じるからである。
しかしながら、従来のインクジェット装置では、吐出不良の発生が十分に抑制されているとはいえない。従って、安定して高品位な機能基板を製造することが困難であるという問題がある。
本発明は係る点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、安定して安価且つ高品位な機能基板を製造することができる方法及びそれに用いる製造装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る機能基板の製造方法は、複数の凹部を有する基板本体と、各凹部に対して吐出されたインクが乾燥してなる複数の機能層とを備えた複数の機能基板を、インクを吐出するための複数のノズルによりそれぞれが構成された複数のノズル組を備えた吐出装置を用いて順次製造する方法であって、基板本体に対して複数のノズル組のうちのいずれかひとつを選択して使用して各凹部にインクを吐出し、その吐出したインクを乾燥させて機能層を形成する形成工程を備え、1又は複数の機能基板毎に使用するノズル組を順に変更しながら形成工程を行うことを特徴とする。
本発明に係る機能基板の製造方法では、各ノズル組の使用頻度(詳細には、ノズル組の使用が停止される頻度)を比較的低くすることができる。このため、各ノズル組を構成する複数のノズルのノズル不良の発生を低減することができる。従って、安定して高品位な機能基板の製造が可能となる。
より機能基板の製造を安定させる観点から、複数のノズル組は相互に略同一の頻度で使用されることが好ましい。このため、具体的には、複数のノズル組が所定の順番に従って使用されることが特に好ましい。製造しようとする機能基板の枚数がノズル組の組数の自然数倍でない場合は、厳密に言えば、ノズル組相互間で使用頻度が同一ではなくなるが、本明細書では、このような場合の使用頻度の同一性も「複数のノズル組の使用頻度が相互に略同一の範囲」に含まれるものとする。
各ノズル組を構成する複数のノズルは一列に配列されていてもよく、また、マトリクス状に(言い換えれば、複数列に)配列されていてもよい。
本発明に係る製造方法により製造される機能基板は特に限定されるものではなく、例えば、有機EL基板やカラーフィルタ基板等であってもよい。言い換えれば、各機能層は、有機エレクトロルミネッセンス発光層やカラーフィルタ層等であってもよい。
尚、本明細書において、「基板」とは、薄膜を含むものである。
本発明に係る機能基板の製造方法において、変更したノズル組を使用してインクを吐出するに先立って、変更したノズル組を構成する複数のノズルの不良を検出する検出工程を行うことが好ましい。この場合、検出工程により検出されるノズルの不良は、着弾精度不良及び吐出不良のうち少なくとも一方であってもよい。
また、検出工程においてノズルの不良が検出された場合に、変更したノズル組からその他のノズル組にさらに変更して、さらなる形成工程を行うことが特に好ましい。このようにすることによって、機能基板の製造安定性を向上することができ、且つ製造される機能基板の品位を高く保つことが可能となる。
また、検出工程においてノズルの不良が検出された場合に、ノズルの不良が検出されたノズル組の使用を停止することが特に好ましい。すなわち、ノズルの不良が検出されたノズル組以外のノズル組を順に変更しながら使用して機能基板を製造していくことが特に好ましい。このようにすることによって、機能基板の製造安定性を向上することができ、且つ製造される機能基板の品位を高く保つことが可能となる。
尚、本明細書において「着弾精度不良」とは、インクが吐出された位置が吐出されるべき位置から所定の値以上ずれていることをいう。また、「吐出不良」とは、ノズルからインクが吐出されない、又はノズルからのインクの吐出量が設定した吐出量よりも所定量以上少ない又は多いことをいう。
上記目的を達成するために、本発明に係る機能基板の製造装置は、複数の凹部を有する基板本体と、各凹部に対してインクを吐出して、吐出されたインクを乾燥させることにより形成された複数の機能層とを備えた複数の機能基板を順次製造するための装置であって、各々、インクを吐出するための複数のノズルにより構成された複数のノズル組と、1又は複数の基板本体毎に異なるノズル組を順に選択していく選択部と、選択部により選択されたノズル組を構成する複数のノズルに複数の凹部に対してインクを吐出させる指示部とを有する制御部を備えることを特徴とする。
本発明に係る機能基板の製造装置では、多数の機能基板を製造した際の各ノズル組の使用頻度(詳細には、ノズル組の使用が停止される頻度)が比較的低くなる。このため、各ノズル組を構成する複数のノズルのノズル不良の発生を低減することができる。従って、安定して高品位な機能基板の製造が可能となる。
より安定した機能基板の製造を実現する観点から、選択部は、複数のノズル組が相互に略同一の頻度で使用されるようにノズル組を選択していくものであることが好ましい。このため、具体的には、選択部は、複数のノズル組が所定の順番に従って選択していくものであることが特に好ましい。
各ノズル組を構成する複数のノズルは一列に配列されていてもよく、また、マトリクス状に(複数列に)配列されていてもよい。
本発明に係る機能基板の製造装置は、種々の機能基板の製造に使用可能である。具体的には、有機EL基板やカラーフィルタ基板等の製造に使用可能である。言い換えれば、各機能層が有機エレクトロルミネッセンス発光層やカラーフィルタ層等である機能基板の製造に使用可能である。
制御部は、司令部が選択部により選択されたノズル組にインクを吐出させるに先立って、選択部により選択されたノズル組を構成する複数のノズルの不良を検出する検出部をさらに備えていることが好ましい。具体的には、検出部は、例えば、着弾精度不良及び/又は吐出不良を検出するものであってもよい。
