JP2007213882A - 燃料電池スタック - Google Patents

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Abstract

【課題】ダミーセルが設けられたものにおいて、装置を大型化させることなく積層荷重分布の検出精度を向上させることができる燃料電池スタックを提供する。
【解決手段】単セル1が複数積層された積層体2の積層方向の両端部には、断熱性を備えたダミーセル6A,6Bを間に挟んでエンドプレート3,4および可動プレート5が設けられている。一方のダミーセル6Aは、アノードガス流路とカソードガス流路とが互いに対向するように設けられた一対のセパレータ6c,6d間に、導電性シート6a,6bで挟持された、面圧分布を検出するためのタクタイルセンサSが設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、単セルの積層荷重を検知することができる燃料電池スタックに関する。
燃料電池自動車などに搭載される燃料電池スタックでは、複数の単セルを積層してなる積層体の両端部にエンドプレートを配置して積層体に荷重を加えた状態で保持するようになっている。積層体に荷重を加える手段として、特許文献1では、弾性部材を介して積層体を保持する技術が提案され、必要に応じてナットを締めまたは緩めることで積層体に所定の圧力が作用するようになっている。
ところで、この種の燃料電池スタックでは、単セルの積層体が受ける面圧は各領域において必ずしも一様ではなく、面圧の大きい領域と小さい領域とが存在する。このため、面圧が高過ぎるとシール部分が劣化し易くなるなどし、また面圧が低過ぎると電気抵抗が増大して燃料電池スタックの性能が低下するといった問題が生じる。
そこで、特許文献2に記載の燃料電池スタックでは、単セルの積層体の一方の端部に積層荷重分布を検出するためのセンサを配置して、他方の端部のセンサに対応する位置に油圧式の圧力発生部材を配置することで、センサからの情報に基づいて各領域における積層荷重を適切に調整することが提案されている。
特開平11−97054号公報(段落0013〜0015、図1,図4) 特開2001−93564号公報(段落0070〜0072、図13)
しかし、特許文献2に記載の燃料電池スタックでは、積層体を保持するためのエンドプレートの外側にセンサを配置しているため、センサの外側にさらにセンサを支持するための部材を設ける必要があり、燃料電池スタックが大型化するという問題がある。
また、燃料電池スタックでは、単セルの積層体の両端を金属製のエンドプレートで挟んで保持する構造が一般的であるため、低温環境下での使用時にエンドプレートが冷却板として機能してしまい、燃料電池スタックが過度に冷却されるなどして、発電効率が低下するといった問題がある。そこで、単セルの積層体とエンドプレートとの間に断熱層を設けることが提案されているが、コスト削減の観点から、単セルに用いられているものと同様のセパレータをダミーセルとして設け、セパレータに形成された反応ガス流路を断熱層として機能させることが提案されている。
しかし、燃料電池スタックの小型化を図るために、図7に示すように、セパレータ200,201間に圧力分布を検出するセンサSを挟み込むようにして配置すると、積層体に荷重Fが一様に作用していても、セパレータ200に形成された反応ガス流路200aの凸部分とセパレータ201に形成された反応ガス流路201aの凸部分とが対向する領域にセンサSの検出点Q1が設けられている場合と、反応ガス流路200aの凹部と反応ガス流路201aの凹部とが対向する領域にセンサSの検出点Q2が設けられている場合とでは、検出される積層荷重が異なり、つまり検出点Q1では積層荷重が大きく出力され、検出点Q2では積層荷重が小さく出力され、結果として積層荷重分布を正確に測定することができなくなる。
本発明は、前記従来の問題を解決するものであり、ダミーセルが設けられたものにおいて、装置を大型化させることなく積層荷重分布の検出精度を向上させることができる燃料電池スタックを提供することを課題とする。