さらに、検出部は、ノズルの不良が検出された場合に、司令部が選択部により選択されたノズル組にインクを吐出させるに先立って、選択部に対して選択したノズル組以外のノズル組をさらに選択させるものであることが特に好ましい。且つ、以後、選択部がノズルの不良が検出されたノズル組を選択しないようにするものであることが好ましい。
本発明によれば、ノズル不良の発生を抑制できるので、安定して安価且つ高品位な機能基板を製造することができる。
以下、機能基板の一例として、有機EL基板を例に挙げて、本発明に係る製造方法及び製造装置の実施形態について説明する。しかしながら、下記説明の実施形態は本発明の実施形態の一例にすぎず、本発明に係る製造方法及び製造装置は、下記の形態に限定されるものではない。
(実施形態1)
まず、図1及び図2を参照しながら、本実施形態1により製造される有機EL基板1の構成について説明する。
図1は本実施形態1に係る有機EL基板1の断面図である。
図2は有機EL基板1の平面図である。尚、説明の便宜上、図2には上部共通電極20は描画していない。
有機EL基板1は、アクティブマトリクス基板10と、絶縁層15と、バンク(隔壁)19と、機能層としての有機層16と、バンク19及び複数の有機層16の全体を覆うように形成された上部共通電極20とを備えている。
アクティブマトリクス基板10は、基板本体11と、例えば薄膜トランジスタ(TFT)等からなる複数のスイッチング素子12と、平坦化膜13と、複数の画素電極14とを有する。複数のスイッチング素子12は基板本体11上にマトリクス状に配置されている。平坦化膜13はスイッチング素子12上に形成されている。複数の画素電極14は平坦化膜13の上にマトリクス状に設けられている。各画素電極14は、平坦化膜13に形成されたスルーホールを経由して、それぞれに対応するスイッチング素子12に接続されている。
画素電極14は有機層16にホール(正孔)を注入する機能を有する。一方、有機層16を介して画素電極14と対向する上部共通電極20は有機層16に電子を注入する機能を有する。これら、それぞれ画素電極14と上部共通電極20とにより注入されたホールと電子とが有機層16(詳細には、発光層18)において再結合することにより発光が得られる仕組みとなっている。
アクティブマトリクス基板10の表面の相隣る画素電極14の間には、それら相隣る画素電極14相互間を絶縁するための絶縁層15が格子状に設けられている。さらに、その絶縁層15の上には、断面略台形の撥液性のバンク19が設けられている。このバンク19及び絶縁層15によりアクティブマトリクス基板10上に複数の凹部19aが区画形成されている。そしてその凹部19a内に有機層16が形成されている。尚、バンク19は、複数の有機層16の形成時において、隣接する有機層16が相互に混じり合わないように規制するためのものである。
本実施形態1では、有機層16はホール輸送層17と発光層18とにより構成されている。但し、本発明は何らこの構成に限らず、有機層16を発光層18のみにより構成してもよい。また、有機層16を発光層18とホール注入層、ホール輸送層17、電子輸送層、電子注入層等のバッファ層との積層としてもよい。
ホール輸送層17は、画素電極14から発光層18へのホール輸送効率を向上する機能を有する。ホール輸送層17を形成するためのホール輸送材料としては、PEDOT/PSS(ポリエチレンジオキシチオフェンとポリエチレンスルホン酸との混合物)、ポリアニリン、ポルフィリン誘導体や芳香族第三級アミン化合物等が挙げられる。
発光層18は画素電極14から注入されたホールと上部共通電極20から注入された電子とを再結合させて発光する。発光層18を形成するための発光材料としては、ポリフルオレン系化合物、ポリフェニレンビニレン系化合物、金属オキシノイド化合物[8−ヒドロキシキノリン金属錯体]、ナフタレン誘導体等が挙げられる。
次に、有機EL基板1の製造方法について、図3〜図4を参照しながら詳細に説明する。
図3はホール輸送層17を形成する工程を表す断面図である。
図4は発光層18を形成する工程を表す断面図である。
まず、複数の画素電極14等が形成されたアクティブマトリクス基板10を用意する。アクティブマトリクス基板10上に、絶縁層15、バンク19を順に形成する。具体的に、絶縁層15は、例えば、スパッタ法や蒸着法等により形成することができる。バンク19は、例えば、スピンコート法等の成膜方法及びフォトリソグラフィー法等のパターニング方法を併用することにより形成することができる。
バンク19を形成することにより形成された複数の凹部19aのそれぞれに有機層16を形成する。
有機層16の形成後、上部共通電極20を形成することにより有機EL基板1を完成させることができる。尚、上部共通電極20は、例えば、スパッタ法や蒸着法等により形成することができる。
本実施形態1においては、各有機層16はインクジェット法により形成される。尚、有機層16の形成に先立って、画素電極14にに親液化処理を施しておくことが好ましい。親液化処理としてはUV/O3処理等が挙げられる。さらに、バンク19に撥液化処理を施しておくことが好ましい。撥液化処理としてはCF4プラズマ処理が挙げられる。このように、画素電極14を親液性にし、一方、バンク19を撥液性とすることにより、後にインクジェット法により形成される各有機層16の層厚の均一性を向上することができる。
有機層16の形成工程には、詳細には、ホール輸送層形成工程と、発光層形成工程とが含まれる。ホール輸送層形成工程は、各凹部19aにインクジェット法を用いてホール輸送層17を形成する工程である。具体的には、上述のようなホール輸送材料を含むホール輸送層形成用インクを各凹部19aに対して吐出し、その後、吐出されたホール輸送層形成用インクを乾燥・焼成させることによりホール輸送層17を得る工程である。
発光層形成工程は、各ホール輸送層17の上に発光層18を形成する工程である。具体的には、ホール輸送層17が形成された各凹部19aに、上述のような発光材料を含む発光層形成用インクを吐出し、その後、吐出された発光層形成用インクを乾燥・焼成させることにより発光層18を得る工程である。