本発明は、単セルの積層方向の両端部に、一対のセパレータが各反応ガス流路を互いに対向させた状態で積層されたダミーセルが配置された燃料電池スタックであって、一方の前記ダミーセルは、前記セパレータ間に、前記単セルの電極面に対応する領域に前記単セルの積層荷重分布を測定するシート状の圧力分布検知手段を備え、この圧力分布検知手段の両面が導電性シートで挟持されていることを特徴とする。
本発明によれば、導電性シートを設けることにより、セパレータの形状(反応ガス流路)に起因する出力を緩和、つまり積層荷重が高く出力されていた領域(反応ガス流路でない部分が対向する領域)では導電性シートによって変形し難くなって積層荷重が低く出力され、また積層荷重が低く出力されていた領域(反応ガス流路が対向する領域)では導電性シートによって隣接している積層荷重が高い領域の変形力を受けて積層荷重が高く出力されるので、その結果、全体として積層荷重がある程度平均化されて出力されるようになる。また、単セルの積層体を保持するためのエンドプレートの外側にセンサを設ける必要がないので、装置の小型化が可能になる。なお、導電性シートは、圧力分布を比較的均一に計測できるものであれば、剛性のあるものであっても、柔軟性を有するものであってもよい。
例えば、前記導電性シートは、カーボンペーパである。カーボンペーパは単セル(例えば、拡散層)に用いられるものと同様のものを使用できるので、これを導電性シートに流用することで部品点数を削減してコストダウンを図ることが可能になる。
本発明によれば、ダミーセルが設けられた燃料電池スタックにおいて、装置を大型化させることなく積層荷重分布の精度を向上させることが可能になる。
図1は本実施形態の燃料電池スタックを示す分解斜視図、図2は本実施形態の燃料電池スタックの主要部を示す拡大断面図、図3はダミーセルに用いられる圧力分布検知手段を示し、(a)は斜視図、(b)は(a)のA−A断面図、図4は本実施形態の燃料電池スタックの端部の詳細を示す断面図、図5は本実施形態の燃料電池スタックに対する荷重を自動制御するための全体構成図、図6は本実施形態の燃料電池スタックにおける作用を説明する概略図である。
図1に示すように、本実施形態の燃料電池スタックFCは、複数の単セル1が直列に接続されて積層された積層体2、エンドプレート3,4、可動プレート5、ダミーセル6A,6B、スライドレール7、アクチュエータ8などを含んで構成されている。
図2に示すように、前記単セル1は、電解質膜10の一面側にアノード11が、他面側にカソード12がそれぞれ設けられた膜電極接合体(以下、MEA;Membrane Electrode Assemblyと略記する)を有し、このMEAの両面に一対のセパレータ13,14が積層されて構成されている。
前記電解質膜10は、例えば、固体高分子材料からなる水素イオン(プロトン)交換膜で形成される。前記アノード11は、電解質膜10よりもその面積が小さく形成され(図1参照)、白金などの触媒が担持されたアノード電極11aと、このアノード電極11aの外側に積層される拡散層11bとで構成されている。前記カソード12は、同様に電解質膜10よりもその面積が小さく形成され(図1参照)、白金などの触媒が担持されたカソード電極12aと、このカソード電極12aの外側に積層される拡散層12bとで構成されている。なお、各拡散層11b,12bは、カーボンペーパなどの導電性材料により形成されている。
前記セパレータ13は、金属などの導電性材料で板状に形成されたものであり、アノード11側に対向して設けられ、アノード11に対向する面に水素(燃料ガス)が流通するアノードガス流路(反応ガス流路)Paが形成されている。前記セパレータ14は、金属などの導電性部材で板状に形成されたものであり、カソード12側に対向して設けられ、カソード12に対向する面に空気(酸化剤ガス)が流通するカソードガス流路(反応ガス流路)Pcが形成されている。
図1に示すように、前記エンドプレート3,4は、それぞれ厚みのある金属板からなり、前記積層体2の端面よりもその面積が大きく形成され、積層体2の両端部に配置されている。また、エンドプレート3には、その四隅にスライドレール7を固定される取付穴3aが形成され、エンドプレート4には、その四隅にスライドレール7が挿通される挿入穴4aが形成されている。また、エンドプレート4には、アクチュエータ8が挿入される複数の貫通孔4bが形成されている。なお、アクチュエータ8は、単セル1のアノード電極11aおよびカソード電極12aが積層されている面(電極面)内に配置されるように設定されている。また、アクチュエータ8の本数は、8本に限定されるものではなく適宜変更することができる。
前記可動プレート5は、金属板からなり、エンドプレート4の内側に配置されている。また、可動プレート5には、その四隅にスライドレール7が挿通されるスライド穴5aが形成されている。
前記ダミーセル6Aは、積層体2の一方(図示右側の)の端部と可動プレート5との間に設けられている。このダミーセル6Aは、断熱層としての機能に加えて積層荷重分布を検知することができるものであり、タクタイルセンサ(圧力分布検知手段)Sと、導電性シート6a,6bと、セパレータ6c,6dとで構成されている。
図3(a)および(b)に示すように、前記タクタイルセンサSは、ポリエチレンテレフタレート(PET)などを基材として形成されたフィルム状の樹脂シート61,62が互いに対向するようにして設けられ、樹脂シート61の上面に、複数の直線状の電極61a1,61a1,・・・が平行に配置された行電極61aが設けられ、樹脂シート62の下面に、複数の直線状の電極62a1,62a1,・・・が平行に配置された列電極62aが設けられている。これら行電極61aの各電極61a1および列電極62aの各電極62a1は、それぞれ銀ペースト63の表面を導電性インク64で覆うことにより形成されている。このようなタクタイルセンサSとして、具体的には、ニッタ株式会社製のタクタイルセンサが好適に用いられる。このように形成されたタクタイルセンサSでは、行電極61aと列電極62aとの各交点が検出点となり、荷重が作用していない場合には、検出点での電気抵抗値がほぼ無限大となり、荷重が大きくなるにつれて接触面積が大きくなることで電気抵抗値が減少するようになっている。電気抵抗値は、例えば256段階のデジタル値に変換されることで、デジタル値と圧力とがほぼ比例した関係で出力されるようになっている。
図1に示すように、前記導電性シート6a,6bは、例えば剛性を有する部材で形成され、タクタイルセンサSの両面に設けられている。また、導電性シート6a,6bは、図2に示すように、その縁部において(一方の縁部のみ図示)接触して導通するようになっている。なお、ここでの導電性シート6a,6bの剛性とは、セパレータ6cのアノードガス流路Paやセパレータ6dのカソードガス流路Pcの各流路形状に起因して変形しない程度の硬度を備えたものであることを意味し、例えばカーボンペーパが好適に用いられる。このようにカーボンペーパを導電性シート6a,6bに用いることにより、単セル1に用いられている拡散層11b,12bをそのまま流用できるので、部品点数の増加を防止してコストダウンを図ることが可能になる。
図2に示すように、前記ダミーセル6Bは、セパレータ6e,6fのみにより構成されている。セパレータ6eは、セパレータ13(6c)と同様のものであり、セパレータ6fは、セパレータ14(6d)と同様のものであり、アノードガス流路Paの凹部分とカソードガス流路Pcの凹部分とが互いに対向して重なり合った状態で積層されている。これにより、アノードガス流路Paとカソードガス流路Pcとで空気層からなる空間が形成されて、この空間が断熱層として機能するようになっている。したがって、このダミーセル6Bの断熱機能によって、エンドプレート3が金属製であったとしても、低温環境下での使用時などにおいて、単セル1が過度に冷やされて、発電効率が低下するといった不具合を防止できるようになる。
なお、前記したダミーセル6Aについても、ダミーセル6Bと同様に、セパレータ6cに形成されたアノードガス流路Paとセパレータ6dに形成されたカソードガス流路Pcの各空気層によって断熱機能が発揮されるので、可動プレート5が金属製であったとしても、低温環境下での使用時などにおいて、単セル1が過度に冷やされて、発電効率が低下するといった不具合を防止できる。