尚、ホール輸送層形成用インク及び発光層形成用インクの調整には、トルエンやアルコール等の各種有機溶媒や水等を用いることができる。
次に、機能層たる有機層16の形成工程について、図5及び図6を参照しながら、さらに詳細に説明する。まず、図5を参照しながら有機層16を形成するための製造装置(吐出装置、インクジェット装置)2の構成について説明する。
図5は製造装置2の要部の構成を表す図である。
製造装置2は、第1のインクジェットヘッド30aと、第2のインクジェットヘッド30bと、制御部33と、固定手段(図示せず)と、走査手段(図示せず)と、設置台(図示せず)とを備えている。
また、各インクジェットヘッド30a、30bは固定手段に対して、回動可能に取り付けられており、例えば、隣接する凹部19a相互間のピッチによって、主走査方向から視た場合の隣接するノズル32相互間の間隔を変更可能に構成されている。通常、高精細な有機ELディスプレイに使用される有機EL基板1を製造する場合は、隣接する凹部19a相互間のピッチが比較的狭いため、図5に示すように、ノズル組31の延びる方向が主走査方向と交差するように、各インクジェットヘッド30a、30bを傾けた状態で主走査方向に各インクジェットヘッド30a、30bが走査される。一方、低精細な有機ELディスプレイに使用される有機EL基板1を製造する場合は、隣接する凹部19a相互間のピッチが比較的広いため、例えば、各インクジェットヘッド30a、30bを主走査方向に対して直角にした状態で(すなわち副走査方向に対して平行にした状態で)主走査方向に各インクジェットヘッド30a、30bが走査される。
各インクジェットヘッド30a、30bには、複数のノズル32が設けられている。この複数のノズル32のそれぞれは、吐出対象となるインクが貯蔵されたインクタンク(図示せず)に連結されており、各ノズル32はセットされたアクティブマトリクス基板10に対して、対応するインクタンクから供給されるインクをアクティブマトリクス基板10に吐出する機能を有する。インクタンクは複数設けられていてもよい。例えば、RGBの3色の有機EL基板を製造するような場合は、R用のインクタンク、G用のインクタンク、及びB用のインクタンクの3つのインクタンクを設け、各ノズル32をそれら3つのインクタンクのいずれかに連結する構成としてもよい。尚、アクティブマトリクス基板10はインクジェットヘッド30a、30bに対向するように設けられた設置台(図示せず)上に配置される。
各インクジェットヘッド30a、30bに設けられた複数のノズル32は、それぞれ一列に配列された複数のノズル32からなる複数のノズル組31を構成している。本実施形態1では、具体的には、第1のインクジェットヘッド30aに設けられた複数のノズル32は、ノズル組31a〜31cを構成している。第2のインクジェットヘッド30bに設けられた複数のノズル32は、ノズル組31d〜31fを構成している。尚、各ノズル組31を構成する複数のノズル32の相対的位置関係は、本実施形態1に係る製造装置2のように、ノズル組31a〜31f相互間において略同一であることが好ましい。そうすることによって、有機EL基板1製造時における各インクジェットヘッド30a、30bの走査動作を単純なものとすることができる。
尚、各インクジェットヘッド30a、30bに設けられた複数のノズル32は外見上区別しうるような特徴は必ずしもなく、各ノズル組31は製造上グループ化されてなるものである。すなわち、ノズル組31とは、同時に使用される複数のノズルの集合のことをいう。各ノズル組31は、本実施形態1のように一列に配列された複数のノズル32により構成されている必要は必ずしもなく、例えば、各ノズル組31はマトリクス状に(言い換えれば、複数列に)配列された複数のノズル32により構成されていてもよい。
各ノズル32は制御部33に接続されている。制御部33は、選択部34と、指示部35と、検出部36とを備えている。
選択部34は、指示部35に接続されており、1又は複数のアクティブマトリクス基板10毎に、または適宜に異なるノズル組31を順に選択していくものである。
指示部35は、各ノズル組31(詳細には、各ノズル組31を構成するノズル32のそれぞれ)に接続されており、選択部34によって選択されたノズル組31(当該ノズル組31を構成するノズル32)にインクを吐出させる指示を出すものである。
検出部36は、選択部34及び各ノズル組31(詳細には、各ノズル組31を構成するノズル32のそれぞれ)に接続されており、選択部34により選択されたノズル組31を構成する複数のノズル32の不良を検出するものである。具体的には、着弾精度不良と吐出不良とのうち少なくともいずれかを検出するものである。
次に、製造装置2を用いて有機EL基板1を製造する工程を説明する。ここでは、ホール輸送層17を形成する工程を例に本発明の機能層形成工程の一形態について説明するが、発光層18を形成する工程も同様の手順をもって行うことができる。
図6は、本実施形態1における有機EL基板1の製造工程を表すフローチャートである。
本実施形態1では、1又は複数の有機EL基板1毎に(1又は複数の有機EL基板1を製造するたびに)使用するノズル組31を順に変更しながら有機層16を形成する形成工程を行う。具体的には、以下のような手順で行う。
まず、形成工程に先立って、オフセット調整を行うことが好ましい。このオフセット調整は、ノズル組31相互間における着弾位置偏差を抑制するための調整であり、具体的には、ノズル組31相互間において着弾位置偏差が実質的になくなるように、基準位置における各ノズル組31の主走査方向の位置及び副走査方向の位置を調節することである。
オフセット調整完了後、製造装置2の設置台(図示せず)にバンク19までが形成されたアクティブマトリクス基板10(以後、「基板本体3」とする。)をセットする(S1:ステップ1)。選択部34はノズル組31aを選択し、指示部35からノズル組31aを構成する複数のノズル32に対して凹部19aにインクを吐出する信号が送信される。その信号に基づいて、ステップ1でセットされた基板本体3に対して、ホール輸送層17が形成される(S2:ステップ2)。ホール輸送層17形成後、ホール輸送層17が形成された基板本体3を、次にホール輸送層17が形成される基板本体3に取り替える(S3:ステップ3)。すなわち、新しい基板本体3を設置台にセットする。
選択部34はノズル組31bを選択し、指示部35からノズル組31bを構成する複数のノズル32に対して凹部19aにインクを吐出する信号が送信される。その信号に基づいて、ステップ3でセットされた基板本体3に対して、ホール輸送層17が形成される(S4:ステップ4)。ステップ4によりホール輸送層17が形成された基板本体3を、次にホール輸送層17が形成される基板本体3に取り替える(S5:ステップ5)。
選択部34はノズル組31cを選択し、指示部35からノズル組31cを構成する複数のノズル32に対して凹部19aにインクを吐出する信号が送信される。その信号に基づいて、ステップ5でセットされた基板本体3に対して、ホール輸送層17が形成される(S6:ステップ6)。ステップ6によりホール輸送層17が形成された基板本体3を、次にホール輸送層17が形成される基板本体3に取り替える(S7:ステップ7)。
選択部34はノズル組31dを選択し、指示部35からノズル組31dを構成する複数のノズル32に対して凹部19aにインクを吐出する信号が送信される。その信号に基づいて、ステップ7でセットされた基板本体3に対して、ホール輸送層17が形成される(S8:ステップ8)。ステップ8によりホール輸送層17が形成された基板本体3を、次にホール輸送層17が形成される基板本体3に取り替える(S9:ステップ9)。
選択部34はノズル組31eを選択し、指示部35からノズル組31eを構成する複数のノズル32に対して凹部19aにインクを吐出する信号が送信される。その信号に基づいて、ステップ9でセットされた基板本体3に対して、ホール輸送層17が形成される(S10:ステップ10)。ステップ10によりホール輸送層17が形成された基板本体3を、次にホール輸送層17が形成される基板本体3に取り替える(S11:ステップ11)。
選択部34はノズル組31fを選択し、指示部35からノズル組31fを構成する複数のノズル32に対して凹部19aにインクを吐出する信号が送信される。その信号に基づいて、ステップ11でセットされた基板本体3に対して、ホール輸送層17が形成される(S12:ステップ12)。ステップ12によりホール輸送層17が形成された基板本体3を、次にホール輸送層17が形成される基板本体3に取り替える(S13:ステップ13)。
ステップ13の後、さらにステップ2、ステップ3・・・と、ステップ2〜ステップ13を繰り返し行っていく。
吐出不良は、一般的に連続して吐出を続けている間には発生しにくく、断続的に吐出を行う場合において、吐出を一旦停止した後に発生することが多い。これは、吐出停止中にノズル32の先端近傍のインク中に含まれる溶媒が蒸発して、インクの濃度が上昇し、インク粘度が増加すること、あるいは、ノズル32の先端近傍において、インクの一部又は全部が固化してしまうこと等に起因する。インク粘度の増加あるいはインクの固化により、インクの着弾位置精度の悪化、吐出量の増減、最悪の場合には吐出が行われなくなる虞がある。
このところ、本実施形態1のように、複数設けられたノズル32を複数のノズル組31に分けて、順番に使用していくことにより、各ノズル32(各ノズル組31)相互間で使用頻度が略同一となると共に、ノズル32の使用頻度(詳細には、ノズル32の使用停止頻度)を低下させることができる。このため、ノズル32の先端にインクが固着する等のノズル不良の発生を低減することができる。従って、安定して高品位な有機EL基板1を製造することができ、製造効率を向上できることから有機EL基板1の製造コストを低く抑えることも可能となる。また、このようにインクジェット法を用いることにより、蒸着法等を用いた場合と比較しても安価に有機EL基板1を製造することができる。
尚、ノズル32の使用停止頻度を低下させる方策として、例えば、ノズル組31aのみを設けることも考えられる。しかしながら、その場合は、ノズル組31aにノズル不良が発生すると、一旦製造を停止してノズル組31aのメンテナンス、場合によっては取り替え等を行わなければならない。従って、製造効率が低下してしまう。それに対して、本実施形態1のように、複数のノズル組31を設けておくことによって、それら複数のノズル組31のうちいくつかにノズル不良が発生した場合でも、不良が発生したノズル組31の使用を停止することにより製造を継続することが可能となる。
尚、さらに吐出不良の発生を低減する観点から、ノズル組31の使用後、インクジェットヘッド30にキャッピングを施して、ノズル32の先端におけるインクの乾燥を抑制することが好ましい。
(実施形態2)
図7は本実施形態2における有機EL基板1の製造工程を表すフローチャートである。
本実施形態2に係る有機EL基板1の製造工程は、変更したノズル組31を使用してインクを吐出するに先立って、その変更したノズル組31を構成する複数のノズル32の不良を検出する検出工程を行うことを特徴としている。具体的には、以下のような工程で行われる。尚、本実施形態2の説明において、上記実施形態1で説明した工程と実質的に同様の工程を同一のステップで表し、各ステップの詳細な説明を省略する。