また、前記したダミーセル6Aに用いられるセパレータ6c,6dとダミーセル6Bに用いられるセパレータ6e,6fは、積層体2の各単セル1に用いられるセパレータ13,14と同様であるので、部品点数の削減によりコストダウンが可能になる。
図1に示すように、エンドプレート3、ダミーセル6B、積層体2、ダミーセル6A、可動プレート5、およびエンドプレート4が積層された状態で、4本のスライドレール7が、エンドプレート4の各取付穴4aに挿入され、可動プレート5の各スライド穴5aに挿通され、エンドプレート3の各取付穴3aにおいて図示しないナットなどで固定される。そして、各アクチュエータ8が、エンドプレート4の貫通孔4bに挿入され、その先端が当接した状態でエンドプレート4に固定される。アクチュエータ8は、その先端に進退動作可能な押圧部8a(図4参照)を備え、この押圧部8aが後記する制御装置100によって突出方向と後退方向とに動作するようになっている。押圧部8aが突出することにより積層体2に対する積層荷重が強められ、押圧部8aが後退することにより積層体2に対する積層荷重が弱められるようになっている。なお、エンドプレート3,4は、本実施形態の燃料電池スタックFCが車両に搭載されるものであれば、車体に固定される。
また、可動プレート5は、図4に示すように、ダミーセル6Aに向く面に凹部5cが形成され、この凹部5c内に板状のインシュレータ(絶縁体)9が組み込まれている。なお、インシュレータ9は、ダミーセル6Aの一面を覆うことができる面積で形成されている。さらに、インシュレータ9には、ダミーセル6Aに向く面に凹部9aが形成され、この凹部9aに導電材料で形成されたターミナルTが組み込まれている。このターミナルTは、一面側がダミーセル6Aのセパレータ6c(図2参照)と面接触するような平面形状であり、他面側に棒状の突起部tがインシュレータ9、可動プレート5およびエンドプレート4を貫通して、エンドプレート4の表面から突出するようになっている。そして、この突起部tは、外部負荷の一方の端子と接続されるようになっている。なお、図示していないが、エンドプレート3にも、ダミーセル6Bと電気的に接続されるターミナルが形成され、このターミナルが前記外部端子のもう一方の端子と接続されるようになっている。
前記制御装置100は、配管101,101,・・・、ポンプ102、開閉弁103、セル電圧センサ104および制御部105などで構成されている。なお、ポンプ102は、例えば、油圧や空気圧により動作するようになっている。流路101は、その一端がアクチュエータ8と接続されており、他端が他の配管101と合流してポンプ102と接続されている。また、各流路101には、開閉弁103が設けられており、開閉弁103が開弁することによりアクチュエータ8に作動圧が入力され、閉弁することによりアクチュエータ8に対する作動圧の入力が停止される。セル電圧センサ104は、各単セル1から出力される起電力を検出できるようになっている。
前記制御部105は、CPU(Central Processing Unit)、メモリ、入出力ポートなどで構成され、タクタイルセンサS、ポンプ102、各開閉弁103およびセル電圧センサ104と電気的に接続されている。この制御部105では、タクタイルセンサSから燃料電池スタックFCに作用する面圧分布情報を有する信号が入力され、ポンプ102に対する運転信号および停止信号、開閉弁103に対する開閉信号、各単セル1の起電力情報が出力される。よって、制御部105は、セル電圧センサ104からの出力に基づいて、つまり起電力が基準よりも低下している単セル1が検出された場合には、タクタイルセンサSから得られる面圧分布を考慮して、作動させる必要のあるアクチュエータ8の開閉弁103を開弁し、ポンプ102を運転することで積層体2に対する荷重が適切に調整される。
次に、本実施形態の燃料電池スタックFCにおける作用について説明する。