設置台に基板本体3をセットした後(ステップ1の後)、ノズル組31aを用いてホール輸送層17を形成するステップ2を行う前に、検出部36によってノズル組31aを構成する複数のノズル32の不良の有無を検出する検出工程(検査)が行われる。ここで、不良の有無は着弾精度不良及び/又は吐出不良であることが好ましい。その結果、ノズル組31aを構成する複数のノズル32の不良が検出されなかった場合は、指示部35からノズル組31aを構成する複数のノズル32に対してインクを吐出する信号が送信され、ステップ2、3へと進む。
ステップ3終了後、ノズル組31bを用いてホール輸送層17を形成するに先立って、検出部36によってノズル組31bを構成する複数のノズル32の不良の有無を検出する検出工程(検査)が行われる。その結果、ノズル組31bを構成する複数のノズル32の不良が検出されなかった場合は、指示部35からノズル組31bを構成する複数のノズル32に対してインクを吐出する信号が送信され、ステップ4、5へと進む。このように、使用するノズル組31が変更される毎に、次に使用するノズル組31を構成するノズル32の不良の有無を検出する検出工程を行い、不良が検出されなかった場合は、図6に示すフローチャートに示す順番で各ステップを行っていく。そして、ステップ13終了後、再度ノズル組31aの検査からステップ2、3・・・と続けて行われる。
一方、ノズル組31aの検査において、不良が検出された場合は、ステップ2は行わず(つまり、ノズル組31aを用いてホール輸送層17を形成せずに)、検出部36から選択部34に対して、選択しているノズル組31a以外のノズル組31(典型的には次のノズル組31b)をさらに選択させる信号を送信する。その信号に従って、選択部34はノズル組31bを選択する(S20:ステップ20)。且つ、検出部36は、以後、ノズル32の不良が検出されたノズル組31aを選択部34が選択しないようにする信号を選択部34に対して送信する。
その後、ノズル組31bを用いてホール輸送層17を形成するに先立って、検出部36によってノズル組31bを構成する複数のノズル32の不良の有無を検出する検出工程(検査)が行われる。その結果、ノズル組31bを構成する複数のノズル32の不良が検出されなかった場合は、指示部35からノズル組31bを構成する複数のノズル32に対してインクを吐出する信号が送信され、ステップ4、5・・・12、13へと進む。それ以後は、ノズル組31aの使用が停止され、ステップ13が終了した後は、ステップ20、ノズル組31bの検査、ステップ4、5・・・と、図7に示すとおりの順番で引き続き行われていく。
その一方、ノズル組31bを構成する複数のノズル32の不良が検出された場合は、ステップ4は行わず、検出部36から選択部34に対して、選択しているノズル組31b以外のノズル組31(例えば、ノズル組31c)をさらに選択させる信号を送信する。その信号に従って、選択部34はノズル組31cを選択する(S21:ステップ21)。且つ、検出部36は、以後、ノズル32の不良が検出されたノズル組31bを選択部34が選択しないようにする信号を選択部34に対して送信する。
その後、ノズル組31cを用いてホール輸送層17を形成するに先立って、検出部36によってノズル組31cを構成する複数のノズル32の不良の有無を検出する検出工程(検査)が行われる。その結果、ノズル組31cを構成する複数のノズル32の不良が検出されなかった場合は、指示部35からノズル組31cを構成する複数のノズル32に対してインクを吐出する信号が送信され、ステップ6、7・・・12、13へと進む。それ以後は、ノズル組31a及びノズル組31bの使用が停止され、ステップ13が終了した後は、ステップ21、ノズル組31cの検査、ステップ6、7・・・と、図7に示すとおりの順番で引き続き行われていく。
ノズル組31aを構成する複数のノズル32については不良が検出されなかったものの、ノズル組31bを構成する複数のノズル32について不良が検出された場合は、ステップ4は行わず、検出部36から選択部34に対して、選択しているノズル組31b以外のノズル組31(例えば、31c)をさらに選択させる信号を送信する。その信号に従って、選択部34はノズル組31cを選択する(S21:ステップ21)。且つ、検出部36は、以後、ノズル32の不良が検出されたノズル組31bを選択部34が選択しないようにする信号を選択部34に対して送信する。
その後、ノズル組31cを用いてホール輸送層17を形成するに先立って、検出部36によってノズル組31cを構成する複数のノズル32の不良の有無を検出する検出工程(検査)が行われる。その結果、ノズル組31cを構成する複数のノズル32の不良が検出されなかった場合は、指示部35からノズル組31cを構成する複数のノズル32に対してインクを吐出する信号が送信され、ステップ6、7・・・12、13へと進む。それ以後は、ノズル組31bの使用が停止され、ステップ13が終了した後は、ノズル組31aの検査、ステップ2、3、その後、ステップ21・・・と、図7に示すとおりの順番で引き続き行われていく。
以上のようにノズル32の不良の検出工程を行うことによって、さらには、その検出工程により不良が発見されたノズル組31の使用を停止することによって、不良を有するノズル32を含むノズル組31によるインクの吐出を抑制することができるため、安定してより高品位な有機EL基板1を量産することができる。また、ノズル組31が複数設けられているため、不良を有するノズル32が発生した場合であっても、即座に製造を停止する必要がなく、製造を継続できるため、製造効率(装置稼働率)を向上することができる。
安定してさらに高品位な有機EL基板1の量産を実現する観点から、各ノズル組31の検査と共に、各ノズル組31を構成する複数のノズル32のメンテナンスを行うことが特に好ましい。
(実施形態3)
上記実施形態1、2では、各ノズル組31は、一列に配列された複数のノズル32により構成されているが、各ノズル組31をマトリクス状に配列された複数のノズル32により構成しても構わない。例えば、二列又は三列に配列された複数のノズル32により構成してもよい。本実施形態3では各ノズル組31を二列に配列された複数のノズル32により構成する例について説明する。
図8は、本実施形態3におけるノズル組31の構成を表す図である。
図8に示すように、本実施形態3では、ノズル列31a及びノズル列31dがひとつのノズル組31gを構成している。ノズル列31b及びノズル列31eがひとつのノズル組31hを構成している。また、ノズル列31c及びノズル列31fがひとつのノズル組31iを構成している。すなわち、本実施形態3におけるノズル組31g、31h、及び31iのそれぞれは二列に配列された複数のノズル32により構成されている。
上記実施形態1、2では、ひとつの凹部19aに対してひとつのノズル32からインクが吐出される構成とされていたが、本実施形態3では、ひとつの凹部19aに対して、主走査方向に列ぶ複数の(具体的には2つの)ノズル32からインクが吐出される構成となっている。具体的には、ノズル列31aを構成しているいずれかのノズル32と、ノズル列31dを構成いているいずれかのノズル32からインクが吐出される構成となっている。
このような構成を採用することによって、ノズル32相互間でインク吐出量にばらつきがある場合でも、各凹部19aに吐出される総インク量のばらつきを比較的小さくすることができる。従って、より高品位な有機EL基板1の安定した製造が可能となる。
また、有機EL基板1を1枚製造するために必要な時間を短縮することができる。通常、各凹部19aに対して吐出しなければならないインクの量に対して、ひとつのノズル32から吐出可能なインクの量は極めて少ない。このため、各凹部19aにインクを複数回にわたって吐出しなければならない。従って、例えば、実施形態1、2のように、各ノズル組31を構成する複数のノズル32が一列に並べられており、各凹部19aに対してひとつのノズル32からインクを吐出する場合は、複数回の吐出が終わるまでノズル32が各凹部19aの範囲上に存在する様に走査速度を遅くする必要がある。各ノズル組31をマトリクス状に配列された複数のノズル32により構成し、各凹部19aに複数のノズル32から吐出する構成とすることにより、走査速度を上げて走査時間を短縮することができる。
具体的に、本実施形態3の場合は、図9に示すステップで有機EL基板1の製造を行うことができる。
図9は本実施形態3に係る有機EL基板1の製造工程を表すフローチャートである。
まず、オフセット調整を行う。オフセット調整に続いて、製造装置2に基板本体3をセットする(S30:ステップ30)。
選択部34はノズル組31g(ノズル列31a及びノズル列31d)を選択し、指示部35からノズル組31gを構成する複数のノズル32に対して凹部19aにインクを吐出する信号が送信される。その信号に基づいて、ステップ1でセットされた基板本体3に対して、ホール輸送層17が形成される(S31:ステップ31)。ホール輸送層17形成後、ホール輸送層17が形成された基板本体3を、次にホール輸送層17が形成される基板本体3に取り替える(S32:ステップ32)。すなわち、新しい基板本体3を設置台にセットする。
選択部34はノズル組31h(ノズル列31b及びノズル列31e)を選択し、指示部35からノズル組31hを構成する複数のノズル32に対して凹部19aにインクを吐出する信号が送信される。その信号に基づいて、ステップ1でセットされた基板本体3に対して、ホール輸送層17が形成される(S33:ステップ33)。ホール輸送層17形成後、ホール輸送層17が形成された基板本体3を、次にホール輸送層17が形成される基板本体3に取り替える(S34:ステップ34)。
選択部34はノズル組31i(ノズル列31c及びノズル列31f)を選択し、指示部35からノズル組31iを構成する複数のノズル32に対して凹部19aにインクを吐出する信号が送信される。その信号に基づいて、ステップ1でセットされた基板本体3に対して、ホール輸送層17が形成される(S35:ステップ35)。ホール輸送層17形成後、ホール輸送層17が形成された基板本体3を、次にホール輸送層17が形成される基板本体3に取り替える(S36:ステップ36)。
ステップ36の後、さらにステップ31、ステップ32・・・と、ステップ31〜ステップ36を繰り返し行っていく。
このように、3つのノズル組31を順に使用することにより、実施形態1、2のように6つのノズル組31を順に使用する場合よりも、ノズル組31の吐出終了から次に吐出を開始するまでの期間を短縮することができる。従って、ノズル32の先端部のインク蒸発を抑えることができ、吐出不良をより低減することができる。
尚、本実施形態3のようにノズル組31をマトリクス状に配列された複数のノズル32により構成する場合においても、上記実施形態2と同様に、検出工程等を行っても勿論構わない。
(実施形態4)
本実施形態4では各ノズル組31を三列に配列された複数のノズル32により構成する例について説明する。
図10は本実施形態4におけるノズル組31の構成を表す図である。
図10に示すように、本実施形態4では、ノズル列31a、ノズル列31b、及びノズル組31cがひとつのノズル組31jを構成している。すなわち、第1のインクジェットヘッド30aにマトリクス状に設けられた複数のノズル32がノズル組31jを構成している。ノズル列31d、ノズル列31e、及びノズル列31fがひとつのノズル組31kを構成している。すなわち、第1のインクジェットヘッド30aにマトリクス状に設けられた複数のノズル32がノズル組31kを構成している。
このような構成を採用することによって、ノズル32相互間でインク吐出量にばらつきがある場合でも、各凹部19aに吐出される総インク量のばらつきをより小さくすることができる。従って、さらに高品位な有機EL基板1の製造が可能となる。また、有機EL基板1を1枚製造するために必要な時間をさらに短縮することができる。
具体的に、本実施形態4の場合は、図11に示すステップで有機EL基板1の製造を行うことができる。