燃料電池スタックFCの外部から、図示しない流通路を通って各単セル1内に水素が供給されると、この水素は、図2に示すように、セパレータ13に形成されたアノードガス流路Paに供給され、拡散層11bを介してアノード電極11aの全面に拡散する。また、燃料電池スタックFCの外部から、図示しない流通路を通って加湿器(図示せず)で加湿された空気が各単セル1内に供給されると、この加湿空気は、セパレータ14に形成されたカソードガス流路Pcに供給され、拡散層12bを介してカソード電極12aの全面に拡散する。アノード電極11aでは、供給された水素が触媒の作用によってプロトンと電子に分解され、プロトンが電解質膜10を透過し、電子が外部負荷(走行モータなど)を通ってそれぞれカソード電極12aに移動する。カソード電極12aでは、電解質膜10を透過してきたプロトンおよび外部負荷を経由してきた電子が、触媒の作用によって空気中の酸素と反応して水が生成される。なお、アノード電極11aで生成された電子は、単セル1のセパレータ13、ダミーセル6Aのセパレータ6d、導電性シート6b、導電性シート6c、ダミーセル6Aのセパレータ6cを通って、ターミナルTへと流れる。そして、ターミナルTから外部負荷を通って燃料電池スタックFCに戻った電子は、図示しないターミナルを介してダミーセル6Bのセパレータ6e、セパレータ6f、単セル1のセパレータ14へと流れる。また、図示していないが、各単セル1のセパレータ13には、冷媒が通る流通路が形成されて、燃料電池スタックFCが過度に加熱されないようになっている。
ところで、本実施形態の燃料電池スタックFCでは、長期の使用によって各単セル1の拡散層11b,12bや、アノードガス流路Paやカソードガス流路Pcなどの縁に形成されるゴム製のシール部の弾力性が低下する。その結果、積層荷重が抜ける(低下する)方向に作用する。このとき、積層荷重を増す方向にアクチュエータ8を作動させる必要があるが、必ずしも単セル1の電極面(アノード電極11aの面、カソード電極12aの面)の全面に一様な積層荷重が作用しているわけではなく、積層荷重が高い領域と低い領域とが存在する。積層荷重が低過ぎると、電極面の電気抵抗が増加して触媒などが劣化し易くなり、逆に積層荷重が高過ぎると、拡散層11b,12bやシール部が劣化し易くなる。したがって、電極面には、適度な積層荷重が一様に作用するように調整する必要があるため、単セル1の電極面のどの領域の荷重が高くて、どの領域の荷重が低いのかという積層荷重分布を正確に測定する必要がある。
そこで、本実施形態では、タクタイルセンサSを導伝性シート6a,6bで挟んで構成したものをセパレータ6c,6d間に設けることにより、例えば、図6に示すように、アノードガス流路Paの凸部分6c1とカソードガス流路Pcの凸部分6d1とが対向した領域にタクタイルセンサSの検出点Q1が位置している場合には、この検出点Q1に荷重Fが作用すると、荷重Fが導電性シート6a,6bによって緩衝されて、つまり検出点Q1に対する積層荷重が緩和されて、検出点Q1における検出出力が、導電性シート6a,6bが設けられていない場合(図7参照)に比べて小さくなる。一方、アノードガス流路Paの凹部とカソードガス流路Pcの凹部とが対向した領域にタクタイルセンサSの検出点Q2が位置している場合には、この検出点Q2に荷重Fが作用すると、隣接するアノードガス流路Paの凸部分6c2,6c3とカソードガス流路Pcの凸部分6d2,6d3とが対向した領域に作用した積層荷重が導電性シート6a,6bを伝わってタクタイルセンサSの検出点Q2に作用するので、検出点Q2における検出出力が、導電性シート6a,6bが設けられていない場合(図7参照)に比べて大きくなる。したがって、各検出点Q1,Q2,・・・での検出値がある程度平均化されて出力されるので、積層荷重分布の精度を向上できるようになる。しかも、タクタイルセンサSは、エンドプレート3,4の外側ではなく、セパレータ6c,6d間に配置しているので、燃料電池スタックFCの小型化を図ることができる。