図11は本実施形態4に係る有機EL基板1の製造工程を表すフローチャートである。
まず、オフセット調整を行う。オフセット調整に続いて、製造装置2に基板本体3をセットする(S40:ステップ40)。選択部34はノズル組31j(ノズル列31a、ノズル列31b、及びノズル列31c)を選択し、指示部35からノズル組31jを構成する複数のノズル32に対して凹部19aにインクを吐出する信号が送信される。その信号に基づいて、ステップ1でセットされた基板本体3に対して、ホール輸送層17が形成される(S41:ステップ41)。ホール輸送層17形成後、ホール輸送層17が形成された基板本体3を、次にホール輸送層17が形成される基板本体3に取り替える(S42:ステップ42)。すなわち、新しい基板本体3を設置台にセットする。
選択部34はノズル組31k(ノズル列31d、ノズル列31e、及びノズル列31f)を選択し、指示部35からノズル組31kを構成する複数のノズル32に対して凹部19aにインクを吐出する信号が送信される。その信号に基づいて、ステップ1でセットされた基板本体3に対して、ホール輸送層17が形成される(S43:ステップ43)。ホール輸送層17形成後、ホール輸送層17が形成された基板本体3を、次にホール輸送層17が形成される基板本体3に取り替える(S44:ステップ44)。
ステップ44の後、さらにステップ41、ステップ42・・・と、ステップ41〜ステップ44を繰り返し行っていく。
このように、2つのノズル組31を順に使用することにより、ノズル組31の吐出終了から次に吐出を開始するまでの期間をさらに短縮することができる。従って、ノズル32の先端部のインク固着をさらに緩和することができる。
尚、本実施形態4においても、上記実施形態2と同様に、検出工程等を行っても勿論構わない。
(実施形態5)
例えば、高い着弾精度が要求されるような、高精細な有機EL基板1を製造する場合と、それほど高い着弾精度が要求されない低精細な有機EL基板1を製造する場合とで製造工程を変更してもよい。
例えば、上記実施形態2に示すような製造工程で低精細な有機EL基板1を製造し、検出工程においてノズル列31相互間で着弾精度に差が検出された場合は、ノズル列31a〜31fのうち着弾精度が比較的高いノズル列31のみを使用して高精細な有機EL基板1を製造するようにしてもよい。
例えば、ノズル列31a、31c、31e、及び31fが比較的着弾精度がよいと判断された場合は、以下の製造工程により高精細な有機EL基板1を製造することが好ましい。勿論、上記実施形態2と同様に、検出工程等をさらに行ってもよい。
図12は、ノズル列31a、31c、31e、及び31fが比較的着弾精度がよいと判断された場合の、高精細な有機EL基板1を製造するのに適した製造工程を表すフローチャートである。
まず、オフセット調整を行う。オフセット調整に続いて、基板本体3をセットする(S1:ステップ1)。選択部34はノズル組31aを選択し、指示部35からノズル組31aを構成する複数のノズル32に対して凹部19aにインクを吐出する信号が送信される。その信号に基づいて、ステップ1でセットされた基板本体3に対して、ホール輸送層17が形成される(S2:ステップ2)。ホール輸送層17形成後、ホール輸送層17が形成された基板本体3を、次にホール輸送層17が形成される基板本体3に取り替える(S3:ステップ3)。すなわち、新しい基板本体3を設置台にセットする。
選択部34はノズル組31cを選択し、指示部35からノズル組31cを構成する複数のノズル32に対して凹部19aにインクを吐出する信号が送信される。その信号に基づいて、ステップ5でセットされた基板本体3に対して、ホール輸送層17が形成される(S6:ステップ6)。ステップ6によりホール輸送層17が形成された基板本体3を、次にホール輸送層17が形成される基板本体3に取り替える(S7:ステップ7)。
選択部34はノズル組31eを選択し、指示部35からノズル組31eを構成する複数のノズル32に対して凹部19aにインクを吐出する信号が送信される。その信号に基づいて、ステップ9でセットされた基板本体3に対して、ホール輸送層17が形成される(S10:ステップ10)。ステップ10によりホール輸送層17が形成された基板本体3を、次にホール輸送層17が形成される基板本体3に取り替える(S11:ステップ11)。
選択部34はノズル組31fを選択し、指示部35からノズル組31fを構成する複数のノズル32に対して凹部19aにインクを吐出する信号が送信される。その信号に基づいて、ステップ11でセットされた基板本体3に対して、ホール輸送層17が形成される(S12:ステップ12)。ステップ12によりホール輸送層17が形成された基板本体3を、次にホール輸送層17が形成される基板本体3に取り替える(S13:ステップ13)。
ステップ13の後、さらにステップ2、3、6、7・・・と、ステップ2〜ステップ13を繰り返し行っていく。
以上説明したように、本発明に係る機能基板の製造方法は、ノズル不良の発生を抑制できるので、有機エレクトロルミネッセンス基板、カラーフィルタ基板、電子基板等の製造に有用である。
実施形態1に係る有機EL基板1の断面図である。 有機EL基板1の平面図である。 ホール輸送層17を形成する工程を表す断面図である。 発光層18を形成する工程を表す断面図である。 製造装置2の要部の構成を表す図である。 実施形態1における有機EL基板1の製造工程を表すフローチャートである。 実施形態2における有機EL基板1の製造工程を表すフローチャートである。 実施形態3におけるノズル組31の構成を表す図である。 実施形態3に係る有機EL基板1の製造工程を表すフローチャートである。 実施形態4におけるノズル組31の構成を表す図である。 実施形態4に係る有機EL基板1の製造工程を表すフローチャートである。 ノズル列31a、31c、31e、及び31fが比較的着弾精度がよいと判断された場合の、高精細な有機EL基板1を製造するのに適した製造工程を表すフローチャートである。
符号の説明
1 有機EL基板
2 製造装置
10 アクティブマトリクス基板
11 基板本体
12 スイッチング素子
13 平坦化膜
14 画素電極
15 絶縁層
16 有機層
17 ホール輸送層
18 発光層
19 バンク
19a 凹部
20 上部共通電極
30 インクジェットヘッド
31 ノズル組
32 ノズル
33 制御部
34 選択部
35 指示部
36 検出部

Claims (18)

  1. 複数の凹部を有する基板本体と、該各凹部に対して吐出されたインクが乾燥してなる複数の機能層とを備えた複数の機能基板を、上記インクを吐出するための複数のノズルによりそれぞれが構成された複数のノズル組を備えた吐出装置を用いて順次製造する方法であって、
    上記基板本体に対して上記複数のノズル組のうちのいずれかひとつを選択して使用して上記各凹部にインクを吐出し、該吐出したインクを乾燥させて上記機能層を形成する形成工程を備え、
    1又は複数の機能基板毎に使用するノズル組を順に変更しながら上記形成工程を行うことを特徴とする機能基板の製造方法。
  2. 請求項1に記載された機能基板の製造方法において、
    上記複数のノズル組は相互に略同一の頻度で使用されることを特徴とする機能基板の製造方法。
  3. 請求項1に記載された機能基板の製造方法において、
    上記各ノズル組を構成する複数のノズルは一列に配列されていることを特徴とする機能基板の製造方法。
  4. 請求項1に記載された機能基板の製造方法において、
    上記各ノズル組を構成する複数のノズルはマトリクス状に配列されていることを特徴とする機能基板の製造方法。
  5. 請求項1に記載された機能基板の製造方法において、
    上記各機能層は、有機エレクトロルミネッセンス発光層又はカラーフィルタ層であることを特徴とする機能基板の製造方法。
  6. 請求項1に記載された機能基板の製造方法において、
    変更したノズル組を使用して上記インクを吐出するに先立って、該変更したノズル組を構成する複数のノズルの不良を検出する検出工程を行うことを特徴とする機能基板の製造方法。
  7. 請求項6に記載された機能基板の製造方法において、
    上記ノズルの不良は、着弾精度不良及び/又は吐出不良であることを特徴とする機能基板の製造方法。
  8. 請求項6に記載された機能基板の製造方法において、
    上記検出工程においてノズルの不良が検出された場合に、該変更したノズル組からその他のノズル組にさらに変更して、上記形成工程を行うことを特徴とする機能基板の製造方法。
  9. 請求項6に記載された機能基板の製造方法において、
    上記検出工程においてノズルの不良が検出された場合に、該ノズルの不良が検出されたノズル組の使用を停止することを特徴とする機能基板の製造方法。
  10. 複数の凹部を有する基板本体と、該各凹部に対してインクを吐出して、該吐出されたインクを乾燥させることにより形成された複数の機能層とを備えた複数の機能基板を順次製造するための装置であって、
    各々、上記インクを吐出するための複数のノズルにより構成された複数のノズル組と、
    1又は複数の基板本体毎に異なるノズル組を順に選択していく選択部と、該選択部により選択されたノズル組を構成する複数のノズルに上記複数の凹部に対してインクを吐出させる指示部とを有する制御部を備えることを特徴とする機能基板の製造装置。
  11. 請求項10に記載された製造装置において、
    上記選択部は、上記複数のノズル組が相互に略同一の頻度で使用されるようにノズル組を選択していくことを特徴とする製造装置。
  12. 請求項10に記載された製造装置において、
    上記各ノズル組を構成する複数のノズルは一列に配列されていることを特徴とする製造装置。
  13. 請求項10に記載された製造装置において、
    上記各ノズル組を構成する複数のノズルはマトリクス状に配列されていることを特徴とする製造装置。
  14. 請求項10に記載された製造装置において、
    上記各機能層は、有機エレクトロルミネッセンス発光層又はカラーフィルタ層であることを特徴とする製造装置。
  15. 請求項10に記載された製造装置において、
    上記制御部は、上記司令部が上記選択部により選択されたノズル組にインクを吐出させるに先立って、該選択部により選択されたノズル組を構成する複数のノズルの不良を検出する検出部をさらに備えることを特徴とする製造装置。
  16. 請求項15に記載された製造装置において、
    上記ノズルの不良は、着弾精度不良及び/又は吐出不良であることを特徴とする製造装置。
  17. 請求項15に記載された製造装置において、
    上記検出部は、上記ノズルの不良が検出された場合に、上記司令部が上記選択部により選択されたノズル組にインクを吐出させるに先立って、上記選択部に対して該選択したノズル組以外のノズル組をさらに選択させるものであることを特徴とする製造装置。
  18. 請求項15に記載された製造装置において、
    上記検出部は、上記ノズルの不良が検出された場合に、上記司令部が上記選択部により選択されたノズル組にインクを吐出させるに先立って、上記選択部に対して上記ノズルの不良が検出されたノズル組以外のノズル組をさらに選択させると共に、以後、該選択部が該ノズルの不良が検出されたノズル組を選択しないようにすることを特徴とする製造装置。
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JP2011067765A (ja) * 2009-09-25 2011-04-07 Toray Eng Co Ltd 塗布方法

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