これにより、セル電圧センサ104からの出力に基づいて、つまり制御部105によって出力が基準よりも低いと判断された場合には、面圧が低く検出されている領域において、対応するアクチュエータ8の押圧部8aの突出量を大きくして積層荷重を高くし、単セル1の電極面に対応する荷重が電極面の全面において均一になるように調整する。なお、必要がある場合には、アクチュエータ8の押圧部8aの突出量を小さくして積層荷重が低くなるように調整する。このように、燃料電池スタックFCでは、常に適切な積層荷重が単セル1の積層体2に作用するようになるので、燃料電池スタックFCの性能の向上を図ることが可能になる。
また、燃料電池スタックFCでは、温度に応じてMEAが膨張、収縮を繰り返す、つまり発電時に温度が高くなってMEAが膨張し、外気温度が低いとき(例えば、氷点下のような低温環境下のとき)にMEAが収縮するので、図5に示す制御装置100で各アクチュエータ8をリアルタイムに制御することもできる。つまり、MEAが膨張して積層荷重が過度に高くなった場合には、制御部104からの制御によってアクチュエータ8の押圧部8aの突出量を小さくして、可動プレート5をエンドプレート4に接近する方向に移動させることで、積層体2に対する積層荷重を小さくする。また、MEAが収縮して積層荷重が過度に小さくなった場合には、制御部104からの制御によってアクチュエータ8の押圧部8aの突出量を大きくして、可動プレート5をエンドプレート4から離れる方向に移動させることで、積層体2に対する積層荷重を大きくする。このように自動制御することにより、燃料電池スタックFCに対して常に最適な積層荷重で動作させることができ、燃料電池スタックFCの性能を向上できる。
なお、本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、例えば、面圧分布検知手段としてタクタイルセンサSに替えて、点状の圧力センサが碁盤の目状に配置されたものであってもよい。
また、導電性シート6a,6bとしては、カーボンペーパに限定されるものではなく、導電性を有し、かつ、セパレータ6cに形成されたアノードガス流路Pa、セパレータ6dに形成されたカソードガス流路Pcによって変形しない程度の剛性を有するものであれば、例えば、鉄などの金属製のプレートであってもよい。
また、前記した実施形態では、導電性シート6a,6bとして、カーボンペーパのような剛性を有するものを例に挙げて説明したが、これに限定されず、面圧分布が比較的均一に計測できるものであれば、カーボンクロスなどある程度柔軟性を有するものであってもよい。
本実施形態の燃料電池スタックを示す一部分解斜視図である。 本実施形態の燃料電池スタックの断面図である。 ダミーセルに用いられる圧力分布検知手段を示し、(a)は斜視図、(b)は(a)のA−A断面図である。 本実施形態の燃料電池スタックの端部の詳細を示す断面図である。 本実施形態の燃料電池スタックに対する荷重を自動制御するための全体構成図である。 本実施形態の燃料電池スタックにおける作用を説明する概略図である。 従来の燃料電池スタックを示す断面図である。
符号の説明
1 単セル
2 積層体
6A,6B ダミーセル
6a,6b 導電性シート
6c,6d,6e,6f,13,14 セパレータ
8 アクチュエータ
11a アノード電極
12a カソード電極
FC 燃料電池スタック
pa アノードガス流路(反応ガス流路)
Pc カソードガス流路(反応ガス流路)
S タクタイルセンサ(圧力分布検知手段)

Claims (2)

  1. 単セルの積層方向の両端部に、一対のセパレータが各反応ガス流路を互いに対向させた状態で積層されたダミーセルが配置された燃料電池スタックであって、
    一方の前記ダミーセルは、前記セパレータ間に、前記単セルの電極面に対応する領域に前記単セルの積層荷重分布を測定するシート状の圧力分布検知手段を備え、この圧力分布検知手段の両面が導電性シートで挟持されていることを特徴とする燃料電池スタック。
  2. 前記導電性シートは、カーボンペーパであることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池スタック。
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